JP3917384B2 - 基板処理装置および基板洗浄装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示器用のガラス基板や半導体ウェハなどの基板を保持した状態で、薬液や純水等の処理液を供給して洗浄処理や薬液処理などの所要の処理を施す基板処理装置に関する。また特に、液晶表示器用のガラス基板や半導体ウェハなどの基板を保持した状態で、薬液や純水等の基板洗浄液を基板に供給して洗浄処理を施す基板洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の基板処理装置として、例えば特開平9−330904号公報に開示された装置を図8を参照して説明する。
【0003】
この基板処理装置は、半導体ウェハなどの基板Wを水平面内で回転させながら、基板Wの表裏面に薬液処理、洗浄処理、乾燥処理をその順に施す装置である。この基板処理装置は、基板Wを水平姿勢で保持する回転支持板100を備えている。回転支持板100は平面視で円形状の平板であって、その上面に基板Wの外周縁に係合して基板Wを支持する複数個の駆動ピン102が立設されている。この駆動ピン102は、基板Wを支える大径の円柱状のピン下部102aと小径のピン上部102bが一体に連結した段付き構造となっている。
【0004】
回転支持板100の回転中心部に開口100aがあり、この開口100aに筒軸103が連結固定されている。この筒軸103はベルト機構104を介してモータ105に連結されている。筒軸103の中心に沿って液ノズル106が配設されており、この液ノズル106の先端が基板Wの下面中心部に臨んでいる。液ノズル106は薬液供給源および洗浄液供給源に選択的に接続されるようになっている。また、筒軸103と液ノズル106との間隙は窒素ガスなどの不活性ガス供給源に連通接続されている。
【0005】
基板Wを挟んで回転支持板100に平行に対向するように上部回転板107が配設されている。この上部回転板107も回転支持板100と同様に平面視で円形状の平板である。回転支持板100と同様に、上部回転板107の回転中心部に開口107aがあり、この開口107aに筒軸108が連結固定されている。この筒軸108はモータ109の出力軸に連結されている。筒軸108の中心に沿って液ノズル110が配設されており、この液ノズル110の先端が基板Wの上面中心部に臨んでいる。液ノズル106の場合と同様に、液ノズル110も薬液供給源および洗浄液供給源に選択的に接続されており、また、筒軸108と液ノズル110との間隙は不活性ガス供給源に連通接続されている。
【0006】
そして、上下に平行に配置された回転支持板100と上部回転板107を囲むように処理室を形成するカップ111が配設されており、このカップ111の底部に排気管112が連通接続されている。このカップ111の内壁面は、処理中に、回転される基板Wから飛散される薬液および洗浄液を受け止めて排気管112に案内する。
【0007】
以上のように構成された基板処理装置においては、次にように基板処理が行われる。
【0008】
まず、上部回転板7が上方に退避した状態で、回転支持板100に基板Wが載置される。この基板Wは駆動ピン102によって支持される。続いて、上部回転板107が回転支持板100に対向する位置(図8の状態)にまで下降する。この状態でモータ105および109が始動して、回転支持板100および上部回転板107をそれぞれ同期して回転する。回転支持板100の回転に伴って、その回転力が駆動ピン102を介して基板Wに伝達され、基板Wも回転支持板100および上部回転板107と同期して回転する。基板Wの回転数が所定値に達すると、上下の開口100a、107aから不活性ガスを導入しながら、上下の液ノズル106、110から薬液および洗浄液をその順に供給して、基板Wの表裏面の処理を行う。基板Wの薬液処理および洗浄処理が終わると、基板Wを回転させながら不活性ガスだけを導入して、基板Wの乾燥処理を行う。
【0009】
このように薬液処理から乾燥処理までの間、回転支持板100と上部回転板107とで区画された偏平な処理空間S内で基板Wが処理される。基板Wに供給された薬液や洗浄液は不活性ガスとともに、回転支持板100および上部回転板107の回転による遠心力によって外方に追いやられて処理空間Sの外周端から排出され、カップ111の底部に連通する排気管112から排出される。
【0010】
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。近年の半導体ウェハなどの基板の大径化に伴い、例えば洗浄処理後の回転乾燥処理の初期において、基板上に付着している液滴を多くすることとなった。更に、処理時間の短縮等で回転速度が高速化すると、飛散した処理液のミストは、上部回転板107まで飛び散って付着し、パーティクル発生の原因となっていた。この上部回転板107の汚れを洗浄するものとして、特にその下面を洗浄する洗浄機構を有するものとして特開平4−300673号公報に記載される技術が提供されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術は、上部回転板107に洗浄機構が配置するので、その構造が複雑になっていた。また、上部回転板107の下面まで洗浄ノズルを移動させる駆動機構が装備され、それら駆動機構よりゴミの発生があった。
【0012】
特に、基板の処理中におけるゴミの影響を防止するために、洗浄機構の退避中は蓋等でゴミの流入を防止する機構が必要になる。また、洗浄ノズルに残留した洗浄液が基板の乾燥処理時に基板に飛び散ることも考えられ、洗浄機構からの流出を防止する機構としても必要であった。
【0013】
また、図8に示すような基板Wの上下を遮蔽した処理空間S内で、基板Wの回転中心に対して上下から処理液を供給する装置では、一層、構造が複雑にならざるを得なかった。
【0014】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、基板を回転させながら基板に処理液を供給して処理を行う基板処理装置に関し、特に基板へのパーティクルの付着を抑制し、基板処理や基板洗浄の仕上がり精度を向上させることができる基板処理装置および基板洗浄装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記目的を達成するために、本発明は、処理液が供給された基板(W)を回転させながら、基板に所要の処理を施す基板処理装置において、基板を略水平に保持する基板保持手段(1)と、基板を挟んで前記基板保持手段に対向して雰囲気遮断する上部遮蔽機構(60〜67)と、前記基板に臨んだ対向部位(60a)を洗浄するための洗浄液を供給する洗浄液供給手段(37b)と、前記上部遮蔽機構とは独立して側部に配設され、前記洗浄液供給手段より供給される洗浄液を前記対向部位に向けて吐出する吐出ノズル(37a,370a,371a)と、前記対向部位と前記吐出ノズルとの上下間隔を、前記吐出ノズルから吐出される洗浄液が前記対向部位の周縁に供給される第1間隔(H1)と、前記吐出ノズルから吐出される洗浄液が前記対向部位の中央部に供給される第2間隔(H2)との間で変更する間隔変更手段(40,67)と、を具備したことを特徴とする基板処理装置である。
【0016】
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じである。
【0018】
請求項に係る発明は、請求項に記載の基板処理装置において、前記基板処理装置は、前記保持手段に保持された基板に処理液を供給する処理液供給手段(7,70)と、前記処理液供給手段から供給された処理液を回収する回収路(24aおよび28a,24bおよび28b)と、前記保持手段に保持された基板の周囲を取り囲むように配設され、基板から飛散される処理液を前記保持手段に保持された基板の側方で受け止めて前記回収路に導く飛散防止部材(30)と、をさらに備え、前記上部遮蔽洗浄手段の吐出ノズル(37a)は、前記飛散防止部材に配置されたことを特徴とするものである。
