以下、本発明のいくつかの実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明は、中間転写ベルト等に異常が発生した際に感光体から離間される限りにおいて、各実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
従って、中間転写ベルト方式に限らず、記録材搬送ベルトに担持された記録材にトナー像を順次転写して重ね合わせる方式でも実施できる。ベルト部材に沿って複数の感光ドラムを配置したタンデム型のみならず、1個の感光ドラムに複数の現像装置を配置した1ドラム型でも実施できる。
本実施形態では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。
なお、特許文献1、2に示される画像形成装置に関する一般的な事項については、図示を省略して重複する説明を省略する。説明中、特許請求の範囲で用いた構成名に括弧を付して示した参照記号は、発明の理解を助けるための例示であって、実施形態中の該当する部材等に構成を限定する趣旨のものではない。
<トナー像形成手段>
図1は第1実施形態の画像形成装置の構成の説明図、図2は画像形成部の構成の説明図である。
図1に示すように、第1実施形態の画像形成装置100は、中間転写ベルト51に沿って、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部Sa、Sb、Sc、Sdを配置したフルカラー電子写真画像形成装置である。
画像形成部Saでは、感光ドラム1aにイエロートナー像が形成されて中間転写ベルト51に一次転写される。画像形成部Sbでは、感光ドラム1bにマゼンタトナー像が形成されて中間転写ベルト51のイエロートナー像に重ねて一次転写される。画像形成部Sc、Sdでは、それぞれ感光ドラム1c、1dにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて、同様に中間転写ベルト51のトナー像に位置を重ねて順次一次転写される。
中間転写ベルト51に一次転写された四色のトナー像は、中間転写ベルト51の回転に伴って二次転写部N2へ搬送され、二次転写部N2に挟持搬送される記録材Pへ一括二次転写される。二次転写部N2でトナー像を二次転写された記録材Pは、定着装置7で加熱加圧を受けて、表面にトナー像を定着された後に外部へ排出される。
記録材給送装置8は、記録材カセット81からピックアップローラ82で引き出した記録材Pを、分離装置83で1枚ずつに分離して、レジストローラ84へ送り出す。レジストローラ84は、停止状態で記録材Pを受け入れて待機させ、中間転写ベルト51のトナー像にタイミングを合わせて二次転写部N2へ記録材Pを送り出す。
定着装置7は、ハロゲンランプヒータ73を中心に配置した定着ローラ71に加圧ローラ72を圧接して記録材Pの加熱・加圧ニップを形成する。ハロゲンランプヒータ73へ供給する電圧を制御することにより、定着ローラ71の表面温度が所定範囲に調節される。
一定速度で回転する定着ローラ71と加圧ローラ72の加熱・加圧ニップを記録材Pが通過する過程で、記録材Pは、表裏両面からほぼ一定の圧力、温度で加圧、加熱される。これにより、記録材Pの表面上の未定着トナー像は、溶融して記録材Pに定着されて、記録材P上にフルカラー画像が形成される。
ベルトクリーニング装置59は、中間転写ベルト51にクリーニングブレードを摺擦させて、二次転写部N2を通過した中間転写ベルト51の表面に残留した転写残トナー、紙粉等を除去する。
画像形成部Sa、Sb、Sc、Sdは、付設された現像装置4a、4b、4c、4dで用いるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外は、ほぼ同一に構成される。以下では、画像形成部Sa、Sb、Sc、Sdの区別を表す符号末尾のa、b、c、dを取り除いて図示した図2を参照して、画像形成部Sa、Sb、Sc、Sdの構成を説明する。
図2に示すように、画像形成部Sは、感光ドラム1の周囲に、帯電ローラ2、露光装置3、現像装置4、一次転写ローラ53、クリーニング装置6を配置している。
感光ドラム1は、アルミニウム等の導電性基体11と、その外周に形成された帯電極性が負極性の光導電層12とを基本構成とする円筒状の電子写真感光体である。感光ドラム1は、その中心に支軸13を有する。感光ドラム1は、不図示の駆動モータに駆動されて、支軸13を中心として矢印R1方向に、100mm/secのプロセススピードで回転する。
