JP7139828B2 - 解析装置、分析装置、解析方法およびプログラム - Google Patents
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Description
さらに好ましい実施形態では、前記面積は、前記レーザーの照射径および前記複数の照射位置の間隔に基づいて算出されたものである。
さらに好ましい実施形態では、前記解析部は、前記試料の複数の位置にそれぞれ対応する複数の画素と、所定のm/zに対応する分子の検出強度とが対応した強度画像に対応するデータを作成し、前記複数の画素は、前記除外照射位置に対応する画素を含まない。
さらに好ましい実施形態では、前記解析部は、前記強度画像に対応するデータの作成の際、前記測定データまたは前記測定データに基づくデータにおいて、前記強度画像の端から所定の個数の行または列に対応するデータを除外する。
さらに好ましい実施形態では、前記解析部は、前記測定データまたは前記測定データに基づくデータにおいて、前記強度画像の上端および下端のそれぞれから第1および第2の個数の行に対応するデータを除外し、左端および右端から第3および第4の個数の列に対応するデータを除外し、前記第1、第2、第3および第4の個数のうちの少なくともいずれかは他の個数と異なる。
さらに好ましい実施形態では、前記レーザーにより、前記強度画像において各行に対応する前記複数の照射位置が順次走査された場合、前記解析部は、前記強度画像の上下端の一方から1行目と、前記強度画像の左右端から少なくとも1列に対応するデータを除外し、
前記レーザーにより、前記強度画像において各列に対応する前記複数の照射位置が順次走査された場合、前記解析部は、前記強度画像の左右端の一方から1列目と、前記強度画像の上下端から少なくとも1行に対応するデータを除外する。
さらに好ましい実施形態では、前記強度画像を表示する表示部を備える。
本発明の好ましい実施形態による分析装置は、上述の解析装置と、前記質量分析を行う質量分析計とを備える。
本発明の好ましい実施形態による解析方法は、レーザーが試料における複数の照射位置に照射され、各照射位置に対応する試料成分が質量分析されて得られた測定データを取得することと、前記各照射位置に前記レーザーが照射される際の照射範囲のうち既に前記レーザーが照射された部分を除いた照射部分である新規照射部分の面積の値を前記各照射位置について特定し、前記新規照射部分の面積の値に基づいて複数の前記各照射位置を複数の位置群に分類し、前記複数の位置群のうち一つを解析位置群として選択し、前記解析位置群に属する前記照射位置における前記新規照射部分の面積の値とは前記新規照射部分の面積の値が異なる前記照射位置を除外照射位置と決定し、複数の前記照射位置のうち前記除外照射位置に対応するデータを除外して前記測定データの解析を行うこととを備える。
本発明の好ましい実施形態によるプログラムは、レーザーが試料における複数の照射位置に照射され、各照射位置に対応する試料成分が質量分析されて得られた測定データを取得する測定データ取得処理と、前記各照射位置に前記レーザーが照射される際の照射範囲のうち既に前記レーザーが照射された部分を除いた照射部分である新規照射部分の面積の値を前記各照射位置について特定し、前記新規照射部分の面積の値に基づいて複数の前記各照射位置を複数の位置群に分類し、前記複数の位置群のうち一つを解析位置群として選択し、前記解析位置群に属する前記照射位置における前記新規照射部分の面積の値とは前記新規照射部分の面積の値が異なる前記照射位置を除外照射位置と決定し、複数の前記照射位置のうち前記除外照射位置に対応するデータを除外して前記測定データの解析を行う解析処理とを処理装置に行わせるためのものである。
図1は、本実施形態の分析装置を説明するための概念図である。分析装置1は、測定部100と、情報処理部40とを備える。測定部100は、試料チャンバ9と、試料画像撮像部10と、イオン化部20と、質量分析部30とを備える。
なお、試料台24が移動するのではなく、レーザーLの光路が変化することにより照射位置を変化させてもよい。
なお、情報処理部40は、測定部100と一体になった一つの装置として構成してもよい。また、分析装置1が用いるデータの一部は遠隔のサーバ等に保存してもよく、分析装置1で行う演算処理の一部は遠隔のサーバ等で行ってもよい。測定部100の各部の動作の制御は、情報処理部40が行ってもよいし、各部を構成する装置がそれぞれ行ってもよい。
なお、強度データの表現の方法は、解析部53による解析が可能であれば特に限定されない。
なお、照射比率として、照射ピッチPtに対する照射径Dの比率を用いてもよい。
