JP6702228B2 - レーザ誘起分析装置、それに用いられるサンプルプレート、および、レーザ誘起分析方法 - Google Patents

レーザ誘起分析装置、それに用いられるサンプルプレート、および、レーザ誘起分析方法 Download PDF

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本発明は、液体状態から蒸発乾固によって固体化されたサンプルを、レーザ誘起プラズマ分光法(Laser-Induced Plasma Spectroscopy: LIPS)により分析する技術に関する。
半導体基板等の製造工程では、半導体基板等に付着した汚染物質等を除去するための洗浄処理が頻繁に行われる。この洗浄処理は、脱イオン水や薬液等の各種の洗浄液を用いて行われることが多い(所謂、ウェット洗浄)。
ウェット洗浄においては、洗浄液の消費量を抑えるため(製造コストの低減)や環境負荷低減のために、洗浄に一度用いた洗浄液をそのまま廃棄せずに、フィルタ等が介挿された循環ラインを通じて循環させて繰り返し使用することがある。このような態様においては、洗浄液が繰り返し使用される回数が多くなるにつれて、洗浄液における不純物(具体的には例えば、配線工程において、洗浄装置の洗浄対象物から除去された各種の金属(例えば、配線として用いられている銅)、等)の含有量が徐々に増えていき、洗浄液の洗浄機能が低下し、洗浄対象物を十分に洗浄することが難しくなる。したがって、洗浄液を繰り返して使用する場合は、洗浄液における不純物の含有量をリアルタイムで監視することが好ましい。
特許文献1には、洗浄液等の液体サンプル中の含有物質の濃度を計測する装置が記載されている。ここでは、まず、液体サンプルを所定のプレート上に滴下し、これを加熱して蒸発乾固させる。そして、プレート上に残された乾固サンプルをレーザ誘起プラズマ分光法により分析して、該乾固サンプルに含まれる物質量を求める。
ここで、「レーザ誘起プラズマ分光法」について説明する。この分析手法では、まず、分析対象となるサンプル(特許文献1の場合、乾固サンプル)に短パルスのレーザ光を照射(集光(フォーカシング))する。すると、高温高密度のプラズマ(破壊プラズマ)が生成され、レーザ光が集光されたスポットにおいてサンプル表面にある物質(原子)が励起される。励起された各物質は固有の波長の光を放射しながら状態遷移する。したがって、このときに発生した光の発光スペクトルを分光器で取得し、該発光スペクトルに現れるピークの位置(波長)および強度を特定することで、サンプルに含まれる物質の種類および量を特定することができる。
なお、この手法でガス中に含まれる物質を特定する場合は、「レーザブレイクダウン分光法(Laser-Induced Breakdown Spectroscopy: LIBS)」と呼ばれることもある。
特開2016−95139号公報
レーザ誘起プラズマ分光法は、固体のサンプル表面に短パルスのレーザ光を集光し破壊プラズマを発生させることにより、そのプラズマ中に存在する原子を励起させ、その固有の発光を分析する手法である。したがって、洗浄液等の液体サンプルに含有される物質の量をこの手法を用いて特定するためには、上述したとおり、液体サンプルを所定のサンプルプレート上に滴下し、これを加熱して蒸発乾固により固体化する工程が必要となる。
従来において一般的に用いられているサンプルプレートは、一方の主面に凹部が形成された薄板状の部材であり、この凹部に液体サンプルが滴下される。ここで、凹部に保持される液体サンプルの量が多いと蒸発乾固に要する時間が長くなってしまうため、その量は100μリットル程度以下の微量なものとされる。このような微量の液体サンプルを蒸発乾固して得られる乾固サンプルは微量であり、さらに、この微量の乾固サンプルがサンプルプレートの凹部の底面に分散して析出するため、レーザ光の集光スポットに相当する領域には極めて微量の乾固サンプルしか存在しない。このため、発光スペクトルに現れるピークの強度が十分に大きなものとならず、十分な分析感度を得ることが難しかった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、液体状態から蒸発乾固によって固体化されたサンプルをレーザ誘起プラズマ分光法により分析するにあたって、分析感度を向上させることができる技術の提供を目的としている。
上記課題を解決するために成された本発明は、
レーザ誘起分析装置であって、
底面の所定箇所に他の箇所よりも低い低位置部が形成された凹部、を有するサンプルプレートと、
前記凹部に滴下された液体サンプルを加熱して蒸発乾固させる加熱処理部と、
蒸発乾固によって得られた乾固サンプルが保持された前記凹部の前記低位置部にレーザ光を照射する光源と、