帯電ローラ2は、中心に配置された導電性の芯金21と、その外周に形成された低抵抗導電層22と、中抵抗導電層23とを有して、感光ドラム1に対して平行に配置されている。帯電ローラ2は、感光ドラム1の表面に所定の押圧力を持って圧接され、感光ドラム1の矢印R1方向の回転に伴って、矢印R2方向に従動回転する。電源24は、交流電圧を重畳した直流電圧を帯電ローラ2に印加して、感光ドラム1の表面を一様な負極性の電位に帯電させる。
露光装置3は、各色の分解色画像を展開した走査線画像データをON−OFF変調したレーザービームを回転ミラーで走査して、帯電した感光ドラム1の表面に画像の静電像を書き込む。
現像装置4は、現像容器41内で、非磁性トナーを磁性キャリアに混合した二成分現像剤を攪拌スクリュー45、46で攪拌して、非磁性トナーを負極性に、磁性キャリアを正極性にそれぞれ帯電させる。帯電した二成分現像剤は、規制ブレード44で厚さ規制された後に、固定磁極43の周囲で感光ドラム1とカウンタ方向に回転する現像スリーブ42に穂立ち状態で担持されて、感光ドラム1を摺擦する。電源48は、負極性の直流電圧に交流電圧を重畳した現像電圧を現像スリーブ42に印加して、現像スリーブ42よりも相対的に正極性となった感光ドラム1の露光部へトナーを移動させて、静電像を反転現像する。現像容器41の上方には、補給用トナーを収容した補給室47が設けられている。
一次転写ローラ53は、外径8mmの芯金531の外周面に厚さ4mmの導電性ウレタンスポンジ材料の導電層532を被せて形成され、芯金531の両端部がスプリング部材によって感光ドラム1に向けて付勢されている。一次転写ローラ53の電気抵抗値は、1×105Ωであった。電気抵抗値は、23度C湿度50%RHの環境下で、接地された金属ローラに5Nの総荷重で当接させて50mm/secの周速で回転させ、芯金531に100Vの電圧を印加して測定した電流値から求めた。
一次転写ローラ53の導電層532は、所定の押圧力で中間転写ベルト51を介して感光ドラム1の表面に圧接され、感光ドラム1と中間転写ベルト51との間に一次転写部N1を形成する。
電源54は、トナーの正規の帯電極性とは逆極性である正極性の直流電圧を一次転写ローラ53に印加する。これにより、負極性に帯電して感光ドラム1に担持されたトナー像は、一次転写部N1を通過する中間転写ベルト51へ一次転写される。
クリーニング装置6は、クリーニングブレード61を感光ドラム1に摺擦して、一次転写部N1を通過した感光ドラム1の表面に付着した転写残トナーを除去し、搬送スクリュー62により回収する。
<ベルト搬送体>
図3は中間転写ベルトの寄り止めガイドの説明図、図4は中間転写ベルトの破断例の説明図である。
図1に示すように、中間転写ベルト51、一次転写ローラ53a、53b、53c、53d、対向ローラ56、二次転写ローラ57、ベルトクリーニング装置59は、中間転写ユニット5に組み立てられている。中間転写ユニット5は、画像形成装置100に対して一体に着脱可能であって、ベルト搬送体の一例である中間転写ベルト51は、画像形成部Sa、Sb、Sc、Sdの感光ドラム1a、1b、1c、1dに接して配置される。
中間転写ベルト51は、複数の支持回転体の一例である駆動ローラ52、テンションローラ55、対向ローラ56、一次転写ローラ53a、53b、53c、53dに掛け渡され、駆動ローラ52に駆動されて矢印R3方向に回転する。
中間転写ベルト51は、PI(ポリイミド)樹脂を用いて厚み100μmに形成され、表面抵抗率1×1012Ω/□に調整されている。表面抵抗率は、23度C湿度50%RHの環境下で、JIS−K6911法準拠プローブを使用して、印加電圧100V、印加時間60secの条件で測定した。
しかし、これに限定されるものではなく、他の材料、体積抵抗率、及び厚みのものでも構わない。例えば、SC(ポリカーボネート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)のような誘電体樹脂材料を用いて形成できる。
二次転写ローラ57は、中間転写ベルト51を介して対向ローラ56に向かって付勢されて、中間転写ベルト51と二次転写ローラ57との間にトナー像の二次転写部N2を形成する。
対向ローラ56は、中間転写ベルト51の内周面に接して、中間転写ベルト51の回転に伴って従動回転する。対向ローラ56は、外径18mmの芯金561の外周に厚さ2mmの導電性でソリッドのシリコーンゴム層562を被せて形成される。対向ローラ56の電気抵抗値は、一次転写ローラ53と同様の測定方法を用いて測定した結果、1×104Ωであった。
二次転写ローラ57は、中間転写ベルト51の駆動に連動した不図示の駆動機構によって中間転写ベルト51の移動方向と同一方向に回転駆動されている。二次転写ローラ57は、外径20mmの芯金571の外周に厚さ4mmの導電性のESDMゴムのスポンジ層572を被せて形成される。二次転写ローラ57の電気抵抗値は、一次転写ローラ53と同様の測定方法を用いて測定した結果、印加電圧が2000Vの場合に、1×108Ωであった。
