JP4417861B2 - マイクロスイッチング素子 - Google Patents

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Description

本発明は、MEMS技術を利用して製造される微小なスイッチング素子に関する。
携帯電話など無線通信機器の技術分野では、高機能を実現するために搭載される部品の増加などに伴い、高周波回路ないしRF回路の小型化に対する要求が高まっている。このような要求に応えるべく、回路を構成する様々な部品について、MEMS(micro-electromechanical systems)技術の利用による微小化が進められている。
そのような部品の一つとして、MEMSスイッチが知られている。MEMSスイッチは、MEMS技術により各部位が微小に形成されたスイッチング素子であって、機械的に開閉してスイッチングを実行するための少なくとも一対のコンタクトや、当該コンタクト対の機械的開閉動作を達成するための駆動機構などを有する。MEMSスイッチは、特にGHzオーダーの高周波信号のスイッチングにおいて、PINダイオードやMESFETなどよりなるスイッチング素子よりも、開状態にて高い絶縁性を示し且つ閉状態にて低い挿入損失を示す傾向にある。これは、コンタクト対間の機械的開離により開状態が達成されることや、機械的スイッチであるために寄生容量が少ないことに、起因する。MEMSスイッチについては、例えば、下記の特許文献1や特許文献2に記載されている。
特開平9‐17300号公報 特開2001‐143595号公報
図32および図33は、従来のMEMSスイッチの一例であるマイクロスイッチング素子X6を表す。図32は、マイクロスイッチング素子X6の部分平面図であり、図33は、図32の線XXXIII−XXXIIIに沿った断面図である。マイクロスイッチング素子X6は、基板601と、固定部602と、可動部603と、可動コンタクト部604と、一対の固定コンタクト電極605と、駆動電極606,607とを備える。固定部602は、基板601と接合し、可動部603は、固定部602から基板601に沿って延出している。可動コンタクト部604は、可動部603の下面側に設けられており、駆動電極606は、固定部602上および可動部603上にわたって設けられている。一対の固定コンタクト電極605は、各々の一端が可動コンタクト部604に対向するように、基板601上にパターン形成されている。駆動電極607は、基板601上において駆動電極606に対応する位置に配されており、グランド接続されている。また、基板601上には、固定コンタクト電極605または駆動電極607に対して電気的に接続する所定の配線パターン(図示略)が形成されている。
このような構成のマイクロスイッチング素子X6において駆動電極606に所定の電位を付与すると、駆動電極606,607の間には静電引力が発生する。その結果、可動部603は、可動コンタクト部604が両固定コンタクト電極605に当接する位置まで弾性変形する。このようにして、マイクロスイッチング素子X6の閉状態が達成される。閉状態においては、可動コンタクト部604により一対の固定コンタクト電極605が電気的に橋渡しされ、電流が固定コンタクト電極対604間を通過することが許容される。
一方、閉状態にあるマイクロスイッチング素子X6において、駆動電極606,607間に作用する静電引力を消滅させると、可動部603はその自然状態に復帰し、可動コンタクト部604は、固定コンタクト電極605から離隔している。このようにして、図33に示すような、マイクロスイッチング素子X6の開状態が達成される。開状態では、一対の固定コンタクト電極605が電気的に分離され、固定コンタクト電極対605間を電流が通過することは阻まれる。
図34および図35は、マイクロスイッチング素子X6の製造方法における一部の工程を表す。マイクロスイッチング素子X6の製造においては、まず、図34(a)に示すように、基板601上に各固定コンタクト電極605および駆動電極607をパターン形成する。具体的には、所定の導電材料を基板601上に成膜した後、フォトリソ法により当該導電膜上に所定のレジストパターンを形成し、当該レジストパターンをマスクとして導電膜に対してエッチング処理を施す。次に、図34(b)に示すように犠牲層610を形成する。具体的には、例えばスパッタリング法により、一対の固定コンタクト電極605および駆動電極607を覆いつつ所定材料を基板601上に堆積ないし成長させる。次に、所定のマスクを用いて行うエッチング処理により、図34(c)に示すように、犠牲層610において一対の固定コンタクト電極605に対応する箇所に一つの凹部611を形成する。次に、図34(d)に示すように、凹部611内に所定材料を成膜することによって可動コンタクト部604を形成する。
次に、図35(a)に示すように、例えばスパッタリング法により材料膜612を形成する。次に、図35(b)に示すように、材料膜612上に駆動電極606をパターン形成する。具体的には、所定の導電材料を材料膜612上に成膜した後、フォトリソ法により当該導電膜上に所定のレジストパターンを形成し、当該レジストパターンをマスクとして導電膜に対してエッチング処理を施す。次に、図35(c)に示すように、材料膜612をパターニングすることによって、固定部602の一部と可動部603とを構成する膜体613を形成する。具体的には、フォトリソ法により材料膜612上に所定のレジストパターンを形成した後、当該レジストパターンをマスクとして材料膜612に対してエッチング処理を施す。次に、図35(d)に示すように固定部602および可動部603を形成する。具体的には、可動部603の下方にアンダーカットが入りつつ、犠牲層610の一部が固定部602の一部として残存形成されるように、エッチングマスクとして機能する膜体613を介して犠牲層610に対して等方性エッチング処理を施す。
スイッチング素子において一般的に求められる特性の一つとして、閉状態において挿入損失が低いことが挙げられる。また、スイッチング素子の挿入損失の低減を図るうえでは、一対の固定コンタクト電極の電気抵抗が低いことが望まれる。
しかしながら、上述のマイクロスイッチング素子X6においては、固定コンタクト電極605を厚く設定するのが困難であり、実際上、固定コンタクト電極605は、厚くとも2μm程度である。マイクロスイッチング素子X6の製造過程において一旦形成される犠牲層610の図中上面(成長端面)の平坦性を、確保する必要があるからである。
図34(b)を参照して上述したように、犠牲層610は、一対の固定コンタクト電極605を覆いつつ所定材料が基板601上に堆積ないし成長することによって形成される。そのため、犠牲層610の成長端面には、固定コンタクト電極605の厚さに応じた段差(図示せず)が生ずることとなる。固定コンタクト電極605が厚いほど当該段差は大きく、段差が大きいほど、適切な位置に可動コンタクト部604を形成することや、適切な形状で可動部603を形成することが、困難となる傾向にある。また、固定コンタクト電極605が一定以上に厚い場合には、基板601上に積層形成される犠牲層610は、固定コンタクト電極605の当該厚さに起因して、破断する場合がある。犠牲層610が破断していると、当該犠牲層610上において、可動コンタクト部604や可動部603を適切に形成することができない。したがって、マイクロスイッチング素子X6においては、犠牲層610の成長端面において不当な段差が生じないように、固定コンタクト電極605を充分に薄く設定する必要がある。そのため、マイクロスイッチング素子X6では、固定コンタクト電極605について充分な低抵抗を実現するのが困難な場合があり、その結果、低い挿入損失を実現することができない場合がある。
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、挿入損失の低減を図るのに適し且つ適切に製造することのできるマイクロスイッチング素子を提供することを、目的とする。
本発明により提供されるマイクロスイッチング素子は、ベース基板と、ベース基板に接合している固定部と、固定部に固定された固定端を有してベース基板に沿って延び、且つ、一対の閉端を有するスリットを介して固定部に囲まれた、可動部と、可動部におけるベース基板とは反対の側に設けられた可動コンタクト部と、可動コンタクト部に対向する部位を各々が有し且つ各々が固定部に接合している一対の固定コンタクト電極とを備える。本マイクロスイッチング素子は、可動コンタクト部と一対の固定コンタクト電極との機械的な開閉により、スイッチング機能を果たす。