【0019】
請求項に係る発明は、請求項および請求項に記載の基板処理装置において、前記吐出ノズルから洗浄液が吐出されつつ、前記間隔変更手段により、前記対向部位と前記吐出ノズルとの上下間隔が前記第1間隔と前記第2間隔との間で変更されることを特徴とするものである。
【0020】
請求項に係る発明は、請求項からまでのいずれかに記載の基板処理装置において、 前記上部遮蔽機構は、前記吐出ノズルに対して前記対向部位を昇降させる昇降手段を備えており、前記対向部位が予め定める下位置(D)に配置された状態で、前記対向部位と前記吐出ノズルとの上下間隔が前記第1間隔となり、前記対向部位が前記下位置よりも上方の上位置(U)に配置された状態で、前記対向部位と前記吐出ノズルとの上下間隔が前記第2間隔となることを特徴とするものである。
【0022】
請求項5に係る発明は、基板を回転させつつ基板を洗浄する基板洗浄装置において、基板(W)を略水平に保持しつつ所定の鉛直な回転軸(J)を中心に基板を回転させる基板保持手段(1)と、この基板保持手段によって保持された基板に基板洗浄液を供給して基板を洗浄する基板洗浄手段(7,70)と、前記基板保持手段によって保持された基板の上面に対して対向する基板対向面(60a)を有し、この基板対向面とともに回転可能な対向部材(60)と、前記基板保持手段による基板の回転軸と略平行な軸(J)を中心に、前記対向部材を回転させる対向部材回転手段(64)と、前記対向部材の基板対向面に向けて部材洗浄液を吐出する吐出ノズル(37a,370a,371a)を有し、この吐出ノズルからの部材洗浄液によって前記対向部材の基板対向面を洗浄する対向部材洗浄手段(37,370,371)と、前記基板対向面と前記吐出ノズルとの上下間隔を、前記吐出ノズルから吐出される洗浄液が前記基板対向面の周縁に供給される第1間隔(H1)と、前記吐出ノズルから吐出される洗浄液が前記基板対向面の中央部に供給される第2間隔(H2)との間で変更する間隔変更手段(40,67)と、を備えることを特徴とする基板洗浄装置である。
【0023】
請求項に係る発明は、請求項に記載の基板洗浄装置において、前記吐出ノズルから部材洗浄液が吐出されつつ、前記間隔変更手段により、前記基板対向面と前記吐出ノズルとの上下間隔が前記第1間隔と前記第2間隔との間で変更されることを特徴とするものである。
請求項7に係る発明は、請求項5または6に記載の基板洗浄装置において、前記対向部材は、前記吐出ノズルに対して前記基板対向面を昇降させる昇降手段を備えており、前記基板対向面が予め定める下位置(D)に配置された状態で、前記基板対向面と前記吐出ノズルとの上下間隔が前記第1間隔となり、前記基板対向面が前記下位置よりも上方の上位置(U)に配置された状態で、前記基板対向面と前記吐出ノズルとの上下間隔が前記第2間隔となることを特徴とするものである。
【0024】
本発明の作用は次のとおりである。請求項1に係る発明の基板処理装置においては、吐出ノズルは、基板に臨んだ対向部位に向けて洗浄液を吐出できるようになっており、すなわち、吐出ノズルからの洗浄液の吐出方向の延長線上に、基板に臨んだ対向部位が配置されている。そして、間隔変更手段によって基板に臨んだ対向部位と吐出ノズルの上下間隔が変更され、異なる上下間隔(第1間隔と第2間隔)それぞれの状態で、洗浄液供給手段によって吐出ノズルから対向部位に向けて洗浄液が吐出されて洗浄される。これにより、基板に臨んだ対向部位において洗浄液が供給される地点を少なくとも2地点に変化させて、この対向部位を洗浄するので、対向部位のほぼ全域を良好に洗浄することができる。また、基板に臨んだ対向部位と吐出ノズルの上下方向の間隔を変更するだけでよいので、基板処理装置における占有スペースを最小限に抑えつつ、基板に臨んだ対向部位を良好に洗浄できる。
【0026】
ここで、「洗浄液」とは、基板に臨んだ対向部位を洗浄するための洗浄液であり、たとえば、純水、オゾン水やイオン水などの機能水、あるいは、アセトン、IPA、MIBK、MEK等の有機溶剤などを含む。
また、「上下間隔」とは、前記基板に臨んだ対向部位と前記吐出ノズルとの間の上下方向の間隔のことであり、言い換えれば、基板に臨んだ対向部位の高さと吐出ノズルの高さとの差の距離である。
【0027】
請求項に係る発明の基板処理装置においては、基板保持手段に保持された基板に処理液を供給する処理液供給手段と、処理液供給手段から供給された処理液を回収する回収路と、基板保持手段に保持された基板の周囲を取り囲むように配設され、基板から飛散される処理液を基板保持手段に保持された基板の側方で受け止めて前記回収路に導く飛散防止部材と、をさらに備える。そして出ノズルは、飛散防止部材に配置される。すなわち、飛散防止部材から洗浄液を吐出することで、洗浄液の降り注ぎが上部遮蔽機構に近接して常に安定して行われる。近接させると、洗浄液の吐出圧を高く維持しなくとも、吐出された液の広がりが抑えられるので、所望する部位に洗浄液を向けることが容易に行える。
【0028】
さらに、洗浄液供給手段による吐出ノズルからの洗浄液の吐出動作は、対向部位と吐出ノズルの上下間隔が第1間隔および第2間隔の時だけ、洗浄液を吐出するものであってもよいし、それに加えて、請求項3のように、上下間隔が、第1間隔から第2間隔へ、または第2間隔から第1間隔へ変更されながら、すなわち、対向部位および吐出ノズルのうちの少なくともいずれか一方が相対的に昇降移動されながら、洗浄液を吐出するものであってもよい。
【0031】
また、「間隔変更手段」は、前記基板に臨んだ対向部位と前記吐出ノズルとを相対的に上下方向に移動(昇降)させて上下間隔を変化させるものであれば何でもよく、請求項4のように、基板に臨んだ対向部位のみを昇降させるものであっても、吐出ノズルのみを昇降させるものであってもよく、あるいは、基板に臨んだ対向部位および吐出ノズルの両方を、これらの上下間隔が変化するように昇降させるものであってもよい。
【0032】
また、間隔変更手段による上下間隔の変更動作は、対向部位および吐出ノズルが互いに近づく方向または互いに遠ざかる方向に1回のみの動作であってもよく、互いに近づく方向および遠ざかる方向に1往復または複数回往復する動作であってもよい。
【0034】
請求項に係る発明の基板洗浄装置においては、吐出ノズルは、基板対向面に向けて部材洗浄液を吐出できるようになっており、すなわち、吐出ノズルからの洗浄液の吐出方向の延長線上に、基板対向面が配置されている。そして、間隔変更手段によって基板対向面と吐出ノズルの上下間隔が変更され、異なる上下間隔(第1間隔と第2間隔)それぞれの状態で、対向部材洗浄手段によって吐出ノズルから基板対向面に向けて部材洗浄液が吐出されて洗浄される。これにより、基板対向面において部材洗浄液が供給される地点を少なくとも2地点に変化させて、この基板対向面を洗浄するので、基板対向面のほぼ全域を良好に洗浄することができる。また、基板対向面と吐出ノズルの上下方向の間隔を変更するだけでよいので、基板洗浄装置における占有スペースを最小限に抑えつつ、基板対向面を良好に洗浄できる。
【0035】
なおここで、「基板洗浄液」とは、基板を洗浄するための薬液(エッチング液含む)や純水であり、たとえば、HF、BHF(バッファドフッ酸)、DHF(希釈フッ酸)、H3PO4、HNO3、HF+H2O2(フッ酸過水)、H3PO4+H2O2(リン酸過水)、H2SO4+H2O2(硫酸過水)、HCl+H2O2(塩酸過水)、NH4OH+H2O2(アンモニア過水)、H3PO4+CH3COOH+HNO3、ヨウ素+ヨウ化アンモニウム、しゅう酸系やクエン酸系の有機酸、またはTMAH(テトラ・メチル・アンモニウム・ハイドロオキサイド)やコリンなどの有機アルカリ、あるいは純水などを含む。また、「部材洗浄液」とは、基板の上面に対向して配置された対向部材の基板対向面を洗浄するための洗浄液であり、たとえば、純水、オゾン水やイオン水などの機能水、または、アセトン、IPA、MIBK、MEK等の有機溶剤などを含む。