対向ローラ56が電気的に接地される一方で、二次転写ローラ57は電源60に接続されている。
電源60は、画像形成時の二次転写ローラ57に、トナーの正規の帯電極性と逆極性である正極性の直流電圧を印加する。これにより、対向ローラ56と二次転写ローラ57との間には、負極性に帯電して中間転写ベルト51に担持されたトナー像を記録材Pに向けて移動させる方向の電界が形成される。電界に応答して、中間転写ベルト51に担持されたトナー像は、トナー像に重ねて二次転写部N2を挟持搬送される記録材Pへ二次転写される。
<実施例1>
実施例1の制御では、ベルト搬送体に損傷等の異常が発生すると、検知手段で異常を検知して、早々に感光体からベルト搬送体を離間する。離間後は、ベルト搬送体の損傷断面や破断に伴う付着物が感光体に摺擦しないので、ベルト搬送体の停止が多少遅れても、感光体に摺擦傷や皺等の損傷が発生しにくい。
図3の(a)に示すように、中間転写ベルト51の内側面の両縁には、駆動ローラ52及びテンションローラ55の両底面のカラー52t、55tに係止されるように、寄り止めガイド51gが形成されている。寄り止めガイド51gは、幅4mm高さ4mmのウレタン材料で形成され、接着剤を用いて、中間転写ベルト51の内側面の一周に渡って連続的に貼付されている。
中間転写ベルト51は、両端の寄り止めガイド51gが、駆動ローラ52及びテンションローラ55の両底面のカラー52t、55tを倣うことにより、回転方向に垂直な方向の寄りが規制される。駆動ローラ52及びテンションローラ55の両底面のカラー52t、55tが寄り止めガイド51gを規制することにより、中間転写ベルト51の寄りが規制される。
しかし、中間転写ベルト51を掛け渡した駆動ローラ52とテンションローラ55との間(又はその他の支持回転体との間)で回転軸方向のアライメントずれや傾きがある場合がある。このとき、図3の(b)に示すように、図中左向きの力が働いた場合、寄り止めガイド51gはカラー52t、55tに乗り上げ気味となり、中間転写ベルト51の寄り止めガイド51g近傍は、強い応力を受ける。この状態で中間転写ベルト51が回転し続けると、強い応力を受けた縁部分の機械的特性が劣化・疲労し、そこを起点にして中間転写ベルト51が裂けて、破れる場合がある。その他にも、画像形成装置100内に混入した異物による損傷や、画像形成の累積に伴うベルト材料の劣化によっても中間転写ベルト51が破れてしまう場合がある。
中間転写ベルト51の破れは、中間転写ベルト51の回転に伴って全周に拡大する。このとき、中間転写ベルト51の面にかかるテンションバランスが崩れるため、寄り止めガイド51gによる拘束を失った中間転写ベルト51の各部分はテンションバランスに従って幅方向に移動してしまう。
図4の(a)に示すように、中間転写ベルト51が端部へ寄り切って表面に皺ができる場合がある。また、図4の(b)に示すように、破れた中間転写ベルト51の断片同士が重なってしまう場合もある。
さらに、破れて皺ができたり、断片が折り重なったりした中間転写ベルト51が、感光ドラム1a、1b、1c、1dに当接して回転し続けると、感光ドラム1a、1b、1c、1dの表面を傷付けてしまう。特に、損傷した中間転写ベルト51を当接したまま、減速、回転停止、回転起動、加速等を行った場合、中間転写ベルト51の破断面に感光ドラム1a、1b、1c、1dが摺擦して、表面に大きな損傷が発生する場合がある。
そこで、画像形成装置100では、ベルトエッジ検知装置140を用いて中間転写ベルト51の異常を発見し、異常が発生すると直ちに感光ドラム1a、1b、1c、1dから中間転写ベルト51を離間させる。感光ドラム1a、1b、1c、1dから中間転写ベルト51を離間させた状態で、中間転写ベルト51の破損を進行させて皺や破断面が形成されるようにしている。中間転写ベルト51に異常が検知された時点で早々に当接を解除することで、中間転写ベルト51が皺になったり破断して重なったりした場合でも、感光ドラム1a、1b、1c、1dまでは損傷を及ばせない。中間転写ベルト51から感光ドラム1a、1b、1c、1dを離間した後に、中間転写ベルト51及び感光ドラム1a、1b、1c、1dの回転を減速・停止させている。
<検知手段>
図5はベルトエッジ検知装置の構成の説明図、図6はベルトエッジ検知装置の動作の説明図、図7はベルトエッジ検知装置の出力の説明図である。
