JP2020149853A - 質量分析装置及び質量分析方法 - Google Patents

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慎一郎 川畑
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Abstract

【課題】高品質なマススペクトルを容易に得ることのできる質量分析装置を提供する。【解決手段】本発明に係る質量分析装置は、レーザ光を試料111に照射するレーザ照射部118、119、120、121と、試料上でレーザ光が当たる位置を移動させる照射位置移動部123と、試料から発生する蛍光を検出する蛍光検出部122と、試料から発生するイオンを質量分析する質量分析部116、117と、試料上に設定された複数の微小領域の各々についてレーザ光の照射、蛍光の検出、及び質量分析を行うようレーザ照射部及び照射位置移動部を制御する制御部と、複数の微小領域の中から蛍光強度が閾値以上であった微小領域を対象領域として決定する対象領域決定部と、対象領域に関する質量分析の結果に基づいて代表マススペクトルを生成する代表マススペクトル生成部とを有するものである。【選択図】図1

Description

本発明は、質量分析装置及び質量分析方法に関する。
質量分析装置は、試料中の成分をイオン化するイオン化部と、試料由来のイオンを試料の近傍から引き出して加速する引出電極と、引出電極によって引き出されたイオンを質量電荷比に応じて分離して検出するイオン分離・検出部と、を含んでいる。イオン化部における試料のイオン化手法には様々なものが存在するが、固体試料の分析においては、レーザ脱離イオン化法(Laser Desorption/Ionization:LDI)が広く用いられている。
レーザ脱離イオン化法は、固体試料(例えば、液体試料を乾燥等によって固化させたもの、又は生体組織切片、金属板、若しくは半導体基板等の薄片状試料)の表面の微小領域に紫外線であるレーザ光を集光照射し、該レーザ光のエネルギによって前記試料の一部を表面から脱離させてイオン化する手法である。このようなレーザ脱離イオン化法による試料のイオン化を行う質量分析装置は、レーザイオン化質量分析装置とよばれる。
レーザイオン化質量分析装置には、装置内部にセットされた試料の表面を観察するためのCCDカメラが設けられている場合がある。そのようなレーザイオン化質量分析装置を用いて試料の分析を行う際には、まず、質量分析装置の内部にセットされた試料の表面を前記CCDカメラによって撮影し、得られた画像をモニタの画面上に表示させる。続いて、分析担当者(オペレータ)が、該画像を確認しつつ、前記試料上で分析対象とする領域を決定し、当該領域に対する質量分析をレーザイオン化質量分析装置に実行させる。
国際公開第2007/097023号([0029])
レーザイオン化質量分析装置において、SN比のよい高品質なマススペクトルを得るためには、サンプルプレート上の試料が延在している領域内で注目物質が高濃度で含まれている箇所にレーザを照射し、当該箇所から生成されたイオンを質量分析に供することが好ましい。しかしながら、サンプルプレート上で試料が延在している領域内において注目物質が偏在している場合には、必ずしもレーザ光が照射された位置に注目物質が高濃度で存在しているとは限らない。上記のようなCCDカメラを備えたレーザイオン化質量分析装置を用いれば、オペレータが試料表面の色の濃淡などに基づいて注目物質の存在量が多い領域を経験的に判別できる場合もあるが、それにはオペレータの熟練が必要であった。また、各試料についてオペレータがCCDカメラによる撮影画像を確認してレーザの照射位置を決定する必要があり、オペレータの作業負担が大きいという問題もあった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高品質なマススペクトルを容易に得ることのできる質量分析装置及び質量分析方法を提供することにある。
本発明の第1態様は、
レーザ光を試料に照射するレーザ照射部と、
前記試料上で前記レーザ光が当たる位置を移動させる照射位置移動部と、
前記レーザ光の照射によって前記試料から発生する蛍光を検出する蛍光検出部と、
前記レーザ光の照射によって前記試料から発生するイオンを質量分析する質量分析部と、
前記試料上に設定された複数の微小領域の各々について前記レーザ光の照射、前記蛍光の検出、及び前記質量分析を行うよう前記レーザ照射部及び前記照射位置移動部を制御する制御部と、
前記複数の微小領域の中から前記蛍光の強度が予め定められた閾値以上であった微小領域又は前記蛍光の強度が大きい順に予め定められた数の微小領域を、対象領域として決定する対象領域決定部と、
前記対象領域に関する前記質量分析の結果に基づいて代表マススペクトルを生成する代表マススペクトル生成部と、
を有する質量分析装置に関する。
本発明の第2態様は、
レーザ光を試料に照射するレーザ照射部と、
前記試料上で前記レーザ光が当たる位置を移動させる照射位置移動部と、
前記レーザ光の照射によって前記試料から発生する蛍光を検出する蛍光検出部と、
前記レーザ光の照射によって前記試料から発生するイオンを質量分析する質量分析部と、
