JP3912846B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、像担持体上にトナー像を形成し、このトナー像を中間転写媒体を介して或いは直接、被転写媒体に転写することにより画像を出力する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、フルカラー画像を形成する画像形成装置では、並設した複数の感光体ドラムに各色のトナー像を形成し、搬送ベルトにて搬送される被転写媒体上に各色のトナー像を順次重ね合わせて転写し、転写したトナー像を溶融して定着させることにより、被転写媒体上にカラー画像を出力する。或いは、単一の感光体ドラムを用いて、各色のトナー像を複数回形成し、各回毎に被転写媒体にトナー像を転写することにより、カラー画像を出力する。
【0003】
例えば、4つの感光体ドラムにそれぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を形成し、記録用紙を搬送ベルトに静電的に吸着させて搬送し、転写ローラあるいは転写ブラシにより転写電界を形成し、トナー像を順次重ね合わせて記録用紙上に転写し、カラー画像を出力する。また、カラー画像形成装置に限らず、記録用紙の感光体ドラムからの安定した剥離を達成するために、高速印字装置におけるベルト転写方式が広く用いられている。
【0004】
また、一方では、記録用紙の搬送経路をできるだけ短くして装置のサイズを小さくしたり、通紙安定性を向上させるため、トナー像を中間転写媒体に一旦転写して、中間転写媒体から記録用紙に転写させる中間転写方式が知られている。この方式では、各色のトナー像が中間転写媒体上に重ね合わせて一旦転写され、重ね合わされたトナー像が一括して記録用紙上に転写されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの転写方式において、搬送ベルトや中間転写媒体は、感光体ドラムや記録用紙との間の擦れによるメカニカルな破損、或いは転写動作時の感光体ドラムや転写手段との間の放電による電気的な破損(ブレークダウン)などにより寿命となる。近年、オゾン発生の低減のため、転写手段としては接触式の転写手段(転写ローラ、転写ブラシ、転写ブレード、転写シートなど)が用いられるようになっており、更に、装置の小型化、簡略化を実現するために、搬送ベルトや中間転写媒体として除電装置を必要としない、108 〜1013Ω・cm程度の固有抵抗を有する材料が用いられることが多くなっている。このように、転写手段を接触させ、半導電材料を用いた搬送ベルト、中間転写媒体を組み合わせた場合、特に、電気的なブレークダウンにより、搬送ベルト、中間転写媒体の寿命を縮める結果となる。また、搬送ベルト、中間転写媒体のブレークダウンは、そのまま使用していると感光体ドラムをも痛めることになり、画像欠陥を発生させることになる。
【0006】
この発明は、以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、搬送ベルトや中間転写媒体の破損を早期に発見でき、装置の故障や画質の劣化を防止できる画像形成装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の画像形成装置は、複数の像担持体上に各色の現像剤像をそれぞれ形成する複数の画像形成手段と、被転写媒体を保持し、保持した被転写媒体を上記複数の像担持体上に形成された複数の現像剤像とそれぞれ対向する複数の転写位置を通して供給する保持手段と、上記保持手段にて上記複数の転写位置へ供給された被転写媒体上に上記複数の像担持体上に形成された複数の現像剤像を転写する複数の転写手段と、これら複数の転写手段のうち転写バイアス電圧が最も高い転写手段を介して上記保持手段を通して流れる電流値から上記保持手段の破損を検知する検知手段と、を備えている。
【0009】
また、この発明の画像形成装置は、画像信号に応じた各色の現像剤像を複数の像担持体上にそれぞれ形成する複数の画像形成手段と、被転写媒体を保持するとともに、上記複数の像担持体上に形成された各色の現像剤像と対向する複数の転写位置へ上記被転写媒体を搬送する搬送ベルトと、上記搬送ベルトにて上記複数の転写位置を通して搬送された被転写媒体上に上記複数の像担持体上に形成された各色の現像剤像を転写する複数の転写手段と、これら複数の転写手段のうち転写バイアス電圧が最も高い転写手段を介して上記搬送ベルトに当該転写バイアス電圧を与え、このとき上記搬送ベルトを通って流れる電流を検出し、検出した電流値から上記搬送ベルトの破損を検知する検知手段と、を備えている。
【0011】
また、この発明の画像形成装置は、複数の像担持体上に画像信号に応じた各色の静電潜像を形成し、これら各色の静電潜像に帯電した各色の現像剤を供給し、上記複数の像担持体上に各色の現像剤像を形成する複数の画像形成手段と、被転写媒体を保持するとともに、上記複数の像担持体上に形成された各色の現像剤像とそれぞれ対向する複数の転写位置を通して上記被転写媒体を搬送する搬送ベルトと、上記複数の転写位置近傍で上記搬送ベルトに接触した状態で配置された複数の転写部材を有し、これら複数の転写部材に異なる転写バイアス電圧を印加することにより、上記複数の像担持体との間に所定の電界を形成し、上記搬送ベルトにて上記複数の転写位置を通して搬送された被転写媒体上に上記複数の像担持体上に形成された各色の現像剤像を転写する複数の転写手段と、これら複数の転写手段のうち上記転写バイアス電圧が最も高い転写手段によって対応する転写部材に上記最も高い転写バイアス電圧を印加したとき、当該転写部材を通って流れる電流を検出し、検出した電流値から上記搬送ベルトの破損を検知する検知手段と、を備えている。
【0016】
また、この発明の画像形成装置は、画像信号に応じた各色の現像剤像を各色の像担持体上に形成する複数の画像形成手段と、被転写媒体を保持するとともに、上記各色の像担持体上に形成された各色の現像剤像とそれぞれ対向する複数の転写位置を通して上記被転写媒体を搬送する無端状の搬送ベルトと、上記搬送ベルトにて上記複数の転写位置へ搬送された被転写媒体上に上記各色の像担持体上に形成された各色の現像剤像をそれぞれ転写する複数の転写手段と、これら複数の転写手段のうち転写バイアス電圧が最も高い転写手段を介して、上記搬送ベルトが少なくとも一周する間、上記搬送ベルトに上記最も高い転写バイアス電圧を与え、このとき上記搬送ベルトを通って流れる電流を検出し、検出した電流値から上記搬送ベルトの全周にわたって破損を検知する検知手段と、を備えている。
【0018】
さらに、この発明の画像形成装置は、画像信号に応じた各色の現像剤像を各色の像担持体上にそれぞれ形成する複数の画像形成手段と、被転写媒体を所定位置で保持するとともに、上記各色の像担持体上にそれぞれ形成された各色の現像剤像とそれぞれ対向する複数の転写位置を通して上記所定位置で保持した被転写媒体を搬送する搬送ベルトと、上記搬送ベルトにて上記複数の転写位置を通して搬送された被転写媒体上に上記各色の像担持体上に形成された各色の現像剤像をそれぞれ転写する複数の転写手段と、これら複数の転写手段のうち転写バイアス電圧が最も高い転写手段を介して、上記搬送ベルト上の所定位置のみに上記最も高い転写バイアス電圧を与え、このとき上記搬送ベルトを通って流れる電流を検出し、検出した電流値から上記搬送ベルト上の上記所定位置の破損を検知する検知手段と、を備えている。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、この発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置として、例えば4連方式のフルカラー複写機の構成を概略的に示すものである。このフルカラー複写機は、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの4色の可視像をそれぞれ形成するための電子写真方式の4組の画像形成部10M、10C、10Y、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成部10M、10C、10Y、10Kは、略水平方向に互いに離間して並設されている。
