JP5494038B2 - 電子デバイスおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、所謂ウェハレベルパッケージと呼ばれる構造とすることの可能な電子デバイス、およびその製造方法に関する。
従来より、携帯電話の高周波部品(RF部品)に対する小型化・高性能化の要求に応えるため、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いた高周波用(RF用)のスイッチであるMEMSスイッチの開発が行われている。MEMSスイッチは、従来からある半導体スイッチと比べて損失が低く絶縁性が高いこと、また歪み特性がよいことなどが特長である。
図29は従来のMEMSスイッチ80jの構造を示す断面図、図30はMEMSスイッチ80jの機能部分KNjを示す平面図である。なお、図30において、各部材の形状を明確にするため断面でない部分にハッチングを入れてある。
図29および図30において、MEMSスイッチ80jは、基板81、基板81上に形成された可動コンタクト電極82、固定コンタクト電極83、可動駆動電極84、固定駆動電極85、およびグランド電極86などからなる。可動コンタクト電極82および可動駆動電極84は、絶縁材料を用いて形成され、カンチレバーを構成する可動部KBに一体に設けられる。
可動駆動電極84と固定駆動電極85との間に電圧を印加することにより、それらの間に静電引力が発生し、可動駆動電極84が固定駆動電極85に吸引されて移動する。これにより、可動駆動電極84と一体となった可動部KBおよび可動コンタクト電極82が移動し、可動コンタクト電極82が固定コンタクト電極83に当接して接点が閉じる。
図29において、機能部分KNjは、裏返しの状態でセラミック製のパッケージ87に収容され、窒素ガスなどを封入した状態でキャップ88が被せられて封止される。各電極にはバンプBPが設けられ、パッケージ87を貫通する孔を利用した端子TBが設けられる。MEMSスイッチ80jは、端子TBを用いて、例えば外部のプリント基板などに半田付けによって実装される。
このように、MEMSスイッチ80jの機能部分KNjは、パッケージ87およびキャップ88によって乾燥窒素雰囲気中に封止されることによって、外力による破損から保護され安定な接点開閉動作が得られるようになる。
また、ウェハレベルパッケージ(Wafer Level Package: WLP)の例として、機能素子が設けられた第一基板と、各機能素子を封止するように貼り合わされた第二基板とを備えたウェハレベルパッケージ構造体が提案されている(特許文献1)。これによると、第二基板は、入出力電極にそれぞれ対向する貫通孔と、その貫通孔に充填された第一導体とを有し、各機能素子の入出力端子を貫通孔と第一導体とを含むように構成される。
特開2005−251898
図29で示した従来のパッケージ方法では、機能部分KNjを封止するセラミック製のパッケージ87が大型化するので、小型化および低背化(薄型化)の要求に応えるのが困難である。また、セラミック製のパッケージ87の部品コストおよび封止工程のコストなどがかかるため低コスト化が容易ではない。
また、MEMSスイッチ80jのように可動部分を有するデバイスでは、ウェハを基板81として多数の機能部分KNjを形成した場合に、パッケージ87に封止する前にダイシングを行う必要がある。そうすると、ダイシングに用いる切削水によって可動部が破損したり、ダイシング後の乾燥工程において水の表面張力で可動部が変形したりする可能性がある。これを防ぐために、従来においては、犠牲層を残した状態でダイシングを行い、ダイシングを行った後のチップ状態で犠牲層の除去工程を行う必要があり、工程数が増えてコスト高となる。
この点、特許文献1で提案されたパッケージ方法では、第一基板と第二基板とを貼り合わせた状態でダイシングが行われるので、ダイシング時における可動部の破損や変形の問題は生じない。しかし、第一基板に設けられた機能素子を封止するのに第一基板よりも厚さの大きい第二基板を必要とするので、低背化(薄型化)の点で問題がある。また、入出力端子の貫通配線部分での損失が無視できない点、および入出力端子の構造が複雑になるのでコストの点で問題がある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、小型化および低背化が可能であり、ウェハレベルパッケージ構造とすることの可能な電子デバイス、およびその製造方法を提供することを目的とする。
本明細書に開示される実施形態によると、電子デバイスは、基板と、前記基板の上方に設けられた可動電極と、前記可動電極に対向して設けられた固定電極と、前記基板上において前記可動電極および前記固定電極を囲むように設けられた壁部と、前記可動電極および前記固定電極の上方において前記壁部に固定されて設けられ、前記可動電極および前記固定電極を含む空間を封止するための膜部材と、前記基板上において前記壁部の内側に設けられ、前記膜部材を前記空間の内側から支持するために前記可動電極および前記固定電極とは別に設けられた支持部と、を含み、前記膜部材は、前記固定電極の少なくとも一部に対して固定されている。
本発明によると、小型化および低背化が可能であり、ウェハレベルパッケージ構造とすることの可能な電子デバイス、およびその製造方法を提供することができる。
第1の実施形態に係るMEMSスイッチの正面図である。 図1のMEMSスイッチにおいて膜部材がない状態を示す正面図である。 図1に示すMEMSスイッチの断面図である。 第1の実施形態に係るMEMSスイッチの変形例を示す面図である。 MEMSスイッチの製造工程の例を示す図である。 MEMSスイッチの製造工程の例を示す図である。 MEMSスイッチの製造工程の例を示す図である。 MEMSスイッチの製造工程の例を示す図である。 ウェハ基板の状態の例を示す図である。 ウェハ基板の機能部分に膜部材を貼り付ける工程の例を示す図である。 第2の実施形態に係るMEMSスイッチの正面図である。 第3の実施形態に係るMEMSスイッチの正面図である。 第4の実施形態に係るMEMSスイッチの正面図である。 第5の実施形態に係るMEMS可変キャパシタの正面図である。 図14のMEMS可変キャパシタにおいて膜部材がない状態を示す正面図である。 図14に示すMEMS可変キャパシタのD−D線断面矢視図である。 MEMS可変キャパシタの製造工程の例を示す図である。 MEMS可変キャパシタの製造工程の例を示す図である。 MEMS可変キャパシタの製造工程の例を示す図である。 MEMS可変キャパシタの製造工程の例を示す図である。 第6の実施形態に係るMEMSスイッチの正面図である。 図21のMEMSスイッチにおいて膜部材がない状態を示す正面図である。 図21に示すMEMSスイッチの断面図である。 図21に示すMEMSスイッチの断面図である。 MEMSスイッチの製造工程の例を示す図である。 MEMSスイッチの製造工程の例を示す図である。 第7の実施形態に係るMEMSスイッチの正面図である。 第8の実施形態に係るMEMSスイッチの断面図である。 従来のMEMSスイッチの構造を示す断面図である。 図29に示すMEMSスイッチの機能部分を示す平面図である。
以下に種々の実施形態について説明するが、以下に説明する実施形態は例示であり、その構造、形状、寸法、材料などについて種々変更することが可能である。
〔第1の実施形態〕
まず、第1の実施形態のMEMSスイッチ1について、図1〜図4を参照して説明する。なお、図3(A)(B)(C)は、それぞれ、図1に示すMEMSスイッチ1のA−A線断面矢視図、B−B線断面矢視図、C−C線断面矢視図である。図4は図1に示すMEMSスイッチ1のA−A線断面矢視図である。図2においてはバンプ19および膜部材20の図示を省略している。
図1〜図3において、MEMSスイッチ1は、基板11、可動コンタクト電極12、固定コンタクト電極13、可動駆動電極14、固定駆動電極15、壁部17、支持部18、バンプ19、および膜部材20などからなる。
