JP3915677B2 - 質量分析用チップおよびこれを用いたレーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析装置、質量分析システム - Google Patents

質量分析用チップおよびこれを用いたレーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析装置、質量分析システム Download PDF

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    • G01N2001/4027Concentrating samples by thermal techniques; Phase changes evaporation leaving a concentrated sample

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、質量分析用チップおよびこれを用いたレーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析装置、質量分析システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
高分子化合物を効率よくイオン化し、質量分析を行う方法として、LDI−TOFMS(Laser Desorption Ionization−Time of Flight Mass Spectrometer:レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析装置)等の質量分析装置が提案されている。LDI−TOFMSの測定試料調製は、マトリックスとよばれるイオン発生促進材料を用いる場合、試料溶液とマトリックス溶液とを混合し、金属板の表面にマイクロピペット等を用いて滴下する。また、マトリックスを用いない場合、試料溶液を同様に平板上に滴下する。
【0003】
図1は、従来の質量分析用試料調製方法を説明するための図である。図1(a)は、乾燥用基板133の表面に試料溶液131を滴下した様子を示す断面図であり、図1(b)はその上面図である。図1(b)に示すように、滴下された試料溶液131の最大幅は、レーザー光の最大スポットサイズ135に比べて著しく大きくなってしまう。このため、単位面積あたりの試料濃度が小さく、比較的多量の試料が必要であり、生体成分等微量の試料の分析には必ずしも適した試料調製方法ではなかった。
【0004】
【非許文献1】
Simon Ekstromら、「Analytical Chemistry」、アメリカ化学会、2001年、 第73巻、 p.214−219
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記事情に鑑み、本発明の目的は、試料、特に微量の試料を効率よく濃縮し、乾燥するためのLDI−TOFMS用質量分析用チップを提供することにある。また、本発明の別の目的は、試料を乾燥した後、LDI−TOFMS測定の基板として用いるための質量分析用チップを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、液体試料を乾燥させレーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析用試料を調製するためのチップであって、基板と、該基板の表面に凹状に形成された試料乾燥部とを有し、前記試料乾燥部の少なくとも一部に金属層を有し、前記試料乾燥部は底面および側面を有し、前記試料乾燥部の前記底面に複数の突起部が形成された構成であることを特徴とする質量分析用チップが提供される。
【0007】
本発明に係る質量分析用チップは、試料乾燥部が凹状に形成されているため、試料溶液を滴下した際に溶液が広がることなく、試料乾燥部の底面形状に対応する乾燥試料を得ることができる。このため、試料乾燥部の底面形状を小さくすることにより乾燥試料の底面積を小さくすることが可能となる。従って、質量分析用の試料を作製する際に、質量分析時に照射されるレーザー光のスポットサイズ程度の大きさの乾燥試料を得ることができる。よって、レーザー光照射部位における試料濃度を増加させることができる。また、微量な液体試料であっても凹状の試料乾燥部内で効率よく乾燥し、精度よい分析を行うことが可能となる。
【0008】
また、本発明に係る質量分析用チップは、試料乾燥部の少なくとも一部に金属層が形成されているため、質量分析装置の試料保持部として質量分析用チップごと用いることができる。金属層を電極として用いることにより、蒸発した乾燥試料を効率よく飛行させることができるからである。
【0009】
また、本発明の質量分析用チップはチップであるため、使い捨てにすることが可能になり、その場合にはチップの洗浄操作が不要である。したがって、作業効率が向上し、また、試料の汚染も防止される。
【0010】
本発明の質量分析用チップにおいて、前記基板が有機材料により形成された構成とすることができる。こうすることにより、試料乾燥部の形成が容易となる。したがって、製造プロセスを簡略化し、また製造安定性も向上させることができる。
