JP3640837B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薬液、純水等の処理液を半導体ウエハ、液晶表示用ガラス基板、フォトマスク用基板等の基板の表面に供給して薬液洗浄処理、純水洗浄処理等の所定の処理を行う基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造工程では、基板の一種である半導体ウエハ(以下単に「ウエハ」という。)を回転させつつ、ウエハの表面に第1処理液となるフッ酸(HF)等の薬液を供給して薬液洗浄処理を行い、次に第2処理液となる純水を供給して純水洗浄処理を行い、さらにウエハを高速回転させてウエハの表面を乾燥させる乾燥処理が行われる。
【0003】
このような一連の処理を行う従来の基板処理装置は、回転可能にウエハを保持するスピンチャックと、スピンチャックに保持されたウエハの表面に薬液を供給する第1のノズルと、スピンチャックに保持されたウエハの表面に純水を供給する第2のノズルと、スピンチャックに保持されたウエハの周囲には、薬液や純水を回収するための傾斜部を有する回収部材(スプラッシュカード)等を備えている。
【0004】
また、回収部材の上方には、気体を回収部材内に導入したり、回収部材に対してウエハを搬入・搬出を行うための開口が形成され、下部には薬液や純水を回収するための処理液回収路が設けられている。
【0005】
そして、薬液洗浄処理、純水洗浄処理及び乾燥処理という一連の処理は、従来、以下のように行われている
【0006】
すなわち、まずスピンチャックに保持されたウエハの周囲に回収部材を配置させた状態で、ウエハを保持したスピンチャックを回転させつつ、第1のノズルからウエハの表面に薬液を供給して薬液洗浄処理が行われる。このとき、ウエハの回転に伴ってウエハの外周から飛散される薬液は、回収部材で受け止められて回収され、処理液回収路を介して排出される。
【0007】
次に、薬液による薬液洗浄処理の後、継続してスピンチャックに保持されたウエハの周囲に回収部材を配置させた状態で、ウエハを保持したスピンチャックを回転させつつ、第2のノズルからウエハの表面に純水を供給して純水洗浄処理が行われる。このとき、ウエハの回転に伴ってウエハの外周から飛散される純水は、回収部材で受け止められて回収され、処理液回収路を介して排出される。
【0008】
そして、純水洗浄処理が終了すると、第2のノズルからウエハの表面への純水の供給を停止し、スピンチャックに保持されたウエハの周囲に回収部材を配置させた状態のまま、ウエハを保持したスピンチャックの回転を継続してウエハの乾燥処理が行われる。なお、第1のノズルや第2のノズルからウエハへ薬液や純水の供給停止後の乾燥処理の初期段階で、ウエハの表面に残留している純水等の大部分はウエハの外周から飛散され、回収部材で受け止められて回収されるが、この段階ではウエハには分子レベルで液滴が残留した湿った状態であるので、ウエハが完全に乾燥するのに十分な時間、ウエハを回転させて乾燥処理が行われる。また、ウエハの乾燥を十分に行うために、通常、乾燥処理は、薬液洗浄処理、純水洗浄処理よりもスピンチャックを高速に回転させている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の基板処理装置では、薬液洗浄処理を行った際に、ウエハの回転に伴って薬液が周囲に飛び散ってしまうため、薬液のミスト状の液滴が、回収部材の傾斜部の外壁面(裏面)に付着してしまうという問題がある。この回収部材の外壁面に付着した液滴は、基板処理装置のチャンバ内に蓄積され、乾燥処理を行うウエハの汚染源となってしまう。
【0010】
そのため、このウエハの汚染源を除去するためには、定期的に回収部材の外壁面に付着した液滴等の洗浄を行う必要がある。
【0011】
そこで、回収部材の傾斜部の外壁面を洗浄する装置としては、専用のノズル等を設けるものが考えられる。しかし、この装置では、回収部材は通常円筒状の形状をしたものなので複数の別途専用のノズルを回収部材の上方で、かつ周囲に設けなければならないのでコスト高となる。また、定期的な洗浄を行うと、基板処理装置の稼働率を下げてしまうことになる。
【0012】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、簡易な構成で、回収部材の傾斜部の外壁面を洗浄でき、かつ基板の汚染源を除去できる基板処理装置を提供することを課題とする。