前記レーザ光の照射により発生した光の発光スペクトルを取得する分析器と、
を備える。
サンプルプレートの凹部に滴下された液体サンプルの溶媒を蒸発させてゆくと、溶液の濃度は徐々に濃くなってゆき、残った比較的高濃度の溶液は低位置部に集まってそこで蒸発乾固する。したがって、低位置部は、それ以外の部分と比べて、単位面積当たりの乾固サンプルの析出量が多くなる。このように、それ以外の部分と比べて乾固サンプルの析出量が多い低位置部を狙ってレーザ光を照射して発光スペクトルを取得することにより、分析感度を向上させることができる。
好ましくは、
前記光源が、前記低位置部内の互いに異なる複数の位置のそれぞれにレーザ光を照射し、
前記分析器が、各照射で得られた発光スペクトルを取得する。
蒸発乾固の最終段階(すなわち、最後に残った最も高濃度の微量の溶液が蒸発乾固する段階)において、凹部に残った最後の溶液は表面張力により液滴を形成し、凹部内のいずれかの箇所で最終的に蒸発乾固する。この液滴が最終的に蒸発乾固した箇所(液滴乾固部分)は、他の部分に比べて乾固サンプルの析出量が突出して多いものとなる。したがって、この液滴乾固部分にレーザ光を照射することができれば、特に高い分析感度を得ることができる。
仮に、低位置部が設けられないとすると、この液滴乾固部分は凹部内の全領域に存在し得るため、液滴乾固部分にレーザ光を高確率で照射するためには、凹部内の全領域に対して満遍なくレーザ光を照射しなければならず、必要な照射回数が多くなってしまう(ひいては、分析に要する時間が長くなってしまう)。これに対し、低位置部が設けられる上記の構成によると、液滴乾固部分は必ずこの低位置部内のどこかに存在するので、液滴乾固部分にレーザ光を高確率で照射するために、凹部内の全領域に対して満遍なくレーザ光を照射する必要はなく、低位置部内の互いに異なる複数の位置のそれぞれにレーザ光を照射するだけでよい。すなわち、少ない照射回数で、液滴乾固部分に高確率でレーザ光を照射することができる。これにより、分析に要する時間を短く抑えつつ、高い分析感度を得ることが可能となる。
また、液滴乾固部分に高確率でレーザ光を照射することが可能となると、そのサンプルに関するばらつきの少ない分析結果を得ることも可能となる。すなわち、同じサンプルであっても、レーザ光が液滴乾固部分に照射された場合とそれ以外の箇所に照射された場合とでは得られるスペクトルのピーク強度が大きく異なるものとなるため、これらの各場合が混在するとこれが分析誤差となってしまうが、安定的に液滴乾固部分にレーザ光を照射することが可能となれば、このような分析誤差の発生が抑制されて、ばらつきの少ない分析結果が得られる。
好ましくは、
前記複数の位置に対するレーザ光の照射で得られた複数の発光スペクトルを積算した積算データを取得する積算データ取得部、
をさらに備える。
低位置部内の互いに異なる複数の位置のそれぞれについて得られた発光スペクトルを積算した積算データを取得することで、ノイズの影響を低減してS/N比を大きくすることができる。
好ましくは、
前記複数の位置に対するレーザ光の照射で得られた複数の発光スペクトルを平均した平均データを取得する平均データ取得部、
をさらに備える。
低位置部内の互いに異なる複数の位置のそれぞれについて得られた発光スペクトルを平均した平均データを取得することで、ノイズの影響を低減してS/N比を大きくすることができる。
好ましくは、
前記レーザ誘起分析装置において、
前記凹部の前記底面が平面視にて円形状であり、
前記底面の外周縁に沿って溝が形成されている。
このサンプルプレートにおいては、円形状の底面の外周縁に沿って形成されたリング状の溝の底が低位置部を構成する。
或いは、好ましくは、
前記レーザ誘起分析装置において、
前記凹部の前記底面が平面視にて円形状であり、
前記底面が、その中心から外周縁に向かって下方に傾斜する形状である。
このサンプルプレートにおいては、円形状の底面の外周縁付近が低位置部を構成する。
或いは、好ましくは、
前記レーザ誘起分析装置において、
前記凹部の前記底面が平面視にて円形状であり、
前記底面が、その外周縁から中心に向かって下方に傾斜する形状である。
このサンプルプレートにおいては、円形状の底面の中心部分が低位置部を構成する。
或いは、好ましくは、
前記レーザ誘起分析装置において、
前記凹部の前記底面が平面視にて円形状であり、
前記底面の中央に、平面視円形状の窪みが形成されている。
このサンプルプレートにおいては、底面の中央に形成された窪みの底が低位置部を構成する。
或いは、好ましくは、
前記レーザ誘起分析装置において、
前記凹部の前記底面が平面視にて円形状であり、