本マイクロスイッチング素子では、一対の固定コンタクト電極は、各々、ベース基板に対して固定部を介して固定され、且つ、可動部におけるベース基板とは反対の側に設けられた可動コンタクト部に対向する部位を有する。一対の固定コンタクト電極は、ベース基板と可動部との間には配されていない。したがって、本素子を製造する際には、ベース基板上に一対の固定コンタクト電極を形成し、当該固定コンタクト電極を覆うように犠牲層を形成し、当該犠牲層上に可動部を形成するという、従来のマイクロスイッチング素子X6に関して上述した一連の過程を経る必要はない。本素子の一対の固定コンタクト電極は、可動部を介してベース基板とは反対の側において、例えば、めっき法により材料を堆積ないし成長させることによって形成することができる。そのため、本素子における一対の固定コンタクト電極については、所望の低抵抗を実現するための充分な厚さを設定することが可能なのである。このようなマイクロスイッチング素子は、挿入損失の低減を図るうえで好適である。
具体的には、本マイクロスイッチング素子は、第1層と、第2層と、これらの間に介在する中間層とからなる積層構造を有する材料基板に対し、次のような第1電極形成工程、第1エッチング工程、犠牲層形成工程、第2電極形成工程、犠牲層除去工程、および第2エッチング工程での加工を施すことにより、製造することができる。第1電極形成工程では、材料基板の第1層において可動部へと加工される第1部位上に可動コンタクト部を形成する。第1エッチング工程では、第1部位と、当該第1部位に連続し且つ第1層において固定部へと加工される第2部位とをマスクするマスクパターンを介して、第1層に対して中間層に至るまで異方性エッチング処理を施す。犠牲層形成工程では、第2部位における接合領域を露出させるための所定の開口部を有する犠牲層を形成する。第2電極形成工程では、犠牲層を介して可動コンタクト部に対向する部位を有し且つ接合領域にて第2部位に接合する固定コンタクト電極を、例えば電気めっき法や無電解めっき法により形成する。犠牲層除去工程では、犠牲層を除去する。第2エッチング工程では、ベース基板となる第2層と第1部位との間に介在する中間層をエッチング除去する。犠牲層除去工程および第2エッチング工程は、所定のエッチャントを用いるウエットエッチング法により行い、実質的に単一の過程において連続して行うことができる。
このような方法によると、ベース基板上に一対の固定コンタクト電極をパターン形成し、当該固定コンタクト電極を覆うように犠牲層を形成し、当該犠牲層上に延出部ないしアーム部を形成するという、従来のマイクロスイッチング素子X6に関して上述した一連の過程を経ずに、一対の固定コンタクト電極を有するマイクロスイッチング素子を製造することができる。そのため、本方法により得られるマイクロスイッチング素子の一対の固定コンタクト電極については、所望の低抵抗を実現するための充分な厚さを設定することが可能なのである。
また、このような方法によると、可動コンタクト部の剥離を回避して本発明のマイクロスイッチング素子を適切に製造することができる。可動コンタクト部の構成材料としては、好ましくは、イオン化傾向の大きな貴金属(例えば金)が採用され、可動部の構成材料としては所定のシリコン材料が採用されるところ、シリコンは貴金属よりもイオン化傾向が大きい。そのため、上述の犠牲層除去工程や第2エッチング工程では、可動コンタクト部とこれが接合している可動部とにおいてエッチャント(電解質溶液)中にて局部電池反応が進行して可動部の一部が溶解してしまう。しかしながら、本マイクロスイッチング素子を形成する際の犠牲層除去工程および第2エッチング工程では、可動部は孤立せずに固定部と連続しているため、可動部と固定部の全体とが局部電池反応における一方の極として働き(可動コンタクト部は他方の極として働く)、可動部における単位面積あたりの溶解量を充分に抑制することができる。仮に可動部が固定部と連続せずに孤立していると、可動部における単位面積あたりの溶解量は過剰になりやすい。溶解量が過剰であると、可動部において可動コンタクト部が接合している箇所が多孔質化(腐食)して、可動コンタクト部の全体または一部が可動部から剥離してしまうが、本マイクロスイッチング素子の製造過程では、溶解量を抑制することができ、従って、そのような剥離現象を回避することができるのである。
以上のように、本発明に係るマイクロスイッチング素子は、挿入損失の低減を図るのに適し、且つ、適切に製造することができる。
好ましくは、本マイクロスイッチング素子は、ベース基板とは反対の側において可動部上および固定部上にわたって設けられた第1駆動電極と、第1駆動電極に対向する部位を有し且つ固定部に接合している第2駆動電極と、を更に備える。本マイクロスイッチング素子は、このような静電駆動機構を具備することができる。
好ましくは、本マイクロスイッチング素子は、ベース基板とは反対の側において可動部上および固定部上にわたって設けられた第1駆動電極と、第1駆動電極上に設けられた圧電膜と、圧電膜上に設けられた第2駆動電極と、を更に備える。本マイクロスイッチング素子は、このような圧電駆動機構を具備することができる。
好ましくは、スリットは、第1駆動電極における固定部上の部位に沿って延びる部位を有する。スイッチング素子の挿入損失の低減を図るうえでは、可動コンタクト部を通過する高周波信号の固定部およびベース基板への漏れが可能な限り少ないことが望まれるところ、本構成は、そのような高周波信号の漏れを抑制するのに好適である。
好ましくは、本マイクロスイッチング素子は、固定部において固定コンタクト電極が接合する箇所に沿って延びる部位を有し、且つ、一対の閉端を有するスリットを更に備える。スイッチング素子の挿入損失の低減を図るうえでは、固定コンタクト電極を通過する高周波信号の固定部およびベース基板への漏れが可能な限り少ないことが望まれるところ、本構成は、そのような高周波信号の漏れを抑制するのに好適である。また、固定コンタクト電極の構成材料としては、好ましくは、イオン化傾向の大きな貴金属(例えば金)が採用され、固定部の構成材料としては所定のシリコン材料が採用されるところ、シリコンは貴金属よりもイオン化傾向が大きい。そのため、上述の犠牲層除去工程や第2エッチング工程では、固定コンタクト電極とこれが接合している固定部とにおいてエッチャント(電解質溶液)中にて局部電池反応が進行して固定部の一部が溶解してしまう。しかしながら、本構成を採用するマイクロスイッチング素子を形成する際の犠牲層除去工程および第2エッチング工程では、固定部において固定コンタクト電極が接合している箇所は、孤立せずに、固定部における他の箇所と連続しているため、固定部の全体と可動部とが局部電池反応における一方の極として働き(固定コンタクト電極は他方の極として働く)、固定部において固定コンタクト電極が接合している箇所における単位面積あたりの溶解量を充分に抑制することができる。仮に、固定部において固定コンタクト電極が接合している箇所が固定部における他の箇所と連続せずに孤立していると、当該接合箇所における単位面積あたりの溶解量は過剰になりやすい。溶解量が過剰であると、固定部において固定コンタクト電極が接合している箇所が多孔質化(腐食)して、固定コンタクト電極の全体または一部が可動部から剥離してしまうが、本構成を採用するマイクロスイッチング素子の製造過程では、溶解量を抑制することができ、従って、そのような剥離現象を回避することができるのである。
好ましくは、固定部においてスリットの一対の閉端の間に位置する部位は、ベース基板から離隔している。このような構成は、高周波信号のベース基板への漏れを抑制するのに好適である。好ましくは、スリットの一対の閉端の間の離隔距離は50μm以下であるのが好ましい。このような構成は、本マイクロスイッチング素子の形成過程において可動部や固定部の構成材料の溶解量を抑制しつつ、素子駆動時において固定部およびベース基板への高周波信号の漏れを抑制するのに好適である。
好ましくは、可動コンタクト部および固定コンタクト電極は、金、白金、パラジウム、またはルテニウムからなる群より選択される金属を含む。可動コンタクト部および固定コンタクト電極は、酸化しにくい貴金属よりなるのが好ましい。
好ましくは、可動部および固定部は、1000Ω・cm以上の抵抗率を有するシリコン材料や、N型のシリコン材料よりなる。これらの構成は、本マイクロスイッチング素子の形成過程において可動部や固定部の構成材料の溶解量を抑制するのに好適である。
好ましくは、可動部は、ベース基板とは反対の側に凹部を有し、可動コンタクト部は、凹部に突出する凸部を有する。このような構成は、可動部からの可動コンタクト部の剥離を防止するのに好適である。
図1から図5は、本発明の第1の実施形態に係るマイクロスイッチング素子X1を表す。図1は、マイクロスイッチング素子X1の平面図であり、図2は、マイクロスイッチング素子X1の一部省略平面図である。図3から図5は、各々、図1の線III−III、線IV−IV、および線V−Vに沿った断面図である。
マイクロスイッチング素子X1は、ベース基板S1と、固定部10と、可動部20と、可動コンタクト部31と、一対の固定コンタクト電極32(図2において省略)と、駆動電極33と、駆動電極34(図2において省略)とを備える。