【0013】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の基板処理装置は、処理室内で基板に所定の処理を行う基板処理装置であって、前記処理室内で基板を保持する基板保持手段と、基板を保持している前記基板保持手段を回転させる第1駆動手段と、前記基板保持手段に保持された基板の表面に薬液を供給する第1供給手段と、基板の回転に伴って基板の外周に飛散した薬液を回収する傾斜部を有する回収部材と、前記基板保持手段の外周に前記回収部材の傾斜部が位置する第1の状態と前記回収部材の傾斜部より上方の位置に前記基板保持手段に保持された基板の表面が位置する第2の状態とになるように、前記基板保持手段と前記回収部材とを相対的に移動させる第2駆動手段と、前記第2の状態において前記基板保持手段に保持された基板の表面に純水を供給する第2供給手段と、前記回収部材と前記処理室の内壁面との間に形成された純水回収路と、前記第1駆動手段、前記第1供給手段、前記第2駆動手段、および前記第2供給手段を動作制御することにより、(a)前記第2の状態において第1の回転数で基板を回転させつつ純水を供給する純水洗浄処理と、(b)前記第2の状態において純水を供給しつつ前記第1の回転数より低速の第2の回転数に基板の回転を減速させることにより、前記回収部材の前記傾斜部の外壁部に純水を供給して、前記純水回収路を介して純水を排出する傾斜部洗浄処理と、を行う制御部と、を備えたことを特徴とする。なお、ここでいう「基板の保持」には、基板の端部を保持部材等が複数箇所保持している場合、基板の裏面が吸着保持手段等で吸着保持されている場合、基板の裏面が複数の支持部材で支持されながら保持されている場合が含まれる。また、回収部材は、基板保持手段の周囲に配置されているのが望ましい。
【0016】
請求項に記載の基板処理装置は、請求項に記載の基板処理装置であって、前記第1駆動手段は、前記第2の状態において前記第2供給手段によって基板の表面に純水を供給した後、前記第2の状態において基板を保持した前記基板保持手段を前記第1の回転数及び前記第2の回転数よりさらに高速の第3の回転数で回転させることを特徴とする。
【0017】
請求項に記載の基板処理装置は、請求項1または請求項2に記載の基板処理装置であって、前記第2駆動手段は、前記基板保持手段に対して前記回収部材を上下方向に移動させることを特徴とする。
【0018】
請求項に記載の基板処理装置は、請求項1または請求項2に記載の基板処理装置であって、前記第2駆動手段は、前記回収部材に対して前記基板保持手段を上下方向に移動させることを特徴とする。
【0020】
請求項に記載の基板処理装置は、請求項1乃至請求項のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記第1供給手段と前記第2供給手段とは、1つの供給手段で兼用されていることを特徴とする。
【0021】
請求項に記載の基板処理装置は、請求項1乃至請求項のいずれかに記載の基板処理装置であって前記処理室の側部には基板を搬送させるための開口を有しており、前記第2の状態にある前記基板保持手段と前記処理室の開口部との高さが一致することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係る基板処理装置の一実施の形態を示す概略構成図である。この基板処理装置は、基板の一種であるウエハに対して薬液による薬液洗浄処理、純水による純水洗浄処理、スピン乾燥を行う乾燥処理をそれぞれ行う洗浄・乾燥装置である。
【0023】
この基板処理装置は、回転可能にウエハWを保持するスピンチャック10、ウエハWの回転に伴ってウエハWの外周に飛散した薬液などを回収する回収部材(スプラッシュガード)20、スピンチャック10に保持されたウエハWの上面に洗浄液である薬液や純水等を供給するノズル30等を処理室であるチャンバ40内に備えている。
【0024】
スピンチャック10は、第1駆動手段に相当する電動モータ11によって鉛直方向に軸芯J周りで回転される回転軸12の上端部に円板状のスピンベース13が一体回転可能に連結されている。電動モータ11は、チャンバ40外で、かつチャンバ40の下側に設けられており、回転速度を適宜に変更することが可能である。なお、この電動モータ11はチャンバ40内に設けてもよい。
【0025】
このスピンベース13の上面には3個以上の保持部材14が設けられており、図1では、2個の保持部材14のみを図示している。各保持部材14は、スピンベース13の上面を隔ててウエハWの外周部を支持する支持部14aと支持部14aに支持されたウエハWの外周端縁を押圧して保持する保持部14bとを備えている。この保持部材14によってウエハWはスピンベース13の上面から隔てて保持される。なお、各保持部14bは、ウエハWの外周端縁を押圧して保持する状態とウエハWの外周端縁から離れて保持を解除する状態とで切り換え可能である。
【0026】
回収部材20は、回転軸12の中心を通る軸線Jに対して略回転対称で円筒状の形状をしている。回収部材20の上方先端側には、スピンチャック10側に傾斜した傾斜部21を有している。回収部材20の傾斜部21の内壁面22側が薬液案内部となり、内壁面22の内周に略円筒状の薬液回収路23が形成される。一方、回収部材20の傾斜部21の外壁面24とチャンバ40の内壁面との間に純水回収路25が形成されている。
【0027】
