JP5333182B2 - 電子デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、絶縁層の上に活性層が設けられた基板の表面に形成された電子デバイスに関する。
従来より、携帯電話の高周波部品(RF部品)に対する小型化・高性能化の要求に応えるため、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いた高周波用(RF用)のスイッチであるMEMSスイッチの開発が行われている。MEMSスイッチは、従来からある半導体スイッチと比べて損失が低く絶縁性が高いこと、また歪み特性がよいことなどが特長である。
従来においては、種々の構造のMEMSスイッチが提案されている(特許文献1〜3)。
図11は従来のMEMSスイッチ80jの平面図、図12はMEMSスイッチ80jの断面図である。なお、図12(A)(B)(C)は、それぞれ、図11に示すMEMSスイッチ80jのJ1−J1線断面矢視図、J2−J2線断面矢視図、J3−J3線断面矢視図である。
図11および図12において、MEMSスイッチ80jは、基板81、基板81上に形成された下部コンタクト電極82、上部コンタクト電極83、下部駆動電極84、上部駆動電極85、およびグランド電極86などからなる。下部コンタクト電極82および下部駆動電極84は、カンチレバーを構成する可動部KBに一体に設けられる。
基板81としてSOI基板が用いられる。可動部KBは、SOI基板の活性層がスリットSTにより切り離されて形成される。活性層の上に、下部コンタクト電極82および下部駆動電極84が、メッキによって形成される。
下部コンタクト電極82および上部コンタクト電極83は、高周波信号線として用いられる。高周波信号線は、その両側に設けられた上部駆動電極85およびグランド電極86とともにコプレナー配線構造を構成し、これにより低い伝播損失が得られる。
上部駆動電極85はグランド接続されており、これと下部駆動電極84との間に駆動電圧VDを印加することにより、それらの間に静電引力が発生し、下部駆動電極84が上部駆動電極85に吸引されて移動する。これにより、下部駆動電極84と一体となった可動部KBおよび下部コンタクト電極82が移動し、下部コンタクト電極82が上部コンタクト電極83に当接して接点が閉じる。駆動電圧VDを0にすると、可動部KBの弾性によって接点が離れた状態に戻る。
特表2005−528751 特開2005−293918 特開2006−210530
上に述べた従来の構造のMEMSスイッチ80jでは、下部駆動電極84に駆動電圧を印加したとき、下部駆動電極84から高周波信号線である下部コンタクト電極82に、可動部KBの活性層を介して漏れ電流Iaが流れる。
漏れ電流Iaは、可動部KBを高抵抗シリコンで形成した場合であっても、駆動電圧VDが40Vの場合に例えば10μA程度となる。この場合に漏れ電流Iaによる電力消費は400μWとなる。この電力消費は、例えば携帯端末などにおいて無視できない大きさである。
また、漏れ電流Iaは高周波信号線の接点にも流れることとなり、これが接点スティッキング不良の一因ともなることが考えられる。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、漏れ電流を抑制し、漏れ電流による電力消費を低減することを目的とする。
ここに述べる実施形態の電子デバイスによると、活性層を含む基板と、前記活性層の表面に形成される信号電極と、前記活性層の表面に形成され、グランド接続される第1の駆動電極と、前記活性層の表面に形成される第1の部分と、前記第1の部分に接続され、前記第1の駆動電極の上方に位置する第2の部分と、を含む第2の駆動電極と、を備え、前記基板には、前記活性層を貫通し且つ前記第1の部分を包囲する環状の溝部が形成されている。
本発明によると、漏れ電流を抑制し、漏れ電流による電力消費を低減することができる。
