JP3731995B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板を回転させながら、基板の下面に複数種類の処理液を個別に供給して各処理液による基板処理を行う基板処理装置に係り、特には、処理に用いた後の各種類の処理液を好適に分離回収するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の基板処理装置の一例を図10に示す。
図10に示す装置は、基板Wに薬液や純水を用いた洗浄処理を施すための装置であり、処理後の薬液と廃液とを分離して回収する機能を備えている。
【0003】
この装置は、基板Wを水平姿勢で保持した状態で、鉛直方向の軸芯J周りで回転可能なスピンチャック500と、回転軸501を介してスピンチャック500を回転させるためのモーター502と、処理する基板Wを包囲して処理室を形成するカップ503と、基板Wに対して斜め上方または斜め下方から薬液や純水などの処理液を供給するためのノズル504a、504b、504c、504dとを備えている。
【0004】
スピンチャック500は、図10、図11に示すように、回転軸501に連結された回転部500aから放射状に3本以上のアーム500bが延出されたスピンベース500cを備えている。各アーム500bの先端部付近には基板Wを保持するための基板保持部材500dが立設されていて、これら基板保持部材500dに基板Wの外周部が3箇所以上で保持されるように構成されている。
【0005】
カップ503の底部には、基板Wの洗浄処理に使用された後の液を排出する排出口505が形成されている。このカップ503の内壁面は、処理中に、回転される基板Wから飛散される洗浄液を受け止めて排出口505に案内する。
【0006】
また、カップ503の下方には排出口505に対向するリング状の樋溝506を有する略円盤状の樋部材507が、回転軸501を包囲する保護筒508に回動自在に取り付けられている。樋溝506の底部の所定の一箇所には、排液流下口509が形成されている。また、樋部材507の外周にはリングギア510が固定されており、このリングギア510には、モーター511の駆動軸に取り付けられた駆動ギア512が歯合している。樋部材507のさらに下方には、洗浄処理に使用された後の廃液を回収するための廃液回収ドレイン513と、洗浄処理後の薬液を回収するための薬液回収ドレイン514とが設けられている。
【0007】
このような構成により、モーター511を駆動することによって、樋部材507の排液流下口509を廃液回収ドレイン513または薬液回収ドレイン514のいずれかの上方に選択的に位置させることができる。そして、例えば、薬液を基板Wに供給する際には、排液流下口509を薬液回収ドレイン514の上方に位置させることによって、再利用のために薬液を回収することができる。これに対して、例えば、基板Wに付着した薬液を純水で洗い落とすために基板Wに純水を供給する際には、排液流下口509を廃液回収ドレイン513の上方に位置させることによって、洗浄処理に使用された後の廃液(薬液が混ざった純水)を廃棄することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成を有する従来装置で、スピンチャック500に保持された基板Wの下面に洗浄液を供給して処理する場合に以下のような問題があった。
【0009】
すなわち、基板Wに対して斜め下方から基板Wの下面に向けて供給された薬液や純水は、スピンベース500cのアーム500bで液切りされてその多くが霧状のミストとなってカップ503内の処理室を浮遊することになる。その結果、ミスト化した薬液は有効に回収することができず、薬液の無駄な消費量が増加することになる。また、薬液の回収時に、ミスト化した純水が、回収される薬液とカップ503内で混ざり易くなり、処理を重ねるうちに回収した薬液の濃度が低下していき、薬液による処理能力が徐々に低下していくことになる。
【0010】
また、従来装置では、カップ503から排出口505を経て樋部材507の排液流下口509に至る回収経路を、再利用のために回収する薬液と、廃棄する廃液とで共通して使用しており、そのため、この回収経路での2液の混合を避けることができず、薬液と廃液との分離回収が不完全になる。その結果、廃液の回収時には、上記共通の回収経路に付着した薬液の液滴が洗浄処理に使用された後の純水とともに廃棄されるので、その分だけ有効回収できる薬液量が減って薬液の無駄な消費量が増加することになる。また、薬液の回収時には、上記共通の回収経路に付着した純水が、回収する薬液に混入するので、処理を重ねるうちに回収した薬液の濃度が低下していき、薬液による処理能力が徐々に低下していくことになる。
【0011】
また、上記のような不都合は、2種類の液を分離回収する場合に限らず、3種類以上の液を分離回収する場合にも同様に生じ得る。
