JP4998473B2 - 質量分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は質量分析装置に関し、さらに詳しくは、マトリックス支援レーザ脱離イオン化法(MALDI=Matrix Assisted Laser Desorption /Ionization)によるイオン源を備え、試料上の所定位置又は所定範囲の質量分析を行うための質量分析装置に関する。
マトリックス支援レーザ脱離イオン化法(MALDI)は、レーザ光を吸収しにくい試料やタンパク質などレーザ光で損傷を受けやすい試料を分析するために、レーザ光を吸収し易く且つイオン化し易い物質をマトリックスとして試料に予め混合しておき、これにレーザ光を照射することで試料をイオン化するものである。このMALDIを用いた質量分析装置(以下、MALDI−MSと称す)は、分子量の大きな高分子化合物をあまり開裂させることなく分析することが可能であり、しかも微量分析にも好適であることから、近年、特に生命科学などの分野で広範に利用されている。
MALDI−MSでは、照射レーザ光のスポット径を小さく絞り、その照射位置を試料上で相対的に移動させることにより、例えば試料上で或る質量を持つイオンの強度分布(2次元物質分布)を表す画像を得ることができる。こうした装置は質量分析顕微鏡又は顕微質量分析装置として知られており、特に、生化学分野、医療分野等において、生体内細胞に含まれるタンパク質の分布情報を得るといった応用が期待されている(例えば非特許文献1など参照)。
上記のような様々な利用分野において試料についての有用な知見を得るには、質量分析の空間分解能が高いことが望ましい。空間分解能を向上させる最も簡便で確実な方法は、レーザ光の照射面積を小さくすることで物質をイオン化する面積そのものを小さく限定する方法である。一般的なMALDI−MSでは、レーザ光の集束径は数百μm程度であるが、上記文献に記載の顕微質量分析装置ではレーザ光の集束径が約30μmまで絞られている。さらに、非特許文献2などにはレーザ光の集光径を約0.5μmにまで絞り込み、数十μm程度の大きさの細胞内において物質分布像を取得した例もある。こうしたMALDI−MSは空間分解能が優れているため、1次元又は2次元の物質分布を求めるだけでなく、非常に微小な領域の局所分析にも有用である。
例えば上記文献に記載のような顕微質量分析装置を用いてサンプル中の局所分析や物質分布像の取得を行う際には、サンプルは通常、厚さ数μm〜数十μmにスライスされた状態でサンプルプレート上に載置される。従来の一般的な分析の手順としては、オペレータは装置からサンプルプレートを取り外して該プレート上にサンプルを載せ、続いてそのサンプルにマトリックスを塗布し、再びそのプレートを装置に装着する。そして、CCDカメラ又は接眼レンズを通してサンプルを観察し、その際の観察画像(一般にはリアルタイム画像)を用いて分析位置や分析領域を指定する。それに引き続いて、指定された分析位置や分析領域にレーザ光が照射されて質量分析が実行される。
マトリックスは一般的には固体であり、これを有機溶媒等に溶解させたマトリックス溶液をサンプル上に載せる。マトリックス溶液がサンプル上に載せられると、被測定物質がサンプルから溶液中に溶け出してきて、その後、溶媒の蒸発によりマトリクス結晶が形成される際にその結晶中に被測定物質も取り込まれる。この結晶にレーザ光が照射されることにより、被測定物質がイオン化されることになる。
サンプル上へマトリックス溶液を載せる方法としては様々な方法が提案されている。最も簡単なのは数百nL程度のマトリックス溶液を所望の位置に滴下する方法である。これは一般的な手動ピペッタを用いて行うことができるため最も簡便でコストも安価で済むが、液滴径が大きい(500nLの滴下で直径2〜3mm)ためサンプルから溶け出してきた被測定物質の位置情報が失われてしまうという欠点がある。そのため、おおまかな位置情報しか必要ない場合には有用であるが、物質の分布情報を得たい場合や局所分析を行う場合には適さない。
最も広く用いられているのは、マトリックス溶液をスプレーでサンプルに噴霧する方法である。この方法ではサンプル上に一様に大きな面積でマトリックスを載せることができるため、物質分布像を得るのに適している。また、液滴径が小さいため、上記滴下法よりも位置情報が失われにくく、高空間分解能での物質分布像を得ることができる。
そのほか、自動ピペッタを用いて離散的に微小な液滴を載せた例もある。この方法では、少なくとも隣接する液滴の間で被測定物質が移動することはないので、正確な物質分布像を得ることができる。しかしながら、上記噴霧法と同程度の小さな液滴を作ることは難しく、そのために物質分布像の空間分解能も噴霧法と同等又はそれ以上にすることができない。
いずれの方法でも、サンプル上に載せた溶液の乾燥後にマトリックスが結晶化することは同じである。マトリックスの結晶は一般に透明であるが、その形状が複雑であったり微細であったりするために観察像が不鮮明になる傾向にある。図13はマトリックス溶液をサンプルに噴霧する前(a)と噴霧した後(b)の観察画像を示す図である。ここでは、マウスの脳をスライスしたサンプルにCHCA溶液をスプレーで噴霧した例である。図13(b)に示すようにマトリックスを付着した後にはサンプル表面の様子がかなり不鮮明になっていることが分かる。このため、サンプル上の任意の領域についての物質分布像を得たい場合や或る一点のみを局所分析したい場合でも、その領域や位置を正確に指定することは難しい。
即ち、上述した従来のMALDIを用いた顕微質量分析装置では、サンプル上で所望の位置や領域の質量分析を正確に行うことが必ずしもできず、そのために本当に必要とする情報を見逃してしまったり何度も分析し直したりしなければならないおそれがある。
