JP3918559B2 - 静電型リレー及び当該リレーを用いた通信用機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電引力により可動接点を駆動して接点間を開閉する静電型リレー及び当該リレーを用いた通信用機器に関する。特に、マイクロマシニング技術を利用して製作される小型の静電マイクロリレーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
静電マイクロリレーとしては、"Micro Machined R,elay for High Frequency"(Y.Komura, et al.)という論文に掲載されたものが従来より知られている。図1は、この静電マイクロリレーの構造を表した分解斜視図である。また、図2の断面図は、この構造を模式的に表したものである。この静電マイクロリレーは、大きくは固定基板1と可動基板2とに分けられる。固定基板1においては、基板3上に2本の信号線5、6が形成され、各信号線5、6の端部が小さな隙間を隔てて対向していて、それぞれ固定接点5S、6Sとなっている。また、両信号線5、6の両側にはそれぞれ固定電極4A、4Bが設けられている。可動基板2は、ほぼ中央に形成された可動接点11の両側に弾性支持部10A、10Bを介して可動電極9A、9Bが形成されており、各可動電極9A、9Bには弾性屈曲部8A、8Bを介してアンカー7A、7Bが設けられている。可動基板2は、アンカー7A、7Bを固定基板1上に固定することによって固定基板1の上方で弾性的に支持されており、可動電極9A、9Bが固定電極4A、4Bと対向し、また可動接点11が両固定接点5S、6S間を跨ぐようにして対向している。
【0003】
この静電マイクロリレーでは、固定電極4A、4Bと可動電極9A、9Bの間に電圧を印加して静電引力を発生させ、可動基板2を固定基板1側に吸引することにより、可動接点11を両固定接点5S、6Sに接触させて固定接点5S、6S間を閉成し、2本の信号線5、6を電気的に接続するようになっている。そして、電圧を除去して静電引力を消失させることにより、可動電極9A、9Bを弾性力により元の形状に復帰させて両固定電極4A、4Bから離間させ、信号線5、6を電気的に遮断するようになっている。
【0004】
リレーの重要な特性の一つとして、挿入損失がある。挿入損失特性とは、接点閉成時、信号線間における信号の損失がどの程度存在するのかを示すものであり、挿入損失特性が向上するとは、信号の損失が低減されることを意味する。
【0005】
挿入損失特性は、信号線のもつ電気抵抗と、接点の接触抵抗とにより、主に決定されるものである。信号線の電気抵抗は、信号線の線幅、線長、材質によって、主に決定される。接点の接触抵抗は、固定接点と可動接点の接触力、接点材料により決定される。
【0006】
この挿入損失を低減するため、上記の静電マイクロリレーでは、接点閉成時に次のような動作をしている。固定電極4A、4Bと可動電極9A、9Bの間に電圧を印加すると固定電極4A、4Bと可動電極9A、9Bとの間に静電引力が発生し、まず弾性屈曲部8A、8Bが撓んで可動電極9A、9Bが固定電極4A、4Bに接近し、可動接点11が固定接点5S、6Sに吸着される。このとき、可動電極9A、9Bと固定電極4A、4Bとの間の距離は初めの状態より狭くなっているため一層大きな静電引力で吸引され、弾性支持部10A、10Bが撓んで可動接点11が固定接点5S、6Sに絶縁層を介して接触する。弾性支持部10A、10Bは弾性屈曲部8A、8Bよりも弾性力が大きいので、可動接点11は固定接点5S、6Sに大きな荷重で圧接する。
【0007】
このようにして静電マイクロリレーは、大きな接点間接触力を有することになるので、接点の接触抵抗が低減し、挿入損失が低減することになる。また、信号線、固定接点及び可動接点に金(Au)等の低抵抗材料を用いることで、優れた挿入損失特性を実現している。
【0008】
また、上記のような静電マイクロリレーの実装形態は、図3に示すように、固定電極4A、4B、可動電極9A、9B、固定接点5S、6S、可動接点11などと各リードフレーム12とを導通させるようにして、各リードフレーム12との間をボンディングワイヤ13で接続した後、モールドパッケージ内に封止されている。
【0009】
しかし、上記のような構造及び実装形態の静電マイクロリレーでは、リードフレーム12やボンディングワイヤ13を用いた実装形態となっているので、実装形態ではチップ形態に比較して実装面積が大きくなり、信号線長が長くなるので、挿入損失が大きくなり、高周波特性が劣化するという問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような静電マイクロリレーにおいて、さらにその挿入損失を小さくしようとすれば、静電マイクロリレーを小型化することによって、信号線長を短くし、信号線の電気抵抗を抑えれば、リレーの挿入損失をさらに小さくすることができる。
【0011】
しかしながら、静電マイクロリレーを小型化すれば、可動電極や固定電極の電極面積も小さくなるので、電極間に働く静電引力が小さくなり、接点間の接触力が低下する。この結果、接点間の接触抵抗が増大し、挿入損失も増加する。
【0012】
このように、従来のような構造の静電マイクロリレーにおいては、信号線の電気抵抗と接点間の接触力との間にトレードオフの関係があるため、静電マイクロリレーを小型化したところで必ずしも静電マイクロリレーの挿入損失の改善につながらなかった。
【0013】
【発明の開示】
本発明の目的とするところは、サイズ及び接点間の接触抵抗にかかわりなく挿入損失を低減させることができる静電型リレーを提供することにある。また、接点の信頼性を劣化させることなく挿入損失を低減させることができる静電型リレーを提供することにある。さらに、当該リレーを用いた通信用機器を提供することにある。
【0014】