【0012】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、基板の下面に供給した複数種類の処理液を好適に分離回収することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、基板を回転させながら、基板の下面に複数種類の処理液を個別に供給して各処理液による基板処理を行う基板処理装置において、基板の下面と対向する対向面を有するスピンベースと、前記スピンベースに設けられ、基板の下面が前記スピンベースの対向面から離間された状態で基板を保持する基板保持手段と、前記スピンベース及び基板を保持している前記基板保持手段を回転させる回転手段と、前記スピンベースの回転軸に挿通された処理液供給管を備え、スピンベースの対向面で開口した処理液供給管の上端から、前記基板保持手段に保持された基板の下面の回転中心付近に向けて、複数種類の処理液を選択的に供給する処理液供給部と、前記スピンベースの回転軸がその底面の中央部を貫通する有底円筒形状の処理カップと、前記処理カップの上側に位置し前記処理カップと協働して、前記スピンベースを収容する処理室を形成する案内部材と、前記処理カップの側壁と、処理カップの底面に上方に向けて突出形成された円筒状の仕切り部材とによって、処理カップ内に同心状に形成され、処理液の種類に対応して個別に設けられた薬液回収槽と廃液回収槽が形成された複数個の回収槽と、前記案内部材に処理液の種類に対応して上下に個別に設けられ、回転される基板から飛散される処理液を前記基板保持手段に保持された基板の側方で受け止めてその処理液に対応する前記処理カップ内の複数個の回収槽に個別に導く複数個の案内部と、前記複数個の案内部の中の1つを、前記基板保持手段に保持された基板の側方に位置させて、回転される基板から飛散される処理液を、その処理液の種類に対応した案内部で受け止めるように、前記案内部材を昇降駆動する昇降駆動機構と、を備え、前記複数個の案内部は、回収すべき薬液を前記薬液回収槽に導く薬液案内部が下方側に、廃棄すべき廃液を前記廃液回収槽に導く廃液案内部が上方側に形成され、さらに、前記複数個の案内部は、前記案内部材の内壁面に、内方に突出した横向き凸部によって上下に分離形成されており、かつ、上側に位置する案内部は、受け止めた処理液を前記処理カップ内で同心状に位置する複数個の回収槽のうち、内側に位置する回収槽に案内し、下側に位置する案内部は、受け止めた処理液を前記処理カップ内で同心状に位置する複数個の回収槽のうち、外側に位置する回収槽に案内することを特徴とするものである。
【0014】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の基板処理装置において、前記基板保持手段に保持された基板の下面に前記処理液供給部から処理液を供給する際に、基板を10rpm以上の回転数で回転させることを特徴とするものである。
【0015】
(削除)
【0016】
(削除)
【0017】
【作用】
本発明の作用は次のとおりである。
基板保持手段は、基板の下面がスピンベースの対向面から離間された状態で基板を保持する。この基板の保持状態で、回転手段により、基板保持手段に保持された基板が、スピンベース及び基板保持手段とともに回転される。
【0018】
この回転されている基板の下面の回転中心付近に向けて、スピンベースの回転軸に挿通され、スピンベースの対向面で開口した処理液供給管の上端から、複数種類の処理液が選択的に供給されて、基板処理が行われる。
【0019】
基板はその下面をスピンベースの対向面に向けて、スピンベースの対向面から離間して保持されているので、スピンベースの対向面に設けられた処理液供給部から基板の下面の回転中心付近に向けて供給される処理液は、障害物なく、その全てを基板に供給することができる。
【0020】
基板の下面の回転中心付近に供給された処理液は、基板の回転によって基板の下面全面に拡げられ基板の外周部から振り切られて基板の側方に飛散される。
【0021】
基板の下面の回転中心付近に処理液を供給するのに先立ち、昇降駆動機構によって、回転される基板から飛散される処理液を、その処理液の種類に対応した案内部で受け止めるように、案内部材が昇降駆動される。これにより、案内部材に上下に個別に設けられた複数個の案内部の中の1つが、基板保持手段に保持された基板の側方に位置する。
【0022】
従って、回転される基板から側方に飛散される処理液は、その処理液の種類に対応する案内部で受け止められ、その処理液の種類に対応する回収槽に導かれて回収される。
【0023】
基板の下面の回転中心付近に供給する処理液の種類を変える場合には、昇降駆動機構によって、その処理液の種類に対応した別の案内部で、回転される基板から飛散される処理液が受け止められるように、案内部材が昇降駆動される。そして、その処理液は、その処理液の種類に対応する案内部で受け止められ、その処理液の種類に対応する回収槽に導かれて回収される。
【0024】
すなわち、回転される基板から飛散されて以降の処理液の回収経路は、処理液の種類ごとに個別に設けられた案内部及び回収槽であり、各種類の処理液が回収経路上で混ざることがない。具体的には、回収すべき薬液は下方側にある薬液案内部によって薬液回収槽に導かれ、一方、廃棄すべき廃液は上方側にある廃液案内部によって廃液回収槽に導かれる。具体的には、請求項1に記載の発明によれば、案内部材の内壁面に、内方に突出した横向き凸部によって上下に分離形成された複数個の案内部の中の1つが、基板保持手段に保持された基板の側方に位置する。上側に位置する案内部は、受け止めた処理液を処理カップ内で同心状に位置する複数個の回収槽のうち、内側に位置する回収槽に案内し、下側に位置する案内部は、受け止めた処理液を処理カップ内で同心状に位置する複数個の回収槽のうち、外側に位置する回収槽に案内する。
【0025】