前記底面の外周縁に沿って、平面視弧状の溝が間隔をあけて複数個形成されている。
このサンプルプレートにおいては、底面の外周縁に沿って形成された各弧状の溝の底が低位置部を構成する。
或いは好ましくは、
前記レーザ誘起分析装置において、
前記凹部の前記底面が平面視にて円形状であり、
前記底面の外周縁に沿って、平面視円形状の窪みが間隔をあけて複数個形成されている。
このサンプルプレートにおいては、底面の外周縁に沿って形成された各窪みの底が低位置部を構成する。
上記の各サンプルプレートのいずれにおいても、低位置部における単位面積当たりの乾固サンプルの析出量は他の部分よりも多くなる。したがって、この低位置部を狙ってレーザ光を照射して発光スペクトルを取得することにより、分析感度を向上させることができる。
また、上記の各サンプルプレートを備える場合、例えば、サンプルプレートを凹部の底面の中心を通る軸の周りに回転させつつ、所定姿勢で固定配置された光源から低位置部に向けて間欠的に(好ましくは一定間隔で)レーザ光を照射することで、低位置部における互いに異なる複数の位置にレーザ光を照射することができる。すなわち、複雑な機構を設けなくても、低位置部内の互いに異なる複数の位置にレーザ光を照射することができる。
また、本発明は、レーザ誘起分析装置に用いられるサンプルプレートも対象としている。すなわち、該サンプルプレートは、
液体サンプルが滴下される凹部を有し、該凹部の底面の所定箇所に、他の箇所よりも低い低位置部を有する。
液体サンプルをこのサンプルプレートの凹部に滴下して溶媒を蒸発させてゆくと、溶液の濃度は徐々に濃くなってゆき、残った比較的高濃度の溶液は低位置部に集まってそこで蒸発乾固する。したがって、低位置部は、それ以外の部分と比べて、単位面積当たりの乾固サンプルの析出量が多くなる。このように、それ以外の部分と比べて乾固サンプルの析出量が多い低位置部を狙ってレーザ光を照射して発光スペクトルを取得することにより、分析感度を向上させることができる。
また、本発明は、レーザ誘起分析方法にも向けられている。
すなわち、該レーザ誘起分析方法は、
底面の所定箇所に他の箇所よりも低い低位置部が形成された凹部を有するサンプルプレートの該凹部に液体サンプルを滴下する工程と、
前記凹部に滴下された液体サンプルを加熱して蒸発乾固させる工程と、
蒸発乾固によって得られた乾固サンプルが保持された前記凹部の前記低位置部にレーザ光を照射する工程と、
前記レーザ光の照射により発生した光の発光スペクトルを取得する工程と、
を備える。
上記の発明によると、サンプルプレートの低位置部を狙ってレーザ光を照射して発光スペクトルを取得することにより、分析感度を向上させることができる。
レーザ誘起分析装置の構成を模式的に示す図。 サンプルプレートの平面図および断面図。 サンプルプレートに滴下された液体サンプルが蒸発乾固する様子を説明するための図。 サンプルプレートに対するレーザ光の照射位置を説明するための図。 分析に係る一連の流れを示す図。 第1変形例に係るサンプルプレートの平面図および断面図。 第2変形例に係るサンプルプレートの平面図および断面図。 第3変形例に係るサンプルプレートの平面図および断面図。 第4変形例に係るサンプルプレートの平面図および断面図。 第5変形例に係るサンプルプレートの平面図および断面図。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。
<1.装置構成>
実施形態に係るレーザ誘起分析装置は、液体状態から蒸発乾固によって固体化されたサンプルをレーザ誘起プラズマ分光法により分析する装置であり、その構成例が図1に模式的に示されている。
レーザ誘起分析装置10は、例えば、脱イオン水や薬液等の各種の洗浄液を用いて半導体基板等を洗浄する洗浄装置20において洗浄に使用された洗浄液を、分析対象とする。すなわち、洗浄装置20から例えば定期的に所定量の洗浄液が採取され、該採取された洗浄液が液体サンプル91(図3参照)としてサンプルプレート1上に滴下される。そして、該サンプルプレート1がレーザ誘起分析装置10に搬入される。なお、これら一連の処理は、機械的な機構により自動で行われてもよいし、分析者によって手動で行われてもよい。
レーザ誘起分析装置10は、サンプルプレート1上に保持された液体サンプル91を加熱してこれを蒸発乾固させる加熱処理部2を備える。加熱処理部2は具体的には例えば、ヒータ、ホットプレート等により構成される。
