JPH08202172A - 中間転写体を用いたカラー画像形成装置 - Google Patents

中間転写体を用いたカラー画像形成装置

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JPH08202172A
JPH08202172A JP7010433A JP1043395A JPH08202172A JP H08202172 A JPH08202172 A JP H08202172A JP 7010433 A JP7010433 A JP 7010433A JP 1043395 A JP1043395 A JP 1043395A JP H08202172 A JPH08202172 A JP H08202172A
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JP
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roll
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Application number
JP7010433A
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English (en)
Inventor
Yuichi Fukuda
雄一 福田
Tatsuo Okuno
辰男 奥野
Osamu Handa
修 半田
Yasushi Fukase
康司 深瀬
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 中間転写体上の転写済みのトナーのリトラン
スファー現象を防止し、転写圧力を小さくして良好な画
像の形成ができる装置を経済的に提供する。 【構成】 像担持体1上に順次形成される静電潜像を各
色のトナーTで現像する。この現像像を1次転写装置に
より電気抵抗が108〜1013Ωcmのベルト状の中間転
写体2上に多重転写する。この1次転写用バイアスロー
ル(部材)3は中間転写体2の抵抗より高い抵抗層を最
外層5とし、高抵抗薄層5より内側にある導電性芯金6
に転写用バイアスを印加して1次転写を行う。このと
き、1次転写用バイアスロール3から中間転写体2へ注
入される転写用の電荷は、転写部材の高抵抗薄層5によ
って阻止され、転写済みの中間転写体2上のトナーの帯
電量や帯電極性は大きく変わることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はカラー電子写真複写機
やカラープリンタ等のカラー画像形成装置に関し、特に
像担持体上に形成するトナー像を一旦用紙等の転写材以
外の中間転写体上に1次転写した後、改めて転写材に2
次転写するカラー画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機等の画像形成装置におい
て、感光体ドラム等の像担持体上に形成されたトナー像
を転写用紙等の転写材に転写する方法としては、用紙を
トナー像に重ねて搬送すると同時に、背面側から帯電さ
せてトナーを静電吸着させる方法が一般的である。特
に、感光体と同期して回転駆動される転写ドラム上に用
紙を一旦支持して転写を行う転写方法は、これにより用
紙へ多重転写が可能になるという理由により、主として
カラー複写機において使用されている。しかし、転写ド
ラムを使用した複写装置では厚くてこしの強い用紙を転
写ドラム上に保持するのは困難で、限られた用紙しか使
用できないという欠点があった また、感光体上のトナー像を一旦、用紙以外の中間転写
体上に1次転写した後、改めて用紙へ2次転写して複写
像を得る方法は特開昭62ー206567号公報等に開
示されている。この方法は、多重転写を行うカラー複写
において、用紙の保持状態、用紙厚さやこし、表面性等
の要因による多重転写不良やカラーレジストレーション
のずれの発生を抑えることができる効果を有することが
知られている。さらに、中間転写体を用いたカラー複写
装置では、白黒、単色の複写装置に使用される用紙と同
様に厚紙を含む多様な用紙にカラー像を得ることがで
き、さらに転写ドラム上に用紙を保持しなくてよいの
で、紙送り機構が簡易になり紙づまりのトラブルが低減
できるという利点があった。
【0003】この中間転写体を用いたカラー電子写真装
置の場合は、異なる色成分毎に分解した光像を感光体上
に個別に露光して各色成分毎の静電潜像を形成し、それ
ら色成分毎の静電潜像を異なった色の現像剤で現像して
個別に顕像とし、感光体と転写材搬送路との間に中間転
写部材を設け感光体上に個別に形成された異なる色の顕
像を一旦中間転写部材上に重ねて転写して合成像を得、
その合成像を1枚の転写材に転写するように構成されて
いる。
【0004】従来の中間転写体を用いた画像形成装置を
図5により説明する。像担持体である感光体ドラム10
0の表面には図示しない1次帯電器、画像露光手段や現
像器等の電子写真プロセスを実行する手段によってトナ
ー像Tが形成される。感光体ドラム100の表面に形成
されたトナー像Tは、感光体ドラム100の回転動作に
伴って1次転写位置に送られる。中間転写体101は複
数のローラ間に掛けまわされた無端ベルト形状をなし、
この中間転写体101は1次転写位置において感光体ド
