JP4775821B2 - 質量分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ光を試料に照射してイオン化を行うイオン源を備える質量分析装置、具体的には、レーザ脱離イオン化法(LDI=Laser Desorption /Ionization)やマトリクス支援レーザ脱離イオン化法(MALDI=Matrix Assisted Laser Desorption /Ionization)によるイオン源を備える質量分析装置に関する。
レーザ脱離イオン化法(LDI)は、試料にレーザ光を照射し、レーザ光を吸収した物質の内部で電荷の移動を促進させてイオン化を行うものである。また、マトリクス支援レーザ脱離イオン化法(MALDI)は、レーザ光を吸収しにくい試料やタンパク質などレーザ光で損傷を受けやすい試料を分析するために、レーザ光を吸収し易くイオン化し易い物質をマトリクスとして試料に予め混合しておき、これにレーザ光を照射することで試料をイオン化するものである。特にMALDIを用いた質量分析装置は、分子量の大きな高分子化合物をあまり開裂させることなく分析することが可能であり、しかも微量分析にも好適であることから、近年、生命科学などの分野で広範に利用されている。なお、本明細書では、LDIやMALDIによるイオン源を備える質量分析装置を総称して、LDI/MALDI−MSと記すこととする。
図5は従来知られているLDI/MALDI−MSの一般的な構成を示す概略図である。図示しない真空ポンプにより真空排気される真空チャンバ10の内部には、ステージ13、イオン輸送光学系16、質量分析器17、検出器18等がほぼ一直線上に配設され、真空チャンバ10の外側には、レーザ照射部20、レーザ集光光学系22、CCDカメラ23、観察用光学系24などが配置されている。分析対象のサンプル15はサンプルプレート14上に塗布又は載置されており、このサンプルプレート14はx軸、y軸の2軸方向に移動可能なステージ13上に載置される。イオン輸送光学系16は例えば、静電的な電磁レンズや多極型の高周波イオンガイド、或いはそれらの組み合わせなどが用いられる。質量分析器17は例えば四重極型質量分析器やイオントラップ、飛行時間型質量分析器、磁場セクター型質量分析器などが用いられる。
次に上記装置による分析動作について説明する。まずオペレータはサンプル15上のどの箇所を分析するのかを決める。そのために、CCDカメラ23は真空チャンバ10の側面に設けられた観察用窓12及び観察用光学系24を介してサンプル15の画像を取得し、図示しないモニタ上に表示させる。図9はステージ13を上方から見た平面図の一例である。
図9において点線で示す矩形状の観察視野23aがCCDカメラ23で観察される範囲であり、斜線で示す略円形状の範囲がレーザ光21の照射範囲21aである。観察視野23aはレーザ光21の集束径よりも大きく、またレーザ光21の照射範囲21aと観察視野23aとの中心位置はほぼ一致している。したがって、図9(a)に示すように、レーザ光21の照射範囲21aは観察視野23aの内側に入る。また一般に、図9(a)に示す如く、レーザ光21の集束径はサンプル15の大きさよりも小さい。
オペレータはステージ13をx軸及びy軸方向に適宜に移動させて観察視野23aに入る範囲のサンプル15の像を観察しながら分析部位(図9では一例として符号15aで示す位置を分析部位とする)を決定し、図9(b)に示すようにこの分析部位15aをレーザ光照射範囲21aの中心点まで移動させる。
その後、オペレータが分析開始を指示すると、レーザ照射部20から出射したレーザ光21がレーザ集光光学系22で集光され、真空チャンバ10の側面に設けられた照射用窓11を通してサンプル15の上記分析部位15a付近に照射される。レーザ光21が照射されると、サンプル15に含まれる各種物質がイオン化されて、主としてサンプルプレート14に略直交する方向、つまり真上にイオンが放出される。このイオンはイオン輸送光学系16で収束されて質量分析器17に導入され、質量分析器17により質量(厳密には質量電荷比)毎に分離されて検出器18に到達する。検出器18は到達したイオンの個数に応じた電流を検出信号として出力する。したがって、例えば所定の質量範囲を走査するように質量分析器17の動作を設定すると、検出器18では時間経過に伴って順次異なる質量を有するイオンが検出されるから、図示しないデータ処理部においてはこの検出信号に基づいて質量スペクトルを作成することができる。