小河潔、ほか5名、「顕微質量分析装置の開発」、島津評論、島津評論編集部、平成18年3月31日、第62巻、第3・4号、pp. 125-135 スペングラー(B. Spengler)ほか1名、「スキャンニング・マイクロプローブ・マトリクス−アシステッド・レーザ・デソープション・イオナイゼイション(SMALDI)・マス・スペクトロメトリー: インストゥルメンテイション・フォー・サブ−マイクロメータ・リソルブド・LDI・アンド・MALDI・サーフェイス・アナリシス(Scanning Microprobe Matrix-Assisted Laser Desorption Ionization (SMALDI) Mass Spectrometry: Instrumentation for Sub-Micrometer Resolved LDI and MALDI Surface Analysis)」、ジャーナル・オブ・アメリカン・ソサイエティ・フォー・マス・スペクトロメトリ(Jounal of American Society for Mass Spectrometry)、2002, Vol.13, No.6, pp.735-748
本発明は上記課題に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、MALDI分析においてサンプル上の所望の分析位置や分析領域を正確に指定して、その位置や領域における物質分布などの情報を精度良く収集することができる質量分析装置を提供することにある。
上記課題を解決するために成された第1発明は、サンプルを載せるためのサンプルプレートが装置本体に着脱自在であり、該プレートを装置本体から取り外した状態で該プレート上に載せたサンプル上にマトリックスを付着させた後に該プレートを装置本体に装着し、マトリックスが付着されたサンプルにレーザ光を照射してイオン化を行うマトリックス支援レーザ脱離イオン化法によるイオン源を有する質量分析装置において、
a)マトリックス付着前のサンプルが載せられたサンプルプレートが装置本体に装着された状態で、該プレート上のサンプルの2次元画像を取得して保持する画像取得手段と、
b)該画像取得手段により保持された2次元画像を表示手段に表示した表示画面上でオペレータが所望の位置を指定するための指定手段と、
c)マトリックス付着後のサンプルが載せられたサンプルプレートが装置本体に装着された状態で、前記指定手段により指定されたマトリックス付着前のサンプル上の位置に対応したマトリックス付着後のサンプル上の位置に対してレーザ光を照射して該位置についての質量分析を実行する分析制御手段と、
を備えることを特徴としている。
また上記課題を解決するために成された第2発明は、サンプルを載せるためのサンプルプレートが装置本体に着脱自在であり、該プレートを装置本体から取り外した状態で該プレート上に載せたサンプル上にマトリックスを付着させた後に該プレートを装置本体に装着し、マトリックスが付着されたサンプルにレーザ光を照射してイオン化を行うマトリックス支援レーザ脱離イオン化法によるイオン源を有する質量分析装置において、
a)マトリックス付着前のサンプルが載せられたサンプルプレートが装置本体に装着された状態で、該プレート上のサンプルの2次元画像を取得して保持する画像取得手段と、
b)該画像取得手段により保持された2次元画像を表示手段に表示した表示画面上でオペレータが所望の1次元的な又は2次元的な領域を指定するための指定手段と、
c)マトリックス付着後のサンプルが載せられたサンプルプレートが装置本体に装着された状態で、前記指定手段により指定されたマトリックス付着前のサンプル上の領域に対応したマトリックス付着後のサンプル上の領域に対して照射位置を走査しながらレーザ光を照射して該領域の各微小領域についての質量分析を実行する分析制御手段と、
を備えることを特徴としている。
第1発明に係る質量分析装置はサンプル上の或る1個所又は複数個所の局所的な質量分析を行うものであり、他方、第2発明に係る質量分析装置は、サンプル上の1次元的な又は2次元的な領域(範囲)の全体に亘り、その中の各微小領域についての質量分析をそれぞれ実行して例えばその領域内の物質の空間的分布を得ようとするものであるが、発明の趣旨は基本的に同じである。即ち、画像取得手段により、マトリックスを付着させる前のサンプルの2次元画像を撮像する。この画像情報はサンプルプレートを装置本体から取り出しても保持されるため、任意の時点で、例えば装置本体から取り出したサンプルプレート上のサンプルにマトリックスを付着させた後に該プレートを再び装置本体に装着した後に、マトリックス付着前のサンプルの2次元画像を表示手段に表示することが可能である。そこでオペレータは指定手段によりサンプル上で分析を行いたい所望の位置や領域を指定する。
前述のようにマトリックス付着後にはサンプルの2次元画像が不鮮明になって所望の分析位置や領域を見つけるのが難しい場合があるが、マトリックス付着前の鮮明な2次元画像において分析位置や領域を指定すればよいので、確実に観察したい部位を指定することができる。その後に分析実行が指示されると、分析制御手段は、先に2次元画面上で指定された分析位置や領域に対応したサンプル上の実際の位置や領域の質量分析を行うように、レーザ光の照射位置を設定したりレーザ光の照射位置を走査するためにサンプルプレートを載せたステージの駆動を制御したりする。
装置本体にサンプルプレートを装着する際にその位置が一意に定まる場合、つまり位置の再現性がある場合には、装置本体に対しサンプルプレートを何回脱着してもサンプルの位置ずれは生じない(又は実質的に無視できる程度の位置ずれである)。したがって、分析制御手段は、サンプルの2次元画像上で指定された分析位置や領域の位置アドレスをそのまま用いてレーザ光の照射位置を決めることができる。これに対し、例えば平板状のステージ上に単にサンプルプレートを置くことで装置本体にサンプルプレートを装着するような構成では、サンプルプレートを装置本体から取り外して再び装着する際にサンプルプレート及び該プレート上のサンプルの位置ずれが発生する。そこで、指定手段により指定された分析位置や領域に対応するマトリックス付着後のサンプル上の実際の位置や領域にレーザ光を照射するには、サンプルプレート脱着前後の位置ずれを補正することが必要になる。
