JP2002502543A - マトリクス支援レーザ離脱イオン化−飛翔時間(maldi−tof)質量分光用のオンライン液体試料析出インターフェース - Google Patents

マトリクス支援レーザ離脱イオン化−飛翔時間(maldi−tof)質量分光用のオンライン液体試料析出インターフェース

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Abstract

(57)【要約】 マトリクス支援レーザ離脱イオン化(MALDI)分析用の飛翔時間質量分光器のソース室(5)に直接液体試料を連続オンライン導入するための普遍的なインターフェースが開示される。液体試料は、従来のMALDI分析で使用される液体または固体のマトリクス物質を含み、そしてソース室(5)内の移動する試料ホルダ(22)上に直接析出される。試料ホルダ(22)は準大気圧にあり、試料を急速に乾燥させる。乾燥された試料は続いて離脱領域(26)における窒素レーザ(28)によって試料ホルダ(22)から離脱される。本発明の方法は、特に引き続く走査レーザによるシーケンシャルな離脱を伴う、多重化、毛管配列またはマイクロチップのチャネル(24)からの複数の試料の並列析出に従順である。この形態は特に、高処理性能の質量分光器用に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 マトリクス支援レーザ離脱イオン化−飛翔時間(MALDI−TOF)質量分 光用のオンライン液体試料析出インターフェース 関連出願との相互参照 この出願は、ここにその全容が参照によって組み込まれる1997年5月2 3日に出願された「マトリクス支援レーザ離脱イオン化(MALDI)による液 相試料の質量分光器へのオンライン結合」なる名称の暫定特許出願第60/04 7,489からの優先権を主張する。 連邦補助研究または開発に関する表明 この発明に先行する研究の一部は、許可番号NIH(GM15847)なる 国立健康研究所からの許可の下に合衆国政府の支援に伴って遂行された。従って 、米国政府はこの発明に一部権利を有する。 発明の背景 今日、分析化学に直面している最も重要な挑戦の1つは、生物学的試料の分 析である。成功する技術は、短時間内に莫大な数の試料を扱うことができ、また 現存する液相化学技術及び分離技術と互換性があるべきである。 生物学的試料に対して最も有用な分析方法の1つは、質量分光法である。液 体試料は、複数の荷電イオンを生成する手法である、エレクトロスプレイ・イオ ン化(1)によって質量分光器に導入できる。しかしながら、複数のイオンは、 複合スペクトルと感度の低下を生じさせる。より好ましい技術である、マトリク ス支援レーザ離脱イオン化−飛翔時間質量分光法(MALDI−TOF MS) (2)は、試料分析の簡便性、質量スペクトル中の単一荷電イオンの優勢、感度 および高速という、その優れた特性故に、生物学的ポリマーの分析に傑出してい る。原則として、過剰なマトリクスを有するアナライトの混合物は、プローブ上 に析出され、そして短いレーザパルスを照射される。レーザエネルギの大半を吸 収するマトリクスの分子は、そのエネルギをアナライト分子に転送し、それらを 蒸発およびイオン化する。アナライトイオンは、ひとたび生成されると、質量分 光器、典型的にはTOF型質量分光器で分析される。 乾燥混合結晶を形成するために、試料が適当なマトリクスと混合されてMA LDIターゲット上に析出され、そして続いて質量分光器のソース室に配置され ている場合に、MALDIは典型的にはオフラインイオン化技術として動作する 。固体試料は優れた結果を与えるが、この試料の準備と真空チャンバ内への導入 はかなりの量の時間を必要とする。複数の固体試料の質量分光器への同時導入、 または質量分光器による液相分離技術でさえも、TOF質量分光器を時間効率的 に使用しない。加えて、MALDI−MS分析は、合理的な信号が得られるよう に(5,6)、典型的には試料ターゲット上の「スイートスポット」の検出を必要 とする。モータ駆動されるx−yステージは、最良のスペクトルを与えるスポッ トを自動的にサーチするために組み込まれうるが、この手法は時間を浪費する工 程である。 これらの処置を改善するために、近年、自動高処理能力型のMALDI分析 用微細組立ターゲットが開発されている(7,8)。これらの設計では、pL−n L試料体積が、離脱レーザビームのスポットサイズ(〜100μm直径)に等し い寸法の微細組立井戸内に析出される。このようにして、試料スポット全体が照 射され、「スイートスポット」サーチが省略される。短オリゴヌクレオチドの分 析は、各資料スポットに対し良好な信号対雑音比を得るために、〜3.3秒で示 されている(8)。データ蓄積を含む合計分析時間は、43分を要したが、理論的 には全96試料は330秒で記録できる。 試料ターゲットの小型化が静的MALDI分析を単純化する一方で、オンラ イン結合は、直接試料注入を含む液体試料の連続分析と、クロマトグラフ的およ び電気泳動的分離のモニタを可能にする。ESIと比較すると、MALDIは、 少ない複合スペクトルと、潜在的により高い感度とを与える。流動する液体試料 のMALDI分析に関する数多くの報告が文献にある。1つの構成では、CE分 離毛管内に存在する試料成分は、マトリクスで浸されたメンブレン上に連続して 析出し、そして乾燥後に分析された(9,10,11,12)。他のケースでは、 液体試料は、種々のマトリクスとインターフェースを使用して、直接質量分光器 の内部で分析された。例えば、連続した試料とマトリクスの導入のために噴霧器 式インターフェースが使用された(13−19)。その後MALDIは、急速乾燥 された小滴から離れて直接実施された。他の設計では、液体マトリクスを有して 流動する試料流の分析用に、高速原子爆撃(FAB)(20)インターフェースと 同様の連続プローブが使用された(21−24)。試料の凍結を防止するために、 グリセロールが使用された。液体試料の離脱に対する他の試みがまた、グラファ イト粒子の微細な分散(25,26,27)と、より一般的なマトリクスの代わ りに液体マトリクス(2,28−40)とを使用して行われた。より最近では、 毛管電気泳動カラムの出口がTOF質量分光器の真空領域内に直接配置された( 41)。CuCl2溶液内に溶出した試料イオンは、毛管端部にレーザを照射する によって離脱された。CEによって分離された短ペプチドのオンライン分析は記 録された。液体試料を直接質量分光器の空にされたソースに直接導入することに ESIを使用する試みがまた、報告されている(42−44)。 以上列挙した例が、流動液体試料の分析に関連した種々の異なる問題を説明 する努力を示していても、微小量の試料の簡単で感度のよい分析の必要性を説明 する、そしてさらには複数の試料を同時にオンライン処理可能にする普遍的なM ALDIインターフェースは現在のところない。オンラインMALDI−MS分 析が遂行されうるようにするために、一般的に有用な手法と、個別または複合液 体試料の飛翔時間質量分光器への連続導入用の普遍的なインターフェースとが強 く望まれている。 発明の簡単な要約 この発明は、普遍的なインターフェースと、準大気圧下の質量分光器への連 続オンライン液体試料直接導入用の試料装填機構を目指している。好ましくは、 液体試料は、特にはMALDI−TOF MSの処理能力と使用性を更に推進で きる飛翔時間質量分光器での、マトリクス支援レーザ離脱イオン化で使用する固 体または液体のいずれかのマトリクスを含む。この発明の方法では、固体と液体 の双方である、同じ試料とマトリクスが、従来のMALDIでのように使用でき る。この発明の実際の方法では、例えばペプチドとマトリクスを含んだ試料の溶 液が、回転水晶輪のような移動する試料ホルダ上に配置された質量分光器のソー ス室に準大気圧下で直接吹きつけられ、そして例えば窒素レーザによって離脱さ れる。この発明のシステムと方法は特に、例えば毛管配列またはマイクロチップ のチャネルからの複数の試料の平行な析出を、走査レーザビームによる連続した シーケンシャルな離脱を伴って多重化するのに従順である。このフォーマットは 特に高処理能力のMS分析に有用である。 溶媒の極めて急速な蒸発は、薄く狭い試料軌跡を結果的に形成する。、この 試料の均一性は、優れたスポット対スポット再現性と、アトモル(attomole)範 囲またはそれ以下での検出限界とを結果的に生じる。このインターフェースは、 微少量の試料の急速分析に適しており、そして質量分光器による微小カラム分離 技術のオンライン結合を可能にする。 図面における複数の図の簡単な説明 この発明の他の特徴と利点は、添付した図面に関連してなされる以下の好ま しい実施例の説明および請求の範囲から明らかにされる。図面において、 図1Aは、この発明の方法を実施するための試料装填機構を組み込んだオン ラインMALDI−TOF MSの平面である。 図1Bは、図1Aの質量分光器の試料装填機構の模式的部分側面図である。 図2Aは、図1Aの質量分光器の真空内の回転輪上での液体析出処理を示す 図1Bの詳細模式図である。 図2Bおよび2Cは、直交して切断された毛管および傾斜した毛管からそれ ぞれ対応して形成された試料軌跡に沿った図2Aの液体析出処理の拡大図である 。 図3A−3Cは、析出したMALDI試料、即ち50%(v/v)メタノー ル中の1μMのアンギオテンシンおよび10mMのαCHCA、の走査電子顕微 鏡写真である。