さらに、「上下間隔」とは、前記基板対向面と前記吐出ノズルとの間の上下方向の間隔のことであり、言い換えれば、基板対向面の高さと吐出ノズルの高さとの差の距離である。
【0036】
さらに、洗浄液供給手段による吐出ノズルからの部材洗浄液の吐出動作は、基板対向面と吐出ノズルの上下間隔が第1間隔および第2間隔の時だけ、部材洗浄液を吐出するものであってもよいし、それに加えて、請求項6のように、第1間隔から第2間隔へ、または第2間隔から第1間隔へ変更されながら、すなわち、基板対向面および吐出ノズルのうちの少なくともいずれか一方が相対的に昇降移動されながら、部材洗浄液を吐出するものであってもよい。
【0038】
また、「間隔変更手段」は、前記対向部材(基板対向面)と前記吐出ノズルとを相対的に上下方向に移動(昇降)させて上下間隔を変化させるものであれば何でもよく、請求項7のように、対向部材(基板対向面)のみを昇降させるものであっても、吐出ノズルを昇降させるものであってもよく、あるいは、対向部材(基板対向面)および吐出ノズルの両方を、これらの上下間隔が変化するように昇降させるものであってもよい。
【0039】
また、間隔変更手段による上下間隔の変更動作は、対向部材(基板対向面)および吐出ノズルが互いに近づく方向または互いに遠ざかる方向に1回のみの動作であってもよく、互いに近づく方向および遠ざかる方向に1往復または複数回往復する動作であってもよい。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0042】
<第1実施例>
【0043】
図1は本発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を示す縦断面図である。この装置は、具体的には、処理対象の半導体ウエハ(基板)Wに薬液や純水を用いた回転洗浄処理を施すための基板洗浄装置である。
【0044】
なお、本発明において、「基板洗浄装置」とは、基板に所要の処理を施す基板処理装置の範疇に含まれる装置であって、具体的には、広く、薬液や純水などの洗浄液を用いて基板表面に存在する薄膜やゴミなどの不要物を除去する処理を行うための装置を含む。たとえば、基板表面に残留付着している不要な薬液やパーティクルなどを純水などのリンス液で洗い流す処理、基板表面に成膜されている銅またはタングステンなどの金属薄膜の一部又は全部をエッチング液で剥離除去する処理、あるいは、基板表面に形成されている酸化膜をエッチング液によるリフトオフ効果によって取り去って基板表面のパーティクルを除去する処理等を行うための装置を含む。
【0045】
基板Wは、基板保持手段としてのスピンチャック1に水平姿勢で保持される。このスピンチャック1は、回転軸2の上端に一体回転可能に取り付けられた回転支持板としてのスピンベース3を有している。スピンベース3の上面には、基板Wの外周端縁を3箇所以上で保持する駆動ピン4が、スピンベース3の周縁に沿って等間隔で立設されている。なお、図1以下では、図面が煩雑になることを避けるために、2個の駆動ピン4のみを示している。
【0046】
各駆動ピン4は、基板Wの外周端縁を下方から支持する支持面4aと支持面4aに支持された基板Wの外周端面に当接して基板Wの移動を規制する案内立ち上がり面4bとを備えている。
【0047】
回転軸2の下端付近には、ベルト伝動機構5などによって回転駆動手段としての電動モータ6が連動連結されていて、電動モータ6を駆動することによって、回転軸2、スピンチャック1とともに、スピンチャック1に保持された基板Wを鉛直方向の軸芯J周りで回転させる。
【0048】
また、回転軸2は中空を有する筒状の部材で構成され、この中空部に洗浄液供給管7が貫通され、その上端部の洗浄液供給部7aからスピンチャック1に保持された基板Wの下面の回転中心付近に洗浄液(処理液、基板洗浄液に相当)を供給できるように構成されている。洗浄液供給管7は配管8に連通接続されている。この配管8の基端部は分岐されていて、一方の分岐配管8aには薬液供給源9が連通接続され、他方の分岐配管8bには純水供給源10が連通接続されている。各分岐配管8a、8bには開閉バルブ11a、11bが設けられていて、これら開閉バルブ11a、11bの開閉を切り換えることで、洗浄液供給部7aから薬液と純水とを選択的に切り換えて供給できるようになっている。
【0049】
また、回転軸2の中空部の内壁面と洗浄液供給管7の外壁面との間の隙間は、気体供給路12となっている。この気体供給路12は、開閉バルブ13が設けられた配管14を介して気体供給源15に連通接続されていて、気体供給路12の上端部の気体供給部12aからスピンベース3と基板Wの下面との間の空間に、清浄な空気や清浄な不活性ガス(窒素ガスなど)などの清浄な気体を供給できるように構成されている。
【0050】
そして、回転軸2やベルト伝動機構5、電動モータ6などは、この基板処理装置の底板としてのベース部材20上に設けられた円筒状のケーシング16内に収容されている。ベース部材20は略円盤状で、その上面でケーシング16の周囲には受け部材21が固定的に取り付けられている。
【0051】
受け部材21は、円筒状の仕切り部材22a、22bが立設されていて、これら仕切り部材22a、22bとケーシング16の外壁面とによって、各々平面視でドーナツ形状の第1の排液槽24a、第2の排液槽24bが形成されている。ケーシング16の外壁面と内側の仕切り部材22aの内壁面との間の空間が排気を兼ねる第1の排液槽24aであり、内側の仕切り部材22aの外壁面と外側の仕切り部材22bの内壁面との間の空間が第2の排液槽24bである。
【0052】
第1の排液槽24aの底部には廃棄ドレイン27に連通接続された第1の排液口28aが設けらている。この第1の排液口28aは、排気ダクトにも連通接続され排気口としても機能し、第1の排液口28aから第1の排液槽24a内の気体も吸引されるように構成されている。また、第2の排液槽24bの底部には回収ドレイン29に連通接続された第2の排液口28bが設けられている。
【0053】
なお、図1以下では、図面が煩雑になることを避けるために、各仕切り部材22a、22b、及び、後述する飛散防止部材30(スプラッシュガード)は、断面形状のみを示している。そして、このベース部材20に設置される構造を含むベース部材20が、この基板処理装置の処理カップに相当する。
【0054】
第1、第2の排液槽24a、24bの上方には、スピンチャック1及びそれによって保持された基板Wの周縁の周囲を包囲するように、軸芯Jに対して略回転対称な形状を有する筒状の飛散防止部材30が昇降自在に設けられている。飛散防止部材30は、その外壁面で支持部材41を介して昇降機構40に支持されている。この昇降機構40は、図示しないモーターを駆動することにより昇降され、これに伴って飛散防止部材30がスピンチャック1に対して昇降されるようになっている。そして、図4に示すように、この昇降制御は、制御部50によって行われるように構成されている。
【0055】
次に、飛散防止部材30について図2及び第3図も参照して説明する。図2は、飛散防止部材30の拡大断面図、図3は全体斜視図である。飛散防止部材30は、軸芯Jに対して回転対称な形状を有する内壁面を有している。この内壁面には、上部に形成された傾斜面31a、31bにより、断面がくの字状の回収案内部31が形成されている。この回収案内部31は、スピンチャック1に保持された基板Wの高さ位置に、回収案内部31が位置しているとき、回転される基板Wから振り切られる洗浄液が傾斜面31a、31bで受け止められ、回収案内部31、垂直部33aに沿って第1の排液槽24aに導かれ、第1の排液口28aから排液するための部位である。