請求項2に記載の発明によれば、基板保持手段に保持された基板の下面に処理液供給部から処理液を供給する際に、基板を10rpm以上の回転数で回転させるので、基板の下面に供給された処理液が基板の下面に速やかに拡がり、基板の下面の処理を効果的に行うことができる。また、基板の下面に供給された処理液がスピンベースの対向面上に落下するのを防止でき、スピンベースが処理液によって汚染されるような不都合も防止できる。特に、処理液が薬液である場合、薬液がスピンベースの対向面上に落下すると、スピンベースが汚れ、それ以降の処理中にスピンベースの対向面と、保持された基板の下面との間に薬液の雰囲気が残存して、薬液で基板が汚染されることになるが、上述したように基板を10rpm以上の回転数で回転させることで、薬液がスピンベースの対向面上に落下するのが防止され、薬液で基板が汚染されることを防止できる。
【0026】
(削除)
【0027】
(削除)
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は本発明の一実施例に係る基板処理装置の構成を示す縦断面図である。
【0029】
この実施例装置は、基板Wに薬液や純水を用いた洗浄処理を施すための装置であり、基板Wを水平姿勢で保持した状態で、鉛直方向の軸芯J周りで回転可能なスピンチャック1と、スピンチャック1を回転駆動させる回転手段としての回転駆動機構2と、スピンチャック1に保持された基板Wの上面に薬液や純水などの処理液を供給するためのノズル3a、3bと、スピンチャック1に保持された基板Wの下面の回転中心付近に向けて薬液や純水などの複数種類の処理液を選択的に供給するための処理液供給部4と、薬液回収口50と廃液回収口51とが設けられた処理カップ5と、薬液案内部60と廃液案内部61が形成された案内部材6と、処理カップ5及び案内部材6を昇降させる位置調節手段としての昇降駆動機構7とを備えている。
【0030】
スピンチャック1は処理室8内に収容されている。処理室8は、処理カップ5と、処理カップ5に対して昇降可能な案内部材6とによって形成されている。処理カップ5の底面の中央部を貫通するように回転軸11が配設されており、この回転軸11の上端部に、基板Wの下面に対向する対向面を有する円板状のスピンベース12が一体回転可能に取り付けられている。
【0031】
スピンベース12の上記対向面である上面には、基板Wの外周部を3箇所以上で保持する、基板保持手段としての3個以上の基板保持部材13が、スピンベース12の周縁に沿って等間隔で立設されている。なお、図1では、図面が煩雑になることを避けるために、1個の基板保持部材13のみを示している。
【0032】
各基板保持部材13は、基板Wの外周部を下方から支持する基板支持部13aと基板支持部13aに支持された基板Wの外周端面を押圧して基板Wを保持する基板保持部13bとを備えていて、スピンベース12の上面から離間させて基板Wを水平姿勢で保持するように構成されている。各基板保持部材13は、基板保持部13bが基板Wの外周端面を押圧する保持状態と、基板保持部13bが基板Wの外周端面から離れる非保持状態とで切換え可能に構成されている。この保持状態と非保持状態との切り換えは、例えば、特公平3−9607号公報に開示されたリンク機構などによって実現されている。
【0033】
回転軸11の中心には、処理液供給管40が挿通されており、この処理液供給管40の上端が上記の処理液供給部4となっている。回転軸11の下端付近には、駆動源としてのモーター20などを備えた回転駆動機構2が連動連結されている。この回転駆動機構2によって、スピンチャック1に保持された基板Wを、スピンチャック1及び基板保持部材13にとともに回転させた状態で、ノズル3a、3bや処理液供給部4から薬液や純水を供給することによって、基板Wに対する洗浄処理を行うようになっている。
【0034】
これらのノズル3a、3bや処理液供給部4には、処理液供給機構9から薬液や純水が供給されるようになっている。この処理液供給機構9は、図2に示すように、薬液を貯留しておくための薬液タンク90や、純水を供給する純水供給部(工場のユーティリティなど)91などを備えている。処理カップ5の薬液回収口50に連通接続された薬液回収管52が薬液タンク90に連通接続されていて、処理に使用された後に回収された薬液が薬液タンク90に貯留され再利用されるように構成されている。
【0035】
薬液タンク90には、ポンプ92、フィルター93a、開閉弁94aが介装された循環配管95aと、ポンプ92、フィルター93b、開閉弁94bが介装された循環配管95bとが連通接続されている。
【0036】
循環配管95aには、開閉弁96aが介装された薬液供給配管97aが連通接続されている。この薬液供給配管97aはノズル3aに連通接続されている。ノズル3aから薬液を供給しないときには、開閉弁94aが開、開閉弁96aが閉にされ、ポンプ92に圧送されて、薬液タンク90内の薬液が循環配管95aを循環してフィルター93aで不純物が除去されるようになっている。そして、ノズル3aから薬液を供給するときには、開閉弁94aを閉、開閉弁96aを開にして、ポンプ92に圧送された薬液タンク90内の薬液がノズル3aから噴出されるようになっている。
【0037】