さらに、レーザ誘起分析装置10は、蒸発乾固によって固体化されたサンプル(乾固サンプル)92(図3参照)を保持したサンプルプレート1が載置されるステージ3と、ステージ3を鉛直な回転軸31の周りに回転させる駆動機構4とを備える。サンプルプレート1は、ステージ3の上面の所定位置に載置されるようになっており、該所定位置は、サンプルプレート1の中心(より正確には、後述する凹部11の底面110の中心)が回転軸31と一致するような位置とされる。ステージ3には、サンプルプレート1を該所定位置に位置決めするための位置規制部(例えば、サンプルプレート1の角部分に当接するようなL字状の突起32(図4参照))が形成されていることも好ましい。
さらに、レーザ誘起分析装置10は、レーザ光を出射する光源(レーザ装置)5と、光源5から出射されるレーザ光を導く照射光学系6と、照射光学系6から導出されるレーザ光をステージ3上の所定位置に載置されたサンプルプレート1上の所定位置に集光するためのレンズ7とを備える。光源5として、例えばYAGレーザを用いることができる。また、レーザ誘起分析装置10は、その背が低いほど安定感が増すため、光源5は、図示されるように、ここから出射されるレーザ光がステージ3上に載置されたサンプルプレート1の表面に対して斜めに入射するような位置および姿勢で配置されることが好ましい。
さらに、レーザ誘起分析装置10は、レーザ光の照射により発生した光の発光スペクトルを取得する分析器8を備える。分析器8は、例えば、ファイバ80等を介して導入された光を波長毎に分解(分光)する回折格子(分光手段)81と、分光された光を受光して発光スペクトルを取得する撮像素子82とを含んで構成される。
さらに、レーザ誘起分析装置10は、これが備える各要素を制御して一連の動作を実行させる制御部(制御回路)9を備える。制御部9には、分析器8が取得した発光スペクトルを演算処理する演算部90が実現されている。演算部90は、分析器8が取得した複数の発光スペクトル(後述する)を積算して積算データを取得する積算データ取得部901と、該複数の発光スペクトルを平均して平均データを取得する平均データ取得部902と、を備える。また、制御部9は、コンピュータ30と接続されており、レーザ誘起分析装置10にて取得された各種のデータ(分析器8で取得された発光スペクトル、演算部90で取得された積算データや平均データ、等)を、該コンピュータ30に送信する。コンピュータ30は、これと接続された表示部に該取得した各種データを表示する。また、コンピュータ30は、これに接続された入力部を介して行われた各種の入力操作等の各種情報を制御部9に送信し、制御部9は、コンピュータ30から受信した情報に基づいてレーザ誘起分析装置10の各要素を制御する。なお、演算部90は、コンピュータ30において実現されてもよい。
<2.サンプルプレート1>
次に、レーザ誘起分析装置10で使用されるサンプルプレート1について、図2を参照しながら説明する。図2には、サンプルプレート1の平面図およびサンプルプレート1をK−K方向から見た断面図が示されている。
サンプルプレート1は、平面視にて矩形状(例えば、一辺が2.5cm程度の矩形状)であって、シリコンにより形成される。もっとも、サンプルプレート1は、平面視にて矩形以外の形状(例えば、円形状、多角形状)であってもよいし、シリコン以外の材料(ただし、測定対象となる物質を含まない材料)により形成されてもよい。
サンプルプレート1の上面には、平面視にて円形状の凹部11が形成される。この凹部11は、液体サンプル91を保持するための形状部分である。凹部11の内面は、その親水性を高めるべく、ブラスト加工等により粗面化されていることも好ましい。
サンプルプレート1に保持される液体サンプル91の量が多くなるにつれて、その蒸発乾固に要する時間が長くなる。したがって、サンプルプレート1の凹部11は、信頼できる分析結果を得るために必要な最小限の液体サンプル91を保持できるような容積(具体的には、30μリットル〜100μリットル程度)となっていることが好ましい。また、凹部11が深くなると、その底面にレーザ光を到達させるためにレーザ光の入射角を十分小さくしなければならず、そうなると、光源5の配置位置が該凹部11のほぼ真上に限定されてしまう(ひいては、装置の背が高くなり不安定になってしまう)。そこで、凹部11の深さは0.1mm程度以下であることが好ましい。例えば、平面視にて円形状の凹部11において、その直径を2cm程度とすれば、0.1mm程度の深さで30μリットル以上の容積を確保することが可能となり、経験上、このようなサイズの凹部11には100μリットル程度の液体サンプルを支持できることがわかっている。
凹部11の底面110には、その所定箇所に他の箇所よりも低い低位置部が形成される。具体的には、平面視にて円形状の底面110の外周縁に沿って、リング状の溝12が形成されており、この溝12の底120が低位置部を構成している。
