JPH10150015A - 洗浄装置及び洗浄方法 - Google Patents

洗浄装置及び洗浄方法

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JPH10150015A
JPH10150015A JP8318606A JP31860696A JPH10150015A JP H10150015 A JPH10150015 A JP H10150015A JP 8318606 A JP8318606 A JP 8318606A JP 31860696 A JP31860696 A JP 31860696A JP H10150015 A JPH10150015 A JP H10150015A
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lid
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rotating cup
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Yoshitaka Matsuda
義隆 松田
Yoichi Honda
洋一 本田
Takamitsu Yamaguchi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布機構における回転カップと固定カップに
付着する塗布液を除去して歩留まりの向上を図ること。 【解決手段】 LCD基板Gを保持するスピンチャック
10及びLCD基板Gの側方及び上、下部を包囲する回
転可能な蓋付回転カップ12と、この蓋付回転カップ1
2の側方及び下方を包囲する固定カップ14と、蓋付回
転カップ12内に取り付けられてLCD基板Gの上方を
覆う整流板17とを具備する塗布機構1において、蓋付
回転カップ12の蓋部(蓋体16)の中央に設けられた
供給孔34を介して整流板17上にシンナBを供給する
第1の洗浄ノズル5と、スピンチャック10の下方側に
配設されて整流板17の外周下面、蓋付回転カップ12
の内側面及び固定カップ14の底面に向けてシンナBを
供給する第2の洗浄ノズル6とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばLCD基
板の塗布機構等におけるカップ用の洗浄装置及び洗浄方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶表示ディスプレイ(LC
D)装置の製造工程においては、LCD基板(ガラス基
板)上に例えばITO(Indium Tin Oxi
de)の薄膜や電極パターン等を形成するために、半導
体製造工程において用いられるものと同様なフォトリソ
グラフィ技術を用いて回路パターン等を縮小してフォト
レジストに転写し、これを現像処理する一連の処理が施
される。
【0003】例えば、被処理体であるLCD基板を、洗
浄し、アドヒージョン処理により疎水化処理を施し、冷
却した後、LCD基板上にフォトレジストすなわち感光
膜を塗布形成する。次に、この塗布したフォトレジスト
をベーキングし、露光装置にて所定のパターンを露光す
る。そして、露光後のLCD基板に現像液を塗布して現
像した後にリンス液により現像液を洗い流し、現像処理
を完了する。
【0004】上記のような処理を行う場合、LCD基板
等の被処理体の表面にスピンコーティング法によってレ
ジスト液を塗布する処理が行われるが、この塗布処理の
際、LCD基板が矩形状であるため、回転により空気流
に乱れが生じ、レジスト膜の膜厚の均一性が維持できな
いという問題がある。
【0005】そのため、従来では、LCD基板を保持す
る保持手段であるスピンチャックとLCD基板の側方及
び上、下部を蓋付回転カップで包囲し、この蓋付回転カ
ップ内のLCD基板の上方に整流板を取り付け、そし
て、蓋付回転カップの蓋部に設けられた給気孔から給気
される空気を整流板によって整流して回転カップの底部
に設けられた排気孔から排出して、空気流の乱れによる
レジスト膜の膜厚の乱れを防止している。また、蓋付回
転カップの側方及び下方を固定カップにて包囲して、回
転カップの回転により生じる空気流が回転カップ内に逆
流するのを防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
のスピンコーティング法によってレジスト液を塗布する
レジスト塗布装置においては、遠心力によってレジスト
