JP2009262301A - 微細構造体 - Google Patents

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Junichi Kodate
淳一 小舘
Hiroshi Kuwabara
啓 桑原
Norio Sato
昇男 佐藤
Hiroki Morimura
浩季 森村
Hitoshi Ishii
仁 石井
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Abstract

【課題】封止に必要な構造を含むMEMS素子全体の平面寸法をより小さくできるようにする。
【解決手段】固定電極103の上に対向して配置された可動電極106と、天井105に固定されて可動電極106を固定電極103の上に離間した状態に支持する支持構造体107とを備える。支持構造体107は、ばね梁171とばね梁171を天井105に連結する連結部172と、ばね梁171を可動電極106に連結する連結部173とを備える。変形可能とされたばね梁171を備える支持構造体107に支持された可動電極106は、天井105から基板101の方向に変位(移動)可能とされ、固定電極103との距離を可変可能とされている。
【選択図】 図1A

Description

本発明は、マイクロマシン技術を利用して作製される可動構造を備えた微細構造体に関するものである。
マイクロマシン加工技術により、シリコン基板上に作製された種々のマイクロマシンが、いろいろな応用分野において広く利用されている(非特許文献1参照)。このように、広く利用されるようになった理由としては、次に示すことが挙げられる。まず、シリコンは大量にかつ安価に入手可能な材料であり、また、マイクロマシン加工技術はいわゆる集積回路の製造技術を基本としているため、より微細な構造体の形成が容易であり、かつ非常に高い寸法精度および加工精度で微細構造が形成できる。また、シリコンウエハを用いた製造となるため、バッチ処理により量産が容易である。
上述したマイクロマシンの技術は、近年では、MEMS(Micro Electro-Mechanical Systems)技術と呼ばれる技術分野を作り上げるまでになり、非特許文献1に記載されている応用分野以外にも、各種センサー分野,医療分野,光通信分野,および無線通信分野などにも応用が広がっている。中でも、無線信号などの高周波信号を処理するMEMSは、「RF MEMS」と呼ばれ、インダクタ,スイッチ,可変容量,共振子,フィルタ,伝送線路,およびアンテナなどの、非常に多くの種類がある。
MEMS技術の1つとして、例えば、可変容量素子がある(特許文献1参照)。微細構造による可変容量素子は、例えば、図4に示すように、シリコンからなる基板401を用いて作製されており、基板401に形成された凹部402の底部に基準電極403が形成され、また、基準電極403に対向する可動電極404が、凹部402を渡るように基板401の上に形成されている。基準電極403と可動電極404とにより容量が形成されている。基準電極403と可動電極404との間に直流のバイアス電圧を印加すると、静電力により可動電極404が基準電極403側にたわみ変形し、電極間距離が変化する。このように、両電極間に印加したバイアス電圧により、基準電極403と可動電極404との間の静電容量が変化することとなり、バイアス電圧によって制御される可変容量素子として働くこととなる。
また、特許文献1には、図5に示す構造の他の可変容量素子が示されている。この可変容量素子は、まず、上述した可変容量素子と同様に、シリコンからなる基板401を用いて作製されており、基板401に形成された凹部402の底部に基準電極403が形成され、また、基準電極403に対向する可動電極404が、凹部402を渡るように基板401の上に形成されている。
また、この可変容量素子は、基板401に基板411が重ね合わされている。基板411には、基板401と同様に凹部412を備え、凹部402と凹部412とが同位置で向かい合うように、基板401と基板411とが重ね合わされている。この中で、凹部402と凹部412との境界部分に、可動電極404が配置されることになる。また、凹部412の底部には、駆動電極413が形成されている。
可動電極404と駆動電極413の間に直流のバイアス電圧を印加すると、静電力により可動電極404が駆動電極413側にたわみ変形し、基準電極403と可動電極404の間の静電容量がバイアス電圧によって変化する可変容量素子として働くこととなる。