前記試料上に設定された複数の微小領域の各々について前記レーザ光の照射及び前記蛍光の検出を行い、該複数の微小領域のうち、前記蛍光の強度が予め定められた閾値以上であったものについては更に、前記レーザ光の照射及び前記質量分析を行うよう、前記レーザ照射部及び前記照射位置移動部を制御する制御部と、
前記質量分析の結果に基づいて代表マススペクトルを生成する代表マススペクトル生成部と、
を有する質量分析装置に関する。
本発明の第3態様は、
レーザ光を試料に照射するレーザ照射部と、
前記試料上で前記レーザ光が当たる位置を移動させる照射位置移動部と、
前記レーザ光の照射によって前記試料から発生する蛍光を検出する蛍光検出部と、
前記レーザ光の照射によって前記試料から発生するイオンを質量分析する質量分析部と、
を有する質量分析装置を用いた質量分析方法であって、
前記試料上に設定された複数の微小領域の各々について前記レーザ光の照射、前記蛍光の検出、及び前記質量分析を行い、
前記複数の微小領域の中から前記蛍光の強度が予め定められた閾値以上であった微小領域又は前記蛍光の強度が大きい順に予め定められた数の微小領域を対象領域として決定し、
前記対象領域に関する前記質量分析の結果に基づいて代表マススペクトルを生成する質量分析方法に関する。
本発明の第4態様は、
レーザ光を試料に照射するレーザ照射部と、
前記試料上で前記レーザ光が当たる位置を移動させる照射位置移動部と、
前記レーザ光の照射によって前記試料から発生する蛍光を検出する蛍光検出部と、
前記レーザ光の照射によって前記試料から発生するイオンを質量分析する質量分析部と、
を有する質量分析装置を用いた質量分析方法であって、
前記試料上に設定された複数の微小領域の各々について前記レーザ光の照射及び前記蛍光の検出を行い、
前記複数の微小領域のうち、前記蛍光の強度が予め定められた閾値以上であったものについては更に、前記レーザ光の照射及び前記質量分析を行い、
前記質量分析の結果に基づいて代表マススペクトルを生成する質量分析方法に関する。
上記本発明によれば、高品質なマススペクトルを容易に得ることのできる質量分析装置及び質量分析方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る質量分析装置の概略構成を示す模式図。 同実施形態における制御/処理部の機能ブロック図。 前記質量分析装置による分析の手順を示すフローチャート。 本発明の第2の実施形態に係る質量分析装置による分析の手順を示すフローチャート。 本発明の第3の実施形態に係る質量分析装置の制御/処理部の機能ブロック図。 同実施形態に係る質量分析装置による分析の手順を示すフローチャート。 上記の各実施形態における質量分析装置の別の構成例を示す模式図。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。
[実施形態1]
図1に、本発明の第1の実施形態に係る質量分析装置の概略構成を示す。この質量分析装置は、試料のイオン化法としてレーザ脱離イオン化法(Laser Desorption/Ionization:LDI)を用いるレーザイオン化質量分析装置である。なお、LDIには、マトリックス試薬を脱離・イオン化支援材料として用いるマトリックス支援レーザ脱離イオン化法(Matrix Assisted Laser Desorption/Ionization:MALDI)、及びマトリックス試薬を使用せず、金属若しくは金属酸化物等から成るナノ粒子又はポーラスシリコンプレート等の多孔質基板表面のナノ構造を脱離・イオン化支援材料として用いる表面支援レーザ脱離イオン化法(Surface-Assisted Laser Desorption/Ionization:SALDI )などが含まれる。
本実施形態に係るレーザイオン化質量分析装置において、図示しない真空ポンプにより真空排気される真空チャンバ110の内部には、試料ステージ113、反射光学系121、蛍光検出部122、引出電極114、イオン輸送光学系115、質量分離器116、イオン検出器117などが配設される。また、真空チャンバ110の外側には、レーザ光源118、集光光学系119などが配置されている。
分析対象である試料111はサンプルプレート112上に保持され、サンプルプレート112は試料ステージ113の上面に載置される。試料ステージ113は、ステッピングモータ(図示略)を含むステージ駆動部123によって、直交するX軸及びY軸の2軸方向に、つまりは試料111が延在する2次元面内で移動可能である。
引出電極114は、中央にイオンを通過させるための開口を備えた板状の電極であって、試料111の近傍に、試料ステージ113の上面と対向するように配置されている。引出電極114と試料ステージ113の間には図示しない高圧電源によって電圧が印加されており、この電圧印加によってイオンを前記X軸及びY軸と直交するZ軸方向に加速する電場が形成される。
引出電極114の後段には、電場の作用によりイオンを収束させつつ輸送するためのイオン輸送光学系115が設置され、更にその後段には、イオンを質量電荷比に応じて分離する質量分離器116と、分離されたイオンを検出するイオン検出器117とが設置されている。イオン輸送光学系115としては、例えば、静電レンズや多極型の高周波イオンガイド、或いはそれらの組み合わせなどが用いられる。質量分離器116としては、例えば、イオントラップ型、四重極型、二重収束型、飛行時間型、又は磁場セクター型など各種のものを用いることができる。なお、質量分離器116及びイオン検出器117が本発明における質量分離部に相当する。