固定部10は、図3から図5に示すように、境界層10’を介してベース基板S1に接合している。また、固定部10は、単結晶シリコンなどのシリコン材料よりなる。固定部10を構成するシリコン材料は、1000Ω・cm以上の抵抗率を有するのが好ましく、また、N型であるのが好ましい。境界層10’は例えば二酸化シリコンよりなる。
可動部20は、例えば図2および図5に表れているように、固定部10に固定された固定端20aを有してベース基板S1に沿って延び、且つ、一対の閉端41aを有するスリット41を介して固定部10に囲まれている。また、可動部20は、胴部21およびヘッド部22を有する。可動部20について、図3および図4に示す厚さT1は例えば5μm以上である。胴部21について、図2に示す長さL1は例えば400μmであり、長さL2は例えば30μmである。ヘッド部22について、図2に示す長さL3は例えば100μmであり、長さL4は例えば30μmである。スリット41の幅は例えば2μmである。可動部20は、例えば単結晶シリコンよりなる。可動部20が単結晶シリコンよりなる場合、可動部20について不当な内部応力が発生しない。従来のMEMSスイッチでは、可動部の形成手法として薄膜形成技術が利用されることがあるが、この場合、形成された可動部には内部応力が発生し、当該内部応力に起因して延出部自体が不当に変形してしまうという不具合が生ずる。可動部の不当な変形は、MEMSスイッチの諸特性の劣化を誘発してしまうので、好ましくない。
可動コンタクト部31は、図2によく表れているように、可動部20におけるヘッド部22上に設けられている。一対の固定コンタクト電極32の各々は、図3および図5に示すように、固定部10上に立設されており、且つ、可動コンタクト部31に対向する接触部32aを有する。固定コンタクト電極32の厚さT2は、例えば5μm以上である。また、各固定コンタクト電極32は、所定の配線(図示略)を介してスイッチング対象の所定の回路に接続されている。可動コンタクト部31および一対の固定コンタクト電極32は、好ましくは、金、白金、パラジウム、またはルテニウムから選択される貴金属、或は、当該貴金属を含む合金からなる。
駆動電極33は、図2によく表れているように、可動部20における胴部21上から固定部10上にわたって設けられている。駆動電極34は、図4によく表れているように、その両端が固定部10に接合して駆動電極33の上方を跨ぐように立設されている。駆動電極34について、図1に示す長さL5は例えば200μmである。また、駆動電極34は、所定の配線(図示略)を介してグランド接続されている。駆動電極33,34は、好ましくは、金、白金、パラジウム、またはルテニウムから選択される貴金属、或は、当該貴金属を含む合金からなる。
このような構成のマイクロスイッチング素子X1において、駆動電極33に所定の電位を付与すると、駆動電極33および駆動電極34の間には静電引力が発生する。その結果、可動部20は、可動コンタクト部31が一対の固定コンタクト電極32ないし接触部32aに当接する位置まで弾性変形する。このようにして、マイクロスイッチング素子X1の閉状態が達成される。閉状態においては、可動コンタクト部31により一対の固定コンタクト電極32が電気的に橋渡しされ、電流が固定コンタクト電極対32間を通過することが許容される。このようにして、例えば高周波信号のオン状態を達成することができる。
閉状態にあるマイクロスイッチング素子X1において、駆動電極33に対する電位付与を停止することによって駆動電極33,34の間に作用する静電引力を消滅させると、可動部20はその自然状態に復帰し、可動コンタクト部31は、両固定コンタクト電極32から離隔する。このようにして、図3および図5に示すような、マイクロスイッチング素子X1の開状態が達成される。開状態では、一対の固定コンタクト電極32が電気的に分離され、電流が固定コンタクト電極対32間を通過することは阻まれる。このようにして、例えば高周波信号のオフ状態を達成することができる。
図6から図8は、マイクロスイッチング素子X1の製造方法を、図3および図4に相当する断面の変化として表す。マイクロスイッチング素子X1の製造においては、まず、図6(a)に示すような基板S’を用意する。基板S’は、SOI(silicon on insulator)基板であり、第1層101、第2層102、および、これらの間の中間層103よりなる積層構造を有する。本実施形態では、例えば、第1層101の厚さは10μmであり、第2層102の厚さは400μmであり、中間層103の厚さは2μmである。第1層101および第2層102は、例えば単結晶シリコンよりなり、固定部10および可動部20へと加工される部位である。中間層103は、例えば二酸化シリコンよりなり、境界層10’へと加工される部位である。
次に、図6(b)に示すように、基板S’の第1層101上に可動コンタクト部31および駆動電極33を形成する。例えば、まず、スパッタリング法により、第1層101上に例えばCrを成膜し、続いてその上に例えばAuを成膜する。Cr膜の厚さは例えば50nmであり、Au膜の厚さは例えば500nmである。次に、フォトリソ法により当該導体多層膜上に所定のレジストパターンを形成した後、当該レジストパターンをマスクとして、当該導体多層膜に対してエッチング処理を施す。このようにして、第1層101上に、可動コンタクト部31および駆動電極33をパターン形成することができる。
次に、図6(c)に示すように、第1層101にエッチング処理を施すことによってスリット41を形成する。具体的には、フォトリソ法により第1層101上に所定のレジストパターンを形成した後、当該レジストパターンをマスクとして、第1層101に対してエッチング処理を施す。エッチング手法としては、イオンミリング(例えばArイオンによる物理的エッチング)を採用することができる。
次に、図6(d)に示すように、スリット41を塞ぐように、基板S’の第1層101側に犠牲層104を形成する。犠牲層材料としては例えば二酸化シリコンを採用することができる。また、犠牲層104を形成するための手法としては、例えばプラズマCVD法やスパッタリング法を採用することができる。犠牲層104の厚さは例えば2μmである。本工程では、スリット41の側壁の一部にも犠牲層材料が成膜され、スリット41は塞がる。
次に、図7(a)に示すように、犠牲層104において可動コンタクト部31に対応する箇所に2つの凹部104aを形成する。具体的には、フォトリソ法により犠牲層104上に所定のレジストパターンを形成した後、当該レジストパターンをマスクとして、犠牲層104に対してエッチング処理を施す。エッチング手法としては、ウエットエッチングを採用することができる。各凹部104aは、固定コンタクト電極32の接触部32aを形成するためのものであり、例えば1μmの深さを有する。
次に、図7(b)に示すように、犠牲層104をパターニングして開口部104b,104cを形成する。具体的には、フォトリソ法により犠牲層104上に所定のレジストパターンを形成した後、当該レジストパターンをマスクとして、犠牲層104に対してエッチング処理を施す。エッチング手法としては、ウエットエッチングを採用することができる。開口部104bは、固定部10において固定コンタクト電極32が接合する領域を露出させるためのものである。開口部104cは、固定部10において駆動電極34が接合する領域を露出させるためのものである。
次に、基板S’において犠牲層104が設けられている側の表面に通電用の下地膜(図示略)を形成した後、図7(c)に示すようにマスク105を形成する。下地膜は、例えば、スパッタリング法により厚さ50nmのCrを成膜し、続いてその上に厚さ500nmのAuを成膜することによって形成することができる。マスク105は、一対の固定コンタクト電極32に対応する開口部105a、および駆動電極34に対応する開口部105bを有する。
次に、図8(a)に示すように、一対の固定コンタクト電極32および駆動電極34を形成する。具体的には、開口部105a,105bにて露出する下地膜上に、電気めっき法により例えば金を成長させる。
次に、図8(b)に示すように、マスク105をエッチング除去する。この後、下地膜において露出している部分をエッチング除去する。これらエッチング除去においては、各々、ウエットエッチングを採用することができる。
次に、図8(c)に示すように、犠牲層104および中間層103の一部を除去する。具体的には、犠牲層104および中間層103に対してウエットエッチング処理を施す。エッチャントとしては、バッファードフッ酸(BHF)を採用することができる。本エッチング処理では、まず犠牲層104が除去され、その後、スリット41に臨む箇所から中間層103の一部が除去される。このエッチング処理は、可動部20の全体と第2層102との間に適切に空隙が形成された後に停止する。このようにして、中間層103において境界層10’が残存形成される。また、第2層102は、ベース基板S1を構成することとなる。
