JPH10301404A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH10301404A
JPH10301404A JP9110939A JP11093997A JPH10301404A JP H10301404 A JPH10301404 A JP H10301404A JP 9110939 A JP9110939 A JP 9110939A JP 11093997 A JP11093997 A JP 11093997A JP H10301404 A JPH10301404 A JP H10301404A
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稔 吉田
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、搬送ベルトや中間転写媒体の破損
を早期に発見でき、装置の故障や画質の劣化を防止でき
る画像形成装置を提供する。 【解決手段】画像形成装置は、マゼンタ、シアン、イエ
ロー、ブラック用の画像形成部10M、10C、10
Y、10Kを備え、各画像形成部の下方には、一対のロ
ーラ22、24に巻回されて張設された搬送ベルト21
が設けられている。搬送ベルト21の端部には、従動ロ
ーラ24に転接された吸着ローラ25が設けられ、吸着
ローラ25には、電源25aを介して吸着バイアスが印
加される。従動ローラ24には、ローラ24に流れ込む
電流レベルを検出するためのセンサ26が接続されてい
る。しかして、記録用紙Pを搬送させない状態で吸着ロ
ーラ25を介してバイアスを印加し、従動ローラ24に
流れ込む電流レベルを検出し、搬送ベルト21の破損を
検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、像担持体上にト
ナー像を形成し、このトナー像を中間転写媒体を介して
或いは直接、被転写媒体に転写することにより画像を出
力する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、フルカラー画像を形成する画像
形成装置では、並設した複数の感光体ドラムに各色のト
ナー像を形成し、搬送ベルトにて搬送される被転写媒体
上に各色のトナー像を順次重ね合わせて転写し、転写し
たトナー像を溶融して定着させることにより、被転写媒
体上にカラー画像を出力する。或いは、単一の感光体ド
ラムを用いて、各色のトナー像を複数回形成し、各回毎
に被転写媒体にトナー像を転写することにより、カラー
画像を出力する。
【0003】例えば、4つの感光体ドラムにそれぞれ、
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を形
成し、記録用紙を搬送ベルトに静電的に吸着させて搬送
し、転写ローラあるいは転写ブラシにより転写電界を形
成し、トナー像を順次重ね合わせて記録用紙上に転写
し、カラー画像を出力する。また、カラー画像形成装置
に限らず、記録用紙の感光体ドラムからの安定した剥離
を達成するために、高速印字装置におけるベルト転写方
式が広く用いられている。
【0004】また、一方では、記録用紙の搬送経路をで
きるだけ短くして装置のサイズを小さくしたり、通紙安
定性を向上させるため、トナー像を中間転写媒体に一旦
転写して、中間転写媒体から記録用紙に転写させる中間
転写方式が知られている。この方式では、各色のトナー
像が中間転写媒体上に重ね合わせて一旦転写され、重ね
合わされたトナー像が一括して記録用紙上に転写される
ようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の転写方式において、搬送ベルトや中間転写媒体は、感
光体ドラムや記録用紙との間の擦れによるメカニカルな
破損、或いは転写動作時の感光体ドラムや転写手段との
間の放電による電気的な破損(ブレークダウン)などに
より寿命となる。近年、オゾン発生の低減のため、転写
手段としては接触式の転写手段(転写ローラ、転写ブラ
シ、転写ブレード、転写シートなど)が用いられるよう
になっており、更に、装置の小型化、簡略化を実現する
ために、搬送ベルトや中間転写媒体として除電装置を必
要としない、108 〜1013Ω・cm程度の固有抵抗
を有する材料が用いられることが多くなっている。この
ように、転写手段を接触させ、半導電材料を用いた搬送
ベルト、中間転写媒体を組み合わせた場合、特に、電気
的なブレークダウンにより、搬送ベルト、中間転写媒体
の寿命を縮める結果となる。また、搬送ベルト、中間転
写媒体のブレークダウンは、そのまま使用していると感
光体ドラムをも痛めることになり、画像欠陥を発生させ
ることになる。
【0006】この発明は、以上の点に鑑みなされたもの
で、その目的は、搬送ベルトや中間転写媒体の破損を早
期に発見でき、装置の故障や画質の劣化を防止できる画
像形成装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明のうち請求項1記載の画像形成装置は、像
担持体上に現像剤像を形成する画像形成手段と、被転写
媒体を保持し、保持した被転写媒体を上記像担持体上に
形成された現像剤像と対向する転写位置へ供給する保持
手段と、上記保持手段にて上記転写位置へ供給された被
転写媒体上に上記像担持体上に形成された現像剤像を転
写する転写手段と、上記保持手段を通して電流を流し、
この電流値から上記保持手段の破損を検知する検知手段
と、を備えている。
【0008】また、この発明のうち請求項2記載の画像
形成装置は、像担持体上に現像剤像を形成する画像形成
手段と、上記像担持体上に形成された現像剤像と対向す
る1次転写位置を通って移動可能に設けられた中間転写
媒体と、上記像担持体上に形成された現像剤像を上記1
次転写位置で上記中間転写媒体上に転写する1次転写手
段と、上記中間転写媒体上に転写された現像剤像と対向
する上記1次転写位置とは別の2次転写位置へ被転写媒
体を供給する供給手段と、上記中間転写媒体上に転写さ
れた現像剤像を上記2次転写位置で上記被転写媒体上に
転写する2次転写手段と、上記中間転写媒体を通して電
流を流し、この電流値から上記中間転写媒体の破損を検
知する検知手段と、を備えている。
【0009】また、この発明のうち請求項3記載の画像
形成装置は、画像信号に応じた現像剤像を像担持体上に
形成する画像形成手段と、被転写媒体を保持するととも
に、上記像担持体上に形成された現像剤像と対向する転
写位置へ上記被転写媒体を搬送する搬送ベルトと、上記
搬送ベルトにて上記転写位置へ搬送された被転写媒体上
に上記像担持体上に形成された現像剤像を転写する転写
手段と、上記搬送ベルトに所定のバイアス電圧を与え、
このとき上記搬送ベルトを通って流れる電流を検出し、
検出した電流値から上記搬送ベルトの破損を検知する検
知手段と、を備えている。
【0010】また、この発明のうち請求項4記載の画像
形成装置は、画像信号に応じた現像剤像を像担持体上に
形成する画像形成手段と、上記像担持体上に形成された
現像剤像と対向する1次転写位置を通って走行可能に設
けられた中間転写ベルトと、上記像担持体上に形成され
た現像剤像を上記1次転写位置で上記中間転写ベルト上
に転写する1次転写手段と、上記中間転写ベルト上に転
写された現像剤像と対向する上記1次転写位置とは別の
2次転写位置へ被転写媒体を供給する供給手段と、上記
中間転写ベルト上に転写された現像剤像を上記2次転写
位置で上記被転写媒体上に転写する2次転写手段と、上
記中間転写ベルトに所定のバイアス電圧を与え、このと
き上記中間転写ベルトを通って流れる電流を検出し、検
出した電流値から上記中間転写ベルトの破損を検知する
検知手段と、を備えている。
【0011】また、この発明のうち請求項5記載の画像
形成装置は、像担持体上に画像信号に応じた静電潜像を
形成し、この静電潜像に帯電した現像剤を供給し、上記
像担持体上に現像剤像を形成する画像形成手段と、被転
写媒体を保持するとともに、上記像担持体上に形成され
た現像剤像と対向する転写位置へ上記被転写媒体を搬送
する搬送ベルトと、上記転写位置近傍で上記搬送ベルト
に接触した状態で配置された転写部材を有し、上記転写
部材に所定の転写バイアス電圧を印加することにより、
上記像担持体との間に所定の電界を形成し、上記搬送ベ
ルトにて上記転写位置へ搬送された被転写媒体上に上記
像担持体上に形成された現像剤像を転写する転写手段
と、上記転写手段によって上記転写部材に上記転写バイ
アス電圧を印加したとき、上記転写部材を通って流れる
電流を検出し、検出した電流値から上記搬送ベルトの破
損を検知する検知手段と、を備えている。
【0012】また、この発明のうち請求項6記載の画像
形成装置は、像担持体上に画像信号に応じた静電潜像を
形成し、この静電潜像に帯電した現像剤を供給し、上記
像担持体上に現像剤像を形成する画像形成手段と、上記
像担持体上に形成された現像剤像と対向する1次転写位
置を通って走行可能に設けられた中間転写ベルトと、上
記1次転写位置近傍で上記中間転写ベルトに接触した状
態で配置された転写部材を有し、上記転写部材に所定の
転写バイアス電圧を印加することにより、上記像担持体
との間に所定の電界を形成し、上記像担持体上に形成さ
れた現像剤像を上記中間転写ベルト上に転写する1次転
写手段と、上記中間転写ベルト上に転写された現像剤像
と対向する上記1次転写位置とは別の2次転写位置へ被
転写媒体を供給する供給手段と、上記中間転写ベルト上
に転写された現像剤像を上記2次転写位置で上記被転写
媒体上に転写する2次転写手段と、上記1次転写手段に
よって上記転写部材に上記転写バイアス電圧を印加した
とき、上記転写部材を通って流れる電流を検出し、検出
した電流値から上記中間転写ベルトの破損を検知する検
知手段と、を備えている。
【0013】また、この発明のうち請求項7記載の画像
形成装置は、像担持体上に画像信号に応じた静電潜像を
形成し、この静電潜像に帯電した現像剤を供給し、上記
像担持体上に現像剤像を形成する画像形成手段と、上記
像担持体上に形成された現像剤像と対向する1次転写位
置を通って走行可能に設けられた中間転写ベルトと、上