液が外方へ飛散するため、回転カップの内側面や底面、
蓋体の裏面、整流板の下面等にレジストが付着する。ま
た、固定カップの内側面や底面にもレジストが付着する
虞れがある。このように回転カップ、固定カップ内や蓋
体、整流板等に付着したレジストは、乾燥してパーティ
クルを発生するため、このパーティクルがLCD基板に
付着すると、回路パターン等に支障をきたすばかりか歩
留まりの低下を招くという問題がある。
【0007】この発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、塗布機構における回転カップと固定カップに付着す
る塗布液例えばレジストを除去して歩留まりの向上を図
れるようにした洗浄装置及び洗浄方法を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の洗浄装置は、被処理体を保持する保持手
段及び被処理体の側方及び上、下部を包囲する回転可能
な蓋付回転カップと、この蓋付回転カップの側方及び下
方を包囲する固定カップと、上記蓋付回転カップ内に取
り付けられて上記被処理体の上方を覆う整流板とを具備
する塗布機構のカップ用洗浄装置であって、 上記蓋付
回転カップの蓋部中央に設けられた供給孔を介して上記
整流板上に洗浄液を供給する第1の洗浄ノズルと、 上
記保持手段の下方側に配設されて上記整流板の外周下
面、蓋付回転カップの内側面及び固定カップの底面に向
けて洗浄液を供給する第2の洗浄ノズルと、を具備する
ことを特徴とする(請求項1)。
【0009】この発明の洗浄装置において、上記固定カ
ップ内に配設されて上記蓋付回転カップの外周下面及び
固定カップの内側面に向かって洗浄液を供給する第3の
洗浄ノズルを具備する方が好ましい(請求項2)。この
場合、上記固定カップの内側面の下部を外方に向けて屈
曲形成して下方に開放させ、この固定カップの内側面の
屈曲部に向けて上記第3の洗浄ノズルから洗浄液を供給
可能に形成する方が好ましい(請求項3)。
【0010】この発明の洗浄方法は、被処理体を保持す
る保持手段及び被処理体の側方及び上、下部を包囲する
回転可能な蓋付回転カップと、この蓋付回転カップの側
方及び下方を包囲する固定カップと、上記蓋付回転カッ
プ内に取り付けられて上記被処理体の上方を覆う整流板
とを具備する塗布機構のカップ用洗浄方法であって、上
記蓋付回転カップを回転させた状態で、上記蓋付回転カ
ップの蓋部中央から上記整流板に向けて洗浄液を供給し
て遠心力により蓋部下面に供給すると共に、上記整流板
の外周下面、蓋付回転カップの内側面及び固定カップの
底面に向けて洗浄液を供給する、ことを特徴とする(請
求項4)。
【0011】この発明の洗浄方法において、上記蓋付回
転カップの外周下面及び上記固定カップの内側面に洗浄
液を供給する方が好ましい(請求項5)。
【0012】また、この発明の洗浄方法において、上記
蓋付回転カップを第1の回転数で回転して、この蓋付回
転カップの蓋部中央から上記整流板に向けて洗浄液を供
給し、上記第1の回転数より速い第2の回転数で回転し
て、上記整流板の外周下面及び上記蓋付回転カップの内
側面に向けて洗浄液を供給し、かつ上記第1の回転数よ
り遅い第3の回転数で回転して、上記蓋付回転カップの
底面に洗浄液を供給する方が好ましい(請求項6)。こ
の場合、例えば上記第1の回転数を350〜650rp
m、上記第2の回転数を700〜1300rpm、上記
第3の回転数を14〜26rpmとすることができる
(請求項7)。
【0013】この発明によれば、蓋付回転カップを回転
させた状態で、この回転カップの蓋部中央から整流板に
向けて洗浄液を供給すると共に、整流板の外周下面、蓋
付回転カップの内側面及び固定カップの底面に向けて洗
浄液を供給することにより、回転カップの蓋部中央から
供給される洗浄液が回転する整流板の遠心力によって外
方に飛散して蓋体の下面に付着する塗布液を除去し、ま
た、直接整流板の外周下面、回転カップの内側面及び固
定カップの底面に供給される洗浄液によってこれらに付
着する塗布液を除去することができる(請求項1,
4)。
【0014】また、蓋付回転カップの外周下面及び上記
固定カップの内側面に洗浄液を供給することにより、回
転カップの外周下面及び固定カップの内側面に付着する
塗布液を除去することができる(請求項2,5)。この
場合、固定カップの内側面の下部を外方に向けて屈曲形
成することで、回転カップと固定カップ間を流れる空気
の滞留部を形成することができ、この滞留部にて外部に