【0056】
さらに、回収案内部31の下端部には垂直部33a、33bと切替案内部33cが連なっている。飛散防止部材30には、垂直部33aと切替案内部33cがその上端で連結されており、この連結部分には円周方向に、垂直部33aと切替案内部33cの間に円環状の溝35aが形成されていている。この溝35aが仕切り部材22aに嵌入されるとともに、垂直部33aが第1の排液槽24a内に、切替案内部33cが、第2の排液槽24b内に嵌入される。
【0057】
また、飛散防止部材30には、垂直部33bと切替案内部33cも同様に、その上端で連結されており、この連結部分には円周方向に、垂直部33bと切替案内部33cの間に円環状の溝35bが形成されていている。この溝35が仕切り部材22bに嵌入されるとともに、切替案内部33cが第2の排液槽24b内に、垂直部33bが、受け部材21の外周に嵌入される。
【0058】
切替案内部33cの内側は、上方に湾曲した斜面33dが形成され、この斜面33dが、後述する薬液と廃液とを分離して回収する際に、基板Wが回転される基板Wから飛び散る処理液を受け止め、斜面33dに沿い、第2の排液槽24bに導かれ、第2の排液口28bから排液されることになる。
【0059】
この装置では、第2の排液口28bから回収ドレイン29を経て図示しない回収タンクへ回収され、再利用されるようになっている。一方、回収案内部31、垂直部33a、第1の排液槽24a、第1の排液口28aは洗浄液の廃棄に用いられ、第1の排液口28aから廃棄ドレイン27を経て廃棄される。そして、この実施例では、第1の排液槽24aと第1の排液口28a、第2の排液槽24bと第2の排液口28bが、本発明の洗浄液の回収路に相当する。
【0060】
飛散防止部材30の上方側の部位には、上方に向かうほど径が小さくなるように形成された傾斜面からなる上面30aが形成されており、この上面30aには、回収案内部31に向かって貫通する上部遮蔽洗浄手段37とスピンベース洗浄手段39が配置される。
【0061】
上部遮蔽洗浄手段37(本発明の上部遮蔽洗浄手段または対向部材洗浄手段に相当)は、後述する上部回転板60の基板Wとの対向部位に純水を供給する吐出ノズル37aが上面30aの壁面上に配置されている。この吐出ノズル37aは、開閉バルブ37bを介して純水供給源37cに配管37dが連通接続されており、図4に示すように制御部50による開閉バルブ37bの開閉制御によって吐出ノズル37aから純水(基板に臨んだ対向部位を洗浄するための洗浄液、部材洗浄液に相当)が上部回転板60の基板Wの対向部位(下面60a)へ供給される。
【0062】
また、スピンベース洗浄手段39は、スピンベース3の上面と基板Wとの間隙に純水を供給する吐出ノズル39aが上面30aを貫通して備えられている。この吐出ノズル39aは、開閉バルブ39bを介して純水供給源39cに配管39dが連通接続されており、図4に示すように制御部50による開閉バルブ39bの開閉制御によって吐出ノズル39aから純水がスピンベース3の上面へ供給される。なお、この吐出ノズル39aは、供給される純水がよりスピンベース3に到達するように、その吐出先端側が下方に僅かながら傾斜して配置される。
【0063】
そして、上部遮蔽洗浄手段37とスピンベース洗浄手段39は、図3に示すように、それぞれ飛散防止部材30の全周の2箇所に配置される。すなわち、それぞれ対向配置することで、互いにより遠い部位への純水の供給不足を補うもので、供給された純水は上部回転板60とスピンベース3が回転することで、全面に渡って純水が行き渡るようになる。このように上部遮蔽洗浄手段37とスピンベース洗浄手段39は、飛散防止部材30に配設されることで、後述する上部遮蔽機構と独立した関係で構成されることとなる。なお、上部遮蔽洗浄手段37やスピンベース洗浄手段39からの純水の供給量が十分である場合には、上部遮蔽洗浄手段37とスピンベース洗浄手段39は、それぞれ飛散防止部材30の全周のうちの1箇所のみに配置されてもよい。
【0064】
次に、この実施例装置においては、スピンチャック1の上下方向位置は常に一定に保たれる一方で、飛散防止部材30が必要に応じて昇降されるようになっている。具体的には、飛散防止部材30は、スピンチャック1に保持されて回転される基板Wから側方に振り切られる洗浄液を切替案内部33bで受け止める第一高さ位置と、回収案内部31で受け止める第二高さ位置と、スピンベース3より下方となる第三高さ位置の3段階の高さに選択的に昇降される。
【0065】
飛散防止部材30の上記昇降移動は、昇降機構40によって行われるようになっている。昇降機構40は、ボールネジなどの周知の1軸方向駆動機構(図示せず)を備えていて、この1軸方向駆動機構で支持部材41を昇降させることで、飛散防止部材30を上記第一高さ位置、第二高さ位置及び第三高さ位置の間で昇降させるように構成している。また、飛散防止部材30の各々の高さ位置に対応する昇降機構40の高さ位置には、反射型の光センサ(いずれも図示せず)などで構成される昇降検出用のセンサが配設され、これらセンサからの検出信号に基づき、モータが駆動制御され飛散防止部材30が各高さ位置に位置させるように構成されている。
【0066】
スピンチャック1の上方には中心部に開口を有する上部回転板60が配置されている。この上部回転板60は、基板Wの径より若干大きく、かつ、飛散防止部材30の開口32の径Rよりも小さい径を有していて、中空を有する筒状の支持軸61の下端部に一体回転可能に取り付けられている。
【0067】
支持軸61は、支持アーム62に回転自在に支持されている。支持軸61には従動プーリ63が一体回転可能に取り付けられている。その従動プーリ63と、電動モータ64の駆動軸に連結された主動プーリ65との間に無端ベルト66が架け渡されていて、電動モータ64を駆動することにより支持軸61とともに上部回転板60が鉛直方向の軸芯J周りに回転されるように構成されている。
【0068】
また、支持アーム62は、接離機構67によって昇降され、この支持アーム62の昇降によって、スピンチャック1(本発明の基板保持手段に相当)に対して上部回転板60が接離されるように構成されている。この装置では、上部回転板60がスピンチャック1に保持された基板Wの上面に対して近接する近接位置と、上部回転板60がスピンチャック1に保持された基板Wの上面から上方に離れた退避位置との間で昇降できるように構成されている。このような接離動を実現する接離機構67は、昇降機構40と同様に螺軸などを用いた機構や、あるいは、エアシリンダなどで構成されている。そして、図4に示すように、この接離制御も制御部50によって行われるように構成されている。
【0069】
これらの、上部回転板60と、接離機構67に連なる構造が本発明の上部遮蔽機構に相当し、上部回転板60(本発明の対向部材に相当)が、基板Wに対して近接して位置する時に、基板Wは雰囲気遮断による雰囲気制御された状態となる。そして、上部回転板60の下面60aが本発明の基板Wに臨んだ対向部位または基板対向面に相当し、前述の上部遮蔽洗浄手段37(本発明の対向部材に相当)により主に純水が供給されることとなる。
【0070】
図1に戻って、上部回転板60の中心の開口及び支持軸61の中空部には、洗浄液供給管70が貫通され、その下端部の洗浄液供給部70aからスピンチャック1に保持された基板Wの上面の回転中心付近に洗浄液を供給できるように構成されている。洗浄液供給管70は配管71に連通接続されている。この配管71の基端部は分岐されていて、一方の分岐配管71aには薬液供給源9が連通接続され、他方の分岐配管71bには純水供給源10が連通接続されている。各分岐配管71a、71bには開閉バルブ72a、72bが設けられていて、これら開閉バルブ72a、72bの開閉を切り換えることで、洗浄液供給部70aから薬液と純水とを選択的に切り換えて供給できるようになっている。