記像担持体上に形成された現像剤像を上記1次転写位置
で上記中間転写ベルト上に転写する1次転写手段と、上
記中間転写ベルト上に転写された現像剤像と対向する上
記1次転写位置とは別の2次転写位置へ被転写媒体を供
給する供給手段と、上記2次転写位置近傍で上記中間転
写ベルトに接触した状態で配置された転写部材を有し、
上記転写部材に所定の転写バイアス電圧を印加すること
により、上記中間転写ベルト上に転写された現像剤像を
上記供給手段にて供給される被転写媒体上に転写する2
次転写手段と、上記2次転写手段によって上記転写部材
に上記転写バイアス電圧を印加したとき、上記転写部材
を通って流れる電流を検出し、検出した電流値から上記
中間転写ベルトの破損を検知する検知手段と、を備えて
いる。
【0014】また、この発明のうち請求項8記載の画像
形成装置は、画像信号に応じた現像剤像を像担持体上に
形成する画像形成手段と、被転写媒体を保持するととも
に、上記像担持体上に形成された現像剤像と対向する転
写位置へ上記被転写媒体を搬送する搬送ベルトと、上記
転写位置より上流側で上記搬送ベルトに転接された吸着
ローラを有し、上記吸着ローラに所定の吸着バイアス電
圧を印加して上記搬送ベルトとの間に所定の電界を形成
し、上記被転写媒体を上記搬送ベルトに吸着させる吸着
手段と、上記吸着手段にて上記搬送ベルトに吸着された
状態で上記転写位置へ搬送された被転写媒体上に上記像
担持体上に形成された現像剤像を転写する転写手段と、
上記吸着手段によって上記吸着ローラに上記吸着バイア
スを印加したとき、上記吸着ローラを通って流れる電流
を検出し、検出した電流値から上記搬送ベルトの破損を
検知する検知手段と、を備えている。
【0015】また、この発明のうち請求項9記載の画像
形成装置は、画像信号に応じた現像剤像を像担持体上に
形成する画像形成手段と、被転写媒体を保持するととも
に、上記像担持体上に形成された現像剤像と対向する転
写位置へ上記被転写媒体を搬送する搬送ベルトと、上記
搬送ベルトに接触した状態で配置されたクリーニング部
材を有し、上記クリーニング部材に所定のバイアス電圧
を印加して上記搬送ベルトとの間に所定の電界を形成
し、上記搬送ベルト上に不所望に残留した現像剤を除去
する清掃手段と、上記搬送ベルトにて上記転写位置へ搬
送された被転写媒体上に上記像担持体上に形成された現
像剤像を転写する転写手段と、上記清掃手段によって上
記クリーニング部材にバイアス電圧を印加したとき、上
記クリーニング部材を通って流れる電流を検出し、検出
した電流値から上記搬送ベルトの破損を検知する検知手
段と、を備えている。
【0016】また、この発明のうち請求項10記載の画
像形成装置は、画像信号に応じた現像剤像を像担持体上
に形成する画像形成手段と、被転写媒体を保持するとと
もに、上記像担持体上に形成された現像剤像と対向する
転写位置へ上記被転写媒体を搬送する無端状の搬送ベル
トと、上記搬送ベルトにて上記転写位置へ搬送された被
転写媒体上に上記像担持体上に形成された現像剤像を転
写する転写手段と、上記搬送ベルトが少なくとも一周す
る間、上記搬送ベルトに所定のバイアス電圧を与え、こ
のとき上記搬送ベルトを通って流れる電流を検出し、検
出した電流値から上記搬送ベルトの全周にわたって破損
を検知する検知手段と、を備えている。
【0017】また、この発明のうち請求項11記載の画
像形成装置は、画像信号に応じた現像剤像を像担持体上
に形成する画像形成手段と、上記像担持体上に形成され
た現像剤像と対向する1次転写位置を通って走行可能に
設けられた無端状の中間転写ベルトと、上記像担持体上
に形成された現像剤像を上記1次転写位置で上記中間転
写ベルト上に転写する1次転写手段と、上記中間転写ベ
ルト上に転写された現像剤像と対向する上記1次転写位
置とは別の2次転写位置へ被転写媒体を供給する供給手
段と、上記中間転写ベルト上に転写された現像剤像を上
記2次転写位置で上記被転写媒体上に転写する2次転写
手段と、上記中間転写ベルトが少なくとも一周する間、
上記中間転写ベルトに所定のバイアス電圧を与え、この
とき上記中間転写ベルトを通って流れる電流を検出し、
検出した電流値から上記中間転写ベルトの全周にわたっ
て破損を検知する検知手段と、を備えている。
【0018】また、この発明のうち請求項12記載の画
像形成装置は、画像信号に応じた現像剤像を像担持体上
に形成する画像形成手段と、被転写媒体を所定位置で保
持するとともに、上記像担持体上に形成された現像剤像
と対向する転写位置へ上記所定位置で保持した被転写媒
体を搬送する搬送ベルトと、上記搬送ベルトにて上記転
写位置へ搬送された被転写媒体上に上記像担持体上に形
成された現像剤像を転写する転写手段と、上記搬送ベル
ト上の所定位置のみに所定のバイアス電圧を与え、この
とき上記搬送ベルトを通って流れる電流を検出し、検出
した電流値から上記搬送ベルト上の上記所定位置の破損
を検知する検知手段と、を備えている。
【0019】更に、この発明のうち請求項13記載の画
像形成装置は、画像信号に応じた現像剤像を像担持体上
に形成する画像形成手段と、上記像担持体上に形成され
た現像剤像と対向する1次転写位置を通って走行可能に
設けられた中間転写ベルトと、上記像担持体上に形成さ
れた現像剤像を上記1次転写位置で上記中間転写ベルト
上の所定位置に転写する1次転写手段と、上記中間転写
ベルト上の所定位置に転写された現像剤像と対向する上
記1次転写位置とは別の2次転写位置へ被転写媒体を供
給する供給手段と、上記中間転写ベルト上の所定位置に
転写された現像剤像を上記2次転写位置で上記被転写媒
体上に転写する2次転写手段と、上記中間転写ベルト上
の所定位置のみに所定のバイアス電圧を与え、このとき
上記中間転写ベルトを通って流れる電流を検出し、検出
した電流値から上記中間転写ベルト上の上記所定位置の
破損を検知する検知手段と、を備えている。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながらこの発
明の実施の形態について詳細に説明する。図1は、この
発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置として、例
えば4連方式のフルカラー複写機の構成を概略的に示す
ものである。このフルカラー複写機は、マゼンタ、シア
ン、イエロー、ブラックの4色の可視像をそれぞれ形成
するための電子写真方式の4組の画像形成部10M、1
0C、10Y、10K(画像形成手段)を備えている。
これらの画像形成部10M、10C、10Y、10K
は、略水平方向に互いに離間して並設されている。
【0021】各画像形成部10M、10C、10Y、1
0Kの下方には、各画像形成部を介して被転写媒体とし
ての記録用紙Pを搬送するための搬送機構20が延設さ
れている。搬送機構20は、横方向に離間して配置され
た駆動ローラ22および従動ローラ24、および各ロー
ラ22、24に巻回されて張設され所定方向に無端走行
される搬送ベルト21(保持手段)を有している。従動
ローラ4は、図示しないバネ等により駆動ローラ22か
ら離れる方向(図中矢印a方向)に付勢されており、両
者の間に巻回された搬送ベルト21には1Kg〜6Kg
のテンションが与えられている。そして、各画像形成部
10M、10C、10Y、10Kの後述する感光体ドラ
ムが搬送ベルト21にそれぞれ転接されて配置されるよ
うになっている。
【0022】搬送機構20の図中右側端部には、搬送ベ
ルト21を介して従動ローラ24の上方に転接した吸着
ローラ25(吸着手段)が設けられている。吸着ローラ
25には、吸着バイアス電源25aが接続され、接地さ
れた従動ローラ24との間に所定の吸着バイアス電圧が
与えられるようになっている。また、従動ローラ24に
は、吸着ローラ25から従動ローラ24へ流れ込む電流
レベルを検知するためのセンサ26(検知手段)が取付
けられている。
【0023】また、搬送機構20の図中左側端部には、
搬送ベルト21を介して駆動ローラ22に転接されたベ
ルトクリーナ27が設けられている。ベルトクリーナ2
7は、搬送ベルト21上に不所望に残留した残留トナー
を清掃する。
【0024】上述した各画像形成部10M、10C、1
0Y、10Kは、略同一の構成を有しているため、ここ
では記録用紙Pの搬送方向上流側に配設されたマゼンタ
用の画像形成部10Mについて代表して説明する。
【0025】すなわち、画像形成部10Mはその略中央
位置に像担持体としての感光体ドラム1Mを備え、この
感光体ドラム1Mの周囲には、感光体ドラム1Mの表面
を所定の電位に帯電させる帯電装置2M、帯電された表
面を露光して静電潜像を形成する露光装置3M、静電潜
像にトナー(現像剤)を供給して静電潜像を現像する現
像装置4M、現像したトナー像(現像剤像)を図示しな
い給紙機構を介して給紙される記録用紙Pに転写する転
写ローラ6M(転写手段)、および転写されずに感光体
ドラム1Mの表面に残留した残留トナーを除去するクリ
ーナ7Mが順に配設されている。また、感光体ドラム1
Mは、図示しないドラム駆動モータにより所定の周速度
で回転駆動されるようになっている。
【0026】以下、マゼンタ用の画像形成部10Mにお
ける動作について説明する。まず、動作に先立って、帯
電装置2Mを介して感光体ドラム1Mの表面が−400
V〜−700V程度の電位に帯電される。感光体ドラム
1Mの表面は、有機系光導電体によって形成されてい
る。この光導電体は、通常は高抵抗であるが、光が照射
されると、光照射部の比抵抗が変化する性質を持ってい
る。そこで、帯電した感光体ドラム1Mの表面に、図示
しない制御部から送られてくるマゼンタ用の画像データ
に従って、露光装置3Mを介して露光光を出力する。露
光光は、感光体ドラム1Mの表面に照射され、それによ
り、マゼンタ印字パターンの静電潜像が感光体ドラム1
Mの表面に形成される。
【0027】静電潜像とは、帯電によって感光体ドラム
1Mの表面に形成される像であり、露光装置3Mからの
光照射によって、光導電体の被照射部分の比抵抗が低下
し、感光体ドラム1Mの表面の帯電した電荷が流れ、一
方、露光装置3Mからの光照射がなされなかった部分の