なお、CCDカメラ23で撮像した画像をモニタで確認する代わりに、接眼レンズを用いてオペレータが直接目視で顕微観察する構成も採り得る。観察用光学系24は観察の空間分解能や作動距離によってその形態が異なり、単品の素子である場合もあれば、複数の素子を組み合わせたモジュールの形態である場合、或いは、そうしたモジュールを複数組み合わせた大掛かりな構成となる場合もある。また、レーザ集光光学系22はレーザ照射部20の仕様や要求される集束径などによってその形態が異なり、観察用光学系24と同様に、単品の素子である場合もあれば、複数の素子を組み合わせたモジュールの形態である場合、或いは、そうしたモジュールを複数組み合わせた大掛かりな構成となる場合もある。
このようなLDI/MALDI−MSにより高い空間分解能で以て分析が行えれば、例えば生体組織を分析することで疾患原因とそのプロセスの解明、生体機能の解明、或いはサンプルの調製方法に関する汎用的な知見などを得ることができ、非常に有用である。しかしながら、従来一般に市販されているLDI/MALDI−MSでは、レーザ光の集束径は数百μm、CCDカメラ(又は接眼レンズ)により観察される視野は一辺が数mm程度であり、上記のような目的のためには全く不十分である。また、例えば非特許文献1などには、レーザ光の集束径を数十μm程度まで絞って分析を行うことが記載されているものの、生体細胞の大きさが数十μmであることを考えると、その中の特定部位の分析を行うためにはその程度の集束径でも十分とは言えず、好ましくは数μm程度の高い空間分解能が要求される。
LDI/MALDI−MSにおいて分析の空間分解能を向上させるために必要な条件は次のようなことである。
(1)高い空間分解能で以てサンプルを観察できること。
(2)サンプルに照射されるレーザ光の集束径を小さく絞ること。
(3)サンプル上の狙った位置に正確にレーザ光を照射可能であること。
(4)レーザ照射や観察のための光学系がイオンの検出効率を妨げないこと。
従来においても分析の空間分解能の向上を目的とした改良が加えられた装置が知られている。図6は例えば非特許文献2に記載の装置の構成を示す概略図である。図5と同一の又は相当する構成要素には同一符号を付している。この装置では、図5における観察用光学系24に代わるものとしてズームレンズ26が使用されるとともに、レーザ照射部20の出射口付近に光域制限用のアパーチャ25が設置されている。
図5では、レーザ照射部20から出射されたレーザ光21は出射直後に平行光として描画してあるが、多くの場合、厳密に言えばレーザ照射部20の内部又は出射直後にビームは極小径となり、そこからビームが進行するに伴って徐々に広がるビーム形状を有している。理想的な平行光である場合には例えば図6に示すようにアパーチャ25を設けて光域を制限すると、レーザ集光の開口数が小さくなりレーザ集束径は却って大きくなってしまう。これに対し、拡散するビームの場合にはアパーチャ25を設けることによりビームの極小径が小さくなり、それが結像される結果であるところの最終的な集束径も小さくすることができる。もちろん、アパーチャ25を設けると光の一部が遮られるからレーザ光のパワーが損失する。これを避けるには、アパーチャ25の代わりにレンズを用いてプレフォーカスを行えばよい。
しかしながら、いずれにしても図6に示す構成では、レーザ集光光学系22、観察用光学系のズームレンズ26ともに作動距離が大きく、それ故に光学系の開口数が小さい。そのため、レーザ光21の集束径と観察の空間分解能とのいずれについても、従来に比べて大きく改善することは困難である。
レーザ照射光学系、観察用光学系の作動距離を小さくするために、図7に示すように光学系22、24をサンプル15に近い位置に設けることが考えられる。この構成では、両光学系22、24ともに開口数が大きくなるので、観察の空間分解能を上げるとともにレーザ光21の集束径を絞ることができる。ところが、サンプル15のレーザ照射位置付近から発生するイオンは主にサンプルプレート14の法線方向、つまり軸Cに沿った方向に運動エネルギーを付与されて飛行を始めるため、観察用光学系24とレーザ集光光学系22にイオンが接触して損失することを防止するには、この軸Cの周囲の空間をできるだけ広く開けておく必要がある。また、もちろん、一方の光学系が他方の光学系の素子や光軸に干渉しないように配置する必要もある。こうした制限から、各光学系22、24をサンプル15に近づけるのには限界がある。
上記限界は特に観察用光学系24にとって大きな問題となる。例えば、紫外レーザ光は、市販の安価な集光レンズをレーザ集光光学系22として用いることにより、容易に作動距離数十mmで数μmの集束径を達成できる。一方、互いの光学系が干渉しないようにするには観察用光学系24も同程度の作動距離であることが好ましく、また微小な分析部位を確実にレーザ光の照射範囲に移動させるためにはレーザの集束径と同程度の分解能の観察光学系を構築する必要がある。しかしながら、コヒーレント性が強いレーザ光と異なり、通常の可視光では、数十mmの作動距離では数μmの空間分解能で観察できるようにすることは殆ど不可能である。したがって、図7に示す構成では、レーザ光の集束径はほぼ所望の程度に絞ることができたとしても、観察の空間分解能はそれに見合った程度まで上げることは困難である。
