JP4791068B2 - 基板処理装置 - Google Patents
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カップには、スピンチャックの周囲を取り囲むように、円環状の廃棄溝が形成されており、さらに、この廃棄溝を取り囲むように、同心円環状の回収溝が3重に形成されている。廃棄溝は、処理液を廃棄するための廃棄ドレンに接続されており、各回収溝は、処理液を回収タンクに導くための回収ドレンに接続されている。
このような構成の基板処理装置では、基板の表面に複数種の処理液を順次に供給して、その基板の表面に対して複数種の処理液による処理を順次に施すことができ、また、処理に用いた複数種の処理液を分別して回収することができる。
一方、最下段の廃棄口を基板の端面に対向させるときには、スプラッシュガードを大きく上昇させなければならないため、カップの上方に大きなスペースを確保する必要があり、装置の高さ方向のサイズが大きいという問題もある。
また、この発明の他の目的は、高さ方向における小型化を図ることができる基板処理装置を提供することである。
この構成によれば、内側案内部および外側案内部が、基板保持手段の周囲を2重に取り囲み、外側案内部は、内側案内部の外側において、その上端部が内側案内部の上端部と上下方向に重なるように配置されている。また、内側案内部の外側には、外側案内部に案内される処理液を回収するための回収溝が内側案内部と一体的に設けられている。
また、回収される処理液の種類を増やす場合には、外側案内部のさらに外側に、外側案内部を取り囲むように新たな案内部を追加するとともに、その新たな案内部に案内される処理液を回収するための回収溝を外側案内部と一体的に設ければよく、既存の内側案内部や回収溝を利用することができる。そのため、大幅なコストアップを回避することができる。すなわち、大幅なコストアップを招くことなく、回収される処理液の種類の増加に対応することができる。さらに、内側案内部によって処理液が案内されるときに、新たに設けた案内部をとくに上昇させる必要がないので、高さ方向における装置の大型化も回避することができる。
この構成によれば、進入防止部が備えられているので、基板から飛散する処理液が内側案内部と外側案内部との間に進入することを確実に防止しながら、その基板から飛散する処理液を内側案内部の案内によって流下させることができる。そのため、回収溝に回収されるべき処理液と異なる種類の処理液が回収溝に混入することを確実に防止でき、回収溝に回収される処理液の純度をさらに向上させることができる。
この構成によれば、進入防止部が外側案内部の上端部から下方に向けて延びるので、基板から飛散する処理液が、その進入防止部を回り込んで、内側案内部と外側案内部との間に進入することを防止することができる。そのため、外側案内部によって案内される処理液を回収する場合に、その処理液に他の種類の処理液が混入するのを確実に防止することができる。その結果、回収される処理液の純度をさらに向上させることができる。そのうえ、進入防止部を外側案内部に一体的に設けることができ、装置の構成の簡素化を図ることもできる。
図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を示す平面図である。この基板処理装置は、基板の一例であるウエハWに処理液としての第1薬液、第2薬液および純水(脱イオン化された水)を所定の順序で供給して、そのウエハWに洗浄処理を施すための装置であり、ウエハWをほぼ水平に保持して、そのウエハWをほぼ鉛直な回転軸線C(図2参照)まわりに回転させるためのスピンチャック1と、このスピンチャック1を収容するカップ2と、スピンチャック1に保持されたウエハWの表面(上面)に第1薬液、第2薬液および純水を選択的に供給するためのノズル3とを備えている。
スピンチャック1は、ほぼ鉛直に配置された回転軸4と、この回転軸4の上端に固定された円盤状のスピンベース5と、スピンベース5の下方に配置されたモータ6とを備えている。
内構成部材19は、スピンチャック1の周囲を取り囲み、スピンチャック1によるウエハWの回転軸線Cに対してほぼ回転対称な形状を有している。この内構成部材19は、平面視円環状の底部22と、この底部22の内周縁から上方に立ち上がる円筒状の内壁部23と、底部22の外周縁から上方に立ち上がる円筒状の外壁部24と、内壁部23と外壁部24との間から立ち上がり、上端部が滑らかな円弧を描きつつ中心側(ウエハWの回転軸線Cに近づく方向)斜め上方に延びる第1案内部25とを一体的に備えている。
外壁部24は、内構成部材19と中構成部材20とが最も近接した状態で、中構成部材20の後述する第2案内部48および内壁部50との間に隙間を保って、その第2案内部48(下端部48a)と内壁部50との間に収容されるような長さに形成されている。
中構成部材20は、スピンチャック1の周囲を取り囲み、スピンチャック1によるウエハWの回転軸線Cに対してほぼ回転対称な形状を有している。この中構成部材20は、第2案内部48と、平面視円環状の底部49と、この底部49の内周縁から上方に立ち上がり、第2案内部48に連結された円筒状の内壁部50と、底部49の外周縁から上方に立ち上がる円筒状の外壁部51とを一体的に備えている。
外構成部材21は、中構成部材20の第2案内部48の外側において、スピンチャック1の周囲を取り囲み、スピンチャック1によるウエハWの回転軸線Cに対してほぼ回転対称な形状を有している。この外構成部材21は、第2案内部48の下端部48aと同軸円筒状をなす下端部21aと、下端部21aの上端から滑らかな円弧を描きつつ中心側(ウエハWの回転軸線Cに近づく方向)斜め上方に延びる上端部21bと、上端部21bの先端部を下方に折り返して形成される折返し部21cとを有している。
上端部21bは、中構成部材20の第2案内部48の上端部48bと上下方向に重なるように設けられ、中構成部材20と外構成部材21とが最も近接した状態で、第2案内部48の上端部48bに対してごく微小な隙間を保って近接するように形成されている。