こうしたことから第1及び第2発明に係る質量分析装置では、好ましくは、装置本体に対するサンプルプレートの脱着の前後における該サンプルプレート又は該プレート上のサンプルの位置ずれの方向及び量を把握する位置ずれ把握手段と、該位置ずれ把握手段により把握された位置ずれの方向(角度も含む)及び量に応じてレーザ光の照射位置を修正するように該レーザ光とサンプルとの相対位置を変更する照射位置調整手段と、をさらに備える構成とするとよい。
上記位置ずれ把握手段による位置ずれの方向及び量を把握する方法としては様々な態様を採り得る。第1及び第2発明に係る質量分析装置の第1の態様として、前記位置ずれ把握手段は、マトリックス付着後のサンプルが載せられたサンプルプレートが装置本体に装着された状態で取得された該プレート上のサンプルの2次元画像と、前記画像取得手段により保持されているマトリックス付着前のサンプルの2次元画像とを比較可能に表示し、両2次元画像上での1乃至複数の同一個所についてのオペレータの指示に基づいて位置ずれの方向及び量を把握するものとすることができる。
前述のようにマトリックス付着後のサンプルの2次元画像は不鮮明になることが多いものの、サンプルに明瞭な形状、模様、色の濃淡などがある場合には、マトリックス付着後にもそれらを視認できることがある。そこで、上記第1の態様の構成では、マトリックス付着前後のサンプルの2次元画像をオペレータが見比べて同一個所を指示すると、その指示に応じて位置ずれの方向や量が計算される。
また第1及び第2発明に係る質量分析装置の第2の態様として、前記位置ずれ把握手段は、マトリックス付着後のサンプルが載せられたサンプルプレートが装置本体に装着された状態で取得された該プレート上のサンプルの2次元画像を取得する比較画像取得手段と、該比較画像取得手段により得られた2次元画像と前記画像取得手段により保持されているマトリックス付着前のサンプルの2次元画像とを画像解析することにより両画像の位置ずれの方向及び量を検出するずれ検出手段と、を含むものとすることができる。
この第2の態様の構成では、上記第1の態様の構成においてオペレータが目視上で行っていた識別や判断を自動化する。こうした2枚の画像の間の位置ずれの方向や量を検出するずれ検出手段としては、一般的に市販されている各種の高性能の画像処理ソフトウエアを利用することができる。
但し、マトリックスの付着後にも撮影画像上で識別可能な程度に明瞭な形状や模様などが、常にサンプル自体にあるとは限らない。そこで、好ましくは、サンプルプレート上に位置識別用の標識を設ける構成とし、サンプルの形状や模様の代わりにこのサンプルプレート上の標識を利用してオペレータ自らが同一個所の指示を行うか、或いは自動的な画像解析を行うようにするとよい。
またサンプルが大きい場合には、サンプルプレート上に標識を設けてもこれがサンプルによって隠れてしまう場合もある。そこで、サンプルプレートを保持するホルダを装置本体に装着する構成とし、該ホルダに位置識別用の標識を設けるようにするとよい。
なお、上述のようにサンプルプレート上又はホルダに設ける位置識別用の標識は1個でなく複数であることが好ましく、複数の場合にできるだけ距離を離すほうがよい。
第1及び第2発明に係る質量分析装置によれば、マトリックスをサンプルに付着させる前の鮮明なサンプル画像に基づいて質量分析を行う位置や領域を決めることができるので、所望の位置や領域を正確に指定して目的とする質量分析結果や物質分布像などを確実に得ることができる。また、従来のように不鮮明なサンプル画像を見ながら分析位置や領域を探す必要がなくなるので、分析位置や領域の指定を簡単に行うことができる。
本発明の第1実施例によるMALDI顕微質量分析装置の全体構成図。 第1実施例のMALDI顕微質量分析装置での分析の手順及びそれに伴う処理動作を示すフローチャート。 第1実施例のMALDI顕微質量分析装置でサンプル上の2次元領域を分析する場合の領域指定動作の説明図。 本発明の第2実施例によるMALDI顕微質量分析装置の全体構成図。 第2実施例のMALDI顕微質量分析装置での分析の手順及びそれに伴う処理動作を示すフローチャート。 第2実施例のMALDI顕微質量分析装置でサンプル上の2次元領域を分析する場合の領域指定動作の説明図。 第2実施例のMALDI顕微質量分析装置でサンプル上の2次元領域を分析する場合の領域指定動作の説明図。 本発明の第3実施例によるMALDI顕微質量分析装置の全体構成図。 本発明の第4実施例のMALDI顕微質量分析装置でサンプル上の2次元領域を分析する場合の領域指定動作の説明図。 第4実施例の変形例によるMALDI顕微質量分析装置でサンプル上の2次元領域を分析する場合の領域指定動作の説明図。 本発明の第5実施例のMALDI顕微質量分析装置で利用されるプレートホルダの構造を示す組立図(a)及び完成図(b)。 第5実施例の変形例によるMALDI顕微質量分析装置で利用されるプレートホルダの構造を示す組立図(a)及び完成図(b)。 サンプル上にマトリックスを噴霧する前(a)と噴霧した後(b)のサンプル観察画像の一例を示す図。
符号の説明
1…気密チャンバ
2…ステージ
3…サンプルプレート
4…サンプル
5…照射用窓
6…観察用窓
7…真空チャンバ
8…イオン輸送光学系
9…質量分析器
10…検出器
11…レーザ照射部
12…レーザ光
13…レーザ集光光学系
14…CCDカメラ
15…観察用光学系
16…データ処理部
17…ステージ駆動部
20、30、40…制御部
21、31、41…分析位置/領域設定部
22、33、43…分析位置/領域決定部
23…画像データ記憶部
24…表示部
25…操作部
32、42…位置ずれ補正部
34…位置ずれ認識処理部
35…位置ずれ算出部
44…画像解析処理部
50…プレートホルダ
51…本体部
511…凹部
512…開口
513…光通過窓
52…蓋部
521…開口窓