溝12の底120と溝12に囲まれた円形部分(中央部分)13はいずれも平坦である。ただし、上述したとおり、溝12および中央部分13は、ブラスト加工により粗面化されていてもよい。中央部分13の深さは数十μm程度であることが好ましく、中央部分13から見た溝12の深さ(すなわち、中央部分13と溝12の高低差)も数十μm(好ましくは、10μm〜20μm)であることが好ましい。また、溝12の幅は2mm程度であることが好ましい。
図3には、サンプルプレート1の凹部11に滴下された液体サンプル91が蒸発乾固する様子が模式的に示されている。ここに示されるように、液体サンプル91が凹部11に滴下された初期状態から(P1)、加熱により液体サンプル91の溶媒の蒸発が進むと、溶液の濃度は徐々に濃くなってゆき、まずは中央部分13に乾固サンプル92が析出し、残った比較的高濃度の液体サンプル91は溝12に集まる(P2)。ここからさらに液体サンプル91の溶媒の蒸発が進むと、溝12内の液体サンプル91はここで蒸発乾固する(P3)。したがって、単位面積当たりの乾固サンプル92の析出量は、中央部分13よりも溝12の底120(すなわち、低位置部)の方が多くなる。
なお、蒸発乾固の最終段階(すなわち、溝12内に最後に残った最も高濃度の微量の液体サンプル91が蒸発乾固する段階)では、該最後に残った最も高濃度の液体サンプル91は表面張力により液滴910を形成し(P3)、該液滴910は溝12内のいずれかの箇所で最終的に蒸発乾固する(P4)。すなわち、このサンプルプレート1を用いて液体サンプル91を蒸発乾固させた場合、液滴乾固部分A(すなわち、他の部分に比べて乾固サンプルの析出量が突出して多い部分である液滴乾固部分A)は必ず溝12の底120(すなわち、低位置部)内のどこかに存在することになる。
<3.レーザ光の照射位置>
次に、レーザ光の照射位置について、図4を参照しながら説明する。図4は、サンプルプレート1に対するレーザ光の照射位置を説明するための図である。
レーザ光は、サンプルプレート1における溝12の底120(すなわち、低位置部)を狙ってレーザ光を照射する。具体的には、光源5は、所定姿勢(すなわち、ここから出射されたレーザ光が、ステージ3の所定位置に載置されたサンプルプレート1の凹部11の低位置部(すなわち、溝12の底120内)に照射されるような姿勢)で固定配置される。そして、駆動機構4が、ステージ3を回転軸31の周りに回転させつつ、光源5から間欠的に(好ましくは一定間隔で)レーザ光を照射する。ステージ3の回転軸31は、ステージ3上の所定位置に載置されたサンプルプレート1の中心(すなわち、凹部11の底面110の中心)を通る軸と一致している。したがって、サンプルプレート1上から見ると、レーザ光の照射位置は、溝12に沿って移動していく。すなわち、溝12の底120における互いに異なる複数の位置Qi(i=1,2,・・・、n)のそれぞれにレーザ光が照射される。
駆動機構4がステージ3を一定の速度で回転させつつ、光源5から一定の周期でn回レーザ光を照射すれば、溝12の底120に沿って等間隔で並ぶ複数の位置Qi(i=1,2,・・・、n)のそれぞれに、レーザ光が照射される。このとき、隣り合う照射位置Qi,Q(i+1)の間隔は、ステージ3の回転速度およびレーザ光の照射周期によって調整することができる。例えば、凹部11の直径が2cm程度である場合、ステージ3が1回転する間にレーザ光を40回程度照射すれば、凹部11の中心から見て隣り合う照射位置Qi,Q(i+1)の間隔は1.6mm程度と十分に小さなものとなる。
このように、レーザ誘起分析装置10では、低位置部を狙ってレーザ光が照射されるところ、上述したとおり、低位置部には、それ以外の部分と比べて多量の乾固サンプルが析出しているので、得られる発光スペクトルに現れるピークの強度が十分に大きなものとなる。すなわち、分析感度が良好なものとなる。
また、低位置部内のどこかの位置に、乾固サンプルの析出量が突出して多い液滴乾固部分Aが存在するところ、レーザ誘起分析装置10では、低位置部内における互いに異なる複数の位置Qi(i=1,2,・・・、n)のそれぞれにレーザ光を照射するので、高確率で液滴乾固部分Aにレーザ光を照射して発光スペクトルを取得することができる。したがって、特に高い分析感度が得られるとともに、そのサンプルに関するばらつきの少ない分析結果を得ることが可能となる。
<4.処理の流れ>
サンプルの分析に係る一連の流れを、図5を参照しながら説明する。図5は、該一連の流れを示す図である。
まず、上述したとおり、洗浄装置20から採取された洗浄液が、液体サンプル91としてサンプルプレート1上に所定量だけ滴下され、液体サンプル91を保持したサンプルプレート1がレーザ誘起分析装置10に搬入される(ステップS1)。