レーザ光源118は紫外線であるレーザ光を出射するものである。レーザ光源118から出射したレーザ光は、集光光学系119により微小径に絞られた上で、真空チャンバ110の壁面に設けられた、紫外線を透過可能な窓部120を介して真空チャンバ110の内部に進入する。真空チャンバ110内に進入したレーザ光は、反射光学系121で反射されて試料111に入射する(すなわちレーザ光源118、集光光学系119、窓部120、及び反射光学系121が本発明におけるレーザ照射部に相当する)。なお、このレーザ光の集光位置は固定されているから、ステージ駆動部123(本発明における照射位置移動部に相当)により試料ステージ113がX−Y面内で移動されると、試料111上でレーザ光が当たる位置、つまり試料111上で蛍光検出及び質量分析の実行対象となる微小領域が移動することとなる。
蛍光検出部122は、前記レーザ光の照射によって試料111から発生する蛍光を検出するものであり、その受光面を試料111上のレーザ光が当たる位置に向けた状態で真空チャンバ110内に配設されている。この蛍光検出部122としては、例えば、所定波長の光のみを通過させる光学フィルタと該光学フィルタを通過した光を検出する光センサ等で構成されている。また、前記光学フィルタに代えて回折格子などの分光素子を備え、試料111から出射して蛍光検出部122に到達した光を該分光素子によって波長分散し、波長分散された光のうちの所定波長の光のみを光センサに入射させる構成としてもよい。
本実施形態に係る質量分析装置は、更に、上記各部の動作を制御すると共に、イオン検出器117及び蛍光検出部122の出力信号を処理する制御/処理部130を備えている。図2に示すように、制御/処理部130は、走査制御部131、照射制御部132、データ処理部133、データ記憶部134、対象領域決定部135、及び代表マススペクトル生成部136などの機能ブロックを含んでいる。
走査制御部131は、ステージ駆動部123の動作を制御し、照射制御部132は、レーザ光源118の動作を制御する(すなわち、走査制御部131及び照射制御部132が本発明における制御部に相当する)。なお、図1では繁雑さを避けるため信号線の記載を省略しているが、制御/処理部130は、真空ポンプ(図示略)、引出電極114、イオン輸送光学系115、質量分離器116、イオン検出器117、及び蛍光検出部122などの動作も制御する。データ処理部133は、蛍光検出部122から得られる検出信号に基づいて、蛍光検出部122で検出された蛍光の強度の情報を含む蛍光検出データを生成すると共に、イオン検出器117から得られる検出信号に基づいて、イオン検出器117で検出されたイオンの質量電荷比(m/z)及び強度の情報を含む質量分析データを生成する。データ記憶部134は、前記蛍光検出データ及び前記質量分析データを記憶する。対象領域決定部135及び代表マススペクトル生成部136は、いずれもデータ記憶部134に記憶されたデータに基づいて所定のデータ処理を行う(詳細は後述する)。
制御/処理部130の実体はパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータであり、該コンピュータは、CPUと、メモリと、ハードディスク又はフラッシュメモリ等から成る大容量記憶装置とを備えている。上記の機能ブロックは、このコンピュータに予めインストールされた専用の制御・処理ソフトウェアをCPUにより実行することによって具現化される。また、制御/処理部130には、キーボードやマウス等から成る入力部141と、液晶ディスプレイ等から成る表示部142が接続されている。
以下、図3のフローチャートを参照しつつ、本実施形態に係る質量分析装置の動作を説明する。なお、ここでは、サンプルプレート112に保持された試料111上の、予め定められたn箇所の微小領域(nは正の整数)について、レーザ脱離イオン化法を用いた質量分析を行うものとする。また、試料111としては、注目物質(例えばペプチド又は糖など)を、前記レーザ光の照射によって蛍光を発する蛍光試薬で予め標識しておいたものを使用する。但し、注目物質自身が前記レーザ光の波長によって蛍光を発する能力を有する場合には、前記蛍光試薬による標識を加えることなく分析に供することもできる。以上の点は、後述する他の実施形態においても同様である。
分析の実行に際しては、まず、オペレータが試料111を保持させたサンプルプレート112を試料ステージ113にセットし、入力部141から所定の操作を行うことによって制御/処理部130に分析の開始を指示する。これにより、図示しない真空ポンプによって真空チャンバ110の真空引きが実行される。
真空引きが完了すると、制御/処理部130は、試料111上の微小領域の番号を示す変数nを1に設定する(ステップ11)。続いて、走査制御部131がステージ駆動部123を制御して試料ステージ113を移動させ、試料111上のn番目(ここでは1番目)の微小領域をレーザ光の集光位置に移動させる(ステップ12)。