また非特許文献3には、図8に示すような構成の装置が記載されている。この構成では、ステージ13の上方に、穴有り観察・レーザ集光兼用光学系と穴有りミラー28とが配置され、観察用窓12の外側には波長選択ミラー29が配置されている。サンプル15の像は、穴有り観察・レーザ集光兼用光学系27、穴有りミラー28、観察用窓12、及び波長選択ミラー29を通してCCDカメラ23で撮像される。レーザ照射部20より出射されたレーザ光21は波長選択ミラー29、観察用窓12を通過し、穴有りミラー28で下向きに反射されて穴有り観察・レーザ集光兼用光学系27で集光されてサンプル15に照射される。このレーザ照射によってサンプル15から発生したイオンは、穴有り観察・レーザ集光兼用光学系27と穴有りミラー28の穴を通ってイオン輸送光学系16に到達する。
この構成では、上記のような光学系の干渉等の問題を心配することなく、穴有り観察・レーザ集光兼用光学系27をサンプル15に十分に近づけることができるから、観察の空間分解能を十分に高くし、レーザ光の集束径もかなり小さく絞ることができる。しかしながら、イオンは主としてサンプルプレート14の法線方向に飛び出して飛行するとは言うものの、厳密にはそれと直交する方向にも速度成分を有しているため、穴有り観察・レーザ集光兼用光学系27や穴有りミラー28の穴を通過できないイオンも存在し、それによってイオンの輸送効率が低下することは避けられない。また、レーザ光21は波長選択ミラー29、穴有り観察・レーザ集光兼用光学系27、穴有りミラー28などを通過又は反射する度にそのパワーを損失するため、図5などの構成に比べるとサンプル15でのイオンの発生効率も低くなる。
チャウランド(P. Chaurand)ほか3名、「プロファイリング・アンド・イメージング・プロテインズ・イン・ティッシュ・セクションズ・バイ・MS(Profiling and imaging proteins in tissue sections by MS)」、アナリティカル・ケミストリ(Analytical Chemistry)、2004, Vol.76, No.5, p.86A-93A キャプリオリ(R. M. Caprioli)ほか2名、「モレキュラー・イメージング・オブ・バイオロジカル・サンプルズ:ローカリゼイション・オブ・ペプチドズ・アンド・プロテインズ・ユージング・MALDI−TOF MS(Molecular imaging of biological samples: Localization of peptides and proteins using MALDI-TOF MS)」、アナリティカル・ケミストリ(Analytical Chemistry)、1997, Vol. 69, No. 23, p.4751-4760 スペングラー(B. Spengler)ほか1名、「スキャンニング・マイクロプローブ・マトリクス−アシステッド・レーザ・デソープション・イオナイゼイション(SMALDI)・マス・スペクトロメトリー: インストゥルメンテイション・フォー・サブ−マイクロメータ・リソルブド・LDI・アンド・MALDI・サーフェイス・アナリシス(Scanning Microprobe Matrix-Assisted Laser Desorption Ionization (SMALDI) Mass Spectrometry: Instrumentation for Sub-Micrometer Resolved LDI and MALDI Surface Analysis)」、ジャーナル・オブ・アメリカン・ソサイエティ・フォー・マス・スペクトロメトリ(Journal of American Society for Mass Spectrometry)、2002, Vol.13, No.6, p.735-748
本発明はこのような課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、サンプルでのイオン発生効率や飛行途中でのイオン輸送効率を落とすことなく、つまり分析感度を確保しつつサンプルの観察の空間分解能を高め、且つサンプルへのレーザの集束径を絞ることにより高い分析の空間分解能を達成することができる質量分析装置を提供することにある。
上記課題を解決するために成された本発明は、サンプルにレーザ光を照射して該サンプルに含まれる成分をイオン化し、発生したイオンを質量により分離して検出する質量分析装置において、
a)オン化を行うためのレーザ光をレーザ照射位置に集光照射する、レーザ集光光学系を含むレーザ照射手段と、