本発明にかかる静電型リレーは、固定基板に形成された固定電極と該固定電極に対向させて弾性的に支持された可動基板の可動電極との間に発生させた静電引力に基づいて可動電極を駆動し、前記固定基板に設けた複数の固定接点と前記可動基板に設けた可動接点とを接離させる静電型リレーにおいて、前記固定接点及び前記可動接点間の外側で前記固定接点と前記可動接点を結ぶ線と交差する部分を有し、前記固定基板と接合することによって、少なくとも前記固定接点と前記可動接点を封止する封止部を形成する第三の基板を備え、前記封止部の封止状態を損なわない位置に、前記固定接点につながった信号線のうち、少なくとも1本の信号線を前記固定基板の基板表面から基板裏面に前記固定基板に対して垂直に形成して貫通させ、かつ該信号線を貫通させた貫通孔の可動基板接合側の開口部を、開口部周辺に形成された金属層を介して第三の基板と接合させることによって密閉封止し、前記固定基板に設けられた配線であって、かつ信号線以外の前記固定電極につながった配線のうち、少なくとも1本の配線を固定基板表面から基板裏面に前記固定基板に対して垂直に貫通させ、かつ該配線を貫通させた貫通孔の可動基板接合側の配線開口部を、前記配線開口部周辺に形成された金属層を介して前記第三の基板と接合させることによって密閉封止し、前記配線開口部は前記可動電極及び前記固定電極の外側の領域に形成されており、かつ前記配線開口部は前記第三の基板の前記封止部により密閉封止されていることを特徴としている。
【0015】
本発明にかかる静電型リレーによれば、固定基板の基板表面から基板裏面に貫通させた貫通部に信号線を貫通させているので、貫通部に配線された信号線を固定基板の下面へ導くことができる。よって、リードフレーム等を用いたものと比較して、静電型リレーを小型化することができる。また、信号線の長さを短くすることができので、静電型リレーの挿入損失を低減することができ、高周波特性を良好にすることができる。
【0016】
従って、本発明にかかる静電型リレーによれば、静電型リレーのサイズが同一サイズであっても、信号線の長さを短くすることによって信号線の電気抵抗を小さくし、挿入損失を小さくできる。また、この静電型リレーによれば、接点間の接触抵抗を増加させることなく信号線の電気抵抗を抑え、静電型リレーの挿入損失特性を向上させることが可能になる。
【0017】
また、本発明の静電型リレーによれば、第三の基板によって固定接点や可動接点を封止しているので、固定基板と可動基板等との接合時の雰囲気設定により、固定接点と可動接点とのギャップ内の雰囲気(ガスの種類、真空度)をコントロールすることができる。さらに、固定接点と可動接点とが封止により保護されているため、外部からの異物混入や腐食性ガス等による劣化を防ぐことができ、リレーの信頼性と寿命を向上させることができる。
【0018】
また、本発明の静電型リレーによれば、信号線を配線する貫通部として貫通孔を用いているので、貫通部を設ける位置の自由度が高くなる。さらに、この静電型リレーによれば、固定基板上に形成される信号線の数が減少するので、静電型リレーのサイズを大きくすることなく、固定電極および可動電極の面積を大きくとることができる。これにより、固定電極と可動電極の間に働く静電引力が増大するので、可動接点と固定接点の接触圧力を大きくして静電型リレーの挿入損失を小さくできる。また、固定電極と可動電極を大きくすることによって、可動基板の駆動電圧を抑えることができる。
【0019】
また、本発明の静電型リレーによれば、固定基板に設けられた信号線のうち、少なくとも1本の信号線を固定基板に対して垂直に形成すれば、その信号線の長さが最短になるため、挿入損失特性の向上効果を最大にすることができる。
【0022】
また、本発明の静電型リレーによれば、前記固定基板に設けられた配線であって、かつ前記信号線以外の前記固定電極につながった配線のうち、少なくとも1本の配線を固定基板の基板表面から基板裏面に前記固定基板に対して垂直に貫通させ、かつ該配線を貫通させた貫通孔の可動基板接合側の配線開口部を、前記配線開口部周辺に形成された金属層を介して前記第三の基板と接合させることによって密閉封止し、前記配線開口部を前記可動電極及び前記固定電極の外側の領域に形成し、かつ前記配線開口部を前記第三の基板の前記封止部により密閉封止している。よって、固定基板における配線面積が減るため、静電型リレーの面積を小さくすることができる。また、固定接点と可動接点とが封止により保護されているため、外部からの異物混入や腐食性ガス等による劣化を防ぐことができ、リレーの信頼性と寿命を向上させることができる。
【0023】
本発明の別な実施態様によれば、前記固定基板に形成された信号線と前記固定基板に形成された配線のうち、少なくとも1組の信号線ないし配線の間に少なくとも1本の高周波用グランド線を形成している。このような実施形態によれば、信号線ないし配線どうしを高周波用グランド線で接続することによって信号線ないし配線どうしの間の容量結合を抑制できるため、静電型リレーのアイソレーション特性が向上する。
【0024】
なお、アイソレーション特性とは、接点開放時に信号線間における信号の漏れがどの程度存在するのかを示すものであり、アイソレーション特性が向上するとは、信号の漏れが低減されることを意味する。
【0026】
本発明のさらに別な実施形態にかかる静電型リレーにあっては、前記固定基板に形成された貫通孔内に、信号線ないし前記固定基板に形成された配線のうち少なくとも1本の信号線ないし配線を形成し、この信号線ないし配線のうち少なくとも一部の信号線ないし配線において、貫通孔の一部にのみ信号線ないし配線を形成している。このような実施形態によれば、信号線もしくは配線が向かい合っている場合でも、その部分の信号線もしくは配線を部分的に除くことで信号線ないし配線の間の容量結合を抑制でき、静電型リレーのアイソレーション特性を向上させることができる。
【0027】
本発明のさらに別な実施形態によれば、前記固定基板に形成された信号線ないし配線のうち、少なくとも1本の信号線ないし配線の基板裏面側に位置する端部にバンプを設けている。この実施形態によれば、固定基板の裏面側にバンプを設けているので、バンプによって静電型リレーを回路基板上に直接実装することが可能になる。また固定基板上にワイヤパッドを形成する必要が無くなるため、素子の小型化が可能となる。総じて、実装の高密度化を実現することが可能となる。さらに、ワイヤを用いないため、挿入損失特性も向上することが可能となる。
【0034】