なお、参照データに示された除外部分を含めば任意の範囲の強度画像データを削除してもよい。この場合でも、イオン化される試料Sの量の不均一性による精度の低下が抑制された強度画像を得ることができる。
(1)本実施形態に係る解析装置(情報処理部40)および解析方法では、レーザーLが試料Sにおける複数の照射位置Cに照射され、各照射位置Cに対応する試料成分の質量分析を行って得られた測定データを測定データ取得部51が取得し、解析部53が、各照射位置CにレーザーLが照射される際の照射範囲Rのうち既にレーザーLが照射された部分を除いた新規照射部分Rnが互いに異なる複数の照射位置Cの一部である所定の照射位置に対応するデータを除外して測定データの解析を行う。これにより、各照射位置Cに対応する照射範囲Rが重なり合うことによる解析の際の精度の低下を抑制することができる。この際、レーザーの光束の断面形状を整形することを必ずしも必要とせず、装置の構成等を複雑にしなくて済む。
(変形例1)
上述の実施形態の分析装置1はイオントラップおよび飛行時間型質量分離部を備えるイメージング質量分析装置としたが、質量分析部30の構成は特に限定されない。質量分析部30は、1つの質量分析器からなる質量分離部を備えてもよいし、上述の実施形態とは異なる組合せの2以上の質量分析器からなる質量分離部を備えてもよい。例えば、分析装置1は、四重極飛行時間型質量分析計、シングル飛行時間型質量分析計、タンデム飛行時間型質量分析計、シングル四重極質量分析計、トリプル四重極質量分析計として構成することができる。また、質量分析部30の飛行時間型質量分離部は、図1に示したように飛行時間型質量分析器への入射方向に沿った方向に加速する方式の他、直交加速型でもよく、また、図1に示したリフレクトロン型の他、リニア型やマルチターン型でもよい。
上述の実施形態では、照射径D、照射ピッチPtおよび照射順序の各条件に基づいて、データ除去部533が除去するデータに対応する照射位置を算出した。しかし、予めこれらの各条件の下で、所定の濃度の標準試料の各位置にレーザーを照射して質量分析を行い、検出された強度に基づいて除外するデータに対応する照射位置を定めてもよい。例えば、制御部50は、データが除外された後の、すなわち一部の照射位置が除外された後の標準試料の各照射位置における強度のばらつきが所定の値以下になるように、除外するデータに対応する照射位置を定めてもよい。上記所定の値は、例えば、各照射位置に対応する標準試料の強度の算術平均に対する標準偏差の比率が10%以下等、適宜設定される。
上述の実施形態では、試料Sの各照射位置に対応するレーザーLの照射範囲は円としたが、楕円等の任意の形状でもよい。このような場合でも、各照射位置に対応する照射範囲の重なりに基づいて、除外するデータに対応する照射位置を算出することができ、当該データを除外して解析を行うことで上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。除外するデータに対応する照射位置を算出することが難しい場合には、上記変形例のように予め同様の条件で標準試料等に対し質量分析を行った結果に基づいて当該照射位置を決定することができる。
上述の実施形態では、折り返し型走査によりレーザーLの走査を行ったが、装置制御部52は、常に同じ向きに走査するようにレーザーLを制御してもよい。
なお、本変形例で示した走査や折り返し走査以外の態様で走査を行ってもよい。
上述の実施形態において、画像作成部532が強度画像データを作成した後に、データ除去部533が強度画像データの一部を削除する構成としたが、画像作成部532が、測定データのうち、参照データに基づいて定められた一部のデータを用いずに強度画像データを作成してもよい。画像作成部532は、照射比率および走査する順序から、参照データにおいて対応する「削除する行または列の数」を参照し、測定データのうち、削除する行または列に対応する一部のデータを用いずに強度画像データを作成する。
分析装置1の情報処理機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録された、上述した画像作成部532やデータ除外部533による処理を含む測定、解析および表示の処理およびそれに関連する処理の制御に関するプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行させてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、光ディスク、メモリカード等の可搬型記録媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持するものを含んでもよい。また上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせにより実現するものであってもよい。