b)前記レーザ照射位置を外れた所定範囲を、少なくとも前記レーザ光の集束径の分解能で肉眼により又は撮影画像により観察するための可視光学系を含み、該可視光学系で観察された所定範囲内のサンプル上の任意の分析部位を指定させるサンプル観察手段と、
c)サンプルを保持し、前記サンプル観察手段により指定されたサンプル上の分析部位が前記レーザ照射位置に来るように前記サンプルを移動させるためのサンプル搬送手段と、
を備えることを特徴としている。
従来のこの種の質量分析装置では、サンプル観察手段により観察し得る上記所定範囲とレーザ照射手段によりレーザ光が集光照射される上記所定位置とが重なっていたのに対し、本発明に係る質量分析装置では、上記所定位置は上記所定範囲を外れた、つまり両者が重ならないようにサンプル観察手段とレーザ照射手段との配置が決められている。このようにサンプル観察の所定範囲とレーザ照射の所定位置とが分離されていることにより、サンプル観察手段の光軸とレーザ照射手段の光軸とを互いに離すことができ、例えば観察用光学系を観察位置にあるサンプルに近づけて配置しても、分析時にサンプル上のレーザ照射位置付近から発生するイオンの飛行を妨害することがなく、またレーザ集光光学系やその光軸と干渉することも回避することができる。それによって、観察用光学系の作動距離を小さくすることができ、開口数を大きくして観察の空間分解能を向上させることができる。
なお、レーザ集光光学系は分析時にサンプル上のレーザ照射位置付近から発生するイオンの飛行を妨害するおそれがあるため、極端に分析位置にあるサンプルに近づけることはできないが、上述したようにレーザ光はコヒーレント性が強いため観察用光学系と比較して作動距離が長くてもかなりビーム径を絞ることが可能である。したがって、レーザ集光光学系はイオンの飛行の妨害とならない位置まで離しても問題はない。
以上のように本発明に係る質量分析装置では、レーザ光のパワーを損失することなくサンプルにレーザ光を照射できるのでイオンの発生効率が高く、また発生したイオンの飛行が妨害されにくいのでイオンの輸送効率も高い状態を維持できる。それによって、高感度の分析が行える。また、高い空間分解能で以てサンプルの観察が行え、サンプルへ照射されるレーザ光の集束径も小さくできるので、分析の空間分解能を高くすることができる。これにより、従来の装置では解析が困難であった、生体細胞の中の特定微小部位の分析なども可能となり、特に生命科学の分野において有用な情報を収集することができる。
上述したように本発明に係る質量分析装置では、サンプル観察の所定範囲とレーザ照射位置とが離れているため、分析部位決定後に実際に分析を実行する際には、サンプル搬送手段によりサンプルを観察位置から分析位置まで搬送することになる。このとき、サンプル搬送の位置精度が悪く分析部位の面積が小さいと分析部位にレーザが当たらなくなるおそれがある。
そこで、好ましくは、前記サンプル搬送手段は、前記レーザ照射手段によるサンプル上のレーザ照射寸法以下の位置精度で以てサンプルを搬送する構成とするとよい。この構成によれば、分析部位が非常に微小であっても、分析部位には必ずレーザ光が当たり、分析部位の分析を確実に行うことができる。
また、本発明に係る質量分析装置では、サンプルが観察位置にある状態でサンプルを観察しながら分析部位を決定した後、サンプルを分析位置にまで搬送して分析部位にレーザ光が当たるようにするために、オペレータがサンプル搬送手段によりマニュアルでサンプルを移動させる構成とすることもできるが、多数のサンプルを効率良く分析したい場合にはこうしたマニュアル操作は面倒である。
そこで、本発明に係る質量分析装置において、前記サンプル搬送手段は、前記サンプルを載置するステージと、該ステージを所定範囲で移動させるステージ駆動手段と、前記サンプル観察手段を用いた観察時にサンプル上の任意の位置が分析部位として指定されたとき、該分析部位が前記レーザ照射位置に到達するまでの制御量を算出し、その算出された制御量に基づいて前記ステージ駆動手段を動作させる制御手段と、を含む構成とするのが好ましい。
この構成によれば、オペレータが分析部位を決定すれば、自動的に分析部位にレーザ光が照射されるように位置決めが成されるので、観察の所定範囲とレーザ照射位置とが重なっているような従来の装置に劣らない操作性を達成することができる。
また、本発明に係る質量分析装置において、前記サンプル観察手段は前記所定範囲をその略鉛直上方から観察するものである構成とすることができる。
この構成によれば、サンプルの状態をその真上から観察できるので、例えばサンプル表面に凹凸があるような場合でも分析部位を見つけ易い。
さらにまた、本発明に係る質量分析装置において、前記レーザ照射手段は、前記レーザ照射位置に集光照射するレーザ光の集束径が可変である構成とするとよい。