53…ネジ
M1、M2…マーキング
[第1実施例]
以下、本発明に係る質量分析装置の一実施例(第1実施例)であるMALDI顕微質量分析装置について図1〜図3を参照しつつ説明する。図1は本実施例によるMALDI顕微質量分析装置の全体構成図である。
気密性を有する気密チャンバ1の内部にはサンプル4を上に載せたサンプルプレート3を積載するためのステージ2が配設され、気密チャンバ1と連結して設けられ、図示しない真空ポンプにより真空排気される真空チャンバ7の内部には、イオン輸送光学系8、質量分析器9、検出器10等が配設されている。気密チャンバ1及び真空チャンバ7の外側には、レーザ照射部11、レーザ集光光学系13、CCDカメラ14、観察用光学系15などが配置されている。イオン輸送光学系8としては例えば、静電的な電磁レンズや多極型の高周波イオンガイド、或いはそれらの組み合わせなどが用いられる。質量分析器9としては四重極型分析器、イオントラップ、飛行時間型分析器や磁場セクター型分析器など、種々の形式のものが用いられる。
ステージ2には、互いに直交するx軸、y軸の2軸方向に該ステージ2を高精度で駆動するためのステッピングモータ等を含む駆動機構(図示しない)が付設され、この駆動機構は制御部20の制御の下にステージ駆動部17により駆動される。
制御部20の制御の下にレーザ照射部11から出射されたイオン化用のレーザ光12はレーザ集光光学系13により絞られ、気密チャンバ1の側面に設けられた照射用窓5を通してサンプル4に向けて照射される。このときのサンプル4上でのレーザ光の照射径は例えば1μm〜数十μmと微小径である。前述のように駆動機構によりステージ2がx軸−y軸面内で移動されると、サンプル4上でレーザ光12が当たる位置、つまりサンプル4上で質量分析の実行対象となる微小領域が移動する。これにより、サンプル4上でレーザ光照射位置、つまりは質量分析が実行される位置の走査が行われる。
一方、CCDカメラ14は気密チャンバ1の側面に設けられた観察用窓6及び観察用光学系15を介してサンプルプレート3上の所定の範囲を撮像し、ここで得られた2次元の画像信号は制御部20に送られ、必要に応じて画像データ記憶部23に格納される。撮像の範囲(倍率)は所定範囲で調整可能である。制御部20は本装置の全体的な動作の制御を司るものであり、特徴的な機能ブロックとして分析位置/領域設定部21と分析位置/領域決定部22とを含む。また制御部20には、オペレータが操作や指示を与える操作部25と、サンプル4の2次元観察画像や2次元物質分布画像などを表示するための表示部24が接続されている。
上述のようにレーザ光12の照射によってサンプル4から出射したイオンは真空チャンバ7に導入され、イオン輸送光学系8を経て質量分析器9に送られ、質量分析器9により質量電荷比に応じて各種イオンが分離される。そして分離されたイオンが検出器10に到達すると、検出器10は入射したイオン量に応じた検出信号を出力し、この検出信号はデータ処理部16に入力される。データ処理部16は検出信号をデジタル化して適宜のデータ処理を実する。例えばサンプル4上の或る1点又は複数点の局所的な質量分析を行う場合には、データ処理部16では例えばその各点の質量スペクトルが作成され、該質量スペクトルに基づいて定性解析や定量解析を行うことで物質の特定やその含有量の推定が成される。また、サンプル4上の所定領域の質量分析を行う場合には、例えば上述したようにレーザ照射位置が走査される毎に特定の質量の信号強度を求めてこれを2次元画像化することで物質分布画像を作成する。
なお、制御部20やデータ処理部16の機能の少なくとも一部は、パーソナルコンピュータに搭載した専用のソフトウエアを実行することにより実現することができる。
この顕微質量分析装置では、使用されるサンプルプレート3の形状及びサイズは決まっており、ステージ2の上面にはサンプルプレート3の外形サイズに適合する大きさの凹部が形成されている。したがって、オペレータがサンプルプレート3をこの凹部に嵌め込むように載置することで、ステージ2上でのサンプルプレート3の位置は一意に定まる。即ち、オペレータがサンプルプレート3をステージ2上から取り出して再び該ステージ2上に置いたときに、サンプルプレート3の位置ずれは生じず、サンプルプレート3上のサンプル4が同一であればサンプル4の位置ずれも生じない。
次に本実施例のMALDI顕微質量分析装置を用いた一般的な分析の手順とそのときの装置の処理動作について図2及び図3を参照して説明する。図2はこの顕微質量分析装置での分析の手順及びそれに伴う処理動作を示すフローチャート、図3はサンプル上の2次元領域を分析する場合の領域指定動作の説明図である。
まずオペレータは、気密チャンバ1の外側において分析対象であるサンプル4をサンプルプレート3上に載せ、該プレート3を装置のステージ2にセットする(ステップS1)。そして、操作部25より撮影の指示を行うと(ステップS2)、この指示を受けた制御部20による制御の下に、CCDカメラ14はサンプル観察画像を撮影して表示部24の画面上に表示する。このときに表示部24に表示される観察画像はリアルタイム画像であり、オペレータはこの観察画像を見ながら倍率を変化させたりステージ2の移動操作を行ったりしてサンプル4上の適宜の2次元範囲の観察画像を表示させるようにし、画像確定の操作を行う。すると、このときのサンプル観察画像が画像データ記憶部23に記憶される(ステップS3)。このとき例えば図3(a)に示すサンプル観察画像Sが記憶されたものとする。
次にオペレータはサンプルプレート3を一旦装置から取り出し、サンプル4上にマトリックスを吹き付ける作業を行う。このときのマトリックスの付着方法は前述のように様々な方法のいずれかを用いることができ、特に限定されるものではないが、高い空間分解能を得るためにマトリックス溶液をスプレーする方法が有用である。そうしてサンプル4上にマトリックスを付着させたサンプルプレート3をステージ2に再びセットする(ステップS4)。前述のように、x軸−y軸平面上におけるサンプル4の位置はサンプルプレート3を取り出す前と同じになる。一般的には、マトリックスが付着された後にはサンプル4は不鮮明にしか観察できなくなる。