【0021】
各画像形成部10M、10C、10Y、10Kの下方には、各画像形成部を介して被転写媒体としての記録用紙Pを搬送するための搬送機構20が延設されている。搬送機構20は、横方向に離間して配置された駆動ローラ22および従動ローラ24、および各ローラ22、24に巻回されて張設され所定方向に無端走行される搬送ベルト21(保持手段)を有している。従動ローラ4は、図示しないバネ等により駆動ローラ22から離れる方向(図中矢印a方向)に付勢されており、両者の間に巻回された搬送ベルト21には1Kg〜6Kgのテンションが与えられている。そして、各画像形成部10M、10C、10Y、10Kの後述する感光体ドラムが搬送ベルト21にそれぞれ転接されて配置されるようになっている。
【0022】
搬送機構20の図中右側端部には、搬送ベルト21を介して従動ローラ24の上方に転接した吸着ローラ25(吸着手段)が設けられている。吸着ローラ25には、吸着バイアス電源25aが接続され、接地された従動ローラ24との間に所定の吸着バイアス電圧が与えられるようになっている。また、従動ローラ24には、吸着ローラ25から従動ローラ24へ流れ込む電流レベルを検知するためのセンサ26(検知手段)が取付けられている。
【0023】
また、搬送機構20の図中左側端部には、搬送ベルト21を介して駆動ローラ22に転接されたベルトクリーナ27が設けられている。ベルトクリーナ27は、搬送ベルト21上に不所望に残留した残留トナーを清掃する。
【0024】
上述した各画像形成部10M、10C、10Y、10Kは、略同一の構成を有しているため、ここでは記録用紙Pの搬送方向上流側に配設されたマゼンタ用の画像形成部10Mについて代表して説明する。
【0025】
すなわち、画像形成部10Mはその略中央位置に像担持体としての感光体ドラム1Mを備え、この感光体ドラム1Mの周囲には、感光体ドラム1Mの表面を所定の電位に帯電させる帯電装置2M、帯電された表面を露光して静電潜像を形成する露光装置3M、静電潜像にトナー(現像剤)を供給して静電潜像を現像する現像装置4M、現像したトナー像(現像剤像)を図示しない給紙機構を介して給紙される記録用紙Pに転写する転写ローラ6M(転写手段)、および転写されずに感光体ドラム1Mの表面に残留した残留トナーを除去するクリーナ7Mが順に配設されている。また、感光体ドラム1Mは、図示しないドラム駆動モータにより所定の周速度で回転駆動されるようになっている。
【0026】
以下、マゼンタ用の画像形成部10Mにおける動作について説明する。まず、動作に先立って、帯電装置2Mを介して感光体ドラム1Mの表面が−400V〜−700V程度の電位に帯電される。感光体ドラム1Mの表面は、有機系光導電体によって形成されている。この光導電体は、通常は高抵抗であるが、光が照射されると、光照射部の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体ドラム1Mの表面に、図示しない制御部から送られてくるマゼンタ用の画像データに従って、露光装置3Mを介して露光光を出力する。露光光は、感光体ドラム1Mの表面に照射され、それにより、マゼンタ印字パターンの静電潜像が感光体ドラム1Mの表面に形成される。
【0027】
静電潜像とは、帯電によって感光体ドラム1Mの表面に形成される像であり、露光装置3Mからの光照射によって、光導電体の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体ドラム1Mの表面の帯電した電荷が流れ、一方、露光装置3Mからの光照射がなされなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
【0028】
このようにして帯電された感光体ドラム1M上の露光位置に、露光装置3Mを介して出力される露光光が結像されて形成された静電潜像は、感光体ドラム1Mの回転に従って所定の現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体ドラム1M上の静電潜像は、現像装置4Mによって可視像としてトナー像化される。
【0029】
現像装置4Mは、図示しない現像器駆動モータにより所定の周速度で回転駆動される現像スリーブ(図示せず)を有している。現像スリーブは、感光体ドラム1Mに転接された状態で配置され、その周速度は、現像器駆動モータの回転数を制御することにより所望の周速度に調整できるようになっている。
【0030】
現像装置4M内には、マゼンタ染料を含み樹脂にて形成されるマゼンタトナーが収容されている。マゼンタトナーは、現像装置4Mの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体ドラム1M上に帯電した帯電荷と同極性の電荷を有している。感光体ドラム1Mの表面が現像装置4Mの現像スリーブを通過していくことにより、感光体ドラム1M表面上の除電された潜像部にのみマゼンタトナーが静電的に付着し、潜像がマゼンタトナーによって現像される。マゼンタのトナー像が形成された感光体ドラム1Mは、引続き所定の周速度で回転され、トナー像が転写位置へ回転される。
【0031】
一方、図示しない供給機構を介して給紙される記録用紙Pは、搬送ベルト21と吸着ローラ25との間を通って転写位置へ搬送される。このとき、吸着バイアス電源25aを介して吸着ローラ25に+500V〜2000V程度の吸着バイアス電圧が印加され、吸着ローラ25と従動ローラ26との間に所定の電界が形成される。この電界により、記録用紙Pが搬送ベルト21に吸着され、搬送ベルト21の走行に従って吸着された記録用紙Pが各画像形成部に対応した複数の転写位置を通して搬送される。
【0032】
感光体ドラム1M上のトナー像が転写位置へ回転されるとともに記録用紙Pが転写位置へ搬送されると、転写ローラ6Mに所定の転写バイアス電圧が印加され、記録用紙P上にトナー像が転写される。転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、ここでは+500〜+2000V程度に設定される。
【0033】
また、シアン画像形成部10C以降の転写ローラ6C、6Y、6Kによる転写バイアスは、後段に行くにつれて高くなるように設定されている。これは、各画像形成部の転写位置を記録用紙Pが通過する際に、記録用紙P上のトナーが感光体ドラムとの間の放電により、(−)極性のチャージを受け、このチャージが記録用紙P上のトナーに蓄積することにより、転写電界を徐々に弱めるためである。本実施の形態では、常温常湿環境において、シアン以降の転写バイアスをそれぞれ、+900V、+1000V、+1080V、+1200Vに設定した。尚、これらの転写バイアスの適正値は、記録用紙Pの種類や環境条件により適宜変更される。
【0034】
以上のように、記録用紙P上にトナー像が転写された後、感光体ドラム1Mは、そのまま所定の周速度にて回転駆動され、クリーナ7Mによって残留トナーや紙粉が除去(クリーニング)される。その後、必要に応じて再び帯電装置2Mからの一連のプロセスに入る。
【0035】
転写位置において記録用紙Pと接した感光体ドラム1M上のマゼンタトナー像は、転写ローラ6Mによって、感光体ドラム1Mから離脱して記録用紙P上に転写され、この結果、マゼンタ印字信号に基づく印字パターンのマゼンタトナー像が記録用紙P上に形成される。
【0036】
転写ローラ6Mは、搬送ベルト21の内側に設けられ、搬送ベルト21を介して感光体ドラム1Mに転接しており、感光体ドラム1Mに静電的に付着しているマゼンタトナーの電位と逆極性を有する電界を搬送ベルト21の裏側から記録用紙Pに供給する。この電界は、搬送ベルト21および記録用紙Pを通して感光体ドラム1M上のマゼンタトナー像に作用し、その結果、感光体ドラム1Mから記録用紙Pへトナー像が転写される。