続いて、照射制御部132の制御の下に、レーザ光源118がレーザ光を出射する(ステップ13)。レーザ光源118から出射されたレーザ光は、集光光学系119によって微小径に絞られた上で、窓部120及び反射光学系121を経てn番目(ここでは1番目)の微小領域に入射する。このレーザ光の照射により、試料111から蛍光が発生すると共に、試料111の一部が試料表面から脱離してイオン化する。前記蛍光は、試料111の近傍に配置された蛍光検出部122に入射する。一方、前記イオンは、引出電極114によって試料111の近傍から引き出され、イオン輸送光学系115を経て質量分離器116に導入され、質量電荷比にしたがって分離された上で、イオン検出器117で検出される。
データ処理部133は、このときの蛍光検出部122からの検出信号に基づいて前記蛍光の強度の情報を含む蛍光検出データを生成すると共に、このときのイオン検出器117からの検出信号に基づいて、前記イオンの質量電荷比(m/z)及び強度の情報を含む質量分析データを生成する(ステップ14)。
生成された蛍光検出データ及び質量分析データは、前記蛍光及び前記イオンが生成した位置(ここでは1番目の微小領域)を表す情報と共にデータ記憶部134に記憶される。これにより、データ記憶部134には、蛍光検出データと質量分析データが、前記微小領域の情報を介して互いに関連づけて記憶されることとなる(ステップ15)。
続いて、制御/処理部130は、上記n箇所の微小領域の全てについてレーザ光の照射を完了したか否かを判定し(ステップ16)完了していないと判定した場合には、上述の変数nをインクリメントして(ステップ17)ステップ12に戻り、ステップ12〜16の処理を繰り返し実行する。
一方、ステップ16で、全ての微小領域に対するレーザ光の照射が完了したと判定した場合には、対象領域決定部135が、前記n箇所の微小領域について得られた質量分析データの中から、蛍光強度が大きかった微小領域(すなわち注目物質が多く存在した微小領域)を特定し、これを後述の対象マススペクトルの生成対象とする領域(対象領域)として決定する(ステップ18)。
具体的には、例えば、対象領域決定部135が、データ処理部133に記憶されている前記n箇所の微小領域のそれぞれ関する蛍光検出データの中から、蛍光強度が予め定められた閾値以上であるものを特定し、特定された微小領域を前記対象領域として決定する。あるいは、対象領域決定部135が、データ処理部133に記憶されている前記n箇所の微小領域のそれぞれに関する蛍光検出データの中から、蛍光強度が高い順に予め定められた個数(nより少ない数)の蛍光検出データを特定し、特定された微小領域を前記対象領域として決定するようにしてもよい。この場合、蛍光強度が前記閾値以上である蛍光検出データの数が1以下であった場合には、制御/処理部130は、表示部142の画面上にその旨を表示してオペレータに通知することが望ましい。
続いて、代表マススペクトル生成部136が、ステップ18で決定された対象領域に関連づけてデータ記憶部134に記憶されている質量分析データを用いて、試料111の最終的な質量分析結果である代表マススペクトルを生成する(ステップ19)。具体的には、例えば、各対象領域に関する質量分析データに含まれるイオン強度の値を質量電荷比毎に積算してそれらの平均値(又は中央値若しくは最頻値)を求め、横軸を質量電荷比、縦軸を前記イオン強度の平均値(又は中央値若しくは最頻値)とするマススペクトルを生成する。生成されたマススペクトルは、代表マススペクトルとして表示部142に表示されると共に、データ記憶部134に記憶される。
このように、本実施形態に係る質量分析装置によれば、試料上で注目物質が多く存在する位置から得られた質量分析データのみに基づく高品質なマススペクトルを容易に得ることができる。
[実施形態2]
本発明に係る質量分析装置は、蛍光励起用のレーザ光及びイオン化用のレーザ光の2種類のレーザ光を出射可能なレーザ光源118を備えたものとしてもよい。このような実施形態について以下に説明する。なお、本実施形態における質量分析装置の構成は、図1及び図2で示したものと同様である。但し、レーザ光源118としては、出射するレーザ光の強度を変更可能なものを使用する。
本実施形態に係る質量分析装置の動作について、図4のフローチャートを参照しつつ説明する。
まず、試料111を保持したサンプルプレート112が試料ステージ113にセットされ、更に、真空チャンバ110の真空引きが完了すると、制御/処理部130は、試料111上の微小領域の番号を示す変数n(nは正の整数)を1に設定する(ステップ21)。続いて、走査制御部131がステージ駆動部123を制御して試料ステージ113を移動させ、n番目(ここでは1番目)の微小領域をレーザ光の集光位置に移動させる(ステップ22)。
続いて、照射制御部132の制御の下に、レーザ光源118が蛍光励起用レーザ光を出射する(ステップ23)。ここで蛍光励起用レーザ光とは、後述するイオン化用レーザ光よりも強度の小さいレーザ光である。レーザ光源118から出射された蛍光励起用レーザ光は、集光光学系119、窓部120、及び反射光学系121を経て試料111に入射する。この蛍光励起用レーザ光の照射によって試料111から生じた蛍光は、試料111の近傍に配置された蛍光検出部122に入射する。このとき蛍光検出部122には、前記蛍光とは異なる波長の光(例えば試料111の表面で散乱した前記レーザ光の一部)も入射するが、このような光は、蛍光検出部122に含まれる上述の光学フィルタ又は分光素子等によって除去される。そのため、蛍光検出部122では、前記の蛍光に対応する所定の波長の光のみが選択的に検出される。