Claims (10)
- レーザーが試料における複数の照射位置に照射され、各照射位置に対応する試料成分の質量分析を行って得られた測定データを取得する測定データ取得部と、
前記各照射位置に前記レーザーが照射される際の照射範囲のうち既に前記レーザーが照射された部分を除いた照射部分である新規照射部分の面積の値を前記各照射位置について特定し、前記新規照射部分の面積の値に基づいて複数の前記各照射位置を複数の位置群に分類し、前記複数の位置群のうち一つを解析位置群として選択し、前記解析位置群に属する前記照射位置における前記新規照射部分の面積の値とは前記新規照射部分の面積の値が異なる前記照射位置を除外照射位置と決定し、複数の前記照射位置のうち前記除外照射位置に対応するデータを除外して前記測定データの解析を行う解析部と
を備える解析装置。 - 請求項1に記載の解析装置において、
前記面積は、前記レーザーの照射径および前記複数の照射位置の間隔に基づいて算出されたものである解析装置。 - 請求項1または2に記載の解析装置において、
前記解析部は、前記試料の複数の位置にそれぞれ対応する複数の画素と、所定のm/zに対応する分子の検出強度とが対応した強度画像に対応するデータを作成し、
前記複数の画素は、前記除外照射位置に対応する画素を含まない解析装置。 - 請求項3に記載の解析装置において、
前記解析部は、前記強度画像に対応するデータの作成の際、前記測定データまたは前記測定データに基づくデータにおいて、前記強度画像の端から所定の個数の行または列に対応するデータを除外する解析装置。 - 請求項4に記載の解析装置において、
前記解析部は、前記測定データまたは前記測定データに基づくデータにおいて、前記強度画像の上端および下端のそれぞれから第1および第2の個数の行に対応するデータを除外し、左端および右端から第3および第4の個数の列に対応するデータを除外し、前記第1、第2、第3および第4の個数のうちの少なくともいずれかは他の個数と異なる解析装置。 - 請求項5に記載の解析装置において、
前記レーザーにより、前記強度画像において各行に対応する前記複数の照射位置が順次走査された場合、前記解析部は、前記強度画像の上下端の一方から1行目と、前記強度画像の左右端から少なくとも1列に対応するデータを除外し、
前記レーザーにより、前記強度画像において各列に対応する前記複数の照射位置が順次走査された場合、前記解析部は、前記強度画像の左右端の一方から1列目と、前記強度画像の上下端から少なくとも1行に対応するデータを除外する解析装置。 - 請求項3から6までのいずれか一項に記載の解析装置において、
前記強度画像を表示する表示部を備える解析装置。 - 請求項1から7までのいずれか一項に記載の解析装置と、
前記質量分析を行う質量分析計と
を備える分析装置。 - レーザーが試料における複数の照射位置に照射され、各照射位置に対応する試料成分が質量分析されて得られた測定データを取得することと、
前記各照射位置に前記レーザーが照射される際の照射範囲のうち既に前記レーザーが照射された部分を除いた照射部分である新規照射部分の面積の値を前記各照射位置について特定し、前記新規照射部分の面積の値に基づいて複数の前記各照射位置を複数の位置群に分類し、前記複数の位置群のうち一つを解析位置群として選択し、前記解析位置群に属する前記照射位置における前記新規照射部分の面積の値とは前記新規照射部分の面積の値が異なる前記照射位置を除外照射位置と決定し、複数の前記照射位置のうち前記除外照射位置に対応するデータを除外して前記測定データの解析を行うことと
を備える解析方法。 - レーザーが試料における複数の照射位置に照射され、各照射位置に対応する試料成分が質量分析されて得られた測定データを取得する測定データ取得処理と、
前記各照射位置に前記レーザーが照射される際の照射範囲のうち既に前記レーザーが照射された部分を除いた照射部分である新規照射部分の面積の値を前記各照射位置について特定し、前記新規照射部分の面積の値に基づいて複数の前記各照射位置を複数の位置群に分類し、前記複数の位置群のうち一つを解析位置群として選択し、前記解析位置群に属する前記照射位置における前記新規照射部分の面積の値とは前記新規照射部分の面積の値が異なる前記照射位置を除外照射位置と決定し、複数の前記照射位置のうち前記除外照射位置に対応するデータを除外して前記測定データの解析を行う解析処理と
を処理装置に行わせるためのプログラム。
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