【0037】
こうして、マゼンタ画像形成部10Mにてマゼンタトナー像の転写された記録用紙Pは、搬送ベルト21により、シアン画像形成部10C、イエロー画像形成部10Y、さらにブラック画像形成部10Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が重ねられて転写される。
【0038】
なお、シアン画像形成部10C、イエロー画像形成部10Y、ブラック画像形成部10Kは、上述したマゼンタ画像形成部10Mと略同様に構成されており、同一の部分にはマゼンタ(M)の代わりに、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)を付した同一参照符号を付すことにより、その詳細な説明を省略する。
【0039】
マゼンダ転写位置、シアン転写位置、イエロー転写位置、ブラック転写位置を順次通過して、全てのトナー像が転写された記録用紙Pは、図示しない定着装置へと送り込まれ、電荷力によって記録用紙P上に載っているだけのトナー像を加熱することにより、色重ねしたトナー像を溶融して、記録用紙Pへ永久定着する。カラー画像の定着が完了した記録用紙Pは、図示しない排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
【0040】
ここで、上述した搬送ベルト21について更に詳しく説明する。
搬送ベルト21は、ウレタンゴム、EPDMゴム(エチレン−プロピレン三量体)、シリコンゴムなどのゴム材料や、ポリカーボネイト、ポリエステル、ポリイミドなどの樹脂材料により形成される。上記のようなフルカラー複写機では、搬送ベルト21が伸縮されると色ずれを生じるため、搬送ベルト21は樹脂材料によって形成されることが好ましい。
【0041】
また、搬送ベルト21の体積抵抗値が1013Ω・cmを越えると、連続印字を行った際に搬送ベルト21に電荷が蓄積し、その電荷が転写性能を損なうため、搬送ベルト除電機が必要となる。除電機としては一般的に、ACバイアスを印加したACコロナ除電機が用いられるが、この種の除電機を用いると、大量のオゾンが発生し、かつ大容量のAC電源が必要となる。このため、除電機の使用を避けるため、1013Ω・cm以下の抵抗値を有する搬送ベルト21を用い、搬送ベルト21への電荷の蓄積を防ぐような工夫が必要となる。
【0042】
図2には、搬送ベルト21を除電しないで、連続100枚印字を行った際の、100枚目の記録用紙に対するトナー像の転写効率(YMC3色重ね)と、そのときの搬送ベルト21の抵抗値と、の関係を示した。これによると、搬送ベルト21を除電しない場合、搬送ベルト21の抵抗値が1013Ω・cmを越えると、転写効率が急激に低下されていることがわかる。また、搬送ベルトの抵抗値が低すぎても、ベタ画像とハーフトーン画像の転写効率を両立させる適正転写領域が狭くなってしまう。
【0043】
図3には、マゼンタ画像形成部において、転写バイアスを変化させてベタ画像とハーフトーン画像(印字率30%)を印字した場合の転写効率を示している。これによると、108 Ω・cm以下の抵抗値では、ベタ画像とハーフトーン画像の転写効率がともに80%以上となる適正転写領域が得られないことがわかる。
【0044】
以上の理由から、本実施の形態においては、ポリイミド材料にカーボンを分散して体積抵抗値を5*105 Ω・cmとしたポリイミドベルトを搬送ベルト21に使用した。
【0045】
また、搬送ベルト21の厚みが増すと、搬送ベルト21のフレキシビリティーが失われ、搬送ベルト21をスリップしないでスムーズに回すことが難しくなる。一方、搬送ベルト21の厚さが薄すぎると、感光体ドラム1や駆動ローラ22、従動ローラ24との擦れにより破損しやすく、寿命が短くなってしまう。従って、ゴムベルトの場合は250μm〜1mm程度、樹脂ベルトの場合は75μm〜200μm程度が適当な厚みである。尚、本実施の形態では、搬送ベルト21の厚みを120μmに設定した。
【0046】
次に、上述した転写ローラ6について更に詳しく説明する。
本実施の形態に用いた転写ローラ6は、抵抗値、ゴム硬度等、一般的に転写ローラとして用いられているものを使用することができる。例えば、ゴム硬度が25度〜60度(ASKA−C)の発泡材、あるいは30度〜50度(JIS−A)のソリッドゴムを用いることができる。ゴムの材質としてはウレタン、EPDMゴム、シリコンなどを用いることができる。ゴム硬度を低くすると、安定した転写ニップを形成するには適しているが、永久歪みによるローラの変形が問題になる。また、ゴム硬度を高くしすぎると、安定した転写ニップが形成されず、搬送ベルトと感光体ドラムとの密着性が不十分となり、良好な転写ができなくなる。また、転写ローラ6のゴム材の電気抵抗が低すぎると、搬送ベルト21との間で放電を起こし、転写ローラ6あるいは搬送ベルト21がブレークダウンにより破損してしまう。このため、ゴムの電気抵抗は、104 Ω・cm以上あることが望ましい。更に、ゴム材の電気抵抗が高すぎると、転写電流が流れる際にゴム材部分で電圧降下が発生し、実効的な転写バイアスが低下するため良好な転写性能が得られない。よって、ゴム材の体積抵抗値が104 〜107 Ω・cmであることが必要となる。このため、本実施の形態では、106 Ω・cmの体積抵抗を有する、硬度32度(ASKA−C)の発泡EPDMゴムを転写ローラ6のゴム材に用いた(φ8mmのシャフトの周りにφ14mmのローラを設けた)。
【0047】
また、上述した吸着ローラ25においても、転写ローラ6に要求される特性と略同じ特性が要求される。このため、本実施の形態では、3*106 Ω・cmの抵抗を有する、硬度35度(JIS−A)のウレタンゴム(ソリッド)ローラを吸着ローラ25に採用した。また、吸着ローラ25に与えられるバイアス電圧は、転写極性と同極性の(+)極性を有しており、バイアス値は環境に応じて、+500V〜+2000Vの範囲で変化させている。
【0048】
ところで、搬送ベルト21は、繰り返し使用により劣化されることが知られている。一般に、ゴムベルトでは、メカニカルな疲労、感光体ドラムとの擦れ、通電劣化などの影響により、2万枚〜10万枚程度の寿命とされている。また、樹脂ベルトでは、材質によって異なるが、メカニカルな疲労、感光体ドラムとの擦れ、通電劣化などの影響により、4万枚〜20万枚程度の寿命とされている。
【0049】
従って、従来では、複写機側でプリント枚数をカウントし、プリント枚数が所定枚数を超えた時点で搬送ベルトユニットを交換するようにしていた。しかしながら、設定寿命に到達する前に、搬送ベルト21が極度に劣化されることもある。特に、カーボンを分散して導電性を付与した搬送ベルト21や接触式の転写ローラ6(或いは、転写ブラシ)などを使用した複写機では、カーボンの凝集などによりごく一部だけ電気抵抗が低くなり局所的な劣化が発生することがある。このように、搬送ベルト21や転写ローラ6が局所的に劣化されると、劣化された部位で電界が集中し、火花放電が発生する。この火花放電は、その局所的な劣化箇所をさらに悪化させる上、その火花放電が感光体層を破損したり、高圧電源に瞬間的に高電流を流したりし、高圧電源を破損することもある。つまり、搬送ベルトあるいは転写ローラが局所的に劣化した場合、すぐさまその劣化を検知し、その被害が感光体ドラムなどの周りのパーツに悪影響を与える前に搬送ユニットを交換する必要がある。
【0050】
このため、本実施の形態においては、吸着バイアス電源25aを介して吸着ローラ25に所定のバイアス電圧を印加したときに、従動ローラ24に流れ込む電流レベルをセンサ26によって検出し、この電流レベルの変化から搬送ベルト21の破損を早期に検知している。
【0051】