MALDI試料の準備:(3A)乾燥滴下法、(3B)および( 3C)低圧力での試料析出の軌跡。SEM特性:加速電圧10kV、試料傾斜: 0°(A)および60°(B,C)。 図4は、50%(v/v)メタノールの析出(軌跡A)中と、メタノールの 噴霧(軌跡B)、50%(v/v)メタノールの噴霧(軌跡C)および10%(v /v)メタノールの噴霧(軌跡D)中のイオンゲージ信号を示す。デルリン輪の 回転は1rpmである(軌跡A)。試料噴霧の開始は*で記され、終了は+で記さ れている。 図5は、本発明の方法を実施するためのオンラインCE−MALDI−TO F MSシステムの模式的部分側面図である。 図6は、αCHCAマトリクスを有するウシ・インスリンの規格化されたM ALDI−MSスペクトルを示す。試料準備:乾燥小滴(軌跡A)および真空析 出(軌跡B)。 図7は、アンゲオテンシンIIフラグメント1−7のイオン信号対セグメン ト数の変化を示すグラフである。0.33rpmの水晶輪上に析出した10mM のαCHCAを伴う1μMのペプチドの混合溶液。 図8は、0.33rpmの水晶輪上に析出した10mMのαCHCAを伴う か(軌跡A)、または1mMのαCHCAマトリクスを伴う(軌跡B)1μMのヘ プタペプチドEDPFLRFの混合溶液のシングルショットMALDI質量スペ クトルを示す。 図9は、アンギオテンシンIII(m/z=932)信号の減衰を同じ試料 に加えられたレーザショットの数で示すグラフである。0.33rpmの水晶輪 上に析出したメタノール中に10mMのαCHCAを伴う1μMのアンギオテン シンIIIの混合溶液。 図10は、0.1μMの濃度で析出スポット上に50アトモル析出したヘプ タペプチドEDPFLRFのシングルショットMALDI質量スペクトルを示す 。 図11は、アンギオテンシン混合物(表2参照)のCE−UVエレクトロフ ェログラム(electropherogram)である。 図12は、アンギオテンシン混合物(表2参照)の2次元MALDI−MS エレクトロフェログラムである。 図13Aは、本発明の方法を実施するためのオンラインMALDI−TOF MS設備の他の実施例を示す平面図である。回転輪試料受容器は、洗浄ビーム2 9が、離脱ビーム28に加えて、輪にアクセスできるように、図1Aの実施例の 輪試料受容器の方位に対し90°で指向している。 図13Bは、回転する輪上に同時に試料を配置する複数の多重化された噴霧 毛管を示す図13Aの質量分光器の底部斜視図である。 発明の詳細な説明 流動する試料の普遍的MALDI分析のために、移動表面インターフェース が開発された。この発明のインターフェースは、使用されると、質量分光器、特 に飛翔時間質量分光器(TOF−MS器具)の真空チャンバ内部の移動表面上へ の液体試料流の析出を可能にする。このインターフェースの設計は、非常に少な い(サブマイクロリットル)の試料体積の容易な扱いを可能にし、また処理中お よび離脱中の双方の試料損失を最小化する。この発明のインターフェースと方法 は、MALDIの分野で利用可能な重要な経験の利点を取る。 図1Aに示すように、TOF質量分光器の2つの基本的な要素は、その内部 に加速(抽出)領域10があるソース室5と、飛翔領域20とである。加速領域 における電界は、リペラ12と加速板14との間の電位差によって与えられる。 第2の加速板16と追加的なイオン光学系もまた使用されうる。従来の器具では 、MALDIによってプローブチップ18で形成されたイオンは、加速板に向か って引き出される。それらの質量の差のために、異なるイオンが加速領域にいる 間に異なる速度に加速される。このようにして、軽いイオンは、重いイオンが移 動するより短い時間内に、場のない(飛翔)領域を横切って移動する。検出器か らのイオン信号は、時間の関数として記録され、またイオン対電荷比(質量スペ クトル)の関数に変換されうる。スペクトル全体は、典型的には100μs以下 で記録される。小さな分子の分析はより速い。代わりに、イオンは単純なレーザ 離脱/イオン化によって生成される。即ち、マトリクスは全く添加される必要が ない。 図1A及び図1Bを参照すると、本発明の方法では、プローブチップ18か ら出現する液体試料は、質量分光器のソース室内において真空内で直接移動試料 受容器、例えば回転水晶輪上に析出される。予め適当なマトリクスと混合された アナライトは、狭い溶融シリカ毛管24を通して水晶輪22上に直接析出される 。典型的には、内径20μm(外径150μm)×10cmの毛管が使用され、 〜300nl/minの試料流率が実現される。この流率で、試料は輪上で直ち に乾燥され、〜40−60μm幅でわずかに数100ナノメータ厚の連続した軌 跡を形成する。輪の回転は試料軌跡をリペラ板12内のスリット26に向けて運 び、そこで試料軌跡は離脱窒素レーザ28によって照射され、離脱される。 試料析出処理 この発明の析出処理(真空下)を理解するために、小さな円筒形真空セル内 で実験が最初に行われた。この析出処理は可視的に観測可能であり、そしていか なる条件の変化も簡単に実行できた。析出は、その条件が高真空下での析出と同 様であると仮定される1トールの圧力で遂行された。1トールの圧力は、室温に おける一般的な溶媒の蒸発圧力よりは十分に低い。それ故、液相の溶媒は、1ト ールと同様に、10-6トールにおける気相と平衡するにはほど遠い。この結果、 いずれの圧力範囲でも溶媒の極めて高速の蒸発が起こる。 メタノール、水、または50%(v/v)メタノール中の、10mMのメチ ルグリーン溶液が、〜1rpmで回転するプラスチック輪(TEFRON(登録 商標)またはアセチル樹脂DERLIN(登録商標)、デュポン社)上に析出され た。図1B、2Aおよび2Bから分かるように、チップ30とソース室5内の輪 表面との良好な接触を確保するために、毛管24は輪22で曲がっている。2A からより詳細に分かるように、毛管24のチップ30には、析出した溶液が外部 の毛管壁に蓄積して毛管を目詰まりさせることを防止するために、テーパが付け られている。TEFRON輪上の析出した染料の軌跡は、均一な軌跡でなく、一 連のシミを形成した。一方、染料の均一な軌跡は、DERLIN輪が使用された ときに見いだされた。この結果は、TEFRONと比較して低いDERLINの 疎水性に起因しているようであり、またDERLINの表面が研磨されていなか ったという事実にも起因しているものと思われる。部屋の内部では染料の噴霧は 全く観測されなかった。このことは、仮想的に全ての試料が輪に付着したことを 示している。 毛管内の液体流率を決定するために、〜1rpmで回転するDERLIN輪 上に水が吹き付けられた。噴霧毛管(内径20μm、外径150μm、長さ12 cm)の外部保護ポリイミド被覆の6cm部分が真空チャンバ外部のカラム(柱 )上で取り除かれた。10mMの水性メチルグリーン溶液の短いプラグが水流中 に注入され、そしてその色区域が毛管中で5.0cmの距離を通過するに必要な 時間が測定された。噴霧毛管中の水の速度は10.6±0.7mm/sであり、 また対応する流率は200±20nL/minであると決定された。流率はまた ポイゼール(Poiseuille)の式、F=πΔpr4/8ηlからも計算された。こ こで、圧力差はΔp=101kPa、毛管半径はr=10μm、25℃の粘性は η=0.89mPa.s、毛管長さはl=0.12mである。流率の理論値22 0nL/minは測定値との優れた一致であった。この結果はまた、水の蒸気が 噴霧毛管の極めて終端部おいてのみ冷却されたこと、そして毛管中の水が室温で あったことを示していた。 単純な形態論 MALDI試料(アナライトとマトリクスの混合物)の準備は、MALDI −MS分析の理想的な性能を達成するために基本的な役割を果たすことが知られ ている。初めは試料の均質性の改善に、そしてここではMALDI分析の再現性 に焦点を当てた数多くの異なる試料準備技術が存在する。通常の乾燥小滴法(5 0,51)に加えて、手法は、大きな結晶の緩やかな成長(6,52)、マトリク ス結晶を粉砕することによる(53)または高速蒸発による(54,55)微細 結晶マトリクス基板の準備、または真空下での処置(58)、そして他の方法(5 9−61)を含んでいる。試料のナノメータまたはピコメータ体積の析出はまた 、よりマトリクスの小さな結晶を生成する溶媒の高速蒸発によって加えられる。 この後者の結果が、本発明の方法に使用するための析出処置を我々が選択するこ とへと導いた。それは離脱レーザがより多くの結晶を照射することを可能にし、 信号のより大きな均一性へと導くことができた。加えて、高速蒸発の間は、溶質 が蒸発する溶媒の残りに濃縮される十分な時間がない。このことは、乾燥小滴法 では典型的に起こり(50,51)、スポット位置に依存する識別効果を生じる( 6 03,64)。 試料準備技術の我々の選択を確認するために、SEM分析が最初に使用され 、乾燥小滴法で準備されたMALDI試料の形態論が試験された。50%(v/ v)メタノール中に1μMのアンギオテンシンIIIと10mMのαCHCAを含 んだ混合溶液の1μLがアルミニウム試料ホルダ上に析出され、大気圧下の室温 で乾燥された。図3Aに見られるように、MALDI試料のこの従来の準備は、 1.5cm2の面積に散乱した3−4μmの結晶を生成した。aCHCA結晶の 同様のサイズと形状が文献に報告されている(63)。 