【0071】
また、上部回転板60の中心の開口の内壁面及び支持軸61の中空部の内壁面と、洗浄液供給管70の外壁面との間の隙間は、気体供給路73となっている。この気体供給路73は、開閉バルブ74が設けられた配管75を介して気体供給源15に連通接続されていて、気体供給路73の下端部の気体供給部73aから上部回転板60と基板Wの上面との間の空間に清浄な気体を供給できるように構成されている。
【0072】
図4は、本装置の制御系の構成を示すブロック図であり、スピンチャック1を回転制御するための電動モータ6と、上部回転板60の回転制御するための電動モータ64と、洗浄液供給部7a、70aからの薬液、純水、気体の供給制御をするための開閉バルブ11a、11b、13、72a、72b、74と、飛散防止部材30の昇降制御をするための昇降機構40と、上部回転板60の接離制御をするための接離機構67と、吐出ノズル37a、39aからの純水の供給制御をするための開閉バルブ37b、39bとを制御するための構成が示されている。制御部50には、飛散防止部材30が各高さに位置したことを検出するセンサからの出力信号が与えられており、これらのセンサの出力に基づいて、制御部50は昇降機構40を制御して、飛散防止部材30を所望の高さに位置させるように制御している。そして、基板Wに応じた洗浄条件が、洗浄プログラム(レシピーとも呼ばれれる)として予め制御部50に格納されており、各基板Wごとの洗浄プログラムに準じて前記各部が制御されている。この制御部50が本発明の第1制御手段、第2制御手段、または第3制御手段に相当する。なお、制御部50には、さらに洗浄プログラムの作成・変更や、複数の洗浄プログラムの中から所望のものを選択するために用いる指示部51が接続されている。
【0073】
次に、以上のような構成を有する装置の動作を図5(a)ないし図5(d)、および図9を参照して説明する。図5(a)はスピンチャック1に対する基板Wの薬液処理を行う状態を示し、図5(b)は上部回転板60とスピンベース3の洗浄処理の状態、図5(c)は基板Wの洗浄処理の状態、図5(d)は基板Wの乾燥処理の状態を示している。また、図9は、図5(b)に対応する別の動作状態のもので、上部回転板60とスピンベース3の洗浄処理の状態を示している。なお、一例として、基板Wはその上面にメッキ処理がされており、この装置にて上面の周辺部数mm程度をエッチングして除去する処理を施すことを目的としているものとして説明する。
【0074】
処理工程の全体の流れについて以下に概説する。
【0075】
まず、所定の基板Wに応じた洗浄プログラムを指示部51から選択して実行する。そうすると、未処理の基板Wをスピンチャック1に搬入するときには、制御部50は、接離機構67を制御して、上部回転板60を上昇させ退避位置に位置させ、上部回転板60とスピンチャック1との間の間隔を広げる。これに伴い、上部回転板60とこれに関連して設けられている洗浄液供給管70や各種の配管71などが上昇する。そして、昇降機構40を制御して、飛散防止部材30を下降させスピンチャック1を周囲案内部材30の上方に位置させる第三高さ位置とする。こうして、上部回転板60とスピンベース3との間に、基板Wの搬入経路が確保される。
【0076】
この状態で、図示しない基板搬送ロボットが未処理の基板Wをスピンチャック1に引き渡す。スピンチャック1は受け取った基板Wを保持する。基板搬送ロボットの基板保持ハンドがスピンチャック1内に入り込み、駆動ピン4の上に未処理の基板Wをおき、その後、スピンチャック1外に退避する。この過程で、上述のように、基板Wは、駆動ピン4の案内立ち上がり面4bによって、支持面4aへと落とし込まれる。
【0077】
続いて、基板Wの受け取りが終わると、図5(a)に示すように、制御部50は、上部回転板60を退避位置のままで、飛散防止部材30を第一高さ位置に上昇させる。飛散防止部材30が昇降機構40により上昇移動され、切替案内部33cの斜面33dが基板Wの高さ位置に対向する。
【0078】
さらに、制御部50は、駆動制御信号を与え、電動モータ6を回転させる。これにより、回転軸2が回転され、回転軸2に固定されているスピンベース3がその中心を通る鉛直軸芯Jまわりに一体的に回転することになる。したがって、スピンベース3に保持されている基板Wは、水平に保持された状態で、そのほぼ中心を通る鉛直軸芯Jまわりに回転されることになる。
【0079】
次いで、この状態で、制御部50は、洗浄液供給部7aから薬液を基板Wの下面に供給して本発明の薬液処理過程を開始する。すなわち、開閉バルブ11aを開成することにより、洗浄液供給管7の洗浄液供給部7aから洗浄用薬液としてのエッチング液を吐出させる。これにより、基板Wの下面の中央に向けてエッチング液が至近距離から供給される。供給されたエッチング液は、基板Wの回転に伴う遠心力によって回転半径方向外方側へと導かれるので、結果として、基板Wの下面の全域に対して隈無く薬液洗浄を行うことができる。また、基板Wの下面を伝わって下面周辺部に向ったエッチング液が基板Wの上面に這い上がって上面の周辺部を処理する。
【0080】
この薬液処理の際に、回転される基板Wの周縁から振り切られて周囲に飛散する薬液は、切替案内部33cの斜面33dで受け止められ、この斜面33dに沿い第2の排液槽24bに導かれ、第2の排液口28bから排液され、回収ドレイン29を経て回収されることになる。
【0081】
なお、薬液供給源9から基板Wに供給されるエッチング液(処理液、基板洗浄液に相当)としては、たとえば、HF、BHF(希フッ酸)、H3PO4、HNO3、HF+H2O2(フッ酸過水)、H3PO4+H2O2(リン酸過水)、H2SO4+H2O2(硫酸過水)、HCl+H2O2(塩酸過水)、NH4OH+H2O2(アンモニア過水)、H3PO4+CH3COOH+HNO3、ヨウ素+ヨウ化アンモニウム、しゅう酸系やクエン酸系の有機酸、TMAH(テトラ・メチル・アンモニウム・ハイドロオキサイド)やコリンなどの有機アルカリを例示することができる。
【0082】
所定の薬液洗浄処理時間が経過すると、開閉用バルブ11aを閉成して洗浄液供給部7aからのエッチング液の供給を停止し、薬液処理過程を終了するとともに、続いて、制御部50は、飛散防止部材30を第二高さ位置に下降し位置させて、スピンチャック1に保持された基板Wの周縁に対向する高さに飛散防止部材30の回収案内部31を位置させる。
【0083】
さらに、制御部50は、共通の駆動制御信号を与え、電動モータ6、64を同期回転させる。ただし、電動モータ6、64は互いに反対方向に回転する。これにより、上下の回転軸2、61が同じ方向に回転され、これらの回転軸2、61に固定されている上部回転板60およびスピンベース3がそれぞれの中心を通る鉛直軸芯Jまわりに一体的に同期回転することになる。したがって、スピンベース3に保持されている基板Wは、水平に保持された状態で、そのほぼ中心を通る鉛直軸芯Jまわりに回転されることになる。
【0084】
そして、開閉バルブ11b、72bを開成する。これにより、洗浄液供給部7a、70aからは、洗浄液として純水が、基板Wの上下面の中央に向けて供給されることになる。よって、洗浄液供給部7a、70aから純水を基板Wの上下両面に供給して基板Wに付着している薬液を純水で洗い落とす洗浄処理過程を行う。なお、洗浄液としては、他にオゾン水、電解イオン水などであってもよい。
【0085】
続いて、図5(b)で示すように、制御部50は接離機構67を制御して、上部回転板60を下降させる。これにより、上部回転板60が上部遮蔽洗浄手段37により洗浄される位置に導かれ、上部回転板60が基板Wと隙間を有して対向することになる。
【0086】