レーザ誘起分析装置10に搬入されたサンプルプレート1は、加熱処理部2において加熱される。すると、サンプルプレート1に保持されている液体サンプル91が蒸発乾固して、乾固サンプル92が得られる(ステップS2)。
乾固サンプル92が得られると、これを保持したサンプルプレート1は、ステージ3上の所定位置に載置される。そして、駆動機構4が、ステージ3を回転軸31の周りに回転させつつ、光源5から間欠的にレーザ光を照射する。これによって、ステージ3上のサンプルプレート1の凹部11の低位置部(すなわち、溝12の底120)における互いに異なる複数の位置Qi(i=1,2,・・・、n)のそれぞれにレーザ光が照射される(ステップS3)。
レーザ光が照射(集光)されることにより、高温高密度のプラズマが生成されて、レーザ光が集光されたスポットにおいて乾固サンプル92の表面にある物質(原子)が励起される。励起された各物質は固有の波長の光を放射しながら状態遷移する。このときに発生した光は、ファイバ80等を介して分析器8に導入される。分析器8では、導入された光が回折格子81で分光されて撮像素子82で検出されることにより、発光スペクトルが取得される(ステップS4)。ここでは、複数の位置Qi(i=1,2,・・・、n)のそれぞれにレーザ光が次々と照射されるので、分析器8は、各照射で得られた発光スペクトルを次々と取得することになる。
分析器8が取得した複数の発光スペクトルは制御部9に送られ、積算データ取得部901が、該複数の発光スペクトルを積算して積算データを取得する(ステップS5)。あるいは、平均データ取得部902が、該複数の発光スペクトルを平均して平均データを取得する。もっとも、積算データと平均データの両方が取得されてもよい。
ステップS5で取得された積算データ(あるいは平均データ、あるいはこれらの両方)は、複数の発光スペクトルとともに、コンピュータ30に送られる。ユーザは、コンピュータ30を用いてこの積算データ等に現れるピークの位置(波長)および強度を特定することで、サンプルに含まれる物質の種類および量を特定することができる。すなわち、物質は各々固有の波長を有しているので、波長を特定することで物質の種類が特定可能であり、ピークの強度は物質量に比例するので、該強度を特定することで物質の含有量が特定可能である。
上述したとおり、このサンプルプレート1を用いて液体サンプル91を蒸発乾固させた場合、低位置部である溝12の底120に他の部分に比べて多量の乾固サンプル92が析出しており、レーザ誘起分析装置10は該低位置部を狙ってレーザ光を照射する。したがって、得られる発光スペクトルに現れるピークの強度が十分に大きなものとなる。すなわち、分析感度が良好なものとなる。
また、このサンプルプレート1を用いて液体サンプル91を蒸発乾固させた場合、液滴乾固部分Aは必ず該低位置部内のどこかの位置に存在する。したがって、該低位置部内における互いに異なる複数の位置Qi(i=1,2,・・・、n)のそれぞれを狙ってレーザ光を照射して発光スペクトルを取得することにより、高確率で液滴乾固部分Aの発光スペクトルが取得できることとなり、これにより、特に高い分析感度が得られるとともに、該サンプルに関するばらつきの少ない分析結果を得ることができる。
また、該複数の位置Qi(i=1,2,・・・、n)のそれぞれについて得られた発光スペクトルを積算した積算データ(あるいは各発光スペクトルを平均した平均データ)を取得することで、ノイズの影響を低減してS/N比を大きくすることが可能となり、これによって分析精度を高めることができる。また、このような積算データあるいは平均データを取得することで、物質の検出濃度のばらつきを抑制することも可能となる。
<5.サンプルプレートに係る変形例>
サンプルプレート1に形成される凹部11の底面110の形状は、上記に例示したものに限らない。図6〜図10には、別の形状に係るサンプルプレート1a,1b,1c,1d,1eの各平面図およびこれをK−K方向から見た断面図が示されている。
図6に示されるサンプルプレート(第1変形例に係るサンプルプレート)1aでは、凹部11aの底面110aは、平面視にて円形状であって、その中心から外周縁に向かって下方に傾斜する円錐形状とされており、該外周縁付近が低位置部を構成している。
図7に示されるサンプルプレート(第2変形例に係るサンプルプレート)1bでは、凹部11bの底面110bは、平面視にて円形状であって、その外周縁から中心に向かって下方に傾斜するすり鉢形状とされており、該中心部分(中心及びその近傍を含む部分)が低位置部を構成している。
図8に示されるサンプルプレート(第3変形例に係るサンプルプレート)1cでは、凹部11cの底面110cは、平面視にて円形状であって、その中央に平面視円形状の窪み14が形成されており、該窪み14の底140が低位置部を構成している。