また、循環配管95bには、開閉弁96bが介装された薬液供給配管97bが連通接続されている。この薬液供給配管97bは処理液供給管40に連通接続されている。処理液供給部4から薬液を供給しないときには、開閉弁94bが開、開閉弁96bが閉にされ、ポンプ92に圧送されて、薬液タンク90内の薬液が循環配管95bを循環してフィルター93bで不純物が除去され、処理液供給部4から薬液を供給するときには、開閉弁94bを閉、開閉弁96bを開にして、ポンプ92に圧送された薬液タンク90内の薬液が処理液供給部4から噴出されるようになっている。
【0038】
純水供給部91には、開閉弁98aが介装された純水供給配管99aと、開閉弁98bが介装された純水供給配管99bとが連通接続されている。純水供給配管99aはノズル3bに連通接続されていて、開閉弁98aの開閉によってノズル3bからの純水の噴出とその停止とが切り換えられるようになっている。また、純水供給配管99bは処理液供給管40に連通接続されていて、開閉弁98bの開閉によって処理液供給部4からの純水の噴出とその停止とが切り換えられるようになっている。なお、開閉弁96b、98bの開を選択的に切り換えることで、処理液供給部4から基板Wの下面への薬液と純水との供給を選択的に行えるように構成されている。
【0039】
図1に戻って、処理カップ5は、略有底円筒形状の容器であり、底面には円筒状の仕切り部材53が上方に向けて突出して形成されている。これにより、仕切り部材53と処理カップ5の側壁5aとの間に平面視でドーナツ形状の薬液回収槽54が形成され、仕切り部材53の内側に略円筒状の廃液回収槽55が形成されている。薬液回収槽54は、処理に使用された後の薬液を回収するための槽であって、その底面には薬液回収管52に連通接続された薬液回収口50が形成されている。また、廃液回収槽55は、処理に使用された後の純水のように廃棄すべき廃液を回収するための槽であって、その底面には廃液回収口51が形成されている。排液回収口51には廃液配管56が連通接続されていて、この廃液配管56を介して回収された廃液が廃棄されるようになっている。
【0040】
案内部材6は、回転軸11の中心を通る軸線Jに対して略回転対称な形状を有している。そして、処理カップ5を包囲する円筒状の支持部材70に取り付けられている。この円筒状の支持部材70は、昇降駆動機構7によって昇降されるようになっていて、これにより、案内部材6がスピンチャック1に対して昇降できるようになっている。
【0041】
案内部材6は、回転軸11に対して回転対称な形状を有する内壁面6aを有している。この内壁面6aには、その下端から上方に所定距離だけ離間した位置に、スピンチャック1に向かって内方に突出した横向き凸部62が形成されている。この横向き凸部62は案内部材6の内壁面6aを、下方側の薬液案内部60と上方側の廃液案内部61とに二分している。換言すれば、横向き凸部62は、薬液案内部60と廃液案内部61との境界部に形成されている。薬液案内部60は、再利用のために回収すべき薬液を薬液回収槽54に導くための部位であり、廃液案内部61は、廃棄すべき廃液を廃液回収槽55に導くための部位である。
【0042】
横向き凸部62の先端部(スピンチャック1に最も近接した部位)には、下方に垂れ下がった舌部62aが形成されている。これにより、薬液案内部60には、結果として、上方に窪み、かつ、下方に開放した下向き凹部63が形成されている。この下向き凹部63の天面63aは、上方に向かうほど径が小さくなるように形成された傾斜面とされている。この天面63aの下方側には、垂直な円筒面63bが連なっている。
【0043】
一方、廃液案内部61の上方側の部位には、上方に向かうほど径が小さくなるように形成された傾斜面からなる天面64aが形成されており、この天面64aの下方側には、垂直な円筒面64bが連なっている。従って、天面64a、円筒面64b、および横向き凸部62の上面とによって、スピンチャック1から離反する方向に向かって窪み、かつ、スピンチャック1の方向に開放した横向き凹部64が形成されている。また、横向き凹部64の天面64aの上端側から連なるように、さらに上方に延びて、垂直な円筒内壁面を有する上向き凸部65が形成されている。
【0044】
この実施例装置においては、スピンチャック1の上下方向位置は常に一定に保たれる一方で、案内部材6および処理カップ5が必要に応じて昇降されるようになっている。具体的には、案内部材6は、スピンチャック1に保持されて回転される基板Wから側方に飛散される薬液を薬液案内部60で受け止める第1の高さ(H1)と、同じくスピンチャック1に保持されて回転される基板Wから側方に飛散される純水を廃液案内部61で受け止める第の2高さ(H2)と、案内部材6の上端6b(図1参照)がスピンチャック1における基板保持高さ(HW)よりも下に位置する第3の高さ(H3)との3段階の高さに選択的に昇降される。また、処理カップ5は、スピンチャック1における基板保持高さ(HW)と略同じ高さに上端5b(図1参照)が位置する処理高さ(HP)と、案内部材6が上記第3の高さ(H3)に位置するときに、この案内部材6との干渉を避けることができる退避高さ(HR)とに選択的に昇降される。
【0045】