第1の実施形態に係るMEMSスイッチの平面図である。 図1のMEMSスイッチの各部の断面図である。 MEMSスイッチの漏れ電流の測定方法を説明する図である。 第1の実施形態に係るMEMSスイッチの変形例を示す平面図である。 MEMSスイッチの周波数特性を示す図である。 MEMSスイッチの周波数特性を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るMEMSスイッチの平面図である。 本発明の第3の実施形態に係るMEMSスイッチの平面図である。 本発明の第4の実施形態に係るMEMSスイッチの平面図である。 本発明の第5の実施形態に係るMEMSスイッチの平面図である。 従来のMEMSスイッチの平面図である。 従来のMEMSスイッチの断面図である。
以下に種々の実施形態について説明するが、以下に説明する実施形態は例示であり、その構造、形状、寸法、材料などについて種々変更することが可能である。
〔第1の実施形態〕
まず、第1の実施形態のMEMSスイッチ1について、図1〜図6を参照して説明する。なお、図2(A)(B)(C)は、それぞれ、図1に示すMEMSスイッチ1のA−A線断面矢視図、B−B線断面矢視図、C−C線断面矢視図である。
なお、図1および図3において、各部の形状を分かりやすくするために、断面でない部分にもハッチングを施してある。
図1〜図2において、MEMSスイッチ1は、高周波用MEMSスイッチ(RF−MEMSスイッチ)である。MEMSスイッチ1は、基板11、下部コンタクト電極12、上部コンタクト電極13、下部駆動電極14、上部駆動電極15、およびグランド電極16などからなる。
基板11は、支持基板11a、中間酸化膜11b、および活性層11cからなる3層のSOI(Silicon On Insulator)基板である。支持基板11aは、シリコンからなり、厚さは例えば500μm程度である。中間酸化膜11bは、SiO2 からなる絶縁層であり、厚さは例えば4μm程度である。活性層11cは、シリコン薄膜であり、厚さは例えば15μm程度である。SOI基板のシリコンの抵抗率は1000Ωcm程度以上である。
活性層11cには、平面視(正面視)で略コ字形の大小2つのスリット21(スリット21a,21b)が設けられ、これによって可動部KBが形成される。可動部KBを含む領域に対応した中間酸化膜11bは除去されて空間KKとなっている。したがって、可動部KBは、スリット21が設けられていない部分を支点とするカンチレバーを構成し、支点とは反対側の端縁部が図2(A)における上下方向に移動することが可能である。可動部KBの表面に、下部コンタクト電極12および下部駆動電極14が密着して形成されている。
図2(A)によく示されるように、上部駆動電極15は、活性層11cに密着して形成された電極基部15a,15c、および、電極基部15a,15cに支持されて可動部KBの上方を跨ぐようにブリッジを形成する電極対向部15bからなる。電極対向部15bは、下部駆動電極14の矩形の部分に対して、その上方において対向する。
基板11の活性層11cには、上部駆動電極15の電極基部15a,15cをそれぞれ取り囲んで包囲するように、略矩形のスリット22,23がそれぞれ設けられている。
図1および図2で分かるように、スリット22,23は、活性層11cを貫通して形成された環状の溝部である。スリット22,23は、幅が数μm程度、例えば2μm程度である。つまり、本実施形態において、スリット22,23の部分には活性層11cがなく、中間酸化膜11bが露出した状態である。スリット22,23によって、電極基部15a,15cが、下部コンタクト電極12、上部コンタクト電極13、および下部駆動電極14などに対して高い絶縁抵抗によって絶縁されている。
なお、スリット22は、大きいスリット21aと共通の領域を有する。スリット23は、小さいスリット21bと共通の領域を有する。すなわち、小さいスリット21bは、スリット23の一部として形成されている。しかし、スリット22,23は、スリット21とは別個に形成してもよい。
上部コンタクト電極13は、下部コンタクト電極12の上方において対向するように設けられた接点部STを有する。下部コンタクト電極12と上部コンタクト電極13の接点部STとの間で開閉可能な接点が形成されており、可動部KBが上方へ撓んで下部コンタクト電極12が接点部STに当接することによって接点が閉じる。下部コンタクト電極12と上部コンタクト電極13とによって高周波信号線SLが形成されており、接点が閉じたときには、この高周波信号線SLを高周波信号が通過する。上部駆動電極15は、高周波信号線SLに対して平行に設けられている。