制御部50は、基板Wの洗浄処理を継続しながら、上部回転板60の下面60aである装置汚染部位の洗浄処理が開始する。上部回転板60を洗浄する位置は、図5(a)と同様に退避位置であるが飛散防止部材30が第二高さ位置であるとともに、上部回転板60の下面60aに上部遮蔽洗浄機構37の吐出ノズル37aが臨む位置、すなわち、吐出ノズル37aから見て斜め上方に向かう純水の吐出方向の延長線上に下面60aが配置される位置として設定されている。よって、上部回転板60は、飛散防止部材30よりも上方に位置する。
【0087】
制御部50は開閉バルブ37bを開成し、吐出ノズル37aから純水を吐出させる。吐出ノズル37aから斜め上方に吐出された純水は、上部回転板60の下面60aへと導かれる。この際、上部回転板60の下面60aに付着しているゴミやミストが、この上部遮蔽洗浄手段37による洗浄処理過程の度に純水により洗い流されることとなり、清浄な状態が維持される。また、上部回転板60の下面60aに供給された純水は、基板W上に落下し、基板Wの洗浄に供される純水とともに基板Wの周縁から振り切られる。
【0088】
また、この際、上部回転板60は電動モータ64によって回転され続けているので、正確には、上部回転板60の下面60aに供給された純水は、下面60aを伝って外方に移動した後に、一部は基板W上に落下し、残りの一部は上部回転板60の下面60aの周縁から振り切られて基板Wの外部(たとえば飛散防止部材30の上面30aなど)に落下することとなる。
【0089】
なおここで、制御部50は、この上部遮蔽洗浄手段37による下面60aの洗浄処理中において、接離機構67を制御して上部回転板60を昇降させるのが好ましい。図5(b)に対応する別の状態としての図9に示すように、接離機構67によって、上部回転板60を上位置U(実線)と下位置D(2点鎖線)との間で昇降させて、これら上下位置(UおよびD)のぞれぞれにおいて、上部遮蔽洗浄手段37によって下面60aを洗浄するのがよい。言い換えれば、接離機構67を制御して、上部回転板60(の下面60a)と吐出ノズル37a(の先端)との上下方向の間隔Hを、第1間隔H1以上第2間隔H2以下の間で変化させて、これら第1間隔H1および第2間隔H2のそれぞれにおいて、吐出ノズル37aから下面60aに向けて純水を吐出して洗浄するのがよい。なお、この図9において、上部回転板60が上位置Uにあるときの間隔Hが第2間隔H2であり、下位置Dにあるときの間隔Hが第1間隔H1である。
【0090】
より具体的には、まず最初に、上部回転板60を上位置Uにした状態で、すなわち、間隔Hを第2間隔H2にした状態で、吐出ノズル37aから下面60aの中央部付近に向けて、たとえば10秒間、純水を吐出して洗浄する。次に、接離機構67を制御して上部回転板60を下降させ、上部回転板60を下位置D、すなわち、間隔Hを第1間隔H1に変更する。そして、この状態で、吐出ノズル37aから下面60aの周縁部に向けて、たとえば10秒間、純水を吐出して洗浄する。
【0091】
なお、吐出ノズル37aから下面60aへの純水の供給は、上部回転板60が昇降移動している期間も継続して行われてもよいし、その期間は停止されていてもよい。また、上部回転板60の昇降移動は、上部回転板60をほぼ鉛直な1方向(上位置Uから下位置Dへ、あるいは下位置Dから上位置Uへ)だけ行われてもよいし、上位置Uと下位置Dとの間を1回または複数回往復するように行われてもよい。
【0092】
以上のようにすれば、上部回転板60の下面60aにおける純水の供給地点が、下面60aの中央部付近から周縁部にかけて移動することとなり、したがって、上部回転板60の下面60aのほぼ全域を良好に洗浄することができる。しかも、吐出ノズル37aの純水の吐出方向が斜め上方であるので、上部回転板60を水平移動させることなく、上下方向に昇降させるだけで下面60aを良好に洗浄することができ、したがって、この装置の占有スペースを最小限にとどめることができる。
【0093】
なお、図9に示した上部回転板60の洗浄処理中における上部回転板60の昇降動作において、前記上位置Uと下位置Dとの間の距離(間隔H2と間隔H1との距離の差)は、たとえば10mmに設定されている。また、より好ましくは、前記上位置Uは、吐出ノズル37aから吐出された純水が、上部回転板60中心の気体供給部73a(図1参照)に到達する直前における高さ位置、すなわち、吐出ノズル37aからの純水の吐出方向の延長線がリング状の下面60aの内径に交差する直前の高さ位置とするのがより好ましい。これは、図9に示す上位置Uにおいて、上部回転板60の下面60aの中心付近に存在する洗浄液供給管70や気体供給路73等(図1参照)の隙間に純水が侵入して、この侵入した純水が後述する基板Wの乾燥工程において基板W上面に落下してしまうのを防止するためである。
【0094】
そして、上述の上部遮蔽洗浄手段37による上部回転板60の洗浄処理と同時に、制御部50は開閉バルブ39bを開成し、吐出ノズル39aから純水を吐出させる。吐出ノズル39aから吐出された純水は、スピンベース3の上面へと導かれる。この際、スピンベース3の上面に付着しているゴミやミストが、この洗浄処理過程の度に純水により洗い流されることとなり、清浄な状態が維持される。この上部遮蔽洗浄手段37とスピンベース洗浄手段39による洗浄を数秒間行なう。
【0095】
次に、制御部50は、上部遮蔽洗浄手段37とスピンベース洗浄手段39による洗浄を数秒間行った後、開閉バルブ37b、39bを閉成し上部遮蔽洗浄手段37とスピンベース洗浄手段39による洗浄を停止する。そして、基板Wの洗浄処理を継続しながら、図5(c)に示すように、上部回転板60がスピンベース3に近接する近接位置まで下降する。
【0096】
上部遮蔽洗浄手段37とスピンベース洗浄手段39による洗浄が完了した後も、基板Wの洗浄処理はさらに継続して所定時間行う。この洗浄処理の際に、回転される基板Wの周縁から振り切られて周囲に飛散する廃液(薬液が混ざった純水)は、回収案内部31で受け止められ、傾斜面31a、31b、垂直部33aに沿って第1の排液槽24aに導かれ、第1の排液口28aから排液され、廃棄ドレイン27を経て廃棄されることになる。
【0097】
次に、制御部50は開閉バルブ11b、72bを閉成し、洗浄液供給部7a、70aから純水の供給を停止させる。そして、図5(d)に示すように、飛散防止部材30を更に下降させて第三高さ位置とし、スピンベース30が飛散防止部材30より上方に位置する状態とする。
【0098】
次に、電動モータ6、64を高速回転させるための制御信号を与える。これにより、基板Wの回転が加速され、その表面の液成分が遠心力によって振り切られる。こうして、乾燥工程が行われる。
【0099】
この乾燥工程の際、制御部50は、開閉用バルブ13、74を開成し、気体供給部12a、73aから基板Wの上下面に窒素ガスを供給させる。これにより、上部回転板60とスピンベース3との間の制限された小容積の空間の空気は、すみやかに窒素ガスに置換されるので、洗浄処理後の基板Wの上下面に不所望な酸化膜が成長することはない。
【0100】
乾燥工程の終了後には、制御部50は、電動モータ6、64の回転を停止させ、さらに、接離機構67によって上部回転板60を上方の退避位置に上昇させる。この状態で、基板搬送ロボットが、洗浄および乾燥処理済みの基板Wを駆動ピン4から受け取って、スピンチャック1外に搬出することになる。従って、1枚の基板Wに対する回転処理を終了する。
【0101】
以上、上記実施例によれば、この基板処理装置は、半導体ウェハなどの基板Wを水平面内で回転させながら、基板Wの表裏面に処理を施す装置である。この基板処理装置は、上部回転板60の下面60aに上部遮蔽洗浄手段37より純水を供給する。上部回転板60の下面60aは、その供給された純水により洗浄され、パーティクルの発生が防止される。そして、上部遮蔽洗浄手段37が上部回転板60とは独立して配設されることで、上部遮蔽洗浄手段37から上部回転板60にパーティクルの原因となるゴミ等が付着することが防止できる。