【0011】
本発明の質量分析用チップにおいて、液体試料を乾燥させレーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析用試料を調製するためのチップであって、基板と、該基板の表面に凹状に形成された試料乾燥部とを有し、前記試料乾燥部に、試料のレーザー脱離イオン化を促進する物質が配置されていてもよい。
【0012】
このようにすれば、試料乾燥部に試料のレーザー脱離イオン化を促進する物質が配置されているため、試料乾燥部に液体試料を導入した際に、この促進物質の一部が溶解し、試料と混合される。このため、乾燥試料中にも促進物質が混合される。したがって、従来のように乾燥促進物質を試料に添加し、乾燥させる操作が不要となり、さらに簡便に質量分析用の乾燥試料を調製することができる。
【0013】
本発明の質量分析用チップにおいて、液体試料を乾燥させレーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析用試料を調製するためのチップであって、基板と、該基板の表面に凹状に形成された試料乾燥部とを有し、前記基板の表面に、レーザー脱離イオン化を行う際の試料の位置合わせに用いられる位置合わせマークを備えていてもよい。
【0014】
こうすることにより、試料乾燥部の位置を検知するためのマークが形成されているため、液体試料を乾燥後、質量分析に供する際に、試料乾燥部の位置を確実に決定し、確実に分析を行うことができる。さらに、位置合わせ精度の向上に伴って試料乾燥部の底面積を小さくすることができ、レーザー光のスポットサイズに基板の位置ずれに対する補償を加えた大きさに試料乾燥部の底面形状を設定できる。
【0015】
本発明に係る質量分析用チップにおいて、前記液体試料が前記底面に選択的に付着されるように構成することができる。
【0016】
本発明に係る質量分析用チップにおいては、液体試料が底面に選択的に付着するため、乾燥試料を底面に選択的に堆積させることが可能となる。このため、側面への乾燥試料の付着が抑制され、レーザー光照射部位における試料濃度を増加させることができる。
【0017】
本発明の質量分析用チップにおいて、前記試料乾燥部の底面に複数の突起部が形成されている。こうすることにより、試料乾燥部に導入された試料液体が毛細管現象により突起部に誘導される。そして、突起部の上面まで液面が上昇して止まり、乾燥する。したがって、単一の試料乾燥部内において、あるいは同一チップ上に配置された複数個の試料乾燥部間においても、乾燥試料の上面の高さが一定となるように液体試料を乾燥させることが可能となる。このため、レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析における試料の飛行時間の誤差を減少させ、測定精度を向上させることができる。
【0018】
本発明の質量分析用チップにおいて、前記底面が親液表面を有し、前記側面が撥液表面または疎液表面を有する構成とすることができる。こうすることにより、試料乾燥部に充填された液体試料が乾燥する過程において、撥液表面または疎液表面を有する側面から親液表面を有する底面へと順次液体試料が誘導される。したがって乾燥試料を底面積に選択的に堆積させることができる。
【0019】
本発明の質量分析用チップにおいて、前記試料乾燥部が、前記基板表面にアレイ状に複数個形成された構成とすることができる。こうすることにより、複数の液体試料を同時に乾燥させ、乾燥試料の質量分析を各試料乾燥部について順次実施することができる。したがって、試料の乾燥および分析操作を効率よく行うことができる。
【0020】
本発明によれば、前記いずれかに記載の質量分析用チップに形成された試料乾燥部を試料保持部として含むレーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析装置であって、試料にレーザー光を照射する光源と、前記質量分析用チップを支持する支持部と、前記質量分析用チップにおける前記試料乾燥部の位置情報を取得する位置情報取得部と、前記位置情報取得部で取得された前記位置情報に基づいて前記質量分析用チップを移動させる移動手段とを備え、前記質量分析用チップは前記試料乾燥部の位置を検知するためのマークを有し、前記位置情報取得部は前記マークの位置に対応して前記試料乾燥部の位置情報を取得することを特徴とするレーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析装置が提供される。
【0021】
本発明に係るレーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析装置においては、前記試料乾燥部にて乾燥試料の作製が可能であり、また分析の際には乾燥試料の試料保持部として用いることができる。このため、したがって、乾燥試料を質量分析装置の試料保持部に移動する操作が不要となり、効率よく試料作製および分析を行うことができる。
【0022】