本発明にかかるさらに別な実施形態による前記固定基板及び前記可動基板は、単結晶シリコンにより作製されている。固定基板及び可動基板をともに単結晶シリコンで作製すると、静電型リレーの製造工程のほぼ全体を半導体プロセス工程で処理できる点で好ましい。
【0035】
本発明の静電型リレーは、挿入損失が小さく、高周波特性に優れるので、特に、アンテナもしくは内部回路の送受信信号を切り替える切替え素子として通信用機器に用いるのに好適である。
【0036】
なお、この発明の以上説明した構成要素は、可能な限り任意に組み合わせることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
図面を参照して、本発明にかかる好ましい実施形態について以下に詳細に説明する。
【0038】
図4は本発明の一実施形態による静電マイクロリレーの構造を示す分解斜視図、図5は図4のX−X線に沿った階段断面図である。この静電マイクロリレーは、主として、固定基板20、可動基板40及びキャップ50よりなり、固定基板20の上面に可動基板40を取り付けて一体化し、固定基板20とキャップ50の間に固定基板20の上面と可動基板40を封止している。図6はこの固定基板20の裏面側からの斜視図であり、図7はキャップ50の内面側からの斜視図である。
【0039】
図4に示すように、上記固定基板20は、表面が熱酸化されたシリコン基板21の上面に固定電極22と、一組の固定接点(23A、24A)とをそれぞれ設けたものである。固定電極22の表面は絶縁膜25で被覆されている。また、固定基板20には、シリコン基板21にあけたスルーホール26、27、28、29の内面に形成された金属被膜からなる信号線23、24及び配線30、31(スルーホール配線)が形成されており、シリコン基板21の上面において各信号線23、24及び配線30、31の縁にランド23A、24A、30A、31Aが形成されている。シリコン基板21の下面には、図6に示すように、各信号線23、24及び配線30、31と導通したランド23B、24B、30B、31Bが設けられ、さらに各ランド23B、24B、30B、31Bと導通した接続バンプ32、33、34、35が設けられている。固定電極22は、ランド30Aに導通しており、配線30及びランド30Bを介して接続バンプ34に接続されている。また、ランド23A、24Aは固定基板20の固定接点(以下、ランド23A、24Aを固定接点23A、24Aという)となっており、固定接点23A、24Aは信号線23、24を介して接続バンプ32、33に接続されている。
【0040】
上記可動基板40はシリコン基板を加工して作製されており、弾性屈曲部42A、42Bを介してアンカー41A、41Bによって略矩形板状の可動電極43を弾性的に支持し、可動電極43の内側にあけられた開口部分44において、弾性支持部45A、45Bを介して可動接点部46を弾性支持したものである。弾性屈曲部42A、42Bは、可動基板40の両側縁部に沿って設けたスリット49により形成され、弾性屈曲部42A、42Bの端部からそれぞれアンカー41A、41Bが下面側へ突出している。弾性支持部45A、45B及び可動接点部46は、可動電極43の中央部両側に設けた開口部分44により形成される。弾性支持部45A、45Bは、可動電極43と可動接点部46とを連結する幅狭の梁であり、接点閉成時、弾性屈曲部42A、42Bよりも大きな弾性力を得られるように構成されている。可動接点部46は、弾性支持部45A、45Bに直接支持された平坦部(シリコン基板部分)46Aの下面に絶縁膜47を介して金属からなる可動接点48を設けたものである。
【0041】
可動基板40は、次のようにして固定基板20の上に実装される。下面側に突出したアンカー41A、41Bは、固定基板20の上面2箇所にそれぞれ固定され、それによって可動電極43は固定基板20の上方に浮かせた状態で支持される。このとき、いずれか一方のアンカー41Aは、固定基板20のランド31Aの上に接合され、スルーホール29を気密的に封止する。よって、可動電極43は、配線31を介して裏面に設けた接続バンプ35に電気的に接続される。他方のアンカー41Bは、固定電極22等から絶縁された位置でシリコン基板21の上面に接合される。
【0042】
こうして固定基板20に可動基板40を実装した状態では、可動電極43は絶縁膜25を介して固定電極22に対向しており、接続バンプ34、35及び配線30、31を通じて両電極22、43間に電圧を印加すると、固定電極22と可動電極43の間に発生する静電引力によって可動電極43が固定電極22に吸引される。可動接点48は、両固定接点23A、24Aに対向し、両固定接点23A、24Aに接触することによって固定接点23A、24A間を閉成し、信号線23、24を電気的に接続する。ただし、可動接点48は、後述の固定接点封止部53、54と干渉しないよう、スルーホール26、27へは張り出さず、ランド部分にのみ接触するようにしている。
【0043】
上記キャップ50はパイレックスなどのガラス基板によって作製されており、図7に示すように、下面には凹部51が形成されている。キャップ50の下面外周にはギャップ封止部52が形成され、その内側に固定接点封止部53、54が設けられており、各固定接点封止部53、54の下面には金属膜53A、54Aが設けられている。ギャップ封止部52は、固定基板20の外周部上面に気密的に固着されると共に、ランド30Aの設けられているスルーホール28を気密的に封止する。また、固定接点封止部53、54は、固定接点23A、24Aの設けられているスルーホール26、27を塞ぐように固定接点23A、24Aの上に気密的に固着される。可動基板40のアンカー41Aは、ランド31Aのスルーホール29を塞いでいるから、固定基板20上面の固定電極22や可動基板40などは、固定基板20とキャップ50との間に気密的に封止され、ほこりや腐食性のガスなどから保護される。
【0044】
次に、この静電マイクロリレーの動作を図8を参照して説明する。固定電極22と可動電極43との間に電圧を印加していない状態では、図8(a)に示すように、固定基板20と可動基板40とは平行を保持し、可動接点48が固定接点23A、24Aから開離している。
【0045】