グランド電極16(グランド電極16a〜d)は、下部コンタクト電極12、上部コンタクト電極13、下部駆動電極14、および上部駆動電極15などからなるデバイスの全体を包囲するように、基板11の上に方形枠状に形成される。グランド電極16の1つの辺部16aは、高周波信号線SLに対して平行に設けられている。
なお、下部コンタクト電極12、上部コンタクト電極13、下部駆動電極14、上部駆動電極15、およびグランド電極16の材料として、金属材料、例えば金(Au)が用いられる。下部コンタクト電極12および下部駆動電極14は、例えばスパッタリングによって、厚さ0.5μm程度に形成される。上部コンタクト電極13、上部駆動電極15、およびグランド電極16は、例えばメッキによって、厚さ(高さ)20μm程度に形成される。
また、図1において、下部コンタクト電極12および下部駆動電極14は、それらの全体がスパッタリングによって形成される厚さの薄い層として表されているが、必要に応じて、電極接続のためのアンカー部を形成してもよい。
各電極または電極のアンカー部には、図3に示されるように、必要に応じてバンプ19(バンプ19a〜e)が形成される。バンプ19は、金属材料、例えば金によって、最大直径が例えば60μm程度、長さが例えば100μm程度に形成される。バンプ19は、各電極またはアンカー部の上面に、超音波による溶着または融着などによって固定される。
図3に示すように、下部駆動電極14およびグランド電極16は、グランド電位に接続(グランド接続)される。下部駆動電極14に対向する上部駆動電極15には、プラスまたはマイナスの駆動電圧VDが印加される。
なお、上部駆動電極15は、直流または比較的低い周波数に対しては、グランド電位との間に十分に高いインピーダンスに保たれている。したがって、上部駆動電極15に駆動電圧VDが印加されても、そのインピーダンスによる電力消費は0かまたは極めて少ない。しかし、上部駆動電極15は、高周波信号に対しては、グランド電極16などとの間の浮遊容量などによって十分に低いインピーダンスとなっている。
これにより、高周波信号線SLは、グランド電極16の1つの辺部16aおよび上部駆動電極15とともに、コプレナー配線構造(CPW)を構成しており、これにより伝播損失が低くなるように抑えられている。このように、グランド電極16の存在によって高周波信号線SLのインピーダンス整合が図られている。これによってMEMSスイッチ1の小型化を図ることが可能である。
なお、上部駆動電極15とグランド電極16との間などにキャパシタンスを接続し、それらの間の高周波に対するインピーダンスを低下させるようにしてもよい。
次に、第1の実施形態のMEMSスイッチ1の変形例であるMEMSスイッチ1hを説明する。
図4に示すように、MEMSスイッチ1hは、図3に示すMEMSスイッチ1において、グランド電極16の3つの辺部16b〜dを削除したものである。つまり、MEMSスイッチ1hにおいては、図1に示す方形枠状のグランド電極16に代えて、直線状の辺部16aがグランド電極16hとなっている。グランド電極16hの他の部分の構造については、第1の実施形態のMEMSスイッチ1と同じである。
次に、MEMSスイッチ1の製造方法について簡単に説明する。
まず、基板11として、例えばSOIウェハの基板を準備する。基板11は、図2において説明したように、支持基板11a、中間酸化膜11b、および活性層11cからなる。活性層11cの表面に、密着層としてクロムを50nm程度の厚さに、続けて金を500nm程度の厚さに、それぞれスパッタ成膜する。これをフォトリソグラフィおよびイオンミリングによって加工し、下部コンタクト電極12および下部駆動電極14を同時形成する。
次に、活性層11cに、大小2つのコ字形の2μm程度の幅のスリット21a,21bを、Deep−RIE(Reactive Ion Etching)により加工し、カンチレバーの部分を形成する。これと同時に、電極基部15a,15cをそれぞれ取り囲むように、2μm程度の幅のスリット22,23を、同じDeep−RIE(Reactive Ion Etching)により加工して形成する。さらに、プラズマCVDによって二酸化シリコン(SiO2 )を5μm程度の厚さで成膜して犠牲層とする。