基板11は、支持基板11a、中間酸化膜11b、および活性層11cからなる3層のSOI(Silicon On Insulator)基板である。支持基板11aは、シリコンからなり、厚さは500μm程度である。中間酸化膜11bは、SiO2 からなり、厚さは4μm程度である。活性層11cは、シリコン薄膜であり、厚さは15μm程度である。SOI基板のシリコンの抵抗率は1000Ωcm程度以上である。
活性層11cには、正面視(平面視)で略コ字形のスリット16が設けられ、これによって可動部KBが形成される。可動部KBを含む領域に対応した中間酸化膜11bは除去されて空間KKとなっている。したがって、可動部KBは、スリット16が設けられていない部分を支点とするカンチレバーを構成し、支点とは反対側の端縁部が図3における上下方向に移動することが可能である。可動部KBの表面に、後述する電極部12aおよび電極部14aが密着して形成されている。
図3(A)によく示されるように、可動コンタクト電極12は、可動部KBに密着して形成された細長くて薄い電極部12a、および電極部12aの一端部の上に形成されたアンカー部12bからなる。
固定コンタクト電極13は、活性層11cに密着して形成された電極基部13a、および、電極基部13aに連続し、電極部12aの上方において対向するように設けられた固定コンタクト部13bからなる。固定コンタクト部13bには、接点部STが設けられている。
電極部12aと固定コンタクト部13bとの間で開閉可能な接点が形成されており、可動部KBが上方へ撓んで電極部12aが固定コンタクト部13bに当接することによって接点が閉じる。可動コンタクト電極12と固定コンタクト電極13とによって信号ラインSLが形成されており、接点が閉じたときには、この信号ラインSLを高周波信号が通過する。
図3(C)によく示されるように、可動駆動電極14は、可動部KBに密着して形成された細長い部分とその先端部に連続して形成された矩形の部分とからなる電極部14a、および電極部14aの一端部の上に形成されたアンカー部14bからなる。
図3(B)によく示されるように、固定駆動電極15は、活性層11cに密着して形成された電極基部15a,15c、および、電極基部15a,15cに支持されて可動部KBの上方を跨ぐようにブリッジを形成する電極対向部15bからなる。電極対向部15bは、電極部14aの矩形の部分に対し、その上方において対向する。
これらアンカー部12b,14b、電極基部13a、および電極基部15a,15cは、それら自体の高さ(厚さ)は互いに同じである。固定コンタクト部13bと電極対向部15bとは、上面の高さ位置が互いに同じである。また、固定駆動電極15は、信号ラインSLに対して平行に設けられている。
なお、可動コンタクト電極12、固定コンタクト電極13、可動駆動電極14、および固定駆動電極15の材料として、金属材料、例えば金が用いられる。
壁部17は、基板11上において、可動コンタクト電極12、固定コンタクト電極13、可動駆動電極14、および固定駆動電極15などを囲むように、矩形枠状に設けられている。つまり、壁部17は、4つの辺部17a〜17dからなる。4つの辺部17a〜17dは、互いに同じ高さ(厚さ)であり、かつ、アンカー部12b,14b、電極基部13a、および電極基部15a,15cとも同じ高さ(厚さ)である。辺部17bは電極基部15cと一体に繋がっており、辺部17dは電極基部15aと繋がっている。
支持部18a,18b,18cは、基板11上において、壁部17で囲まれた内側に設けられている。支持部18cは、基板11に密着して設けられた支持基部18c1と、支持基部18c1に連続する支持本体部18c2とからなる。
支持部18aと支持部18cとは、固定駆動電極15を対称軸として互いにほぼ対称な形状および位置に設けられている。支持部18cは、固定駆動電極15を対称軸として、固定コンタクト電極13とほぼ対称な形状および位置に設けられている。
なお、固定コンタクト部13bと電極対向部15bおよび支持部18aとの間隙、支持本体部18c2と電極対向部15bまたは支持部18bとの間隙は、いずれも100μm程度以下、さらに好ましくは50μm程度以下となっている。
また、壁部17と支持部18a,18bとは、同じ金属材料、例えば金によって、互いに連続して一体に形成されている。つまり、支持部18aは、その一方の側面が辺部17aと、他方の側面が電極対向部15bと、それぞれ接して繋がっている。支持部18bは、その一方の側面が電極対向部15bと、他方の側面が辺部17cと、それぞれ接して繋がっている。
支持部18a、支持部18b、および支持本体部18c2の上面の高さ位置は、互いに同じであって、かつ、電極対向部15bの上面の高さと同じである。これら支持部18a,18b,18cのいずれかまたは全部を指して、「支持部18」と記載することがある。
支持部18は、膜部材20をその空間の内側から支持するために、可動コンタクト電極12、固定コンタクト電極13、可動駆動電極14、および固定駆動電極15などとは別に設けられたものである。つまり、支持部18は、可動コンタクト電極12、固定コンタクト電極13、可動駆動電極14、および固定駆動電極15などとは異なったものであり、それらの機能に直接に関与するものではない。
膜部材20は、可動コンタクト電極12、固定コンタクト電極13、可動駆動電極14、および固定駆動電極15の上方において、それらを覆うように配置され、その縁部が、壁部17の上面において溶着(融着)または粘着などによって密着して固定されている。つまり、膜部材20は、可動コンタクト電極12、固定コンタクト電極13、可動駆動電極14、および固定駆動電極15を含む空間、つまり壁部17で囲まれた空間を、外部から封止する。膜部材20の厚さは、例えば20〜50μm程度である。
膜部材20は、また、固定コンタクト部13b、支持部18a、電極対向部15b、支持部18b、および支持本体部18c2の上面においても、溶着または粘着などによって固定されている。なお、膜部材20を溶着するには、所定の高い温度において電極や支持部18に所定の圧力で押し付ければよい。
膜部材20の材料として、耐熱性および絶縁性を有するフィルムが用いられる。例えば液晶ポリマーなどが用いられる。防湿性のあるものが好ましいが、防湿性が十分でない場合には、防湿性の高い材料を用いて2重膜構造などとすればよい。
例えば、図4に示すように、膜部材20として、封止膜20aと保護膜20bとの2重膜構造とする。封止膜20aとして、フォトレジストまたはポリイミドなどが用いられる。感光性ポリイミドを用いることも可能である。保護膜20bとして、二酸化シリコン(SiO2 ) などが用いられる。保護膜20bは、封止膜20aの端縁および壁部17の側面をも覆っている。保護膜20bは、厚さが例えば5μm程度である。封止膜20aによって、MEMSスイッチ1の内部が封止され、かつ封止膜としての機械的強度が保たれる。保護膜20bによって、十分な防湿性が得られる。
膜部材20には、配線のための複数の孔がレーザなどによって設けられ、その複数の孔の中に複数のバンプ19が設けられている。すなわち、辺部17aの両端部、電極基部13a、電極基部15a,15c、およびアンカー部12b,14bの上面に対応する位置において、膜部材20に孔が設けられ、そこにバンプ19a〜gが設けられている。
バンプ19a〜gは、金属材料、例えば金によって、最大直径が例えば60μm程度、長さが例えば100μm程度に形成される。バンプ19a〜gは、辺部17a、電極基部13a、電極基部15a,15c、およびアンカー部12b,14bの上面に、超音波による溶着または融着などによって固定される。
なお、壁部17、および壁部17と電気的に接続された部分は、グランド電位に接続される。したがって、支持部18a,18bについては、壁部17を介してグランド電位に接続されることとなる。また、支持部18cについても、グランド電位に接続される。