ラム100の表面に当接または近接するように配置され
ている。中間転写体101の1次転写位置の内面側には
1次転写用のコロナ放電器102が配設され、感光体ド
ラム100上のトナー帯電極性と逆極性の電圧が印加さ
れて放電を行う。また、2次転写用バイアスロール10
3は給紙トレイ105から送り出された転写用紙104
を中間転写体101との間に保持するとともに、トナー
帯電極性と逆極性の転写電圧が印加される。給紙トレイ
105上に載置された転写用紙104はフィードローラ
106により中間転写体101の方向に送り出され、2
次転写用バイアスロール103により中間転写体101
上のトナー像を転写され、剥離位置においてその先端が
中間転写体101に接離自在に設けられた剥離爪107
によって剥離される。転写用紙104は搬送ベルト10
8により次工程である定着装置の方向に搬送される。
【0005】なお、上記例の画像形成装置は1次転写器
としてコロナ放電器を用いているが、以下のような問題
点を有している。すなわち、コロナ放電器はコロナ放電
を起こすためにワイヤへの印加電圧を5000V程度以
上高電圧にする必要があり、電流リークや、電気、電波
ノイズに対する対策が必要となった。またコロナ放電器
のワイヤから流れる電流の大半はコロナ放電器のシール
ドへ流れ、実際に転写に寄与する電流の割合が小さく非
効率的であった。さらにコロナ放電時に発生するオゾン
の人体への影響を防ぐために、機械内に気流を発生させ
オゾンを集め分解したりする部材を設ける必要があり、
装置が複雑、高価になっていた。
【0006】そこで、特開平3−251884号公報、
特開平4−88385号公報等に、中間体転写の1次転
写器として1次転写部で中間転写体へ接する転写ローラ
が開示されている。開示されている転写ローラを有する
画像形成装置を図7により説明する。転写ローラ109
は金属シャフトや金属パイプ110上に導電性弾性層1
11を積層した構成となっている。導電性弾性層111
は通常数mmの厚さであって、105〜109Ωcmの体
積抵抗率を有し、金属シャフトや金属パイプ110に転
写用電圧を印加することで、像担持体100上の現像像
Tを中間転写体101上へ静電的に1次転写するように
なっている。
【0007】ここで、導電性弾性層111の体積抵抗率
が105Ωcmより低いと、像担持体として一般的な感
光体にピンホールが発生した場合、電界が集中し、リー
クしたり、中間転写体の絶縁破壊を起こすという不具合
を発生させる。また、導電性弾性層の体積抵抗率が10
9Ωcmより高いと、金属シャフトや金属パイプなどの
芯金から転写ロール表面までの抵抗が高くなり、転写用
バイアス電圧をコロナ放電器のワイヤ印加電圧と同じ程
度に高電圧にする必要がある等の不具合がある。以上の
ことより弾性層の体積抵抗率は105〜109Ωcmに設
定されている。なお弾性層は、弾性を利用して中間転写
体を介して像担持体に所定の圧力で押圧させているが、
この圧力は、転写ロールと中間転写体および像担持体の
接触、すなわちニップを確実にすると共に、高圧力によ
る文字や線画像の中抜け等の画像欠陥の発生しない範囲
に設定されており、通常4〜10g/cmの線圧となっ
ている。
【0008】ベルト状中間転写体としては、ポリイミ
ド、ポリカーボネート、アクリル、ポリエステル、ポリ
プロピレン等の樹脂または各種ゴムにカーボンブラック
等の帯電防止剤を適当量含有させて、その体積低効率が
108〜1013Ωcm、厚みは0.05〜0.2mmと
なるように形成されている。体積低効率が108Ωcm
より小さいと、1次転写器より与えた転写用電荷がすぐ
にリークまたは中和され、十分な1次転写がされにく
く、体積低効率が1013Ωcmより大きいと、1次転写
器より中間転写体ベルト表面に与えた電荷が保持されや
すく、また中間転写体表面にも逆極性の電荷が蓄積され
る。そこで、転写を安定させるためには中間転写体の電
荷を除電する必要が生じることなどにより、ベルト状中
間転写体の体積抵抗率は108〜1013Ωcmの範囲の
ものが多く用いられている。
【0009】次に、転写ロールを用いた画像形成装置の
動作を図6により説明する。複写動作開始信号により、
感光体100上にトナー像Tが作像されるとともに、中
間転写体101も感光体の周速と略同速で動き、感光体
ドラム100と中間転写体101が当接する1次転写位
置へ移動したトナー像Tは、1次転写用転写(バイア
ス)ロール109の作用により中間転写体101に静電
的に吸着され、1次転写が実行される。カラー画像形成
装置の場合、各トナー色に応じこの動作が3乃至4回行
なわれる。1次転写の動作の間、2次転写手段のバイア
スロール103は中間転写体101から離間しており、
転写用紙104も2次転写部以前で待機している。1次
転写が終了したトナー像が2次転写位置へ移動するのに
合わせて用紙104が2次転写位置に送られるととも
に、2次転写手段のバイアスロール103が中間転写体
101に当接する。2次転写部に移動したトナー像Tと
転写用紙104は中間転写体101と2次転写用バイア
スロール103の間に挾持され転写を受け、転写用紙1
04上にトナー像が静電的に吸着され2次転写が実行さ
れる。2次転写の終了した転写用紙104は搬送ベルト
108により定着装置に送られ定着が行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