電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ
潜像である。
【0028】このようにして帯電された感光体ドラム1
M上の露光位置に、露光装置3Mを介して出力される露
光光が結像されて形成された静電潜像は、感光体ドラム
1Mの回転に従って所定の現像位置まで回転される。そ
して、この現像位置で、感光体ドラム1M上の静電潜像
は、現像装置4Mによって可視像としてトナー像化され
る。
【0029】現像装置4Mは、図示しない現像器駆動モ
ータにより所定の周速度で回転駆動される現像スリーブ
(図示せず)を有している。現像スリーブは、感光体ド
ラム1Mに転接された状態で配置され、その周速度は、
現像器駆動モータの回転数を制御することにより所望の
周速度に調整できるようになっている。
【0030】現像装置4M内には、マゼンタ染料を含み
樹脂にて形成されるマゼンタトナーが収容されている。
マゼンタトナーは、現像装置4Mの内部で攪拌されるこ
とで摩擦帯電し、感光体ドラム1M上に帯電した帯電荷
と同極性の電荷を有している。感光体ドラム1Mの表面
が現像装置4Mの現像スリーブを通過していくことによ
り、感光体ドラム1M表面上の除電された潜像部にのみ
マゼンタトナーが静電的に付着し、潜像がマゼンタトナ
ーによって現像される。マゼンタのトナー像が形成され
た感光体ドラム1Mは、引続き所定の周速度で回転さ
れ、トナー像が転写位置へ回転される。
【0031】一方、図示しない供給機構を介して給紙さ
れる記録用紙Pは、搬送ベルト21と吸着ローラ25と
の間を通って転写位置へ搬送される。このとき、吸着バ
イアス電源25aを介して吸着ローラ25に+500V
〜2000V程度の吸着バイアス電圧が印加され、吸着
ローラ25と従動ローラ26との間に所定の電界が形成
される。この電界により、記録用紙Pが搬送ベルト21
に吸着され、搬送ベルト21の走行に従って吸着された
記録用紙Pが各画像形成部に対応した複数の転写位置を
通して搬送される。
【0032】感光体ドラム1M上のトナー像が転写位置
へ回転されるとともに記録用紙Pが転写位置へ搬送され
ると、転写ローラ6Mに所定の転写バイアス電圧が印加
され、記録用紙P上にトナー像が転写される。転写バイ
アスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であ
り、ここでは+500〜+2000V程度に設定され
る。
【0033】また、シアン画像形成部10C以降の転写
ローラ6C、6Y、6Kによる転写バイアスは、後段に
行くにつれて高くなるように設定されている。これは、
各画像形成部の転写位置を記録用紙Pが通過する際に、
記録用紙P上のトナーが感光体ドラムとの間の放電によ
り、(−)極性のチャージを受け、このチャージが記録
用紙P上のトナーに蓄積することにより、転写電界を徐
々に弱めるためである。本実施の形態では、常温常湿環
境において、シアン以降の転写バイアスをそれぞれ、+
900V、+1000V、+1080V、+1200V
に設定した。尚、これらの転写バイアスの適正値は、記
録用紙Pの種類や環境条件により適宜変更される。
【0034】以上のように、記録用紙P上にトナー像が
転写された後、感光体ドラム1Mは、そのまま所定の周
速度にて回転駆動され、クリーナ7Mによって残留トナ
ーや紙粉が除去(クリーニング)される。その後、必要
に応じて再び帯電装置2Mからの一連のプロセスに入
る。
【0035】転写位置において記録用紙Pと接した感光
体ドラム1M上のマゼンタトナー像は、転写ローラ6M
によって、感光体ドラム1Mから離脱して記録用紙P上
に転写され、この結果、マゼンタ印字信号に基づく印字
パターンのマゼンタトナー像が記録用紙P上に形成され
る。
【0036】転写ローラ6Mは、搬送ベルト21の内側
に設けられ、搬送ベルト21を介して感光体ドラム1M
に転接しており、感光体ドラム1Mに静電的に付着して
いるマゼンタトナーの電位と逆極性を有する電界を搬送
ベルト21の裏側から記録用紙Pに供給する。この電界
は、搬送ベルト21および記録用紙Pを通して感光体ド
ラム1M上のマゼンタトナー像に作用し、その結果、感
光体ドラム1Mから記録用紙Pへトナー像が転写され
る。
【0037】こうして、マゼンタ画像形成部10Mにて
マゼンタトナー像の転写された記録用紙Pは、搬送ベル
ト21により、シアン画像形成部10C、イエロー画像
形成部10Y、さらにブラック画像形成部10Kを通し
て順次搬送され、各色のトナー像が重ねられて転写され
る。
【0038】なお、シアン画像形成部10C、イエロー
画像形成部10Y、ブラック画像形成部10Kは、上述
したマゼンタ画像形成部10Mと略同様に構成されてお
り、同一の部分にはマゼンタ(M)の代わりに、シアン
(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)を付した同一
参照符号を付すことにより、その詳細な説明を省略す
る。
【0039】マゼンダ転写位置、シアン転写位置、イエ
ロー転写位置、ブラック転写位置を順次通過して、全て
のトナー像が転写された記録用紙Pは、図示しない定着
装置へと送り込まれ、電荷力によって記録用紙P上に載
っているだけのトナー像を加熱することにより、色重ね
したトナー像を溶融して、記録用紙Pへ永久定着する。
カラー画像の定着が完了した記録用紙Pは、図示しない
排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が
終了される。
【0040】ここで、上述した搬送ベルト21について
更に詳しく説明する。搬送ベルト21は、ウレタンゴ
ム、EPDMゴム(エチレン−プロピレン三量体)、シ
リコンゴムなどのゴム材料や、ポリカーボネイト、ポリ
エステル、ポリイミドなどの樹脂材料により形成され
る。上記のようなフルカラー複写機では、搬送ベルト2
1が伸縮されると色ずれを生じるため、搬送ベルト21
は樹脂材料によって形成されることが好ましい。
【0041】また、搬送ベルト21の体積抵抗値が10
13Ω・cmを越えると、連続印字を行った際に搬送ベル
ト21に電荷が蓄積し、その電荷が転写性能を損なうた
め、搬送ベルト除電機が必要となる。除電機としては一
般的に、ACバイアスを印加したACコロナ除電機が用
いられるが、この種の除電機を用いると、大量のオゾン
が発生し、かつ大容量のAC電源が必要となる。このた
め、除電機の使用を避けるため、1013Ω・cm以下の
抵抗値を有する搬送ベルト21を用い、搬送ベルト21
への電荷の蓄積を防ぐような工夫が必要となる。
【0042】図2には、搬送ベルト21を除電しない
で、連続100枚印字を行った際の、100枚目の記録
用紙に対するトナー像の転写効率(YMC3色重ね)
と、そのときの搬送ベルト21の抵抗値と、の関係を示
した。これによると、搬送ベルト21を除電しない場
合、搬送ベルト21の抵抗値が1013Ω・cmを越える
と、転写効率が急激に低下されていることがわかる。ま
た、搬送ベルトの抵抗値が低すぎても、ベタ画像とハー
フトーン画像の転写効率を両立させる適正転写領域が狭
くなってしまう。
【0043】図3には、マゼンタ画像形成部において、
転写バイアスを変化させてベタ画像とハーフトーン画像
(印字率30%)を印字した場合の転写効率を示してい
る。これによると、108 Ω・cm以下の抵抗値では、
ベタ画像とハーフトーン画像の転写効率がともに80%
以上となる適正転写領域が得られないことがわかる。
【0044】以上の理由から、本実施の形態において
は、ポリイミド材料にカーボンを分散して体積抵抗値を
5*105 Ω・cmとしたポリイミドベルトを搬送ベ
ルト21に使用した。
【0045】また、搬送ベルト21の厚みが増すと、搬
送ベルト21のフレキシビリティーが失われ、搬送ベル
ト21をスリップしないでスムーズに回すことが難しく
なる。一方、搬送ベルト21の厚さが薄すぎると、感光
体ドラム1や駆動ローラ22、従動ローラ24との擦れ
により破損しやすく、寿命が短くなってしまう。従っ
て、ゴムベルトの場合は250μm〜1mm程度、樹脂
ベルトの場合は75μm〜200μm程度が適当な厚み
である。尚、本実施の形態では、搬送ベルト21の厚み
を120μmに設定した。
【0046】次に、上述した転写ローラ6について更に
詳しく説明する。本実施の形態に用いた転写ローラ6
は、抵抗値、ゴム硬度等、一般的に転写ローラとして用
いられているものを使用することができる。例えば、ゴ
ム硬度が25度〜60度(ASKA−C)の発泡材、あ
るいは30度〜50度(JIS−A)のソリッドゴムを
用いることができる。ゴムの材質としてはウレタン、E
PDMゴム、シリコンなどを用いることができる。ゴム
硬度を低くすると、安定した転写ニップを形成するには
適しているが、永久歪みによるローラの変形が問題にな
る。また、ゴム硬度を高くしすぎると、安定した転写ニ
ップが形成されず、搬送ベルトと感光体ドラムとの密着
性が不十分となり、良好な転写ができなくなる。また、
転写ローラ6のゴム材の電気抵抗が低すぎると、搬送ベ
ルト21との間で放電を起こし、転写ローラ6あるいは
搬送ベルト21がブレークダウンにより破損してしま
う。このため、ゴムの電気抵抗は、104 Ω・cm以上
あることが望ましい。更に、ゴム材の電気抵抗が高すぎ
ると、転写電流が流れる際にゴム材部分で電圧降下が発
生し、実効的な転写バイアスが低下するため良好な転写
性能が得られない。よって、ゴム材の体積抵抗値が10
4 〜107 Ω・cmであることが必要となる。このた
め、本実施の形態では、106 Ω・cmの体積抵抗を有
する、硬度32度(ASKA−C)の発泡EPDMゴム
を転写ローラ6のゴム材に用いた(φ8mmのシャフト
の周りにφ14mmのローラを設けた)。
【0047】また、上述した吸着ローラ25において
も、転写ローラ6に要求される特性と略同じ特性が要求
される。このため、本実施の形態では、3*106 Ω・
cmの抵抗を有する、硬度35度(JIS−A)のウレ
タンゴム(ソリッド)ローラを吸着ローラ25に採用し
た。また、吸着ローラ25に与えられるバイアス電圧