ベルト搬送体(中間転写ベルト又は記録材搬送ベルト)を用いた画像形成装置においては、ベルト搬送体が寄り切ることによって機械的破壊されるのを回避するため、寄りを規制する各種の構成又は制御が採用される。回転するベルト搬送体の端部をセンサで刻々と検知し、検知結果に基づいてベルト搬送体を懸架する支持回転体のアライメントを刻々と調整して寄り方向を調節するいわゆるステアリングローラ方式がある。ベルト搬送体の両縁の内側面に寄り止めガイドを設けて、ベルト搬送体の寄りを機械的に規制するガイド方式もある。
図1に示すように、二次転写部N2とテンションローラ55との間に位置する中間転写ベルト51の手前側又は奥側、もしくは手前側と奥側の両方のエッジ部にそれぞれ対応させて、一対のベルトエッジ検知装置140が配置される。ベルトエッジ検知装置140は、感光ドラム1a、1b、1c、1dに到達する前に中間転写ベルト51の破れ等を検知可能となるように、一次転写部N1aよりも上流に配置することが好ましいからである。
図5に示すように、ベルトエッジ検知装置140は、中間転写ベルト51の手前側に配置されている。ベルトエッジ検知装置140は、揺動軸143を中心に揺動可能なセンサーアーム142の上下端に、それぞれ検知部142eと反射部142mとを配置し、反射部142mに対向させて測距部141を配置している。
検知部142eは、センサーアーム142に設けたバネ部材によって中間転写ベルト51のエッジ部に向かって付勢されることにより、その先端を中間転写ベルト51のエッジ部に当接している。
検知部142eは、中間転写ベルト51のエッジ部の凹凸に倣ってセンサーアーム142を、揺動軸143を中心に回転させ、測距部141と反射部142mとの間隔dを変化させる。検知部142eは、先端が鋭い形状をしており、細い初期段階の切れ目51hの形状にも追従してセンサーアーム142を回転させる。
このため、中間転写ベルト51のエッジ部に、破れのきっかけとしての切れ目51hが発生すると、切れ目51hに検知部142eが落ち込んで、測距部141と反射部142mとの間隔dが突然増大する。測距部141は、間隔dに応じた出力信号を制御部110に出力しており、制御部110は、間隔dが突然増大すると、離間機構530を作動させる。
図6の(a)に示すように、測距部141は、発光部141aから反射部142mへ赤外光のビームを照射し、反射部142mからの反射光のスポットをラインセンサ141b上に形成する。測距部141は、距離d1の変化に応じてラインセンサ141b上でスポットが移動することを利用して測距を行うもので、ラインセンサ141b上のスポット位置に応じたアナログ電圧の出力信号を出力する。スリットSL1は、発光部141aからの赤外光を通過させてビームに成形し、スリットSL2は、反射部142mから散乱した光を通過させてラインセンサ141b上のスポットを成形する。
図6の(a)に示す間隔d1のとき、発光部141aから射出されて反射部142mで散乱し、スリットSL2を通過した赤外光は、ラインセンサ141bの下側部分に入射する。
図6の(b)に示すように、間隔d1よりも短い間隔d2のとき、発光部141aから射出されて反射部142mで散乱し、スリットSL2を通過した赤外光は、間隔d1のときよりもラインセンサ141bの高い位置へ入射する。
このようにして、反射部142mの散乱光がラインセンサ141bに到達する位置が変化することにより、測距部141は、反射部142mとの間隔dに応じた出力電圧を出力する。
図5を参照して図7に示すように、ベルトエッジ検知装置140は、中間転写ベルト51のエッジ部の位置変移量に応じた出力電圧を出力する。エッジ部が基準位置X0から奥側へ変移してX1へ動いた場合、センサーアーム142と測距部141との間隔dが変動し、ベルトエッジ検知装置140の出力電圧V0は出力電圧V1に低下する。
以上のようなベルトエッジ検知装置140を、中間転写ベルト51の手前側及び奥側のエッジ部にそれぞれ配置する。これにより、中間転写ベルト51のどちら側のエッジ部に破れのきっかけとしての切れ目51hが発生した場合でも、速やかにこれを検知可能となる。
さらに、ベルトエッジ検知装置140を用いれば、中間転写ベルト51が、なんらかの理由によって中央部から破れた場合でも、これを検知可能である。中間転写ベルト51の中央部に破れのきっかけが発生した場合、この破れは中間転写ベルト51の回転に伴って回転方向に拡大して、中間転写ベルト51が分断されていく。すると、中間転写ベルト51の面にかかるテンションバランスが崩れるため、寄り止めガイド51gによって中間転写ベルト51の寄りを規制することができなくなる。
このため、分断され始めた中間転写ベルト51は、図4の(a)に示すように、左右それぞれに分断して寄ってしまうか、それぞれが中央に向かって折り重なるか、図4の(b)に示すように、それぞれが同じ方向に向かって寄って行く。そして、どの場合でも、分断された中間転写ベルト51の幅は、分断される前よりも広がるか狭まるかのどちらかであり、同じ幅を保ったまま安定的に周り続けることはない。