次に、MALDI試料は本発明の方法によって真空下で準備された。上記と 同じアンギオテンシンIIIとαCHCAの混合溶液が、隔離されたセル内で1 .0rpmで回転するDERLIN輪上に配置された自己接着型銅テープの短い 破片上に析出された。析出と真空の解除の後に、そのテープは輪から取り除かれ 、そしてSEM用の試料ホルダ上に配置された。図3Bを参照すると、幅40μ mの滑らかなMALDI試料の軌跡が銅表面上に観察された。離脱レーザのスポ ットを軌跡の幅より広くできるため、これらの寸法で、離脱レーザは全ての析出 試料を照射できる点に注意することが重要である。析出軌跡に直交する精細な溝 は、銅テープに対して特徴的であって、析出試料の下側に見ることができ、非常 に薄い試料フィルムを示している。毛管チップ銅を破り、そして軌跡の中央に溝 を形成した点がまた見られる。幅40μmの軌跡の矩形プロフィールと、300 nL/minの流率と、1.2g/cm3のマトリクス密度とを仮定すると、試 料フィルムの厚さは〜70nmであると推定された。しかしながら、図3Cに見 られるように、この試料は、1−2μmのマウンドの幅で数100nmの高さの 端部に蓄積する傾向にある。 試料の量は軌跡を横切って一様に分布していないが、それは軌跡に沿って規 則的に分布されており、その形態論は均一であった。マウンド上の試料フィルム の微細構造は、ベアの銅表面と比較することができる(図3C)。このフィルム構 造中の小さな形状のサイズは、〜40nmであった。これは従来のMALDI試 料の結晶に比べて100倍小さい。溶媒は極めて急速に真空中に蒸発および/ま たは昇華し、アモルファスまたは微細結晶の試料軌跡を残した。 オンラインMALDI用の実際の試料は、熱伝導性や表面粗さのような特性 が銅のそれとは異なる未研磨のDERLINまたは水晶輪上に準備された。にも かかわらず、銅テープ上に析出した軌跡の画像は、真空中における試料の析出と 結晶化の可能性について有用な情報を生じることができた。次のステップは、こ の試料準備技術をMALDI−TOF質量分光器に実施することであった。 飛翔時間計器 真空中の析出によるMALDI−MS用の試料の準備が分離された真空チャ ンバ内でオフラインで遂行できるとしても、それはオンラインで、即ち質量分光 器のソース室内で遂行されることが望ましい。質量分光器のソース室内に液体を 直接導入できるようにするために、そしてインターフェースの設計の自由度をま すために、我々は質量分光器をハウス内に建築することを決定した。 溶媒の連続噴霧の間に圧力を十分に低く保つために、そのシステムの建設に は高速のポンピングが使用された。典型的な商用質量分光器のポンプより遙かに 高速なポンピング速度を有する拡散ポンプが選択され、適切なタスクが見いださ れた。大きなチャンバと飛翔チューブは、試料装填機構の修正用に十分な空間と 同様に、高速蒸発速度を確保した。液体窒素クリオトラップ(cryotrap)はまた 濃縮可能な蒸気、例えば水またはメタノールを毛管出口から除去した(製造者に よって特定されるように3000L/sのポンピング速度)。溶媒の析出中の通 常の圧力は低10-6トールの範囲であるが、飛翔チューブ内の最低圧力は5×1 0-8トールであった。差動ポンピングまたは冷凍トラップの使用によって分光器 から溶媒の蒸気を除去することも可能である。このことは、高真空ポンプ(例え ば拡散ポンプまたはターボ分子ポンプ)のポンピング速度に対する必要性を低減 可能にする。差動ポンピングの場合には、殆どの蒸気は析出領域(mトール範囲 または殆ど1−10トールの圧力)におけるラフなポンピングによって除去され る。そして、乾燥された試料は、高真空、典型的には10-5〜10-7トールに保 たれた離脱領域に送られる。差動ポンピングのこの用法は、米国特許第4,05 5,987号に開示されている移動ベルトインターフェースの概念(析出が大気 圧で起こる)と同様である。しかしながら、本発明の方法では、析出は準大気圧 で起 こる。このことは、ポンピングシステムに対する要求を減少させる。 MALDI−MSインターフェースによる試料析出 質量分光器のソース室内でのMALDI試料の直接オンライン析出が試験さ れ、真空中への直接噴霧と比較された,。析出輪の役割とその適切な回転速度が 観察され、そして噴霧毛管の寿命期待度(この試料導入方法の強さ)が評価され た。 以下の実験の全ては、図1に示すように、TOF MSのソース室内で直接 遂行された。溶液の噴霧と析出の過程は、イオンゲージを使用する圧力測定を通 して便利にモニタされることができた。イオンゲージは空気によって校正された が、このゲージの感度はシステム中のガスのイオン化効率に依存している。メタ ノールのイオン化効率(1.85)と水のイオン化効率(1.12)は、空気の それ(1.00)より高いので、イオンゲージの出力は溶媒の噴霧の間に正の誤 差を含むであろう。チャンバ中の背景ガスの組成が実験中に変化したため、ガス 混合物のイオン化効率は正確に知られていない。それ故、イオンゲージ信号は測 定されたように電圧でプロットされ、そして圧力には変換されなかった。にもか かわらず、イオンゲージ電圧の増加は圧力の増加に関係している。例えば、1V の増加は、背景ガスの一定組成において、圧力の10倍の増加に対応する。チャ ンバ内の背景ガスの組成が既知である場合は、以下に与えられる圧力値はイオン ゲージ信号から評価された。 水晶輪上の50%(v/v)メタノールの噴霧と析出は、図4の軌跡Aに見 られるように、イオンガスの信号に変化を与えた。最初に、毛管を空気だけが流 れ、そして空気噴霧と拡散ポンプのポンピングとの間の平衡が〜3×10-7トー ルの圧力を生じさせた。50%(v/v)メタノールを有する微小ビンが、アス タリスクで印された時刻に、毛管入口に配置された。毛管からの空気がこの期間 内にチャンバ内に吸い込まれるように、圧力は1秒以内に2×10-7トール以下 に降下した。次に、溶媒が毛管を満たしたときに、空気も溶媒も毛管出口から溶 出されず、圧力は低いままであった。溶媒が毛管出口に到達したときに、液体は 輪上に薄いフィルムとして析出された。この薄いフィルムとチップからの溶媒の 蒸発は、イオンゲージ信号中の鋭い増加によって証明されるように、極めて速か った。噴霧された溶媒の率は、蒸発したメタノールの率と全く等しかった。質量 分光器の壁面への溶媒分子の吸収もまた、数秒後に平衡に達し、圧力の高まり( 〜2×10-7トール)が生じた。 50%(v/v)メタノールを有する微小ビンはその後、十字を印した時刻 に毛管入口から除去された。空気が毛管内への流入を開始し、そして毛管中の溶 媒のプラグの長さが短くなるにつれて、溶媒の流れが増加した。この液体流の増 加が、圧力スパイク(<10-5トール)を発生させた。最後に、全ての溶媒が除 去された時に、空気は再びチャンバ内に流れ始め、そして圧力は緩やかにその初 期値に復帰した。この後者の過程は比較的長い。その理由は、質量分光器の壁面 からの溶媒の緩やかな離脱によるものと推定される。同様の圧力の振る舞いがメ タノール、10%(v/v)メタノールおよび水に対して観察された(データは 示されていない)。 毛管チップが輪に接触しなかったときに、離脱過程を真空中への直線液体噴 霧と比較することは興味深い(図4の軌跡B−D)。純粋なメタノールの噴霧は、 圧力を最初は増加させ、そしてその後は幾分後に降下させる(図4、軌跡B)。し かしながら、小滴の形成は毛管出口で観察され、メタノール表面対体積比を減少 させ、その蒸発を緩慢にした。メタノールの蒸発は温度をその凍結点(−94℃ )以下には低減しなかった。このため流れは中断されなかった。噴霧過程の中断 に起因する圧力中の降下によって証明されるように(図4、軌跡C)、50%(v /v)メタノールが噴霧されたときに、部分的な凍結が仮定された。プラグ法の 後で、流れは復活された。このサイクルは数回繰り返され、圧力振動を生じさせ た。一時的な流れを伴う完全な凍結は、10%(v/v)メタノールまたは水の 噴霧から生ずる(図4、軌跡D)。これらの結果は、その他の報告された結果に基 づいて予測された(42、43)。 図4に示された結果から、回転輪22が2つの重要な機能を有することが結 論付けされる。第1に、図2Cに見られるように、それはチップから液体を遠ざ けることによって、毛管出口における溶媒の蓄積を防止する。この点に関して、 毛管端部は、例えばグラインド、引き抜き、またはエッチングによって、テーパ 付けされる必要があることが見出された。その理由は、図2Bに示されているよ うに、毛管壁面に付着している溶媒小滴23からの蒸発が毛管を冷却し、目詰ま りを生じさせるからである。小滴の形成はまた増加した無駄な体積とその結果の バンドの広がりを意味する。加えて、再び図2Bおよび図2Cを参照すると、析 出された軌跡の幅は概ねチップの外径に比例していることが判る。例えば、図2 Cに見られるように、テーパ付き毛管(内径20μm、外径150μm、チップ 外径40−60μm)に析出した試料軌跡の幅は40−60μmであり、直交し て切断された同じ毛管から析出した約200μm幅の試料軌跡と比較された(図 2B)。第2に、室温にある輪は、毛管出口の溶媒が凍結するのを防止する熱貯 蔵部として作用した。溶媒の蒸発および/または昇華にとって必要なエネルギは 、液体溶媒からと同様に、輪から取られた。