上述のように分析対象のサンプル4の準備ができ、これをオペレータが操作部25より指示すると、制御部20は画像データ記憶部23から画像データを読み出して表示部24の画面上に表示させる。これにより、表示部24には図3(a)に示すような(但し領域指示枠Aは無し)サンプル付着前のサンプル観察画像Sが表示される(ステップS5)。即ち、その時点で実際にステージ2上にセットされているサンプル4はマトリックスで被覆されていて鮮明な画像が取得できないものであっても(実際のサンプルの観察画像は例えば図3(b)のようになる)、表示部24の画面にはマトリックスが付着されていない鮮明な画像が表示される。
オペレータはこのサンプル観察画像Sにおいて所望の分析位置又は領域(1次元領域又は2次元領域)を指定する(ステップS6)。例えば分析位置/領域設定部21は図3(a)に示すように領域指示枠Aをサンプル観察画像S上に重ねて表示し、オペレータは操作部25によりこの領域指示枠Aの大きさや位置を変更することで2次元領域を指定するようにすることができる。もちろん、指定の方法はこれに限らず、例えば座標を数値で入力する等の方法も採り得る。
その後に制御部20は上記指定されたサンプル4上の位置又は領域の質量分析を実行するように各部を制御する(ステップS7)。例えば分析位置/領域設定部21で上述のようにサンプル4上の2次元領域が指定された場合には、分析位置/領域決定部22は上記2次元領域を分析対象範囲として確定し、該2次元領域の座標(位置アドレス)を算出する。前述のようにステージ2上のサンプルプレート3の位置は一意に決まるため、図3(a)に示したマトリックス付着前の2次元サンプル観察画像S上で指定した領域から求まる座標と図3(b)に示したマトリックス付着後の実際のサンプル4上での分析領域の座標とは一致する。
制御部20は算出された座標に基づいて、レーザ光12が照射される微小領域がステップ状に順次移動するようにステージ駆動部17を介し駆動機構を制御する。これによりステージ2はステップ状に微小距離ずつ移動する。そして、ステージ2が微小距離移動して停止する毎に、レーザ照射部11からパルス状にレーザ光12を照射してサンプル4上の微小領域に対応する質量分析を実行する。こうしてサンプル4上に設定された分析対象領域内の微小領域に対する質量分析を漏れなく行い、データ処理部16は例えば目的物質についての特定質量の信号強度のマップ(2次元物分布画像)を作成し、これを表示部24の画面上に表示する(ステップS8)。
また、サンプル4上の或る1点の局所分析又は位置が離れた複数点の局所分析を行いたい場合でも基本的な手順や処理動作は同じである。即ち、マトリックス付着前のサンプル観察画像上で1乃至複数の分析位置を指定すると、該分析位置の座標が求められ、マトリックス付着後のサンプル4上でその座標位置にレーザ光12が照射されるようにステージ2の位置が調整されて質量分析が実行される。
なお上記説明では、ステップS6における分析位置又は領域の指定をマトリックス付着後のサンプル4をステージ2にセットした後に行ったが、分析位置又は領域の指定に用いるサンプル観察画像Sが画像データ記憶部23に保持されている状態であれば、任意の時点で、つまりマトリックス付着前のサンプル4がステージ2上にセットされた状態やサンプルプレート3がステージ2上にない状態でも分析位置又は領域の指定を行うことが可能である。
以上のように本実施例のMALDI顕微質量分析装置によれば、マトリックス付着前の鮮明なサンプル観察画像を利用して分析位置や領域を設定することができるので、簡単に且つ高い精度で所望の位置や領域を指定することができる。また、マトリックス付着後のサンプル観察画像は不鮮明でも構わないので、液体マトリックスではなく、α−CHCA(α-Cyano-4-Hydroxycinnamic Acid)やDHB(2,5-Dihydroxybenzoic Acid)、シナピン酸などの固体マトリックスを利用することができ、固体マトリックスの溶液をスプレーで噴霧するマトリックス付着方法などを併用することで高い空間分解能での質量分析が行える。
[第2実施例]
次に本発明に係る質量分析装置の他の実施例(第2実施例)であるMALDI顕微質量分析装置について図4〜図7を参照しつつ説明する。図4はこの第2実施例によるMALDI顕微質量分析装置の全体構成図である。図1に示した第1実施例の構成と同じ構成要素には同一符号を付して説明を略す。
上記第1実施例では、サンプルプレート3をステージ2に装着する際のその位置が一意に定まることを前提としている。しかしながら、その機械的精度が十分に高くない場合やステージ2にサンプルプレート3を装着する際にその位置が規制されていない場合には、始めにマトリックス付着前のサンプルプレート3をステージ2に装着した際と該プレート3を一旦取り出してマトリックスを付着させた後に再び該プレート3をステージ2に装着した際とでは、サンプルプレート3やその上のサンプル4に位置ずれが生じる可能性が高い。そのため、第1実施例のようにマトリックス付着前のサンプル観察画像Sを用いて指定した分析位置や領域から求めた座標をそのまま用いて質量分析を行う位置を決めると、サンプル4上で分析位置や領域がずれてしまうことになる。この第2実施例以降の実施例によるMALDI顕微質量分析装置ではこうした位置ずれを考慮して、それを補正する機能を備えるものである。
この第2実施例の顕微質量分析装置は、第1実施例の顕微質量分析装置における制御部20に代わる制御部30を有し、制御部30は、分析位置/領域設定部31、位置ずれ補正部32、分析位置/領域決定部33、位置ずれ認識処理部34、位置ずれ算出部35を含む。