飛散する塗布液を受け止めて上方への逆流を阻止するこ
とができ、かつ、この固定カップの内側面の屈曲部に向
けて第3の洗浄ノズルから洗浄液を供給することによっ
て固定カップに付着する塗布液を除去することができる
(請求項3)。
【0015】また、蓋付回転カップを第1の回転数(例
えば350〜650rpm)で回転して、この蓋付回転
カップの蓋部中央から整流板に向けて洗浄液を供給する
ことにより、回転カップの回転と共に回転する整流板の
遠心力によって洗浄液を蓋部の外周下面に衝突させて蓋
部下面に付着した塗布液を除去することができ、第1の
回転数より速い第2の回転数(例えば700〜1300
rpm)で回転して、整流板の外周下面及び蓋付回転カ
ップの内側面に向けて洗浄液を供給することにより、整
流板の外周下面及び回転カップの内側面の広い面積に効
率よく洗浄液を供給することができ、かつ第1の回転数
より遅い第3の回転数(例えば14〜26rpm)で回
転して、蓋付回転カップの底面に洗浄液を供給すること
により、洗浄液を回転カップの底面の内周側から外周側
に移動させて底面に付着する塗布液を除去することがで
きる(請求項6,7)。
【0016】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。ここでは、この発明に係
る洗浄装置を、LCD基板のレジスト塗布装置に適用し
た場合について説明する。
【0017】上記レジスト塗布装置は、図1に示すよう
に、角形状の被処理体例えば矩形状のLCD基板G(以
下に基板という)の表面に塗布液供給ノズル1aから塗
布液例えばレジスト液を供給してレジスト液を塗布する
塗布機構1と、基板Gの周縁部に塗布形成された不要な
塗布膜を除去する縁部除去機構2と、塗布機構1によっ
て塗布された基板Gを縁部除去機構2に搬送する搬送機
構3とを具備してなる。
【0018】上記塗布機構1は、図2に示すように、基
板Gを図示しない真空装置によって吸着保持すると共に
水平方向(θ方向)に回転する保持手段であるスピンチ
ャック10と、このスピンチャック10の上部及び外周
部を包囲する処理室20を有する上方部が開口した有低
開口円筒状の回転カップ12と、回転カップ12の開口
部12aを開閉可能に被着(着脱)し得る蓋体16と、
この蓋体16の下方に取り付けられてスピンチャック1
0によって保持される基板Gの上方を覆う整流板17
と、回転カップ12の外周側を取囲むように配置される
中空リング状の固定カップ14とで主要部が構成されて
いる。また、この塗布機構1には、回転カップ12の内
側面と底面、蓋体16の裏面、整流板17の外周下面及
び固定カップの内側面を洗浄する洗浄装置4が設けられ
ている。
【0019】上記スピンチャック10は下方に配置した
駆動モータ21の駆動によって回転される回転軸22を
介して水平方向に回転(自転)可能になっており、また
回転軸22に連結される昇降シリンダ23の駆動によっ
て上下方向に移動し得るようになっている。この場合、
回転軸22は、固定カラー24の内周面にベアリング2
5aを介して回転可能に装着される回転内筒26aの内
周面に嵌着されるスプライン軸受27に摺動可能に連結
されている。スプライン軸受27には従動プーリ28a
が装着されており、従動プーリ28aには駆動モータ2
1の駆動軸21aに装着された駆動プーリ21bとの間
にベルト29aが掛け渡されている。したがって、駆動
モータ21の駆動によってベルト29aを介して回転軸
22が回転してスピンチャック10が回転される。ま
た、回転軸22の下部側は図示しない筒体内に配設され
ており、筒体内において回転軸22はバキュームシール
部30を介して昇降シリンダ23に連結され、昇降シリ
ンダ23の駆動によって回転軸22が上下方向に移動し
得るようになっている。
【0020】上記回転カップ12は、上記固定カラー2
4の外周面にベアリング25bを介して装着される回転
外筒26bの上端部に固定される連結筒31を介して取
り付けられており、回転カップ12の底部12bとスピ
ンチャック10の下面との間には、シール機能を有する
ベアリング32が介在されてスピンチャック10と相対
的に回転可能になっている。そして、回転外筒26bに
装着される従動プーリ28bと上記駆動モータ21に装
着される駆動プーリ21bに掛け渡されるベルト29b
によって駆動モータ21からの駆動が回転カップ12に
伝達されて回転カップ12が回転される。この場合、従
動プーリ28bの直径は上記回転軸22に装着された従
動プーリ28aの直径と同一に形成され、同一の駆動モ