それ故、他の設計(21−24)と は異なり、迫加の加熱要素は必要でなかった。溶媒は非常に薄い層を輪の表面上 に形成し、蒸発および/または昇華を高速且つ一様にした。このことは、図3A −3Cに示されるように、薄い微細結晶又はアモルファス試料フィルムへと導く 。最後に、毛管チップ30が輪を軽く押すように、そしてチップと輪との間に良 好な接触が維持されるように、毛管チューブ24は曲げられた。 加えて、非導電性材料の輪は、質量分光器内の電極を外部のシステムから絶 縁した。この代わりに、必要であれば、例えばアルミニウムまたはステンレス鋼 の導電性の輪が使用できる。この場合は、毛管チップは輪と電気的に接続される 。この構成はアークを研究する上で有用である。更に、試料離脱領域と試料析出 領域との分離は、試料の機械的輸送の結果として、有利である。析出領域で蒸発 した溶媒はレーザ離脱スポットでの局部的な過剰圧力には寄与しない。析出領域 では、上昇した局部圧力に起因して、電気的放電は全く観察されなかった。加え て、2つ領域の分離は、差動ポンピングスキームの実施を可能にする。そこでは 約1トールまたはそれ以下の準大気圧において、析出領域が概ね真空に維持され る。もう1つの可能性は、溶媒分子を除去する小さな冷蔵トラップによって析出 領域を囲むことである。凍結した溶媒は、器具が使用されなくなった時に加熱し てトラップから放出される。 実験と実験の間に純粋なメタノールで噴霧毛管を洗浄すると、毛管の寿命を 長くすることが見出された。メタノールは、チューブ壁面に吸着された氷の結晶 および他の物質、例えばありうるマトリクスを殆ど溶解した。溶媒の濾過がまた 期待されたように有用であることが見出された。単一の毛管(内径20μm、外 径150μm、長さ12cm)は、このようにして数日間の噴霧/析出に使用で きる。加えて、入口を空気に曝したまま分光器内に残された毛管は、数ヶ月間目 詰まりを起こさなかった。 アナライトの使用 試料の適切な照射は、MALDI分析で良好なスペクトルを得るためには基 本的なことである。離脱領域を通して移動する試料全体の軌跡面積は、100% のデューティサイクルおよびここでの最高の感度に到達するために、離脱レーザ によって照射されるべきである。しかしながら、どのようなタイプのレーザの使 用も可能である。長さ87μm、幅40−60μmの試料軌跡のセグメント部分 を離脱レーザに曝すために、モータの単一ステップが計算された。レーザ離脱ス ポットの実際の寸法は、概ね100×100μmであると測定された。レーザ離 脱スポットにおける500MW/cm2の電力密度は、200μJ、4nsパル スの窒素レーザによって、光学損失無いものと仮定して達成された。図1Aを参 照すると、窓42およびレンズ44の吸収と、ミラー46の反射と、レーザの理 想的でないビーム形状とが、レーザビームを50%も減衰させる。利用可能な離 脱電力密度は依然としてMALDI実験にとって約1−10MW/cm2以上必 要である(2、65)から、自然の密度フィルタが離脱電力密度を離脱電力密度 のしきい値より10−20%上に調整するために使用された。 ステップモータ48によって与えられる輪22の回転速度の範囲は、0−1 2rpmであった。しかしながら、回転速度の使用可能な範囲はより狭いもので ある凍結した溶媒と溶質による毛管の目詰まりは、低速、例えば〜0.1rpm で可能であった。一方、軌跡のいくつかのセグメントがレーザのショットとショ ットの間にリペラ内のスリットを通過するために、離脱レーザは全ての試料に高 回転速度で照射できなかった。このことは、1秒当たりのモータのステップ数が レーザの最大繰り返しレート(30Hz)より高くなければならないことを意味 する。試料軌跡のより広い面積を照射するために、モータの数ステップに対応し てレーザの焦点をずらすことは、いくつかのケースで望ましくない。例えば、分 離したカラムからの溶質が輪上に析出する場合は、広いレーザ離脱面積は分離方 法の分解能を低下させる。後に示されるように、離脱レーザの数ショット(10 −50)は、一般にはより多くの析出資料を分析するために、試料軌跡上の各長 さ87μmのセグメントに加えられなければならない。 アナライトが毛管に入る速度と輪の周速との比は、直接または分離後のいず れかに噴霧するアナライトを濃縮する潜在的手段を提供する。液体注入の手法に よって分離カラムが噴霧毛管に結合されるときは、与えられたアナライトの濃度 係数は、アナライトが分離カラムを出る速度と輸の周速との比に等しくなる。輪 の回転速度の変化は分析中の異なる化合物に対する濃度係数を変化させる。例え ば、緩やかに移動する化合物のより広いピークは、CE分析中の輪回転の段階的 な減速によって注目される。実際の分離方法のオンライン結合では、液体注入の アナライト損失によって、濃度係数は低減される。試料噴霧/析出のいくつかの 特徴が表1に示されている。輪の最低回転速度0.17rpmでさえも、軌跡の セグメント当たりのレーザのショット数は、レーザの最大繰り返しレートで6で あった。より良好な信号対雑音比を得る目的のために、より多くのショットを各 セグメントに与え、そしてより多くの試料を使用するために、より高い繰り返し レートのレーザが必要とされるか、あるいは輪の回転速度が析出完了後に低下さ れる。 表 1 水溶液の計算された析出特性 流率=200nL/min 試料の残りを除去するために、各実験の後で輪を洗浄することが望ましいこ とが判明した。ソース室が大気圧に持ち込まれた後に、プローブは引き抜かれ、 そしてメタノールを含んだ綿チップアプリケータが高速(>10rpm)で回転 する輪の洗浄に使用された。次の分離を含む洗浄処置全体は、5分以下であった 。輪のオンライン洗浄は、長い連続した分析又は複数の分析用にインターフェー スを使用する上で必要である。 材料と方法 質量分光器 図1Aを参照すると、長さ1mのドリフト領域を有する線形ウイレイ・マク ラーレン(Wiley-McLaren)型のTOF質量分光器(46)が構築されている。 20cm3のソース室5と、試料装填機構と、加速光学系と、直径10cmの飛 翔チューブ20と、検出器19は、カリフォルニア州グラスバレイのアール・エ ム・ジョーダン(R.M.Jordan)社から購入された。最初の試料装填機構は従来の MALDI試料(乾燥小滴法によって準備された)の分析だけに使用された。リ ペラ板12と第1グリッド14との間の距離、並びに第1グリッド14と第2グ リッド16との間の距離は、それぞれ12.7mmであった。接地された2つの グリッドのそれぞれに対するイオン送信率は、90%であった。リペラ板上の電圧 (+15kV)は電源(Model CZE1000R/X2263,Spellman,Hauppauge,NY)によっ て制御された。拡張されたダイナミックレンジを有する40mmのデュアル・マ イクロチャネル板(MCP)(Galileo,SturbrIge,MA)は、イオン検出器として役 立つ。この検出器の入力グリッドのイオン送信率は82%であり、3つのグリッ ドの合計イオン送信率を66%とした。 この器具は、2400L/sの最大ポンピング速度を有する拡散ポンプ(Mo del VHS-6,Varian,Lexington,MA)によって分離された。冷蔵リサーキュレータ( Model CFT-75Nesiab,Portsmouth,NH)が拡散ポンプを冷却するために使用され た。質量分光器の油汚れは、クリオトップ(Model 326-6,Varian)および電動空 気式ゲート弁(Model GV-8000V-ASP-P.MDC,Hawyard,CA)によって防止された。 拡散ポンプは、分子シーブ(seive)トラップ(Model KMST-150-2,MDC)を装備した 2ステップ機構式ポンプ(Model Pascal 2015,Alcatel,Anney, France)によって戻された。2つのコンベクトロン・ゲージと2つのイオンゲー ジを有する真空コントローラ(Model 307)は、グランビル・フィリップス(Granvi ll-Philips-Boulder.CO)社から購入された。コンベクトロンはソース室の前段 と中に配置され、稼動しているイオンゲージは検出器領域にあった。研究室製の TOF MSコントローラは拡散ポンプ、電動空気式ゲートおよびHV電源を動 作させた。このコントローラは、偶発的な圧力増加または冷却機能不全に起因す るダメージからこの器具とその部品を保護した。それはまた、MCP検出器用の 電源をも含んでいた。 337nm、30Hzの窒素レーザ(Model VSL-33ND-S,Laser Science,Fr anklin.MA)がMALDI用に使用された。レーザビームは、ステップ自然濃度 フィルタ21(Edmund Scientific,Barrington,NJ)によって減衰され、そして 水晶レンズ44によって試料ターゲット上に焦点合わせされた。離脱ビームの入 射角(ビームと飛翔軸とから規定される)は60°であった。 オンラインMALDI−TOF MSインターフェース 最初の実験は、ポリカーボネート製の小さな円筒形真空セル内で行われた。 基本構成は、以下に述べる実際のインターフェースと全く同じであった。メチル グリーンの溶液は、3VのDCモータで推進される、アセタール樹脂(DELRIN,D uPont,de Nemour,Wilmington,DE)製の輪の上に析出された。この小セルは高電圧 電極を含んでいない。