次に、フォトリソグラフィおよびRIEによって、犠牲層をエッチングする。このときに、接点部STとアクチュエータ部では犠牲層を所望の厚さまでハーフエッチングし、アンカー部、電極基部13a,15a,15cなどに対応する部分では犠牲層を全て除去する。
そして、メッキ形成を行うためのシード層をスパッタ成膜する。シード層は下層が50nm程度の厚さのモリブデン、上層が300nm程度の厚さの金からなる。次に、メッキ法(鍍金法)によって、金のメッキ膜を20μm程度の厚さに形成する。このとき、グランド電極16は、カンチレバーおよび高周波信号線SLなどを全て取り囲む形状に形成する。
なお、MEMSスイッチ1hの場合は、グランド電極16に代えて、グランド電極16hを形成する。
次に、メッキで覆われていない部分のシード層をイオンミリングおよびRIEで除去する。そして、犠牲層およびカンチレバーの下部の中間酸化膜11bを、フッ酸を用いたエッチングにより除去し、空間KKを形成する。さらに、上部コンタクト電極13から突出した接点部STの表面に露出したシード層の下層のモリブデンを、ウェットエッチングによって除去する。また、必要に応じてバンプ19を溶着などによって取り付ける。
なお、下部コンタクト電極12および下部駆動電極14は可動電極の例であり、上部コンタクト電極13および上部駆動電極15は固定電極の例である。
次に、上のように形成されたMEMSスイッチ1およびMEMSスイッチ1hの漏れ電流Iaについて説明する。
図1に示すMEMSスイッチ1では、駆動電圧VDを40Vとしたときに、漏れ電流Iaは0.1μA程度以下である。したがって、これによる電力消費は4μW程度以下であり、極めて少ない。この電力消費は、例えば携帯端末などにおいても無視することが可能な程度である。
また、図4に示すMEMSスイッチ1hにおいても、駆動電圧VDを40Vとしたときの漏れ電流Iaは0.1μA程度以下であり、これによる電力消費は4μW程度以下と極めて少ない。
すなわち、図11に示す従来の構造のMEMSスイッチでは漏れ電流Iaが10μA程度であり電力消費が400μW程度であるのと比較して、漏れ電流Iaおよびそれによる電力消費が大幅に低減されている。
また、従来の構造のMEMSスイッチでは、漏れ電流Iaが接点部にも流れることによって、接点スティッキング不良の一因ともなることがあった。つまり、駆動電圧VDを0にしても、下部コンタクト電極が接点部から離れず張りついたままになることがあった。
これに対し、本実施形態のMEMSスイッチ1,1hでは、漏れ電流Iaが大幅に低減されたことによって、接点部STにはそのような電流が流れないので、接点スティッキング不良の発生するおそれはほとんどない。
次に、上のように形成されたMEMSスイッチ1およびMEMSスイッチ1hの特性について説明する。
図5および図6において、横軸は周波数(GHz)であり、縦軸は挿入損失(左目盛り)およびアイソレーション(右目盛り)である。なお、アイソレーションは、接点部STが離れた状態における接点部STの絶縁性を示す。
図5において、曲線CA1,CB1は、それぞれ、図11に示す従来の構造のMEMSスイッチの挿入損失、アイソレーションを示す。曲線CA2,CB2は、それぞれ、図4に示す変形例のMEMSスイッチ1hの挿入損失、アイソレーションを示す。
図5で分かるように、図4に示すMEMSスイッチ1hでは、挿入損失およびアイソレーションにおいて、従来の構造のMEMSスイッチよりも特性が若干低下する。例えば、周波数が10GHzでは、従来の構造のMEMSスイッチでは挿入損失が0.3dBであるが、図4のMEMSスイッチ1hでは0.56dBとなる。これは、MEMSスイッチ1hでグランド電極16hが枠状ではないため、完全なコプレナー配線構造とならないことに原因の1つがあると考えられる。
しかし、この程度の特性であれば、実用上問題ない場合も多い。したがって、MEMSスイッチ1hは、漏れ電流Iaが大幅に低減された高周波用MEMSスイッチとして使用可能である。
そして、図1に示すMEMSスイッチ1では、枠状のグランド電極16が設けられており、ほぼ完全なコプレナー配線構造になると考えられ、挿入損失、アイソレーションともに改善される。
すなわち、図6において、曲線CA3,CB3は、それぞれ、図1に示すMEMSスイッチ1の挿入損失、アイソレーションを示す。