上に述べた実施形態のMEMSスイッチ1では、基板11上に形成された可動コンタクト電極12、固定コンタクト電極13、可動駆動電極14、および固定駆動電極15などによる機能部分KNが、壁部17で囲まれ、膜部材20によって覆われて封止されることにより、パッケージ構造となっている。壁部17および支持部18の高さは固定コンタクト電極13などの機能部分KNとほぼ同じであり、その上に膜部材20が被せられているだけであるから、高さ寸法が大きく増えることがなく、低背化が可能である。MEMSスイッチ1の高さは、例えば400μm程度とすることができる。また、MEMSスイッチ1の縦横寸法つまり底面積を小さくすることができ、小型化が可能である。
また、壁部17および支持部18を形成し膜部材20を設けることによってパッケージ構造となるので、製造工程が複雑になることなく、低コスト化を図ることができる。また、壁部17および支持部18を、可動コンタクト電極12および固定コンタクト電極13などと同時に形成することが可能であるので、それだけ製造工程を簡単化することができる。
また、基板11としてウェハを用い、ウェハ上に多数のMEMSスイッチ1を形成し、その後にダイシングを行って個々のMEMSスイッチ1に切り出すことにより製造することが可能である。
つまり、1枚のウェハ上に、多数のMEMSスイッチ1に対応する可動コンタクト電極12、固定コンタクト電極13、可動駆動電極14、固定駆動電極15、および支持部18などを形成した後、それら全体に対応する壁部17をウェハ上に枡目状に形成し、その上に膜部材20をウェハの全体を覆うように貼り付けた後、バンプ19を取り付ける。これによって、1枚のウェハ上に多数のMEMSスイッチ1が形成されるので、これを、壁部17に沿ってダイシングする。
このようにすることによって、MEMSスイッチ1をウェハレベルパッケージ構造とすることができ、パッケージのための工程を大幅に簡単化することができる。また、ダイシングの際には、既にパッケージが完了しており、機能部分KNは膜部材20によって封止されているので、ダイシングに用いる切削水によって機能部分KNが破損したり変形することがない。
また、パッケージの役割を果たす膜部材20は、可動コンタクト電極12、固定コンタクト電極13、可動駆動電極14、固定駆動電極15、壁部17、支持部18などによって支持されているので、ダイシングの際や通常の使用の際に撓んだり破損したりすることがない。
膜部材20は、基板11に対して固定された部分に固定されているので、可動部KBの動作に支障をきたすことはない。また、支持部18は、可動部KBとの間に適当な間隙を持っており、可動部KBの動作に干渉したり支障をきたすことはない。
MEMSスイッチ1において、可動コンタクト電極12および固定コンタクト電極13で構成される信号ラインSLは、壁部17の辺部17aおよび固定駆動電極15とともにコプレーナ構造(CPW)となっており、壁部17が封止のみでなく有効に利用されている。これによって一層の小型化が図られている。
次に、MEMSスイッチ1の製造方法について、図5〜図10を参照して説明する。なお、図5〜図8における断面図は、図1におけるA−A線断面と同じ位置に基づくものである。
本実施形態においては、まず、図9に示すようなSOIウェハの基板11UHを準備する。基板11UHは、図3において説明したように、支持基板11a、中間酸化膜11b、および活性層11cからなる。ウェハの基板11UHに多数の機能部分KNを形成し、壁部17および膜部材20を形成した後にダイシングを行ってMEMSスイッチ1を完成させる。以下において、1つのMEMSスイッチ1に対応する部分のみについて説明する。
図5において、活性層11cの表面に、密着層としてクロムを50nm程度の厚さに、続けて金を500nm程度の厚さに、それぞれスパッタ成膜する。これをフォトリソグラフィおよびイオンミリングによって加工し、可動コンタクト電極12の電極部12aおよび可動駆動電極14の電極部14aを同時形成する。
次に、活性層11cにおける電極部12a,14aの周囲の部分に、大小2つのコ字形の2μm程度の幅のスリット16をDeep−RIE(Reactive Ion Etching)により加工し、カンチレバーの部分を形成する。さらに、プラズマCVDによって二酸化シリコン(SiO2 )を5μm程度の厚さで成膜して犠牲層31とする。
次に、フォトリソグラフィおよびRIEによって、犠牲層31をエッチングする。このときに、接点部STとアクチュエータ部では犠牲層31を所望の厚さまでハーフエッチングし、アンカー部12b,14b、電極基部13a,15a,15cなどに対応する部分では犠牲層31を全て除去する。また、支持基部18c1および壁部17に対応する部分についても、犠牲層31を全て除去する。
そして、メッキ形成を行うためのシード層をスパッタ成膜する。シード層は下層が50nm程度の厚さのモリブデン、上層が300nm程度の厚さの金からなる。次に、メッキ法(鍍金法)によって、金のメッキ膜を20μm程度の厚さに形成する。
これにより、図6に示すように、可動コンタクト電極12のアンカー部12b、固定コンタクト電極13、可動駆動電極14のアンカー部14b、固定駆動電極15、支持部18、および壁部17を、同時に形成する。これらは、メッキによって同時に形成されるので、互いに同じ厚さとなる。このとき、これらの各部の正面視(平面視)における間隔(距離)が、50μm程度以下となるようにする。
なお、カンチレバー上では犠牲層31のハーフエッチングを行うことなく、固定駆動電極15をブリッジ状に形成する。また、支持部18a,18b,18cについても同様にブリッジ状に形成する。すわなち、犠牲層31を除去した後に固定駆動電極15と可動駆動電極14の電極部14aとの間にできるエアギャップ(ギャップ)GP1は、可動コンタクト電極12の電極部12aと接点部STとのエアギャップGP2よりも広い。例えば、エアギャップGP1は、エアギャップGP2の2倍程度である。そのため、カンチレバーの駆動のために可動駆動電極14の電極部14aに与える電圧による動作への影響は無視できる。
次に、図7に示すように、メッキで覆われていない部分のシード層をイオンミリングおよびRIEで除去する。そして、犠牲層31およびカンチレバーの下部の中間酸化膜11bを、フッ酸を用いたエッチングにより除去し、空間KKを形成する。なお、図7に対応した正面視の状態はほぼ図2に示す状態である。さらに、固定コンタクト電極13から突出した接点部STの表面に露出したシード層の下層のモリブデンを、ウェットエッチングによって除去する。ここまでの工程は、メッキのパターンが異なる点以外は従来の製造方法とよく似た工程とすることができる。
次に、図8に示すように、フィルム状の膜部材20を基板11UHの全面に貼り付ける。すなわち、壁部17の上面に固定される膜部材20からなる可撓膜を形成することによって、複数の構造物である機能部分KNをその可撓膜により覆う。膜部材20の材料として、上に述べたように液晶ポリマーなどが用いられる。
図10に示すように、機能部分KNが形成された基板11UHをチャンバーRM内に入れ、膜部材20を基板11UHの上面に配置し、所定の高い温度と圧力をかけて膜部材20を基板11UHに押し付ける。これによって、膜部材20を、アンカー部12b,14b、固定コンタクト電極13、固定駆動電極15、支持部18a〜c、および壁部17の上面に溶着させる。
壁部17で囲まれた空間において、固定コンタクト電極13、可動コンタクト電極12、固定駆動電極15などの表面の隙間が支持部18によって狭い間隔で埋められているため、膜部材20を貼り付けた際に膜部材20の撓みはほとんど生じない。したがって、膜部材20の撓みによって可動コンタクト電極12などに接触するといったことがなく、カンチレバーの動作に必要な空間が確保される。なお、図8においては、膜部材20が壁部17の表面内で収まるように示されているが、実際には基板11UHの全面に設けられる。そして、膜部材20に、バンプ19のための孔ANをレーザ加工によって設ける。
膜部材20として永久レジストまたは感光性ポリイミドを用いた場合には、フォトリソグラフィによって孔ANを設けることが可能であり、加工が容易である。この場合には、それらは水分遮断性能が乏しいため、さらに保護膜20bを設けて2重膜としてもよい。