データ処理部133は、このときの蛍光検出部122からの検出信号に基づいて、前記蛍光励起用レーザ光の照射によって試料111から発生した蛍光の強度の情報を含む蛍光検出データを生成し、該蛍光検出データを前記蛍光が得られた位置(ここでは1番目の微小領域)を表す情報と共にデータ記憶部134に記憶させる(ステップ24)。
次に、照射制御部132の制御の下に、レーザ光源118がイオン化用レーザ光を出射する(ステップ25)。レーザ光源118から出射されたイオン化用レーザ光は、上述の蛍光励起用レーザ光と同様に、集光光学系119、窓部120、及び反射光学系121を経て試料111に入射する。このイオン化用レーザ光の照射によって試料111から生じたイオンは、引出電極114によって試料111の近傍から引き出され、イオン輸送光学系115を経て質量分離器116に導入され、質量電荷比にしたがって分離された上で、イオン検出器117で検出される。
データ処理部133は、このときのイオン検出器117からの検出信号に基づいて、前記イオン化用レーザ光の照射によって試料111から発生したイオンの質量電荷比(m/z)及び強度の情報を含む質量分析データを生成し、該質量分析データを前記イオンが発生した位置(ここでは1番目の微小領域)を表す情報と共にデータ記憶部134に記憶させる(ステップ26)。以上により、データ記憶部134には、1番目の微小領域に関する蛍光検出データと質量分析データが、該微小領域の情報を介して互いに関連づけて記憶されたことになる。
続いて、制御/処理部130は、上記n箇所の微小領域の全てについて蛍光励起用レーザ光及びイオン化用レーザ光の照射を完了したか否かを判定し(ステップ27)、完了していないと判定した場合には、上述の変数nをインクリメントして(ステップ28)ステップ22に戻り、ステップ22〜27の処理を繰り返し実行する。
一方、ステップ27で、全ての微小領域に対する蛍光励起用レーザ光及びイオン化用レーザ光の照射が完了したと判定した場合は、対象領域決定部135が、データ記憶部134に記憶されているデータを参照して、蛍光強度が大きかった微小領域を特定し、これを後述の対象マススペクトルの生成対象とする領域(対象領域)として決定する(ステップ29)。続いて、代表マススペクトル生成部136が、決定された対象領域に関連づけてデータ記憶部134に記憶されている質量分析データを用いて代表マススペクトルを生成する(ステップ30)。なお、ステップ29における対象領域決定部135による処理の詳細及びステップ30における代表マススペクトル生成部136による処理の詳細は、実施形態1で説明したものと同様であるため、ここでは説明を省略する。
上記本実施形態に係る質量分析装置では、イオン化用レーザ光よりも強度の小さいレーザ光を蛍光の励起に用いることにより、試料111に含まれる目的物質以外の成分からの蛍光発生を抑えることができる。その結果、試料111上で注目物質が多く存在する位置を一層正確に特定することができ、より高品質な代表マススペクトルを生成することができる。
[実施形態3]
本発明に係る質量分析装置は、試料上に設定された複数の微小領域の各々において、まず蛍光検出を行い、その結果、蛍光強度が大きかった微小領域についてのみ質量分析を行うようにしてもよい。このような実施形態について以下に説明する。
なお、本実施形態における質量分析装置の概略構成は、図1で示したものと同様である。但し、レーザ光源118としては、実施形態2と同様に、出射するレーザ光の強度を変更可能なものを使用する。また、本実施形態に係る質量分析装置は、図2のような機能ブロックを備えた制御/処理部130に代えて、図5のような機能ブロックを備えた制御/処理部230を備えている。
図5に示すように、本実施形態における制御/処理部230は、走査制御部231、照射制御部232、データ処理部233、データ記憶部234、判定部235、及び代表マススペクトル生成部236などの機能ブロックを含んでいる。なお、本実施形態においては、走査制御部231、照射制御部232、及び判定部235が本発明における制御部に相当する。
本実施形態に係る質量分析装置の動作について、図6のフローチャートを参照しつつ説明する。
試料111を保持したサンプルプレート112が試料ステージ113にセットされた後、真空チャンバ110の真空引きが完了すると、制御/処理部230は試料111上の微小領域の番号を示す変数n(nは正の整数)を1に設定する(ステップ31)。続いて、走査制御部231がステージ駆動部123を制御して試料ステージ113を移動させ、n番目(ここでは1番目)の微小領域をレーザ光の集光位置に移動させる(ステップ32)。
続いて、照射制御部232の制御の下に、レーザ光源118が蛍光励起用レーザ光(後述のイオン化用レーザ光よりも強度の小さいレーザ光)を出射する(ステップ33)。この蛍光励起用レーザ光の照射によって試料111から生じた蛍光は、試料111の近傍に配置された蛍光検出部122に入射する。このとき蛍光検出部122には、前記蛍光とは異なる波長の光(例えば試料111の表面で散乱した前記レーザ光の一部)も入射するが、このような光は、蛍光検出部122に含まれる上述の光学フィルタ又は分光素子等によって除去される。そのため、蛍光検出部122では、前記の蛍光に対応する所定の波長の光のみが選択的に検出される。