図6で分かるように、図1に示すMEMSスイッチ1では、周波数が10GHzで挿入損失が0.3dBであり、図11に示す従来の構造のMEMSスイッチと同等である。また、アイソレーションについても、図1に示すMEMSスイッチ1は従来の構造のMEMSスイッチと同等である。
このように、第1の実施形態のMEMSスイッチ1,1hによると、漏れ電流Iaを抑制し、漏れ電流Iaによる電力消費を低減することができる。また、漏れ電流Iaによる接点スティッキング不良の発生するおそれがほとんどないので、動作が安定する。また、漏れ電流Iaが低減されるので、それによる発熱が少なくなり、一層の小型化を図ることが可能である。
〔第2の実施形態〕
次に、第2の実施形態のMEMSスイッチ1Bについて説明する。
第2の実施形態のMEMSスイッチ1Bにおいて、第1の実施形態のMEMSスイッチ1と同様の部分については同じ符号を付し、説明を省略しまたは簡略化する。第3の実施形態以下においても同様である。
図7に示すMEMSスイッチ1Bにおいて、グランド電極16Bは、高周波信号線SLに近い辺部16Baが内側に張出て下部コンタクト電極12に近づいている。
すなわち、下部コンタクト電極12は、可動部KBに密着して形成された細長くて薄い電極部12a、および電極部12aの一端部の上に形成されたアンカー部12bからなる。
電極部12aは、アンカー部12bに比べて幅が狭いので、グランド電極16の辺部16Baが直線状のままである場合には、それらの間の距離が均等にならず、インピーダンスに不整合が生じる可能性がある。これを改善するために、辺部16Baの内側に張出し部161が設けられ、上部コンタクト電極13および下部コンタクト電極12との間の距離が均等になっている。
つまり、張出し部161の端縁と電極部12aの端縁との間の距離と、辺部16Baの張出し部161以外の部分の端縁とアンカー部12bおよび上部コンタクト電極13の端縁との間の距離とが、ほぼ同じとなっている。
換言すれば、グランド電極16Bは、下部コンタクト電極12および上部コンタクト電極13に沿った部分において、下部コンタクト電極12および上部コンタクト電極13との間隔がほぼ同じになるよう、下部コンタクト電極12および上部コンタクト電極13の形状に応じた形状に形成されている。
これによって、MEMSスイッチ1Bでは、高周波信号線SLにおけるインピーダンス整合がより一層図られ、挿入損失が一層低減される。
〔第3の実施形態〕
次に、第3の実施形態のMEMSスイッチ1Cについて説明する。
図8に示すMEMSスイッチ1Cにおいて、グランド電極16Cは、下部駆動電極14に重なって形成され、これによって互いに電気的に接続されている。
すなわち、グランド電極16Cには、辺部16Cbと辺部16Ccとの接続部分の近辺において内側に張り出す張出し部162が設けられ、張出し部162が下部駆動電極14の一部と重なって接続されている。
これによって、下部駆動電極14を確実にグランド接続することができる。しかも、下部駆動電極14をグランド接続するための専用のバンブ19d(図3参照)を省略して端子数および配線数を減少させることが可能である。
なお、張出し部162は、グランド電極16Cをメッキにより形成するときに同時に形成すればよく、工程数の増加にはならない。
〔第4の実施形態〕
次に、第4の実施形態のMEMSスイッチ1Dについて説明する。
図9に示すMEMSスイッチ1Dにおいて、グランド電極16Dは、スパッタリングによって厚さの薄い層として形成されている。
すなわち、第1〜第3の実施形態のMEMSスイッチ1,1h,1B,1Cでは、各グランド電極16はメッキにより厚さ20μm程度に形成した。しかし、第4の実施形態のMEMSスイッチ1Dでは、グランド電極16Dはスパッタリングにより厚さ0.5μm程度に形成する。このようなグランド電極16Dは、下部コンタクト電極12および下部駆動電極14の形成と同時に形成することができる。
つまり、下部コンタクト電極12、下部駆動電極14、およびグランド電極16Dは、互いに同じ層構成である。
グランド電極16Dの厚さを薄くしたことにより、その材料となる金などの使用量が少なくなり、それだけ安価に製造することができる。
〔第5の実施形態〕
次に、第5の実施形態のMEMSスイッチ1Eについて説明する。