レーザ光の集束径を必要以上に小さくすると、励起される分子数が減って信号強度が低くなるおそれがあるが、上記構成によれば、分析目的等に合わせてレーザ光の集束径を適正に調整することで、必要な空間分解能を達成しながら十分な信号強度を得て、高感度な分析を行うことができる。
なお、本発明に係る質量分析装置の一態様として、前記サンプル搬送手段により前記サンプルを移動させながら該サンプルにレーザ光を照射して分析を実行することで、前記サンプル観察手段を用いた観察により指定されたサンプル上の任意の領域について、任意の質量を有する分子に対応した信号の有無や強度の二次元分布情報を取得する構成とすることができる。
この構成によれば、サンプル上の任意の領域のマッピング分析を高い空間分解能で以て行うことができ、装置の付加価値が一層向上する。
本発明の第1実施例によるLDI/MALDI−MSの全体構成を示す概略図。 第1実施例のLDI/MALDI−MSにおいてサンプルを上方から見た平面図。 本発明の第2実施例のLDI/MALDI−MSにおいてサンプルを上方から見た平面図。 本発明の第3実施例によるLDI/MALDI−MSの全体構成を示す概略図。 従来のLDI/MALDI−MSの全体構成を示す概略図。 従来のLDI/MALDI−MSの全体構成を示す概略図。 従来のLDI/MALDI−MSの全体構成を示す概略図。 従来のLDI/MALDI−MSの全体構成を示す概略図。 図5のLDI/MALDI−MSにおいてサンプルを上方から見た平面図。
符号の説明
10…真空チャンバ
11…照射用窓
12…観察用窓
13…ステージ
14…サンプルプレート
15…サンプル
15a…分析部位
16…イオン輸送光学系
17…質量分析器
18…検出器
20…レーザ照射部
21…レーザ光
21a…レーザ光照射範囲
22…レーザ集光光学系
23…CCDカメラ
23a…観察視野
24…観察用光学系
30…ステージ駆動機構
301…x軸ガイド
302…y軸ガイド
303…レール
304、305…ストッパ
31…ステージ駆動部
32…制御部
33…操作部
34…表示部
40…気密室
41…試料導入管
42…透過照明部
43…イオントラップ
44…真空ポンプ
以下、本発明に係る質量分析装置の実施例であるLDI/MALDI−MSについて図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例(第1実施例)によるLDI/MALDI−MSの全体構成を示す概略図である。図1において既に説明した図〜図と同一の構成要素については同一符号を付して説明を略す。
第1実施例によるLDI/MALDI−MSでは、サンプルプレート14を上部に載置するためのステージ13はステージ駆動機構30により特にx軸方向に大きくスライド移動可能となっている。即ち、図1でステージ13を実線で示す位置が分析位置であり、点線で示す位置が観察位置である。但し、分析位置及び観察位置は必ずしも固定された1つの位置ではなく或る範囲を有しており、それぞれサンプル15の大きさによってその範囲が決まり、サンプル15が小さいときには分析位置及び観察位置は狭くなりサンプル15が大きいときには広くなる。
サンプル15が分析位置にあるとき、レーザ照射部20より発せられたレーザ光21はサンプル15に近接して配置されたレーザ集光光学系22で集光されてサンプル15の所定位置に当たる。質量分析を行うためのイオン輸送光学系16、質量分析器17、検出器18は分析位置にあるサンプル15の上方に軸Cに沿って配置されている。一方、CCDカメラ23はほぼ鉛直下方を撮影するように配置され、観察位置にサンプル15が存在するときに、観察用窓12、観察用光学系24を通してサンプル15の上面の所定範囲の像を撮影する。
即ち、本実施例の装置の最大の特徴は、従来、レーザ照射部20より発せられたレーザ光21の照射範囲とCCDカメラ23によるサンプル15の観察視野とが重なっていたのに対し、レーザ光21の照射範囲と観察視野とが重ならず、x軸方向に離れた位置に設定されていることである。図2は第1実施例におけるステージ13の移動範囲全体を上方から見た平面図である。ステージ13はy軸方向に延伸するy軸ガイド302に沿ってy軸方向に所定範囲で移動可能である。また、y軸ガイド302はx軸方向に延伸するx軸ガイド301に沿ってx軸方向に所定範囲で移動可能である。図に明らかなように、CCDカメラ23による観察視野23aの中心点とレーザ光照射範囲21aの中心点とはx軸方向に距離Lだけ離れている。
このように観察視野23aとレーザ光照射範囲21aとを離したことにより、観察用光学系24がレーザ集光光学系22やサンプル15から飛び出したイオンの飛行経路と干渉することがなくなり、観察用光学系24を観察位置にあるサンプル15に近づけることで高空間分解能の顕微観察が行える。