次に、必要に応じて、固定コンタクト電極32および駆動電極34の下面に付着している下地膜の一部(例えばCr膜)をウエットエッチングにより除去した後、超臨界乾燥法により素子全体を乾燥する。超臨界乾燥法によると、可動部20がベース基板S1に張り付いてしまうスティッキング現象を回避することができる。
以上のようにして、図1から図5に示すマイクロスイッチング素子X1を製造することができる。上述の方法では、可動コンタクト部31に対向する接触部32aを有する固定コンタクト電極32について、めっき法によって犠牲層104上に厚く形成することができる。そのため、一対の固定コンタクト電極32については、所望の低抵抗を実現するための充分な厚さを設定することが可能なのである。このようなマイクロスイッチング素子X1は、閉状態における挿入損失の低減を図るうえで好適である。
マイクロスイッチング素子X1においては、固定コンタクト電極32の接触部32aの下表面(即ち可動コンタクト部31と接触する面)は平坦性が高く、従って、可動コンタクト部31と接触部32aとの間のエアギャップについて高い寸法精度で形成することができる。接触部32aの下表面は、固定コンタクト電極32を形成するためのめっき成長の始端面だからである。高い寸法精度のエアギャップは、閉状態にある素子の挿入損失を低減するうえで好適であり、且つ、開状態にある素子のアイソレーション特性を高めるうえでも好適である。
一般に、マイクロスイッチング素子における可動コンタクト部と固定コンタクト電極との間のエアギャップの寸法精度が低い場合、素子間においてエアギャップのバラツキが生じてしまう。形成されたエアギャップが設計寸法より長いほど、スイッチング素子の閉動作において可動コンタクト部と固定コンタクト電極とが接触しにくくなり、閉状態にある素子の挿入損失は大きくなる傾向がある。一方、形成されたエアギャップが設計寸法より短いほど、スイッチング素子の開状態において、可動コンタクト部と固定コンタクト電極との間の絶縁性が小さくなり、素子のアイソレーション特性は劣化する傾向がある。スパッタリング法やCVD法などよりもめっき法は膜厚制御が困難であるので、分厚いめっき膜の成長端面は比較的大きな凹凸を有して平坦性が低く、且つ、当該成長端面の形成位置精度は比較的低い。そのため、マイクロスイッチング素子において、固定コンタクト電極を分厚いめっき膜により構成しつつ、当該めっき膜の成長端面を、可動コンタクト部の接触対象面として利用する場合には、可動コンタクト部と固定コンタクト電極との間のエアギャップの寸法精度が低いために、素子間においてエアギャップのバラツキが生じてしまう。これに対し、マイクロスイッチング素子X1では、固定コンタクト電極32の接触部32aの下表面はめっき成長始端面であるため平坦性が高く、従って、可動コンタクト部31と接触部32aとの間のエアギャップについて高い寸法精度で形成することができるのである。
図8(c)を参照して上述したウエットエッチング工程では、可動コンタクト部31、固定コンタクト電極32、および駆動電極33,34の剥離を回避することができる。これら可動コンタクト部31、固定コンタクト電極32、および駆動電極33,34の構成材料としては、上述のようにイオン化傾向の大きな貴金属(例えば金)が採用され、基板S’の第1層101(固定部10,可動部20)の構成材料としてはシリコン材料が採用されるところ、シリコンは貴金属よりもイオン化傾向が大きい。そのため、図8(c)を参照して上述したウエットエッチング工程では、可動コンタクト部31、固定コンタクト電極32、および駆動電極33,34とこれらが接合している第1層101とにおいてエッチャント(電解質溶液)中にて局部電池反応が進行して第1層101の一部が溶解してしまう。しかしながら、図8(c)を参照して上述したウエットエッチング工程では、固定部10のいずれの箇所も孤立せずに固定部10の他の箇所と連続し、且つ、可動部20は孤立せずに固定部10と連続しているため、固定部10の全体と可動部20とが局部電池反応における一方の極として働き、固定部10および可動部20における単位面積あたりの溶解量を充分に抑制することができる。仮に可動部20が固定部10と連続せずに孤立していると、可動部20における単位面積あたりの溶解量は過剰になりやすい。また、仮に、固定部10において固定コンタクト電極32が接合している箇所が固定部10における他の箇所と連続せずに孤立していると、当該接合箇所における単位面積あたりの溶解量は過剰になりやすい。溶解量が過剰であると、例えば、可動部20において可動コンタクト部31が接合している箇所が多孔質化して、可動コンタクト部31の全体または一部が可動部20から剥離してしまったり、固定部10において固定コンタクト電極32が接合している箇所が多孔質化(腐食)して、固定コンタクト電極32の全体または一部が固定部10から剥離してしまうが、図8(c)を参照して上述したウエットエッチング工程では、溶解量を抑制し、そのような剥離現象を回避することができるのである。以上のように、マイクロスイッチング素子X1は、可動コンタクト部31、固定コンタクト電極32、駆動電極33,34の剥離を回避して適切に製造することができる。
マイクロスイッチング素子X1においては、図9および図10に示すように、可動部20のヘッド部22は溝22aを有するとともに、可動コンタクト部31は、溝22aに突出する凸部31aを有してもよい。このような構成は、可動部20からの可動コンタクト部31の剥離を防止するのに好適である。本構成を採用する場合には、マイクロスイッチング素子X1の製造過程において、図6(b)を参照して上述したように可動コンタクト部31を形成する前に、基板S’の第1層101における所定の箇所に例えばエッチングにより溝22aを形成する。この後、図6(b)を参照して上述したのと同様の手法により、溝22aを覆いつつ第1層101上に可動コンタクト部31をパターン形成する。
マイクロスイッチング素子X1の製造過程において、図8(c)を参照して上述したウエットエッチング工程では、エッチャント中にて局部電池反応が進行して第1層101の一部が溶解するところ、可動部20と可動コンタクト部31との間において広接触面積を確保することができる図9および図10に示す構成は、可動部20からの可動コンタクト部31の剥離を防止するのに好適なのである。また、図8(c)を参照して上述したウエットエッチング工程にて溶解が進行すると、小面積の金属片ほど剥離しやすくなるので、マイクロスイッチング素子X1において最も小面積の機能金属片に相当する可動コンタクト部31の接合態様について、図9および図10に示す構成を採用することは好ましい。
図11から図15は、本発明の第2の実施形態に係るマイクロスイッチング素子X2を表す。図11は、マイクロスイッチング素子X2の平面図であり、図12は、マイクロスイッチング素子X2の一部省略平面図である。図13から図15は、各々、図11の線XIII−XIII、線XIV−XIV、および線XV−XVに沿った断面図である。マイクロスイッチング素子X2は、スリット41に代えてスリット42A,42B,42Cを有する点においてマイクロスイッチング素子X1と異なる。
スリット42Aは、可動部20と固定部10の間を延びる部位、および、駆動電極33における固定部10上の部位に沿って延びる部位を有し、一対の閉端42aを有する。図12には、図の明確化の観点より、スリット42Aに沿って延びる点線を付す。
スリット42Bは、固定部10において一方の固定コンタクト電極32が接合する箇所に沿って延びる部位を有し、一対の閉端42bを有する。スリット42Cは、固定部10において他方の固定コンタクト電極32が接合する箇所に沿って延びる部位を有し、一対の閉端42cを有する。図12には、図の明確化の観点より、スリット42Bに沿って延びる一点鎖線、および、スリット42Cに沿って延びる二点鎖線を付す。本実施形態では、スリット42B,42Cの各々の一部は、スリット42Aの一部と重複する。
このような構成のマイクロスイッチング素子X2において、駆動電極33に所定の電位を付与すると、駆動電極33および駆動電極34の間には静電引力が発生する。その結果、可動部20は、可動コンタクト部31が一対の固定コンタクト電極32ないし接触部32aに当接する位置まで弾性変形する。これにより、マイクロスイッチング素子X2の閉状態が達成される。閉状態においては、可動コンタクト部31により一対の固定コンタクト電極32が電気的に橋渡しされ、電流が固定コンタクト電極対32間を通過することが許容される。このようにして、例えば高周波信号のオン状態を達成することができる。駆動電極33における固定部10上の部位に沿って延びる部位を有するスリット42A、および、固定部10において固定コンタクト電極32が接合する箇所に沿って延びる部位を有するスリット42B,42C、が設けられたマイクロスイッチング素子X2では、固定部10およびベース基板S1への高周波信号の漏れは抑制される。