また、質量分析用チップに設けられたマークの位置から試料乾燥部の位置を確実に取得し、レーザー光が試料乾燥部に照射されるように質量分析用チップの位置を調節することができる。このため、分析時の位置合わせ精度を向上させることができる。複数の試料乾燥部が設けられた質量分析用チップについて、試料乾燥部ごとに順次測定を行う場合でも、試料乾燥部ごとに精度良くレーザー光の照射位置を調節することが可能である。
【0023】
本発明のレーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析装置において、前記試料保持部は底面および側面を有し、前記底面の幅が前記底面に照射される前記レーザー光のスポットサイズに等しくなるように構成することができる。底面の幅をレーザー光のスポットサイズに等しくなるよう構成することにより、レーザー光の照射部位における乾燥試料濃度を増加させることができる。このため、分析感度が向上される。なお、「レーザー光のスポットサイズに等しくなるように構成する」例として、たとえばレーザー光のスポットサイズに基板の位置ずれに対する補償を加えた大きさになるように構成することが挙げられる。
【0024】
本発明によれば、生体試料を分子サイズまたは性状に応じて分離する分離手段と、前記分離手段により分離された試料に対し、酵素消化処理を含む前処理を行う前処理手段と、前処理された試料を乾燥させる乾燥手段と、乾燥後の試料を質量分析する質量分析手段と、を備え、前記乾燥手段は、前記質量分析用チップを含むことを特徴とする質量分析システムが提供される。ここで生体試料は、生体から抽出したものであってもよく、合成したものであってもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、試料を簡便に効率よく濃縮または乾燥するための小型の質量分析用チップを例に挙げて説明する。この質量分析用チップは、LDI−TOFMS等の質量分析装置の試料保持部として用いることができる。
【0026】
(第一の実施形態)
本実施形態では、第三の実施形態において後述する質量分析用チップに適用可能なチップ構成を説明する。
図2は、本実施形態に係る質量分析用チップ100の構成を示す図である。質量分析用チップ100において、基板101には孔103およびマーク105が形成されている。
【0027】
基板101の材料として、プラスチック材料を用いる。また、石英等のガラスや、シリコン等を用いてもよい。プラスチック材料として、たとえばシリコン樹脂、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)等の熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂等が挙げられる。このような材料は成形加工が容易なため、質量分析用チップの製造コストを抑えることができる。
【0028】
また、これらの材料を用いた場合、少なくとも孔103の全面に金属膜を形成してもよい。表面に金属膜を形成することにより、導電性が付与される。よって、試料を乾燥後、質量分析用チップ100ごとLDI−TOFMS等の質量分析に供する場合、孔103を質量分析装置の電極として、電位を印可することが可能となるため、質量分析装置を簡易化することができる。また、質量分析の際に基板101の構成材料が試料とともにレーザー照射により気化することを抑制することができるため、測定精度、感度を向上させることができる。
【0029】
また、マーク105は、試料の位置に確実にレーザー光を照射するための位置合わせとして設けられており、たとえば図2に示されるような十字型とすることができる。図2では、マーク105は、孔103の底面中心から一定距離の位置に設けられている。
【0030】
質量分析装置の際には、基板101上面をモニタし、マーク105の位置を検知する。得られたマーク105の位置情報に基づき基板101またはレーザー光の照射位置を設定することにより、レーザー光の照射部位と試料の位置との位置合わせの精度が向上される。マーク105は、たとえば基板の四隅等数箇所に設け、それぞれのマーク105を用いて基板全体の位置あわせを行ってもよい。マーク105を基板101上に1箇所設ける態様としてもよいが、複数箇所とすることにより位置あわせの精度が向上し、また、基板回転角度の補正等にも有効に用いることができる。また図2に示されるように、それぞれの孔に対応したマーク105を設け、各スポットの位置あわせを行ってもよい。
【0031】
次に、質量分析用チップ100の作製方法について説明する。基板101にプラスチック材料を用いる場合、エッチングやエンボス成形等の金型を用いたプレス成形、射出成形、光硬化による形成等、基板101の材料の種類に適した公知の方法で行うことができる。
【0032】
孔103の幅は、レーザー光のスポットサイズに基板の位置ずれに対する補償を加えた程度の大きさとすることが好ましく、レーザー光のスポットサイズに応じて設定されるが、たとえば50μm以上500μm以下とすることができる。なお、本実施形態において、「スポットサイズ」は、レーザー光のスポットが円形または楕円形である場合は最大径を指し、スポットが矩形である場合には最大幅を指す。また、孔103の深さは、たとえば10μm以上1000μm以下とすることができる。