ここで、特許文献1には説明がないが、可変容量素子としての特性・品質を保証するためには、上述した微細構造をパッケージに封止した状態で用いることが望ましい。
微細構造を封止する従来方法として、例えば、SAW(surface acoustic wave)共振子をパッケージング(封止)するために、ガラス基板に空間を作製し、作製した空間中にSAWチップを収容し、最後に、2枚のガラス基板を貼り合わせてSAWチップを封止する方法が示されている(非特許文献2参照)。このSAW共振器の封止方法は、種々のMEMS素子の封止方法として利用可能である。
特許第3389769号公報 K.E.Petersen, "Silicon as a mechanical material", Proceeding of the IEEE, Vol.70, No.5, pp.420-457, 1982. D. Ando, et al. , "Glass Direct Bonding Technology for Hermetic Seal Package", IEEE 10th Int. Workshop on Micro Electro Mechanical Systems, pp.186-190, 1997. N. Sato, H. Ishii, S. Shigematu, H. Morimura, T. Kamei, K. Kudou, M. Yano, K. Machida, H. Kyuragi, "A sealing technique for stacking MEMS on LSI using spin-coating film transfer and hot pressing," Jpn. J. Appl. Phys. , Vol. 42, Part 1, No. 4B, pp. 2462-2467, Apr. 2003.
しかしながら、上述したように可動部を備える微細構造では、封止に必要な構造体を含むMEMS素子全体の平面寸法を小さくすることが容易ではないという問題があった。例えば、可動部を備える微細構造として可動電極を備える可変容量素子では、素子動作としての実質的に有効な領域は、基準電極の面積となる。従って、可変容量素子は、素子動作だけを考えれば、基準電極の面積を可変容量素子の面積とすることができる。しかしながら、基準電極の上に可動電極を配置する場合、基準電極を配置する領域に加えて可動電極を支持するための領域が必要となる。このように、可変容量素子では、基準電極の領域に加えて可動電極を支持する領域も備えるため、素子全体の平面寸法を小さくすることが容易ではない。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、封止に必要な構造を含むMEMS素子全体の平面寸法をより小さくできるようにすることを目的とする。
本発明に係る微細構造体は、基板の上に形成された枠部およびこの枠部の上部に配置されて枠部の内部を封止する天井部を備えた容器構造体と、枠部の内側の基板の上に固定された固定電極と、この枠部の内側で固定電極の上に離間して配置され、支持構造体を介して容器構造体に可動可能に支持された可動電極とを少なくとも備えるものである。
上記微細構造体において、可動電極は、支持構造体を介して天井部に連結している。また、可動電極は、支持構造体を介して枠部に連結している。また、可動電極は、固定電極に対向して配置されている。
上記微細構造体において、容器構造体は金属から構成されているとよい。
以上説明したように、本発明によれば、固定電極の上に離間して配置される可動電極が、支持構造体を介して容器構造体に可動可能に支持されているようにしたので、封止に必要な構造を含むMEMS素子全体の平面寸法をより小さくできるという優れた効果が得られるようになる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
[実施の形態1]
はじめに、本発明の実施の形態1について図1Aおよび図1Bを参照して説明する。図1Aは、本発明の実施の形態1における微細構造体の構成を説明する断面図、図1Bは、平面図である。この微細構造体は、例えば単結晶シリコンよりなる基板101の上に、絶縁層102を介して形成されたものであり、絶縁層102(基板101)の上に固定して配置された固定電極103と、固定電極103が形成された領域を囲うように絶縁層102の上に形成された枠状の側壁枠(枠部)104と、側壁枠104の上に形成された天井(天井部)105とを備える。側壁枠104に囲われた内側の領域は、側壁枠104と天井105とによる容器構造体により封止された状態とされている。なお、図1Bでは、天井105を省略して図示していない。