次に本実施例のMALDI顕微質量分析装置を用いた一般的な分析の手順とそのときの装置の処理動作について図5乃至図7を参照して説明する。図5はこの顕微質量分析装置での分析の手順及びそれに伴う処理動作を示すフローチャート、図6、図7はサンプル上の2次元領域を分析する場合の領域指定動作の説明図である。
図5においてステップS11〜S16の操作及び処理動作は図2におけるステップS1〜S6と基本的に同じであるので説明を略す。ここでは、マトリックス付着後のサンプル4を載せたサンプルプレート3がステージ2に装着された後、CCDカメラ14によりマトリックス付着後のサンプル観察画像を撮影し、この例えば図6(b)に示すようなサンプル観察画像S’と画像データ記憶部23に格納されている図6(a)に示すようなマトリックス付着前のサンプル観察画像Sとを表示部24の画面上に表示する。サンプル4に分かり易い明確な形状や色分布、色の濃淡などの特徴的な部位がある場合にはマトリックス付着後のサンプル観察画像でもその部位を認識できることがある。そこで、オペレータは両画像S、S’を比較し、同一個所であると推測できる部位をそれぞれの画像上で操作部25のクリック操作等で指示する(ステップS17)。
例えばいま、図6(a)、(b)のP1とP1’及びP2とP2’がそれぞれ同一個所であると指示されたものとする。位置ずれ認識処理部34はこうした操作部25による指示を受け付け、位置ずれ算出部35は同一個所であるとされた点の座標から位置ずれの方向(又は角度)や量を計算する(ステップS18)。例えば、点P1が点P1’まで移動し点P2は点P2’まで移動したと考えると2本のベクトルを描くことができるから、画像の拡大や縮小はなく単純な移動(回転を含む)であるとの条件の下で、この2本のベクトルから画像Sから画像S’への移動方向や移動量を求めることができる。
上記第1実施例における分析位置/領域設定部21と同じ機能を有する分析位置/領域設定部31ではマトリックス付着前のサンプル観察画像Sにおいて分析位置又は領域の座標が設定される。そして、位置ずれ補正部32は位置ずれ算出部35で得られた位置ずれの方向及び量の情報に基づいて分析位置又は領域の座標を修正する。分析位置/領域決定部33は位置ずれが修正された分析位置又は領域の座標を受け取って、これをマトリックス付着後のサンプル4上での分析対象範囲として確定する(ステップS19)。これにより、例えば図7(a)に示すようにサンプル観察画像S上で領域指示枠Aが設定されたのに対し、マトリックス付着後のサンプル4上では図7(b)に示すようにサンプル4の位置ずれに応じてずれた分析領域A’が設定され、この分析領域A’内の微小領域の質量分析が実行される(ステップS20)。
なお、上記説明では、ステップS17において2点の同一個所の指定を行っていたが、1点のみでもよい。但し、その場合には位置が平行移動するような位置ずれしか補正できず、回転移動を伴うような位置ずれは十分に補正できない。一方、3点以上の同一個所の指定を行うことで、位置ずれの方向や量の算出精度を高めることができる。
[第3実施例]
次に本発明に係る質量分析装置の他の実施例(第3実施例)であるMALDI顕微質量分析装置について図8を参照しつつ説明する。図8はこの第3実施例によるMALDI顕微質量分析装置の全体構成図である。図1に示した第1実施例、図4に示した第2実施例の構成と同じ構成要素には同一符号を付して説明を略す。
上記第2実施例では、マトリックス付着前と付着後のサンプル観察画像をオペレータが確認して同一個所と思われる部位を操作部25より指定するようにしていたが、この第3実施例では画像解析処理により同一個所の判定を自動的に行う。即ち、第2実施例における制御部30に代わる制御部40は、分析位置/領域設定部41、位置ずれ補正部42、分析位置/領域決定部43のほかに、画像解析処理部44を含む。
マトリックス付着後のサンプルプレート3がステージ2に装着されてCCDカメラ14によりそのサンプル観察画像が取得されると、画像解析処理部44はそのマトリックス付着後のサンプル観察画像S’と画像データ記憶部23に格納されているマトリックス付着前のサンプル観察画像Sとを取り込んで、両者を比較して位置ずれの方向や量を算出する。こうした処理機能は近年市販されている高性能な画像解析ソフトウエアで実現することができる。これにより、オペレータが目視による判断を行うことなく、マトリックス付着後のサンプルの位置ずれを補正して所望の分析位置や領域に対する質量分析を実行することができる。
[第4実施例]
次に本発明に係る質量分析装置の他の実施例(第4実施例)であるMALDI顕微質量分析装置について図9を参照しつつ説明する。この第4実施例の顕微質量分析装置の構成は基本的に第2実施例又は第3実施例と同じである。
分析対象のサンプルは様々であり、サンプルによっては明瞭な形状、模様、色の濃淡などの特徴的な部位がない場合がある。またそうした部位があってもマトリックスの付着の仕方によっては特徴的な部位をうまく見つけられない場合もある。そこで、より確実に観察画像上で位置ずれを捉えられるように、この第4実施例ではサンプルプレート3の表面上に予めマーキング(又はパターン)を設けておく。即ち、図9(a)に示すようにサンプルプレート3上で互いに離れた2個所にマーキングM1、M2が設けられている。このマーキングM1、M2は図9(b)に示すようにマトリックスが濃く吹き付けられても観察可能であるような明瞭なものとなっており、マーキングM1、M2を目印としてオペレータがマトリックス付着前と付着後の2枚のサンプル観察画像S、S’上で同一個所を指示することができる。
また第3実施例のように画像解析処理により自動的に位置ずれを検出する場合でも、マーキングM1、M2を目標として位置ずれの方向や量を容易に算出することができる。この場合、予めマーキングM1、M2の形状等に関する情報を画像解析処理部44に与えておくことで、マーキングM1、M2を容易に認識して迅速に位置ずれ方向及びずれ量を求めるようにすることができる。