【0033】
なお、基板101として表面の面方位が(110)のシリコン基板を用いた場合、たとえばTMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)水溶液、または水酸化カリウム水溶液等を用いたウェットエッチングにより孔103を形成することができる。孔103を劈開面である(1−11)面または(−111)面に沿って形成することにより、基板101に実質的に垂直な側壁および基板101に実質的に平行な底面を有する孔103を形成することができる。ウェットエッチングを用いることにより、迅速に孔103を形成することができ、質量分析用チップ100の製造を効率よく行うことができる。
【0034】
このようにして得られた質量分析用チップ100を用いると、たとえば乾燥した試料を、質量分析用チップ100ごとLDI−TOFMSに供することができる。この場合、孔103を形成した後、孔103の表面に、金属膜(不図示)を設けることが好ましい。金属膜の材料は、たとえばPt、Au、Ag、Alなどとすることができる。また、これらは蒸着またはスパッタ等の成膜法、あるいは無電解めっき等のめっき技術により形成することができる。
【0035】
孔103の表面に金属膜を形成することにより、導電性が付与される。よって、試料を乾燥後、質量分析用チップ100ごと質量分析に供する場合、孔103を質量分析装置の電極として、電位を印可することが可能となるため、質量分析装置を簡易化することができる。また、質量分析の際に基板101の構成材料が試料とともにレーザー照射により気化することが抑制されるため、測定精度、感度を向上させることができる。また、製造コストが低減されるため、質量分析用チップ100を試料毎に使い捨てにすることもできる。使い捨てとした場合、電極板を試料毎に洗浄するステップが不要となり、作業が簡便になるとともに、測定精度の向上も可能である。
【0036】
質量分析用チップ100を質量分析の試料保持部とする場合、質量分析用チップ100に試料および必要に応じてマトリックスの溶液をマイクロピペット等を用いて滴下する。試料量は孔103の形状に応じて適宜設定することができるが、たとえば1μlとすることができる。
【0037】
乾燥後の試料は、質量分析用チップ100ごと質量分析装置にセットし、質量分析を行う。本実施形態においては、以下質量分析がMALDI−TOFMS(Matrix−Assisted Laser Desorption Ionization−Time of Flight Mass Spectrometer:マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析装置)である場合を例に説明する。図8は、質量分析装置の構成を示す概略図である。図8において、試料台上に質量分析用チップ100が設置される。マーク105の位置情報を位置情報取得部(不図示)において検知することにより、試料台上の孔103の位置が取得される。そして、取得された位置情報に基づいて、測定対象の孔103がレーザー光の照射位置に設置されるように試料台が移動される。分析の際には、真空下で乾燥試料に波長337nmの窒素ガスレーザーが照射される。すると、乾燥試料はマトリックスとともに気化する。質量分析用チップ100に形成された金属膜を電圧付与手段(不図示)に接続し、電圧を印可することにより、気化した試料は真空中を飛行し、リフレクター検知器、リフレクター、およびリニアー検知器を含む検出部において検出される。
【0038】
したがって、質量分析用チップ100中の液体を完全に乾燥させた後、質量分析用チップ100をMALDI−TOFMS装置の真空槽に設置し、これを試料保持部としてMALDI−TOFMSを行うことが可能である。
【0039】
ここで、MALDI−TOFMS用のマトリックスは、測定対象物質に応じて適宜選択されるが、たとえば、シナピン酸、α−CHCA(α−シアノ−4−ヒドロキシ桂皮酸)、2,5−DHB(2,5−ジヒドロキシ安息香酸)、2,5−DHBおよびDHBs(5−メトキシサリチル酸)の混合物、HABA(2−(4−ヒドロキシフェニルアゾ)安息香酸)、3−HPA(3−ヒドロキシピコリン酸)、ジスラノール、THAP(2,4,6−トリヒドロキシアセトフェノン)、IAA(トランス−3−インドールアクリル酸)、ピコリン酸、ニコチン酸等を用いることができる。
【0040】
なお、図9は本実施形態の質量分析用チップを含む質量分析システムのブロック図である。このシステムは、この図9に示すように、試料1001について、夾雑物をある程度除去する精製1002、不要成分1004を除去する分離1003、分離した試料の前処理1005、前処理後の試料の乾燥1006、質量分析による同定1007、の各ステップを実行する手段を備えている。
【0041】