そして、接続バンプ34、35から可動電極43と固定電極22との間に電圧を印加すると、両電極22、43の間には静電引力が発生する。この結果、図8(b)に示すように、可動電極43が弾性屈曲部42A、42Bの弾性力に抗して固定電極22に接近し、可動接点48が固定接点23A、24Aに当接する。
【0046】
図8(c)に示すように、可動接点48が固定接点23A、24Aに当接した後も、可動電極43は固定電極22の上の絶縁膜25に当接するまで移動を続ける。このため、可動接点48が固定接点23A、24Aに対して弾性支持部45A、45Bの撓み量に応じた弾性力を作用させて接触圧を高め、片当たりを発生させない。したがって、接点閉成時、所望の接触信頼性が得られる。
【0047】
そして、印加電圧を除去すると、弾性屈曲部42A、42B及び弾性支持部45A、45Bの両方の弾性力により、可動電極43は固定電極22から離間する。このため、この離間動作が確実に行われる。この後、弾性屈曲部42A、42Bのみの弾性力により可動電極43は上動を続け、可動接点48が固定接点23A、24Aから開離して初めの状態に復帰する。
【0048】
つぎに、前記構成からなる静電マイクロリレーの製造方法を図9〜図10を参照して説明する。まず、図9に従って可動基板40の中間製品を作製する。すなわち、図9(a)に示すように、下層からSi層61、SiO2層(酸化膜)62及びSi層63からなるSOI(Silicon On Insulator)ウエハ64を準備する。ついで、Si層61の下面にアンカー41A、41Bを形成するため、例えば、シリコン酸化膜65をマスクとし、TMAHをエッチング液としてSi層61の下面をウエットエッチングし、図9(b)に示すように、下面側に突出するアンカー41A、41Bを形成する。そして、図9(c)に示すように、シリコン層61の下面を熱酸化させてSiO2からなる絶縁膜47を形成した後、一方のアンカー41Aの下面を絶縁膜47から露出させ、その露出面にP(リン)を注入させて導電層を形成する。ついで、図9(d)に示すように、もう一方のアンカー41Bの下面を開口した後、アンカー41A、41Bの下面にAu等の金属膜66を設けると同時に、Si層61の下面略中央部において、絶縁膜47の上にAu等の可動接点48を形成する。この後、絶縁膜47をエッチングにより除去すると、可動接点48の下面の絶縁膜47は可動接点48に覆われているためにエッチングされることなく残り、絶縁膜47と可動接点48との二層構造ができる。
【0049】
つぎに、図10に従って固定基板20を作製する。すなわち、図10(a)に示すようなシリコン基板21を用意し、シリコン基板21にディープ・エッチングを施すことによって4カ所にスルーホール26、27、28、29を形成する。図10(b)に示すように、シリコン基板21を熱酸化させて表面にSiO2からなる絶縁被膜67を形成する。この後、絶縁被膜67の上から電極金属を堆積させ、この電極金属をパターニングすることによって図10(c)のように固定電極形成位置においてそれぞれ固定電極22を形成する。同様にして、フォトリソグラフィ法により、図10(d)のようにスルーホール26、27、28、29の縁にAu等によって固定接点23A、24Aとランド30A、31Aを形成する。そして、図10(e)に示すように、固定電極22の表面を絶縁膜25で被覆することにより、固定基板20を完成する。
【0050】
また、図11に従ってキャップ50を作製する。このためには、用意した図11(a)のようなガラス基板68の下面に固定接点封止部53、54を形成する。例えば、CrをマスクとしHFをエッチング液としてガラス基板68を下面側からウエットエッチングし、ガラス基板68の下面に凹部51を形成する。これによって下面の外周部にギャップ封止部52を設けると共に下面側に突出する固定接点封止部53、54を形成する。そして、固定接点封止部53、54の下面にAu等の金属膜53A、54Aを形成し、図11(b)のようなキャップ50を完成する。
【0051】
そして、図12(a)に示すように、固定基板20の上に前記SOIウエハ64のアンカー41A、41BをAu/Au接合などにより接合一体化する。そして、図12(b)に示すように、SOIウエハ64の上面をTMAH、KOH等のアルカリエッチング液でエッチングし、SiO2層62に達するまでエッチングしてSiO2層62を露出させる。この結果、固定基板20の上方には、アンカー41A、41Bを除いて厚みの薄いSi層61が形成される。
【0052】
ついで、フッ素系エッチング液を用いてSi層61の上の酸化膜62を除去し、可動電極43となるSi層61を露出させた後、RIE等を用いたドライエッチングで型抜きエッチングを行って周囲の不要部分を除去すると共に、スリット49及び開口部分44を設けて弾性屈曲部42A、42B、弾性支持部45A、45B及び可動接点部46を形作り、図12(c)のように固定基板20の上で可動基板40を完成する。
【0053】
ついで、図12(d)に示すように、可動基板40と一体化接合された固定基板20の上にキャップ50を被せ、固定接点封止部53、54をAu/Au接合などにより固定接点23A、24Aに接合一体化すると共にギャップ封止部52を固定基板20の上面外周部及びランド30Aに接合一体化する。そして、スルーホール26、27、28、29内に信号線23、24および配線30、31を形成し、固定基板20の下面にランド23B、24B、30B、31Bと接続バンプ32、33、34、35を形成し、図12(e)のような静電マイクロリレーを完成する。
【0054】
以上の説明から明らかなように、本発明の静電マイクロリレーによれば、シリコン基板21の表面から裏面にかけて信号線23、24を貫通させているので、信号線長を短くすることができ、静電マイクロリレーの挿入損失を小さくすることができる。特に、信号線23、24を基板平面に対して垂直に形成しているので、挿入損失特性の向上効果を最大化することが可能になる。また、スルーホール26、27、28、29の開口部は接合されており、固定接点23A、24A及び可動接点48は封止により保護されているため、静電マイクロリレーの信頼性と寿命を向上させることができる。
【0055】
また、可動電極43を駆動するための配線31や固定電極をアースするための配線30もシリコン基板21の表面から裏面にかけて貫通させているので、固定基板20の上面には信号線23、24や配線30、31が形成されず、その分だけ固定電極22の面積を大きくとることができ、駆動電圧を抑えることが可能になる。