次に、第1実施例のLDI/MALDI−MSによる分析動作を説明する。まず、操作部33でオペレータがサンプル観察を指示すると、制御部32による制御の下に、ステージ駆動部31がステージ駆動機構30を作動させてステージ13を観察位置の初期位置まで移動する。そして、その状態でCCDカメラ23は観察視野23aの範囲の画像を取得し、制御部32を通して表示部34の画面上にその画像を表示させる。上述したようにこのとき顕微観察される画像は高い空間分解能を有しており、微小部分まで明瞭に見える。オペレータは操作部33の操作によりステージ13をx軸及びy軸方向に適宜に移動させ、サンプル15上の所望の分析部位15aが観察視野23aの基準点である中心点にくるようにステージ13を移動させる(図2(b)参照)。
オペレータが操作部33で上述したような分析部位15aの基準点への位置合わせが終了したことを指示すると、制御部32は上記距離Lに相当する分だけx軸方向にステージ13を移動させるべくステージ駆動部31を制御し、ステージ駆動部31はステージ駆動機構30を動作させる。距離Lに相当する制御量は例えば予め計算又は較正で求めておくことができる。これにより、図2(c)に示すようにステージ13がx軸方向に移動され、分析部位15aがレーザ光照射範囲21aの中心位置に来て、分析の準備が完了する。
その後、分析開始の指示が与えられると、レーザ照射部20から出射したレーザ光21がレーザ集光光学系22で微小径に絞られてサンプル15上の分析部位15aに照射され、その付近からイオンが発生する。このイオンは効率良くイオン輸送光学系16に捕捉され、質量分析器17を介して検出器18に送られる。
なお、オペレータの操作により、サンプル15上の所望の分析部位15aが観察視野23aの基準点である中心点にくるようにステージ13を移動させるのではなく、次のように自動制御を行ってもよい。即ち、分析部位を指定するようなマーカを観察視野23aの画像に重畳して表示し、オペレータがそのマーカを画面上で移動させて(このときステージ13は移動しない)分析部位15aを指示する。すると、その指定された分析部位15aと画面の基準点との距離が例えば予め求められた画面上の座標位置と実際のステージ13の移動距離との関係から計算され、その計算値と上記距離Lに相当する移動量との加減算処理により実際に移動させるべき制御目標値を決めてステージ駆動機構30を移動させるとよい。
もちろん、自動的にステージ13を移動させるのではなく、オペレータが手動操作で決められた位置まで又は決められた長さだけステージ13を移動する操作を行うようにしてもよい。
また、上記構成では従来の場合よりもステージ13の移動距離が大きくなる。このとき、単に可動範囲の大きなステージ13を用いれば機構系の構造は簡単であるが、一般にはステージ13はその可動範囲が大きいほど高価になる傾向にある。そこで、本発明に係るDI/MALDI−MSの第2実施例として次のような構成としてもよい。
図3は第2実施例のLDI/MALDI−MSにおけるステージ13の移動範囲全体を上方から見た平面図である。この例では、従来と同様に、x軸ガイド301、y軸ガイド302に沿ってそれぞれx軸及びy軸方向に狭い可動範囲のステージ13を使用し、このステージ13、x軸ガイド301及びy軸ガイド302全体がx軸方向に延伸するレール303上をスライド移動する構成となっている。レール303の両端にはストッパ304、305が設けられ、x軸ガイド301の左端部が左側のストッパ304に当接する位置が観察位置であり、x軸ガイド301の右端部が右側のストッパ305に当接する位置が分析位置である。
したがって、図3(b)に示すように観察視野23aの中心点である基準点に分析部位15aが来るようにステージ13の位置が調整された後、x軸ガイド301の右端部が右側のストッパ305に当接する位置までステージ13全体を移動させれば、図3(c)に示すようにレーザ光照射範囲21aの中心点に分析部位15aがくる。これにより、狭い可動範囲のステージでも本発明で意図する動作を達成することができる。
次に生体組織や細胞等の生体試料の顕微質量分析に特に好適な、本発明の第3実施例であるLDI/MALDI−MSについて図4を参照して説明する。図4はこの第3実施例のLDI/MALDI−MSの全体構成を示す概略図であり、第1実施例(及び従来技術)と同一の構成要素については同一符号を付してある。
上記第1実施例の構成では、サンプル15にレーザを照射してイオンを発生させるイオン化部やサンプル15を顕微観察するための顕微観察部は真空チャンバ10内に設けられていたが、この第3実施例の構成では、イオン化部及び顕微観察部は、真空ポンプ44により真空排気される真空チャンバ10とは別の気密室40内に配置されており、真空チャンバ10内のガス圧とは異なる任意のガス圧にすることが可能である。これにより、気密室40内を略大気圧雰囲気に保ってサンプル15に対する大気圧LDI/MALDIによるイオン化が可能となっている。