その理由は、それが析出過程だけをモニタするために設計 されているからである。このセルは、機械式ポンプ(Model DC20,Precision Sci entific,Chlcago,IL)によって空にされた。 図1Aおよび1Bを再び参照すると、実際のMALDI−TOF MS器具 に対して、アナライトとマトリクスの混合溶液が、内径20μm、外径150μ mの溶融シリカ毛管24(Polymicro Technologies,Phoenix,AR)を経由して、 水晶輪22(Optikos,Cambridge,MA)上に析出された。毛管は、外径9.52mm 、内径6.7mm、長さ7cmのステンレス鋼製のプローブ18内に収容された 。内径0.4mmのPEEKフェルールを有するパイプアダプタがチューブの外( 大気)側に取り付けられ、そして内径0.25mmの中心穴を有するDELRI N キャップがチューブの内(真空)側をカバーした。このプローブは、インターフ ェース・フランジの中心の内径9.53mmのクイック結合を経由してソース室 の毛管の端部が僅かに曲がって輪に接触する点に挿入された。毛管の出口には、 細かなサンドペーパを使用してテーパが付けられている。水晶輪の直径は5.0 cmで厚さは1.0cmであった。この輪の周面は研磨されていない。ステンレ ス鋼の軸の上に完全にバランスされた輪は、ギヤ式ステッパモータ48(Model A BS,Hurst,Princeton,IN)によって、1回転に対し0から12rpmステップ の回転速度範囲で推進された。 試料プローブ用の中心穴を有する初期のリペラ板(R.M.Jordan Co.)は、従来 のMALDI試料の最初の分析にだけ使用された。リペラ板の改良は輪を組み込 むために必要とされた。図2Aを参照すると、12×30mmの矩形穴が板の中 心に切断され、板の中心にスリット(12×0.2mm)56を形成するために 、2片52のステンレス鋼ホイル(25×25×0.05mm)が導電性ニカワ 54によってリペラ板12に接着された。ホイルの片は、それらが柔軟性を保つよ うに、リペラ板のスリットと対向する端部に接着された。インターフェースフラ ンジから輪までの距離は、輪が軽くステンレス鋼ホイルに接触するように、調整 された。 走査型電子顕微鏡 試料形態学は、走査型電子顕微鏡(Model AMR 1000,Amray,Bedford,MA)で 研究された。試料は、スパッタ・コーター(Model Samsputter 2a,Tousimis,Ro ckville,MD)中で金/パラジウム(60/40)によってスパッタ被覆された。 被覆プロトコルの下で、金属被覆の厚さが10−15nmであると推定された。 実験制御及びデータ獲得 デジタル遅延ジェネレータ(Model 9650A,EG&G,Princeton,NJ)が、研究室製 のデジタルデバイダと同様に、離脱レーザにトリガをかけた。デバイダの出力は 、輪の回転とレーザパルスとの精密な同期用にステッパモータ・コントローラ(M odel EPC01,Hurst)を駆動した。ドライバ比を設定することによって、各試料 スポットに加えられるレーザパルスの数を調整できる。ステッパモータのコント ローラは、モータを推進し、コントローラのカウンタをリセットする外部パルス を受信できるように改良されている。500MHz、1−Gs/sのデジタルオ シロスコープ(Model 9350AM,LeCroy,Chestnut Ridge,NY)は、リアルタイムの測 定および/またはコンピュータへの質量スペクトルの転送を可能にした。DOS 環境で動作するコンピュータプログラムは、複数のファイルをオシロスコープか らGPIBインターフェースを経由してPCに転送した。約50のシングルショ ット質量スペクトル(それぞれは2000のデータ点からなる)は、1秒でコン ピュータのメモリに転送できた。 毛管電気泳動 毛管電気泳動が、電気浸透流を除去するためにポリビニルアルコール(47 )で被覆された、内径75μm、外径375μmの溶融シリカ毛管(Polymicro T echnologies)を使用して実施された。10mMのクエン酸溶液(電気泳動級、Sc hwarz/Mann Biotec,Cleveland,OH)が運転緩衝液として使用された。電気泳動は 高電圧電源(ModelPS/EH30,Glassman,Whitehouse Station,NJ)によって500 V/cmで駆動された。試料は緩衝されていない溶液から、50V/cmの電気 移動または250Paの圧力によって注入された。UV用の毛管は、合計長が1 5cm、実効長が10cmであった。CE検出器(Model Spectra 100,Spectra Physics)からの220nmにおける吸収が、Chrom Perfect(Justice Innovation s,Mountain View,CA)を使用して記録された。 図5を参照すると、オンラインMALDI−TOF MS用に、分離毛管( 10cm長)32が、10mMのαCHCAマトリクスをカソード緩衝液として 含んだポリカーボネート製の液体ジャンクション(48,49)34に接続され た。約100μmの間隙を隔てて分離毛管と噴霧毛管とを精密に中心合わせする ために、PEEKライナ62(Model FS1L.15PK,FS1L.4PK,Valco Instruments,Co .,Houston,TX)がポリカーボネート液体ジャンクション・ブロック34の穴に挿 入された。試料は初めに分離毛管に注入され、そして5秒以内にステッパモータ が起動された(0.33rpm)。 化学薬品 析出物を真空中に曝すために、メタノール中のメチルグリーン(Sigma Chemi cal Co.,St Louis,MO)の溶液と蒸留水が初めに使用された。α−シアノ−4−ヒ ドロキシケイ皮酸(αCHCA)、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキ シ−3−メソキシケイ皮(フェルラ)酸(全てSigma Chemical Co.)、および3− ヒドロキシピコリン酸(Aldrich Chemical,Milwaukee,WI)が、それぞれ50%( v/v)メタノール中の0.1Mストック溶液からなるMALDI用マトリクス として使用された。アンギオテンシシン、アンギオテンシノーゲン(表1参照)、 ヘプタペプチドEDPFLRFおよびウシ・インスリン(BI)がシグマ化学社 から購入され、そして水中の1mg/mLのストック溶液が作られた。BIの1 mMストック溶液は0.1%トリフロロ酢酸(J.T.Baker Inc.,Phillipsburg,N J)中に溶解することによって準備された。メタノール、エタノールおよびアセト ニトリル(全てHPLC級)はフィッシャー・サイエンス社(Fair Lawn,NJ)から購入 された。 以下の実施例は本発明の利点を説明するために、そして当業者がそれを製造 し、使用することを助けるために、提示されたものである。これらの実施例は、 いかなる意味においてもこの開示の範囲を制限することを意図したものではない 。 実施例1 オンラインMALDI性能 新たなインターフェースの性能は、αCHCAをマトリクスとして有するい くつかのオリゴペプチドを使用して試験された。オフラインMALDI−MS分 析が最初の試料装填プローブとリペラを使用して遂行された。100のスペクト ルの平均は、図6に示されているように、ステンレス鋼プローブチップ上に析出 された混合溶媒(アセトニトリル:エタノール:水=36:60:4)中の10 0μMのウシ・インスリンと100mMのαCHCAの乾燥小滴試料上のスポッ トから得られた。オンライン・アプローチのために、10mMのαCHCA水溶 液を有する1μMのウシ・インスリンが30秒間、0.33rpmで回転する輪 上に析出された。この場合、平均化されたスペクトルは、軌跡の50のセグメン トからの100のシングルショット・スペクトルから得られた。即ち、各セグメ ントに2ショットが加えられた(図6、軌跡B)。従来通りに準備され、真空析出 されたαCHCAマトリクスを有するウシ・インスリン試料のMALDIスペク トルは、極めて同様に現れた。真空析出された試料の場合にインスリンのピーク の質量分解能は、元のリペラで得られた値と比較されうるものであった。リペラ 板の改良された製造とタイムラグのあるフォーカシングの組み込みは、分解能を 更に強化する。タイムラグのあるフォーカシングの使用によって、イオンは、ス リットから遠ざかった後に、より均質な電界において加速される。αCHCAマ トリクスを有するアンギオテンシンおよび他の小ペプチドのオンラインMALD 1スペクトルがまた得られた。 輪の周方向での試料軌跡の一様性と、輪の適切なバランスと、インターフェ ース全体の粗さは、特に分離法と結合したオンラインでは、MALDIスペクト ルの良好な再現性にとって必要不可欠である。軌跡に沿ったMALDIスペクト ルの変化を決定するために、0.33rpmで回転する水晶輪の上に1μMのア ンギオテンシン11のフラグメント1−7と、10mMのαCHCAマトリクス の混合溶液が析出された。この析出は1分後に中断され、レーザ繰り返しレート 20Hzおよび回転速度0.066で、即ちセグメント当たり10ショットで、 1000のシングルショットスペクトルが50秒以内に収集された。