【0056】
また、本発明の静電マイクロリレーでは、固定基板20の裏面側で信号線23、24や配線30、31と導通するバンプ32、33、34、35を設けているので、静電マイクロリレーを回路基板に直接実装することができる。すなわち、回路基板と接続するためのボンディングワイヤが不要となり、より良好な挿入損失特性を得ることが可能になる。さらに、ボンディングワイヤを接続するためのワイヤパッドやパッケージのリードフレーム等が不要となることで、静電マイクロリレーとその実装形態の小型化が可能になる。
【0057】
さらに、固定基板20と可動基板40を単結晶シリコンで構成することにより、全てを半導体プロセス工程で処理でき、寸法精度のバラツキを抑制することが可能になる。また、単結晶シリコンは耐疲労性、耐クリープ性が高いため、寿命特性を向上させることが可能となる。しかも、固定基板20を単結晶シリコンで製造してあるので、DRIEや(110)ウエハを用いたウエットエッチングにより、基板の厚みにほとんど依存することなく、シリコン基板21にスルーホール26、27、28、29を形成することが可能となる。
【0058】
(第2の実施形態)
次に、本発明の別な実施形態を説明する。図13は本発明の別な実施形態による静電マイクロリレーの構造を表した断面図(図4のX−X線断面に相当する階段断面における断面図)である。この実施形態においては、固定電極22と導通している信号線23、24どうしの間に高周波用グランド線69を形成し、信号線23、24間の容量結合を抑制するようにしている。こうして信号線23、24間の容量結合を抑制することにより、良好なアイソレーション特性を得ることが可能になる。また、この実施形態では、信号線23、24及び配線30、31をスルーホール26、27、28、29の全周に形成することなく、スルーホール26、27、28、29の一部分、すなわち互いに近接している側の半分には信号線23、24又は配線30、31を形成しないようにしてもよい。これにより、信号線23、24もしくは配線30、31間の容量結合を抑制することができ、良好なアイソレーション特性を得ることが可能になる。
【0059】
なお、上記各実施形態においては、固定基板20に可動基板40を接合する際、および可動基板40と一体化された固定基板20にキャップ50を接合する際には、Au/Si接合、または陽極接合、またはシリコン・フュージョン・ボンディングを用いることも可能である。
【0060】
また、固定基板20を形成するシリコン基板21の代用として、ガラス基板を用いることも可能である。ガラスは絶縁体であるため、これにより配線30、31間の容量結合を抑制することができる。
【0061】
次に、本発明にかかるさらに別な実施形態について説明する。図14は本発明のさらに別な実施形態による静電マイクロリレーの構造を示す分解斜視図である。図15はこの静電マイクロリレーが組み立てられた状態における断面図である。この静電マイクロリレーは、主として、固定基板120、可動基板140及びキャップ150よりなり、固定基板120の上面に可動基板140を取り付けて一体化し、固定基板120とキャップ150の間に固定基板120の上面と可動基板140を封止している。図16は固定基板の裏面側からの斜視図、図17は可動基板140の斜視図である。
【0062】
固定基板120は、ガラス基板121の上面に固定電極122と、一組の固定接点136、137とをそれぞれ設けたものである。固定電極122の周囲は、絶縁体125によってコ字状に囲まれており、当該絶縁体125は固定電極122よりも高くなっていて固定電極122の表面よりも上に突出している。また、固定接点136、137の両側に位置している固定電極122どうしは、固定接点136、137間の隙間を通ってつながっている。また、固定基板120には、ガラス基板121の側面及び角部に形成された貫通溝126、127、128、129の内面に形成された金属被膜からなる信号線123、124及び配線130、131が形成されており、ガラス基板121の上面において各信号線123、124及び配線130、131の縁にランド123A、124A、130A、131Aが形成されている。なお、ランド123A及び124Aと、ランド130Aと、ランド131Aとは互いに電気的に絶縁されている。
【0063】
ガラス基板121の下面には、図16に示すように、互いに絶縁分離された電極膜123B、124B、130B、131Bが設けられている。各電極膜123B、124B、130B、131Bには、各信号線123、124及び配線130、131が導通しており、さらに各電極膜123B、124B、130B、131Bには接続バンプ132、133、134、135が設けられている。固定電極122は、ランド130Aに導通しており、配線130及び電極膜130Bを介して接続バンプ134に接続されている。また、固定基板120の固定接点136、137は、ランド、123A、124Aに導通しており、それぞれ信号線123、124及び電極膜123B、124Bを介して接続バンプ132、133に接続されている。
【0064】
上記可動基板140は略矩形状をしたシリコン基板を加工して作製されており、図17に示すように、弾性屈曲部142A、142Bを介してアンカー141A、141Bによって一組の略矩形板状の可動電極143を弾性的に支持している。弾性屈曲部142A、142Bは、可動基板140の両側縁部に沿って設けたスリット149により形成され、弾性屈曲部142A、142Bの端部からそれぞれアンカー141A、141Bが下面側へ突出している。弾性支持部145A、145B及び可動接点部146は、可動電極143間に形成されている。弾性支持部145A、145Bは、可動電極143と可動接点部146とを連結する幅狭の梁であり、接点閉成時、弾性屈曲部142A、142Bよりも大きな弾性力を得られるように構成されている。可動接点部146は、弾性支持部145A、145Bに直接支持された平坦部(シリコン基板部分)146Aの下面に絶縁膜147を介して金属からなる可動接点148を設けたものである。
【0065】