は、転写極性と同極性の(+)極性を有しており、バイ
アス値は環境に応じて、+500V〜+2000Vの範
囲で変化させている。
【0048】ところで、搬送ベルト21は、繰り返し使
用により劣化されることが知られている。一般に、ゴム
ベルトでは、メカニカルな疲労、感光体ドラムとの擦
れ、通電劣化などの影響により、2万枚〜10万枚程度
の寿命とされている。また、樹脂ベルトでは、材質によ
って異なるが、メカニカルな疲労、感光体ドラムとの擦
れ、通電劣化などの影響により、4万枚〜20万枚程度
の寿命とされている。
【0049】従って、従来では、複写機側でプリント枚
数をカウントし、プリント枚数が所定枚数を超えた時点
で搬送ベルトユニットを交換するようにしていた。しか
しながら、設定寿命に到達する前に、搬送ベルト21が
極度に劣化されることもある。特に、カーボンを分散し
て導電性を付与した搬送ベルト21や接触式の転写ロー
ラ6(或いは、転写ブラシ)などを使用した複写機で
は、カーボンの凝集などによりごく一部だけ電気抵抗が
低くなり局所的な劣化が発生することがある。このよう
に、搬送ベルト21や転写ローラ6が局所的に劣化され
ると、劣化された部位で電界が集中し、火花放電が発生
する。この火花放電は、その局所的な劣化箇所をさらに
悪化させる上、その火花放電が感光体層を破損したり、
高圧電源に瞬間的に高電流を流したりし、高圧電源を破
損することもある。つまり、搬送ベルトあるいは転写ロ
ーラが局所的に劣化した場合、すぐさまその劣化を検知
し、その被害が感光体ドラムなどの周りのパーツに悪影
響を与える前に搬送ユニットを交換する必要がある。
【0050】このため、本実施の形態においては、吸着
バイアス電源25aを介して吸着ローラ25に所定のバ
イアス電圧を印加したときに、従動ローラ24に流れ込
む電流レベルをセンサ26によって検出し、この電流レ
ベルの変化から搬送ベルト21の破損を早期に検知して
いる。
【0051】即ち、本実施の形態においては、吸着ロー
ラ25と搬送ベルト21との間に記録用紙Pを挟持して
いる状態で、吸着ローラ25に吸着バイアス電源25a
を介してバイアス電圧を印加し、記録用紙Pと従動ロー
ラ24との間でパッシェン放電を発生させ、記録用紙P
にバイアス電圧と同極性(ここでは転写電荷と同極性の
プラス)の電荷を付与することにより、記録用紙Pを搬
送ベルト21に吸着している。
【0052】記録用紙Pを搬送ベルト21に吸着させた
状態では、記録用紙Pを介してバイアス電圧を印加する
ので、搬送ベルト21に僅かな破損が生じていても、従
動ローラ24に流れ込む電流レベルに変化は見られず、
搬送ベルト21の破損を検出することはできない。従っ
て、本実施の形態では、記録用紙Pを挟持していない状
態で吸着ローラ25にバイアス電圧を印加し、従動ロー
ラ24へ流れ込む電流レベルを検知している。これによ
り、搬送ベルト21の僅かな破損も見逃さずに検知する
ことができる。
【0053】図4には、搬送ベルト21に記録用紙Pを
吸着させていない状態で搬送ベルト21の破損を検知し
た場合に、センサ26を介して検出された電流レベルの
変化を示してある。尚、図5には、比較のため、搬送ベ
ルト21に記録用紙Pを吸着させた状態で搬送ベルト2
1の破損を検知した場合におけるセンサ26の出力を示
した。
【0054】図4および図5から明らかなように、記録
用紙Pを搬送ベルト21に吸着させたままでは、感光体
ドラムのブレークダウンが発生する程度の重大なベルト
破損状況にならないと、センサ26の出力からベルト2
1の破損を検知することはできないことがわかる。しか
し、記録用紙Pを吸着させていない状況(非吸着時)で
は、感光体ドラムにブレークダウンが発生しない程度の
ベルト破損状態であっても、ベルト21の破損をセンサ
26の出力から検出することができることがわかる。
【0055】尚、ベルト破損を検知する際に吸着ローラ
25に印加するバイアス電圧は、使用する搬送ベルト2
1の抵抗値に応じて多少変化されるが、概ね絶対値で6
00V以上が必要である。つまり、あまり低いバイアス
電圧では、搬送ベルト21の小さな破損を検知できない
ため、比較的大きな電圧が印加される。
【0056】図6には、感光体ドラムにブレークダウン
が発生しない程度のベルト破損状況下で、破損検知時に
印加するバイアス電圧を変化させたときの検知電流波形
を示してある。これによると、500V以下の印加バイ
アスでは、流れる電流自体が微小なこともあり、ベルト
破損時特有のスパイク状の電流波形が見られない。一
方、600V以上のバイアスを印加すれば、僅かな破損
であっても破損部が通過した際のスパイク状の電流ピー
クが検出される。その反面、あまり大きなバイアスを印
加すると、検出時にベルトが破損する恐れがある。
【0057】図7には、吸着ローラ25に印加するバイ
アス電圧をパラメータとして、吸着ローラ25への通電
時間と検出電流値との関係を示してある。これによる
と、吸着ローラ25に印加するバイアス電圧が2500
Vを越えると、数時間の通電で検出電流が跳ね上がりを
見せ、搬送ベルト21が破損してしまったことがわか
る。よって、破損検出時のバイアス値は2500V以下
であることが望ましい。尚、本実施の形態では、環境に
応じて+500V〜+2000Vのバイアス電圧を吸着
ローラ25に印加し、ベルトの破損検出時にのみ、環境
によらず1200Vのバイアス電圧を印加している。
【0058】以上のように、上述した第1の実施の形態
に係る画像形成装置においては、記録用紙Pを搬送ベル
ト21に静電的に吸着させるための吸着ローラ25を介
して所定の吸着バイアス電圧を印加し、そのとき従動ロ
ーラ26へ流れ込む電流レベルをセンサ26により検出
し、搬送ベルト21のブレークダウンによる破損を検知
している。従って、搬送ベルト21に破損を生じている
場合、僅かな破損であっても早期に発見でき、重大な破
損を生じる前にユニット交換のタイミングを判断するこ
とができる。これにより、搬送ベルト21の破損に起因
した周辺機器の破損を防止でき、装置の故障や画質の低
下を防止できる。
【0059】次に、この発明の第2の実施の形態に係る
画像形成装置としてのカラー複写機について説明する。
尚、基本的な構成は上記第1の実施の形態と同じである
ので、第1の実施の形態と同一の部分については同一符
号を用いて説明を省略し、第1の実施の形態と異なる部
分についてのみ説明する。
【0060】図8に示すように、本実施の形態のカラー
複写機は、各感光体ドラム1M、1C、1Y、1Kに転
接された状態で無端走行される中間転写媒体としての中
間転写ベルト31を有している。つまり、中間転写ベル
ト31は、上述した第1の実施の形態において搬送ベル
ト21が配設された位置に置き換えられるように配設さ
れている。
【0061】中間転写ベルト31としては、ポリカーボ
ネイト、ポリイミド、ポリエステルなどの樹脂ベルト
(厚さ75μm〜200μm)、或いはウレタン、シリ
コン、EPDMなどのゴムベルト(厚さ250μm〜1
mm)が使用される。また、中間転写ベルト31の抵抗
値は、107 〜1012Ω・cm程度に設定されることが
望ましい。尚、本実施の形態では、体積抵抗値109 Ω
・cm、厚さ125μmのポリイミドベルトを使用し
た。
【0062】また、中間転写ベルト31の図中左側端部
には、図示しない供給機構によって供給される記録用紙
P上に中間転写ベルト31上に保持されたトナー像を転
写させるための転写ローラ32(2次転写手段)が、中
間転写ベルト31を介して駆動ローラ22に転接された
状態で配設されている。つまり、記録用紙Pは、駆動ロ
ーラ22に巻回された中間転写ベルトの部位と転写ロー
ラ32との間で挟持されつつ搬送される。転写ローラ3
2には、転写バイアスを印加するための転写バイアス電
源32aが接続されている。
【0063】更に、中間転写ベルト31の図中右側端部
には、中間転写ベルト31をクリーニングするためのベ
ルトクリーナ34が配設されている。ベルトクリーナ3
4は、従動ローラ24に巻回された中間転写ベルト31
の部位に接触した状態で配設されたクリーニングブラシ
34aを有している。クリーニングブラシ34aには、
クリーニングブラシ34aに所定のバイアス電圧を印加
するためのクリーニングバイアス電源36が接続されて
いる。
【0064】クリーニングブラシ34aは、ブラシクリ
ーナとして一般に用いられているものを利用できる。ブ
ラシ34aは、材質としてアクリル、ナイロン、レーヨ
ンなどが用いられ、繊維の太さは2〜10デニール、繊
維の抵抗値は104 〜109Ω・cmに設定されてい
る。クリーニングバイアスは、通常印字の際、あるいは
プリント開始前、終了後動作時にはトナーと逆極性の
(+)バイアスが印加されている。バイアス値として
は、ブラシ抵抗、ベルト抵抗にもよるが+400〜+1
200V程度に設定される。
【0065】しかし、ジャムが発生した後の、ジャム復
帰動作時には、通常時のバイアスより高いバイアスを印
加するようにしている。つまり、ジャム発生時には中間
転写ベルト31上に大量のトナーが付着したままの状態
でジャム処理がなされるため、ジャム復帰動作時には中
間転写ベルト31上に残留した多量のトナーをクリーニ
ングする必要があり、より高いバイアスを印加する必要
がある。そこで、本実施の形態においては、ジャム復帰
動作時には、ブラシ抵抗やベルト抵抗に応じて、+80
0V〜+2000Vのバイアスをクリーニングブラシ3
4aに与えている。
【0066】上記のような複写機において、画像を形成
する場合、まず、各画像形成部において感光体ドラム上
に形成された各色のトナー像が中間転写ベルト31上に
重ねられて転写される。中間転写ベルト31上に転写さ
れたカラートナー像は、中間転写ベルト31の走行に従
って転写ローラ32が配設された転写位置(2次転写位
置)へ搬送される。この転写位置において、中間転写ベ
ルト31と転写ローラ32との間で記録用紙Pを挟持搬
送した状態で、転写バイアス電源32aを介して転写ロ
ーラ32にトナーと逆極性の転写バイアス電圧が印加さ
れる。これにより、記録用紙P上にカラートナー像が転
写され、記録用紙P上にカラー画像が出力される。記録