閉状態にあるマイクロスイッチング素子X2において、駆動電極33に対する電位付与を停止することによって駆動電極33,34の間に作用する静電引力を消滅させると、可動部20はその自然状態に復帰し、可動コンタクト部31は、両固定コンタクト電極32から離隔する。これにより、図13および図15に示すような、マイクロスイッチング素子X2の開状態が達成される。開状態では、一対の固定コンタクト電極32が電気的に分離され、電流が固定コンタクト電極対32間を通過することは阻まれる。このようにして、例えば高周波信号のオフ状態を達成することができる。
このようなマイクロスイッチング素子X2は、スリット41に代えてスリット42A,42B,42Cを形成する以外はマイクロスイッチング素子X1と同様にして、製造することができる。したがって、マイクロスイッチング素子X2においては、マイクロスイッチング素子X1におけるのと同様に、一対の固定コンタクト電極32について、所望の低抵抗を実現するための充分な厚さを設定することが可能である。また、マイクロスイッチング素子X2においては、マイクロスイッチング素子X1におけるのと同様に、固定コンタクト電極32の接触部32aの下表面(即ち可動コンタクト部31と接触する面)は平坦性が高く、従って、可動コンタクト部31と接触部32aとの間のエアギャップについて高い寸法精度で形成することができる。加えて、マイクロスイッチング素子X2においては、マイクロスイッチング素子X1におけるのと同様に、可動コンタクト部31、固定コンタクト電極32、駆動電極33,34の剥離を回避して適切に製造することができる。このようなマイクロスイッチング素子X2は、閉状態における挿入損失の低減を図るうえで好適である。
図16から図20は、本発明の第3の実施形態に係るマイクロスイッチング素子X3を表す。図16は、マイクロスイッチング素子X3の平面図であり、図17は、マイクロスイッチング素子X3の一部省略平面図である。図18から図20は、各々、図16の線XVIII−XVIII、線XIX−XIX、および線XX−XXに沿った断面図である。マイクロスイッチング素子X3は、スリット41に代えてスリット43A,43B,43Cを有する点においてマイクロスイッチング素子X1と異なる。
スリット43Aは、可動部20と固定部10の間を延びる部位、および、駆動電極33における固定部10上の部位に沿って延びる部位を有し、一対の閉端43aを有する。図17には、図の明確化の観点より、スリット43Aに沿って延びる点線を付す。スリット43Aの閉端43a間の距離d1(図17に示す)は50μm以下である。また、固定部10において閉端43a間に位置する部位10aは、図20に表れているようにベース基板S1から離隔している。
スリット43Bは、固定部10において一方の固定コンタクト電極32が接合する箇所に沿って延びる部位を有し、一対の閉端43bを有する。図17には、図の明確化の観点より、スリット43Bに沿って延びる一点鎖線を付す。本実施形態では、スリット43Bの一部は、スリット43Aの一部と重複する。スリット43Bの閉端43b間の距離d2(図17に示す)は50μm以下である。また、固定部10において閉端43b間に位置する部位10bは、図18に表れているようにベース基板S1から離隔している。
スリット43Cは、固定部10において他方の固定コンタクト電極32が接合する箇所に沿って延び、一対の閉端43cを有する。図17には、図の明確化の観点より、スリット43Cに沿って延びる二点鎖線を付す。本実施形態では、スリット43Bの一部は、スリット43Aの一部と重複する。スリット43Cの閉端43c間の距離d3(図17に示す)は50μm以下である。また、固定部10において閉端43c間に位置する部位10cは、図18に表れているようにベース基板S1から離隔している。
このような構成のマイクロスイッチング素子X3において、駆動電極33に所定の電位を付与すると、駆動電極33および駆動電極34の間には静電引力が発生する。その結果、可動部20は、可動コンタクト部31が一対の固定コンタクト電極32ないし接触部32aに当接する位置まで弾性変形する。これにより、マイクロスイッチング素子X3の閉状態が達成される。閉状態においては、可動コンタクト部31により一対の固定コンタクト電極32が電気的に橋渡しされ、電流が固定コンタクト電極対32間を通過することが許容される。このようにして、例えば高周波信号のオン状態を達成することができる。駆動電極33における固定部10上の部位に沿って延びる部位を有して閉端43a間が短いスリット43A、固定部10において固定コンタクト電極32が接合する箇所に沿って延びる部位を有して閉端43b間が短いスリット43B、および、固定部10において固定コンタクト電極32が接合する箇所に沿って延びる部位を有して閉端43c間が短いスリット43C、が設けられたマイクロスイッチング素子X3では、固定部10およびベース基板S1への高周波信号の漏れは抑制される。更に、固定部10において閉端43a間に位置する部位10a、閉端43b間に位置する部位10b、および閉端43c間に位置する部位10cがベース基板S1から離隔している構成も、高周波信号の漏れを抑制するのに資する。
閉状態にあるマイクロスイッチング素子X3において、駆動電極33に対する電位付与を停止することによって駆動電極33,34の間に作用する静電引力を消滅させると、可動部20はその自然状態に復帰し、可動コンタクト部31は、両固定コンタクト電極32から離隔する。これにより、図18および図20に示すような、マイクロスイッチング素子X3の開状態が達成される。開状態では、一対の固定コンタクト電極32が電気的に分離され、電流が固定コンタクト電極対32間を通過することは阻まれる。このようにして、例えば高周波信号のオフ状態を達成することができる。
このようなマイクロスイッチング素子X3は、スリット41に代えてスリット43A,43B,43Cを形成する以外はマイクロスイッチング素子X1と同様にして、製造することができる。したがって、マイクロスイッチング素子X3においては、マイクロスイッチング素子X1におけるのと同様に、一対の固定コンタクト電極32について、所望の低抵抗を実現するための充分な厚さを設定することが可能である。また、マイクロスイッチング素子X3においては、マイクロスイッチング素子X1におけるのと同様に、固定コンタクト電極32の接触部32aの下表面(即ち可動コンタクト部31と接触する面)は平坦性が高く、従って、可動コンタクト部31と接触部32aとの間のエアギャップについて高い寸法精度で形成することができる。加えて、マイクロスイッチング素子X3においては、マイクロスイッチング素子X1におけるのと同様に、可動コンタクト部31、固定コンタクト電極32、駆動電極33,34の剥離を回避して適切に製造することができる。このようなマイクロスイッチング素子X3は、閉状態における挿入損失の低減を図るうえで好適である。
図21から図24は、本発明の第4の実施形態に係るマイクロスイッチング素子X4を表す。図21は、マイクロスイッチング素子X4の平面図であり、図22は、マイクロスイッチング素子X4の一部省略平面図である。図23および図24は、各々、図21の線XXIII−XXIIIおよび線XXIV−XXIVに沿った断面図である。
マイクロスイッチング素子X4は、ベース基板S2と、固定部50と、4つの可動部60と、4つの可動コンタクト部71と、共通の固定コンタクト電極72(図22において省略)と、4つの個別の固定コンタクト電極73(図22において省略)と、4つの駆動電極74と、2つの駆動電極75(図22において省略)と、4つのスリット81と、2つのスリット82と、4つのスリット83とを備え、実質的には、4つのマイクロスイッチング素子X3が一体化された構成を有する。
固定部50は、図23および図24に示すように、境界層50’を介してベース基板S2に接合している。また、固定部50は、単結晶シリコンなどのシリコン材料よりなる。固定部50を構成するシリコン材料は、1000Ω・cm以上の抵抗率を有するのが好ましく、また、N型であるのが好ましい。境界層50’は例えば二酸化シリコンよりなる。
可動部60は、固定部50に固定された固定端を有してベース基板S2に沿って延び、且つ、スリット81を介して固定部50に囲まれている。また、可動部60は、図22によく表れているように胴部61およびヘッド部62を有する。可動部60の他の構成については、可動部20に関して上述したのと同様である。
可動コンタクト部71は、図22によく表れているように、可動部60におけるヘッド部62上に設けられている。固定コンタクト電極72は、図23に示すように固定部50上に立設されており、且つ、4つの接触部72aを有する。各接触部72aは、可動コンタクト部71に対向する。各固定コンタクト電極73は、図23に示すように、固定部50上に立設されており、且つ、可動コンタクト部71に対向する接触部73aを有する。また、固定コンタクト電極72,73は、所定の配線(図示略)を介してスイッチング対象の所定の回路に接続されている。可動コンタクト部71および一対の固定コンタクト電極72は、好ましくは、金、白金、パラジウム、またはルテニウムから選択される貴金属、或は、当該貴金属を含む合金からなる。