【0102】
また、基板Wの洗浄処理中に上部回転板60の高さ位置を制御することで、上部回転板60とスピンベース3の汚染部位の洗浄処理を行う。このことで、別途、汚染部位の洗浄処理を行う場合に比して、処理時間を延長せずに装置を運転することが可能となる。
【0103】
なお、基板Wの洗浄処理中に上部回転板60とスピンベース3の汚染部位の洗浄処理を行わなくともよく、基板Wの洗浄処理が行われていない期間、たとえば、上記基板処理装置のメンテナンス作業時や基板Wの処理ロットの合間に、上部回転板60とスピンベース3の汚染部位の洗浄処理を行ってもよい。
【0104】
また、吐出ノズル37aの純水の吐出方向を斜め上方に設定した上で、接離機構67によって上部回転板60を昇降させて、すなわち、上部回転板60(の下面60a)と吐出ノズル37a(の先端)との上下方向の間隔Hを変化させて、上部回転板60の下面60aの少なくとも2地点に向けてを純水を供給しているので、上部回転板60の下面60aのほぼ全域を良好に洗浄することができる。
【0105】
なお、この上部回転板60の下面60aの洗浄処理において、上部回転板60を昇降させるのではなく、吐出ノズル37aが取付けられている飛散防止部材30を昇降機構40によって昇降させてもよい。あるいは、上部回転板60と吐出ノズル37aとの間隔Hが変化するように、上部回転板60と、吐出ノズル37aが設けられている飛散防止部材30との両方を昇降させてもよい。なお、吐出ノズル37aは、後述する第2実施例のように、飛散防止部材30に取付けられていなくてもよいが、この場合には、飛散防止部材30のための昇降機構40とは別に、吐出ノズル37aのみを昇降させるような昇降機構を設ければよい。すなわち、上部回転板60と吐出ノズル37aとの間隔Hが変化するように、上部回転板60および吐出ノズル37aのうちの少なくとも一方を相対的に昇降させればよい。
【0106】
また、飛散防止部材30に上部遮蔽洗浄手段37を配設することで、簡単な構造でより近接して上部回転板60に対して純水を供給することができる。その結果、純水の吐出圧を強くせずとも吐出した純水が広がり、上部回転板60の下面60aの所望の部位、即ち上部回転板60のより回転中心側へ精度良く供給することができる。さらに、飛散防止部材30に配設することで飛散防止部材30の昇降動作時に邪魔になることがない。
【0107】
なお、純水を用いた処理の際に、必要に応じて、気体供給部12a、73aから気体を供給させてもよい。
【0108】
以上、この発明の一実施形態について説明したが、本発明は上部遮蔽洗浄手段を他の形態で実施することもできる。
【0109】
<第2実施例>
【0110】
図6は、第2実施例に係る基板処理装置の構成を示す縦断面図である。なお、第1実施例と同様の構成に関しては、同符号を付与し説明を省略する。第2実施例のこの装置は、上部遮蔽洗浄手段の吐出ノズルの配置位置が、図1の実施例のものと異なる構造のものを備えた実施例である。
【0111】
この実施例装置においては、図6に示すように装置全体を収容するのに通常、配置されるユニットハウジング80に上部遮蔽洗浄手段370の吐出ノズル370aが配置される。すなわち、ユニットハウジング80の側壁81に貫通して配置し、この吐出ノズル370aより、上部回転板60の下面60aに向けて純水が供給される。
【0112】
以上、上記実施例によれば、この基板処理装置は、上部回転板60の下面60aが良好に清浄化される。さらに、簡略な構成で上述の第1の実施形態の場合と同様な作用効果を達成できる。また、基板Wから飛び散る薬液等で吐出ノズル370aが汚染されず、常に清浄な状態で洗浄液を供給することができる。
【0113】
<第3実施例>
【0114】
図7は、第3実施例に係る基板処理装置の構成を示す縦断面図である。第3実施例のこの装置は、上部遮蔽洗浄手段の吐出ノズルの配置位置が、上述の実施例のものと異なる構造のものを備えた実施例である。
【0115】
この実施例装置においては、図7に示すように上部遮蔽洗浄手段371の吐出ノズル371aが飛散防止部材30の上面30aを貫通して配置される。すなわち、この貫通して配置しされた吐出ノズル371aより、上部回転板60の下面60aに向けて純水が供給される。なお、この第3実施例の場合、上部回転板60は、より基板Wに近接する近接位置において上部回転板60の洗浄処理が行われる。
【0116】
なお、本発明は、上述した実施例および変形例に限定されるものではなく、以下のように他の形態でも実施することができる。
【0117】
(1)上記の実施例においてはエッチング処理を施すことを目的としているが、本発明は、その他の処理液を基板Wに供給して所定の処理を基板Wに施す各種の基板処理装置にも同様に適用することができる。
【0118】
(2)上述の実施形態では、上部回転板60とスピンベース3との回転駆動のためにモーター6、64をそれぞれ設けているが、基板支持部材4と押圧部材68によって基板Wを挟持した状態においては、上部回転板60とスピンベース3とは互いにトルクを伝達し合うことができる。したがって、モーター6、64のうちの一方は設けられなくてもよい。
【0119】
(3)さらに、上述の実施形態では、上部遮蔽洗浄手段とスピンベース洗浄手段は吐出ノズルを2個配置しているが、等間隔に2個以上配置してもよく、また、1個だけ配置してもよい。
【0120】
(4)さらに、上述の実施形態では、吐出ノズル37a、370a、371a、39aは、飛散防止部材30または側壁81などに直接的に固定配置されているが、飛散防止部材30または側壁81などに取付け板などを介して間接的に固定されていてもよく、この場合、取付け板の角度を調節することで吐出ノズル37a、370a、371a、39aから吐出される洗浄液(純水)の吐出方向を調節できるようにしてもよい。あるいは、吐出ノズル37a、370a、371a、39aを、先端部が首振り可能な首振り式のノズルとして、洗浄液の吐出方向を調節するようにしてもよい。
【0121】
(5)さらに、上述の実施形態では、半導体ウエハを洗浄する装置を例にとったが、この発明は、洗浄以外の処理を行う装置にも適用でき、また、ウエハ以外にも液晶表示装置用ガラス基板やフォトマスク用のガラス基板、光ディスク用の基板などの各種の基板に対して処理する装置にも同様に適用することができる。
【0122】
より具体的には、上述の実施形態では、基板Wはその上面にメッキ処理がされており、基板Wの上面の一部(周辺部数mm程度)をエッチングして除去する処理を施すための基板洗浄装置を例にあげているが、本発明は、これに限らず広く、種々の基板洗浄装置、および基板洗浄装置以外の種々の基板処理装置に適用可能である。
【0123】
たとえば、基板洗浄装置としては、基板表面に残留付着している不要な薬液やパーティクルなどを純水などのリンス液で洗い流す基板洗浄装置、基板表面に成膜されている銅またはタングステンなどの金属薄膜の一部または全部をエッチング液で剥離して除去する基板洗浄装置、あるいは、基板表面に形成されている酸化膜をエッチング液によるリフトオフ効果によって取り去って基板表面のパーティクルを除去する基板洗浄装置等に適用可能である。なお、基板を洗浄する薬液や純水などの洗浄液(基板洗浄液)は、基板の上面または下面のみに供給されてもよいし、基板の両面に供給されてもよい。
【0124】
また、上記基板洗浄装置以外の基板処理装置としては、広く、処理液を用いて基板表面を処理する装置に適用でき、たとえば、基板表面にレジスト液を塗布供給して基板表面にレジスト膜を形成するレジスト塗布装置、基板表面に現像液を供給して基板表面の被露光済みのレジスト膜を現像する基板現像装置等に適用可能である。
【0125】