案内部材6および処理カップ5の上記昇降移動は、昇降駆動機構7によって行われるようになっている。昇降駆動機構7は、ボールネジなどの周知の1軸方向駆動機構(図示せず)を備えていて、この1軸方向駆動機構で支持部材70を昇降させることで、案内部材6を上記第1高さ(H1)〜第3の高さ(H3)の間で昇降させるように構成されている。また、処理カップ5の昇降も同様に、昇降駆動機構7に備えられた図示しない1軸方向駆動機構によって、処理カップ5を支持する図示しない支持部材を昇降させることで、処理カップ5を上記処理高さ(HP)と退避高さ(HR)との間で昇降させるように構成されている。なお、この装置には、案内部材6が各高さ(H1、H2、H3)に位置したことを検知するセンサと、処理カップ5が各高さ(HP、HR)に位置したことを検知するセンサ(いずれも図示せず)を備えている。
【0046】
図3は、本装置の制御系の構成を示すブロック図であり、スピンチャック1を回転駆動するための回転駆動機構2と、処理液供給機構9と、案内部材6および処理カップ5を昇降するための昇降駆動機構7とを制御するための構成が示されている。回転駆動機構2の動作、処理液供給機構9の動作および昇降駆動機構7の動作は、制御部10によって制御される。制御部10には、案内部材6が各高さ(H1、H2、H3)に位置したことを検知するセンサS1〜S3と、処理カップ5が各高さ(HP、HR)に位置したことを検知するセンサS4、S5からの出力信号が与えられており、これらセンサの出力に基づいて、制御部10は昇降駆動機構7を制御して、案内部材6を所望の高さ(H1、H2、H3)に位置させるとともに、処理カップ5を所望の高さ(HP、HR)に位置させるように制御している。
【0047】
次に、本装置の動作を図4ないし図6を参照して説明する。
図4は薬液処理時の状態を示し、図5はリンス処理および乾燥処理時の状態を示し、図6は基板の搬入/搬出時の状態を示している。
【0048】
まず、処理の概要について説明する。はじめに、1枚の基板Wが図示しない搬送ロボットによって搬入され、この基板Wがスピンチャック1に水平姿勢で保持される。その後、スピンチャック1が回転され、これにより、基板Wがその中心を通る鉛直方向の軸芯J周りに高速回転される。この高速回転されている基板Wの上面と下面、または、下面のみに向けて、ノズル3a、処理液供給部4から薬液が供給され、エッチング液などの薬液を用いた薬液処理が行われる。その後、基板Wの下(上)面に付着した薬液を洗い落とすために、ノズル3b、処理液供給部4から純水が供給される(リンス処理)。そして、純水の吐出を停止し、基板Wの下(上)面の水分を振り切って乾燥させる(乾燥処理)。その後、スピンチャック1の回転を停止し、基板Wが搬送ロボットによって装置外に搬出される。
【0049】
薬液処理時には、図4に示すように、処理カップ5は処理高さHPにあり、案内部材6は第1の高さH1にある。この状態では、薬液案内部60が基板Wの側方に位置されている。処理液供給部4から供給された薬液は、障害物なく、その全てが基板Wの下面に供給されることになり、基板Wの下面に供給した薬液の全てを有効回収することが可能となる。基板Wの下面に供給された薬液は、基板Wの回転によって基板Wの下面全面に拡がり、その外周部から振り切られて周囲に飛散される。また、ノズル3aから薬液を供給する場合には、ノズル3aから供給された薬液は、基板Wの回転によって基板Wの上面全面に拡がり、その外周部から振り切られて周囲に飛散される。基板Wの下(上)面に供給され、回転される基板Wから飛散された薬液は、薬液案内部60で受け止められ、薬液回収槽54に導かれ、薬液回収口50、薬液回収管52を経て薬液タンク80に貯留される。このとき、横向き凸部62は薬液が廃液案内部61に流出することを防止する。特に、この実施例では、舌部62aが横向き凸部62の先端に形成されていて、薬液案内部60の上部に下向き凹部63が形成されているので、薬液案内部60で受け止めた薬液が廃液案内部61に流出するおそれはない。
【0050】
一方、リンス処理および乾燥処理時には、図5に示すように、処理カップ5は薬液処理時と同様に処理高さHPにあり、案内部材6は、第1の高さH1よりも低い第2の高さH2にある。この状態では、スピンチャック1に保持された基板Wの下(上)面に拡がり、その外周部から側方に飛散された処理液(この場合は純水)は、廃液案内部61で受け止められ、廃液回収槽55に導かれ、廃液回収口51、廃液配管56を経て廃棄される。
【0051】
図5の状態では、薬液回収槽54と廃液回収槽55とを仕切る仕切り部材53の先端は、薬液案内部60に形成された下向き凹部63に入り込んでいるので、廃液案内部61で受け止められた純水が、薬液回収槽54に導かれることはない。このとき、廃液案内部61に形成された横向き凹部64は、廃液案内部61で受け止めた処理液が装置外部に飛び出すことを防止する。また、横向き凸部62の先端に下向きに形成された舌部62aは、廃液案内部61からの処理液を、その下方の廃液回収槽55にスムーズに導く。さらに、廃液案内部61の上方に形成された上向き凸部65は、基板Wから処理液の飛沫が装置外に飛び出すとことを防止する。この点については、案内部材6が第1の高さH1にある場合も同様である。
【0052】
なお、上記薬液処理とリンス処理と乾燥処理とを行う際は、まず、基板Wを10rpm以上の回転数にし、その後さらに高速回転させるようにしている。これにより、基板Wの下面に供給された薬液や純水が基板Wの下面に速やかに拡がり、基板Wの下面の処理を効果的に行うことができる。また、基板Wの下面に供給された薬液や純水がスピンベース12の対向面上に落下するのを防止でき、スピンベース12が薬液や純水(廃液)によって汚染されるような不都合も防止できる。特に、薬液がスピンベース12の対向面上に落下すると、スピンベース12が汚れ、それ以降の処理中にスピンベース12の対向面と、保持された基板Wの下面との間に薬液の雰囲気が残存して、薬液で基板Wが汚染されることになるが、基板Wの回転数を10rpm以上の回転数で高速回転させることにより、そのような不都合も防止できる。