用紙P上に形成されたカラー画像は、図示されていない
定着器により用紙上に定着された後複写機から排出され
る。
【0067】一方、中間転写ベルト31の破損を検出す
る場合、クリーニングバイアス電源36を介してクリー
ニングブラシ34aに所定のバイアス電圧が印加され
る。クリーニングブラシ34aに印加されるバイアス電
圧は、上述した第1の実施の形態と同様に、低すぎると
微小な破損を検知できず、高すぎるとベルトが破損して
しまう。つまり、破損検知バイアスには適正な値があ
り、+600V〜+2500Vに設定することが望まし
い。
【0068】尚、本実施の形態では、通常クリーニング
時のバイアスを+550V、ジャム復帰動作時のバイア
スを+1000V、ベルト破損検知バイアスを+100
0Vに設定している。図9には、本実施の形態の複写機
におけるベルトの破損の程度に応じた破損検知電流の波
形を示してある。これによると、本実施の形態において
は、感光体ドラムにブレークダウンを発生させない程度
の僅かなベルト破損(ベルト破損小)であっても、破損
個所を確実に検知できていることがわかる。
【0069】次に、この発明の第3の実施の形態につい
て説明する。尚、吸着ローラ25を有していない以外の
構成は上記第1の実施の形態と略同じであるので、第1
の実施の形態と同一の部分については同一符号を付して
説明を省略する。また、以降に説明する各実施の形態で
は、各実施の形態における特徴的な部分についてのみ詳
細に説明し、各画像形成部におけるような一連の画像形
成動作のように一般的なことについての説明は省略す
る。
【0070】図10に示すように、本実施の形態のカラ
ー複写機は、搬送ベルト21の破損を検知するためのセ
ンサとして、ブラック画像形成部10Kの転写ローラ6
Kに接続されたセンサ42を有している。センサ42
は、転写ローラ6Kにバイアス電圧が印加された場合に
転写ローラ6Kを流れる転写電流の電流レベルを検知す
ることにより、搬送ベルト21の破損を検知するように
なっている。
【0071】また、本実施の形態においては、第1の実
施の形態の搬送ベルト21および転写ローラ6M〜6K
とは違う材質の搬送ベルトおよび転写ローラを用いた。
つまり、搬送ベルトには、1012Ω・cmの体積抵抗を
有する、厚さ100μmのカーボン分散ポリイミドベル
トを用い、転写ローラには、硬度(ASKA−C)35
度、体積抵抗106 Ω・cmの発泡ウレタンゴムローラ
を用いた。
【0072】ところで、各転写ローラ6M〜6Kに印加
する転写バイアス電圧は、第1の実施の形態において説
明したように、転写の順に従って徐々に高くなるように
設定されている。つまり、第1ステーションとしてのマ
ゼンタ画像形成部10Mから第4ステーションとしての
ブラック画像形成部10Kに向って各転写ローラ6M〜
6Kに印加する転写バイアス電圧は徐々に高くなるよう
に設定されている。各ステーションの転写バイアスに
は、それぞれ適切な値があり、この適切なバイアス電圧
も環境によって変化されることが知られている。図11
には、各環境(低温/低湿;L/L、中温/中湿;N/
N、高温/高湿;H/H)における、普通紙およびOH
Pシートのそれぞれに対する転写バイアス電圧の適正値
を示してある。
【0073】これによると、第4ステーションの転写ロ
ーラ6Kに印加する転写バイアス電圧が常に最も高く設
定されている。また、搬送ベルト21の破損検知は、電
流値が高い程感度が良くなることは前に述べた。従っ
て、本実施の形態では、第4転写ステーションの転写ロ
ーラ6Kにセンサ42を設け、ここで搬送ベルト21の
破損検知を行っている。
【0074】図12には、N/N環境下(およびH/H
環境下)で搬送ベルト21に破損がない正常状態で検出
された転写電流の波形を示してある。これによると、搬
送ベルト21に破損がない状態であっても、転写ローラ
6を流れる電流は、感光体ドラムの電位や感光体ドラム
からのトナー転移量などの影響によって、かなりの幅を
持った値をとることがわかる。例えば、N/N環境にお
ける検出電流の最小値は2μA、最大値は6μAとなっ
ている。
【0075】従って、このような条件の基で、検出した
電流値から搬送ベルト21の破損を判断するには、例え
ば、10μA以上の電流が流れた場合にベルトの破損を
判断することになる。しかし、グラフに併記したH/H
環境での検出レベルを見ると、搬送ベルト21が破損し
ていない正常状態であっても転写電流レベルが10μA
を越えることがある。このような場合には、破損の判断
の基準を10μAに置いたのでは、破損のない正常なベ
ルトであっても環境の変化によって破損を判定してしま
うことがある。
【0076】よって、本実施の形態においては、複写機
の周囲の温度および湿度を検知するための環境センサー
を配置し、検出した環境(温度/湿度)に応じてベルト
破損の判定基準を切り替えるようにした。尚、本実施の
形態では、L/L環境、N/N環境では判定の基準とな
る電流値を10μAに設定し、H/H環境では15μA
に設定した。
【0077】以上のように、トナー像の転写動作の一環
として搬送ベルト21の破損を検知する例について説明
したが、非動作時にベルト破損を検知することもでき
る。例えば、複写機が作像動作に入る前の印字開始前動
作時、あるいは作像動作が終了した後の印字終了後動作
時に、記録用紙Pを感光体ドラムと搬送ベルト21との
間に挟持しない状態で、転写ローラ6Kに転写バイアス
を印加し、その際に転写ローラ6Kを流れる電流の波形
から搬送ベルト21の破損を検知することもできる。
【0078】この場合においても、上述した各実施の形
態と同様に微小なベルト破損を検知でき、且つベルト破
損を発生させることのない適切な転写バイアスが存在す
る。本実施の形態では、上述した各実施の形態とは異な
り、破損検知の際には搬送ベルト21と感光体素管との
間に感光体層があるため、適切な転写バイアスは上記各
実施の形態と比較して高電圧側にシフトする。
【0079】図13には、ベルトに破損があることを条
件として、転写バイアスを変化させたときの電流値の波
形を示してある。また、図14には、各転写バイアスに
おける転写バイアスの通電時間に対する電流値の変化を
示してある。図13および図14から考察すると、適切
な転写バイアスは、+750V〜+2700Vの範囲で
あることがわかる。
【0080】次に、この発明の第4の実施の形態につい
て、図15を参照して説明する。尚、ここでは、中間転
写ベルト41を用いた単色の複写機において、中間転写
ベルト41から記録用紙Pにトナー像を転写させるため
の2次転写ローラ44に印加される転写バイアスによる
電流波形から中間転写ベルト41の破損を検知する例に
ついて説明する。
【0081】尚、本実施の形態においては、109 Ω・
cmの体積抵抗を有し、600μmの厚さを有するウレ
タンゴムベルトを中間転写ベルト41として採用し、ゴ
ム硬度(ASKA−C)40度、体積抵抗106 Ω・c
mのEPDMスポンジローラを中間転写ベルト41内に
配設された1次転写ローラ42として採用し、ゴム硬度
40度(JIS−A)、体積抵抗105 Ω・cmのソリ
ッドウレタンゴムローラを2次転写ローラ44として採
用した。
【0082】中間転写ベルト41の破損を検知する方法
としては、図16に示すように1次転写ローラ42にセ
ンサ43を接続して1次転写電流を検出する方法も考え
られるが、1次転写ローラ42が感光体ドラム40に転
接されていることから、破損検知のための通電が感光体
ドラム40へダメージを与えることが考えられる。この
ため、本実施の形態においては、2次転写ローラ44を
介して流れる電流レベルをセンサ45によって検知し、
この電流レベルに基づいて中間転写ベルト41の破損検
知を行っている。
【0083】また、転写動作中の転写バイアス電流は、
用紙抵抗や印字率により大きく変動するため、非転写時
に2次転写ローラ44に転写バイアスを印加し、このと
きの電流レベルを検出してベルトの破損を検知してい
る。尚、この場合においても、微小なベルト破損を検出
できかつベルト破損を発生させることのない適切な転写
バイアスがあり、+800V〜+2000Vとされてい
る。また、2次転写バイアスは環境によりその適正値が
変化するため、本実施の形態においては、環境センサに
より読みとった環境データに基づいて、+700V〜+
1400Vの範囲で変化させている。なお、ベルト破損
検知時の転写バイアスは、環境によらず1200Vに設
定されている。
【0084】図17には、中間転写ベルト41の破損の
程度をパラメータとし、2次転写ローラ44を流れる転
写電流の波形を示してある。これによると、本実施の形
態においても、感光体ドラム40に影響を与えない程度
の微小な破損であっても、破損が確実に検知できること
がわかる。
【0085】ここで、ベルト破損検知のシーケンスにつ
いて説明する。上述した第3の実施の形態のように転写
ローラを流れる電流からベルトの破損を検知するような
場合、記録用紙Pを吸着したベルトの部位のみしか破損
の検知が行われないことになる。このため、長い時間、
破損検知がなされないベルトの部位が存在する。そこ
で、ベルト上の所定の位置のみに記録用紙を吸着させた
り画像を形成したりするように画像形成のタイミングを
制御することを考えた。
【0086】これは、ベルトの厚みムラによりベルト表
面速度に変動が生じ、ベルト1周周期で発生する色ズレ
を防止するためにも、第3の実施の形態のカラー画像装
置において、ベルト上の定置に用紙を吸着したり、画像
を形成することは有用である。つまり、このような、色
ズレはあらかじめ発生を見込んでベルトモータの速度を
コントロールすることにより補正することができるから
である。ベルトの位置を検出する方法としては、ベルト
のホームポジションマークをホームポジションセンサで
読み取り、ベルト駆動モータのエンコーダのパルスをカ
ウントすることによりベルトの回転位置を判断してい
る。図18に示すように、ベルト上P1,P2,P3の
位置にのみ用紙を吸着あるいは画像を形成するようにす
れば、その他のベルトの部位は、転写バイアスや、吸着
バイアスによる通電劣化が発生しない。よって、図中P