また、本実施の形態における微細構造体は、固定電極103の上に対向して配置された可動電極106と、天井105に固定されて可動電極106を固定電極103の上に離間した状態に支持する支持構造体107とを備える。支持構造体107は、ばね梁171とばね梁171を天井105に連結する連結部172と、ばね梁171を可動電極106に連結する連結部173とを備える。変形可能とされたばね梁171を備える支持構造体107に支持された可動電極106は、天井105から基板101の方向に変位(移動)可能とされ、固定電極103との距離を可変可能とされている。
側壁枠104,天井105,および支持構造体107は、可動電極106の電気的な接続を中継するので、電気抵抗の小さい金属材料から構成されていることが望ましい。また、これらは、金属材料以外の、例えば、不純物を導入することで低抵抗とされたポリシリコンから構成してもよい。なお、側壁枠104,天井105,および支持構造体107は、無機絶縁材料から構成してもよく、この場合、可動電極106に接続する配線を形成することになる。
ところで、本実施の形態における微細構造体では、側壁枠104と天井105との2つの部分で容器構造体を構成しており、よく知られた半導体装置の製造プロセスにより、容易に形成することができる。また、容器構造体を金属材料により形成した場合、容器構造の内部に配置される素子を電気的に(電磁波より)遮断することができ、素子への外部雑音などの影響や、外部への不要輻射を遮断することができる。なお、図1Bでは、側壁枠104の平面形状を矩形としているが、これに限るものではない、例えば、側壁枠104の平面形状が、三角形や6角形などの多角形であってもよく、また、円形であってもよい。また、一部が内側に凹んだ形状であってもよい。
上述したように構成された本実施の形態における微細構造体では、固定電極103と可動電極106とにより可変容量素子が構成されている。本実施の形態における微細構造体では、可変容量素子を構成する可動電極106が、支持構造体107により容器構造体の一部である天井105に連結支持されているようにした。このため、容器構造体(側壁枠104)の内側領域に、固定電極103の設置領域以外に可動電極106を支持するための領域を設ける必要がないので、容器構造体を含む微細構造体の平面寸法をより小さくすることが可能となる。
次に、本実施の形態における微細構造体の製造方法例について、図2A〜図2Kを用いて説明する。まず、図2Aに示すように、例えばシリコンよりなる基板101の上に例えば酸化シリコンからなる絶縁層102を形成する。基板101は、化合物半導体基板、セラミック基板、アルミナ基板、石英基板など、シリコン以外の材料の基板であってもよい。また、基板101は、SOI(Silicon on Insulator)基板であってもよい。また、基板101は、複数のトランジスタ、抵抗,容量,配線などから構成された半導体集積回路を備えていてもよく、例えば、集積回路の配線と電気的に接続するためのコンタクトホールなどが、絶縁層102の所定の箇所に形成されていてもよい。
次に、絶縁層102の上に第1シード層201を形成する。第1シード層201は、スパッタ法や蒸着法などにより、例えば、まず密着層としてのチタン(Ti)を堆積してこの上に金(Au)を堆積することで形成すればよい。Tiの膜厚は0.1μm程度とし、Auの膜厚は0.1μm程度とすればよい。
次に、第1シード層201の上にレジスト材料を塗布し、所望のパターンを備えるマスクを用いて露光することにより、所望箇所に開口部を備えたレジストパターンを形成し、このレジストパターンの開口部に露出する第1シード層201の上に、めっき法によりAuによる第1金属パターン202を形成し、この後レジストパターンを除去する。このときのレジストパターンの膜厚は1μm程度とし、めっき膜を膜厚0.3μm程度に形成する。第1金属パターン202は、後述するように、固定電極103の一部を構成するものであり、平面視矩形に形成する。