可動基板140は、次のようにして固定基板120の上に実装される。下面側に突出したアンカー141A、141Bは、固定基板120の上面2箇所にそれぞれ固定され、それによって可動電極143は固定基板120の上方に浮かせた状態で支持される。このとき、一方のアンカー141Aは、固定基板120のランド131Aの上に接合される。よって、可動電極143は、配線131を介して裏面に設けた接続バンプ135に電気的に接続される。もう一方のアンカー141Bは、ガラス基板121上面に接合される。
【0066】
こうして固定基板120に可動基板140を実装した状態では、可動電極143は固定電極122及び絶縁体125に対向しており、接続バンプ134、135及び配線130、131を通じて両電極122、143間に電圧を印加すると、固定電極122と可動電極143の間に発生する静電引力によって可動電極143が固定電極122に吸引される。可動接点148は、両固定接点136、137に対向し、両固定接点136、137に接触することによって固定接点136、137間を閉成し、信号線123、124を電気的に接続する。
【0067】
キャップ150はパイレックスなどのガラス基板によって作製されており、図15に示すように、下面には凹部151が形成されている。キャップ150の外周には凹部151を囲むギャップ封止部152が全周にわたって設けられている。ギャップ封止部152は、固定基板120の外周部上面に気密的に固着される。よって、固定基板120上面の固定接点136、137や可動基板140などは、固定基板120とキャップ150との間に気密的に封止され、ほこりや腐食性のガスなどから保護される。
【0068】
次に、この静電マイクロリレーの動作を図18を参照して説明する。固定電極122と可動電極143との間に電圧を印加していない状態では、図18(a)に示すように、固定基板120と可動基板140とは平行を保持し、可動接点148が固定接点136、137から開離している。
【0069】
そして、接続バンプ134、135から可動電極143と固定電極122との間に電圧を印加すると、両電極122、143の間には静電引力が発生する。この結果、図18(b)に示すように、可動電極143が弾性屈曲部142A、142Bの弾性力に抗して固定電極122に接近し、可動接点148が固定接点136、137に当接する。
【0070】
図18(c)に示すように、可動接点148が固定接点136、137に当接した後も、可動電極143は固定電極122の周囲の絶縁体125に当接するまで移動を続ける。このため、可動接点148が固定接点136、137に対して弾性支持部145A、145Bの撓み量に応じた弾性力を作用させて接触圧を高め、片当たりを発生させない。したがって、接点閉成時、所望の接触信頼性が得られる。
【0071】
そして、印加電圧を除去すると、弾性屈曲部142A、142B及び弾性支持部145A、145Bの両方の弾性力により、可動電極143は固定電極122から離間する。このため、この離間動作が確実に行われる。この後、弾性屈曲部142A、142Bのみの弾性力により可動電極143は上動を続け、可動接点148が固定接点136、137から開離して初めの状態に復帰する。
【0072】
つぎに、前記構成からなる静電マイクロリレーの製造方法を図19〜図22を参照して説明する。まず、図19に従って可動基板140の中間製品を作製する。すなわち、図19(a)に示すように、下層からSi層161、SiO2層(酸化膜)162及びSi層163からなるSOI(Silicon On Insulator)ウエハ164を準備する。ついで、Si層161の下面にアンカー141A、141Bを形成するため、例えば、シリコン酸化膜165をマスクとし、TMAHをエッチング液としてSi層161の下面をウエットエッチングし、図19(b)に示すように、下面側に突出するアンカー141A、141Bを形成する。そして、図19(c)に示すように、シリコン層161の下面を熱酸化させてSiO2からなる絶縁膜147を形成した後、一方のアンカー141Bの下面を絶縁膜147から露出させ、その露出面にP(リン)を注入させて導電層144を形成する。ついで、図19(d)に示すように、もう一方のアンカー141Aの下面を開口した後、アンカー141Bの下面にAu等の金属膜166を設けると同時に、Si層161の下面略中央部において、絶縁膜147の上にAu等の可動接点148を形成する。この後、絶縁膜147をエッチングにより除去すると、可動接点148の下面の絶縁膜147は可動接点148に覆われているためにエッチングされることなく残り、絶縁膜147と可動接点148との二層構造ができる。
【0073】
つぎに、図20に従って固定基板120を作製する。すなわち、図20(a)に示すようなガラス基板121を用意し、ガラス基板121にサンドブラスト加工を行って図20(b)のように両側面及び角部の合計4箇所に貫通溝126、127、128、129を形成する。ついで、図20(c)に示すように、ガラス基板121の表面、裏面にスパッタ、蒸着、メッキ等により電極膜138、139を形成する。同時に、貫通溝126、127、128、129の内面にスパッタ、蒸着、メッキ等により電極膜を形成して信号線123、124、配線130、131を形成する。この後、図20(d)のようにガラス基板121の表面で電極膜138をパターニングすることによって固定接点136、137、固定電極122及びランド123A、124A、130A、131Aを形成し、図20(e)に示すように、固定電極122の周囲に絶縁体125を形成する。
【0074】
また、図21に従ってキャップ150を作製する。このためには、図21(a)のようなガラス基板168を用意し、例えばCrをマスクとしHFをエッチング液としてガラス基板168を下面側からウエットエッチングし、ガラス基板168の下面に凹部151を形成すると共にその周囲にギャップ封止部152を形成する。
【0075】
そして、図22(a)に示すように、固定基板120の上に前記SOIウエハ164を載置し、アンカー141A、アンカー141Bを固定基板120のランド131A及びガラス基板121に接合一体化する。そして、SOIウエハ164の上面をTMAH、KOH等のアルカリエッチング液でエッチングし、SiO2層162に達するまでエッチングしてSiO2層162を露出させる。この結果、固定基板120の上方には、アンカー141A、141Bを除いて厚みの薄いSi層161が形成される。