ータ21にベルト29a,29bが掛け渡されているの
で、回転カップ12とスピンチャック10は同一回転す
る。なお、固定カラー24と回転内筒26a及び回転外
筒26bとの対向面にはラビリンスシール部(図示せ
ず)が形成されて回転処理時に下部の駆動系から回転カ
ップ12内にごみが進入するのを防止している。なお、
上記従動プーリ28aと28bの直径を異ならせ、異な
る回転数で回転させるようにしてもよい。
【0021】また、回転カップ12は、側壁の内側面が
上側に向って縮径されたテーパ面を形成してなり、この
回転カップ12の開口部12aにパッキング18を介し
て閉塞される蓋体16の中心部側に設けられた給気孔3
4から供給される空気流が、蓋体16の下方側に配置さ
れた整流板17上を通ってテーパ面に沿って、下部周辺
部すなわち側壁の下部側の周方向の適宜位置に設けられ
た排気孔35から排気されるように構成されている。こ
のように給気孔34と排気孔35を設けることにより、
回転カップ12が回転する際に、給気孔34から処理室
20内に流れる空気が排気孔35から外部に流れるの
で、回転カップ12の回転時に処理室20内が必要以上
に負圧になるのを防止することができ、また、処理後に
回転カップ12から蓋体16を開放する際に大きな力を
要することなく,蓋体16を容易に開放することができ
る。
【0022】一方、上記固定カップ14内部には環状通
路14aが設けられており、この環状通路14aの外周
壁の適宜箇所(例えば周方向の4箇所)には図示しない
排気装置に接続する排気口36が設けられると共に、固
定カップ14の内周側上方部に排気口36と連通する放
射状の排気通路37が形成されている(図2及び図3参
照)。このように固定カップ14の外周部に排気口36
を設けると共に、固定カップ14の内周側上方部に排気
口36と連通する排気通路37を形成することにより、
回転処理時に処理室20内で遠心力により飛散し排気孔
35を通って固定カップ14内に流れ込んだミストが回
転カップ12の上部側へ舞い上がるのを防止して、排気
口36から外部に排出することができる。
【0023】上記環状通路14aは、固定カップ14の
底部から起立する外側壁14bと固定カップ14の天井
部から垂下する内側壁14cとで迂回状に区画されて、
排気が均一に行えるようになっており、外側壁14bと
内側壁14cとの間に位置する底部14dには周方向に
適宜間隔をおいてドレン孔14eが設けられている。ま
た、内側壁14cの下部側すなわち回転カップ12の下
部側と対向する部分には、外方側に向かってクランク状
に屈曲する屈曲部14gが下方に開放した状態で設けら
れている。このように屈曲部14gを設けることによ
り、レジスト塗布処理時に上方から下方に流れる空気の
滞留部を作ることができ、外部に飛散されたレジストの
上方への逆流を阻止することができる。
【0024】上記蓋体16は回転処理時には回転カップ
12の開口部12aに固定されて一体に回転される必要
があるので、例えば回転カップ12の上部に突出する固
定ピン(図示せず)と、この固定ピンに嵌合する嵌合凹
所(図示せず)とを互いに嵌合させて蓋体16を回転カ
ップ12に固定するように構成されている。この蓋体を
開閉は図示しないロボットアームによって行われる。
【0025】一方、上記洗浄装置4は、図2及び図3に
示すように、上記蓋体16の中央部に設けられた給気孔
34を供給孔としてこの供給孔34内に隙間をおいて挿
入し、上記整流板17の上面に洗浄液例えばシンナBを
噴射(供給)する第1の洗浄ノズル5と、上記スピンチ
ャック10の回転軸22に装着されるブラケット19に
取り付けられて、それぞれ整流板17の外周下面、回転
カップ12の内側面又は回転カップ12の底面に向かっ
て洗浄液例えばシンナBを噴射(供給)する第2の洗浄
ノズル6と、上記固定カップ14の底部14dから内方
側に延在する水平片14fに取り付けられて、上記回転
カップ12の外周下面又は固定カップ14の内側面すな
わち内側壁14cに向かって洗浄液例えばシンナBを噴
射(供給)する第3の洗浄ノズル7を具備している。こ
れら第1〜第3の洗浄ノズル5,6,7は、図示しない
シンナ供給源に接続されており、例えばポンプあるいは
N2ガスのガス圧等によってそれぞれ独立してシンナB
が噴射(供給)されるように構成されている。
【0026】このように構成することにより、第1の洗
浄ノズル5から整流板17の上に噴射されるシンナB
は、回転する整流板17による遠心力によって放射方向