引き続いて、第1シード層201の上にレジスト材料を塗布し、所望のパターンを備えるマスクを用いて露光することにより、所望箇所に開口部を備えたレジストパターンを形成し、このレジストパターンの開口部に露出する第1シード層201の上に、めっき法によりAuによる第2金属パターン203を形成し、この後レジストパターンを除去する。このときのレジストパターンの膜厚は1μm程度とし、めっき膜を膜厚0.6μm程度に形成する。第2金属パターン203は、後述するように、側壁枠104の一部を構成するものであり、枠状に形成する。
以上の工程により、図2Bに示すように、第1シード層201の上に第1金属パターン202および第2金属パターン203が形成された後、これらの金属パターンをマスクとして第1シード層201をエッチング除去し、図2Cに示すように、絶縁層102の上に各々電気的に分離された第1シード層201の上に、第1金属パターン202および第2金属パターン203を形成する。この第1シード層201の選択的なエッチングでは、上層のAu層のエッチングには王水を用い、下層のTi層のエッチングにはフッ酸水溶液を用いればよい。なお、シード層の上層となるAu層のエッチングでは、Auのめっきにより形成した金属パターンも、一部がエッチングされるが、このエッチング量は非常に少ないため、問題とはならない。また、このシード層のエッチング量を考慮して、金属パターンの寸法を設定しておけばよい。なお、Auのエッチングでは、ヨウ素,ヨウ化アンモニウム,水,およびエタノールからなるエッチング液を用いてもよい。
このようにして形成した一部の第1シード層201および第1金属パターン202より固定電極103が形成される。また、一部の第1シード層を含む第2金属パターン203よりなる第1構造体141が形成される。第1構造体141は、側壁枠104の一部となる構造体である。
次に、図2Dに示すように、第1構造体141により区画された領域を充填して固定電極103を埋め込む第1犠牲層204を形成する。例えば、ポリベンザオキサゾール(polybenzoxazole)よりなる感光性ポリイミドをスピン塗布形成し、第1構造体141の上部に対応する部分を、公知のフォトリソグラフィー技術により露光・現像して除去する。これにより、表面の平坦化が行われ、また、第1構造体141の上部を露出することができる。このように、第1構造体141の上部を露出しておくことで、後の工程で積層される金属よりなる構造体(パターン)との電気的な接続がとれるようにしておく。
次に、図2Eに示すように、第1犠牲層204の上において、第1構造体141の上部に第2構造体142を形成し、固定電極103に対向する領域の第1犠牲層204の上に可動電極106を形成する。これらは、前述した固定電極103および第1構造体141の形成と同様にすればよい。可動電極106は、第2シード層205と、この上にめっきされたAuからなる第3金属パターン206とから構成されている。また、第2構造体142は、第2シード層205と、この上にめっきされたAuからなる第4金属パターン207とから構成されている。この後、第1犠牲層204の形成と同様にすることで、可動電極106および第2構造体142の上部が露出した状態に、第2犠牲層208を形成する。
次に、図2Fに示すように、第2犠牲層208の上において、第2構造体142の上部に第3構造体143を形成し、可動電極106に接続(連結)する連結部173を形成する。これらは、前述した固定電極103,第1構造体141,および第2構造体142などの形成と同様にすればよい。連結部173は、第3シード層209と、この上にめっきされたAuからなる第5金属パターン210とから構成されている。また、第3構造体143は、第3シード層209と、この上にめっきされたAuからなる第6金属パターン211とから構成されている。
以上のようにして連結部173などが形成された後、図2Gに示すように、第2犠牲層208の形成と同様にすることで、第3構造体143の上部が露出した状態に、第3犠牲層212を形成する。なお、図2Gには示されていないが、第3犠牲層212は、連結部173の上部も露出した状態となっている。
次に、図2Hに示すように、第3犠牲層212の上において、第3構造体143の上部に第4構造体144を形成し、図示しない連結部173に連結するように、ばね梁171を形成する。これらは、前述した固定電極103,第1構造体141,および第2構造体142などの形成と同様であり、シード層の上にAuをめっきし、めっきした金属パターンをマスクにシード層をエッチングして分離することで形成すればよい。この後、第3犠牲層212の形成と同様にすることで、ばね梁171および第4構造体144の上部が露出した状態に、第4犠牲層213を形成する。