回収部材20は、ボールネジ等の周知の1軸方向駆動機構で構成される昇降機構26によって上下方向に昇降可能である。なお、この昇降機構26はチャンバ40外で、かつチャンバ40の下方に設けられており、昇降機構26の駆動制御により、回収部材20は、図1の実線で示すような最先端部がH1の位置と図1の2点鎖線で示すような最先端部がH2の位置とに切り換えられる。なお、回収部材20がH1の位置にあるときが第2の状態に相当し、 H2の位置にあるときが第1の状態に相当する。
【0028】
ノズル30は、チャンバ40内においてスピンチャック10の保持されたウエハWの上方に設けられている。このノズル30は、供給管31及び供給管32を介して図示しない薬液供給源に連通接続されており、ウエハWの表面に薬液を供給する。なお、薬液としては、フッ酸、アンモニア等が挙げられるが、アンモニア水、過酸化水素水及び水からなる混合液のようなものでもよい。ノズル30からウエハWの表面への薬液の供給と停止とは、供給管32の途中に設けられた開閉弁33の開閉制御により行われる。また、このノズル30は、供給管31及び供給管34を介して図示しない純水供給源に連通接続されており、ウエハWの表面に純水を供給する。ノズル30からウエハWの表面への純水の供給と停止とは、管34の途中に設けられた開閉弁35の開閉制御により行われる。
【0029】
チャンバ40の側部には、ウエハWをチャンバ40内に対して搬入・搬出を行うための開口に相当する搬出入口41が、スピンベース13の位置と略同等の高さに対応させて形成されている。この搬出入口41には、この搬出入口41の開閉を行うシャッタ42が設けられている。また、チャンバ40の上部には、供給管31用の孔43が形成されている。
【0030】
また、薬液回収路23に対応するチャンバ40の底部には、薬液をチャンバ40から排出するための孔44が形成されている。この孔44には排出管45が接続されており、この排出管45を介してチャンバ40外に薬液が排出される。なお、薬液の排出とその停止とは、排出管45の途中に設けられた開閉弁46の開閉制御により行われる。さらに、純水回収路25に対応するチャンバ40の底部には、純水をチャンバ40から排出するための孔47が形成されている。この孔47には排出管48が接続されており、この排出管48を介してチャンバ40外に純水が排出される。なお、純水の排出とその停止とは、排出管48の途中に設けられた開閉弁49の開閉制御により行われる。
【0031】
なお、チャンバ40の底部には、回転軸12に対してシールされた回転軸12用の孔が形成されている。
【0032】
図2は、基板処理装置の制御系の構成を示すブロック図である。
電動モータ11によるスピンチャック1の回転制御、昇降機構26による回収部材20の昇降制御、開閉弁33の開閉制御によるノズル30から供給される薬液の供給とその停止の制御、開閉弁35の開閉制御によるノズル30から供給される純水の供給とその停止の制御、スピンチャック10の保持部14bによるウエハWの保持とその解除の制御、開閉弁46の開閉制御による薬液排出路23から排出される薬液の排出とその停止の制御、開閉弁49の開閉制御による純水排出路25から排出される純水の排出とその停止の制御、シャッタ41の開閉制御等は、制御部50により行われる。この制御部50は、CPUやメモリ等を備えたコンピュータで構成されている。
【0033】
次に、基板処理装置の処理動作について説明する。図3は、本発明の基板処理装置の処理動作を示すフローチャートであり、図4及び図5は、基板処理装置の処理動作時におけるウエハと回収部材との位置関係を示す図である。なお、図4及び図5においては、便宜上電動モータ11、スピンベース3及び保持部材14を省略している。
【0034】
まず、制御部50によってシャッタ41を「開」にした状態で、図示しない基板搬送機構によってウエハWをチャンバ40内に搬入し、保持部14bでウエハWは保持される(ステップS1)。このとき、回収部材20は、図1で示すH1の位置(第2の状態)にあり、ウエハWと回収部材20との位置関係は図4(a)で示す状態である。次に、制御部50は、シャッタ41を「閉」にするとともに、昇降機構26を駆動させて回収部材20を上昇させる(ステップS2)。このときの状態は、図4(b)に示すように、回収部材20は、図1で示すH2の位置(第1の状態)にある。
【0035】
そして、制御部50は、電動モータ11を駆動して、ウエハWの回転を開始する(ステップS3)。ウエハWの回転が開始されると、制御部50によって開閉弁33が「開」の状態となり、ノズル30からウエハWの表面へ薬液の供給が開始され、ウエハWの表面の薬液洗浄処理が行われる。(ステップS4)。このときの状態は、図4(c)に示す状態であり、ウエハWの回転数は250rpm〜350rpmである。また、スピンベース13とウエハWの回転の伴ってウエハWの外周に飛散した薬液は、制御部50により開閉弁46を「開」の状態にして、薬液回収路23、孔44及び排出管45を介してチャンバ40外へ排出される。ウエハWの表面への薬液の供給が開始されて所定の時間経過すると、制御部50は、開閉弁33を「閉」にして、ウエハWの表面への薬液の供給を停止する(ステップS5)。このときの状態は図4(d)であり、ウエハWは、250rpm〜350rpmの回転数で回転が継続された状態である。これにより、ステップS4及びステップS5による薬液洗浄処理は終了する。