図10に示すMEMSスイッチ1Eにおいて、グランド電極16Eは、スパッタリングによって厚さの薄い層として形成されている。そして、グランド電極16Eには、辺部16Ebと辺部16Ecとの接続部分の近辺において内側に張り出す張出し部163が設けられ、張出し部163が下部駆動電極14の一部と一体的に連続して形成されている。つまり、下部駆動電極14とグランド電極16Eとが互いに接続されている。
すなわち、第5の実施形態のMEMSスイッチ1Eでは、グランド電極16Eを第4の実施形態のMEMSスイッチ1Dの場合と同様に、スパッタリングにより厚さ0.5μm程度に形成する。そして、グランド電極16Eを、下部コンタクト電極12および下部駆動電極14の形成と同時に形成する。
グランド電極16Eの厚さを薄くしたことにより、その材料となる金などの使用量が少なくなり、それだけ安価に製造することができる。しかも、下部駆動電極14を確実にグランド接続することができる。下部駆動電極14をグランド接続するための専用のバンブ19d(図3参照)を省略して端子数を減少させることが可能である。
下部コンタクト電極12、下部駆動電極14、およびグランド電極16Eを同時に形成することができるので、工程数を低減することが可能である。
上に述べた第2〜第5の実施形態のMEMSスイッチ1B〜1Eにおいて、下部コンタクト電極12および下部駆動電極14に、電極接続のためのアンカー部を必要に応じて形成してもよい。
また、第2〜第5の実施形態のMEMSスイッチ1B〜1Eにおいて、第1の実施形態の変形例のMEMSスイッチ1hのように、方形枠状のグランド電極16に代えて直線状の辺部16aをグランド電極としてもよい。
また、第3〜第5の実施形態のMEMSスイッチ1C〜1Eにおいて、第2の実施形態のMEMSスイッチ1Bの辺部16Baに設けた張出し部161と同様な張出し部を設け、高周波信号線SLにおける一層のインピーダンス整合を図ってもよい。
上に述べた第1、第2、第4の実施形態のMEMSスイッチ1,1h、1B、1Dにおいて、下部コンタクト電極12にバンプ19dを設けた場合に、そのバンプ19dは、下部コンタクト電極12をグランド接続するためのグランド電極として機能する。なお、下部コンタクト電極12をグランド接続するためのグランド電極を、バンプ19dなどとは別に別途設けてもよい。
上に述べた第1〜第5の実施形態のいずれのMEMSスイッチ1,1h、1B〜1Eにおいても、漏れ電流Iaを抑制し、漏れ電流Iaによる電力消費を低減することができる。
上に述べた各実施形態のMEMSスイッチ1、1h、1B〜1Eにおいて、それらの各部または全体の構成、構造、形状、寸法、厚さ、個数、配置、材料、形成方法、形成順序などは、本発明の主旨に沿って適宜変更することができる。
上に述べた各実施形態では、高周波用のMEMSスイッチについて説明したが、MEMSスイッチ以外の種々の電子デバイスにも適用することが可能である。
1、1h、1B〜1E MEMSスイッチ(電子デバイス)
11 基板
11a 支持基板
11b 中間酸化膜(絶縁層)
11c 活性層
12 下部コンタクト電極(信号電極)
13 上部コンタクト電極(信号電極)
14 下部駆動電極(第1の駆動電極)
15 上部駆動電極(第2の駆動電極)
15a,15c 電極基部(第1の部分)
15b 電極対向部(第2の部分)
16 グランド電極
21 スリット
22,23 スリット(溝部)

Claims (3)

  1. 活性層を含む基板と、
    前記活性層の表面に形成される信号電極と、
    前記活性層の表面に形成され、グランド接続される第1の駆動電極と、
    前記活性層の表面に形成される第1の部分と、前記第1の部分に接続され、前記第1の駆動電極の上方に位置する第2の部分と、を含む第2の駆動電極と、を備え、
    前記基板には、前記活性層を貫通し且つ前記第1の部分を包囲する環状の溝部が形成されている電子デバイス。
  2. 前記基板上に設けられ、前記信号電極および前記第1、第2の駆動電極を包囲するグランド接地されたグランド電極をさらに備える請求項1記載の電子デバイス。
  3. 前記第1の駆動電極と前記グランド電極とは、前記基板上において電気的に接続されている請求項1または2記載の電子デバイス。
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