なお、吹き付けられたマトリックスによってマーキングM1、M2が認識しにくくなってしまった場合でも、サンプルプレート3上であるので、その個所だけマトリックスを拭き取ってマーキングM1、M2を認識し易いようにすることができる。
また、サンプルプレート3上に設けるマーキングの数を3個以上としてもよい。また図9の例は、複数のマーキングM1、M2が同一の観察視野内(つまりは1枚のサンプル観察画像内)に入るようにした状態で、マーキングM1、M2の位置を同一個所であるとして指定した例であるが、必ずしも同一観察視野内で複数のマーキングの位置指定を行う必要はない。
図10はサンプルプレート3上で大きく離した位置に2個のマーキングM1、M2を設けた例であり、この場合には同一観察視野内に2個のマーキングM1、M2を捉えようとすると観察画像の倍率を低くする必要があり、マーキングM1、M2の正確な位置を認識しにくくなる。そこで、まずマーキングM1がサンプル観察画像Sの範囲に入るようにステージ2の位置を調整した上で、そのサンプル観察画像S内でマーキングM1の位置を指示する。その後に他方のマーキングM2がサンプル観察画像Sの範囲に入るようにステージ2の位置を調整した上で、そのサンプル観察画像S内でマーキングM2の位置を指示する。このように駆動機構によりステージ2を移動させた場合でもその移動距離を正確に求めれば、該移動距離は座標に換算することが可能であるから、マトリックス付着前後のサンプルプレート3の位置ずれを座標として求めることができる。
但し、このようにステージ2を移動することで複数のマーキングM1、M2の位置を指示する場合には、マトリックス付着前のサンプルプレート3上のマーキングM1、M2の位置の指定は該プレート3をステージ2から一旦取り出す前に行う必要がある。即ち、例えば図5のフローチャートでは、ステップS11以降でステップS14よりも前の時点でマトリックス付着前のサンプルプレート3上のマーキングM1、M2の位置の指定を行う必要がある。このように複数のマーキングの距離が離れていると、特に回転方向の位置ずれの補正精度を向上させることができる。
[第5実施例]
次に本発明に係る質量分析装置の他の実施例(第5実施例)であるMALDI顕微質量分析装置について図11を参照しつつ説明する。この第5実施例は第4実施例を発展させたものであり、サンプルプレート3自体に位置ずれ検知用のマーキングを設ける代わりに、サンプルプレート3を固定保持するプレートホルダにマーキングを設けている。
図11(a)はサンプルプレート3をプレートホルダ50に固定する場合の組立斜視図、(b)はその完成斜視図である。プレートホルダ50は、サンプルプレート3の外形よりも僅かに大きなサイズの凹部511が形成された本体部51と、この上に被せられ、サンプルプレート3の外形サイズよりも小さな開口窓521を有する蓋部52とから成る。この蓋部52の上面の互いに離れた位置に2個のマーキングM1、M2が設けられている。上面にサンプル4を載せたサンプルプレート3は本体部51の凹部511に嵌め込まれ、その上に蓋部52を被せて両端のネジ孔にネジ53を螺入して蓋部52を本体部51に対して固定する。サンプルプレート3の周縁部は蓋部52により押圧され、このプレートホルダ50に対して固定される。
装置のステージ2にはサンプルプレート3を上述のようにプレートホルダ50に固定保持した状態で装着し、またマトリックスを吹き付ける場合にもプレートホルダ50ごとステージ2から取り外す。プレートホルダ50がステージ2に装着された状態で蓋部52上のマーキングM1、M2を利用して位置ずれを把握し、それを補正する点は第2乃至第4実施例と同じである。
通常、サンプル4はサンプルプレート3に載せた状態で運搬や保管される。したがって、通常サンプル4と同数のサンプルプレート3を用意する必要がある。第4実施例のようにサンプルプレート3に直接マーキングを設ける構成では、マーキングを設けない場合に比べてサンプルプレート3のコストが上がり、これを多数用意する必要があるとなるとユーザのコスト負担が大きくなる。これに対し、プレートホルダ50は多数のサンプルプレート3に対して使い回しができるため、全体的なコスト削減に有利である。また、ステージ2への脱着時にプレートホルダ50でサンプルプレート3が保持されるので、取扱いがし易いという利点もある。
このようにプレートホルダ50にマーキングM1、M2を設ける方法は、第3実施例のように自動的にマーキングを探索する際に特に有利である。例えばサンプルプレート3のサイズはサンプルに応じて様々なものが使用されるとしても、分析時に同じプレートホルダ50を用いるか、或いは複数のプレートホルダ50を用いるにしてもその寸法公差を小さくしておけば、ほぼ同じ位置にマーキングM1、M2の存在を確認することができる。したがって、自動的にステージ2を移動させてマーキングM1、M2を検出することが容易になる。もちろん、第4実施例の場合でもサンプルプレート3の寸法誤差を小さくしておけば同様の効果が得られるが、多数のサンプルプレート3を小さい寸法公差で作製するのはコストがかさむ。これに対し少数のプレートホルダ50を小さい寸法公差で作製するほうがコストは小さくて済む。
図12(a)は第5実施例の変形例によるプレートホルダ50にサンプルプレート3を固定する場合の組立斜視図、(b)はその完成斜視図である。図11に示したプレートホルダ50の構成は基本的に、サンプル観察を行う際に上方から照明を当てる落射光学系を使用することを前提としている。しかしながら、サンプルが生体試料であるような場合には、サンプルの下方側から照明を当てて上方からサンプル画像を取得する透過観察を行いたいことがある。そこで、図12に示したプレートホルダ50では本体部51の凹部511の底面に開口512を形成し、この開口512を通して下方からサンプルプレート3の下面に光を照射することが可能となっている。この場合、サンプルプレート3としてはガラスや透明樹脂シートなど透明なものを用い、サンプルプレート3の下面に当たった光が上方に透過するようにする。なお、帯電によるイオン化効率の低下を防止するために、上記ガラスや透明樹脂シートの表面を例えばITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウムスズ)でコーティングするなど、その表面が導電性を有するようにすることが好ましい。