【0036】
次に、制御部50は、昇降機構26を駆動させ、回収部材20を下降させる(ステップS6)。このとき、回収部材20は、図1で示すH2の位置にあり、ウエハWと回収部材20との位置関係は、図5(a)で示す状態である。回収部材20が下降すると、制御部50によって開閉弁35が「開」の状態となり、ノズル30からウエハWの表面への純水の供給が開始され、純水洗浄処理が行われる(ステップS7)。このときの状態は図5(b)に示す状態であり、ウエハWの回転数は、約250rpm〜350rpm(第1の回転数)である。
【0037】
さらに、制御部50は、電動モータ11を制御して、ウエハWの回転数を減少させる(ステップS8)。例えば、ウエハWの回転数を100〜200rpm(第2の回転数)に変更する。これにより、回収部材20の傾斜部22の外壁部24に純水が確実に供給され、この外壁部24に付着しているミスト状の液滴が純水によって洗浄される。また、スピンベース13とウエハWの回転の伴ってウエハWの外周に飛散した純水は、制御部50により開閉弁49を「開」の状態にして、純水回収路25、孔47及び排出管48を介してチャンバ40外へ排出される。ウエハWの表面への純水の供給が開始されて所定の時間経過すると、制御部50によって開閉弁35を「閉」の状態にして、ウエハWの表面への純水の供給を停止する(ステップS9)。これにより、ステップS7からステップS9へと続いた純水洗浄処理及び傾斜部洗浄処理は終了する。
【0038】
ステップS9が終了すると、制御部50は、電動モータ11を制御して、ウエハWの回転数を増加させる(ステップS10)。例えば、ウエハWの回転数を1000rpm〜2000rpm(第3の回転数)に変更する。このときの状態は、図5(c)に示すような状態であり、ウエハWの表面に付着している純水がウエハWの高速回転に伴ってウエハWの周囲に振り切られ、ウエハWの乾燥処理が行われる。ウエハWの高速回転が所定の時間経過すると、制御部50は、電動モータ11を制御してウエハWの回転を停止させる(ステップS11)。これにより、ステップS10及びステップS11によるウエハWの乾燥処理は終了する。なお、このときの状態は、図5(d)に示すような状態である。
【0039】
最後に、制御部50は、シャッタ41を「開」の状態にして、図示しない基板搬送機構によってウエハWをチャンバ40外に搬出する(ステップS12)。このとき、搬出入口41が、スピンベース13の位置と略同等の高さに対応させてチャンバ40の側部に形成されているので、回収部材20の移動等を行うことなく、チャンバ40内からのウエハWの搬出はスムーズに行われる。以上により、一連の基板処理装置の処理動作は終了する。
【0040】
以上説明した本発明に係る基板処理装置では次のような効果がある。
【0041】
まず、ステップS4及びステップS5において薬液洗浄処理を行った後、駆動機構26によって、回収部材20をH2の位置(第1の状態)からH1の位置(第2の状態)へ下降させ、さらにステップS7において、開閉弁35が制御部50によって「開」の状態となってノズル30からウエハWの表面に純水の供給が開始されるので、簡易な構成でウエハWの表面の純水洗浄処理を行うとともに、傾斜部21の外壁面24の洗浄処理も同時に行うことができる。その結果、傾斜部21の外壁面24の洗浄処理が行えれば、ウエハWの汚染源を確実に除去できる。
【0042】
また、ウエハWの表面の純水洗浄処理を行う際に、第1段階としてウエハWの回転数を250rpm〜350rpm(第1の回転数)とし、さらに第2段階としてウエハWの回転数を100rpm〜200rpm(第2の回転数)とすれば、第1段階でウエハWの表面を確実に純水洗浄処理を行え、さらに第2段階でウエハWの表面と回収部材20の傾斜部21の外壁面24とを確実に純水で洗浄することができる。
【0043】
また、回収部材20を駆動機構26によって上下方向に移動させるという簡素な構成で、回収部材20とスピンベース13との相対的な位置関係を切り換えることができる。なお、図示していないが、回収部材20を上下方向に移動させるかわりに、スピンベース13を上下方向に移動させても同じような効果が得られる。
【0044】
また、ノズル30が薬液の供給と純水の供給を兼用しているので、1つノズルという簡素な構成で、薬液洗浄処理、純水洗浄処理、スピン乾燥処理の一連のウエハWに対する処理を行うことができる。
【0045】