即ち、本実施の形態においては、吸着ローラ25と搬送ベルト21との間に記録用紙Pを挟持している状態で、吸着ローラ25に吸着バイアス電源25aを介してバイアス電圧を印加し、記録用紙Pと従動ローラ24との間でパッシェン放電を発生させ、記録用紙Pにバイアス電圧と同極性(ここでは転写電荷と同極性のプラス)の電荷を付与することにより、記録用紙Pを搬送ベルト21に吸着している。
【0052】
記録用紙Pを搬送ベルト21に吸着させた状態では、記録用紙Pを介してバイアス電圧を印加するので、搬送ベルト21に僅かな破損が生じていても、従動ローラ24に流れ込む電流レベルに変化は見られず、搬送ベルト21の破損を検出することはできない。従って、本実施の形態では、記録用紙Pを挟持していない状態で吸着ローラ25にバイアス電圧を印加し、従動ローラ24へ流れ込む電流レベルを検知している。これにより、搬送ベルト21の僅かな破損も見逃さずに検知することができる。
【0053】
図4には、搬送ベルト21に記録用紙Pを吸着させていない状態で搬送ベルト21の破損を検知した場合に、センサ26を介して検出された電流レベルの変化を示してある。尚、図5には、比較のため、搬送ベルト21に記録用紙Pを吸着させた状態で搬送ベルト21の破損を検知した場合におけるセンサ26の出力を示した。
【0054】
図4および図5から明らかなように、記録用紙Pを搬送ベルト21に吸着させたままでは、感光体ドラムのブレークダウンが発生する程度の重大なベルト破損状況にならないと、センサ26の出力からベルト21の破損を検知することはできないことがわかる。しかし、記録用紙Pを吸着させていない状況(非吸着時)では、感光体ドラムにブレークダウンが発生しない程度のベルト破損状態であっても、ベルト21の破損をセンサ26の出力から検出することができることがわかる。
【0055】
尚、ベルト破損を検知する際に吸着ローラ25に印加するバイアス電圧は、使用する搬送ベルト21の抵抗値に応じて多少変化されるが、概ね絶対値で600V以上が必要である。つまり、あまり低いバイアス電圧では、搬送ベルト21の小さな破損を検知できないため、比較的大きな電圧が印加される。
【0056】
図6には、感光体ドラムにブレークダウンが発生しない程度のベルト破損状況下で、破損検知時に印加するバイアス電圧を変化させたときの検知電流波形を示してある。これによると、500V以下の印加バイアスでは、流れる電流自体が微小なこともあり、ベルト破損時特有のスパイク状の電流波形が見られない。一方、600V以上のバイアスを印加すれば、僅かな破損であっても破損部が通過した際のスパイク状の電流ピークが検出される。その反面、あまり大きなバイアスを印加すると、検出時にベルトが破損する恐れがある。
【0057】
図7には、吸着ローラ25に印加するバイアス電圧をパラメータとして、吸着ローラ25への通電時間と検出電流値との関係を示してある。これによると、吸着ローラ25に印加するバイアス電圧が2500Vを越えると、数時間の通電で検出電流が跳ね上がりを見せ、搬送ベルト21が破損してしまったことがわかる。よって、破損検出時のバイアス値は2500V以下であることが望ましい。尚、本実施の形態では、環境に応じて+500V〜+2000Vのバイアス電圧を吸着ローラ25に印加し、ベルトの破損検出時にのみ、環境によらず1200Vのバイアス電圧を印加している。
【0058】
以上のように、上述した第1の実施の形態に係る画像形成装置においては、記録用紙Pを搬送ベルト21に静電的に吸着させるための吸着ローラ25を介して所定の吸着バイアス電圧を印加し、そのとき従動ローラ26へ流れ込む電流レベルをセンサ26により検出し、搬送ベルト21のブレークダウンによる破損を検知している。従って、搬送ベルト21に破損を生じている場合、僅かな破損であっても早期に発見でき、重大な破損を生じる前にユニット交換のタイミングを判断することができる。これにより、搬送ベルト21の破損に起因した周辺機器の破損を防止でき、装置の故障や画質の低下を防止できる。
【0059】
次に、この発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置としてのカラー複写機について説明する。尚、基本的な構成は上記第1の実施の形態と同じであるので、第1の実施の形態と同一の部分については同一符号を用いて説明を省略し、第1の実施の形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0060】
図8に示すように、本実施の形態のカラー複写機は、各感光体ドラム1M、1C、1Y、1Kに転接された状態で無端走行される中間転写媒体としての中間転写ベルト31を有している。つまり、中間転写ベルト31は、上述した第1の実施の形態において搬送ベルト21が配設された位置に置き換えられるように配設されている。
【0061】
中間転写ベルト31としては、ポリカーボネイト、ポリイミド、ポリエステルなどの樹脂ベルト(厚さ75μm〜200μm)、或いはウレタン、シリコン、EPDMなどのゴムベルト(厚さ250μm〜1mm)が使用される。また、中間転写ベルト31の抵抗値は、107 〜1012Ω・cm程度に設定されることが望ましい。尚、本実施の形態では、体積抵抗値109 Ω・cm、厚さ125μmのポリイミドベルトを使用した。
【0062】
また、中間転写ベルト31の図中左側端部には、図示しない供給機構によって供給される記録用紙P上に中間転写ベルト31上に保持されたトナー像を転写させるための転写ローラ32(2次転写手段)が、中間転写ベルト31を介して駆動ローラ22に転接された状態で配設されている。つまり、記録用紙Pは、駆動ローラ22に巻回された中間転写ベルトの部位と転写ローラ32との間で挟持されつつ搬送される。転写ローラ32には、転写バイアスを印加するための転写バイアス電源32aが接続されている。
【0063】
更に、中間転写ベルト31の図中右側端部には、中間転写ベルト31をクリーニングするためのベルトクリーナ34が配設されている。ベルトクリーナ34は、従動ローラ24に巻回された中間転写ベルト31の部位に接触した状態で配設されたクリーニングブラシ34aを有している。クリーニングブラシ34aには、クリーニングブラシ34aに所定のバイアス電圧を印加するためのクリーニングバイアス電源36が接続されている。
【0064】
クリーニングブラシ34aは、ブラシクリーナとして一般に用いられているものを利用できる。ブラシ34aは、材質としてアクリル、ナイロン、レーヨンなどが用いられ、繊維の太さは2〜10デニール、繊維の抵抗値は104 〜109 Ω・cmに設定されている。クリーニングバイアスは、通常印字の際、あるいはプリント開始前、終了後動作時にはトナーと逆極性の(+)バイアスが印加されている。バイアス値としては、ブラシ抵抗、ベルト抵抗にもよるが+400〜+1200V程度に設定される。
【0065】
しかし、ジャムが発生した後の、ジャム復帰動作時には、通常時のバイアスより高いバイアスを印加するようにしている。つまり、ジャム発生時には中間転写ベルト31上に大量のトナーが付着したままの状態でジャム処理がなされるため、ジャム復帰動作時には中間転写ベルト31上に残留した多量のトナーをクリーニングする必要があり、より高いバイアスを印加する必要がある。そこで、本実施の形態においては、ジャム復帰動作時には、ブラシ抵抗やベルト抵抗に応じて、+800V〜+2000Vのバイアスをクリーニングブラシ34aに与えている。
【0066】
上記のような複写機において、画像を形成する場合、まず、各画像形成部において感光体ドラム上に形成された各色のトナー像が中間転写ベルト31上に重ねられて転写される。中間転写ベルト31上に転写されたカラートナー像は、中間転写ベルト31の走行に従って転写ローラ32が配設された転写位置(2次転写位置)へ搬送される。この転写位置において、中間転写ベルト31と転写ローラ32との間で記録用紙Pを挟持搬送した状態で、転写バイアス電源32aを介して転写ローラ32にトナーと逆極性の転写バイアス電圧が印加される。これにより、記録用紙P上にカラートナー像が転写され、記録用紙P上にカラー画像が出力される。記録用紙P上に形成されたカラー画像は、図示されていない定着器により用紙上に定着された後複写機から排出される。