100セグ メントのそれぞれからの10のシングルショットスペクトルの平均がPCを使用 して計算され、また平均スペクトル中のアナライトイオン(m/z=900)に 対応するピーク面積が、図7に示すように、セグメント数に対してプロットされ た。信号中の変化は±18%であるが、ペプチドのイオン信号は、従来のMAL DI試料から得られた同じ信号に比べてより一定化されていた。加えて、ペプチ ドのピークは全てのシングルショットスペクトルに存在する。これらの結果は、 均一な試料軌跡の完全なセグメントを包囲するレーザ離脱スポットを有したレー ザビームの適切な配列から発生する。本発明の方法では、離脱レーザビームが初 めに整列された後は、「スイートスポット」をサーチすることは全く必要ない。 こ れとは対照的に、従来のMALDI試料のいくつかのスポットは、全く信号を生 じない。そして、試料上の「スイートスポット」の局部化はときおり十分な時間 量を要求する。信号変動のさらなる改善は、内部基準を使用することによって達 成できる。 実施例II 種々のマトリクスの効果 種々のマトリクスがペプチド試料と共に試験された。本発明のオンライン・ インターフェースの重要な利点は、それがすでにMALDI用に開発されている 同じマトリクスを使用できる点およびそれが液体マトリクスに制限されない点で ある。α−シアノ−4−ヒドロキシケイ皮酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、 4−ヒドロキシ−3−メソキシケイ皮(フェルラ)酸および3−ヒドロキシピコ リン酸のような従来のマトリクスは、ペプチド試料と共に試験された(結果は示 されていない)。 マトリクス対アナライト比(66)の効果およびアルカリ金属の存在は、迫 加の論議をする価値がある。マトリクス対アナライト比の効果を研究するために 、1μMのヘプタペプチドEDPFLRFと1,10または100mMのαCH CAの混合メタノール水溶液が0.33rpmで回転する水晶輪上に析出された 。マトリクスの飽和または非常に濃縮された溶液、例えば従来の試料準備に使用 された100mMのαCHCA溶液は、毛管に目つまりを起こすことが見いださ れた。加えて、非常に高いマトリクス対アナライト比は、より薄い試料軌跡とマ トリクス中へのアナライトの希釈を意味する。それ故、約10mM以上の高濃度 のマトリクス溶液の使用は我々のオンラインシステムには推奨されない。結晶化 するマトリクスが緩やかに除去され、毛管の出口に蓄積されるときに、マトリク ス濃度は、輪の回転速度が非常に遅い場合でさえも、低減されるべきである。 図8の軌跡Aに示すように、10mMのマトリクス濃度におけるシングルシ ョットMALDI質量分光中に、アナライトの相対的に大きなピークが見られる 。それは試料の薄い層が形成され、より多くのアナライトが離脱レーザのシング ルショットで使用されるときに、マトリクスを低い濃度で使用する利点になると 推 定される。しかしながら、図8を参照すると、マトリクス対アナライト比が十分 である(1,000)にもかかわらず、1mMのマトリクス濃度ではアナライト に関連した軌跡Bの弱いピークだけが観察される。 相対的に豊富なアルカリ金属のイオンのペプチド[M+H]+の疑似分子イ オンに関する内転は、1mMのマトリクス濃度における低いアナライト信号に対 する説明を示唆する。[M+Na]+、[M+K]+および[M+2Na]+のよ うな内転イオンのピークが図8に示される両スペクトル中に存在したけれども、 それらは低マトリクス濃度におけるアナライトイオンの一般的な形態である。こ の効果は、マトリクスの低いレベルで断定される。これは、アルカリ金属はプロ トンと競合し、アナライトのプロトン化された形態を抑圧するためである。アル カリ金属汚染のいくつかの可能なソースがある。例えば、ペプチド、マトリクス 、溶媒、噴霧毛管の壁面、および輪である。後のCE−MALDI−MS実験で 判明するように、アルカリ金属の大半はペプチド試料に起源がある。オンライン 脱塩は、良質のMALDI質量スペクトルを得るためには基本的なことである。 実施例III 信号減衰 離脱レーザの如何に多くのショットが理想的な質量スペクトルを生成したか を決定するために、1μMのアンギオテンシンIIIと10mMのαCHCAの混 合メタノール水溶液が0.33rpmで回転する水晶輪上に析出された。噴霧は 〜30秒後に中断され、そして試料軌跡を離脱領域へ送るために輪が回転された 。離脱電力密度はしきい値より〜20%高く調整され、100ショットが終始一 貫して試料軌跡の3つの隣接するセグメントのそれぞれに加えられた。アナライ トイオン(m/z=932)に対応するピーク面積が、100の平均スペクトル (各スペクトルは軌跡の3つのセグメントからの3つのシングルショットの平均 であった)から計算され、そして図8に示すように、離脱レーザショットの数に 対してプロットされた。最初のレーザショットは、次の9つのレーザショットに 比べてアナライトから低いイオン信号を生成した。この結果は、低質量領域(図 示せず)中の質量分光の相違と共に、試料表面に起こるいくつかの化学的及び物 理的 変化(溶融および固化)を示唆する。最初のレーザショットの振る舞いは可変的 ではあるが、いくつかの試料に対して、最初のショットで形成されたアナライト のイオン信号の強度が一貫したショットのものと同様である。同様の現象は従来 のMALDI中でも観察できる(67)。 図9に見られるように、一貫したショットで形成されたアナライトのイオン 信号は、試料が取り除かれると、次第に減衰し、全ての試料は40のレーザショ ット内に消滅した。この結果は、このケースで最適信号対雑音比を得るためには 、20のシングルショットのスペクトルが平均化されるべきであることを示唆し ている。最初のシングルショットのスペクトルを省略することが一般的に示唆さ れる。平均化されるスペクトルの数は、アナライトおよびマトリクス濃度や離脱 レーザ電力密度のような多くの要因に依存している点が指摘される。析出される 試料の量が少ない場合、あるいは離脱電力密度が高い場合は、少ないスペクトル しか必要とされない。 実施例IV 微小量の試料の検出 MALDI−MSは、ペプチドの決定用に非常に感度の良い方法であること が既に示された(7、68)。試料のオンライン析出は、従来の技術を越えて試料 処置する場合に追加の利点を提供する。全ての試料溶液がソース室に送られて輪 の上に蓄積されるものと仮想される。試料軌跡のセグメント(軌跡の幅と輪のシ ングルステップによって与えられる)は、離脱レーザのスポットサイズより僅か に小さく、全ての試料が使用可能であることを意味する。数10のレーザショッ トは、全ての析出された試料を使用すべきである。これは、試料層が非常に薄い ためである。離脱およびイオン化の間のマトリクスとアナライトとの相互作用は 固相および気相で推進されるべきである。これは、軌跡が良く混合されたマトリ クスとアナライトからなるためである。ひとたび離脱レーザビームが適切に整列 すると、輪は資料を離脱領域に送ることができ、試料上の「スイート」スポット を探す必要がない。 図10を参照すると、ヘプタペプチドEDPFLRFの50attomoleのシン グルショット質量スペクトルを有する可能な検出のレベルが非常に良好にみえる 。 実施例V CE−MALDI−MS マトリクスとアナライトの混合溶液CE−MALDI−MSのオンライン真 空析出は、MALDI−MSに直接結合した分離へ導く強力な解決法を提供する 。この実験では、表2にリストされた12のアンギオテンシンのそれぞれの30 0−500pgのCE−MALDI−MSが遂行された。液体ジャンクションは 、分離毛管をインターフェースの噴霧毛管に接続するために使用された。分離毛 管から溶出するアナライトは、液体ジャンクションの貯蔵部中のMALDIマト リクスと混合され、それから輪の上に析出させるために噴霧毛管中に引き込まれ た。 始めに、従来のCE−UV(220nmでの吸収検出)が試験された。10 mMのクエン酸溶液が、アンギオテンシンの分離用運用緩衝液として選択された 。これは、文献(69)(50%(v/v)メタノール中に10mMのαCHC Aを含む溶液が、CE−MALDI−MS用の液体ジャンクションの貯蔵庫に使 用される)から評価されるように、クエン酸のPKaおよびイオン移動度がαC HCAのそれと同様であるからである。アンギオテンシンは、8.3μg/mL (それぞれ)のペプチド混合水溶液から50V/cmの電気移動によって5秒以 内に注入された。注入された最終量は、300から500pgの範囲にあった。 図11に示すように、9つのピークだけがエレクトロフェログラム上で観察され た。歪んだピーク形状は、高い応答性を達成するために、相対的に大きな量の試 料を未緩衝の溶液から注入したことによって生じている。これは多分、クエン酸 緩衝液中の不純物によって引き起こされた、ドリフトする基準線が与えられため である。 もう1つのCE−UV実験では、50%メタノール中の10mMaCHCA 溶液が、CE−MALDI−MSの条件を液体ジャンクションに適合させるため に、検出貯蔵部に配置された。このケースでは、分離に影響することなく、αC HCAのUV吸収アニオンの毛管中への移動に起因して、運用の途中で次第に増 加するように、UV吸収は開始された。 もう1つの実験では、αCHCAがMALDIマトリクスとしてだけでなく 、CE緩衝液中の電解質としても使用された。