に飛散されて図4のに示すように蓋体16の下面に衝
突し、蓋体16の下面に付着するレジストAを溶解除去
することができる。
【0027】また、上記第2の洗浄ノズル6は、図5に
示すように、整流板17の外周下面に向かってシンナB
を噴射するノズル孔6aを有するノズル体6Aと、回転
カップ12の内側面に向かってシンナBを噴射するノズ
ル孔6bを有するノズル体6Bと、回転カップ12の底
面の内周側部位に向かってシンナBを噴射するノズル孔
6cを有するノズル体6Cの3種類にて構成されてお
り、円周方向に適宜間隔例えば120度の間隔をおいて
配置されている。これらノズル体6A,6B,6Cの各
ノズル孔6a,6b,6cから回転する整流板17の外
周下面方向(図4及び図5の方向)、回転カップ12
の内側面方向(図4及び図5の方向)及び回転カップ
12の底面方向(図4及び図5の方向)にシンナBを
噴射することにより、それぞれの対応する部位に付着す
るレジストを溶解除去することができる。なお、第2の
洗浄ノズル6は少なくとも3種類のノズル体6A,6
B,6Cにて構成されていればよく、3種類のノズル体
6A,6B,6Cを複数組み配置するようにしてもよ
い。
【0028】また、第3の洗浄ノズル7は、図6に示す
ように、回転カップ12の外周下面に向かってシンナB
を噴射するノズル孔7aを有するノズル体7Aと、固定
カップ14の内側壁14c(具体的には屈曲部14g)
に向かってシンナBを噴射するノズル孔7bを有するノ
ズル体7Bの2種類にて構成されており、円周方向に適
宜間隔例えば180度の間隔をおいて配置されている。
これらノズル体7A,7Bの各ノズル孔7a,7bから
回転カップ12の外周下面方向(図4及び図6の方
向)及び固定カップ14の内側壁14f(具体的には屈
曲部14g)方向(図4及び図6の方向)にシンナB
を噴射することにより、それぞれの対応する部位に付着
するレジストを溶解除去することができる。なお、第3
の洗浄ノズル7は少なくとも2種類のノズル体7A,7
Bにて構成されていればよく、2種類のノズル体7A,
7Bを複数組み配置するようにしてもよい。
【0029】なお、上記縁部除去機構2は、図1に示す
ように、図示しない真空装置によって基板Gを吸着保持
する載置台50と、この載置台50によって保持される
基板Gの4辺の縁部の上下面に洗浄液例えばレジストの
溶剤(シンナ)を噴射する第1の洗浄液供給手段である
4個の除去ノズル51とで主要部が構成されている。
【0030】上記除去ノズル51は、図1のX又はY方
向に延在するように設けられたガイドレール53に摺動
自在に取り付けられたスライド部材54に取着されてい
る。このスライド部材54は、ワイヤ,チェーン,ベル
ト,ボールねじやステッピングモータ,エアーシリンダ
等を使用した移動機構(図示せず)により、X又はY方
向に往復移動可能に構成されている。また、隣接する除
去ノズル51が互いに干渉つまり衝突しないように、除
去ノズル51の近接位置を検知するセンサ55が設けら
れている。このセンサ55によって隣接する一方の除去
ノズル51が他方の除去ノズル51側に接近するのを検
知し、その検知信号を図示しない制御部に伝達して、制
御部からの制御信号によって移動機構の駆動を停止する
ことにより、隣接する除去ノズル51同士の干渉すなわ
ち衝突を防止することができる。
【0031】次に、上記洗浄装置4による洗浄作用につ
いて説明する。まず、上記塗布機構1によって基板Gの
レジスト塗布を行った後、蓋体16を開放し、スピンチ
ャック10を上昇して、図示しない搬送アームによって
基板Gを取り出す。その後、蓋体16を閉塞して、スピ
ンチャック10と共に回転カップ12及び蓋体16を回
転(例えば350〜650rpmの回転数で回転)する
と共に、供給孔34(給気孔)に隙間をもって挿入され
る第1の洗浄ノズル5から回転する整流板17の中心上
面にシンナBを噴射する。すると、整流板17の上に噴
射されたシンナBは遠心力によって放射方向に飛散され
て、蓋体16の外周下面に衝突し、蓋体16の外周下面
に付着するレジストAを溶解して除去する(図3及び図
4の参照)。
【0032】次に、スピンチャック10と回転カップ1
2の回転を高速回転(例えば700〜1300rpmの
回転数で回転)すると共に、第2の洗浄ノズル6のノズ
ル体6A,6Bから整流板17の外周下面及び回転カッ
プの内側面に向かってシンナBを噴射する。すると、シ
ンナBは回転する整流板17の外周下面及び回転カップ
12の内側面に衝突してこれらに付着するレジストAを