そして、図1に示すように、孔ANの中に複数のバンプ19a〜gを溶着などによって取り付ける。
最後に、基板11UHを各機能部分KNの壁部17と壁部17との間に沿ってダイシングし、MEMSスイッチ1を完成させる。つまり、膜部材20、壁部17、および基板11を、壁部17に沿って切断し、構造物ごとに個片化してMEMSスイッチ1とする。MEMSスイッチ1において、可動部KBは壁部17および膜部材20によって保護されているため、このままの状態でプリント基板などに実装することができる。
このように、本実施形態によると、壁部17および支持部18を、膜部材20の土台として使うことにより、最小限の工程数でウェハレベルパッケージを実現でき、小型化、低背化、および低損失化を実現することができる。
なお、可動コンタクト電極12および可動駆動電極14は可動電極の例であり、固定コンタクト電極13および固定駆動電極15は固定電極の例である。
〔第2の実施形態〕
次に、第2の実施形態のMEMSスイッチ1Bについて説明する。第2の実施形態において、第1の実施形態と相違する部分についてのみ説明する。第1の実施形態と同様な部分については同じ符号を付し、説明を省略しまたは簡略化する。以下の各実施形態についても同様である。
図11は第2の実施形態に係るMEMSスイッチ1Bの正面図である。なお、図11においてはMEMSスイッチ1Bにおいて膜部材がない状態が示されている。
図11において、支持部18Ba,18Bbは、電極部12a,14aの上方において開口する開口部KAを有する。つまり、支持部18Baは、支持部片18Ba1,18Ba2からなり、支持部18Bbは、支持部片18Bb1,18Bb2からなる。支持部片18Ba1は辺部17aと繋がり、支持部片18Ba2および18Bb2は固定駆動電極15と繋がり、支持部片18Bb1は辺部17cと繋がる。
したがって、可動コンタクト電極12の電極部12aおよび可動駆動電極14の電極部14aは、それぞれ開口部KAを介して膜部材20と対向することとなる。
開口部KAを設けることにより、電極部12a,14aの浮遊容量が低減する。そのため、高周波特性が改善される。なお、開口部KAの幅は、電極部12a,14aの幅程度とすればよい。
〔第3の実施形態〕
次に、第3の実施形態のMEMSスイッチ1Cについて説明する。
図12において、支持部18Caはアンカー部12bに繋がるように設けられ、支持部18Cbはアンカー部14bに繋がるように設けられる。つまり、支持部18Ca,18Cbは、信号線から延伸する形状となる。これにより、支持部18Ca,18Cbは、グランド電位に接続されることなく、可動コンタクト電極12または可動駆動電極14にそれぞれ与えられる電位と等しくなる。
第3の実施形態のMEMSスイッチ1Cにおいても、電極部12a,14aの浮遊容量が低減し、高周波特性が改善される。
〔第4の実施形態〕
次に、第4の実施形態のMEMSスイッチ1Dについて説明する。
図13において、支持部18Daは、固定コンタクト部13bの先端から延伸されたように設けられる。支持部18Dcは、第1の実施形態の支持部18cと同様に、支持基部18Dc1および支持本体部18Dc2を有する。支持本体部18Dc2の先端に延伸された状態で、支持部18Dbが設けられる。
これにより、支持部18Da,18Dbは、グランド電位に接続されることなく、可動コンタクト電極12または支持部18Dcにそれぞれ与えられる電位と等しくなる。
第4の実施形態のMEMSスイッチ1においても、電極部12a,14aの浮遊容量が低減し、高周波特性が改善される。
なお、図16は、図14に示すMEMS可変キャパシタ1EのD−D線断面矢視図である。つまり、図16は、図14に示すMEMS可変キャパシタ1Eの中心位置から上方向に切断し、かつ中心位置から右方向に切断し、それぞれ右方と上方を見た状態を示した図である。図17〜図20における断面図についても、同様の位置における断面矢視図が示されている。
図14〜図16において、MEMS可変キャパシタ1Eは、基板11E、下部電極21、上部電極22、壁部17E、支持部18E、バンプ19E、および膜部材20Eなどからなる。
MEMS可変キャパシタ1Eは、ガラスの基板11E上に下部電極21および上部電極22が設けられたものであり、下部電極21と上部電極2との間に印加する電圧による静電吸引力によって、それらの間の静電容量が可変される。
下部電極21は、正面視(平面視)が矩形の電極部21aと、電極部21aの両端部の上に形成されたアンカー部21b,21cとを有する。上部電極22は、下部電極21の上方をブリッジ状に跨いでおり、正面視が矩形の電極部22aと、電極部22aの両端部の上に形成されたアンカー部22b,22cを有する。下部電極21および上部電極22の材料として、金などの金属材料が用いられる。
壁部17Eは、基板11E上において、下部電極21および上部電極22などを囲むように、かつ囲んだ範囲における下部電極21および上部電極22以外のほぼ全域を覆うように設けられている。
つまり、壁部17Eは、4つの辺部17Ea〜17Edと、それら辺部17Ea〜17Edで囲まれた角部に設けられた支持壁部17Ee〜17Ehとが、同じ高さ(厚さ)で一体に形成されたものである。
壁部17Eは、アンカー部21b,21c、22b,22cと同じ高さ(厚さ)である。
支持部18Eは、正面視が矩形であり、壁部17Eに対して高さが高く、しかし壁部17Eの各支持壁部17Ee〜17Ehの角部に連続して繋がって形成されている。
膜部材20Eは、下部電極21、上部電極22、および支持部18Eの上方において、それらを覆うように配置され、その縁部が、壁部17Eの上面の外形に近い位置で溶着(融着)または粘着などによって密着して固定されている。つまり、膜部材20Eは、下部電極21および上部電極22を含む機能部分KNの空間を外部から封止する。膜部材20Eの厚さは、例えば20〜50μm程度である。
膜部材20Eは、壁部17Eの支持壁部17Ee〜17Ehの上面においても、溶着または粘着などによって固定されている。
膜部材20Eには、アンカー部21b,21c、22b,22cに対応する位置に孔が設けられ、それらの孔の中にバンプ19Ea〜dが設けられている。バンプ19Ea〜dは、金属材料、例えば金によって形成され、アンカー部21b,21c、22b,22cに溶着または融着されて固定されている。
第5の実施形態のMEMS可変キャパシタ1Eでは、基板11E上に形成された下部電極21および上部電極22などによる機能部分KNが、壁部17Eで囲まれ、膜部材20Eによって覆われて封止されることにより、パッケージ構造となっている。
基板11E上に壁部17Eが設けられ、その上に膜部材20Eが被せられているだけであるから、高さ寸法が大きく増えることがなく、低背化が可能である。また、MEMS可変キャパシタ1Eの縦横寸法つまり底面積を小さくすることができ、小型化が可能である。
また、壁部17Eおよび支持部18Eを形成し膜部材20Eを設けることによってパッケージ構造となるので、製造工程が複雑になることなく、低コスト化を図ることができる。また、壁部17Eおよび支持部18Eを、下部電極21および上部電極22のアンカー部21b,21c、22b,22cと同時に形成することが可能であるので、それだけ製造工程を簡単化することができる。
また、基板11Eとしてウェハを用い、ウェハ上に多数のMEMS可変キャパシタ1Eを形成し、その後にダイシングを行って個々のMEMS可変キャパシタ1Eに切り出すことにより、低コストで製造することが可能である。
次に、MEMS可変キャパシタ1Eの製造方法について、図17〜図20を参照して説明する。
図17に示すように、まず、SOIウェハの基板11EUH上に、下部電極21、犠牲層32、および上部電極22を積層し、デバイス構造を形成する。次に、図18に示すように、全体を犠牲層33で被覆する。