このケースでは、335nmでの 間接的検出がアンギオテンシン混合物のCE−UV用に使用された。これは、こ の波長におけるマトリクスの吸収係数とペプチドの吸収係数との間の比が大きい からである。CE緩衝液として使用される10mMのαCHCA水溶液が、強く 吸収され、大きな基準線ドリフトとなって現れた。にもかかわらず、図10に示 したと同様の分離パターンが間接検出によって発現した。更には、より高速な金 属カチオンによる3つの追加的ピークがエレクトロフェログラム中に存在する。 この結果は、ペプチドのCE分離がまた試料の脱塩を含んでいることを確認した 。αCHCAがCE用の電解質として作用できることが判明したが、CE分離の 条件がMS検出の要求によっては制限されないことを示すために、クエン酸はC E 中で使用された。 オンラインCE−MALDI−MS検出のために、噴霧流率は毛管から移動 する全てのアナライトイオンを収集するに十分高くなければならない(49)。換 言すれば、噴霧された溶液の速度は、液体ジャンクション中に配置されたカソー ドに向かって移動するアナライトの電気移動速度より高くなければならない。5 0%(v/v)メタノールの噴霧流は、約300nL/minであり、そして殆 どのペプチドイオンは噴霧毛管に入ったものと評価された。 毛管とアノード貯蔵部は、10mMのクエン酸溶液で満たされ、そして液体 ジャンクション中のカソード貯蔵部は50%(v/v)メタノール中に10mM のαCHCA溶液で満たされた。アンギオテンシンは、CE−UVと同じ量で8 .3μg/mL(それぞれ)のペプチド混合水溶液から50V/cmの電気移動 によって5秒以内に注入された。ステッパモータは0.33rpmで稼動し、そ してレーザ繰り返しレートは20Hz、即ちセグメント当たり2ショットに調整 された。図12に示すように、12の全てのペプチドは溶解され、2DのMS− エレクトロフェログラム上で識別された。実験のタイミングは手動で行われたた め、CE−MALDI−MS中の移動時間はCE−UV中のピーク5(移動時間 52.5秒)に規格化された。この規格化された時間は、資料を液体ジャンクシ ョンから離脱領域に送るに必要な時間(約100秒)を含んでいない。CE−M ALDI−MSピークの一時的な半幅は、UVによって検出されたものより低か った。このことは、液体ジャンクション、薄層流、噴霧毛管中の吸収および析出 過程によって引き起こされた広がりが、商業的なUV検出器の軽いビームウエス トの有限なサイズによって引き起こされる広がりより低いことを意味する。 実施例VI 試料の多重分析 毛管アレイや複数の試料チャネルを有するマイクロチップのようなサンプリ ング装置は、複数の試料の同時導入および高い処理性能分析用に使用できる。図 13Bに見られるように、毛管のアレイ24は、回転輪22上の複数試料の同時 析出に使用される。ここで、離脱レーザ28のビームは、全ての試料を順番に照 射するために、輪を横切って段階的に走査される。この解決法は、飛翔時間質量 分光器の高速性の利点を完全に享受でき、また離脱レーザの高い繰り返しレート を他の構成に比べてより実効的に使用できる。 それはまた、離脱ステップの後続に残存する試料の洗浄および除去を自動的 に行うためにも有用である。洗浄ビーム29は、離脱レーザの方位とは異なる方 位でこの目的を達成するために提供される。この洗浄レーザは、離脱レーザから 完全に分離されたレーザである。この代わりに、図13Aに見られるように、単 一のレーザビームが2つの機能を行うために分割できる。これらの実施例で使用 される窒素レーザビームのおよそ5%だけが離脱にとって必要であり、ビームの 残りのエネルギは洗浄機能に使用できる。洗浄はまた機械的にまたは熱の使用を 通して達成できる。 他の実施例 ここに記述された質量分光器は、飛翔時間質量分光器であった。この構成は 単純で、非常に高速であり、特に質量スペクトルを完全に記録するために離脱し たイオンの殆どを使用することに関して実効的である。フーリエ変換イオンサイ クロトロン共鳴質量分光器、4重質量分光器またはイオントラップ質量分光器の ような他の質量分光器もまた使用できる。更には、4極フィルタ/TOFMSシ ステムのようなタンデムシステムは特に有用である。本発明の方法はまた、タン パクの分析に特に重要なMS−MSのような他の質量分光器技術の使用を可能に する。 要するに、本発明の方法の特別な利点は、オンライン結合、非常に短い分析 時間、単一試料に対する高い処理性能、多重化による処理性能(複数の試料の同 時分析)の更なる増加、高い感度および現存する飛翔時間フォーカシング技術と の互換性である。この技術の潜在性は、例えば、感度分析、軌跡分析、大小分子 双方の分析、突然変異分析、DNAシーケーシングおよびオンストリーム分析に 有効に開発できる。 本発明が好ましい実施例に関連して説明されてきたが、当業者は、前述の明 細書を読んだ後に、ここに述べられた成分と方法に対して、種々の変化、均等な 置換、および他の変更をすることができる。従って、特許によって許可される保 護が、添付の請求の範囲およびその均等物に含まれる定義によってのみ限定され ることを意図している。
【手続補正書】 【提出日】平成11年12月20日(1999.12.20) 【補正内容】 請求の範囲 1. 試料を質量分光器内に導入する方法であって、前記方法は、 液体試料を供給する工程と、 準大気圧に維持されたソース室に移動可能な試料受容器を備えた質量分光器 を提供する工程と、 前記試料を、噴霧毛管を通して前記ソース室に導入する工程と、 前記試料を、前記噴霧毛管から前記試料受容器の表面上に直接析出させて、 析出した試料による約200μm以下の幅の軌跡を前記表面上に形成する工程と 、 前記析出した試料が前記噴霧毛管から離れて配置された離脱装置に受入可能 に前記表面を移動させる工程と、 前記離脱装置を使用して、前記試料受容器の前記表面から前記析出した試料 の一部を離脱させる工程と を備えることを特徴とする方法。 2. 前記析出させる工程において、前記試料はサンプリング間隔中、連続して 析出される請求項1の方法。 3. 前記析出させる工程において、前記試料はサンプリング間隔中、不連続な 期間だけ析出される請求項1の方法。 4. 前記導入する工程において、前記噴霧毛管端部は、テーパ付きのチップで ある請求項1の方法。 5. 前記析出させる工程において、前記析出した試料は前記表面上に約60μ m以下の軌跡を形成する請求項1の方法。 6. 前記析出させる工程において、前記試料は約300nl/min以下の流 率で析出される請求項1の方法。 7. 前記液体試料は、マトリクス支援レーザ離脱イオン化用のマトリクス分子 を備える請求項1の方法。 8. 前記マトリクス分子は固体である請求項7の方法。 9. 前記マトリクス分子は液体である請求項7の方法。 10. 前記試料受容器は、輪、円盤およびベルトからなる群から選択される請 求項1の方法。 11. 前記試料受容器は、取り外し可能なカセットである請求項1の方法。 12. 供給された複数の液体試料は同時に前記ソース室に導入され、同時に前 記試料受容器の表面に析出される請求項1の方法。 13. 前記複数の液体試料は、毛管配列によって、前記ソース室に導入される 請求項12の方法。 14. 前記複数の液体試料は、微細組立されたデバイス内の試料チャネルによ って、前記ソース室に導入される請求項12の方法。 15.前記離脱させる工程において、前記離脱装置は走査レーザビームであり、 前記析出した複数の試料は順番に離脱される請求項12の方法。 16. 前記ソース室は、異なる準大気圧に維持された2以上のサブチャンバを 備え、前記析出させる工程と前記離脱させる工程は前記ソース室の異なるサブチ ャンバ内で行われる請求項1の方法。 17. 前記離脱させる工程に後続して、析出した試料の如何なる残りをも洗浄 装置に受け入れ可能とするように、前記表面を移動させる工程を更に備える請求 項1の方法。 18. 前記洗浄装置は、レーザ、機械的装置及び熱源からなるグループから選 択される請求項17の方法。 19. 前記液体試料は、毛管電気泳動装置の出力として供給される請求項1の 方法。 20. 前記液体試料は、毛管電気クロマトグラフ装置の出力として供給される 請求項1の方法。 21. 前記液体試料は、液体クロマトグラフ装置の出力として供給される請求 項1の方法。 22. 複数の試料を質量分光器内に高処理性能で導入する方法であって、前記 方法は、 複数の液体試料を供給する工程と、 準大気圧に維持されたソース室に移動可能な試料受容器を備えた質量分光器 を提供する工程と、 前記複数の試料を、複数のチャネルを有する噴霧毛管を通して同時に前記ソ ース室に導入する工程と、 前記複数の試料を同時に、前記複数の試料の個々の試料は個々に析出するよ うに、前記複数のチャネルを有する噴霧毛管から前記試料受容器の表面上に直接 析出させて、析出した個々の試料によるそれぞれ約200μm以下の幅の軌跡を 前記表面上に形成する工程と、 前記複数の試料から析出した個々の試料が前記噴霧毛管から離れて配置され た離脱装置に受入可能に、前記表面を移動させる工程と、 前記離脱装置を使用して、前記試料受容器の前記表面から前記析出した試料 のそれぞれの一部を順番に離脱させる工程と を備えることを特徴とする方法。 23. 