溶解して除去する(図3及び図4の,参照)。ま
た、この整流板17の外周下面及び回転カップ12の内
側面の洗浄と同時に、第3の洗浄ノズル7のノズル体7
A,7Bから回転カップ12の外周下面及び固定カップ
の内側面すなわち内側壁14f(具体的には屈曲部14
g)に向かってシンナBを噴射することにより、回転カ
ップ12の外周下面及び固定カップの内側壁14f(具
体的には屈曲部14g)に付着するレジストAを溶解し
て除去する(図3及び図4の,参照)。
【0033】次に、スピンチャック10と回転カップ1
2の回転を低速回転(例えば14〜26rpmの回転数
で回転)すると共に、第2の洗浄ノズル6のノズル体6
Cから回転する回転カップ12の底面にシンナBを噴射
する。すると、回転カップ12の底面に噴射されたシン
ナBは遠心力によって回転カップ12の底面上の外周側
に移動して底面に付着するレジストAを溶解して除去し
(図3及び図4の参照)、排気孔35を通って排出さ
れる際、排気孔35に付着するレジストAを溶解して除
去する。
【0034】なお、上記実施形態では、蓋体16の外周
下面の洗浄(図4の)→整流板17の外周下面、回転
カップ12の内側面、回転カップ12の外周下面及び固
定カップ14の内側壁14f(具体的には屈曲部14
g)の洗浄(図4の,,,参照)→回転カップ
12の底面、排気孔35の洗浄(図4の参照)の順で
洗浄を行う場合について説明したが、必しもこのような
順序で行う必要はなく、洗浄の順序を適宜選択すること
ができる。また、この洗浄作業のタイミングは任意であ
り、例えば所定数例えば1ロット等の基板Gのレジスト
塗布を行った後、定期的に行うようにすることができ
る。
【0035】上記実施形態では、この発明に係る洗浄装
置及び洗浄方法をLCD基板の塗布装置に適用した場合
について説明したが、塗布装置以外の処理装置例えば現
像装置においても同様に適用することができ、また、L
CD基板以外の例えば半導体ウエハ等の被処理体の塗布
装置や現像装置等のカップ洗浄にも適用することができ
る。
【0036】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば、以下のような優れた効果が得られる。
【0037】1)請求項1又は4記載の発明によれば、
蓋付回転カップを回転させた状態で、この回転カップの
蓋部中央から整流板に向けて洗浄液を供給すると共に、
整流板の外周下面、蓋付回転カップの内側面及び固定カ
ップの底面に向けて洗浄液を供給することにより、回転
カップの蓋部中央から供給される洗浄液が回転する整流
板の遠心力によって外方に飛散して蓋体の下面に付着す
る塗布液を除去し、また、直接整流板の外周下面、回転
カップの内側面及び固定カップの底面に供給される洗浄
液によってこれらに付着する塗布液を除去することがで
きる。したがって、蓋付回転カップ、整流板に付着する
塗布液が乾燥してパーティクルを防止することができる
ので、製品の歩留まりの向上を図ることができる。
【0038】2)請求項2又は5記載の発明によれば、
蓋付回転カップの外周下面及び上記固定カップの内側面
に洗浄液を供給することにより、回転カップの外周下面
及び固定カップの内側面に付着する塗布液を除去するこ
とができるので、上記1)に加えて更に洗浄性の向上を
図ることができる。
【0039】3)請求項3記載の発明によれば、固定カ
ップの内側面の下部を外方に向けて屈曲形成して下方に
開放させ、この屈曲部に向けて洗浄液を供給するので、
滞留部にて外部に飛散する塗布液を受け止めて上方への
逆流を阻止することができると共に、固定カップに付着
する塗布液を効率良く除去することができる。
【0040】4)請求項6及び7記載の発明によれば、
回転カップの回転と共に回転する整流板の遠心力によっ
て洗浄液を蓋部の外周下面に衝突させて蓋部下面に付着
した塗布液を除去することができ、整流板の外周下面及
び回転カップの内側面の広い面積に効率よく洗浄液を供
給することができ、かつ洗浄液を回転カップの底面の内
周側から外周側に移動させて底面に付着する塗布液を除
去することができるので、上記1)、2)に加えて更に
洗浄効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る洗浄装置を具備するレジスト塗
布装置の概略平面図である。
【図2】この発明に係る洗浄装置を示す概略断面図であ
る。
【図3】上記洗浄装置の要部を示す拡大断面図である。
【図4】洗浄部を具体的に示す概略断面図である。