データ処理部233は、このときの蛍光検出部122からの検出信号に基づいて、前記蛍光励起用レーザ光の照射によって試料111から発生した蛍光の強度の情報を含む蛍光検出データを生成する(ステップ34)。
続いて、判定部235が、前記蛍光検出データが得られた微小領域を質量分析の対象とするか否か判定する。具体的には、ステップ34で得られた蛍光検出データに含まれる蛍光強度の値が、予め定められた閾値以上であるか否かを判定する(ステップ35)。ここで、前記蛍光強度が前記閾値よりも小さいと判定された場合(すなわちステップ35がNoの場合)、上記の変数nをインクリメントして(ステップ36)ステップ32に戻り、試料ステージ113を移動させて次の微小領域をレーザ光の集光位置に配置する。そして、当該次の微小領域についてステップ33からステップ35の処理を実行する。
一方、ステップ35で蛍光強度が閾値以上であると判定された場合には、試料ステージ113を移動させることなくレーザ光源118によるイオン化用レーザ光の出射を行う(ステップ37)。これにより、ステップ35での判定に用いた蛍光検出データが取得されたのと同じ微小領域にイオン化用レーザ光が照射される。このイオン化用レーザ光の照射によって試料111から生じたイオンは、引出電極114によって試料111の近傍から引き出され、イオン輸送光学系115を経て質量分離器116に導入され、質量電荷比にしたがって分離された上で、イオン検出器117で検出される。
データ処理部233は、このときのイオン検出器117からの検出信号に基づいて、前記イオン化用レーザ光の照射によって試料111から発生したイオンの質量電荷比(m/z)及び強度の情報を含む質量分析データを生成してデータ記憶部234に記憶させる(ステップ38)。
続いて、制御/処理部230は、上記n箇所の微小領域の全てについてレーザ光の照射を完了したか否かを判定し(ステップ39)、完了していないと判定した場合には、上述の変数nをインクリメントして(ステップ36)ステップ32に戻り、ステップ32〜39の処理を繰り返し実行する。
一方、ステップ39で、試料111上に設定された全ての微小領域に対するレーザ光の照射が完了したと判定した場合は、代表マススペクトル生成部236が、以上で生成された質量分析データをデータ記憶部234から読み出して代表マススペクトルを生成する(ステップ40)。なお、代表マススペクトル生成部236による処理の詳細は、実施形態1で代表マススペクトル生成部136について説明したものと同様であるため、ここでは説明を省略する。
なお、上記の実施形態2又は3に係る質量分析装置ではレーザ光源118としてレーザ光の強度が可変であるものを使用したが、これに代えて、レーザ光の光路上に、光学フィルタ(例えばNDフィルタなど)又は光可変減衰器などを含む強度変更機構を設け、該強度変更機構によって、試料111に照射されるレーザ光の強度を変更するものとしてもよい。この場合、照射制御部232は、レーザ光源118の動作制御に加えて前記強度変更機構の動作制御も行うものとする。
[実施形態4]
本発明に係る質量分析装置は蛍光励起用レーザ光を出射するレーザ光源と、イオン化用レーザ光を出射するレーザ光源とを個別に備えたものとしてもよい。このような質量分析装置の構成を図7に示す。なお、同図において、図1で示したものと同一又は対応する構成については下二桁が共通する符号を付し、適宜説明を省略する。
図7の装置において、蛍光励起用レーザ光源324から出射した光は、集光光学系325、窓部326、及び反射光学系327を経て試料311に入射する。また、イオン化用レーザ光源318から出射した光は、集光光学系319、窓部320、及び反射光学系321を経て試料311に入射する(これら蛍光励起用レーザ光源324、集光光学系325、窓部326、及び反射光学系327、並びにイオン化用レーザ光源318、集光光学系319、窓部320、及び反射光学系321が本発明におけるレーザ照射部に相当する)。ここで、蛍光励起用レーザ光源324としてはイオン化用レーザ光源318よりもレーザ光の強度が小さいものを使用する。これにより、蛍光励起用レーザ光を試料311に照射した際に、試料311中の目的物質以外の成分からの蛍光発生を抑えることができる。また、蛍光励起用レーザ光源324とイオン化用レーザ光源318を別個に設けることにより、1つのレーザ光源の出力を変更する場合よりも、試料311に照射するレーザ光の強度を迅速に変更することができる。更に、本実施形態においては、蛍光励起用レーザ光とイオン化用レーザ光の波長を互いに異なるものとしてもよい。これにより、試料中の目的成分からの蛍光の励起及び試料成分のイオン化に、それぞれ最適な波長のレーザ光を用いることができ、目的物質からの蛍光の発生効率及び試料のイオン化効率を高めることができる。
本実施形態に係る質量分析装置は、例えば図4のフローチャートで示したように、試料311上に設定された複数の微小領域の全てについて蛍光検出と質量分析とを行った上で、前記蛍光検出の結果に基づいて代表マススペクトルの生成に用いる質量分析データを選別するものとすることができる。この場合、制御/処理部330は、図2に示すような機能ブロックを備えたものとする。なお、この場合における制御/処理部330の動作は実施形態2で述べたものと同様であるため説明を省略する。