ここで、本実施形態の質量分析用チップによる乾燥は、乾燥1006および質量分析による同定1007のステップに対応している。また、精製1002のステップにはたとえば血球等の巨大成分のみを除去するための分離装置等を用いる。分離1003には、二次元電気泳動やキャピラリー電気泳動、アフィニティークロマトグラフィー等の手法を用いる。前処理1005では、上述のトリプシン等を用いた低分子化等を行う。精製1002から前処理1005までのステップのうち、適宜選択したステップまたはすべてのステップは、一枚のマイクロチップ1008上で行うこともできる。試料をマイクロチップ1008上で連続的に処理し、その後、前処理1005まで行った試料を本件の質量分析用チップにより乾燥から質量分析までのステップを行うことで、微量の成分についても損出が少ない方法で効率よく確実に同定を行うことが可能となる。
【0042】
(第二の実施形態)
本実施形態では、第三の実施形態において後述する質量分析用チップに適用可能なチップ構成を説明する。
図3(a)は、本実施形態に係る質量分析用チップ109の構成を示す図である。また、図3(b)は、図3(a)におけるA−A'方向の断面を拡大した図である。質量分析用チップ109においては、第一の実施形態と同様に基板101に孔107およびマーク105が設けられているが、図3(b)に示されるように、孔107の断面は角錐台形であり、表面に金属膜111および撥水膜113がこの順で形成されている。
【0043】
孔107の上面の幅は、試料を滴下するピペットの大きさ等に応じて適宜設定される。また、質量分析用チップ109を質量分析装置における試料台として、乾燥試料の質量分析を行う場合、孔107の底面の幅は、質量分析において照射されるレーザー光のスポットサイズに応じて適宜設定される。
【0044】
質量分析用チップ109は、孔107の側面がテーパー状となっているため、試料の滴下が容易である。また孔107に滴下された試料は、滴下直後の液面115であるが、速やかに乾燥されて乾燥試料117となる。この際、試料乾燥部が凹状に形成されているため、液面115の滴下された液滴が基板101表面を転がって移動することなく、所望の場所で安定する。
【0045】
質量分析用チップ109は、面方位が(100)のシリコン基板に第一の実施形態と同様にしてウェットエッチングを施すことにより得られる。このとき、断面が略V字型の孔107が形成される。このように、本実施形態の質量分析用チップ109では、孔107の底面と上面の径が異なるため、それぞれの大きさを最適化した設計とすることができる。このとき、孔107の上面の径をピペット径と同程度とし、底面の径をレーザー光のスポットサイズと同程度とすることにより、試料の滴下、質量分析時のレーザー光照射のそれぞれの条件に最適化することが可能となる。
【0046】
そして、第一の実施形態と同様にして、基板101の前面に金属膜111を形成する。さらに、孔107の底面を除く領域に、撥水膜113を形成する。撥水膜113の材料としては、たとえばテフロン(登録商標)等のフルオロカーボン系材料や、ヘキサメチルジシラザン等を用いることができる。また、その形成方法として、たとえば塗布法を採用することができる。
【0047】
孔107の側面に撥水膜113を形成することにより、試料液体をより効率よく孔107の底面に誘導し、乾燥させることができるため、試料の濃縮効率を向上させることが可能となる。
【0048】
なお、本実施形態においては撥水膜113を形成するかわりに、孔107の底面に親水膜を形成しても、試料液体が孔107の底部に効率よく誘導され、濃縮効率を向上させることができる。なお、孔107の底部が金属膜111である場合も、底面が比較的親水性であるため、乾燥効率に優れる構成である。
【0049】
(第三の実施形態)
図4は本実施形態に係る質量分析用チップの構成を示す図である。本実施形態の質量分析用チップは、第二の実施形態に記載の質量分析用チップにおいて、孔107の底面から突出した、親液表面をその側面に有する突起構造のアレイにより構成される、ナノスポンジ119が形成された構成となっている。基板101前面に金属膜111が形成され、孔107の側面には撥水膜113が形成されている。本実施形態では突起構造の上部にも撥水膜113が形成されているが、ナノスポンジ119の構成によっては形成しない場合もある。図4(a)は孔107近傍の拡大斜視図、図4(b)は図4(a)のB−B'方向の断面図である。
【0050】
孔107の底面にナノスポンジ119を設けた場合、毛細管現象によって孔107に充填された試料液体は突起部の上面まで液面が上昇して止まり、乾燥する。乾燥とともに、ナノスポンジ119の上面に乾燥試料117が堆積する。したがって、試料が膜状に乾燥しやすく、試料の結晶化に伴う試料表面の平坦性の劣化を抑制できる。たとえば、試料表面の算術平均粗さを0.1μm以下とすることができる。このように乾燥後の試料表面が平坦となり、単一の試料乾燥部内で試料表面の高さを一定に制御することが可能となるため、LDI−TOFMS測定において飛行時間に起因する誤差を減少させることが可能となる。さらに同一チップ上に形成された複数個ある試料乾燥部間においても、乾燥後の試料表面の高さを一定にできる。