さらに、チャンバ40の側部にウエハWの搬入・搬出を行うための搬出入口41が、スピンベース13の位置と略同等の高さに対応させて形成されているので、上述したウエハWの一連の処理を終了した後、ウエハWのチャンバ40内からの搬出をスムーズに行うことができる。
【0046】
なお、上述した本発明の一実施の形態では、回収部材20を円筒状の形状をしたスプラッシュガードと呼ばれるもので説明したが、回収部材20にウエハWの外周に飛散した処理液を受け止めるスピンカップを用いてもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、第2駆動手段によって基板保持手段の外周に回収部材の傾斜部が位置する第1の状態から回収部材の傾斜部より上方の位置に基板保持手段に保持された基板の表面が位置する第2の状態へとなるように、基板保持手段と回収部材とを相対的に移動させ、第2の状態において第2供給手段によって基板保持手段に保持された基板の表面に薬液とは異なる純水を供給するので、簡易な構成で、回収部材の傾斜部の外側を洗浄でき、かつ基板の汚染源を除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板処理装置の一実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】基板処理装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の基板処理装置の処理動作を示すフローチャートである。
【図4】基板処理装置の処理動作時におけるウエハと回収部材との位置関係を示す図である。
【図5】基板処理装置の処理動作時におけるウエハと回収部材との位置関係を示す図である。
【符号の説明】
10 スピンチャック
11 電動モータ
13 スピンベース
14 保持部材
20 回収部材
21 傾斜部
24 外壁面
26 昇降機構
30 ノズル
40 チャンバ
41 搬出入口
50 制御部
W ウエハ
H1 第1の位置(第2の状態)
H2 第2の位置(第1の状態)

Claims (6)

  1. 処理室内で基板に所定の処理を行う基板処理装置であって、
    前記処理室内で基板を保持する基板保持手段と、
    基板を保持している前記基板保持手段を回転させる第1駆動手段と、
    前記基板保持手段に保持された基板の表面に薬液を供給する第1供給手段と、
    基板の回転に伴って基板の外周に飛散した薬液を回収する傾斜部を有する回収部材と、
    前記基板保持手段の外周に前記回収部材の傾斜部が位置する第1の状態と前記回収部材の傾斜部より上方の位置に前記基板保持手段に保持された基板の表面が位置する第2の状態とになるように、前記基板保持手段と前記回収部材とを相対的に移動させる第2駆動手段と、
    前記第2の状態において前記基板保持手段に保持された基板の表面に純水を供給する第2供給手段と、
    前記回収部材と前記処理室の内壁面との間に形成された純水回収路と、
    前記第1駆動手段、前記第1供給手段、前記第2駆動手段、および前記第2供給手段を動作制御することにより、(a)前記第2の状態において第1の回転数で基板を回転させつつ純水を供給する純水洗浄処理と、(b)前記第2の状態において純水を供給しつつ前記第1の回転数より低速の第2の回転数に基板の回転を減速させることにより、前記回収部材の前記傾斜部の外壁部に純水を供給して、前記純水回収路を介して純水を排出する傾斜部洗浄処理と、を行う制御部と、
    を備えたことを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記第1駆動手段は、前記第2の状態において前記第2供給手段によって基板の表面に純水を供給した後、前記第2の状態において基板を保持している前記基板保持手段を前記第1の回転数及び前記第2の回転数よりさらに高速の第3の回転数で回転させることを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の基板処理装置であって、
    前記第2駆動手段は、前記基板保持手段に対して前記回収部材を上下方向に移動させることを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の基板処理装置であって、
    前記第2駆動手段は、前記回収部材に対して前記基板保持手段を上下方向に移動させることを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記第1供給手段と前記第2供給手段と、は1つの供給手段で兼用されていることを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記処理室の側部には基板を搬送させるための開口を有しており、前記第2の状態にある前記基板保持手段と前記処理室の開口との高さが一致することを特徴とする基板処理装置。
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