図9に示されるサンプルプレート(第4変形例に係るサンプルプレート)1dでは、凹部11dの底面110dは平面視にて円形状であって、その外周縁に沿って、平面視弧状の溝(弧状溝)15が間隔をあけて複数個形成されている。ここでは、各弧状溝15の底150が低位置部を構成している。
図10に示されるサンプルプレート(第5変形例に係るサンプルプレート)1eでは、凹部11eの底面110eは平面視にて円形状であって、その外周縁に沿って、平面視円形状の窪み16が間隔をあけて複数個形成されている。ここでは、各窪み16の底160が低位置部を構成している。
上記の各サンプルプレート1a,1b,1c,1d,1eのいずれにおいても、上述したサンプルプレート1と同様、凹部11a,11b,11c,11d,11eに滴下された液体サンプルの溶媒を蒸発させてゆくと、溶液の濃度は徐々に濃くなってゆき、残った比較的高濃度の溶液は低位置部に集まってそこで蒸発乾固する。したがって、低位置部は、それ以外の部分と比べて、単位面積当たりの乾固サンプルの析出量が多くなる。また、液滴乾固部分Aは必ず低位置部内のどこかに存在するものとなる。なお、第4、第5変形例に係るサンプルプレート1d,1eのように、低位置部が互いに分離した複数の領域から形成される場合、各領域に液滴乾固部分Aが存在することになる。
レーザ誘起分析装置10において、上記の各サンプルプレート1a,1b,1c,1d,1eが用いられる場合、上述したサンプルプレート1が用いられる場合と同様、レーザ光は、サンプルプレート1における低位置部(すなわち、それ以外の部分と比べて乾固サンプルの析出量が多い低位置部)を狙ってレーザ光を照射する。具体的には、光源5は、ここから出射されたレーザ光が、ステージ3の所定位置に載置されたサンプルプレート1a,1b,1c,1d,1eの凹部11a,11b,11c,11d,11eの低位置部に照射されるような姿勢で、固定配置される。そして、駆動機構4が、ステージ3を回転軸31(すなわち、凹部11a,11b,11c,11d,11eの底面110a,110b,110c,110d,110eの中心を通る軸)の周りに回転させつつ、光源5から間欠的に(好ましくは一定間隔で)レーザ光を照射する。これによって、各図に示されるように、各サンプルプレート1a,1b,1c,1d,1eの低位置部における互いに異なる複数の位置Qi(i=1,2,・・・、n)のそれぞれにレーザ光が照射される。なお、第4、第5変形例に係るサンプルプレート1d,1eのように、低位置部が互いに分離した複数の領域から形成される場合、各領域に割り当てられるレーザ光の照射位置は複数個であってもよいし(図9)、1個であってもよい(図10)。
上述したとおり、低位置部を狙ってレーザ光を照射して発光スペクトルを取得することにより、分析感度が良好なものとなる。また、低位置部内における互いに異なる複数の位置Qi(i=1,2,・・・、n)のそれぞれを狙ってレーザ光を照射して発光スペクトルを取得することにより、高確率で液滴乾固部分Aの発光スペクトルが取得できることとなり、特に高い分析感度が得られるとともに、該サンプルに関するばらつきの少ない分析結果を得ることができる。
なお、上記の各変形例のうち、例えば、第2変形例に係るサンプルプレート1bにおいては、単位面積当たりの乾固サンプルの析出量は、凹部11bの底面110bの中心に近づくにつれて多くなる。また、液滴乾固部分Aは該中心あるいはそのごく近傍に存在する可能性が高い。そこで、このサンプルプレート1bを用いる場合、光源5からステージ3上のサンプルプレート1bの中心のみにレーザ光を照射する構成としてもよい。
<6.他の変形例>
上記の実施形態に係るレーザ誘起分析装置10においては、ステージ3を移動させる駆動機構4を設けたが、これに換えて(あるいは、これに加えて)、光源5を移動させる駆動機構を設けても良い。すなわち、ステージ3上のサンプルプレート1と光源5とを相対的に移動させることによって、レーザ光の照射位置をサンプルプレート1の低位置部内で移動させることができる構成であればどのようなものであってもよい。
上記の実施形態に係るレーザ誘起分析装置10において、ステージ3を収容するとともに内部に密閉空間を形成可能なチャンバを設けてもよい。また、チャンバ内を排気する排気部をさらに設け、チャンバ内を減圧してから乾固サンプル92にレーザ光を照射して発光スペクトルを取得する構成としてもよい。また、チャンバ内に所定のガス(例えば、ヘリウムガス、窒素ガス)を供給するガス供給部を設けて、チャンバ内を所定ガス雰囲気に置換してから、レーザ光の照射を行って発光スペクトルを取得する構成としてもよい。これらの構成によると、発光スペクトルのノイズ(バックグラウンドノイズ)を低減することが可能となる。