【0076】
ついで、フッ素系エッチング液を用いてSi層161の上の酸化膜162を除去し、図22(b)に示すように、可動電極143となるSi層161を露出させた後、RIE等を用いたドライエッチングで型抜きエッチングを行って周囲の不要部分を除去すると共に、スリット149等を加工して弾性屈曲部142A、142B、弾性支持部145A、145B及び可動接点部146を形作り、図22(c)のように固定基板120の上で可動基板140を完成する。
【0077】
ついで、図22(d)に示すように、可動基板140と一体化接合された固定基板120の上にキャップ150を被せ、ギャップ封止部152を固定基板120の上面外周部にフリット接合で接合一体化する。そして、図22(e)に示すように、固定基板120の裏面に接続バンプ132、133、134、135を形成し、固定基板120の裏面に電極膜分離用スリット153を切入し、裏面の電極膜139を分離することによって電極膜123B、124B、130B、131Bを形成し、静電マイクロリレーを完成する。
【0078】
このような静電マイクロリレーによれば、第1の実施形態と同様に、信号線長を短くすることができ、静電マイクロリレーの挿入損失を小さくすることができ、高周波特性が向上する。特に、信号線123、124を基板平面に対して垂直に形成しているので、挿入損失特性の向上効果を最大化することが可能になる。また、貫通溝126、127、128、129は、固定基板120の外周部に設けられていてキャップ150による封止空間よりも外に位置しているので、固定接点136、137や可動接点148は封止により保護され、静電マイクロリレーの信頼性と寿命を向上させることができる。
【0079】
また、本発明の静電マイクロリレーでは、固定基板120の裏面側で信号線123、124や配線130、131と導通するバンプ132、133、134、135を設けているので、静電マイクロリレーを回路基板に直接実装することができる。すなわち、回路基板と接続するためのボンディングワイヤが不要となり、より良好な挿入損失特性を得ることが可能になる。さらに、ボンディングワイヤを接続するためのワイヤパッドやパッケージのリードフレーム等が不要となることで、静電マイクロリレーとその実装形態の小型化が可能になる。このため、実装面積の大幅な低減の実現と、伝送線路長の大幅低減による極めて優れた高周波特性(低挿入損失)を実現することができる。
【0080】
なお、前記可動基板140と前記固定基板120を接合する際には、Au/Au等のメタル接合を用いてもよく、陽極接合法を用いてもよい。また、前記固定基板120を形成するガラス基板121の代用として、シリコン基板やセラミック基板を用いることも可能である。また、固定基板120がシリコン基板によって形成されている場合には、異方性エッチングやドライエッチングを用いて貫通溝を形成してもよい。さらに、シリコンウエハから固定基板を得る場合には、シリコンウエハに形成したスルーホールを2分割又は4分割することによって貫通溝を得てもよい。
【0081】
(第3の実施形態)
次に、本発明にかかるさらに別な実施形態を説明する。図23は本発明のさらに別な実施形態による静電マイクロリレーの分解斜視図である。この静電マイクロリレーに用いられている固定基板120は、第3の実施形態による静電マイクロリレー(図14)で用いられているものと同じものである。図24はこの静電マイクロリレーに用いられている可動基板171の下面図である。この可動基板171は、略矩形状をしたシリコン基板やステンレス薄板等を加工して作製されており、両端部においてはスリット149によって4つの弾性屈曲部142A、142Bが形成されている。また、両側には、可動基板171が変形しやすくするための長孔173が設けられている。さらに、可動基板171に設けられた可動電極143の下面中央部には、絶縁膜147を介して可動接点148が設けられている。
【0082】
しかして、この可動基板171は、図25に示すように、弾性屈曲部142A、142Bの先端部172A、172Bをキャップ150の凹部151天面に接合固定されており、可動電極143と固定電極122との間に電磁吸引力が働くと、弾性屈曲部142A、142Bを撓ませて可動電極143及び可動接点148が下方へ移動し、可動接点148が固定接点136、137に接触する構造となっている。
【0083】
本発明の静電マイクロリレーは種々の機器、特に通信用機器に用いることができる。例えば、携帯電話、無線通信端末の送受信部、ダイバシティアンテナ、内外アンテナ、マルチバンド等の各切替え素子として用いることができる。これらの用途に用いれば、従来より用いられているMMICスイッチなどに比べて挿入損失を小さくすることができるので、通信端末の電池(バッテリー)寿命を延ばすことができる。また、携帯電話等の無線通信基地局のアンテナ部に設けられる各種切替え素子として用いれば、従来より用いられている電磁リレーなどに比較して切替え素子を小さくすることができ、基地局を小さくできる。
【0084】
図26は、携帯電話等の無線通信端末181に切替スイッチとして本マイクロリレーを用いた様子を示す。スイッチの種類としては、送信側回路182と受信側回路183を切り替える送受信スイッチ184として本発明の静電マイクロリレーを用いており、また、主アンテナ185とダイバシティアンテナ186とを切り替えるダイバシティスイッチ187として本発明の静電マイクロリレーを用いている。なお、図示しないが、主アンテナと外部アンテナを切り替えるアンテナスイッチとして本発明の静電マイクロリレーを用いてもよい。
【0085】
図27は無線通信基地局188に本発明の静電マイクロリレーを用いた例を示す。この例では、アンテナ189と通常用パワーアンプ190及び非常用パワーアンプ191とを本発明の静電マイクロリレーを用いた切替え素子(スイッチ)192によって切り替え可能に接続し、故障などの異常時には速やかに通常用パワーアンプ190から非常用パワーアンプ191に切替えられるようにしている。
【0086】
【発明の効果】