次に、パターニングを行い、また必要なシード層を形成した後、図19に示すように、アンカー部21b,21c、22b,22c、壁部17E、および支持部18Eを、金などのメッキによって同時に形成する。メッキ膜の厚さは20μm程度である。その際に、上部電極22aがブリッジ状になった部分において、上部電極22aに対して間隔をあけて支持部18Eが形成されるようにする。また、アンカー部21b,21c、22b,22cと壁部17Eまたは支持部18Eとの間の正面視(平面視)における間隙は、いずれも100μm程度以下、さらに好ましくは50μm程度以下とする。
次に、図20(A)に示すように、犠牲層32,33を全て除去する。そして、図20(B)に示すように、壁部17Eおよび支持部18Eの上面に膜部材20Eを貼り付けて固定する。その後、膜部材20Eに孔をあけ、そこにバンプ19Eを取り付ける。
最後に、基板11UHを各機能部分KNの壁部17Eと壁部17Eとの間に沿ってダイシングし、MEMS可変キャパシタ1Eを完成させる。MEMS可変キャパシタ1Eにおいて、下部電極21および上部電極22などの機能部分KNは、壁部17Eおよび膜部材20Eによって保護されているため、このままの状態でプリント基板などに実装することができる。
〔第6の実施形態〕
次に、第6の実施形態のMEMSスイッチ1Fについて、図21〜図24を参照して説明する。
なお、図22においてはバンプ19Fおよび膜部材20Fがない状態が示されている。図23(A)(B)(C)は、それぞれ、図21に示すMEMSスイッチ1FのA−A線断面矢視図、B−B線断面矢視図、C−C線断面矢視図である。
図24は、図21に示すMEMSスイッチ1Fを階段状に断面し、かつ一部を回転断面したものである。つまり、X−X線よりも左方についてはA−A線断面矢視、X−X線よりも右方についてはC−C線断面矢視、その中間のA−A線とC−C線との間についてはX−X線断面矢視を、それぞれ示す。ただし、X−X線断面矢視の部分については一部を省略してある。後の図25、図26、図28についても図24と同様な方法で断面したものである。
上に述べた第1〜第4の実施形態のMEMSスイッチ1,1B〜Dでは、固定コンタクト部13bおよび電極対向部15bが、壁部17よりも高く形成されている。そのため、壁部17に固定して張られた膜部材20は、固定コンタクト部13bおよび電極対向部15bの上面にも接触する。
したがって、膜部材20の張力またはその上方からの圧力などによって、固定コンタクト部13bおよび電極対向部15bが基板11の方に向かって押し付けられる可能性がある。そのため、固定コンタクト部13bおよび電極対向部15bが電極部12a,14aに不測に接触しないよう、固定コンタクト部13bおよび電極対向部15bの強度を十分なものとしておく必要がある。
ここで説明する第6の実施形態のMEMSスイッチ1Fでは、壁部17Fが、固定コンタクト部13bおよび電極対向部15bよりも高く形成される。したがって、壁部17Fに固定して張られる膜部材20Fは、固定コンタクト部13bおよび電極対向部15bには接触しない。
すなわち、図21〜図24において、MEMSスイッチ1Fは、基板11、可動コンタクト電極12F、固定コンタクト電極13F、可動駆動電極14F、固定駆動電極15F、壁部17F、バンプ19、および膜部材20Fなどからなる。
基板11は、支持基板11a、中間酸化膜11b、および活性層11cからなる3層のSOI(Silicon On Insulator)基板である。
活性層11cには、正面視(平面視)で略コ字形のスリット16が設けられ、これによって可動部KBが形成される。可動部KBを含む領域に対応した中間酸化膜11bは除去されて空間KKとなっている。したがって、可動部KBは、スリット16が設けられていない部分を支点とするカンチレバーを構成し、支点とは反対側の端縁部が図3における上下方向に移動することが可能である。
図23(A)によく示されるように、可動コンタクト電極12は、可動部KBに密着して形成された細長くて薄い電極部12a、および電極部12aの一端部の上に形成されたアンカー部12bからなる。
アンカー部12bには、その内部に、製造工程に形成された犠牲層の残留部分(残存部分)が、残留犠牲層12cとして設けられている。アンカー部12bは、残留犠牲層12cがあるために2段形状となっており、上段部の高さは固定コンタクト部13bよりも高くなっている。
固定コンタクト電極13Fは、活性層11cに密着して形成された電極基部13a、および、電極基部13aに連続し、電極部12aの上方において対向するように設けられた固定コンタクト部13bからなる。
電極基部13aには、その内部に、犠牲層の残留部分が残留犠牲層13cとして設けられている。電極基部13aは、残留犠牲層13cがあるために2段形状となっており、上段部の高さはアンカー部12bの上段部の高さと同じであり、固定コンタクト部13bおよび電極対向部15bよりも高くなっている。
固定コンタクト部13bには、接点部STが設けられている。電極部12aと固定コンタクト部13bとの間で開閉可能な接点が形成されており、可動部KBが上方へ撓んで電極部12aが固定コンタクト部13bに当接することによって接点が閉じる。
図23(C)によく示されるように、可動駆動電極14Fは、可動部KBに密着して形成された細長い部分とその先端部に連続して形成された矩形の部分とからなる電極部14a、および電極部14aの一端部の上に形成されたアンカー部14bからなる。
アンカー部14bには、その内部に、犠牲層の残留部分が残留犠牲層14cとして設けられている。アンカー部14bは、残留犠牲層14cがあるために2段形状となっており、上段部の高さはアンカー部12bの上段部の高さと同じであり、固定コンタクト部13bおよび電極対向部15bよりも高くなっている。
図23(B)によく示されるように、固定駆動電極15Fは、活性層11cに密着して形成された電極基部15a,15c、および、電極基部15a,15cに支持されて可動部KBの上方を跨ぐようにブリッジを形成する電極対向部15bからなる。電極対向部15bは、電極部14aの矩形の部分に対し、その上方において対向する。
電極基部15aには、その内部に、犠牲層の残留部分が残留犠牲層15dとして設けられている。電極基部15aは、残留犠牲層15dがあるために2段形状となっており、上段部の高さはアンカー部12bの上段部の高さと同じであり、固定コンタクト部13bおよび電極対向部15bよりも高くなっている。
このように、MEMSスイッチ1Fにおいて、アンカー部12b、電極基部13a、アンカー部14b、電極基部15aは、その高さが互いに同じであり、固定コンタクト部13bおよび電極対向部15bよりも高い。
なお、可動コンタクト電極12F、固定コンタクト電極13F、可動駆動電極14F、および固定駆動電極15Fの材料として、金属材料、例えば金が用いられる。
壁部17Fは、基板11上において、可動コンタクト電極12F、固定コンタクト電極13F、可動駆動電極14F、および固定駆動電極15Fなどを囲むように、矩形枠状に設けられている。つまり、壁部17Fは、同じ高さ(厚さ)の4つの辺部17a〜17dからなる。
各辺部17a〜17dには、その内部に、犠牲層の残留部分が残留犠牲層17eとして設けられている。残留犠牲層17eは、各辺部17a〜17dに沿って矩形枠状に設けられる。各辺部17a〜17dは、残留犠牲層17eがあるためにいずれも2段形状となっている。
辺部17a〜17dの上段部の高さは、アンカー部12b、電極基部13a、アンカー部14b、および電極基部15aと同じ高さに形成されている。したがって、辺部17a〜17dの上段部の高さは、固定コンタクト部13bおよび電極対向部15bよりも高くなっている。なお、壁部17Fはグランド電位に接続される。
膜部材20Fは、可動コンタクト電極12F、固定コンタクト電極13F、可動駆動電極14F、および固定駆動電極15Fの上方において、それらを覆うように配置され、その縁部が、壁部17Fの上面において溶着(融着)または粘着などによって密着して固定されている。
つまり、膜部材20Fは、壁部17Fで囲まれた内部空間を外部から封止する。膜部材20Fの厚さは、例えば20〜50μm程度である。
膜部材20Fは、アンカー部12b、電極基部13a、アンカー部14b、および電極基部15aの上面においても、溶着または粘着などによって固定される。