1,P2,P3の部分のみ破損検知をすれば問題がな
い。確かに、通電劣化以外にベルトはメカニカルなダメ
ージを受けて破損することもあるが、メカニカルなダメ
ージはベルトのすべての部分に均等にかかるものであ
り、通電劣化によるダメージが余分にかかるP1,P
2,P3の破損が、他の部分と比較して速く発生すると
考えられる。よって、転写時の電流からベルト破損を検
知する場合ベルトの定置に用紙を吸着したり、画像を形
成するように印字制御を行えばよいことになる。
【0087】また、図19に示すように、ベルト破損検
知のための破損検知手段50を別途設けた装置において
も、ベルトのロングライフ化をはかるために、用紙が吸
着される部分のみにバイアスを印加し吸着検知を行うこ
とも考えられる。先に述べたとおり、ベルトの破損はP
1〜P3のほうが他の部分より速くおきるため、不要な
破損検知もP1〜P3の部分に対してのみ行い、その他
の部分に無用な転写検知バイアスを印加しない方が望ま
しい。
【0088】上述した第4の実施の形態では、単色の複
写機について説明したが、図20のようにカラー複写機
に第4の実施の形態を適用することができることはいう
までもない。このように、中間転写ベルト61を用いた
カラー複写機において、転写時の電流を検知してベルト
破損を検知する場合においても、ベルト上の定位置に画
像を転写することにより、ベルト上の特定位置にのみ転
写による通電劣化を集中させることができる。つまり、
転写通電時の電流波形を検知することにより、画像形成
する部分の破損検知のみを行えば良い。
【0089】このように、搬送ベルト上の所定位置に用
紙を吸着させるよう制御した複写機、または中間転写ベ
ルト上の所定位置にのみ画像を形成するよう制御した複
写機において、その用紙を吸着するベルト部分あるいは
画像を形成するベルト部分のみの破損検知を行うことに
より、効率的にベルト破損を検知し、かつ不要な部分に
検知バイアスを印加することがないため、この部分の搬
送ベルトあるいは中間転写ベルトを破損することを防止
でき、装置のロングライフ化をはかることができる。
【0090】次に、上記第1および第2の実施の形態の
ような複写機において、搬送ベルト上の定位置に用紙を
吸着させたり、中間転写ベルトの定位置に画像を形成し
たりしない場合のベルト破損検知について説明する。特
にカラープリンタなどでは、PPCほど高画質を要求さ
れないため、または低価格化を図るため、ベルト回転位
置検知などの制御をしないことが多い。このような場
合、ベルト上のすべての部分に通電劣化が発生する可能
性があるため、ベルト全周についてベルト破損検知を行
う必要がある。また、ベルト上の定置に用紙を吸着し、
或いは中間転写ベルトの定置に画像を形成する場合で
も、ブラシクリーナなどにバイアスを印加するような場
合にはベルト上のすべての部分に通電劣化が発生する可
能性があるため、ベルト全周についてベルト破損検知を
行う必要がある。さらには、ベルト上の定置に用紙吸着
や、中間搬送ベルトの定置に画像形成を行う場合でも、
ベルトクリーナとしてクリーニングブレードを用い、所
定の位置のみが通電劣化を受ける装置においても、より
高精度にベルト破損検知を行いたい場合には全周検知を
することが有効である。
【0091】まず、上述した第1の実施の形態の画像形
成装置におけるベルト破損検知について説明する。吸着
ローラ25と搬送ベルト21との間に記録用紙Pを挟持
して搬送ベルト21に記録用紙Pを吸着させた状態で電
流を検出すると、記録用紙Pの抵抗、記録用紙Pが接地
され(例えば用紙ガイドなどに接触され)ているか否か
などにより電流値は大きく変動する。このため、記録用
紙Pが吸着ローラ25に無い状態で電流波形が検出され
る。
【0092】印字動作中にベルト21の破損検知をする
と、記録用紙Pが保持された部位のベルトの破損検知は
できない。また、ベルトの破損が初期の場合には、感光
体ブレークダウンなどの重大な障害を発生させないの
で、頻繁に破損検知をする必要はない。特に、第1の実
施の形態の装置を比較的安価な低速処理機に使用する場
合には、電源投入時にベルト21が一周するまで吸着ロ
ーラ25にバイアスを印加し、定着器のウォームアップ
や2成分現像器の現像の攪拌を行っている最中に電流値
を検出する。このような装置を、比較的ヘビーデューテ
ィな印字装置に使用する場合には、一日に数百枚以上の
印字が行われるため、電源投入時に破損が無くても、印
字が進むにつれて破損が発生することも考えられる。よ
って、このような装置では、ファーストプリント時の印
字前動作中あるいはプリント終了後に破損検知を行う。
また、ジャム発生時にはベルトに思わぬ負荷がかかった
り、記録用紙が無い状態でベルトに転写バイアスがかか
ったりしてベルト破損が発生する危険性が高いため、ジ
ャム復帰動作時にも破損検知を行う。
【0093】第2の実施の形態の装置では、クリーニン
グブラシ34aへ流入される電流を検出してベルト破損
を検知する。この場合、ベルト上に大量のトナーがあ
り、ブラシで多くのトナーを吸着させる際には、トナー
が付着したことによる電流値変化とベルトブレークダウ
ンによる電流値変化の見分けがつかない。そこで、ジャ
ム復帰動作時にベルト上に付着したトナーをクリーニン
グしたり、中間搬送ベルトに印字した補正用のレジスト
レーションパターンをクリーニングするようなシーケン
ス中にベルト破損検知をすることはできない。また、ベ
ルト破損は初期の微小な破損状態では、感光体グレーク
ダウンなどの重大な障害を発生させる訳ではないので、
さほど頻繁に検知を行う必要はない。
【0094】そこで、第2の実施の形態のような装置
を、比較的安型の低速機に使用する場合には、電源投入
時にベルト1周分クリーニングブラシ34aにバイアス
を印加し、定着器のウォームアップや2成分現像器の現
像の攪拌を行っている最中に電流値の検知を行う。この
ような装置を、比較的ヘビーデューティな印字装置に使
用する場合は、一日に数百枚以上の印字が行われるた
め、電源投入時に破損が無くても、印字を行うにつれて
問題が発生することも考えられる。よって、このような
装置では、ファーストプリント時の印字前動作中あるい
はプリント終了後に破損検知を行う。また、ジャム発生
時にはベルトに思わぬ負荷がかかったり、用紙を介さず
に転写バイアスがかかったりしてベルト破損が発生する
危険性が高いため、ジャム復帰動作時にも破損検知を行
う。
【0095】また、第3および第4の実施の形態の装置
では、転写動作をしていないときに接触式の転写部材へ
流れる電流を検出し、ベルト破損を検知している。この
場合にも、同様に、電源投入時にベルト1周分転写部材
にバイアスを印加し、定着器のウォームアップや2成分
現像器の現像の攪拌を行っている最中にベルト破損検知
を行ったり、ファーストプリント時の印字前動作中ある
いはプリント終了後に破損検知を行ったり、ジャム復帰
動作時にも破損検知を行う。
【0096】次に、検出した電流の波形からベルトの破
損を検知する方法について説明する。ベルトに破損があ
る部位で検出される電流波形は、図21に示すように、
スパイク状の大電流部分を有する波形となる。
【0097】図21の状態A(初期の状態)では、スパ
イク状の大電流部分が一個所に見られ、状態Bで感光体
ブレークダウンが発生する。感光体のブレークダウン
は、ベルトの破損部分が通過する度に発生し、感光体ブ
レークダウンによる感光体ピンホール数が増加してい
く。そして、状態Cでは、このようなピンホール部がベ
ルトの破損していない部位を通過するときにもスパイク
状電流が検知され始める。
【0098】このスパイク状の電流により、ついにはベ
ルトが破損され破損個所が増大していく。このようにし
て、1つのベルト破損部が複数の感光体ブレークダウン
(ピンホール)を発生させ、その複数の感光体ブレーク
ダウンがベルトに新たな破損を発生させていく。
【0099】図21の状態Aから状態Cへは、短くて1
00〜200枚の印字、長くても数千枚の印字で発展さ
れる。よって、状態Aになった時には、即座にベルトを
交換する必要がある。さらには、状態Aになる以前に、
そろそろ悪くなり始めていることが検知できればなお良
い。
【0100】図22には、第1の実施の形態の装置で、
印字枚数ごとの検知電流を示してある。ここでベルトの
破損検知電流は、印字前動作にベルト1周分計測した物
である。
【0101】これによると、図21の状態Aには約10
万枚印字したときに達しており、11万枚印字した場合
には、完全に感光体のブレークダウンが発生し、ベルト
破損が大幅に進んでいる。しかし、注目すべきは8万
枚、9万枚以下での電流波形である。このときは、まだ
スパイク状の電流ピークは明確には確認できない。しか
し、僅かながら検知電流波形のリップルが大きくなって
おり、破損の前触れが電流波形に現れている。
【0102】図23には、ベルト1周分の電流値の分散
と印字ライフとの関係を示した。ベルト周速120mm
/secに対してサンプリングピッチΔtは5msec
であり、約0.6mmごとの1200個の電流データ1
nが(ベルト1周720mm)サンプリングされてい
る。この図から明らかなように、電流値の分散は8万枚
から大きくなっており、以降急激に増大していることが
わかる。
【0103】状態Aにまでなったベルトに関しては、検
知電流の最大値、あるいは電流波形の微分値からスパイ
ク状の立ち上がりを検出し、ベルトが破損したことを判
断することは十分可能である。尚、微分値の計算式を以
下に示す。
【0104】微分値=(1n−1n-1)/Δt 図24および図25には、ライフ枚数と検知電流の最大
値および検知電流微分値の最大値を示してある。
【0105】図中にX,Yで示すように、電流値と電流
微分値のスレッシュホールドをそれぞれ決めておき、両
方を越えた場合にベルト破損と判定することができる。
例えば、最大電流値30μA、最大微分値5μAをスレ
ッシュホールドとすれば、約10万枚の印字でベルトの
破損が判断されることになる。
【0106】このようにしてベルトの破損が検知された
場合には、複写機の側から、ユーザーに対して転写ユニ
ット交換の指示が出される。また、PPCの場合には、