従って、中間転写ベルト51の手前側及び奥側のエッジ部にそれぞれベルトエッジ検知装置140を配置して、中間転写ベルト51の幅の変化を観察すれば、中間転写ベルト51の中央部からの破れも検知可能である。
なお、中間転写ベルト51の片側のエッジ部だけにベルトエッジ検知装置140を配置した構成でも、中間転写ベルト51の破れや寄り切り等の異常を検知可能である。破れや寄り切りを起こした中間転写ベルト51は、通常の回転軌跡を逸脱して片側に寄るなどの軌跡をとるからである。しかし、より早く、中間転写ベルト51の異常を検知するためには、上述したように、中間転写ベルト51の両方のエッジ部にベルトエッジ検知装置140を設ける構成が好ましい。
また、ベルトエッジ検知装置140は、中間転写ベルト51のエッジ部を接触式に検知する構成であるが、エッジ部を横切るようにラインセンサを配置した非接触のエッジセンサを採用してもよい。中間転写ベルト51のエッジ部を挟み込むように非接触の光学式センサを両方のエッジ部に配置して、中間転写ベルト51のエッジ部の状態を検知してもよい。
<離間機構>
図8は離間機構の構成の説明図、図9は実施例1の制御のフローチャート、図10は中間転写ベルトに異常が発生した際の停止動作のタイムチャートである。
図8に示すように、離間機構530は、中間転写ベルト51を感光体ドラム1a、1b、1c、1dに当接させる当接モードと、離間させる離間モードとを切り替えて実行する。当接モードで画像形成を行っている最中に中間転写ベルト51が破損すると、離間モードに移行して感光体ドラム1a、1b、1c、1dを保護する。
規制ローラ58、90及び一次転写ローラ53a、53b、53c、53dが軸支されたリトラクトフレーム531は、カム532が同時に回動することにより、水平を保ったままに上下に移動する。リトラクトフレーム531は、不図示のバネ部材によって下方へ付勢されてカム532に押し当てられている。
当接モードでは、リトラクトフレーム531は、カム532の回転に伴って上方に押し上げられて、規制ローラ58、90が上昇位置へ移動し、中間転写ベルト51が感光ドラム1a、1b、1c、1dに当接する。
離間モードでは、リトラクトフレーム531は、カム532の回転に伴って下方へ移動して規制ローラ58、90が下降位置へ移動し、中間転写ベルト51が感光ドラム1a、1b、1c、1dから離脱する。
なお、離間機構は、リトラクトフレーム531とカム532とを組み合わせた構成には限定されず、任意の機構構成によって、中間転写ベルト52と感光体ドラム1a、1b、1c、1dの着脱動作を行うことができる。
図8を参照して図9に示すように、制御部110は、前回転〜画像形成〜後回転の途中(S11のYES)にベルトエッジ検知装置140の出力から中間転写ベルト51の破れや寄り切り等を検知する(S12)。このような異常を検知した場合(S12のYES)、離間機構530を作動させて感光ドラム1a、1b、1c、1dを中間転写ベルト51から離間させた(S13)後に、感光ドラム1a、1b、1c、1d及び中間転写ベルト51を停止させる(S14)。そして、操作パネル108及び接続されたパソコン等の操作端末へ緊急事態を通知して中間転写ベルト51が破断した旨の表示を行う(S15)とともに、ネットワーク通信網を通じてサービスステーションに点検・交換を要請する。
S12:ベルトエッジ検知装置140による中間転写ベルト51の異常検知
S13:感光ドラム1a、1b、1c、1dと中間転写ベルト51の離間動作開始
S14:感光ドラム1a、1b、1c、1d及び中間転写ベルト51の回転停止
S15:異常表示及び外部への通報
そして、この順序で画像形成装置100を停止させることによって、中間転写ベルト51の破れや皺発生等による、感光ドラム1a、1b、1c、1dへの損傷を最小限に抑える。
図8を参照して図10に示すように、感光ドラム1a、1b、1c、1dと中間転写ベルト51の回転/停止および当接/離間の時間変化が示される。時刻t1にて、ベルトエッジ検知装置140によって中間転写ベルト51の破れや寄り切りが検知されると、時刻t2までに感光ドラム1a、1b、1c、1dから中間転写ベルト51が離間完了する。そして、感光ドラム1a、1b、1c、1dと中間転写ベルト51の位置が完全に離間した位置に達して安定した時刻t3に、感光ドラム1a、1b、1c、1dと中間転写ベルト51の回転の停止動作が開始する。そして、時刻t4で感光ドラム1a、1b、1c、1dと中間転写ベルト51の回転の停止に至る。