次に、図2Iに示すように、第4犠牲層213の上において、第4構造体144の上部に第5構造体145を形成し、ばね梁171に連結するように連結部172を形成する。これらは、前述した固定電極103,第1構造体141,第2構造体142,および連結部173などの形成と同様であり、シード層の上にAuをめっきし、めっきした金属パターンをマスクにシード層をエッチングして分離することで形成すればよい。
この後、図2Jに示すように、第4犠牲層213の形成と同様にすることで、第5構造体145の上部が露出した状態に、第5犠牲層214を形成する。なお、図2Jには示されていないが、第5犠牲層214は、連結部172の上部も露出した状態となっている。
次に、図2Kに示すように、第5犠牲層214の上において、第5構造体145の上部に接続し、また、図示しない連結部172が連結するように、上部金属構造体215が形成された状態とする。上部金属構造体215も、前述した各構造体と同様に、シード層の上にAuをめっきし(膜厚1μm程度)、めっきした金属パターンをマスクにシード層をエッチングして分離することで形成すればよい。ここで、上部金属構造体215は、第5犠牲層145にまで貫通する開口部215aを備えた状態に形成する。なお、複数の開口部215aが、形成されているようにする。例えば、平面視、上部金属構造体215が、格子状に形成されているようにする。
以上のように上部金属構造体215を形成した後、形成されている開口部215aを介して例えば、オゾンや酸素プラズマなどを作用させることで、第1犠牲層204,第2犠牲層208,第3犠牲層212,第4犠牲層213,および第5犠牲層214を灰化して除去する。この後、上部金属構造体215の上に絶縁膜220を形成すれば、図2Lに示すように、前述した本実施の形態における微細構造体が形成されるようになる。なお、上部金属構造体215および絶縁膜220から天井105が構成され、第1構造体141,第2構造体142,第3構造体143,第4構造体144,および第5構造体145より、側壁枠104が構成されている。
なお、絶縁膜220は、例えば、公知のSTP法により貼り付けることで形成すればよい。このSTP法による絶縁膜220の形成について簡単に説明すると、まず、有機材料からなる所定の膜厚の絶縁膜が予め形成されているシートフィルムを用意する。次に、シートフィルムの絶縁膜形成面を、上部金属構造体215の上面に接着させる。この接着は、例えば、20Pa程度に減圧された処理室内で、所定の温度の加熱し、また、所定の荷重を加えて圧着することで行えばよい。この後、シートフィルムを離型すれば、上部金属構造体215の上に絶縁膜220が貼り付けられた状態となる。
以上に示したように、本実施の形態の製造方法によれば、微細構造体が、ウエハ状態のままの一貫した製造プロセスによって、固定電極および可動電極を備える素子を、側壁枠104および天井105よりなる容器構造の中に密閉して封止することができる。また、上述したように、側壁枠104および天井105(上部金属構造体215)が金属から構成され、また、支持構造体107が金属から構成されているようにすることで、例えば、基板101に形成した配線と可動電極106との電気的な接続が容易となる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について図3Aおよび図3Bを参照して説明する。図3Aは、本発明の実施の形態2における微細構造体の構成を説明する断面図、図3Bは、平面図である。この微細構造体は、例えば単結晶シリコンよりなる基板301の上に、絶縁層302を介して形成されたものであり、絶縁層302の上に固定して配置された固定電極303と、固定電極303が形成された領域を囲うように絶縁層302の上に形成された枠状の側壁枠304と、側壁枠304の上に形成された天井305とを備える。側壁枠304に囲われた内側の領域は、側壁枠304と天井305とによる容器構造体により封止された状態とされている。これらは、前述した実施の形態1と同様である。