また、本実施形態に係る質量分析装置は、図6のフローチャートで示したように、試料311上に設定された複数の微小領域の各々において、まず蛍光検出を行い、その結果に基づいて当該微小領域における質量分析を行うか否かを決定するものとすることもできる。この場合、制御/処理部330は、図5のような機能ブロックを備えたものとする。なお、この場合における制御/処理部330の動作は実施形態3で述べたものと同様であるため説明を省略する。
以上、図面を参照して本発明における種々の実施形態を詳細に説明したが、最後に、本発明の種々の態様について説明する。
本発明の第1態様の質量分析装置は、
レーザ光を試料に照射するレーザ照射部と、
前記試料上で前記レーザ光が当たる位置を移動させる照射位置移動部と、
前記レーザ光の照射によって前記試料から発生する蛍光を検出する蛍光検出部と、
前記レーザ光の照射によって前記試料から発生するイオンを質量分析する質量分析部と、
前記試料上に設定された複数の微小領域の各々について前記レーザ光の照射、前記蛍光の検出、及び前記質量分析を行うよう前記レーザ照射部及び前記照射位置移動部を制御する制御部と、
前記複数の微小領域の中から前記蛍光の強度が予め定められた閾値以上であった微小領域又は前記蛍光の強度が大きい順に予め定められた数の微小領域を、対象領域として決定する対象領域決定部と、
前記対象領域に関する前記質量分析の結果に基づいて代表マススペクトルを生成する代表マススペクトル生成部と、を有するものである。
第1態様の質量分析装置では、試料上で注目物質が多く存在する位置から得られた質量分析データのみに基づく高品質なマススペクトルを容易に得ることができる。なお、本発明において「蛍光」とはフォトルミネセンスを意味しており、いわゆる燐光もこれに含まれる。
本発明の第2態様の質量分析装置は、
レーザ光を試料に照射するレーザ照射部と、
前記試料上で前記レーザ光が当たる位置を移動させる照射位置移動部と、
前記レーザ光の照射によって前記試料から発生する蛍光を検出する蛍光検出部と、
前記レーザ光の照射によって前記試料から発生するイオンを質量分析する質量分析部と、
前記試料上に設定された複数の微小領域の各々について前記レーザ光の照射及び前記蛍光の検出を行い、該複数の微小領域のうち、前記蛍光の強度が予め定められた閾値以上であったものについては更に、前記レーザ光の照射及び前記質量分析を行うよう、前記レーザ照射部及び前記照射位置移動部を制御する制御部と、
前記質量分析の結果に基づいて代表マススペクトルを生成する代表マススペクトル生成部と、を有するものである。
第2態様の質量分析装置においても、試料上で注目物質が多く存在する位置から得られた質量分析データのみに基づく高品質なマススペクトルを容易に得ることができる。
本発明の第3態様の質量分析装置は、前記第1態様又は第2態様の質量分析装置において、
前記レーザ照射部が、前記試料から前記蛍光を発生させる際には、該試料から前記イオンを発生させる際よりも強度の小さいレーザ光を、該試料に照射するものである。
第3態様の質量分析装置では、イオン化用レーザ光よりも強度の小さいレーザ光を蛍光の励起に用いることにより、試料に含まれる目的物質以外の成分からの蛍光発生を抑えることができる。その結果、試料上で注目物質が多く存在する位置を一層正確に特定することができ、より高品質な代表マススペクトルを生成することができる。
本発明の第4態様の質量分析方法は、
レーザ光を試料に照射するレーザ照射部と、
前記試料上で前記レーザ光が当たる位置を移動させる照射位置移動部と、
前記レーザ光の照射によって前記試料から発生する蛍光を検出する蛍光検出部と、
前記レーザ光の照射によって前記試料から発生するイオンを質量分析する質量分析部と、
を有する質量分析装置を用いた質量分析方法であって、
前記試料上に設定された複数の微小領域の各々について前記レーザ光の照射、前記蛍光の検出、及び前記質量分析を行い、
前記複数の微小領域の中から前記蛍光の強度が予め定められた閾値以上であった微小領域又は前記蛍光の強度が大きい順に予め定められた数の微小領域を対象領域として決定し、
前記対象領域に関する前記質量分析の結果に基づいて代表マススペクトルを生成するものである。
第4態様の質量分析方法では、試料上で注目物質が多く存在する位置から得られた質量分析データのみに基づく高品質なマススペクトルを容易に得ることができる。
本発明の第5態様の質量分析方法は、
レーザ光を試料に照射するレーザ照射部と、
前記試料上で前記レーザ光が当たる位置を移動させる照射位置移動部と、
前記レーザ光の照射によって前記試料から発生する蛍光を検出する蛍光検出部と、
前記レーザ光の照射によって前記試料から発生するイオンを質量分析する質量分析部と、
を有する質量分析装置を用いた質量分析方法であって、
前記試料上に設定された複数の微小領域の各々について前記レーザ光の照射及び前記蛍光の検出を行い、
前記複数の微小領域のうち、前記蛍光の強度が予め定められた閾値以上であったものについては更に、前記レーザ光の照射及び前記質量分析を行い、
前記質量分析の結果に基づいて代表マススペクトルを生成するものである。