【0053】
基板Wをこの基板処理装置に搬入する際、および基板Wをこの基板処理装置から搬出する際には、図6に示すように、処理カップ5は処理高さHPより低い退避高さHRにあり、案内部材6は、第2の高さH2よりもさらに低い第3の高さH3にある。この状態では、案内部材6の上端6bがスピンチャック1による基板Wの保持高さHWよりも低い位置にあり、図示しない搬送ロボットとスピンチャック1との間で基板Wの受渡しが行われる。その際、案内部材6の処理液付着部位である内壁面6aは、基板Wよりも下方にあるので、基板Wを受け渡す際に、案内部材6から処理液が基板Wに落下するおそれはない。
【0054】
以上のように、本実施例によれば、スピンベース12の対向面から離間した状態で水平姿勢に保持した基板Wの下面の回転中心付近に、スピンベース12の対向面に設けられた処理液供給部4から処理液を供給するように構成したので、処理液供給部4から供給された処理液の全てを有効回収することが可能となる。また、薬液の回収と純水の回収とを個別の回収経路で行うように構成しているので、回収経路の一部を共有する従来装置で生じる不都合を解消して薬液と純水を良好に分離回収することができる。従って、水平姿勢に保持された基板Wの下面に供給した複数種類の処理液の全てを好適に分離回収することができる。
【0055】
次に、本発明に関連する参考例を図7を参照して説明する。
図7は参考例に係る基板処理装置の構成を示す縦断面図である。この参考例装置も、基板Wに薬液や純水を用いた洗浄処理を施すための装置であるが、処理カップや案内部材として図1の実施例のものと異なる構造のものを備えた実施例である。
【0056】
具体的には、処理カップ100は、底面の中央部に回転軸11や回転駆動機構2などを収容するケーシング101が固定的に取り付けられ、その周囲に円筒状の仕切り部材102a、102b、102cが立設されていて、これら仕切り部材102a〜102cによって、薬液回収槽54、廃液回収槽55が形成されている。内側の仕切り部材102aの外壁面と中間の仕切り部材102bの内壁面との間の空間が薬液回収槽54であり、中間の仕切り部材102bの外壁面と外側の仕切り部材102cの内壁面との間の空間が廃液回収槽55である。
【0057】
なお、この参考例では、ケーシング101の外壁面と内側の仕切り部材102aの内壁面との間に、処理室8内の気体を排気するための排気槽103が形成されている。この排気槽103の底部には排気ダクト104に連通接続された排気口105が設けられていて、排気口105から処理室8内の気体を排気槽103を経て吸引されるように構成されている。
【0058】
処理カップのその他の構成、および薬液と廃液の回収路は、上述した実施例と同様であるので、図1と同一符号を付してその説明を省略する。
【0059】
なお、本参考例では、処理カップ100は昇降せずにスピンチャック1とともに固定されていて、昇降駆動機構7は、案内部材110のみを昇降させるように構成している。
【0060】
また、図7以下では、図面が煩雑になることを避けるために、各仕切り部材102a〜102cや案内部材110は断面形状のみを示している。
【0061】
案内部材110は、筒状の形状を有していて、薬液回収槽54及び廃液回収槽55の上方に、スピンチャック1及びそれによって保持された基板Wの周囲を包囲するように、処理カップ100に対して昇降自在に設けられている。この案内部材110には、上方に向かうほど径が小さくなる傾斜部111a、111bが2箇所に形成されている。各傾斜部111a、111bは、互いに間隔をあけて同芯状に配備されている。また、各傾斜部111a、111bの上端部には径Rが同じに構成された気体取り込み口112a、112bが形成されている。さらに、傾斜部111aの下端部には垂直部113、114aが連なっており、傾斜部111bの下端部には垂直部114bが連なっている。各傾斜部111a、111bは、垂直部114a、114bを介して連結されており、この連結部分には円周方向に、排液案内流路を形成する多数の開口115が穿設されている。また、案内部材110には、垂直部113と垂直部114aの間に円環状の溝116が形成されていて、この溝116が中間の仕切り部材102bに嵌入されるとともに、垂直部114a、114bが、廃液回収槽55内に嵌入されるように、案内部材110が配置されている。
【0062】
図7に示すように、スピンチャック1に保持された基板Wの保持高さHWに、傾斜部111aが位置しているとき、回転される基板Wから飛散される処理液(薬液)は傾斜部111aで受け止められ、傾斜部111a、垂直部113に沿って薬液回収槽54に導かれ、薬液回収口50、薬液回収管52を経て薬液タンク80(図2参照)に貯留される。なお、この参考例では、案内部材110の傾斜部111a、垂直部113が薬液案内部60を構成する。
【0063】
また、図8に示すように、スピンチャック1に保持された基板Wの保持高さHWに、傾斜部111bが位置しているとき、回転される基板Wから飛散される処理液(純水)は傾斜部111bで受け止められ、傾斜部111b、垂直部114bに沿い、開口115から廃液回収槽55に導かれ、廃液回収口51、廃液配管56を経て廃棄される。なお、この参考例では、案内部材110の傾斜部111b、垂直部114b、開口115が廃液案内部61を構成する。