【0067】
一方、中間転写ベルト31の破損を検出する場合、クリーニングバイアス電源36を介してクリーニングブラシ34aに所定のバイアス電圧が印加される。クリーニングブラシ34aに印加されるバイアス電圧は、上述した第1の実施の形態と同様に、低すぎると微小な破損を検知できず、高すぎるとベルトが破損してしまう。つまり、破損検知バイアスには適正な値があり、+600V〜+2500Vに設定することが望ましい。
【0068】
尚、本実施の形態では、通常クリーニング時のバイアスを+550V、ジャム復帰動作時のバイアスを+1000V、ベルト破損検知バイアスを+1000Vに設定している。図9には、本実施の形態の複写機におけるベルトの破損の程度に応じた破損検知電流の波形を示してある。これによると、本実施の形態においては、感光体ドラムにブレークダウンを発生させない程度の僅かなベルト破損(ベルト破損小)であっても、破損個所を確実に検知できていることがわかる。
【0069】
次に、この発明の第3の実施の形態について説明する。尚、吸着ローラ25を有していない以外の構成は上記第1の実施の形態と略同じであるので、第1の実施の形態と同一の部分については同一符号を付して説明を省略する。また、以降に説明する各実施の形態では、各実施の形態における特徴的な部分についてのみ詳細に説明し、各画像形成部におけるような一連の画像形成動作のように一般的なことについての説明は省略する。
【0070】
図10に示すように、本実施の形態のカラー複写機は、搬送ベルト21の破損を検知するためのセンサとして、ブラック画像形成部10Kの転写ローラ6Kに接続されたセンサ42を有している。センサ42は、転写ローラ6Kにバイアス電圧が印加された場合に転写ローラ6Kを流れる転写電流の電流レベルを検知することにより、搬送ベルト21の破損を検知するようになっている。
【0071】
また、本実施の形態においては、第1の実施の形態の搬送ベルト21および転写ローラ6M〜6Kとは違う材質の搬送ベルトおよび転写ローラを用いた。つまり、搬送ベルトには、1012Ω・cmの体積抵抗を有する、厚さ100μmのカーボン分散ポリイミドベルトを用い、転写ローラには、硬度(ASKA−C)35度、体積抵抗106 Ω・cmの発泡ウレタンゴムローラを用いた。
【0072】
ところで、各転写ローラ6M〜6Kに印加する転写バイアス電圧は、第1の実施の形態において説明したように、転写の順に従って徐々に高くなるように設定されている。つまり、第1ステーションとしてのマゼンタ画像形成部10Mから第4ステーションとしてのブラック画像形成部10Kに向って各転写ローラ6M〜6Kに印加する転写バイアス電圧は徐々に高くなるように設定されている。各ステーションの転写バイアスには、それぞれ適切な値があり、この適切なバイアス電圧も環境によって変化されることが知られている。図11には、各環境(低温/低湿;L/L、中温/中湿;N/N、高温/高湿;H/H)における、普通紙およびOHPシートのそれぞれに対する転写バイアス電圧の適正値を示してある。
【0073】
これによると、第4ステーションの転写ローラ6Kに印加する転写バイアス電圧が常に最も高く設定されている。また、搬送ベルト21の破損検知は、電流値が高い程感度が良くなることは前に述べた。従って、本実施の形態では、第4転写ステーションの転写ローラ6Kにセンサ42を設け、ここで搬送ベルト21の破損検知を行っている。
【0074】
図12には、N/N環境下(およびH/H環境下)で搬送ベルト21に破損がない正常状態で検出された転写電流の波形を示してある。これによると、搬送ベルト21に破損がない状態であっても、転写ローラ6を流れる電流は、感光体ドラムの電位や感光体ドラムからのトナー転移量などの影響によって、かなりの幅を持った値をとることがわかる。例えば、N/N環境における検出電流の最小値は2μA、最大値は6μAとなっている。
【0075】
従って、このような条件の基で、検出した電流値から搬送ベルト21の破損を判断するには、例えば、10μA以上の電流が流れた場合にベルトの破損を判断することになる。しかし、グラフに併記したH/H環境での検出レベルを見ると、搬送ベルト21が破損していない正常状態であっても転写電流レベルが10μAを越えることがある。このような場合には、破損の判断の基準を10μAに置いたのでは、破損のない正常なベルトであっても環境の変化によって破損を判定してしまうことがある。
【0076】
よって、本実施の形態においては、複写機の周囲の温度および湿度を検知するための環境センサーを配置し、検出した環境(温度/湿度)に応じてベルト破損の判定基準を切り替えるようにした。尚、本実施の形態では、L/L環境、N/N環境では判定の基準となる電流値を10μAに設定し、H/H環境では15μAに設定した。
【0077】
以上のように、トナー像の転写動作の一環として搬送ベルト21の破損を検知する例について説明したが、非動作時にベルト破損を検知することもできる。例えば、複写機が作像動作に入る前の印字開始前動作時、あるいは作像動作が終了した後の印字終了後動作時に、記録用紙Pを感光体ドラムと搬送ベルト21との間に挟持しない状態で、転写ローラ6Kに転写バイアスを印加し、その際に転写ローラ6Kを流れる電流の波形から搬送ベルト21の破損を検知することもできる。
【0078】
この場合においても、上述した各実施の形態と同様に微小なベルト破損を検知でき、且つベルト破損を発生させることのない適切な転写バイアスが存在する。本実施の形態では、上述した各実施の形態とは異なり、破損検知の際には搬送ベルト21と感光体素管との間に感光体層があるため、適切な転写バイアスは上記各実施の形態と比較して高電圧側にシフトする。
【0079】
図13には、ベルトに破損があることを条件として、転写バイアスを変化させたときの電流値の波形を示してある。また、図14には、各転写バイアスにおける転写バイアスの通電時間に対する電流値の変化を示してある。図13および図14から考察すると、適切な転写バイアスは、+750V〜+2700Vの範囲であることがわかる。
【0080】
次に、この発明の第4の実施の形態について、図15を参照して説明する。尚、ここでは、中間転写ベルト41を用いた単色の複写機において、中間転写ベルト41から記録用紙Pにトナー像を転写させるための2次転写ローラ44に印加される転写バイアスによる電流波形から中間転写ベルト41の破損を検知する例について説明する。
【0081】
尚、本実施の形態においては、109 Ω・cmの体積抵抗を有し、600μmの厚さを有するウレタンゴムベルトを中間転写ベルト41として採用し、ゴム硬度(ASKA−C)40度、体積抵抗106 Ω・cmのEPDMスポンジローラを中間転写ベルト41内に配設された1次転写ローラ42として採用し、ゴム硬度40度(JIS−A)、体積抵抗105 Ω・cmのソリッドウレタンゴムローラを2次転写ローラ44として採用した。
【0082】
中間転写ベルト41の破損を検知する方法としては、図16に示すように1次転写ローラ42にセンサ43を接続して1次転写電流を検出する方法も考えられるが、1次転写ローラ42が感光体ドラム40に転接されていることから、破損検知のための通電が感光体ドラム40へダメージを与えることが考えられる。このため、本実施の形態においては、2次転写ローラ44を介して流れる電流レベルをセンサ45によって検知し、この電流レベルに基づいて中間転写ベルト41の破損検知を行っている。
【0083】