質量分光器用の試料装填機構であって、 毛管ホルダ中に保持された噴霧毛管と、 前記毛管の出口が前記質量分光器のソース室の内側になるように前記毛管ホ ルダを位置決めする、質量分光器のオリフィスのインターフェース・フランジと 、 前記ソース室内側の受容器ホルダ中に保持された移動可能な試料受容器とを 備え、 前記噴霧毛管の出口は、前記移動可能な試料受容器の表面との関係において 、前記試料分光器中に導入された試料を前記受容器上に直接析出するように、そ して前記移動可能な試料受容器が前記表面上に析出した試料を離脱装置が受け入 れ可能な位置に移動するように、位置決めされていることを特徴とする試料装填 機構。 24. 質量分光器用の試料装填機構であって、 複数のチャネルを有する噴霧装置と、 前記複数のチャネルを有する噴霧装置のチャネルの出口が前記質量分光器の ソース室の内側になるように前記複数のチャネルを有する噴霧装置を位置決めす る、質量分光器のオリフィスのインターフェース・フランジと、 前記ソース室内側の受容器ホルダ中に保持された移動可能な試料受容器とを 備え、 前記複数のチャネルを有する噴霧装置のチャネルの出口は、前記移動可能な 試料受容器の表面との関係において、前記試料分光器中に導入された複数の試料 を同時に前記受容器上に直接析出するように、そして前記移動可能な試料受容器 が前記表面上に析出した試料を離脱装置が受け入れ可能な位置に移動するように 、位置決めされていることを特徴とする試料装填機構。 25. 前記噴霧毛管端部は、テーパ付きのチップである請求項23の試料装填 機構。 26. 前記複数のチャネルを有する噴霧装置のチャネルの出口は、テーパ形状 である請求項24の試料装填機構。 27. 前記試料受容器は、輪、円盤およびベルトからなる群から選択される請 求項23または24の試料装填機構。 28. 前記試料受容器は、取り外し可能なカセットである請求項23または2 4の試料装填機構。 29. 複数の噴霧毛管が前記毛管ホルダ内に保持され、前記複数の毛管は、前 記受容器上に複数の試料が直接析出するように位置決めされている請求項23の 試料装填機構。 30. 前記複数のチャネルを有する噴霧装置は、毛管配列を備える請求項24 の試料装填機構。 31. 前記複数のチャネルを有する噴霧装置は、微細組立デバイスを備える請 求項24の試料装填機構。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 プレイスラー,ジャン アメリカ合衆国 02148 マサチューセッ ツ州 マルデン メープル ストリート 33 アパートメント 207

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 試料を質量分光器内に導入する方法であって、前記方法は、 液体試料を供給する工程と、 準大気圧に維持されたソース室に移動可能な試料受容器を備えた質量分光器 を提供する工程と、 前記試料を、噴霧毛管を通して前記ソース室に導入する工程と、 前記試料を、前記噴霧毛管から前記試料受容器の表面上に直接析出させる工 程と、 前記析出した試料が前記噴霧毛管から離れて配置された離脱装置に受入可能 に前記表面を移動させる工程と、 前記離脱装置を使用して、前記試料受容器の前記表面から前記析出した試料 の一部を離脱させる工程と を備えることを特徴とする方法。 2. 前記析出させる工程において、前記試料はサンプリング間隔中、連続して 析出される請求項1の方法。 3. 前記析出させる工程において、前記試料はサンプリング間隔中、不連続な 期間だけ析出される請求項1の方法。 4. 前記導入する工程において、前記噴霧毛管端部は、テーパ付きのチップで ある請求項1の方法。 5. 前記液体試料は、マトリクス支援レーザ離脱イオン化用のマトリクス分子 を備える請求項1の方法。 6. 前記マトリクス分子は固体である請求項5の方法。 7. 前記マトリクス分子は液体である請求項5の方法。 8. 前記試料受容器は、輪、円盤およびベルトからなる群から選択される請求 項1の方法。 9. 前記試料受容器は、取り外し可能なカセットである請求項1の方法。 10. 供給された複数の液体試料は同時に前記ソース室に導入され、同時に前 記試料受容器の表面に析出される請求項1の方法。 11. 前記複数の液体試料は、毛管配列によって、前記ソース室に導入される 請求項10の方法。 12. 前記複数の液体試料は、微細組立されたデバイス内の試料チャネルによ って、前記ソース室に導入される請求項10の方法。 13. 前記離脱させる工程において、前記離脱装置は走査レーザビームであり 、前記析出した複数の試料は順番に離脱される請求項10の方法。 14. 前記ソース室は、異なる準大気圧に維持された2以上のサブチャンバを 備え、前記析出させる工程と前記離脱させる工程は前記ソース室の異なるサブチ ャンバ内で行われる請求項1の方法。 15. 前記離脱させる工程に後続して、析出した試料の如何なる残りをも洗浄 装置に受け入れ可能とするように、前記表面を移動させる工程を更に備える請求 項1の方法。 16. 前記洗浄装置は、レーザ、機械的装置及び熱源からなるグループから選 択される請求項15の方法。 17. 前記液体試料は、毛管電気泳動装置の出力として供給される請求項1の 方法。 18. 前記液体試料は、毛管電気クロマトグラフ装置の出力として供給される 請求項1の方法。 19. 前記液体試料は、液体クロマトグラフ装置の出力として供給される請求 項1の方法。 20. 複数の試料を質量分光器内に高処理性能で導入する方法であって、前記 方法は、 複数の液体試料を供給する工程と、 準大気圧に維持されたソース室に移動可能な試料受容器を備えた質量分光器 を提供する工程と、 前記複数の試料を、複数のチャネルを有する噴霧毛管を通して同時に前記ソ ース室に導入する工程と、 前記複数の試料を同時に、前記複数の試料の個々の試料は個々に析出するよ うに、前記複数のチャネルを有する噴霧毛管から前記試料受容器の表面上に直接 析出させる工程と、 前記複数の試料から析出した個々の試料が前記噴霧毛管から離れて配置され た離脱装置に受入可能に、前記表面を移動させる工程と、 前記離脱装置を使用して、前記試料受容器の前記表面から前記析出した試料 のそれぞれの一部を順番に離脱させる工程と を備えることを特徴とする方法。 21. 分析用試料を準備する方法であって、前記方法は、 試料を供給する工程と、 準大気圧に維持されたソース室に移動可能な試料受容器を備えた質量分光器 を提供する工程と、 前記試料を、前記噴霧毛管から試料受容器の表面上に直接析出させる工程と を備えることを特徴とする方法。 22. 前記析出した試料を、質量分光器の、準大気圧に維持されたソース室内 に配置する工程を更に備える請求項21の方法。 23. 質量分光器用の試料装填機構であって、 毛管ホルダ中に保持された噴霧毛管と、 前記毛管の出口が前記質量分光器のソース室の内側になるように前記毛管ホ ルダを位置決めする、質量分光器のオリフィスのインターフェース・フランジと 、 前記ソース室内側の受容器ホルダ中に保持された移動可能な試料受容器とを 備え、 前記噴霧毛管の出口は、前記移動可能な試料受容器の表面との関係において 、前記試料分光器中に導入された試料を前記受容器上に直接析出するように、そ して前記移動可能な試料受容器が前記表面上に析出した試料を離脱装置が受け入 れ可能な位置に移動するように、位置決めされていることを特徴とする試料装填 機構。 24. 質量分光器用の試料装填機構であって、 複数のチャネルを有する噴霧装置と、 前記複数のチャネルを有する噴霧装置のチャネルの出口が前記質量分光器の ソース室の内側になるように前記複数のチャネルを有する噴霧装置を位置決めす る、質量分光器のオリフィスのインターフェース・フランジと、 前記ソース室内側の受容器ホルダ中に保持された移動可能な試料受容器とを 備え、 前記複数のチャネルを有する噴霧装置のチャネルの出口は、前記移動可能な 試料受容器の表面との関係において、前記試料分光器中に導入された複数の試料 を同時に前記受容器上に直接析出するように、そして前記移動可能な試料受容器 が前記表面上に析出した試料を離脱装置が受け入れ可能な位置に移動するように 、位置決めされていることを特徴とする試料装填機構。 25. 前記噴霧毛管端部は、テーパ付きのチップである請求項23の試料装填 機構。 26. 前記複数のチャネルを有する噴霧装置のチャネルの出口は、テーパ形状 である請求項24の試料装填機構。 27. 前記試料受容器は、輪、円盤およびベルトからなる群から選択される請 求項23または24の試料装填機構。 28. 前記試料受容器は、取り外し可能なカセットである請求項23または2 4の試料装填機構。 29. 複数の噴霧毛管が前記毛管ホルダ内に保持され、前記複数の毛管は、前 記受容器上に複数の試料が直接析出するように位置決めされている請求項23の 試料装填機構。 30. 前記複数のチャネルを有する噴霧装置は、毛管配列を備える請求項24 の試料装填機構。 31. 前記複数のチャネルを有する噴霧装置は、微細組立デバイスを備える請 求項24の試料装填機構。
JP55069898A 1997-05-23 1998-05-22 マトリクス支援レーザ離脱イオン化−飛翔時間(maldi−tof)質量分光用のオンライン液体試料析出インターフェース Pending JP2002502543A (ja)

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