また観察位置にはCCDカメラ23と対向するように透過照明部42が設置され、サンプル15が観察位置に来るように移動されたときに、透過照明部42から出射した光がステージ13に形成されている開口を通してサンプル15の下面に当たり、その透過光による試料像をCCDカメラ23(又は顕微鏡)により観察できるようになっている。もちろん、このような透過観察のほかに反射観察や蛍光観察のための照明を別途設けてもよい。
また真空チャンバ10内にあって質量分析器17はTOFであるが、その前段にイオントラップ43を設け、イオントラップ43内において導入した各種イオンの中で特定質量のイオンをプリカーサイオンとして選別してCID(衝突誘起解離)により開裂を生じさせ、それによって生成されたプロダクトイオンをTOFで質量分析できるようにしている。即ち、この構成では、MS/MS分析又はMSn分析が可能となっている。
このLDI/MALDI−MSによる分析動作を説明する。第1実施例のLDI/MALDI−MSと同様に、生体試料であるサンプル15を観察位置に移動した状態で透過照明部42から光をサンプル15に照射し、その透過光を捉えたCCDカメラ23で撮影される画像に基づいて質量分析範囲を決めた後に分析を開始する。ステージ13の移動により分析位置に来たサンプル15に対し、略大気圧雰囲気下でレーザ光21が照射され、サンプル15からイオンが発生する。サンプル15が大気圧雰囲気に置かれることで乾燥等の変質も抑えられる。
サンプル15から発生したイオンは試料導入管41に吸い込まれて気密室40から真空チャンバ10に送られ、イオン輸送光学系16を介してイオントラップ43に導入される。イオントラップ43では例えば特定質量を持つイオンのみが残され、外部から導入されたCIDガスとの接触により開裂が促進される。そして、開裂により生成された各種のプロダクトイオンが質量分析器17により質量毎に分離されて検出器18により検出される。このようにMS/MS又はMSn分析で得られたマススペクトルを解析処理することにより分析を行った部位の物質を同定し、サンプル15上の所定範囲について同様の分析を繰り返すことにより後述のような質量分析イメージングを行うことができる。
なお、上記各実施例ではステージ13をx軸方向に直線状に大きく移動させることでサンプル15を観察位置と分析位置との間で搬送するようにしていたが、直動式である必要はなく、回動式など他の形態の駆動機構を利用してもよい。
上記構成において、分析部位15aのサイズがレーザ光照射範囲21aの大きさ(集束径)に比べて大きい場合にはあまり問題にはならないが、本発明の利点を最大限に引き出すためには、位置決め精度の優れたステージ駆動機構30を用いることが好ましい。具体的には、分析部位15aの面積が限りなく0に近いときにもその部位を確実に分析するためには、ステージ13の位置決め精度はレーザ光21の集束径以下である必要がある。例えばレーザの集束径がφ5μmであるとしたならば、ステージ13の位置決め精度は±2.5μm以下に抑える必要があり、こうした条件を満たすステージ駆動機構30を選定するとよい。
近年、マグネスケールやレーザスケールによる位置検知を利用したフィードバック制御により、可動範囲が数百mmであって且つサブミクロンの精度で以て位置決めが可能なステージが容易に入手できるようになっている。したがって、こうした装置を用いれば上記のような条件は容易に満たすことができる。また、フィードバック制御に依らずとも、通常のオープンループの制御で以て上述のような位置決め精度を達成することも十分に可能である。
また、上記構成によれば高い空間分解能での分析が可能となるため、分析部位15aを点でなく領域で指定し、その領域内でマッピング分析を行うことにより、例えば任意の質量の分子の密度についての二次元分布等、有益な情報を取得する、つまり質量分析イメージングを行うことができる。サンプル15上の領域の指定方法には各種形態が考え得るが、オペレータの操作性を考えると、CCDカメラ23で撮影した画像を表示部34の画面上に表示させて、マウス等のポインティングデバイスにより領域指定を行えると便利である。
また、領域指定の後に分析位置までステージ13を移動させる方法は上記実施例と同様の方法を用いることができる。例えば、観察視野内に任意に設定した基準点(例えば中心点)とレーザ照射範囲との距離L等を予め正確に把握しておき、指定された領域と上記基準点との距離や座標位置などの相対位置関係を求め、指定領域からレーザ照射範囲までの移動距離等を計算して実際にステージを移動させながらレーザ照射を繰り返し実行して走査を行う。実用上、走査は自動的に行うことが望ましい。また、走査のステップ幅はオペレータが任意に設定できるようにしておくとよい。