また蓋部52は透明樹脂製などとし、マーキングM1、M2は基材にパターンを切刻する等により下からの透過光により容易に認識できるものとする。また本体部51にあって蓋部52を取り付けた際にマーキングM1、M2の直下となる位置には光通過窓513を形成しておく。これによって、図12(b)に示すように透過光学系により下方から光が照射されたときに、サンプル4を透過照明で観察することができ、またマーキングM1、M2も容易に認識することができる。
なお、上記実施例は本発明の一例であり、本発明の趣旨の範囲で適宜に変更、修正、追加を行っても本願請求の範囲に包含されることは当然である。
例えば上記第2乃至第5実施例の顕微質量分析装置はCCDカメラ14による撮影画像を用いてサンプルプレート3やサンプル4の位置ずれを検出するものであるが、観察画像を利用する以外に、例えばレーザ方式、静電容量方式、光ファイバ方式などの非接触式の位置センサを別途設け、この位置センサによりステージ2に装着されたサンプルプレート3やプレートホルダ50の位置を検知して位置ずれを求めるようにしてもよい。

Claims (7)

  1. サンプルを載せるためのサンプルプレートが装置本体に着脱自在であり、該プレートを装置本体から取り外した状態で該プレート上に載せたサンプル上にマトリックスを付着させた後に該プレートを装置本体に装着し、マトリックスが付着されたサンプルにレーザ光を照射してイオン化を行うマトリックス支援レーザ脱離イオン化法によるイオン源を有する質量分析装置において、
    a)マトリックス付着前のサンプルが載せられたサンプルプレートが装置本体に装着された状態で、該プレート上のサンプルの2次元画像を取得して保持する画像取得手段と、
    b)該画像取得手段により保持された2次元画像を表示手段に表示した表示画面上でオペレータが所望の位置を指定するための指定手段と、
    c)マトリックス付着後のサンプルが載せられたサンプルプレートが装置本体に装着された状態で、前記指定手段により指定されたマトリックス付着前のサンプル上の位置に対応したマトリックス付着後のサンプル上の位置に対してレーザ光を照射して該位置についての質量分析を実行する分析制御手段と、
    を備えることを特徴とする質量分析装置。
  2. サンプルを載せるためのサンプルプレートが装置本体に着脱自在であり、該プレートを装置本体から取り外した状態で該プレート上に載せたサンプル上にマトリックスを付着させた後に該プレートを装置本体に装着し、マトリックスが付着されたサンプルにレーザ光を照射してイオン化を行うマトリックス支援レーザ脱離イオン化法によるイオン源を有する質量分析装置において、
    a)マトリックス付着前のサンプルが載せられたサンプルプレートが装置本体に装着された状態で、該プレート上のサンプルの2次元画像を取得して保持する画像取得手段と、
    b)該画像取得手段により保持された2次元画像を表示手段に表示した表示画面上でオペレータが所望の1次元的な又は2次元的な領域を指定するための指定手段と、
    c)マトリックス付着後のサンプルが載せられたサンプルプレートが装置本体に装着された状態で、前記指定手段により指定されたマトリックス付着前のサンプル上の領域に対応したマトリックス付着後のサンプル上の領域に対して照射位置を走査しながらレーザ光を照射して該領域の各微小領域についての質量分析を実行する分析制御手段と、
    を備えることを特徴とする質量分析装置。
  3. 装置本体に対するサンプルプレートの脱着の前後における該サンプルプレート又は該プレート上のサンプルの位置ずれの方向及び量を把握する位置ずれ把握手段と、
    該位置ずれ把握手段により把握された位置ずれの方向及び量に応じてレーザ光の照射位置を修正するように該レーザ光とサンプルとの相対位置を変更する照射位置調整手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の質量分析装置。
  4. 前記位置ずれ把握手段は、マトリックス付着後のサンプルが載せられたサンプルプレートが装置本体に装着された状態で取得された該プレート上のサンプルの2次元画像と、前記画像取得手段により保持されているマトリックス付着前のサンプルの2次元画像とを比較可能に表示し、両2次元画像上での1乃至複数の同一個所についてのオペレータの指示に基づいて位置ずれの方向及び量を把握するものであることを特徴とする請求項3に記載の質量分析装置。
  5. 前記位置ずれ把握手段は、マトリックス付着後のサンプルが載せられたサンプルプレートが装置本体に装着された状態で取得された該プレート上のサンプルの2次元画像を取得する比較画像取得手段と、該比較画像取得手段により得られた2次元画像と前記画像取得手段により保持されているマトリックス付着前のサンプルの2次元画像とを画像解析することにより両画像の位置ずれの方向及び量を検出するずれ検出手段と、を含むことを特徴とする請求項3に記載の質量分析装置。
  6. 前記サンプルプレート上に位置識別用の標識を設け、前記位置ずれ把握手段は該標識を利用して位置ずれの方向及び量を把握することを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の質量分析装置。
  7. 前記サンプルプレートを保持するホルダを装置本体に装着する構成とし、該ホルダに位置識別用の標識を設け、前記位置ずれ把握手段は該標識を利用して位置ずれの方向及び量を把握することを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の質量分析装置。
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