PPCのディスプレイを介してサービスマンコールが表
示される。この場合、サービスマンが来てエラーコード
を確認すれば、すぐさま転写ユニットが必要であること
がわかる。しかし、このようなシステムでは、実際には
状態Aでは印字が行えるので、ユーザーがそのまま使用
し続けると、状態B、状態Cへと移行し、大きな画像欠
陥を生じ、部品交換が必要となってしまう。そこで、P
PCやプリンタがLAN、専用回線、あるいはインター
ネットを介して保守会社、あるいはOAショップに接続
して有れば、マシン側が直接、あるいはパソコンを通じ
て保守会社、あるいはOAショップに、ベルト交換の要
求を出すようにしても良い。
【0107】しかし、このようなサービスシステムを用
いたとしても、即座にベルトユニットを交換できる訳で
はなく、タイムラグが発生する。そこで、先に述べた電
流値の分散を判断材料に使用し、所定以上の分散値を示
したら、警告信号をユーザーに対して発しつつ、LA
N、専用回線、あるいはインターネットを介して保守会
社、あるいはOAショップに要求を出すようにし、必要
なパーツを保守会社、あるいはOAショップがあらかじ
め準備しておけば良い。これにより、装置から転写ユニ
ット交換要求が出た際、早急に対応ができ、状態Bや状
態Cに移行することを防止できる。
【0108】図23において分散が1を越えたら注意が
破損注意状態と判断すれば、9万枚付近で警告をユーザ
ーあるいは保守会社に出すことになる。このように、電
流値の最大値あるいは微分値を用いてベルト破損の検知
判断をするだけでなく、電流値の分散などの処理データ
により、さらに早急にベルト破損の検出を高精度に行う
ことができる。
【0109】尚、この発明は、上述した実施の形態に限
定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変形可
能である。例えば、上述した各実施の形態においては、
図26に概略的に示すように、ベルト71を挟持した一
方の部材72にバイアスを印加し、他方の部材74を接
地したような状況で、接地した部材74側にセンサ76
を設けて電流を検知する例について説明したが、図27
に示すように、バイアスを印加した側の部材72を流れ
る電流を検出してベルトの破損を検知することもでき
る。また、上述した各実施の形態では、複数の画像形成
部を有する装置と単一の画像形成部を持つ装置について
ランダムに説明したが、本発明は、画像形成部の個数、
即ちカーラー/モノクロに関係なく適用される。
【0110】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の画像形
成装置は、上記のような構成および作用を有しているの
で、搬送ベルトや中間転写媒体の破損を早期に発見で
き、装置の故障や画質の劣化を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係る画像形成装
置を示す概略図。
【図2】図1の画像形成装置に組込まれた搬送ベルトの
抵抗値と、ベルトを除電しないで100枚連続印字した
ときの100枚目の記録用紙に対するトナーの転写効率
と、の関係を示したグラフ。
【図3】図1の画像形成装置に組込まれた画像形成部に
てベタ画像とハーフトーン画像を形成したときの転写バ
イアスと転写効率との関係をベルトの抵抗値毎に示した
グラフ。
【図4】図1の画像形成装置の搬送ベルトに記録用紙を
吸着させていない状態でベルトの破損検知を行ったとき
に検出された電流値の波形を示すグラフ。
【図5】図1の画像形成装置の搬送ベルトに記録用紙を
吸着させた状態でベルトの破損検知を行ったときに検出
された電流値の波形を示すグラフ。
【図6】搬送ベルトに僅かな破損がある状況下で破損を
検出したときの吸着バイアス毎の検出電流の波形を示す
グラフ。
【図7】吸着バイアスをパラメータとしたときの吸着バ
イアスの通電時間と検出電流との関係を示すグラフ。
【図8】この発明の第2の実施の形態に係る画像形成装
置を示す概略図。
【図9】図8の画像形成装置におけるベルトの破損状況
に応じた破損検知電流の波形を示すグラフ。
【図10】この発明の第3の実施の形態に係る画像形成
装置を示す概略図。
【図11】環境が変化したときの普通紙/OHPシート
のそれぞれにおける各画像形成部における転写バイアス
の適正値を示すグラフ。
【図12】搬送ベルトに破損がない状況下での破損検出
電流の波形を示すグラフ。
【図13】ベルトに破損があるときの各転写バイアスに
対する検出電流の波形を示すグラフ。
【図14】各転写バイアスにおける通電時間に対する破
損検出電流の変化を示すグラフ。
【図15】この発明の第4の実施の形態に係る画像形成
装置を示す概略図。
【図16】図15の装置の好ましくない変形例を示す
図。
【図17】中間転写ベルトの破損の程度をパラメータと
したときの転写電流の波形を示すグラフ。
【図18】ベルト上の定位置に記録用紙を吸着させたと
きの破損検知動作を説明するための図。
【図19】独立したベルト破損検知手段を有する他の実
施の形態に係る画像形成装置を示す概略図。
【図20】図15に示した第4の実施の形態をカラー複
写機に適用した例を示す図。
【図21】ベルトに破損を生じてから各状態での検知電
流の波形を示すグラフ。
【図22】図1の画像形成装置における印字枚数毎の電
流波形を示すグラフ。
【図23】ベルト1周分の電流値の分散と印字ライフと
の関係を示したグラフ。
【図24】印字枚数と最大検知電流との関係を示すグラ
フ。
【図25】印字枚数と検知電流微分値との関係を示すグ
ラフ。
【図26】接地側の部材を流れる電流を検知する場合の
装置構成を示す概略図。
【図27】バイアス側の部材を流れる電流を検知する場
合の装置構成を示す概略図。
【符号の説明】
1…感光体ドラム、 2…帯電装置、 3…露光装置、 4…現像装置、 6…転写ローラ、 7…クリーナ、 10…画像形成部、 20…搬送機構、 21…搬送ベルト、 22…駆動ローラ、 24…従動ローラ、 25…吸着ローラ、 26…センサ、 27…ベルトクリーナ、 31…中間転写ベルト、 32…転写ローラ、 34…ベルトクリーナ、 34a…クリーニングブラシ、 36…クリーニングバイアス電源、 40…感光体ドラム、 41…中間転写ベルト、 42…1次転写ローラ、 44…2次転写ローラ、 50…破損検知手段、 61…中間転写ベルト、 71…ベルト、 72…バイアス側部材、 74…接地側部材、 76…センサ、 M…マゼンタ、 C…シアン、 Y…イエロー、 K…ブラック、 P…記録用紙。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体上に現像剤像を形成する画像形
    成手段と、 被転写媒体を保持し、保持した被転写媒体を上記像担持
    体上に形成された現像剤像と対向する転写位置へ供給す
    る保持手段と、 上記保持手段にて上記転写位置へ供給された被転写媒体
    上に上記像担持体上に形成された現像剤像を転写する転
    写手段と、 上記保持手段を通して電流を流し、この電流値から上記
    保持手段の破損を検知する検知手段と、 を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 像担持体上に現像剤像を形成する画像形
    成手段と、 上記像担持体上に形成された現像剤像と対向する1次転
    写位置を通って移動可能に設けられた中間転写媒体と、 上記像担持体上に形成された現像剤像を上記1次転写位
    置で上記中間転写媒体上に転写する1次転写手段と、 上記中間転写媒体上に転写された現像剤像と対向する上
    記1次転写位置とは別の2次転写位置へ被転写媒体を供
    給する供給手段と、 上記中間転写媒体上に転写された現像剤像を上記2次転
    写位置で上記被転写媒体上に転写する2次転写手段と、 上記中間転写媒体を通して電流を流し、この電流値から
    上記中間転写媒体の破損を検知する検知手段と、 を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 画像信号に応じた現像剤像を像担持体上
    に形成する画像形成手段と、 被転写媒体を保持するとともに、上記像担持体上に形成
    された現像剤像と対向する転写位置へ上記被転写媒体を
    搬送する搬送ベルトと、 上記搬送ベルトにて上記転写位置へ搬送された被転写媒
    体上に上記像担持体上に形成された現像剤像を転写する
    転写手段と、 上記搬送ベルトに所定のバイアス電圧を与え、このとき
    上記搬送ベルトを通って流れる電流を検出し、検出した
    電流値から上記搬送ベルトの破損を検知する検知手段
    と、 を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 画像信号に応じた現像剤像を像担持体上
    に形成する画像形成手段と、 上記像担持体上に形成された現像剤像と対向する1次転
    写位置を通って走行可能に設けられた中間転写ベルト
    と、 上記像担持体上に形成された現像剤像を上記1次転写位
    置で上記中間転写ベルト上に転写する1次転写手段と、 上記中間転写ベルト上に転写された現像剤像と対向する
    上記1次転写位置とは別の2次転写位置へ被転写媒体を
    供給する供給手段と、 上記中間転写ベルト上に転写された現像剤像を上記2次
    転写位置で上記被転写媒体上に転写する2次転写手段
    と、 上記中間転写ベルトに所定のバイアス電圧を与え、この
    とき上記中間転写ベルトを通って流れる電流を検出し、
    検出した電流値から上記中間転写ベルトの破損を検知す
    る検知手段と、 を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 像担持体上に画像信号に応じた静電潜像
    を形成し、この静電潜像に帯電した現像剤を供給し、上
    記像担持体上に現像剤像を形成する画像形成手段と、 被転写媒体を保持するとともに、上記像担持体上に形成
    された現像剤像と対向する転写位置へ上記被転写媒体を