膜部材20Fの材料として、耐熱性および絶縁性を有するフィルムが用いられる。例えば液晶ポリマーまたはポリイミドなどが用いられる。また、図4に示すように防湿性の高い材料を用いて2重膜構造としてもよい。
膜部材20Fには、配線のための複数の孔がレーザなどによって設けられ、その複数の孔の中に複数のバンプ19が設けられている。すなわち、辺部17aの両端部、電極基部13a、電極基部15a、およびアンカー部14bの上面に対応する位置において、膜部材20Fに孔が設けられ、そこにバンプ19a〜gが設けられている。
上に述べた実施形態のMEMSスイッチ1Fでは、基板11上に形成された可動コンタクト電極12F、固定コンタクト電極13F、可動駆動電極14F、および固定駆動電極15Fなどによる機能部分KNが、壁部17Fで囲まれ、膜部材20Fによって覆われて封止されることにより、パッケージ構造となっている。
壁部17Fの高さは、固定コンタクト部13bおよび電極対向部15bなどの機能部分KNよりも高い。したがって、膜部材20Fは、固定コンタクト部13bおよび電極対向部15bとの間にギャップ(間隙)GP3,4を有し、それらに接触することがない。ギャップGP3,4の大きさは、いずれも数μm程度、例えば2μm程度である。
したがって、膜部材20Fの張力が固定コンタクト部13bおよび電極対向部15bなどに加わるおそれはなく、また膜部材20Fの上方から圧力が作用した場合でも、その圧力がそれらに加わったりそれらを押し付けたりすることはない。
このように、膜部材20Fの撓みによって固定コンタクト部13bおよび電極対向部15bなどに接触するといったことがなく、可動部KBの動作に必要な空間が確保される。
そのため、それら固定コンタクト部13bおよび電極対向部15bなどの強度は、それ自体の機能を果たすに必要な程度にしておけばよく、膜部材20Fなどからの外力を考慮した大きな強度とする必要はない。
また、MEMSスイッチ1Fは、その高さ寸法が上に述べたMEMSスイッチ1,1B〜Dよりも数μm程度増えるものの、従来よりも低背化および小型化が可能である。
また、壁部17Fおよび膜部材20Fを設けることによってパッケージ構造となるので、製造工程が複雑になることなく、低コスト化を図ることができる。
また、壁部17Fなどの高さを高くするために、製造工程に形成された犠牲層の残留部分である残留犠牲層12c,13c,14c,15d,17eを利用するので、工程数を増やさなくても製造が可能であり、製造工程を簡単化することができる。
また、基板11としてウェハを用い、ウェハ上に多数のMEMSスイッチ1Fを形成し、その後にダイシングを行って個々のMEMSスイッチ1Fに切り出すことにより製造することが可能である。
つまり、1枚のウェハ上に、多数のMEMSスイッチ1Fに対応する可動コンタクト電極12F、固定コンタクト電極13F、可動駆動電極14F、固定駆動電極15F、および壁部17Fなどを形成した後、その上に膜部材20Fをウェハの全体を覆うように貼り付け、バンプ19を取り付ける。これによって、1枚のウェハ上に多数のMEMSスイッチ1Fが形成されるので、これを、壁部17Fに沿ってダイシングする。
このようにすることによって、MEMSスイッチ1Fをウェハレベルパッケージ構造とすることができ、パッケージのための工程を大幅に簡単化することができる。また、ダイシングの際には、既にパッケージが完了しており、機能部分KNは膜部材20Fによって封止されているので、ダイシングに用いる切削水によって機能部分KNが破損したり変形することがない。
また、パッケージの役割を果たす膜部材20Fは、アンカー部12b,14bおよび電極基部13a,15aの上面によって支持されているので、ダイシングの際や通常の使用の際に撓んだり破損したりすることがない。
MEMSスイッチ1Fにおいて、可動コンタクト電極12Fおよび固定コンタクト電極13Fで構成される信号ラインSLは、壁部17Fの辺部17aおよび固定駆動電極15Fとともにコプレーナ構造(CPW)となっており、壁部17Fが封止のみでなく有効に利用されている。これによって一層の小型化が図られている。
次に、MEMSスイッチ1Fの製造方法について、図25〜図26を参照して説明する。なお、図25〜図26は、図22に示すMEMSスイッチ1Fを図24と同じ位置で断面して示した図である。
本実施形態においては、まず、図9に示すようなSOIウェハの基板11UHを準備する。基板11UHは、図3において説明したように、支持基板11a、中間酸化膜11b、および活性層11cからなる。ウェハの基板11UHに多数の機能部分KNを形成し、壁部17Fおよび膜部材20Fを形成した後にダイシングを行ってMEMSスイッチ1Fを完成させる。以下において、1つのMEMSスイッチ1Fに対応する部分のみについて説明する。
図25(A)において、活性層11cの表面に、密着層としてクロムを50nm程度の厚さに、続けて金を500nm程度の厚さに、それぞれスパッタ成膜する。これをフォトリソグラフィおよびイオンミリングによって加工し、可動コンタクト電極12Fの電極部12aおよび可動駆動電極14Fの電極部14aを同時形成する。
次に、活性層11cにおける電極部12a,14aの周囲の部分に、大小2つのコ字形の2μm程度の幅のスリット16をDeep−RIE(Reactive Ion Etching)により加工し、カンチレバーの部分を形成する。さらに、プラズマCVDによって二酸化シリコン(SiO2 )を5μm程度の厚さで成膜して犠牲層31とする。
なお、電極部12a,14aおよびスリット16の平面形状については、図5(A)を参照することができる。
次に、図25(B)に示すように、フォトリソグラフィおよびRIEによって、犠牲層31を順にエッチングする。つまり、嵩上げしたい残留犠牲層12c,13c,14c,15d,17eの部分、および電極などを形成しない部分が残留(残存)するよう、これら以外の部分について、ハーフエッチングを繰り返し、犠牲層31を所定のパターンに形成する。
まず、固定コンタクト部13bおよび電極対向部15bが形成される部分、および、壁部17Fの残留犠牲層17e以外の部分、アンカー部12bの残留犠牲層12c以外の部分、電極基部13aの残留犠牲層13c以外の部分、アンカー部14bの残留犠牲層14c以外の部分、電極基部15aの残留犠牲層15d以外の部分について、犠牲層31を4μm程度の深さでハーフエッチングする。
次に、接点部STが形成される部分、および、壁部17Fの残留犠牲層17e以外の部分、アンカー部12bの残留犠牲層12c以外の部分、電極基部13aの残留犠牲層13c以外の部分、アンカー部14bの残留犠牲層14c以外の部分、電極基部15aの残留犠牲層15d以外の部分について、犠牲層31をさらに0.5μm程度の深さでハーフエッチングする。
最後に、アンカー部12b,14b、電極基部13a,15a、および壁部17Fなどに残った0.5μm程度の犠牲層31を全て除去する。これにより、犠牲層31は、残留犠牲層12c,13c,14c,15d,17eの部分、および電極などを形成しない部分のみが、残留する。
このようにして残留犠牲層12c,13c,14c,15d,17eを残留させるので、ハーフエッチングの工程数を増やさなくてもよい。
そして、メッキ形成を行うためのパターンを形成するために、シード層をスパッタ成膜する。シード層は下層が50nm程度の厚さのモリブデン、上層が300nm程度の厚さの金からなる。
次に、図25(C)に示すように、メッキ法(鍍金法)によって、金のメッキ膜を20μm程度の厚さに形成する。これにより、各部において同じ厚さの金のメッキ膜が、同時に形成される。
すなわち、アンカー部12b,14b、固定コンタクト電極13F、固定駆動電極15F、および壁部17Fが、同時に形成される。これらは、メッキによって同時に形成されるので、各部分が互いに同じ厚さとなる。
これによって、残留犠牲層12c,13c,14c,15d,17eの部分は、金のメッキ膜によって完全に覆われる。