その他、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【0126】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の基板処理装置によれば、基板の上部を上部遮蔽機構で雰囲気遮断して処理する。上部遮蔽機構の基板に臨んだ対向部位は、上部遮断機構とは独立して側部に配設された上部遮蔽洗浄手段により洗浄される。その結果、上部遮蔽機構はその基板との対向部位が洗浄液により洗浄され、パーティクル発生の防止が容易に達成される。
【0127】
また、本発明の基板洗浄装置によれば、基板保持手段に保持されて回転される基板が基板洗浄液により洗浄され、さらに、対向部材回転手段によって基板の上方において回転される対向部材の、基板の上面にほぼ平行に対向する基板対向面が、吐出ノズルからの部材洗浄液により洗浄される。これにより、対向部材の基板対向面は部材洗浄液により洗浄されるので、基板の上方でのパーティクルの発生が防止され、基板の洗浄を清浄に行うことができる。さらに、吐出ノズルから基板対向面に向けて斜め上方に部材洗浄液を吐出させ、間隔変更手段によって基板対向面と吐出ノズルとの上下間隔を変更させれば、基板洗浄装置における占有スペースを最小限に抑えつつ、基板対向面のほぼ全域を良好に洗浄できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る基板処理装置の構成を示す縦断面図である。
【図2】基板処理装置の飛散防止部材の要部拡大断面図である。
【図3】基板処理装置の飛散防止部材の斜視図である。
【図4】第1実施形態に係る装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【図5】第1実施形態に係る装置の動作を説明するための図であって、(a)は基板の薬液処理の状態を示す説明図、(b)は洗浄処理及び汚染部位の洗浄処理の状態を示す説明図、(c)は基板の洗浄処理の状態を示す説明図、(c)は基板の乾燥処理の状態を示す説明図である。
【図6】本発明の第2実施例に係る構成を示す要部拡大断面図である。
【図7】本発明の第3実施例に係る構成を示す要部拡大断面図である。
【図8】従来装置の構成を示す縦断面図である。
【図9】第1実施形態に係る装置の動作を説明するための図であって、図5(b)に対応する汚染部位の洗浄処理の別の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
U (上部回転板60の)上位置
D (上部回転板60の)下位置
H (上部回転板60と吐出ノズル37aの上下方向の)間隔
H1 第1間隔
H2 第2間隔
W 基板
1 スピンチャック
3 スピンベース
4 駆動ピン
6 電動モータ
7、70 洗浄液供給管
9 薬液供給源
10 純水供給源
21 受け部材
24a 第1の排液槽
24b 第2の排液槽
28a 第1の排液口
28b 第2の排液口
30 飛散防止部材
30a 上面
31 回収案内部
37、370、371 上部遮蔽洗浄手段
37a、370a、371a、39a 吐出ノズル
37b、39b 開閉バルブ
37c、39c 純水供給源
39 スピンベース洗浄手段
40 昇降機構
50 制御部
51 指示部
60 上部回転板
60a 下面
61 支持軸
62 支持アーム
63 従動プーリ
64 電動モータ
65 主動プーリ
67 接離機構

Claims (7)

  1. 処理液が供給された基板を回転させながら、基板に所要の処理を施す基板処理装置において、
    基板を略水平に保持する基板保持手段と、
    基板を挟んで前記基板保持手段に対向して雰囲気遮断する上部遮蔽機構と、
    前記基板に臨んだ対向部位を洗浄するための洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、
    前記上部遮蔽機構とは独立して側部に配設され、前記洗浄液供給手段より供給される洗浄液を前記対向部位に向けて吐出する吐出ノズルと、
    前記対向部位と前記吐出ノズルとの上下間隔を、前記吐出ノズルから吐出される洗浄液が前記対向部位の周縁に供給される第1間隔と、前記吐出ノズルから吐出される洗浄液が前記対向部位の中央部に供給される第2間隔との間で変更する間隔変更手段と、を具備したことを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項に記載の基板処理装置において、
    前記基板処理装置は、
    前記基板保持手段に保持された基板に処理液を供給する処理液供給手段と、
    前記処理液供給手段から供給された処理液を回収する回収路と、
    前記基板保持手段に保持された基板の周囲を取り囲むように配設され、基板から飛散される処理液を前記基板保持手段に保持された基板の側方で受け止めて前記回収路に導く飛散防止部材と、をさらに備え、
    前記上部遮蔽洗浄手段の吐出ノズルは、前記飛散防止部材に配置されたことを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の基板処理装置において、
    前記吐出ノズルから洗浄液が吐出されつつ、前記間隔変更手段により、前記対向部位と前記吐出ノズルとの上下間隔が前記第1間隔と前記第2間隔との間で変更されることを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理装置において、
    前記上部遮蔽機構は、前記吐出ノズルに対して前記対向部位を昇降させる昇降手段を備えており、
    前記対向部位が予め定める下位置に配置された状態で、前記対向部位と前記吐出ノズルとの上下間隔が前記第1間隔となり、
    前記対向部位が前記下位置よりも上方の上位置に配置された状態で、前記対向部位と前記吐出ノズルとの上下間隔が前記第2間隔となることを特徴とする基板処理装置。
  5. 基板を回転させつつ基板を洗浄する基板洗浄装置において、
    基板を略水平に保持しつつ所定の鉛直な回転軸を中心に基板を回転させる基板保持手段と、
    この基板保持手段によって保持された基板に基板洗浄液を供給して基板を洗浄する基板洗浄手段と、
    前記基板保持手段によって保持された基板の上面に対して対向する基板対向面を有し、この基板対向面とともに回転可能な対向部材と、
    前記基板保持手段による基板の回転軸と略平行な軸を中心に、前記対向部材を回転させる対向部材回転手段と、
    前記対向部材の基板対向面に向けて部材洗浄液を吐出する吐出ノズルを有し、この吐出ノズルからの部材洗浄液によって前記対向部材の基板対向面を洗浄する対向部材洗浄手段と、
    前記基板対向面と前記吐出ノズルとの上下間隔を、前記吐出ノズルから吐出される部材 洗浄液が前記基板対向面の周縁に供給される第1間隔と、前記吐出ノズルから吐出される部材洗浄液が前記基板対向面の中央部に供給される第2間隔との間で変更する間隔変更手段と、を備えることを特徴とする基板洗浄装置。
  6. 請求項5に記載の基板洗浄装置において、
    前記吐出ノズルから部材洗浄液が吐出されつつ、前記間隔変更手段により、前記基板対向面と前記吐出ノズルとの上下間隔が前記第1間隔と前記第2間隔との間で変更されることを特徴とする基板洗浄装置。
  7. 請求項5または6に記載の基板洗浄装置において、
    前記対向部材は、前記吐出ノズルに対して前記基板対向面を昇降させる昇降手段を備えており、
    前記基板対向面が予め定める下位置に配置された状態で、前記基板対向面と前記吐出ノズルとの上下間隔が前記第1間隔となり、
    前記基板対向面が前記下位置よりも上方の上位置に配置された状態で、前記基板対向面と前記吐出ノズルとの上下間隔が前記第2間隔となることを特徴とする基板洗浄装置。
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