【0051】
ナノスポンジ119の構成としては、たとえば、多数の柱状体を形成することができる。このとき、柱状体の形状は、たとえば円柱、三角柱、四角柱等断面が多角形の柱状体等とすることができる。柱状体が擬円形断面以外の断面を有する形状とした場合、柱状体の側面に凹凸が付与されるため、側面の表面積をより一層大きくすることができる。また毛細管現象による液体吸収力をより一層向上させることができる。また、使用するレーザーの波長を考慮して柱状体の周期や柱状体間の間隙を設計することにより、レーザーの吸収効率を向上させることができる。また、柱状体ではなく、円錐、角錐等の錐体としてもよい。錐体を用いた場合には、対応するレーザー波長に幅を持たせることができる。
【0052】
なお、図4の質量分析用チップにおいては、柱状体を形成することによりナノスポンジ119構造を設けていたが、柱状体を配設する構成にかわり、多孔質シリコン、ポーラスアルミナ、等の多孔質物質を孔107の底面に充填した構造としてもよい。図6は、図1の質量分析用チップにおける孔103の内部が多孔質構造123となっている例である。
【0053】
図7は、図6の質量分析用チップに試料が充填される様子を説明するための図である。図7(a)に示されるように、多孔質構造123の上面に試料液体125が滴下されると、毛細管現象により、図7(b)に示されるように多孔質構造123の内部に速やかに試料液体125は浸透する。
【0054】
さらに、ナノスポンジ119としてビーズ等を充填した構造を採用してもよい。図5は、孔103の内部にビーズ121が充填された質量分析用チップの例である。ビーズ121となる材料は、表面が比較的親水性であれば特に制限がない。疎水性の高い材料の場合、表面を親水化してもよい。たとえば、ガラス等の無機材料や、各種有機・無機ポリマー等が用いられる。また、充填した際に水の流路が確保されればビーズの形状に特に制限はなく、粒子状や針状、板状等とすることができる。
【0055】
このように、ナノスポンジ119の態様として種々の構成が挙げられるが、乾燥試料の表面の高さを一定にするという観点では、図4に示される柱状体が形成された構成が好ましい。前述のように柱状体を形成することにより質量分析においてレーザー光照射により気化したイオンの飛行時間の誤差を低減することが可能となる。
【0056】
以上、本発明を実施形態に基づき説明した。これら実施形態は例示であり、各構成要素や各製造工程の組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0057】
たとえば、本実施形態に係るいずれかの質量分析用チップにおいて、孔の底面にマトリックス溶液があらかじめ塗布された構成とすることができる。こうすることにより、試料溶液を孔に滴下し、乾燥すればマトリックスと混合された乾燥試料が簡便に得られ、操作がより簡便になる。マトリックス溶液を塗布する方法としては、撥水膜113を設けることにより、基板101をマトリックス溶液に浸漬し、引き上げ、乾燥させるという簡単なステップで可能となる。
【0058】
さらに、基板自体にマトリックス材料を混合しておき、孔の側面等に金属層を有しない露出部を設けておき、試料溶液を直接滴下して乾燥させる構成とすることもできる。
【0059】
また、孔の形状は質量分析において照射されるレーザー光の強度分布に基づいてより詳細に測定精度を高めるための設計とすることができる。たとえば、レーザー光の強度が高い部分ほど孔の深さを深くし、強度が比較的弱い部分は孔の深さを浅くすれば、気化した試料のうちの同一の成分、たとえばタンパク質の加水分解物の場合同一フラグメント、の検出器までの飛行時間をレーザー光の照射領域内で一定とすることができる。このとき、前述のように基板にマークを形成しておけば、各孔にレーザー光を照射する際の位置あわせを確実にすることができる。マークは、たとえば基板の四隅等の数カ所に設けてもよいし、それぞれの孔に対応して設けてもよい。
【0060】
また、孔の形状に加え、さらに電極すなわち金属膜の形状や構造を最適化することにより、質量分析においてイオンの引き出し強度を強めたり、イオンの飛行経路を基板に平行な向きに収束することが可能となる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、基板の表面に形成された凹部からなる試料乾燥部を有し、凹部の少なくとも一部に金属層が設けられ、試料乾燥部は底面および側面を有し、試料乾燥部の底面に複数の突起部が形成された構成であるため、試料、特に微量の試料を効率よく濃縮し、乾燥するためのLDI−TOFMS用質量分析用チップが実現される。また、本発明によれば、試料を乾燥した後、LDI−TOFMS測定の基板として用いるための質量分析用質量分析用チップが実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の質量分析用試料調製方法を説明するための図である。
【図2】本実施形態に係る質量分析用チップの構成を示す図である。
【図3】本実施形態に係る質量分析用チップの構成を示す図である。