以上のような異常検知と離間・停止動作をおこなうことにより、中間転写ベルト51の破れや皺等によって、感光ドラム1a、1b、1c、1dが摺擦されることが回避される。このため、感光ドラム1a、1b、1c、1dのダメージを最小限に抑えることができる。
なお、図10のタイミングチャートでは、感光ドラム1a、1b、1c、1dと中間転写ベルト51が完全に離間動作を終えた後に、感光ドラム1a、1b、1c、1dと中間転写ベルト51の回転の停止動作を始めている。しかし、感光ドラム1a、1b、1c、1dと中間転写ベルト51が離間動作を始めて、一定の離間量を確保できた後であれば、離間動作が完了する前に、感光ドラム1a、1b、1c、1dと中間転写ベルト51の回転の停止動作を始めてもかまわない。
また、実施例1では、中間転写ベルト51の両端に寄り止めガイド51gを設けて、駆動ローラ52及びテンションローラ55の底面に係止させて中間転写ベルト51の幅方向の寄りを静的に規制する構成について説明した。しかし、中間転写ベルト51の幅方向の寄りを規制する構成は、中間転写ベルト51の幅方向位置を検知するエッジセンサの出力に応じて支持回転体の傾きを変化する構成を採用してもよい。いわゆるステアリングローラを用いてベルト搬送体の回転位置を動的に規制する構成である。
<実施例2>
図11は実施例2の画像形成装置の構成の説明図である。
図11に示すように、実施例2の画像形成装置200は、規制ローラ58及び一次転写ローラ53a、53b、53cが規制ローラ90の回転軸を中心にして回動するように昇降可能である。それ以外は、図1に示す画像形成装置100と同様に構成されるので、画像形成装置100と共通する構成には図1と同一の符号を付して重複する説明を省略する。
画像形成装置200は、画像形成部Sdのみを用いて画像形成を行うブラック単色モードと、画像形成部Sa、Sb、Sc、Sdを用いて画像形成を行うフルカラーモードとを切り替えて実行する。そして、特定色の画像形成部Sdのみを用いて画像形成を行う場合には、特定色以外の画像形成部Sa、Sb、Scから中間転写ベルト51を離間させて、中間転写ベルト51との不必要な接触を回避する。YMCKの画像形成部のうち、YMCの一次転写部N1a、N1b、N1cのみ離間する構成は、ブラック単色モード作像時のYMCの感光ドラム1a、1b、1cの消耗を抑えることができるので、一般的に多く採用されている。
画像形成装置200は、中間転写ベルト51が離間する際に、離間動作の回転軸を規制する規制ローラ90が、画像形成部Sc、Sd間に配置されて昇降しない。規制ローラ58は、中間転写ベルト51の離間に伴って、破線で示す上昇位置58から実線で示す下降位置へ退避するが、規制ローラ90は、中間転写ベルト51の離間の際の規制軸となる。
そして、画像形成装置100と同様に、二次転写内ローラ56とテンションローラ55との間の、中間転写ベルト51の手前側および奥側の両方のエッジ部に、ベルトエッジ検知装置140が配置されている。
画像形成装置200においても、ベルトエッジ検知装置140によって中間転写ベルト51の破れや寄り切り等を検知する。そして、速やかに感光ドラム1a、1b、1cから中間転写ベルト51を離間させた後、感光ドラム1a、1b、1c、1d及び中間転写ベルト51の回転を停止させる。これにより、感光ドラム1a、1b、1c、1dへの損傷を回避できる。
なお、感光ドラム1dは、ベルトエッジ検知装置140から最も離れて配置されるので、ベルトエッジ検知装置140検知された中間転写ベルト51の破断部分が感光ドラム1dへ到達する前に中間転写ベルト51を停止できる。このため、ベルトエッジ検知装置140検知された中間転写ベルト51の破断部分が感光ドラム1dへ損傷を与えにくい。
以上説明したように、実施例2によれば、中間転写ベルト51の寄り切りや破れ等の異常が検知された際には、速やかに感光ドラム1a、1b、1cから中間転写ベルト51を離間する。その後、中間転写ベルト51及び感光ドラム1a、1b、1cの回転を停止させるので、中間転写ベルト51の破断面、破片、皺等が感光ドラム1a、1b、1cに摺擦しにくく、表面を傷付けてしまうことを回避できる。
なお、実施例2では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の画像を形成する画像形成装置において、ブラック単色モードにおける動作の詳細を説明したが、本構成は、単色の画像形成装置に適用することも可能である。
<実施例3>
図12は実施例3の画像形成装置の構成の説明図である。実施例1、2ではベルト搬送体として中間転写ベルトを採用した場合を説明したが、実施例3では、ベルト搬送体として記録材搬送ベルトを採用した場合を説明する。図12中、画像形成部Sa、Sb、Sc、Sd、定着装置7、ベルトクリーニング装置59等、実施例1、2と共通する構成には図1と共通の符号を付して重複する説明を省略する。