駆動電極74は、図22によく表れているように、可動部60における胴部61上から固定部50上にわたって設けられている。駆動電極75は、図24によく表れているように、その両端および中央が固定部50に接合して2つの駆動電極74の上方を跨ぐように立設されている。また、駆動電極75は、所定の配線(図示略)を介してグランド接続されている。駆動電極74,75は、好ましくは、金、白金、パラジウム、またはルテニウムから選択される貴金属、或は、当該貴金属を含む合金からなる。
各スリット81は、可動部60と固定部50の間を延びる部位、および、駆動電極74における固定部50上の部位に沿って延びる部位を有し、一対の閉端81aを有する。図22には、図の明確化の観点より、スリット81に沿って延びる点線を付す。スリット81の閉端81a間の距離d4(図22に示す)は50μm以下である。また、固定部50において閉端81a間に位置する部位50aは、ベース基板S2から離隔している。
各スリット82は、固定部50において固定コンタクト電極72が接合する箇所に沿って延びる部位を有し、一対の閉端82aを有する。図22には、図の明確化の観点より、スリット82に沿って延びる一点鎖線を付す。本実施形態では、スリット82の一部は、スリット81の一部と重複する。スリット82の閉端82a間の距離d5(図22に示す)は50μm以下である。また、固定部50において閉端82a間に位置する部位はベース基板S2から離隔している。
各スリット83は、固定部50において一の固定コンタクト電極73が接合する箇所に沿って延びる部位を有し、一対の閉端83aを有する。図22には、図の明確化の観点より、スリット83に沿って延びる二点鎖線を付す。本実施形態では、スリット82の一部は、スリット81の一部と重複し、且つ、他のスリット83の一部と重複する。スリット83の閉端83a間の距離d6(図22に示す)は50μm以下である。また、固定部50において閉端83a間に位置する部位は、図23に示すように、ベース基板S2から離隔している。
このような構成のマイクロスイッチング素子X4において、いずれかの駆動電極74に所定の電位を付与すると、この駆動電極74およびこれに対向する駆動電極75の間には静電引力が発生する。その結果、対応する可動部60は、可動コンタクト部71が固定コンタクト電極72,73ないし接触部72a,73aに当接する位置まで弾性変形する。これにより、マイクロスイッチング素子X4における一つのチェンネルの閉状態が達成される。一のチャンネルの閉状態においては、可動コンタクト部71により固定コンタクト電極72,73が電気的に橋渡しされ、電流が固定コンタクト電極対72,73間を通過することが許容される。このようにして、例えば高周波信号のオン状態を当該チャンネルにおいて達成することができる。駆動電極74における固定部50上の部位に沿って延びる部位を有して閉端81a間が短いスリット81、固定部50において固定コンタクト電極72が接合する箇所に沿って延びる部位を有して閉端82a間が短いスリット82、および、固定部50において固定コンタクト電極73が接合する箇所に沿って延びる部位を有して閉端83a間が短いスリット83、が設けられたマイクロスイッチング素子X4では、固定部50およびベース基板S2への高周波信号の漏れは抑制される。更に、固定部50において閉端81a間に位置する部位50a、閉端82a間に位置する部位50b、および閉端83a間に位置する部位50cがベース基板S2から離隔している構成も、高周波信号の漏れを抑制するのに資する。
閉状態にあるチャンネルの駆動電極74に対する電位付与を停止することによって駆動電極74,75の間に作用する静電引力を消滅させると、対応する可動部60はその自然状態に復帰し、可動コンタクト部71は、固定コンタクト電極72,73から離隔する。これにより、マイクロスイッチング素子X4における一つのチャンネルの開状態が達成される。一のチャンネルの開状態では、固定コンタクト電極72,73が電気的に分離され、電流が固定コンタクト電極対72,73間を通過することは阻まれる。このようにして、例えば高周波信号のオフ状態を当該チャンネルにおいて達成することができる。
マイクロスイッチング素子X4においては、4つの駆動電極74に対する印加電位を選択的に制御することによって、4つのチャンネルの開閉を以上のように制御することができる。すなわち、マイクロスイッチング素子X4は、いわゆるSP4T(single pole 4 through)型のスイッチである。
以上のようなマイクロスイッチング素子X4は、マイクロスイッチング素子X1と同様の過程を経て製造することができる。したがって、マイクロスイッチング素子X4においては、固定コンタクト電極72,73について、所望の低抵抗を実現するための充分な厚さを設定することが可能である。また、マイクロスイッチング素子X4においては、固定コンタクト電極72,73の接触部72a,73aの下表面(即ち可動コンタクト部71と接触する面)は平坦性が高く、従って、可動コンタクト部71と接触部72a,73aとの間のエアギャップについて高い寸法精度で形成することができる。加えて、マイクロスイッチング素子X4においては、可動コンタクト部71、固定コンタクト電極72,73、駆動電極74,75の剥離を回避して適切に製造することができる。このようなマイクロスイッチング素子X4は、閉状態における挿入損失の低減を図るうえで好適である。
図25から図27は、本発明の第5の実施形態に係るマイクロスイッチング素子X5を表す。図25は、マイクロスイッチング素子X5の平面図であり、図26は、マイクロスイッチング素子X5の一部省略平面図である。図27は、図25の線XXVII−XXVIIに沿った断面図である。
マイクロスイッチング素子X5は、ベース基板S1と、固定部10と、可動部20と、可動コンタクト部31と、一対の固定コンタクト電極32(図26において省略)と、圧電駆動部90と、スリット43A,43B,43Cとを備え、駆動電極33,34に代えて圧電駆動部90を有する点において、マイクロスイッチング素子X3と異なる。
圧電駆動部90は、駆動電極91,92と、これらの間の圧電膜93とからなる。駆動電極91,92は、各々、例えば、Ti下地層およびAu主層からなる積層構造を有する。駆動電極92は、所定の配線(図示略)を介してグランド接続されている。圧電膜93は、電界が加えられることにより歪みが生じる性質(逆圧電効果)を示す圧電材料からなる。そのような圧電材料としては、例えば、PZT(PbZrO3とPbTiO3の固溶体)、MnがドープされたZnO、ZnO、またはAlNを採用することができる。駆動電極91,92の厚さは例えば0.55μmであり、圧電膜93の厚さは例えば1.5μmである。
このような構成のマイクロスイッチング素子X5において、駆動電極91に正の所定電位を付与するとともに駆動電極92に負の所定電位を付与すると、駆動電極91および駆動電極92の間には電界が生じ、圧電膜93内には面内方向に収縮力が生じる。可動部20により直接的に支持されている駆動電極91から遠いほど、即ち駆動電極92に近いほど、圧電膜93内の圧電材料は面内方向に収縮しやすい。そのため、上述の収縮力に起因する面内方向収縮量については、圧電膜93内の駆動電極91側から駆動電極92側にかけて次第に大きくなり、可動部20は、可動コンタクト部31が一対の固定コンタクト電極32に当接する位置まで弾性変形することとなる。これにより、マイクロスイッチング素子X5の閉状態が達成される。閉状態においては、可動コンタクト部31により一対の固定コンタクト電極32が電気的に橋渡しされ、電流が固定コンタクト電極対32間を通過することが許容される。このようにして、例えば高周波信号のオン状態を達成することができる。駆動電極91における固定部10上の部位に沿って延びる部位を有して閉端43a間が短いスリット43A、固定部10において固定コンタクト電極32が接合する箇所に沿って延びる部位を有して閉端43b間が短いスリット43B、および、固定部10において固定コンタクト電極32が接合する箇所に沿って延びる部位を有して閉端43c間が短いスリット43C、が設けられたマイクロスイッチング素子X5では、固定部10およびベース基板S1への高周波信号の漏れは抑制される。更に、固定部10において閉端43a間に位置する部位10a、閉端43b間に位置する部位10b、および閉端43c間に位置する部位10cがベース基板S1から離隔している構成も、高周波信号の漏れを抑制するのに資する。