また、転写動作中の転写バイアス電流は、用紙抵抗や印字率により大きく変動するため、非転写時に2次転写ローラ44に転写バイアスを印加し、このときの電流レベルを検出してベルトの破損を検知している。尚、この場合においても、微小なベルト破損を検出できかつベルト破損を発生させることのない適切な転写バイアスがあり、+800V〜+2000Vとされている。また、2次転写バイアスは環境によりその適正値が変化するため、本実施の形態においては、環境センサにより読みとった環境データに基づいて、+700V〜+1400Vの範囲で変化させている。なお、ベルト破損検知時の転写バイアスは、環境によらず1200Vに設定されている。
【0084】
図17には、中間転写ベルト41の破損の程度をパラメータとし、2次転写ローラ44を流れる転写電流の波形を示してある。これによると、本実施の形態においても、感光体ドラム40に影響を与えない程度の微小な破損であっても、破損が確実に検知できることがわかる。
【0085】
ここで、ベルト破損検知のシーケンスについて説明する。
上述した第3の実施の形態のように転写ローラを流れる電流からベルトの破損を検知するような場合、記録用紙Pを吸着したベルトの部位のみしか破損の検知が行われないことになる。このため、長い時間、破損検知がなされないベルトの部位が存在する。そこで、ベルト上の所定の位置のみに記録用紙を吸着させたり画像を形成したりするように画像形成のタイミングを制御することを考えた。
【0086】
これは、ベルトの厚みムラによりベルト表面速度に変動が生じ、ベルト1周周期で発生する色ズレを防止するためにも、第3の実施の形態のカラー画像装置において、ベルト上の定置に用紙を吸着したり、画像を形成することは有用である。つまり、このような、色ズレはあらかじめ発生を見込んでベルトモータの速度をコントロールすることにより補正することができるからである。ベルトの位置を検出する方法としては、ベルトのホームポジションマークをホームポジションセンサで読み取り、ベルト駆動モータのエンコーダのパルスをカウントすることによりベルトの回転位置を判断している。図18に示すように、ベルト上P1,P2,P3の位置にのみ用紙を吸着あるいは画像を形成するようにすれば、その他のベルトの部位は、転写バイアスや、吸着バイアスによる通電劣化が発生しない。よって、図中P1,P2,P3の部分のみ破損検知をすれば問題がない。確かに、通電劣化以外にベルトはメカニカルなダメージを受けて破損することもあるが、メカニカルなダメージはベルトのすべての部分に均等にかかるものであり、通電劣化によるダメージが余分にかかるP1,P2,P3の破損が、他の部分と比較して速く発生すると考えられる。よって、転写時の電流からベルト破損を検知する場合ベルトの定置に用紙を吸着したり、画像を形成するように印字制御を行えばよいことになる。
【0087】
また、図19に示すように、ベルト破損検知のための破損検知手段50を別途設けた装置においても、ベルトのロングライフ化をはかるために、用紙が吸着される部分のみにバイアスを印加し吸着検知を行うことも考えられる。先に述べたとおり、ベルトの破損はP1〜P3のほうが他の部分より速くおきるため、不要な破損検知もP1〜P3の部分に対してのみ行い、その他の部分に無用な転写検知バイアスを印加しない方が望ましい。
【0088】
上述した第4の実施の形態では、単色の複写機について説明したが、図20のようにカラー複写機に第4の実施の形態を適用することができることはいうまでもない。このように、中間転写ベルト61を用いたカラー複写機において、転写時の電流を検知してベルト破損を検知する場合においても、ベルト上の定位置に画像を転写することにより、ベルト上の特定位置にのみ転写による通電劣化を集中させることができる。つまり、転写通電時の電流波形を検知することにより、画像形成する部分の破損検知のみを行えば良い。
【0089】
このように、搬送ベルト上の所定位置に用紙を吸着させるよう制御した複写機、または中間転写ベルト上の所定位置にのみ画像を形成するよう制御した複写機において、その用紙を吸着するベルト部分あるいは画像を形成するベルト部分のみの破損検知を行うことにより、効率的にベルト破損を検知し、かつ不要な部分に検知バイアスを印加することがないため、この部分の搬送ベルトあるいは中間転写ベルトを破損することを防止でき、装置のロングライフ化をはかることができる。
【0090】
次に、上記第1および第2の実施の形態のような複写機において、搬送ベルト上の定位置に用紙を吸着させたり、中間転写ベルトの定位置に画像を形成したりしない場合のベルト破損検知について説明する。特にカラープリンタなどでは、PPCほど高画質を要求されないため、または低価格化を図るため、ベルト回転位置検知などの制御をしないことが多い。このような場合、ベルト上のすべての部分に通電劣化が発生する可能性があるため、ベルト全周についてベルト破損検知を行う必要がある。また、ベルト上の定置に用紙を吸着し、或いは中間転写ベルトの定置に画像を形成する場合でも、ブラシクリーナなどにバイアスを印加するような場合にはベルト上のすべての部分に通電劣化が発生する可能性があるため、ベルト全周についてベルト破損検知を行う必要がある。さらには、ベルト上の定置に用紙吸着や、中間搬送ベルトの定置に画像形成を行う場合でも、ベルトクリーナとしてクリーニングブレードを用い、所定の位置のみが通電劣化を受ける装置においても、より高精度にベルト破損検知を行いたい場合には全周検知をすることが有効である。
【0091】
まず、上述した第1の実施の形態の画像形成装置におけるベルト破損検知について説明する。吸着ローラ25と搬送ベルト21との間に記録用紙Pを挟持して搬送ベルト21に記録用紙Pを吸着させた状態で電流を検出すると、記録用紙Pの抵抗、記録用紙Pが接地され(例えば用紙ガイドなどに接触され)ているか否かなどにより電流値は大きく変動する。このため、記録用紙Pが吸着ローラ25に無い状態で電流波形が検出される。
【0092】
印字動作中にベルト21の破損検知をすると、記録用紙Pが保持された部位のベルトの破損検知はできない。また、ベルトの破損が初期の場合には、感光体ブレークダウンなどの重大な障害を発生させないので、頻繁に破損検知をする必要はない。特に、第1の実施の形態の装置を比較的安価な低速処理機に使用する場合には、電源投入時にベルト21が一周するまで吸着ローラ25にバイアスを印加し、定着器のウォームアップや2成分現像器の現像の攪拌を行っている最中に電流値を検出する。このような装置を、比較的ヘビーデューティな印字装置に使用する場合には、一日に数百枚以上の印字が行われるため、電源投入時に破損が無くても、印字が進むにつれて破損が発生することも考えられる。よって、このような装置では、ファーストプリント時の印字前動作中あるいはプリント終了後に破損検知を行う。また、ジャム発生時にはベルトに思わぬ負荷がかかったり、記録用紙が無い状態でベルトに転写バイアスがかかったりしてベルト破損が発生する危険性が高いため、ジャム復帰動作時にも破損検知を行う。
【0093】
第2の実施の形態の装置では、クリーニングブラシ34aへ流入される電流を検出してベルト破損を検知する。この場合、ベルト上に大量のトナーがあり、ブラシで多くのトナーを吸着させる際には、トナーが付着したことによる電流値変化とベルトブレークダウンによる電流値変化の見分けがつかない。そこで、ジャム復帰動作時にベルト上に付着したトナーをクリーニングしたり、中間搬送ベルトに印字した補正用のレジストレーションパターンをクリーニングするようなシーケンス中にベルト破損検知をすることはできない。また、ベルト破損は初期の微小な破損状態では、感光体グレークダウンなどの重大な障害を発生させる訳ではないので、さほど頻繁に検知を行う必要はない。
【0094】