本発明の静電型リレーは、例えば、携帯電話、無線通信端末の送受信部、ダイバシティアンテナ、内外アンテナ、マルチバンド等の切替え素子として用いられる。また、携帯電話等の無線通信基地局のアンテナ部に設けられる切替え素子としても本発明の静電型リレーは用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、従来の静電マイクロリレーの構造を示す分解斜視図である。
【図2】 図2は、図1に示した静電マイクロリレーの構造を模式的に示す断面図である。
【図3】 図3は、図1に示した静電マイクロリレーの実装形態を説明する概略図である。
【図4】 図4は、本発明の一実施形態による静電マイクロリレーの分解斜視図である。
【図5】 図5は、図4のX−X線に沿った断面を示す断面図である。
【図6】 図6は、図4の静電マイクロリレーに用いられている固定基板を裏面側から見た斜視図である。
【図7】 図7は、図4の静電マイクロリレーに用いられているキャップを裏面側から見た斜視図である。
【図8】 図8(a)(b)(c)は、図4に示した静電マイクロリレーの動作を説明するための概略断面図である。
【図9】 図9(a)(b)(c)(d)(e)は、可動基板の中間製品を製造する工程を説明する概略図である。
【図10】 図10(a)(b)(c)(d)(e)は、固定基板の製造工程を説明する概略図である。
【図11】 図11(a)(b)は、キャップの製造工程を説明する概略図である。
【図12】 図12(a)(b)(c)(d)(e)は、図9〜図11で製造された可動基板、固定基板及びキャップを組み立てて静電マイクロリレーを製造する工程を説明する概略図である。
【図13】 図13は、本発明の別な実施形態による静電マイクロリレーの構造を示す階段断面図である。
【図14】 図14は、本発明のさらに別な実施形態による静電マイクロリレーの構造を示す分解斜視図である。
【図15】 図15は、図14に示した静電マイクロリレーの概略断面図である。
【図16】 図16は、図14の静電マイクロリレーに用いられている固定基板の裏面側の斜視図である。
【図17】 図17は、図14の静電マイクロリレーに用いられている可動基板の斜視図である。
【図18】 図18(a)(b)(c)は、図14の静電マイクロリレーの動作を説明する概略図である。
【図19】 図19(a)〜(e)は、図14の静電マイクロリレーに用いられている可動基板の製作工程を説明する概略図である。
【図20】 図20は(a)(b)(c)(d)(e)は図14の静電マイクロリレーに用いられている固定基板の製作工程を説明する概略図である。
【図21】 図21(a)(b)は図14の静電マイクロリレーに用いられているキャップの製作工程を説明する概略図である。
【図22】 図22(a)(b)(c)(d)(e)は図19、図20、図21で製作された可動基板、固定基板及びキャップを組み立てて静電マイクロリレーを製造する工程を説明する概略図である。
【図23】 図23は、本発明のさらに別な実施形態による静電マイクロリレーの構造を示す分解斜視図である。
【図24】 図24は、図23の静電マイクロリレーに用いられている可動基板の裏面図である。
【図25】 図25は、図23に示した静電マイクロリレーの断面図である。
【図26】 図26は、携帯電話等の無線通信端末における切替スイッチとして本発明のマイクロリレーを用いた様子を示す図である。
【図27】 図27は、無線通信基地局に本発明の静電マイクロリレーを用いた例を示す図である。
Claims (6)
- 固定基板に形成された固定電極と該固定電極に対向させて弾性的に支持された可動基板の可動電極との間に発生させた静電引力に基づいて可動電極を駆動し、前記固定基板に設けた複数の固定接点と前記可動基板に設けた可動接点とを接離させる静電型リレーにおいて、
前記固定接点及び前記可動接点間の外側で前記固定接点と前記可動接点を結ぶ線と交差する部分を有し、前記固定基板と接合することによって、少なくとも前記固定接点と前記可動接点を封止する封止部を形成する第三の基板を備え、
前記封止部の封止状態を損なわない位置に、前記固定接点につながった信号線のうち、少なくとも1本の信号線を前記固定基板の基板表面から基板裏面に前記固定基板に対して垂直に形成して貫通させ、かつ該信号線を貫通させた貫通孔の可動基板接合側の開口部を、開口部周辺に形成された金属層を介して第三の基板と接合させることによって密閉封止し、
前記固定基板に設けられた配線であって、かつ信号線以外の前記固定電極につながった配線のうち、少なくとも1本の配線を固定基板表面から基板裏面に前記固定基板に対して垂直に貫通させ、かつ該配線を貫通させた貫通孔の可動基板接合側の配線開口部を、前記配線開口部周辺に形成された金属層を介して前記第三の基板と接合させることによって密閉封止し、
前記配線開口部は前記可動電極及び前記固定電極の外側の領域に形成されており、かつ前記配線開口部は前記第三の基板の前記封止部により密閉封止されていることを特徴とする静電型リレー。 - 前記固定基板に形成された信号線と前記固定基板に形成された配線のうち、少なくとも1組の信号線ないし配線の間に少なくとも1本の高周波用グラウンド線を形成したことを特徴とする、請求項1に記載の静電型リレー。
- 前記固定基板に形成された貫通孔内に、信号線ないし前記固定基板に形成された配線のうち少なくとも1本の信号線ないし配線を形成し、この信号線ないし配線のうち少なくとも一部の信号線ないし配線において、貫通孔の一部にのみ信号線ないし配線を形成したことを特徴とする、請求項1に記載の静電型リレー。
- 前記固定基板に形成された信号線ないし配線のうち、少なくとも1本の信号線ないし配線のうち、少なくとも1本の信号線ないし配線の基板裏面側に位置する端部にバンプを設けたことを特徴とする、請求項1に記載の静電型リレー。
- 前記固定基板及び前記可動基板は、単結晶シリコンにより作製されていることを特徴とする、請求項1に記載の静電型リレー。
- アンテナもしくは内部回路の送受信信号を切り替える切替え素子を備えた通信機器において、前記切替え素子に請求項1に記載の静電型リレーを用いたことを特徴とする通信用機器。
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