閉状態にあるマイクロスイッチング素子X5において、圧電駆動部90に対する電位付与を停止することによって駆動電極91および駆動電極92の間の電界を消滅させると、圧電膜93および可動部20はその自然状態に復帰し、可動コンタクト部31は、両固定コンタクト電極32から離隔する。これにより、マイクロスイッチング素子X5の開状態が達成される。開状態では、一対の固定コンタクト電極32が電気的に分離され、電流が固定コンタクト電極対32間を通過することは阻まれる。このようにして、例えば高周波信号のオフ状態を達成することができる。
図28から図31は、マイクロスイッチング素子X5の製造方法を、図25の線XXVIII−XXVIIIおよび線XXIX−XXIXに沿った断面の変化として表す。マイクロスイッチング素子X5の製造においては、まず、図28(a)に示すような基板S’を用意する。基板S’は、SOI基板であり、第1層101、第2層102、および、これらの間の中間層103よりなる積層構造を有する。本実施形態では、例えば、第1層101の厚さは10μmであり、第2層102の厚さは400μmであり、中間層103の厚さは2μmである。第1層101および第2層102は、例えば単結晶シリコンよりなり、固定部10および可動部20へと加工される部位である。中間層103は、本実施形態では絶縁性の物質よりなり、境界層10’へと加工される部位である。そのような絶縁物質としては、例えば、二酸化シリコンや窒化シリコンなどを採用することができる。
次に、図28(b)に示すように、基板S’の第1層101上に圧電駆動部90を形成する。圧電駆動部90の形成においては、まず、第1層101上に第1導電膜を形成する。次に、第1導電膜上に圧電材料膜を形成する。次に、圧電材料膜上に第2導電膜を形成する。その後、各膜を、フォトリソ法およびその後のエッチングによりパターニングする。第1および第2導電膜は、例えば、スパッタリング法により、例えばTiを成膜し、続いてその上に例えばAuを成膜することによって形成することができる。Ti膜の厚さは例えば50nmであり、Au膜の厚さは例えば500nmである。圧電材料膜は、例えばスパッタリング法により、所定の圧電材料を成膜することによって形成することができる。
次に、図28(c)に示すように、第1層101上に可動コンタクト部31を形成する。具体的には、マイクロスイッチング素子X1の可動コンタクト部31の形成に関して図6(b)を参照して上述したのと同様である。
次に、図28(d)に示すように、圧電駆動部90を覆うための保護膜106を形成する。例えば、所定のマスクを介してスパッタリング法によりSiを成膜することによって保護膜106を形成することができる。保護膜106の厚さは例えば300nmである。
マイクロスイッチング素子X5の製造においては、次に、図29(a)に示すように、第1層101にエッチング処理を施すことによってスリット43A,43Bを形成する。具体的には、スリット41の形成方法に関して図6(c)を参照して上述したのと同様である。
次に、図29(b)に示すように、スリット43A,43Bを塞ぐように、基板S’の第1層101側に犠牲層107を形成する。具体的には、犠牲層104の形成に関して図6(d)を参照して上述したのと同様である。
次に、図29(c)に示すように、犠牲層107において可動コンタクト部31に対応する箇所に2つの凹部107aを形成する。具体的には、凹部104aの形成に関して図7(a)を参照して上述したのと同様である。各凹部107aは、固定コンタクト電極32の接触部32aを形成するためのものであり、例えば1μmの深さを有する。
次に、図30(a)に示すように、犠牲層107をパターニングして開口部107bを形成する。具体的には、フォトリソ法により犠牲層107上に所定のレジストパターンを形成した後、当該レジストパターンをマスクとして、犠牲層107に対してエッチング処理を施す。エッチング手法としては、ウエットエッチングを採用することができる。開口部107bは、固定部10において固定コンタクト電極32が接合する領域を露出させるためのものである。
次に、基板S’において犠牲層107が設けられている側の表面に通電用の下地膜(図示略)を形成した後、図30(b)に示すようにマスク108を形成する。下地膜は、例えば、スパッタリング法により厚さ50nmのCrを成膜し、続いてその上に厚さ500nmのAuを成膜することによって形成することができる。マスク108は、一対の固定コンタクト電極32に対応する開口部108aを有する。
次に、図30(c)に示すように、一対の固定コンタクト電極32を形成する。具体的には、開口部108aにて露出する下地膜上に、電気めっき法により例えば金を成長させる。
次に、図31(a)に示すように、マスク108をエッチング除去する。この後、下地膜において露出している部分をエッチング除去する。これらエッチング除去においては、各々、ウエットエッチングを採用することができる。
次に、図31(b)に示すように、犠牲層107および中間層103の一部を除去する。具体的には、犠牲層104および中間層103の一部の除去に関して図8(c)を参照して上述したのと同様である。本工程では、中間層103から境界層10’が残存形成される。また、第2層102は、ベース基板S1を構成することとなる。
次に、必要に応じて、固定コンタクト電極32の下面に付着している下地膜の一部(例えばCr膜)をウエットエッチングにより除去した後、超臨界乾燥法により素子全体を乾燥する。この後、図31(c)に示すように、保護膜106を除去する。除去手法としては、例えば、エッチングガスとしてSF6ガスを使用して行うRIEを採用することができる。
以上のようにして、マイクロスイッチング素子X5を製造することができる。上述の方法では、可動コンタクト部31に対向する接触部32aを有する固定コンタクト電極32について、めっき法によって犠牲層107上に厚く形成することができる。そのため、一対の固定コンタクト電極32については、充分な厚さを設定することが可能なのである。このようなマイクロスイッチング素子X5は、閉状態における挿入損失の低減を図るうえで好適である。
マイクロスイッチング素子X5においては、固定コンタクト電極32の接触部32aの下表面(即ち可動コンタクト部31と接触する面)は平坦性が高く、従って、可動コンタクト部31と接触部32aとの間のエアギャップについて高い寸法精度で形成することができる。高い寸法精度のエアギャップは、閉状態における挿入損失を低減するうえで好適であり、且つ、開状態におけるアイソレーション特性を高めるうえでも好適である。
加えて、マイクロスイッチング素子X5においては、マイクロスイッチング素子X1におけるのと同様に、可動コンタクト部31および固定コンタクト電極32の剥離を回避して適切に製造することができる。このようなマイクロスイッチング素子X5は、閉状態における挿入損失の低減を図るうえで好適である。
以上のまとめとして、本発明の構成およびそのバリエーションを以下に付記として列挙する。
(付記1)ベース基板と、
前記ベース基板に接合している固定部と、
前記固定部に固定された固定端を有して前記ベース基板に沿って延び、且つ、一対の閉端を有するスリットを介して前記固定部に囲まれた、可動部と、
前記可動部における前記ベース基板とは反対の側に設けられた可動コンタクト部と、
前記可動コンタクト部に対向する部位を各々が有し且つ各々が前記固定部に接合している一対の固定コンタクト電極と、を備えるマイクロスイッチング素子。
(付記2)前記ベース基板とは反対の側において前記可動部上および前記固定部上にわたって設けられた第1駆動電極と、
前記第1駆動電極に対向する部位を有し且つ前記固定部に接合している第2駆動電極と、を更に備える、付記1に記載のマイクロスイッチング素子。
(付記3)前記ベース基板とは反対の側において前記可動部上および前記固定部上にわたって設けられた第1駆動電極と、
前記第1駆動電極上に設けられた圧電膜と、
前記圧電膜上に設けられた第2駆動電極と、を更に備える、付記1に記載のマイクロスイッチング素子。
(付記4)前記スリットは、前記第1駆動電極における前記固定部上の部位に沿って延びる部位を有する、請求項2または3に記載のマイクロスイッチング素子。
(付記5)前記固定部において前記固定コンタクト電極が接合する箇所に沿って延びる部位を有し且つ一対の閉端を有するスリットを更に備える、付記1から4のいずれか一つに記載のマイクロスッチング素子。
(付記6)前記固定部において前記スリットの前記一対の閉端の間に位置する部位は、前記ベース基板から離隔している、付記4または5に記載のマイクロスイッチング素子。
(付記7)前記スリットの前記一対の閉端の間の離隔距離は50μm以下である、付記6に記載のマイクロスイッチング素子。
(付記8)前記可動コンタクト部および前記固定コンタクト電極は、金、白金、パラジウム、またはルテニウムからなる群より選択される金属を含む、付記1から7のいずれか一つに記載のマイクロスイッチング素子。