【0064】
また、この参考例では、筒状の回転軸11の内壁面とその回転軸11内に挿通された洗浄液供給管40の外壁面との間の隙間を、気体供給路120としている。この気体供給路120は、開閉バルブ121が介装された配管122を介して気体供給源123に連通接続されていて、気体供給路120の上端部の気体供給部124からスピンベース1の上面と、保持された基板Wの下面との間の空間に、清浄な空気や清浄な不活性ガス(窒素ガスなど)などの清浄な気体を供給できるように構成され、乾燥処理時に、気体供給部124から気体を供給することで基板Wの乾燥を促進できるようになっている。
【0065】
また、この参考例は、ノズル3a、3bを省略してスピンチャック1の上方に雰囲気遮断部材130を設けている。この雰囲気遮断部材130は、基板Wの直径より若干大きく、かつ、案内部材110の気体取り込み口112a、112bの径Rよりも小さい径を有していて、筒状の支持軸131の下端部に一体回転可能に取り付けられている。支持軸131は、支持アーム132に回転自在に支持されている。支持軸131はモーター133によって回転されるように構成され、これにより、雰囲気遮断部材130が支持軸131とともに軸芯J周りで回転されるように構成されている。
【0066】
また、支持アーム132は、接離機構134によって昇降され、スピンチャック1に対して雰囲気遮断部材130が接離されるように構成されている。
【0067】
雰囲気遮断部材130及び支持軸131の内部には、洗浄液供給管140が貫通されている。洗浄液供給管40と同様の構成により、この洗浄液供給管140にも処理液供給機構9から薬液と純水とが選択的に供給されるようになっている。これにより、洗浄液供給管140の下端部の洗浄液供給部140aからスピンチャック1に保持された基板Wの上面の回転中心付近に薬液と純水とを選択的に供給できるように構成されている。
【0068】
また、上記洗浄液供給管140の周囲には、気体供給路150が形成されている。この気体供給路150は、開閉バルブ151が介装された配管152を介して気体供給源123に連通接続されていて、気体供給路150の下端部の気体供給部150aから雰囲気遮断部材130の下面と、基板Wの上面との間の空間に清浄な気体を供給できるように構成されている。
【0069】
その他の構成は、図1の実施例と同様であるので、共通する部分は図1と同一符号を付してその説明を省略する。
【0070】
この参考例でも、図1の実施例と同様に基板Wの搬入、薬液処理、リンス処理、乾燥処理、基板Wの搬出の順で動作する。この参考例における基板Wの搬入と搬出は、図9に示すように、案内部材110が下降されてスピンチャック1を案内部材110の上方から突出させるとともに、雰囲気遮断部材130を上方位置HHに位置させて、雰囲気遮断部材130とスピンチャック1とを離間させた状態で行われる。また、薬液処理は、案内部材110が図7に示す高さ位置に位置された状態で行われ、リンス処理および乾燥処理は、案内部材110が図8に示す高さ位置に位置された状態で行われる。なお、乾燥処理時には、気体供給部124、150aから気体が供給されて基板Wの乾燥を促進するようにしている。また、雰囲気遮断部材130は、基板Wの上面に処理を行う場合だけ、下降位置LHに位置させ、基板Wの下面に対してのみ処理を行う場合には、雰囲気遮断部材130は上方位置HHに位置されている。
【0071】
この参考例の構成によっても、上記図1の実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0072】
なお、上記各実施例では、回収した薬液を再利用し、純水(廃液)を廃棄する場合について説明したが、上記各実施例は、2種類の薬液を分離回収した後、各薬液を再利用する場合や、2種類の処理液を分離回収した後、各処理液を個別に廃棄するような場合にも同様に適用することができる。
【0073】
また、上記各実施例では、2種類の処理液を分離回収する場合を例に採ったが、案内部材6、110に3個以上の案内部を設け、3種類以上の処理液を分離回収できるようにしてもよい。但し、この場合には、案内部の個数に対応する個数の回収槽を処理カップ5、100に設ける必要がある。
【0074】
なお、スピンチャック1を昇降させることによって、案内部材6、110の所定の案内部で処理液を受け止めることも考えられるが、スピンチャック1の昇降を行わない上記各実施例の構成の方が、スピンチャック1に関連する駆動機構のシールが容易である。
【0075】
また、上記各実施例では、半導体ウエハに対して処理を施す装置を例に採ったが、本発明は液晶表示器用のガラス基板のような他の基板に対して処理を施すための装置にも同様に適用することができる。
【0076】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、スピンベースの対向面から離間した状態で基板を保持し、そのスピンベースの対向面に設けられた処理液供給部から基板の下面の回転中心付近に向けて複数種類の処理液を選択的に供給するように構成したので、基板の下面の回転中心付近に向けて供給される処理液は、障害物なく、その全てを基板に供給することができ、基板の下面に供給した処理液を全て有効回収することが可能となる。