図12に示すように、実施例3の画像形成装置300は、直接転写方式を用いたフルカラー電子写真画像形成装置である。
画像形成装置300では、画像形成部Sa、Sb、Sc、Sdにて形成された各色トナー像が、記録材搬送ベルト51Hに担持されて転写部N1a、N1b、N1c、N1dを通過する記録材Pへ順次多重転写される。画像形成部Saでは、感光ドラム1aにイエロートナー像が形成されて記録材搬送ベルト51Hに担持された記録材Pに直接一次転写される。画像形成部Sbでは、感光ドラム1bにマゼンタトナー像が形成されて記録材搬送ベルト51Hに担持された記録材Pのイエロートナー像に重ねて一次転写される。画像形成部Sc、Sdでは、それぞれ感光ドラム1c、1dにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて、同様に記録材搬送ベルト51Hに担持された記録材Pのトナー像に、位置を重ねて順次一次転写される。
記録材搬送ベルト51Hに担持された記録材Pに一次転写された四色のトナー像は、記録材搬送ベルト51Hの回転に伴って駆動ローラ52の湾曲面へ搬送されて、記録材搬送ベルト51Hから曲率分離される。記録材搬送ベルト51Hから分離された記録材Pは、定着装置7で加熱加圧を受けて、表面にトナー像を定着された後に外部へ排出される。
記録材給送装置8は、記録材カセット81からピックアップローラ82で引き出した記録材Pを、分離装置83で1枚ずつに分離して、レジストローラ84へ送り出す。レジストローラ84は、感光ドラム1aのトナー像にタイミングを合わせて転写部N1aへ記録材Pを送り出す。記録材Pは、吸着ローラ84によって記録材搬送ベルト51H上に静電的に吸着され、転写部N1dにおけるトナー像の転写後に、除電装置66により除電されて、記録材搬送ベルト51Hへの吸着力を弱められる。
画像形成装置300は、感光ドラム1a、1b、1c、1dに接して搬送ベルト体としての周回移動可能な記録材搬送ベルト51Hを有する。記録材搬送ベルト51Hは、駆動ローラ52、従動ローラ55、転写ローラ53a、53b、53c、53dに掛け渡され、駆動ローラ52に駆動されて回転する。
記録材搬送ベルト51Hと感光ドラム1a、1b、1c、1dとの対向位置には、転写ローラ53a、53b、53c、53dによって、各色トナー像の転写部N1a、N1b、N1c、N1dが形成される。
転写部N1a、N1b、N1c、N1dにおけるトナー像の転写工程後、記録材搬送ベルト51Hに付着したトナー等は、ベルトクリーニング装置59によって除去、回収される。
ここで、記録材搬送ベルト51Hは、実施例1の中間転写ベルト51と同様、Sc(ポリカーボネート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)のような誘電体樹脂によって構成できる。実施例3では、表面抵抗率1×1014Ω/□、カーボンが分散されたPI(ポリイミド)樹脂で形成された厚み80μmのものを用いた。しかし、これに限定されるものではなく、他の材料、体積抵抗率、及び厚みのものでも構わない。
転写ローラ53a、53b、53c、53dは、実施例1の一次転写ローラ53a、53b、53c、53dと同様に構成される。即ち、外径8mmの芯金の外周面に厚さ4mmの導電性ウレタンスポンジ層を配置しており、電気抵抗値は、約1×106.5Ωである。なお、搬送ベルト体及び転写部材の抵抗値は、実施例1と同様な手法を用いて測定した。
実施例3では、記録材搬送ベルト51Hの寄り切りや破れ等の異常を検知した際には、速やかに記録材搬送ベルト51Hを感光ドラム1a、1b、1c、1dから離間する。そして、記録材搬送ベルト51Hに担持された記録材Pを定着装置7で定着して外部へ排出した後に、記録材搬送ベルト51Hと感光ドラム1a、1b、1c、1dの回転を停止させる。これにより、記録材搬送ベルト51Hの破断に伴う感光ドラム1a、1b、1c、1dへの損傷を回避するとともに、未定着画像を画像形成装置300に残すことなく画像形成装置300を停止できる。
<検知手段>
図13はベルト内面検出装置の構成の説明図である。
実施例3では、実施例1のベルトエッジ検知装置140とは異なる搬送ベルト体の異常検出装置としてベルト内面検知装置65を採用している。ベルト内面検知装置65は、記録材搬送ベルト51Hの手前側および奥側の縁部分の内面に対向させて一対2台が配置されている。