そこで、第2の実施の形態のような装置を、比較的安型の低速機に使用する場合には、電源投入時にベルト1周分クリーニングブラシ34aにバイアスを印加し、定着器のウォームアップや2成分現像器の現像の攪拌を行っている最中に電流値の検知を行う。このような装置を、比較的ヘビーデューティな印字装置に使用する場合は、一日に数百枚以上の印字が行われるため、電源投入時に破損が無くても、印字を行うにつれて問題が発生することも考えられる。よって、このような装置では、ファーストプリント時の印字前動作中あるいはプリント終了後に破損検知を行う。また、ジャム発生時にはベルトに思わぬ負荷がかかったり、用紙を介さずに転写バイアスがかかったりしてベルト破損が発生する危険性が高いため、ジャム復帰動作時にも破損検知を行う。
【0095】
また、第3および第4の実施の形態の装置では、転写動作をしていないときに接触式の転写部材へ流れる電流を検出し、ベルト破損を検知している。この場合にも、同様に、電源投入時にベルト1周分転写部材にバイアスを印加し、定着器のウォームアップや2成分現像器の現像の攪拌を行っている最中にベルト破損検知を行ったり、ファーストプリント時の印字前動作中あるいはプリント終了後に破損検知を行ったり、ジャム復帰動作時にも破損検知を行う。
【0096】
次に、検出した電流の波形からベルトの破損を検知する方法について説明する。ベルトに破損がある部位で検出される電流波形は、図21に示すように、スパイク状の大電流部分を有する波形となる。
【0097】
図21の状態A(初期の状態)では、スパイク状の大電流部分が一個所に見られ、状態Bで感光体ブレークダウンが発生する。感光体のブレークダウンは、ベルトの破損部分が通過する度に発生し、感光体ブレークダウンによる感光体ピンホール数が増加していく。そして、状態Cでは、このようなピンホール部がベルトの破損していない部位を通過するときにもスパイク状電流が検知され始める。
【0098】
このスパイク状の電流により、ついにはベルトが破損され破損個所が増大していく。このようにして、1つのベルト破損部が複数の感光体ブレークダウン(ピンホール)を発生させ、その複数の感光体ブレークダウンがベルトに新たな破損を発生させていく。
【0099】
図21の状態Aから状態Cへは、短くて100〜200枚の印字、長くても数千枚の印字で発展される。よって、状態Aになった時には、即座にベルトを交換する必要がある。さらには、状態Aになる以前に、そろそろ悪くなり始めていることが検知できればなお良い。
【0100】
図22には、第1の実施の形態の装置で、印字枚数ごとの検知電流を示してある。ここでベルトの破損検知電流は、印字前動作にベルト1周分計測した物である。
【0101】
これによると、図21の状態Aには約10万枚印字したときに達しており、11万枚印字した場合には、完全に感光体のブレークダウンが発生し、ベルト破損が大幅に進んでいる。しかし、注目すべきは8万枚、9万枚以下での電流波形である。このときは、まだスパイク状の電流ピークは明確には確認できない。しかし、僅かながら検知電流波形のリップルが大きくなっており、破損の前触れが電流波形に現れている。
【0102】
図23には、ベルト1周分の電流値の分散と印字ライフとの関係を示した。ベルト周速120mm/secに対してサンプリングピッチΔtは5msecであり、約0.6mmごとの1200個の電流データ1nが(ベルト1周720mm)サンプリングされている。この図から明らかなように、電流値の分散は8万枚から大きくなっており、以降急激に増大していることがわかる。
【0103】
状態Aにまでなったベルトに関しては、検知電流の最大値、あるいは電流波形の微分値からスパイク状の立ち上がりを検出し、ベルトが破損したことを判断することは十分可能である。尚、微分値の計算式を以下に示す。
【0104】
微分値=(1n−1n-1)/Δt
図24および図25には、ライフ枚数と検知電流の最大値および検知電流微分値の最大値を示してある。
【0105】
図中にX,Yで示すように、電流値と電流微分値のスレッシュホールドをそれぞれ決めておき、両方を越えた場合にベルト破損と判定することができる。例えば、最大電流値30μA、最大微分値5μAをスレッシュホールドとすれば、約10万枚の印字でベルトの破損が判断されることになる。
【0106】
このようにしてベルトの破損が検知された場合には、複写機の側から、ユーザーに対して転写ユニット交換の指示が出される。また、PPCの場合には、PPCのディスプレイを介してサービスマンコールが表示される。この場合、サービスマンが来てエラーコードを確認すれば、すぐさま転写ユニットが必要であることがわかる。しかし、このようなシステムでは、実際には状態Aでは印字が行えるので、ユーザーがそのまま使用し続けると、状態B、状態Cへと移行し、大きな画像欠陥を生じ、部品交換が必要となってしまう。そこで、PPCやプリンタがLAN、専用回線、あるいはインターネットを介して保守会社、あるいはOAショップに接続して有れば、マシン側が直接、あるいはパソコンを通じて保守会社、あるいはOAショップに、ベルト交換の要求を出すようにしても良い。
【0107】
しかし、このようなサービスシステムを用いたとしても、即座にベルトユニットを交換できる訳ではなく、タイムラグが発生する。そこで、先に述べた電流値の分散を判断材料に使用し、所定以上の分散値を示したら、警告信号をユーザーに対して発しつつ、LAN、専用回線、あるいはインターネットを介して保守会社、あるいはOAショップに要求を出すようにし、必要なパーツを保守会社、あるいはOAショップがあらかじめ準備しておけば良い。これにより、装置から転写ユニット交換要求が出た際、早急に対応ができ、状態Bや状態Cに移行することを防止できる。
【0108】
図23において分散が1を越えたら注意が破損注意状態と判断すれば、9万枚付近で警告をユーザーあるいは保守会社に出すことになる。このように、電流値の最大値あるいは微分値を用いてベルト破損の検知判断をするだけでなく、電流値の分散などの処理データにより、さらに早急にベルト破損の検出を高精度に行うことができる。
【0109】
尚、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、上述した各実施の形態においては、図26に概略的に示すように、ベルト71を挟持した一方の部材72にバイアスを印加し、他方の部材74を接地したような状況で、接地した部材74側にセンサ76を設けて電流を検知する例について説明したが、図27に示すように、バイアスを印加した側の部材72を流れる電流を検出してベルトの破損を検知することもできる。また、上述した各実施の形態では、複数の画像形成部を有する装置と単一の画像形成部を持つ装置についてランダムに説明したが、本発明は、画像形成部の個数、即ちカーラー/モノクロに関係なく適用される。
【0110】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の画像形成装置は、上記のような構成および作用を有しているので、搬送ベルトや中間転写媒体の破損を早期に発見でき、装置の故障や画質の劣化を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置を示す概略図。
【図2】図1の画像形成装置に組込まれた搬送ベルトの抵抗値と、ベルトを除電しないで100枚連続印字したときの100枚目の記録用紙に対するトナーの転写効率と、の関係を示したグラフ。
【図3】図1の画像形成装置に組込まれた画像形成部にてベタ画像とハーフトーン画像を形成したときの転写バイアスと転写効率との関係をベルトの抵抗値毎に示したグラフ。
【図4】図1の画像形成装置の搬送ベルトに記録用紙を吸着させていない状態でベルトの破損検知を行ったときに検出された電流値の波形を示すグラフ。
【図5】図1の画像形成装置の搬送ベルトに記録用紙を吸着させた状態でベルトの破損検知を行ったときに検出された電流値の波形を示すグラフ。
【図6】搬送ベルトに僅かな破損がある状況下で破損を検出したときの吸着バイアス毎の検出電流の波形を示すグラフ。
【図7】吸着バイアスをパラメータとしたときの吸着バイアスの通電時間と検出電流との関係を示すグラフ。