また、カップ2は、内構成部材19を昇降させるための第1昇降機構66と、中構成部材20を昇降させるための第2昇降機構67と、外構成部材21を昇降させるための第3昇降機構68とを備えている。
保持筒体82の上端部には、外周面から側方へ張り出すフランジ部85が形成されている。保持筒体82は、フランジ部85にボルト86が挿通され、そのボルト86が取付部材69,75(図4参照)にねじ込まれることによって、取付部材69,75に対して取り付けられる。
モータ91は、2つの第1昇降機構66の一方の近傍に配置されている。モータ91の出力軸94には、モータプーリ95が固着されており、このモータプーリ95には、無端状のベルト96が巻き掛けられている。ベルト96は、2つの第1昇降機構66の他方(モータ91から離れた位置に配置されている第1昇降機構66)に備えられているボールねじ機構70のプーリ89に巻き掛けられている。また、ベルト96は、モータプーリ95の近傍において、2つの第1昇降機構66の一方に備えられているボールねじ機構70のプーリ89を両側から挟むように設けられている。さらに、各第1昇降機構66に関連して、2つのテンションプーリ97が備えられており、これらのテンションプーリ97によって、ベルト96に対して、ベルト96と各プーリ89およびモータプーリ95との間で滑りが生じない程度の張力が付与されている。
図7ないし図10は、ウエハWに対する処理の各工程における内構成部材19、中構成部材20および外構成部材21の位置を図解的に示す断面図である。ウエハWの搬入前は、図7に示すように、内構成部材19、中構成部材20および外構成部材21が最も下方まで下げられることにより、内構成部材19の第1案内部25の上端部25b、中構成部材20の第2案内部48の上端部48bおよび外構成部材21の上端部21bがいずれも、スピンチャック1によるウエハWの保持位置よりも下方に位置している。
その後、ノズル3および裏面ノズル8からの第2薬液の供給が停止される。そして、ウエハWの表面および裏面に対して、それぞれノズル3および裏面ノズル8から純水が供給され、ウエハWの表面および裏面に付着した第2薬液を洗い流すためのリンス工程が行われる。このリンス工程では、第1薬液による処理後に行われるリンス工程の場合と同様に、ウエハWの周縁から振り切られて側方に飛散する純水(第2薬液を含む純水)は、廃棄溝26に集められて排出される。また、内構成部材19、中構成部材20および外構成部材21は、各上端部間にごく微小な隙間を保った状態で近接し、さらに、外構成部材21の折返し部21cが第2案内部48の上端部48bと水平方向において重なり、第2案内部48の折返し部48cが第1案内部25の上端部25bと水平方向において重なることにより、第1案内部25と第2案内部48との間および第2案内部48と外構成部材21との間への処理液の進入が防止される。
さらには、中構成部材20の第2案内部48の折返し部48cによって、第2案内部48と外構成部材21との間に第1薬液と異なる種類の処理液が進入することを防止することができる。また、外構成部材21の折返し部21cによって、第1案内部25と第2案内部48との間に第2薬液と異なる種類の処理液が進入することを防止することができる。そのため、外側回収溝52に回収される第1薬液の純度および内側回収溝27に回収される第2薬液の純度をさらに向上させることができる。しかも、折返し部21cおよび折返し部48cは、それぞれ外構成部材21および中構成部材20に一体的に形成されているので、部品点数の増加を招くことを防止することができ、装置の構成を簡素化することができる。
3 ノズル
8 裏面ノズル
21 外構成部材
25 第1案内部
27 内側回収溝
48 第2案内部
52 外側回収溝
66 第1昇降機構
67 第2昇降機構
68 第3昇降機構
21b 上端部
21c 折返し部
48b 上端部
48c 折返し部
C 回転軸線
W ウエハ
Claims (3)
- 基板をほぼ水平に保持して、その基板をほぼ鉛直な回転軸線まわりに回転させる基板保持手段と、
前記基板保持手段に保持された基板に対して、処理液を供給するための処理液供給手段と、
前記基板保持手段の周囲を取り囲み、前記回転軸線に向けて延びる上端部を有し、前記基板保持手段によって回転されている基板から飛散する処理液を当該処理液が流下するように案内するための内側案内部と、
前記内側案内部の外側において前記基板保持手段の周囲を取り囲み、前記回転軸線に向けて延びる上端部を有し、その上端部が前記内側案内部の上端部と上下方向に重なるように設けられ、前記基板保持手段によって回転されている基板から飛散する処理液を当該処理液が流下するように案内するための外側案内部と、
前記内側案内部の外側に前記内側案内部と一体的に設けられ、前記外側案内部に案内される処理液を回収するための回収溝と、
前記内側案内部および前記外側案内部をそれぞれ独立して昇降させるための駆動機構とを含み、
前記駆動機構によって、前記内側案内部および前記回収溝が一体的に昇降され、
前記内側案内部の外側に形成された底部と、この底部の外周縁から立ち上がる外壁部とが前記内側案内部と一体化されており、
前記内側案内部、前記底部および前記外壁部によって前記回収溝が形成されていることを特徴とする基板処理装置。 - 前記基板保持手段によって回転されている基板から飛散する処理液が前記内側案内部によって案内されるときに、前記内側案内部と前記外側案内部との間に処理液が進入することを防止するための進入防止部をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
- 前記進入防止部は、前記外側案内部の上端部を下方に折り返して形成されていることを特徴とする請求項2記載の基板処理装置。
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