【0077】
そして、回転される基板から飛散される各種類の処理液を、個別の案内部及び回収槽で回収するように構成しているので、処理液の回収経路上で複数種類の処理液が混ざることがなく、各種類の処理液を個別の回収することができる。
【0078】
従って、保持された基板の下面に複数種類の処理液を個別に供給して各処理液による基板処理を行う場合に、基板の下面に供給した処理液の全てを有効回収できるとともに、各種類の処理液を好適に分離回収することができる。
【0079】
請求項2に記載の発明によれば、基板保持手段に保持された基板の下面に処理液供給部から処理液を供給する際に、基板を10rpm以上の回転数で回転させるので、基板の下面に供給された処理液が基板の下面に速やかに拡がり、基板の下面の処理を効果的に行うことができる。また、基板の下面に供給された処理液がスピンベースの対向面上に落下するのも防止でき、スピンベースが処理液によって汚染されるような不都合も防止できる。さらに、処理液が薬液である場合には、薬液の雰囲気が残存して薬液で基板が汚染されるような不都合も防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る基板処理装置の構成を示す縦断面図である。
【図2】 処理液供給機構の構成を示す図である。
【図3】 図1の装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【図4】 図1の装置による薬液処理時の状態を示す図である。
【図5】 図1の装置によるリンス処理および乾燥処理時の状態を示す図である。
【図6】 図1の装置における基板の搬入/搬出時の状態を示す図である。
【図7】 本発明に関連する参考例に係る基板処理装置の構成を示す縦断面図である。
【図8】 図の装置によるリンス処理および乾燥処理時の状態を示す図である。
【図9】 図装置における基板の搬入/搬出時の状態を示す図である。
【図10】 従来装置の構成を示す縦断面図である。
【図11】 従来装置のスピンチャックの構成を示す平面図である。
【符号の説明】
1:スピンチャック
2:回転駆動機構
4:処理液供給部
5、100:処理カップ
6、110:案内部材
7:昇降駆動機構
9:処理液供給機構
12:スピンベース
13:基板保持部材
50:薬液回収口
51:廃液回収口
52:薬液回収管
54:薬液回収槽
55:廃液回収槽
56:廃液配管
60:薬液案内部
61:廃液案内部
W:基板

Claims (2)

  1. 基板を回転させながら、基板の下面に複数種類の処理液を個別に供給して各処理液による基板処理を行う基板処理装置において、
    基板の下面と対向する対向面を有するスピンベースと、
    前記スピンベースに設けられ、基板の下面が前記スピンベースの対向面から離間された状態で基板を保持する基板保持手段と、
    前記スピンベース及び基板を保持している前記基板保持手段を回転させる回転手段と、
    前記スピンベースの回転軸に挿通された処理液供給管を備え、スピンベースの対向面で開口した処理液供給管の上端から、前記基板保持手段に保持された基板の下面の回転中心付近に向けて、複数種類の処理液を選択的に供給する処理液供給部と、
    前記スピンベースの回転軸がその底面の中央部を貫通する有底円筒形状の処理カップと、
    前記処理カップの上側に位置し前記処理カップと協働して、前記スピンベースを収容する処理室を形成する案内部材と、
    前記処理カップの側壁と、処理カップの底面に上方に向けて突出形成された円筒状の仕切り部材とによって、処理カップ内に同心状に形成され、処理液の種類に対応して個別に設けられた薬液回収槽と廃液回収槽が形成された複数個の回収槽と、
    前記案内部材に処理液の種類に対応して上下に個別に設けられ、回転される基板から飛散される処理液を前記基板保持手段に保持された基板の側方で受け止めてその処理液に対応する前記処理カップ内の複数個の回収槽に個別に導く複数個の案内部と、
    前記複数個の案内部の中の1つを、前記基板保持手段に保持された基板の側方に位置させて、回転される基板から飛散される処理液を、その処理液の種類に対応した案内部で受け止めるように、前記案内部材を昇降駆動する昇降駆動機構と、
    を備え、
    前記複数個の案内部は、回収すべき薬液を前記薬液回収槽に導く薬液案内部が下方側に、
    廃棄すべき廃液を前記廃液回収槽に導く廃液案内部が上方側に形成され
    さらに、前記複数個の案内部は、前記案内部材の内壁面に、内方に突出した横向き凸部によって上下に分離形成されており、
    かつ、上側に位置する案内部は、受け止めた処理液を前記処理カップ内で同心状に位置する複数個の回収槽のうち、内側に位置する回収槽に案内し、下側に位置する案内部は、受け止めた処理液を前記処理カップ内で同心状に位置する複数個の回収槽のうち、外側に位置する回収槽に案内する
    とを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    前記基板保持手段に保持された基板の下面に前記処理液供給部から処理液を供給する際に、基板を10rpm以上の回転数で回転させることを特徴とする基板処理装置。
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