【図8】この発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置を示す概略図。
【図9】図8の画像形成装置におけるベルトの破損状況に応じた破損検知電流の波形を示すグラフ。
【図10】この発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置を示す概略図。
【図11】環境が変化したときの普通紙/OHPシートのそれぞれにおける各画像形成部における転写バイアスの適正値を示すグラフ。
【図12】搬送ベルトに破損がない状況下での破損検出電流の波形を示すグラフ。
【図13】ベルトに破損があるときの各転写バイアスに対する検出電流の波形を示すグラフ。
【図14】各転写バイアスにおける通電時間に対する破損検出電流の変化を示すグラフ。
【図15】この発明の第4の実施の形態に係る画像形成装置を示す概略図。
【図16】図15の装置の好ましくない変形例を示す図。
【図17】中間転写ベルトの破損の程度をパラメータとしたときの転写電流の波形を示すグラフ。
【図18】ベルト上の定位置に記録用紙を吸着させたときの破損検知動作を説明するための図。
【図19】独立したベルト破損検知手段を有する他の実施の形態に係る画像形成装置を示す概略図。
【図20】図15に示した第4の実施の形態をカラー複写機に適用した例を示す図。
【図21】ベルトに破損を生じてから各状態での検知電流の波形を示すグラフ。
【図22】図1の画像形成装置における印字枚数毎の電流波形を示すグラフ。
【図23】ベルト1周分の電流値の分散と印字ライフとの関係を示したグラフ。
【図24】印字枚数と最大検知電流との関係を示すグラフ。
【図25】印字枚数と検知電流微分値との関係を示すグラフ。
【図26】接地側の部材を流れる電流を検知する場合の装置構成を示す概略図。
【図27】バイアス側の部材を流れる電流を検知する場合の装置構成を示す概略図。
【符号の説明】
1…感光体ドラム、
2…帯電装置、
3…露光装置、
4…現像装置、
6…転写ローラ、
7…クリーナ、
10…画像形成部、
20…搬送機構、
21…搬送ベルト、
22…駆動ローラ、
24…従動ローラ、
25…吸着ローラ、
26…センサ、
27…ベルトクリーナ、
31…中間転写ベルト、
32…転写ローラ、
34…ベルトクリーナ、
34a…クリーニングブラシ、
36…クリーニングバイアス電源、
40…感光体ドラム、
41…中間転写ベルト、
42…1次転写ローラ、
44…2次転写ローラ、
50…破損検知手段、
61…中間転写ベルト、
71…ベルト、
72…バイアス側部材、
74…接地側部材、
76…センサ、
M…マゼンタ、
C…シアン、
Y…イエロー、
K…ブラック、
P…記録用紙。

Claims (7)

  1. 複数の像担持体上に各色の現像剤像をそれぞれ形成する複数の画像形成手段と、
    被転写媒体を保持し、保持した被転写媒体を上記複数の像担持体上に形成された複数の現像剤像とそれぞれ対向する複数の転写位置を通して供給する保持手段と、
    上記保持手段にて上記複数の転写位置へ供給された被転写媒体上に上記複数の像担持体上に形成された複数の現像剤像を転写する複数の転写手段と、
    これら複数の転写手段のうち転写バイアス電圧が最も高い転写手段を介して上記保持手段を通して流れる電流値から上記保持手段の破損を検知する検知手段と、
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 画像信号に応じた各色の現像剤像を複数の像担持体上にそれぞれ形成する複数の画像形成手段と、
    被転写媒体を保持するとともに、上記複数の像担持体上に形成された各色の現像剤像と対向する複数の転写位置へ上記被転写媒体を搬送する搬送ベルトと、
    上記搬送ベルトにて上記複数の転写位置を通して搬送された被転写媒体上に上記複数の像担持体上に形成された各色の現像剤像を転写する複数の転写手段と、
    これら複数の転写手段のうち転写バイアス電圧が最も高い転写手段を介して上記搬送ベルトに当該転写バイアス電圧を与え、このとき上記搬送ベルトを通って流れる電流を検出し、検出した電流値から上記搬送ベルトの破損を検知する検知手段と、
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  3. 複数の像担持体上に画像信号に応じた各色の静電潜像を形成し、これら各色の静電潜像に帯電した各色の現像剤を供給し、上記複数の像担持体上に各色の現像剤像を形成する複数の画像形成手段と、
    被転写媒体を保持するとともに、上記複数の像担持体上に形成された各色の現像剤像とそれぞれ対向する複数の転写位置を通して上記被転写媒体を搬送する搬送ベルトと、
    上記複数の転写位置近傍で上記搬送ベルトに接触した状態で配置された複数の転写部材を有し、これら複数の転写部材に異なる転写バイアス電圧を印加することにより、上記複数の像担持体との間に所定の電界を形成し、上記搬送ベルトにて上記複数の転写位置を通して搬送された被転写媒体上に上記複数の像担持体上に形成された各色の現像剤像を転写する複数の転写手段と、
    これら複数の転写手段のうち上記転写バイアス電圧が最も高い転写手段によって対応する転写部材に上記最も高い転写バイアス電圧を印加したとき、当該転写部材を通って流れる電流を検出し、検出した電流値から上記搬送ベルトの破損を検知する検知手段と、
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  4. 画像信号に応じた各色の現像剤像を各色の像担持体上に形成する複数の画像形成手段と、
    被転写媒体を保持するとともに、上記各色の像担持体上に形成された各色の現像剤像とそれぞれ対向する複数の転写位置を通して上記被転写媒体を搬送する無端状の搬送ベルトと、
    上記搬送ベルトにて上記複数の転写位置へ搬送された被転写媒体上に上記各色の像担持体上に形成された各色の現像剤像をそれぞれ転写する複数の転写手段と、
    これら複数の転写手段のうち転写バイアス電圧が最も高い転写手段を介して、上記搬送ベルトが少なくとも一周する間、上記搬送ベルトに上記最も高い転写バイアス電圧を与え、このとき上記搬送ベルトを通って流れる電流を検出し、検出した電流値から上記搬送ベルトの全周にわたって破損を検知する検知手段と、
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  5. 画像信号に応じた各色の現像剤像を各色の像担持体上にそれぞれ形成する複数の画像形成手段と、
    被転写媒体を所定位置で保持するとともに、上記各色の像担持体上にそれぞれ形成された各色の現像剤像とそれぞれ対向する複数の転写位置を通して上記所定位置で保持した被転写媒体を搬送する搬送ベルトと、
    上記搬送ベルトにて上記複数の転写位置を通して搬送された被転写媒体上に上記各色の像担持体上に形成された各色の現像剤像をそれぞれ転写する複数の転写手段と、
    これら複数の転写手段のうち転写バイアス電圧が最も高い転写手段を介して、上記搬送ベルト上の所定位置のみに上記最も高い転写バイアス電圧を与え、このとき上記搬送ベルトを通って流れる電流を検出し、検出した電流値から上記搬送ベルト上の上記所定位置の破損を検知する検知手段と、
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  6. 画像形成装置の周囲の温度および湿度を検知する環境センサーをさらに備えていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 上記環境センサーにて検出した温度および湿度に応じて上記破損の判定基準を切り替えることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
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