また、本実施の形態における微細構造体は、固定電極303の上に対向して配置された可動電極306と、側壁枠304に固定(連結)されて可動電極306を固定電極303の上に離間した状態に支持する支持構造体307とを備える。支持構造体307は、ばね梁371とばね梁371の一端を可動電極306に連結する連結部372とを備え、ばね梁371の他端が側壁枠304に連結(固定)されている。変形可能とされたばね梁371を備える支持構造体307に支持された可動電極306は、天井305から基板301の方向に変位(移動)可能とされ、固定電極303との距離を可変可能とされている。
上述したように構成された本実施の形態における微細構造体では、固定電極303と可動電極306とにより可変容量素子が構成されている。本実施の形態における微細構造体では、可変容量素子を構成する可動電極306が、支持構造体307により容器構造体の一部である側壁枠304に連結支持されているようにした。このため、容器構造体(側壁枠304)の内側領域に、固定電極303の設置領域以外に可動電極306を支持するための領域を設ける必要がないので、容器構造体を含む微細構造体の平面寸法をより小さくすることが可能となる。
なお、上述した実施の形態では、容器構造体の内部に可変容量素子を収容する場合について説明したが、本発明はこれに限るものではない。容器構造体の内部に収容される素子としては、例えば、スイッチ,共振子,フィルタ,変位センサ,加速度センサなど、微細な可動部を備えるよく知られた他のMEMS素子であってもよいことは言うまでもない。
本発明の実施の形態1における微細構造体の構成を説明する断面図である。 本発明の実施の形態1における微細構造体の構成を説明する平面図である。 本発明の実施の形態1における微細構造体の製造方法例を説明する工程図である。 本発明の実施の形態1における微細構造体の製造方法例を説明する工程図である。 本発明の実施の形態1における微細構造体の製造方法例を説明する工程図である。 本発明の実施の形態1における微細構造体の製造方法例を説明する工程図である。 本発明の実施の形態1における微細構造体の製造方法例を説明する工程図である。 本発明の実施の形態1における微細構造体の製造方法例を説明する工程図である。 本発明の実施の形態1における微細構造体の製造方法例を説明する工程図である。 本発明の実施の形態1における微細構造体の製造方法例を説明する工程図である。 本発明の実施の形態1における微細構造体の製造方法例を説明する工程図である。 本発明の実施の形態1における微細構造体の製造方法例を説明する工程図である。 本発明の実施の形態1における微細構造体の製造方法例を説明する工程図である。 本発明の実施の形態1における微細構造体の製造方法例を説明する工程図である。 本発明の実施の形態2における微細構造体の構成を説明する断面図である。 本発明の実施の形態2における微細構造体の構成を説明する平面図である。 MEMS技術の1つとしての可変容量素子の構成を示す断面図である。 MEMS技術の他の可変容量素子の構成を示す断面図である。
符号の説明
101…基板、102…絶縁層、103…固定電極、104…側壁枠(枠部)、105…天井、106…可動電極、107…支持構造体、171…ばね梁、172,173…連結部。

Claims (5)

  1. 基板の上に形成された枠部およびこの枠部の上部に配置されて前記枠部の内部を封止する天井部を備えた容器構造体と、
    前記枠部の内側の前記基板の上に固定された固定電極と、
    この枠部の内側で前記固定電極の上に離間して配置され、支持構造体を介して前記容器構造体に可動可能に支持された可動電極と
    を少なくとも備えることを特徴とする微細構造体。
  2. 請求項1記載の微細構造体において、
    前記可動電極は、前記支持構造体を介して前記天井部に連結している
    ことを特徴とする微細構造体。
  3. 請求項1記載の微細構造体において、
    前記可動電極は、前記支持構造体を介して前記枠部に連結している
    ことを特徴とする微細構造体。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の微細構造体において、
    前記可動電極は、前記固定電極に対向して配置されている
    ことを特徴とする微細構造体。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の微細構造体において、
    前記容器構造体は金属から構成されている
    ことを特徴とする微細構造体。
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