【図5】この発明における第2の洗浄ノズルの別の種類
を示す概略断面図である。
【図6】この発明における第3の洗浄ノズルの別の種類
を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 塗布機構 5 第1の洗浄ノズル 6 第2の洗浄ノズル 7 第3の洗浄ノズル 10 スピンチャック(保持手段) 12 回転カップ 14 固定カップ 14c 内側壁 14g 屈曲部 16 蓋体 17 整流板 34 供給孔 G LCD基板(被処理体) A レジスト B シンナ(洗浄液)
フロントページの続き (72)発明者 本田 洋一 熊本県菊池郡大津町大字高尾野字平成272 番地の4 東京エレクトロン九州大津事業 所内 (72)発明者 山口 恭満 熊本県菊池郡大津町大字高尾野字平成272 番地の4 東京エレクトロン九州大津事業 所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理体を保持する保持手段及び被処理
    体の側方及び上、下部を包囲する回転可能な蓋付回転カ
    ップと、この蓋付回転カップの側方及び下方を包囲する
    固定カップと、上記蓋付回転カップ内に取り付けられて
    上記被処理体の上方を覆う整流板とを具備する塗布機構
    のカップ用洗浄装置であって、 上記蓋付回転カップの蓋部中央に設けられた供給孔を介
    して上記整流板上に洗浄液を供給する第1の洗浄ノズル
    と、 上記保持手段の下方側に配設されて上記整流板の外周下
    面、蓋付回転カップの内側面及び固定カップの底面に向
    けて洗浄液を供給する第2の洗浄ノズルと、を具備する
    ことを特徴とする洗浄装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の洗浄装置において、 上記固定カップ内に配設されて上記蓋付回転カップの外
    周下面及び固定カップの内側面に向かって洗浄液を供給
    する第3の洗浄ノズルを具備することを特徴とする洗浄
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の洗浄装置において、 上記固定カップの内側面の下部を外方に向けて屈曲形成
    して下方に開放させ、この固定カップの内側面の屈曲部
    に向けて上記第3の洗浄ノズルから洗浄液を供給可能に
    形成する、ことを特徴とする洗浄装置。
  4. 【請求項4】 被処理体を保持する保持手段及び被処理
    体の側方及び上、下部を包囲する回転可能な蓋付回転カ
    ップと、この蓋付回転カップの側方及び下方を包囲する
    固定カップと、上記蓋付回転カップ内に取り付けられて
    上記被処理体の上方を覆う整流板とを具備する塗布機構
    のカップ用洗浄方法であって、 上記蓋付回転カップを回転させた状態で、上記蓋付回転
    カップの蓋部中央から上記整流板に向けて洗浄液を供給
    して遠心力により蓋部下面に供給すると共に、上記整流
    板の外周下面、蓋付回転カップの内側面及び固定カップ
    の底面に向けて洗浄液を供給する、ことを特徴とする洗
    浄方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の洗浄方法において、 上記蓋付回転カップの外周下面及び上記固定カップの内
    側面に洗浄液を供給する、ことを特徴とする洗浄方法。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載の洗浄方法におい
    て、 上記蓋付回転カップを第1の回転数で回転して、この蓋
    付回転カップの蓋部中央から上記整流板に向けて洗浄液
    を供給し、上記第1の回転数より速い第2の回転数で回
    転して、上記整流板の外周下面及び上記蓋付回転カップ
    の内側面に向けて洗浄液を供給し、かつ上記第1の回転
    数より遅い第3の回転数で回転して、上記蓋付回転カッ
    プの底面に洗浄液を供給する、ことを特徴とする洗浄方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の洗浄方法において、 上記第1の回転数が350〜650rpm、上記第2の
    回転数が700〜1300rpm、上記第3の回転数が
    14〜26rpmである、ことを特徴とする洗浄方法。
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