図13に示すように、ベルト内面検知装置65は、記録材搬送ベルト51Hの内側面に対向して設置され、LED等の発光素子651、フォトダイオード等の受光素子652、及びホルダー653を有している。発光素子651から射出した赤外光は、記録材搬送ベルト51Hの内面に配置されたポジションマークMを照射する。受光素子652は、ポジションマークMからの反射光を検出する。制御部110は、ベルト内面検知装置65を用いてポジションマークMからの反射光を測定することにより、ポジションマークMの有無を判別する。
ベルト内面検知装置65は、ポジションマークMからの正反射光が受光素子652に入射しないように、法線Lを基準にして、ポジションマークMへの照射角度αを45度とし、ポジションマークMからの反射光の受光角度を0度としている。これにより、受光素子652が乱反射光のみを検知するため、ポジションマークMの有無を正確に検知できる。そして、ポジションマークMが、所定のタイミングで検知されることにより、制御部110は、記録材搬送ベルト51Hが安定的に回転していることを認識する。
しかし、記録材搬送ベルト51Hに破れのきっかけが発生した場合、記録材搬送ベルト51Hの回転に伴って破れが回転方向に拡大し、記録材搬送ベルト51Hが分断されていく。すると、記録材搬送ベルト51Hにかかる面内のテンションバランスが崩れて、寄り止めガイド51gが記録材搬送ベルト51Hの寄りを規制できなくなる。
これにより、分断された記録材搬送ベルト51Hは、同じ幅を保ったまま安定的に回転し続けることができなくなる。分断され始めた記録材搬送ベルト51Hは、左右それぞれに分断して寄ってしまうか、それぞれが中央に向かって折り重なるか、もしくはそれぞれが同じ方向に向かって寄って行くかのいずれかとなる。
従って、実施例3の構成のように、記録材搬送ベルト51Hの手前側及び奥側の両方の縁部分の内面に対向させてベルト内面検知装置65を配置している。制御部110は、記録材搬送ベルト51Hの回転中を通じてベルト内面検知装置65によってポジションマークMを検知し続ける。そして、記録材搬送ベルト51Hの幅が変化して、ポジションマークMの片方だけ又は両方が所定のタイミングで検知できなくなった場合に、記録材搬送ベルト51Hに破れや皺等の異常が発生したと判断する。
図12に示すように、画像形成時には、記録材搬送ベルト51Hが破線で示す上昇位置に保持されて、感光ドラム1a、1b、1c、1dとの間に転写部N1a、N1b、N1c、N1dを形成している。テンションローラ55が、破線で示される上昇位置に保持されることにより、記録材搬送ベルト51Hが上昇位置に保持される。
一方、記録材搬送ベルト51Hに異常が検知されると、テンションローラ55及び転写ローラ53a、53b、53c、53dが実線で示す下降位置へ移動して、記録材搬送ベルト51Hを押し下げる。このため、記録材搬送ベルト51Hが実線で示す下降位置まで下降して感光ドラム1a、1b、1c、1dから離間し、転写部N1a、N1b、N1c、N1dのニップが解除される。
なお、転写ローラ53a、53b、53c、53dの着脱機構については、実施例1で説明した構成を採用してもよく、別の離間機構を採用してもよい。
図12を参照して図9に示すように、制御部110は、ベルト内面検知装置65によって記録材搬送ベルト51Hの異常が検知されると離間機構を作動させる。
S12:ベルト内面検知装置65による記録材搬送ベルト51Hの異常検知
S13:感光ドラム1a、1b、1c、1dと記録材搬送ベルト51Hの離間動作開始
S14:感光ドラム1a、1b、1c、1d及び記録材搬送ベルト51Hの回転停止
そして、この順序で画像形成装置300を停止させることによって、記録材搬送ベルト51Hの破れや皺発生等による、感光ドラム1a、1b、1c、1dへの損傷を最小限に抑える。
以上説明したように、実施例3によれば、記録材搬送ベルト51Hの寄り切りや破れ等の異常を検知した際に、速やかに記録材搬送ベルト51Hを感光ドラム1a、1b、1c、1dから離間する。そして、その後、記録材搬送ベルト51H及び感光ドラム1a、1b、1c、1dの回転を停止させるので、破れたり皺ができたりした記録材搬送ベルト51に感光ドラム1a、1b、1c、1dが摺擦しにくい。従って、感光ドラム1a、1b、1c、1dの感光体表面が損傷して画像品質が低下してしまうことを回避できる。
なお、実施例3では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の画像を形成する画像形成装置において、感光ドラム1a、1b、1c、1dのすべてから記録材搬送ベルト51Hを離間させる動作を説明した。しかし、実施例2と同様にブラック単色モードのための離間機構を持つ場合、記録材搬送ベルト51Hの異常発生時にブラック単色モードの離間機構を利用して感光ドラム1a、1b、1cのみ離間させてもよい。