(付記9)前記可動部および前記固定部は、1000Ω・cm以上の抵抗率を有するシリコン材料よりなる、付記1から8のいずれか一つに記載のマクロスイッチング素子。
(付記10)前記可動部および前記固定部は、N型のシリコン材料よりなる、付記1から9のいずれか一つに記載のマクロスイッチング素子。
(付記11)前記可動部は、前記ベース基板とは反対の側に凹部を有し、前記可動コンタクト部は、前記凹部に突出する凸部を有する、付記1から10のいずれか一つに記載のマイクロスイッチング素子。
本発明の第1の実施形態に係るマイクロスイッチング素子の平面図である。 図1のマイクロスイッチング素子の一部省略平面図である。 図1の線III−IIIに沿った断面図である。 図1の線IV−IVに沿った断面図である。 図1の線V−Vに沿った断面図である。 図1に示すマイクロスイッチング素子の製造方法における一部の工程を表す。 図6の後に続く工程を表す。 図7の後に続く工程を表す。 第1の実施形態に係るマイクロスイッチング素子の変形例の部分平面図である。 図9の線X−Xに沿った断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るマイクロスイッチング素子の平面図である。 図11のマイクロスイッチング素子の一部省略平面図である。 図11の線XIII−XIIIに沿った断面図である。 図11の線XIV−XIVに沿った断面図である。 図11の線XV−XVに沿った断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るマイクロスイッチング素子の平面図である。 図16のマイクロスイッチング素子の一部省略平面図である。 図16の線XVIII−XVIIIに沿った断面図である。 図16の線XIX−XIXに沿った断面図である。 図16の線XX−XXに沿った断面図である。 本発明の第4の実施形態に係るマイクロスイッチング素子の平面図である。 図21のマイクロスイッチング素子の一部省略平面図である。 図21の線XXIII−XXIIIに沿った断面図である。 図21の線XXIV−XXIVに沿った断面図である。 本発明の第5の実施形態に係るマイクロスイッチング素子の平面図である。 図25のマイクロスイッチング素子の一部省略平面図である。 図25の線XXVII−XXVIIに沿った断面図である。 図25に示すマイクロスイッチング素子の製造方法における一部の工程を表す。 図28の後に続く工程を表す。 図29の後に続く工程を表す。 図30の後に続く工程を表す。 MEMS技術を利用して製造された従来のマイクロスイッチング素子の部分平面図である。 図32の線XXXIII‐XXXIIIに沿った断面図である。 図32のマイクロスイッチング素子の製造方法における一部の工程を表す。 図34の後に続く工程を表す。
符号の説明
X1,X2,X3,X4,X5,X6 マイクロスイッチング素子
S1,S2 ベース基板
10,50,602 固定部
20,60,603 可動部
31,71,604 可動コンタクト部
32,72,73,605 固定コンタクト電極
33,34,74,75,606,607 駆動電極
41,42A,42B,42C,43A,43B,43C スリット
41a,42a,42b,42c,43a,43b,43c 閉端
104,107 犠牲層
105,108 マスク
90 圧電駆動部
91,92 駆動電極
93 圧電膜

Claims (10)

  1. ベース基板と、
    前記ベース基板に接合している固定部と、
    前記固定部に固定された固定端を有して前記ベース基板に沿って延び、且つ、一対の閉端を有するスリットを介して前記固定部に囲まれた、可動部と、
    前記可動部における前記ベース基板とは反対の側に設けられた可動コンタクト部と、
    前記可動コンタクト部に対向する部位を各々が有し且つ各々が前記固定部に接合している一対の固定コンタクト電極と、
    前記ベース基板とは反対の側において前記可動部上および前記固定部上にわたって設けられた第1駆動電極と、
    前記第1駆動電極に対向する部位を有し且つ前記固定部に接合している第2駆動電極と、
    を備え
    前記スリットは、前記第1駆動電極における前記固定部上の部位に沿って前記固定部間に挟まれて延びる部位を有する、マイクロスイッチング素子。
  2. ベース基板と、
    前記ベース基板に接合している固定部と、
    前記固定部に固定された固定端を有して前記ベース基板に沿って延び、且つ、一対の閉端を有するスリットを介して前記固定部に囲まれた、可動部と、
    前記可動部における前記ベース基板とは反対の側に設けられた可動コンタクト部と、
    前記可動コンタクト部に対向する部位を各々が有し且つ各々が前記固定部に接合している一対の固定コンタクト電極と、
    前記ベース基板とは反対の側において前記可動部上および前記固定部上にわたって設けられた第1駆動電極と、
    前記第1駆動電極上に設けられた圧電膜と、
    前記圧電膜上に設けられた第2駆動電極と、を備え、
    前記スリットは、前記第1駆動電極における前記固定部上の部位に沿って前記固定部間に挟まれて延びる部位を有する、マイクロスイッチング素子。
  3. ベース基板と、
    前記ベース基板に接合している固定部と、
    前記固定部に固定された固定端を有して前記ベース基板に沿って延び、且つ、一対の閉端を有するスリットを介して前記固定部に囲まれた、可動部と、
    前記可動部における前記ベース基板とは反対の側に設けられた可動コンタクト部と、
    前記可動コンタクト部に対向する部位を各々が有し且つ各々が前記固定部に接合している一対の固定コンタクト電極と、
    前記ベース基板とは反対の側において前記可動部上および前記固定部上にわたって設けられた第1駆動電極と、
    前記第1駆動電極に対向する部位を有し且つ前記固定部に接合している第2駆動電極と、
    前記固定部において前記固定コンタクト電極が接合する箇所に沿って前記固定部間に挟まれて延びる部位を有し且つ一対の閉端を有する追加スリットと、を備えるマイクロスイッチング素子。
  4. ベース基板と、
    前記ベース基板に接合している固定部と、
    前記固定部に固定された固定端を有して前記ベース基板に沿って延び、且つ、一対の閉端を有するスリットを介して前記固定部に囲まれた、可動部と、
    前記可動部における前記ベース基板とは反対の側に設けられた可動コンタクト部と、
    前記可動コンタクト部に対向する部位を各々が有し且つ各々が前記固定部に接合している一対の固定コンタクト電極と、
    前記ベース基板とは反対の側において前記可動部上および前記固定部上にわたって設けられた第1駆動電極と、
    前記第1駆動電極上に設けられた圧電膜と、
    前記圧電膜上に設けられた第2駆動電極と、
    前記固定部において前記固定コンタクト電極が接合する箇所に沿って前記固定部間に挟まれて延びる部位を有し且つ一対の閉端を有する追加スリットと、を備えるマイクロスイッチング素子。
  5. 前記固定部は、境界層を介して前記ベース基板に接合しており、
    前記スリットの前記一対の閉端は、その間に前記固定部が間断なく介在するように位置し、
    前記固定部において前記一対の閉端の間に介在する閉端間部位は、前記第1駆動電極における前記固定部上の部位に沿って延び、
    前記閉端間部位と前記ベース基板との間には前記境界層は介在せず、前記閉端間部位は、前記ベース基板から離隔している、請求項1または2に記載のマイクロスイッチング素子。
  6. 前記固定部は、境界層を介して前記ベース基板に接合しており、
    前記追加スリットの前記一対の閉端は、その間に前記固定部が間断なく介在するように位置し、
    前記閉端間部位および前記追加スリットは、合わせて、前記固定部において前記固定コンタクト電極が接合する箇所を取り囲み、
    前記閉端間部位と前記ベース基板との間には前記境界層は介在せず、前記閉端間部位は、前記ベース基板から離隔している、請求項またはに記載のマイクロスイッチング素子。
  7. 前記閉端間部位における前記一対の閉端間の長さは50μm以下である、請求項5または6に記載のマイクロスイッチング素子。
  8. 前記可動部および前記固定部は、1000Ω・cm以上の抵抗率を有するシリコン材料よりなる、請求項1から7のいずれか一つに記載のマクロスイッチング素子。
  9. 前記可動部および前記固定部は、N型のシリコン材料よりなる、請求項1から8のいずれか一つに記載のマクロスイッチング素子。
  10. 前記可動部は、前記ベース基板とは反対の側に凹部を有し、前記可動コンタクト部は、前記凹部に突出する凸部を有する、請求項1から9のいずれか一つに記載のマイクロスイッチング素子。
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