【図4】本実施形態に係る質量分析用チップの構成を示す図である。
【図5】本実施形態に係る質量分析用チップの構成を示す図である。
【図6】本実施形態に係る質量分析用チップの構成を示す図である。
【図7】図7は、図6の質量分析用チップに試料が充填される様子を説明するための図である。
【図8】質量分析装置の構成を示す概略図である。
【図9】本実施形態の質量分析用チップを含む質量分析システムのブロック図である。
【符号の説明】
100 質量分析用チップ
101 基板
103 孔
105 マーク
107 孔
109 質量分析用チップ
111 金属膜
113 撥水膜
115 滴下直後の液面
117 乾燥試料
119 ナノスポンジ
121 ビーズ
123 多孔質構造
125 試料液体
1001 試料
1002 精製
1003 分離
1004 不要成分
1005 前処理
1006 乾燥
1007 質量分析による同定
1008 マイクロチップ

Claims (10)

  1. 液体試料を乾燥させレーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析用試料を調製するためのチップであって、
    基板と、該基板の表面に凹状に形成された試料乾燥部とを有し、
    前記試料乾燥部の少なくとも一部に金属層を有し、
    前記試料乾燥部は底面および側面を有し、
    前記試料乾燥部の前記底面に複数の突起部が形成された構成であることを特徴とする質量分析用チップ。
  2. 請求項1に記載の質量分析用チップにおいて、前記基板が有機材料により形成されたことを特徴とする質量分析用チップ。
  3. 請求項1に記載の質量分析用チップにおいて、液体試料を乾燥させレーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析用試料を調製するためのチップであって、基板と、該基板の表面に凹状に形成された試料乾燥部とを有し、前記試料乾燥部に、試料のレーザー脱離イオン化を促進する物質が配置されていることを特徴とする質量分析用チップ。
  4. 請求項1に記載の質量分析用チップにおいて、液体試料を乾燥させレーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析用試料を調製するためのチップであって、基板と、該基板の表面に凹状に形成された試料乾燥部とを有し、前記基板の表面に、レーザー脱離イオン化を行う際の試料の位置合わせに用いられる位置合わせマークを備えることを特徴とする質量分析用チップ。
  5. 請求項1乃至4いずれかに記載の質量分析用チップにおいて、前記液体試料が前記底面に選択的に付着されるように構成されたことを特徴とする質量分析用チップ。
  6. 請求項5に記載の質量分析用チップにおいて、前記底面が親液表面を有し、前記側面が撥液表面または疎液表面を有することを特徴とする質量分析用チップ。
  7. 請求項1乃至いずれかに記載の質量分析用チップにおいて、前記試料乾燥部が、前記基板表面にアレイ状に複数個形成されたことを特徴とする質量分析用チップ。
  8. 請求項1乃至いずれかに記載の質量分析用チップに形成された試料乾燥部を試料保持部として含むレーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析装置であって、
    試料にレーザー光を照射する光源と、
    前記質量分析用チップを支持する支持部と、
    前記質量分析用チップにおける前記試料乾燥部の位置情報を取得する位置情報取得部と、
    前記位置情報取得部で取得された前記位置情報に基づいて前記質量分析用チップを移動させる移動手段と
    を備え、
    前記質量分析用チップは前記試料乾燥部の位置を検知するためのマークを有し、前記位置情報取得部は前記マークの位置に対応して前記試料乾燥部の位置情報を取得することを特徴とするレーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析装置。
  9. 請求項に記載のレーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析装置において、前記試料保持部は底面および側面を有し、前記底面の幅が前記底面に照射される前記レーザー光のスポットサイズに等しくなるように構成されていることを特徴とするレーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析装置。
  10. 生体試料を分子サイズまたは性状に応じて分離する分離手段と、
    前記分離手段により分離された試料に対し、酵素消化処理を含む前処理を行う前処理手段と、
    前処理された試料を乾燥させる乾燥手段と、
    乾燥後の試料を質量分析する質量分析手段と、
    を備え、
    前記乾燥手段は、請求項1乃至いずれかに記載の質量分析用チップを含むことを特徴とする質量分析システム。
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