また、生体細胞などの分析の際には、一般にレーザ光の集束径を絞ると照射範囲内の分子総数が減ることで信号量が減少し、S/N比が悪化する。したがって、レーザの集束径は小さいほどよいというわけではなく、分析対象に応じた集束径に設定可能な構成とするのがよい。例えば直径5μmの細胞核全体について分析を行うことが目的であり、それ以上の空間分解能が必要ない場合には、たとえ装置自体が1μmのレーザ集束径を達成する能力を有していたとしても、あえて5μmの集束径に設定することが望ましい。これにより、レーザ光の照射範囲が広くなって信号量が増加し、S/N比が良好になって感度の高い分析が行える。
上記のようにマッピング分析を行う場合にも、レーザ光の集束径が可変であることは有用である。例えば走査ステップ幅が5μmであるならばマッピングの空間分解能も5μmであるため、レーザの集束径がそれよりも小さくても意味がない。このような場合にはレーザの集束径を走査ステップ幅と同一にすることで、空間分解能を落とすことなく信号のS/N比を向上させて感度を高めることができる。
ここでレーザ光の集束径を可変にする方法は任意である。但し、本発明の利点を最大限に引き出すためにはレーザ光のパワーをできるだけ損失しないことが重要である。例えば、レーザ集光光学系を自動又は手動で光軸に沿った方向に移動させてレーザの集光点を移動させてもよいし、レーザ集光光学系22が複数のレンズを組み合わせた構成の場合には、レンズ間距離を変更してもよい。また、レーザ集光光学系22全体を別の仕様のものに変更してもよい。
なお、上記実施例は本発明の一例であり、本発明の趣旨の範囲で適宜に変更、修正、追加を行っても本願請求の範囲に包含されることは当然である。

Claims (8)

  1. サンプルにレーザ光を照射して該サンプルに含まれる成分をイオン化し、発生したイオンを質量により分離して検出する質量分析装置において、
    a)オン化を行うためのレーザ光をレーザ照射位置に集光照射する、レーザ集光光学系を含むレーザ照射手段と、
    b)前記レーザ照射位置を外れた所定範囲を、少なくとも前記レーザ光の集束径の分解能で肉眼により又は撮影画像により観察するための可視光学系を含み、該可視光学系で観察された所定範囲内のサンプル上の任意の分析部位を指定させるサンプル観察手段と、
    c)サンプルを保持し、前記サンプル観察手段により指定されたサンプル上の分析部位が前記レーザ照射位置に来るように前記サンプルを移動させるためのサンプル搬送手段と、
    を備えることを特徴とする質量分析装置。
  2. 前記サンプル搬送手段は、前記レーザ照射手段によるサンプル上のレーザ照射寸法以下の位置精度で以てサンプルを搬送するものであることを特徴とする請求項1に記載の質量分析装置。
  3. 前記サンプル搬送手段は、前記サンプルを載置するステージと、該ステージを所定範囲で移動させるステージ駆動手段と、前記サンプル観察手段を用いた観察時にサンプル上の任意の位置が分析部位として指定されたとき、該分析部位が前記レーザ照射位置に到達するまでの制御量を算出し、その算出された制御量に基づいて前記ステージ駆動手段を動作させる制御手段と、を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の質量分析装置。
  4. 前記サンプル観察手段は、前記所定範囲をその略鉛直上方から観察するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の質量分析装置。
  5. 前記レーザ照射手段は、前記レーザ照射位置に集光照射するレーザ光の集束径が可変であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の質量分析装置。
  6. 前記サンプル搬送手段により前記サンプルを移動させながら該サンプルにレーザ光を照射して分析を実行することで、前記サンプル観察手段を用いた観察により指定されたサンプル上の任意の領域について、任意の質量を有する分子に対応した信号の有無や強度の二次元分布情報を取得することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の質量分析装置。
  7. レーザ脱離イオン化法(LDI)によるイオン化を行うものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の質量分析装置。
  8. マトリクス支援レーザ脱離イオン化法(MALDI)によるイオン化を行うものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の質量分析装置。
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