    搬送する搬送ベルトと、 上記転写位置近傍で上記搬送ベルトに接触した状態で配
    置された転写部材を有し、上記転写部材に所定の転写バ
    イアス電圧を印加することにより、上記像担持体との間
    に所定の電界を形成し、上記搬送ベルトにて上記転写位
    置へ搬送された被転写媒体上に上記像担持体上に形成さ
    れた現像剤像を転写する転写手段と、 上記転写手段によって上記転写部材に上記転写バイアス
    電圧を印加したとき、上記転写部材を通って流れる電流
    を検出し、検出した電流値から上記搬送ベルトの破損を
    検知する検知手段と、 を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 像担持体上に画像信号に応じた静電潜像
    を形成し、この静電潜像に帯電した現像剤を供給し、上
    記像担持体上に現像剤像を形成する画像形成手段と、 上記像担持体上に形成された現像剤像と対向する1次転
    写位置を通って走行可能に設けられた中間転写ベルト
    と、 上記1次転写位置近傍で上記中間転写ベルトに接触した
    状態で配置された転写部材を有し、上記転写部材に所定
    の転写バイアス電圧を印加することにより、上記像担持
    体との間に所定の電界を形成し、上記像担持体上に形成
    された現像剤像を上記中間転写ベルト上に転写する1次
    転写手段と、 上記中間転写ベルト上に転写された現像剤像と対向する
    上記1次転写位置とは別の2次転写位置へ被転写媒体を
    供給する供給手段と、 上記中間転写ベルト上に転写された現像剤像を上記2次
    転写位置で上記被転写媒体上に転写する2次転写手段
    と、 上記1次転写手段によって上記転写部材に上記転写バイ
    アス電圧を印加したとき、上記転写部材を通って流れる
    電流を検出し、検出した電流値から上記中間転写ベルト
    の破損を検知する検知手段と、 を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】 像担持体上に画像信号に応じた静電潜像
    を形成し、この静電潜像に帯電した現像剤を供給し、上
    記像担持体上に現像剤像を形成する画像形成手段と、 上記像担持体上に形成された現像剤像と対向する1次転
    写位置を通って走行可能に設けられた中間転写ベルト
    と、 上記像担持体上に形成された現像剤像を上記1次転写位
    置で上記中間転写ベルト上に転写する1次転写手段と、 上記中間転写ベルト上に転写された現像剤像と対向する
    上記1次転写位置とは別の2次転写位置へ被転写媒体を
    供給する供給手段と、 上記2次転写位置近傍で上記中間転写ベルトに接触した
    状態で配置された転写部材を有し、上記転写部材に所定
    の転写バイアス電圧を印加することにより、上記中間転
    写ベルト上に転写された現像剤像を上記供給手段にて供
    給される被転写媒体上に転写する2次転写手段と、 上記2次転写手段によって上記転写部材に上記転写バイ
    アス電圧を印加したとき、上記転写部材を通って流れる
    電流を検出し、検出した電流値から上記中間転写ベルト
    の破損を検知する検知手段と、 を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】 画像信号に応じた現像剤像を像担持体上
    に形成する画像形成手段と、 被転写媒体を保持するとともに、上記像担持体上に形成
    された現像剤像と対向する転写位置へ上記被転写媒体を
    搬送する搬送ベルトと、 上記転写位置より上流側で上記搬送ベルトに転接された
    吸着ローラを有し、上記吸着ローラに所定の吸着バイア
    ス電圧を印加して上記搬送ベルトとの間に所定の電界を
    形成し、上記被転写媒体を上記搬送ベルトに吸着させる
    吸着手段と、 上記吸着手段にて上記搬送ベルトに吸着された状態で上
    記転写位置へ搬送された被転写媒体上に上記像担持体上
    に形成された現像剤像を転写する転写手段と、 上記吸着手段によって上記吸着ローラに上記吸着バイア
    スを印加したとき、上記吸着ローラを通って流れる電流
    を検出し、検出した電流値から上記搬送ベルトの破損を
    検知する検知手段と、 を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】 画像信号に応じた現像剤像を像担持体上
    に形成する画像形成手段と、 被転写媒体を保持するとともに、上記像担持体上に形成
    された現像剤像と対向する転写位置へ上記被転写媒体を
    搬送する搬送ベルトと、 上記搬送ベルトに接触した状態で配置されたクリーニン
    グ部材を有し、上記クリーニング部材に所定のバイアス
    電圧を印加して上記搬送ベルトとの間に所定の電界を形
    成し、上記搬送ベルト上に不所望に残留した現像剤を除
    去する清掃手段と、 上記搬送ベルトにて上記転写位置へ搬送された被転写媒
    体上に上記像担持体上に形成された現像剤像を転写する
    転写手段と、 上記清掃手段によって上記クリーニング部材にバイアス
    電圧を印加したとき、上記クリーニング部材を通って流
    れる電流を検出し、検出した電流値から上記搬送ベルト
    の破損を検知する検知手段と、 を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  10. 【請求項10】 画像信号に応じた現像剤像を像担持体
    上に形成する画像形成手段と、 被転写媒体を保持するとともに、上記像担持体上に形成
    された現像剤像と対向する転写位置へ上記被転写媒体を
    搬送する無端状の搬送ベルトと、 上記搬送ベルトにて上記転写位置へ搬送された被転写媒
    体上に上記像担持体上に形成された現像剤像を転写する
    転写手段と、 上記搬送ベルトが少なくとも一周する間、上記搬送ベル
    トに所定のバイアス電圧を与え、このとき上記搬送ベル
    トを通って流れる電流を検出し、検出した電流値から上
    記搬送ベルトの全周にわたって破損を検知する検知手段
    と、 を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  11. 【請求項11】 画像信号に応じた現像剤像を像担持体
    上に形成する画像形成手段と、 上記像担持体上に形成された現像剤像と対向する1次転
    写位置を通って走行可能に設けられた無端状の中間転写
    ベルトと、 上記像担持体上に形成された現像剤像を上記1次転写位
    置で上記中間転写ベルト上に転写する1次転写手段と、 上記中間転写ベルト上に転写された現像剤像と対向する
    上記1次転写位置とは別の2次転写位置へ被転写媒体を
    供給する供給手段と、 上記中間転写ベルト上に転写された現像剤像を上記2次
    転写位置で上記被転写媒体上に転写する2次転写手段
    と、 上記中間転写ベルトが少なくとも一周する間、上記中間
    転写ベルトに所定のバイアス電圧を与え、このとき上記
    中間転写ベルトを通って流れる電流を検出し、検出した
    電流値から上記中間転写ベルトの全周にわたって破損を
    検知する検知手段と、 を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  12. 【請求項12】 画像信号に応じた現像剤像を像担持体
    上に形成する画像形成手段と、 被転写媒体を所定位置で保持するとともに、上記像担持
    体上に形成された現像剤像と対向する転写位置へ上記所
    定位置で保持した被転写媒体を搬送する搬送ベルトと、 上記搬送ベルトにて上記転写位置へ搬送された被転写媒
    体上に上記像担持体上に形成された現像剤像を転写する
    転写手段と、 上記搬送ベルト上の所定位置のみに所定のバイアス電圧
    を与え、このとき上記搬送ベルトを通って流れる電流を
    検出し、検出した電流値から上記搬送ベルト上の上記所
    定位置の破損を検知する検知手段と、 を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  13. 【請求項13】 画像信号に応じた現像剤像を像担持体
    上に形成する画像形成手段と、 上記像担持体上に形成された現像剤像と対向する1次転
    写位置を通って走行可能に設けられた中間転写ベルト
    と、 上記像担持体上に形成された現像剤像を上記1次転写位
    置で上記中間転写ベルト上の所定位置に転写する1次転
    写手段と、 上記中間転写ベルト上の所定位置に転写された現像剤像
    と対向する上記1次転写位置とは別の2次転写位置へ被
    転写媒体を供給する供給手段と、 上記中間転写ベルト上の所定位置に転写された現像剤像
    を上記2次転写位置で上記被転写媒体上に転写する2次
    転写手段と、 上記中間転写ベルト上の所定位置のみに所定のバイアス
    電圧を与え、このとき上記中間転写ベルトを通って流れ
    る電流を検出し、検出した電流値から上記中間転写ベル
    ト上の上記所定位置の破損を検知する検知手段と、 を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010014875A (ja) * 2008-07-02 2010-01-21 Canon Inc 画像形成装置
JP2011033832A (ja) * 2009-07-31 2011-02-17 Canon Inc ベルト搬送装置及び画像加熱装置
JP2012084382A (ja) * 2010-10-12 2012-04-26 Canon Inc 加熱装置及び画像形成装置
JP2017129632A (ja) * 2016-01-18 2017-07-27 コニカミノルタ株式会社 転写装置、画像形成装置および寿命判断方法

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