また、固定コンタクト部13bおよび電極対向部15bは、予め犠牲層31がハーフエッチングされているため、電極基部13a、アンカー部14b、および壁部17Fなどよりも高さが低くなる。
次に、メッキ膜で覆われていない部分のシード層を、イオンミリングとRIEで除去する。そして、図26(A)に示すように、犠牲層31およびカンチレバーの下部の中間酸化膜11bを、フッ酸を用いたエッチングにより除去する。このとき、メッキ膜によって覆われた残留犠牲層12c,13c,14c,15d,17eの部分は、エッチングで除去されずに残る。
さらに、固定コンタクト部13bから突出した接点部STの表面に露出したシード層の下層のモリブデンを、ウェットエッチングによって除去する。
次に、図26(B)に示すように、フィルム状の膜部材20Fを基板11UHの全面に貼り付ける。すなわち、壁部17Fの上面に固定される膜部材20Fからなる可撓膜を形成することによって、複数の構造物である機能部分KNをその可撓膜により覆う。このとき、膜部材20Fと各壁部17Fとの位置合わせを行う必要がなく、膜部材20Fを基板11UHの全面に貼り付ければよい。
つまり、例えば、機能部分KNが形成された基板11UHをチャンバーRM内に入れ、膜部材20Fを基板11UHの上面に配置し、所定の高い温度と圧力をかけて膜部材20Fを基板11UHに押し付ける。これによって、膜部材20Fを、アンカー部12b,14b、電極基部13a,15a、および壁部17Fの上面に溶着させる。
そして、膜部材20Fに、バンプ19のための孔ANをレーザ加工によって設ける。孔ANの中に、それぞれバンプ19a〜gを溶着などによって取り付ける。
最後に、基板11UHを各機能部分KNの壁部17Fと壁部17Fとの間に沿ってダイシングし、MEMSスイッチ1Fを完成させる。
MEMSスイッチ1Fにおいて、可動部KBは壁部17Fおよび膜部材20Fによって保護されているため、このままの状態でプリント基板などに実装することができる。
このように、本実施形態によると、少ない工程数でウェハレベルパッケージを実現でき、小型化、低背化、および低損失化を実現することができる。
しかも、固定コンタクト部13bおよび電極対向部15bの上面は、膜部材20Fの下面よりも2μm程度低いため、膜部材20Fからの圧力がかかることがなく、それらの間のギャップGP3,4が維持される。
〔第7の実施形態〕
次に、第7の実施形態のMEMSスイッチ1Gについて、図27を参照して説明する。第7の実施形態において、第6の実施形態と相違する部分についてのみ説明する。
図27は第7の実施形態に係るMEMSスイッチ1Gの正面図である。図27においては、膜部材20Fおよびバンプ19の図示が省略されている。
図27において、MEMSスイッチ1Gには、上に述べたMEMSスイッチ1Fに対し、支持部18Gが追加され、かつ電極基部15cよりも高さの高い電極基部15eが形成されている。
すなわち、電極基部13a,15aなどと同じ高さの支持部18Gが、基板11上に設けられている。支持部18Gは、電極基部13a,15aなどと同様に、その内部に、製造工程に形成された犠牲層31の残留部分が、残留犠牲層として設けられている。支持部18Gは、残留犠牲層があるために電極基部13aと同様な2段形状となり、その上段部の高さは電極基部13a,15aおよび壁部17Fなどと同じ高さである。
また、電極基部15eについても、その内部に、製造工程に形成された犠牲層31の残留部分が、残留犠牲層として設けられている。電極基部15eは、残留犠牲層があるために電極基部15aなどと同様な2段形状となり、その上段部の高さは電極基部15aおよび壁部17Fなどと同じ高さである。
図示しない膜部材20Fは、可動コンタクト電極12F、固定コンタクト電極13F、可動駆動電極14F、および固定駆動電極15Fの上方において、それらを覆うように配置され、その縁部が、壁部17Fの上面において溶着(融着)または粘着などによって密着して固定されている。さらに、膜部材20Fは、アンカー部12b,14b、電極基部13a,15a、15e、および支持部18Gの上面に溶着されている。
このように、本実施形態のMEMSスイッチ1Gでは、膜部材20Fが、より多くの箇所で固定され、支持されるので、膜部材20Fがより強固に固定され、その撓みがより一層確実に防止される。
このように、追加の支持部18Gなどを設けることは、例えば、mPnTスイッチのように、入力数(m)および出力数(n)が多くデバイス規模が大きく、壁部17Fで囲まれた空間が大きい場合に、特に有効である。
〔第8の実施形態〕
次に、第8の実施形態のMEMSスイッチ1Hについて、図28を参照して説明する。第8の実施形態において、第6の実施形態と相違する部分についてのみ説明する。
図28は第8の実施形態に係るMEMSスイッチ1Hの断面図である。
図28において、MEMSスイッチ1Hでは、上に述べたMEMSスイッチ1Fに対し、膜部材20Fおよびバンプ19が設けられておらず、それに代えて、貫通電極42,43を設けたキャップ基板40が、半完成品HKに対し直接に接合して取り付けられている。
キャップ基板40は、セラミック基板41の適所に設けられた孔に、貫通電極42,43が取り付けられて形成される。セラミック基板41は、例えば酸化アルミニウムなどのセラミック材料によって、厚さ十分の数mm程度の板状に形成されている。セラミック基板41の、電極基部13a,15a、アンカー部12b,14b、および壁部17Fの上面(図では下面)に対応した位置に、複数の貫通電極42a〜b、43a〜bなどが設けられている。
図28において、基板11に機能部分KNが形成された半完成品HKに対し、それを裏返しにした状態で、キャップ基板40が被せられて封止される。壁部17Fの上面とキャップ基板40との間は、その全周がシール部材Sによって密封される。電極基部13a,15a、アンカー部12b,14b、および壁部17Fの上面(図では下面)と、貫通電極42a〜b、43a〜bなどとは、互いに溶着され、電気的に接続される。機能部分KNが形成された空間に、窒素ガスなどの適当な不活性ガスを封入してもよい。
半完成品HKにセラミック基板41を取り付けるに際し、ウェハの基板11UHに形成された多数の半完成品HKの全体に対して、多数のキャップ基板40を形成した1枚の基板を取り付け、後でダイシングを行えばよい。
このようにすると、少ない工程数でウェハレベルパッケージを実現でき、小型化、低背化、低コスト化を図ることができる。
また、ウェハの基板11UHに形成された多数のそれぞれの半完成品HKに対し、1つずつキャップ基板40を取り付けてもよい。1つの半完成品HKごとに1つのキャップ基板40を取り付けることも可能である。
また、キャップ基板40に対して、さらにその外面に、貫通電極42a〜b、43a〜bに接続される他の基板またはデバイスを取り付けることも可能である。
上に述べた実施形態において、残留犠牲層12c,13c,14c,15d,17eの大きさ、断面形状などは、上に述べた以外のものとしてもよい。また、アンカー部12b、14b、電極基部13a、15a、および壁部17Fの大きさおよび断面形状なども、上に述べた以外のものとしてもよい。
上に述べた第1〜第8の実施形態において述べた事項は、矛盾のない限り他の実施形態に取り入れて組み合わせることが可能である。
上に述べた各実施形態のMEMSスイッチ1、1B〜1D、1F〜1HおよびMEMS可変キャパシタ1Eにおいて、それらの各部または全体の構成、構造、形状、寸法、厚さ、個数、配置、材料、形成方法、形成順序などは、本発明の主旨に沿って適宜変更することができる。MEMSスイッチおよびMEMS可変キャパシタ以外の種々の電子デバイスにも、本発明を適用することができる。
本実施形態には次に記載する形態も含まれる。
(付記1)
基板と、
前記基板の上方に設けられた可動電極と、
前記可動電極に対向して設けられた固定電極と、
前記基板上において前記可動電極および前記固定電極を囲むように設けられた壁部と、
前記可動電極および前記固定電極の上方において前記壁部に固定されて設けられ、前記可動電極および前記固定電極を含む空間を封止するための膜部材と、