上記の実施形態においては、ステップS5において、複数の発光スペクトルから積算データあるいは平均データあるいはこれらの両方を取得する構成であったが、必ずしもこれらのデータを取得する必要はない。例えば、該複数の発光スペクトルのうち、所定の波長において最も大きなピークを検出しているものを選択して、該1個の発光スペクトルから物質の含有量等を特定してもよい。
上記の各実施形態において、サンプルプレート1に形成される凹部11は、平面視にて形以外の形状(例えば、形状、多角形状)であってもよい。サンプルプレート1a,1b,1c,1d,1eにおいても同様である。
1,1a,1b,1c,1d,1e…サンプルプレート
11,11a,11b,11c,11d,11e…凹部
110,110a,110b,110c,110d,110e…底面
12…溝
13…中央部分
14…窪み
15…弧状溝
16…窪み
2…加熱処理部
3…ステージ
4…駆動機構
5…光源
6…照射光学系
7…レンズ
8…分析器
81…回折格子
82…撮像素子
9…制御部
90…演算部
901…積算データ取得部
902…平均データ取得部
91…液体サンプル
910…液滴
92…乾固サンプル
A…液滴乾固部分
10…レーザ誘起分析装置
20…洗浄装置
30…コンピュータ

Claims (10)

  1. 底面の所定箇所に、該底面の中心領域よりも低い低位置部が形成された凹部、を有するサンプルプレートと、
    前記凹部に滴下された液体サンプルを加熱して蒸発乾固させる加熱処理部と、
    蒸発乾固によって得られた乾固サンプルが保持された前記凹部の前記低位置部にレーザ光を照射する光源と、
    前記レーザ光の照射により発生した光の発光スペクトルを取得する分析器と、
    を備える、レーザ誘起分析装置。
  2. 請求項1に記載のレーザ誘起分析装置であって、
    前記光源が、前記低位置部内の互いに異なる複数の位置のそれぞれにレーザ光を照射し、
    前記分析器が、各照射で得られた発光スペクトルを取得する、
    レーザ誘起分析装置。
  3. 請求項2に記載のレーザ誘起分析装置であって、
    前記複数の位置に対するレーザ光の照射で得られた複数の発光スペクトルを積算した積算データを取得する積算データ取得部、
    をさらに備える、レーザ誘起分析装置。
  4. 請求項2または3に記載のレーザ誘起分析装置であって、
    前記複数の位置に対するレーザ光の照射で得られた複数の発光スペクトルを平均した平均データを取得する平均データ取得部、
    をさらに備える、レーザ誘起分析装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のレーザ誘起分析装置であって、
    前記凹部の前記底面が平面視にて円形状であり、
    前記底面の外周縁に沿って溝が形成されている、
    レーザ誘起分析装置。
  6. 請求項1から4のいずれかに記載のレーザ誘起分析装置であって、
    前記凹部の前記底面が平面視にて円形状であり、
    前記底面が、その中心から外周縁に向かって下方に傾斜する形状である、
    レーザ誘起分析装置。
  7. 請求項1から4のいずれかに記載のレーザ誘起分析装置であって、
    前記凹部の前記底面が平面視にて円形状であり、
    前記底面の外周縁に沿って、平面視弧状の溝が間隔をあけて複数個形成されている、
    レーザ誘起分析装置。
  8. 請求項1から4のいずれかに記載のレーザ誘起分析装置であって、
    前記凹部の前記底面が平面視にて円形状であり、
    前記底面の外周縁に沿って、平面視円形状の窪みが間隔をあけて複数個形成されている、
    レーザ誘起分析装置。
  9. レーザ誘起分析装置に用いられるサンプルプレートであって、
    液体サンプルが滴下される凹部を有し、該凹部の底面の所定箇所に、該底面の中心領域よりも低い低位置部を有する、
    サンプルプレート。
  10. 底面の所定箇所に、該底面の中心領域よりも低い低位置部が形成された凹部を有するサンプルプレートの該凹部に液体サンプルを滴下する工程と、
    前記凹部に滴下された液体サンプルを加熱して蒸発乾固させる工程と、
    蒸発乾固によって得られた乾固サンプルが保持された前記凹部の前記低位置部にレーザ光を照射する工程と、
    前記レーザ光の照射により発生した光の発光スペクトルを取得する工程と、
    を備える、レーザ誘起分析方法。
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