第5態様の質量分析方法においても、試料上で注目物質が多く存在する位置から得られた質量分析データのみに基づく高品質なマススペクトルを容易に得ることができる。
本発明の第6態様のプログラムは、
コンピュータを、前記本発明の第1態様における制御部、対象領域決定部、及び代表スペクトル作成部として機能させるものである。
本発明の第7態様のプログラムは、
コンピュータを、前記本発明の第2態様における制御部及び代表マススペクトル作成部として機能させるものである。
110、310…真空チャンバ
111、311…試料
112、312…サンプルプレート
113、313…試料ステージ
114、314…引出電極
115、315…イオン輸送光学系
116、316…質量分離器
117、317…イオン検出器
118…レーザ光源
318…イオン化用レーザ光源
324…蛍光励起用レーザ光源
119、319、325…集光光学系
120、320、326…窓部
121、321、327…反射光学系
122、322…蛍光検出部
123、323…ステージ駆動部
130、230、330…制御/処理部
131、231…走査制御部
132、232…照射制御部
133、233…データ処理部
134、234…データ記憶部
135…対象領域決定部
235…判定部
136、236…代表マススペクトル生成部

Claims (7)

  1. レーザ光を試料に照射するレーザ照射部と、
    前記試料上で前記レーザ光が当たる位置を移動させる照射位置移動部と、
    前記レーザ光の照射によって前記試料から発生する蛍光を検出する蛍光検出部と、
    前記レーザ光の照射によって前記試料から発生するイオンを質量分析する質量分析部と、
    前記試料上に設定された複数の微小領域の各々について前記レーザ光の照射、前記蛍光の検出、及び前記質量分析を行うよう前記レーザ照射部及び前記照射位置移動部を制御する制御部と、
    前記複数の微小領域の中から前記蛍光の強度が予め定められた閾値以上であった微小領域又は前記蛍光の強度が大きい順に予め定められた数の微小領域を、対象領域として決定する対象領域決定部と、
    前記対象領域に関する前記質量分析の結果に基づいて代表マススペクトルを生成する代表マススペクトル生成部と、
    を有する質量分析装置。
  2. レーザ光を試料に照射するレーザ照射部と、
    前記試料上で前記レーザ光が当たる位置を移動させる照射位置移動部と、
    前記レーザ光の照射によって前記試料から発生する蛍光を検出する蛍光検出部と、
    前記レーザ光の照射によって前記試料から発生するイオンを質量分析する質量分析部と、
    前記試料上に設定された複数の微小領域の各々について前記レーザ光の照射及び前記蛍光の検出を行い、該複数の微小領域のうち、前記蛍光の強度が予め定められた閾値以上であったものについては更に、前記レーザ光の照射及び前記質量分析を行うよう、前記レーザ照射部及び前記照射位置移動部を制御する制御部と、
    前記質量分析の結果に基づいて代表マススペクトルを生成する代表マススペクトル生成部と、
    を有する質量分析装置。
  3. 前記レーザ照射部が、前記試料から前記蛍光を発生させる際には、該試料から前記イオンを発生させる際よりも強度の小さいレーザ光を、該試料に照射する請求項1又は2に記載の質量分析装置。
  4. レーザ光を試料に照射するレーザ照射部と、
    前記試料上で前記レーザ光が当たる位置を移動させる照射位置移動部と、
    前記レーザ光の照射によって前記試料から発生する蛍光を検出する蛍光検出部と、
    前記レーザ光の照射によって前記試料から発生するイオンを質量分析する質量分析部と、
    を有する質量分析装置を用いた質量分析方法であって、
    前記試料上に設定された複数の微小領域の各々について前記レーザ光の照射、前記蛍光の検出、及び前記質量分析を行い、
    前記複数の微小領域の中から前記蛍光の強度が予め定められた閾値以上であった微小領域又は前記蛍光の強度が大きい順に予め定められた数の微小領域を対象領域として決定し、
    前記対象領域に関する前記質量分析の結果に基づいて代表マススペクトルを生成する質量分析方法。
  5. レーザ光を試料に照射するレーザ照射部と、
    前記試料上で前記レーザ光が当たる位置を移動させる照射位置移動部と、
    前記レーザ光の照射によって前記試料から発生する蛍光を検出する蛍光検出部と、
    前記レーザ光の照射によって前記試料から発生するイオンを質量分析する質量分析部と、
    を有する質量分析装置を用いた質量分析方法であって、
    前記試料上に設定された複数の微小領域の各々について前記レーザ光の照射及び前記蛍光の検出を行い、
    前記複数の微小領域のうち、前記蛍光の強度が予め定められた閾値以上であったものについては更に、前記レーザ光の照射及び前記質量分析を行い、
    前記質量分析の結果に基づいて代表マススペクトルを生成する質量分析方法。
  6. コンピュータを、請求項1に記載の制御部、対象領域決定部、及び代表スペクトル作成部として機能させるプログラム。
  7. コンピュータを、請求項2に記載の制御部及び代表マススペクトル作成部として機能させるプログラム。
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