前記基板上において前記壁部の内側に設けられ、前記膜部材を前記空間の内側から支持するために前記可動電極および前記固定電極とは別に設けられた支持部と、
を含むことを特徴とする電子デバイス。
(付記2)
前記壁部と前記支持部の少なくとも一部とは、同じ金属材料によって互いに連続して一体に形成されている、
付記1記載の電子デバイス。
(付記3)
前記膜部材は、前記固定電極の少なくとも一部に対して固定されている、
付記1または2記載の電子デバイス。
(付記4)
前記支持部は、前記可動電極の上方において開口する開口部を有し、
前記可動電極は、前記開口部を介して前記膜部材と対向している、
付記3記載の電子デバイス。
(付記5)
前記壁部はグランド電位に接続され、かつ、前記壁部の一部が前記可動電極および前記固定電極からなる信号ラインに対して平行に設けられている、
付記1ないし4のいずれかに記載の電子デバイス。
(付記6)
前記膜部材は、フォトレジストまたはポリイミドを含む封止膜と、二酸化シリコンを含む保護膜とを有する、
付記1ないし5のいずれかに記載の電子デバイス。
(付記7)
基板と、
前記基板の上方に設けられた可動電極と、
前記可動電極に対向して設けられた固定電極と、
前記基板上において前記可動電極および前記固定電極を囲むように設けられ、前記可動電極および前記固定電極よりも高さが高い壁部と、
前記可動電極および前記固定電極との間に間隙を有した状態で前記壁部に固定されて設けられ、前記可動電極および前記固定電極を含む空間を封止するための膜部材と、
を含むことを特徴とする電子デバイス。
(付記8)
前記基板上において前記壁部の内側に設けられ、前記膜部材を前記空間の内側から支持する支持部と、
を含む付記7記載の電子デバイス。
(付記9)
前記可動電極または前記固定電極を前記基板に対して支持する部分であってかつそれらに対して電気的な接続を行うための電極基部が、前記壁部と同じ高さに形成されており、
前記膜部材は、前記電極基部によって前記空間の内側から支持されている、
付記7または8記載の電子デバイス。
(付記10)
前記膜部材は、複数の貫通電極を有したキャップ基板であり、
前記複数の貫通電極が、前記電極基部および前記壁部に電気的に接続されている、
付記9記載の電子デバイス。
(付記11)
前記壁部は、その内部に、前記可動電極と前記固定電極との間の空間を形成するための犠牲層が残留した状態で形成されている、
付記7ないし10のいずれかに記載の電子デバイス。
(付記12)
可動電極と、前記可動電極に対向する固定電極と、を含む複数の構造物を、基板上に形成する工程と、
前記複数の構造物を互いに隔てる格子状の壁部を前記基板上に形成する工程と、
前記壁部の上面に固定される可撓膜を形成することによって前記複数の構造物を前記可撓膜により覆う工程と、
前記可撓膜、前記壁部、および前記基板を、前記壁部に沿って切断し、前記構造物ごとに個片化する工程と、
を含むことを特徴とする電子デバイスの製造方法。
(付記13)
前記複数の構造物には、前記可動電極よりも高い位置まで延び、前記可動電極および前記固定電極とは別に設けられた支持部が含まれる、
付記12記載の電子デバイスの製造方法。
(付記14)
前記支持部および前記壁部をメッキによって互いに同時に形成する、
付記13記載の電子デバイスの製造方法。
(付記15)
前記可動電極を前記基板上に形成した後で、前記可動電極および前記基板の上に犠牲層を形成する工程と、
前記犠牲層に対し、前記可動電極と前記固定電極との間の空間を形成するためにかつ前記壁部の一部に対応する部分が残留するようにパターニングする工程と、
前記犠牲層をパターニングした後で、前記壁部および前記固定電極をメッキによって形成するとともに、前記壁部の一部に対応する前記犠牲層の残留部分をメッキによって覆う工程と、
を含む付記12記載の電子デバイスの製造方法。
1、1B〜1D、1F〜1H MEMSスイッチ(電子デバイス)
1E MEMS可変キャパシタ(電子デバイス)
11,11UH 基板
12 可動コンタクト電極(可動電極)
13 固定コンタクト電極(固定電極)
14 可動駆動電極(可動電極)
15 固定駆動電極(固定電極)
17 壁部
12c,13c,14c,15d,17e 残留犠牲層
18 支持部
19 バンプ
20 膜部材
20a 封止膜
20b 保護膜
21 下部電極(固定電極)
22 上部電極(可動電極)
31,32,33 犠牲層
40 キャップ基板(膜部材)
42、43 貫通電極
KA 開口部
SL 信号ライン

Claims (8)

  1. 基板と、
    前記基板の上方に設けられた可動電極と、
    前記可動電極に対向して設けられた固定電極と、
    前記基板上において前記可動電極および前記固定電極を囲むように設けられた壁部と、 前記可動電極および前記固定電極の上方において前記壁部に固定されて設けられ、前記可動電極および前記固定電極を含む空間を封止するための膜部材と、
    前記基板上において前記壁部の内側に設けられ、前記膜部材を前記空間の内側から支持するために前記可動電極および前記固定電極とは別に設けられた支持部と、を含み、
    前記膜部材は、前記固定電極の少なくとも一部に対して固定されている、
    ことを特徴とする電子デバイス。
  2. 前記支持部は、前記可動電極の上方において開口する開口部を有し、
    前記可動電極は、前記開口部を介して前記膜部材と対向している、
    請求項記載の電子デバイス。
  3. 前記壁部はグランド電位に接続され、かつ、前記壁部の一部が前記可動電極および前記固定電極からなる信号ラインに対して平行に設けられている、
    請求項1または2記載の電子デバイス。
  4. 基板と、
    前記基板の上方に設けられた可動電極と、
    前記可動電極に対向して設けられた固定電極と、
    前記基板上において前記可動電極および前記固定電極を囲むように設けられ、前記可動電極および前記固定電極よりも高さが高い壁部と、
    前記可動電極および前記固定電極との間に間隙を有した状態で前記壁部に固定されて設けられ、前記可動電極および前記固定電極を含む空間を封止するための膜部材と、を含み、
    前記可動電極または前記固定電極を前記基板に対して支持する部分であってかつそれらに対して電気的な接続を行うための電極基部が、前記壁部と同じ高さに形成されており、 前記膜部材は、前記電極基部によって前記空間の内側から支持されている、
    ことを特徴とする電子デバイス。
  5. 前記基板上において前記壁部の内側に設けられ、前記膜部材を前記空間の内側から支持する支持部と、
    を含む請求項記載の電子デバイス。
  6. 前記壁部は、その内部に、前記可動電極と前記固定電極との間の空間を形成するための犠牲層が残留した状態で形成されている、
    請求項4または5記載の電子デバイス。
  7. 可動電極と、前記可動電極に対向する固定電極と、を含む複数の構造物を、基板上に形成する工程と、
    前記複数の構造物を互いに隔てる格子状の壁部を前記基板上に形成する工程と、
    前記壁部の上面に固定される可撓膜を形成することによって前記複数の構造物を前記可撓膜により覆う工程と、
    前記可撓膜、前記壁部、および前記基板を、前記壁部に沿って切断し、前記構造物ごとに個片化する工程と、
    を含むことを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  8. 前記可動電極を前記基板上に形成した後で、前記可動電極および前記基板の上に犠牲層を形成する工程と、
    前記犠牲層に対し、前記可動電極と前記固定電極との間の空間を形成するためにかつ前記壁部の一部に対応する部分が残留するようにパターニングする工程と、
    前記犠牲層をパターニングした後で、前記壁部および前記固定電極をメッキによって形成するとともに、前記壁部の一部に対応する前記犠牲層の残留部分をメッキによって覆う工程と、
    を含む請求項記載の電子デバイスの製造方法。
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