の場合には、次のような問題点を有している。図7に示
すように、感光体ドラム100上に形成されたトナー像
Tを1次転写位置においてバイアスロール109の帯電
により、中間転写体101上に転写するのであるが、こ
の1次転写部において、転写ロール109の芯金110
に印加された1次転写電圧により、転写用のプラス電荷
が、それほど電気抵抗が高くない中間転写体101の厚
み方向に移動する、いわゆる注入現象が起こる。このプ
ラス電荷の移動は中間転写体101上に転写されたトナ
ー像T部にまで達し、トナーの帯電量を変化させ、さら
にマイナス帯電されているトナーの極性まで変化させて
しまった。
【0011】これらの現象は1回の転写で次工程に進む
単色画像形成の場合は問題がないが、カラートナー色数
に応じ複数回1次転写を繰り返し、中間転写体101上
に多重転写させてトナー像を得るカラー画像形成装置に
おいては、先に中間転写体101上に転写されたトナー
Tに、帯電量や極性の変化した中間転写体101上のト
ナー、ここではプラスのトナーTが、2色目以降の転写
時に、転写電界の作用で感光体100へ戻る、リトラン
スファー現象が発生し、これらのトナーはクリーニング
装置により除去されてしまい、最終的な転写効率が低下
してしまった。これは、カラートナー色数に応じた多重
転写を行うカラー画像形成装置においては、最終画像に
おいて色味変化や色ムラ、濃度低下という画質劣化を引
き起こすこととなった。
【0012】そこで、この発明は、上記従来技術の問題
点を解決するためになされたもので、中間転写体を用い
たカラー画像形成装置において、コロナ放電等によるオ
ゾンの発生を起こさず、かつ、中間転写体の除電機構及
び装置を不要にした低コストの装置の提供、および、中
間転写体上の転写済みのトナーがその帯電量、帯電極性
の変化のために感光体へ戻るリトランスファー現象、転
写圧力による中抜け等の色ムラ、濃度低下という画質劣
化の原因を防止して、良好なカラー転写画像の形成が得
られるカラー画像形成装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のカラー画像形成
装置は、像担持体上に順次形成された各色に対応する静
電潜像を各色のトナーで順次現像し、現像々を電気抵抗
が108〜1013Ωcmのベルト状中間転写体上に、最
外層にベルト状中間転写体の電気抵抗より高い抵抗薄層
を有するロール形状の転写部材の、高抵抗薄層より内側
にある導電性芯金部材に転写用バイアス電圧を印加し
て、静電的に順次重ねて1次転写するとともに、この中
間転写体上に多重転写されたトナー像を転写材上に2次
転写する構成を具備する。さらに、ロール形状1次転写
部材の高抵抗薄層表面に、軸方向転写巾に渡って接触す
るように設けた導電性給電部材に転写用バイアス電圧を
印加して1次転写を行う構成をも具備する。
【0014】
【作用】感光体等の像担持体上の現像々はロール形状1
次転写部材の最外層の高抵抗薄層より内側にある導電性
芯金部材に転写用バイアス電圧を印加することにより、
電気抵抗が108〜1013Ωcmのベルト状中間転写体
上に静電的に1次転写される。このとき、1次転写用バ
イアスロールから中間転写体へ注入される転写用の電荷
は、転写部材の高抵抗薄層によって阻止され、転写済み
の中間転写体上トナーの帯電量や帯電極性は大きく変わ
ることがない。
【0015】また、感光体等の像担持体上の現像々をロ
ール形状1次転写部材の高抵抗薄層表面に軸方向転写巾
に渡って接触するように設けた導電性給電部材に転写用
バイアス電圧を印加した場合には、導電性給電部材から
1次転写用ロール表面に与えられた転写用電荷は減衰す
ることがなく、高抵抗薄層裏面側に誘導、誘起された逆
極性の電荷によっても保持され、また中間転写体と1次
転写用ロールの接する1次転写部において、中間転写体
を通して中間転写体上のトナーへ注入して行かず、その
トナーの帯電量や帯電極性を大きく変えない。
【0016】
【実施例】以下にこの発明を図示の実施例に基づいて説
明する。 第1実施例 図1はこの発明に係るカラー画像形成装置の一実施例を
示すものである。図1において、像担持体としての感光
体ドラム1の表面には図示しない1次帯電器、画像露光
手段や複数の現像器等の電子写真プロセスを実行するた
めの手段を配設し、これらの手段によってトナー像Tが
順次形成される。1次転写用バイアスロール3は、1次
転写位置において感光体ドラム1の表面に接するように
複数のロールに掛け回されたベルト状中間転写体2を介
して、感光体1とニップするように配置される。1次転
写用バイアスロール3は芯金6を軸として弾性層4を形
成し、その表面を高抵抗薄層5で被覆している。芯金6
は転写用バイアス電圧が印加されるように電源に接続さ
れている。トレイ10上に載置された転写用紙11はフ
ィードローラ9により中間転写体2の方向に送り出さ
れ、2次転写部に移動する。2次転写部には転写用バイ
アス電圧が印加されて2次転写を行うバイアスロール1
4を配設する。そして、トナー像と転写用紙11を中間
転写体2との間に所定のタイミングで挾持して、2次転
写を行う。2次転写部を通過した転写用紙11は、剥離
位置においてその先端が中間転写体2に対して接離自在
に設けられた剥離爪12により剥離され、図示しない定
着装置の方向へ搬送ベルト13により搬送される。
【0017】上記ベルト状中間転写体2は、ポリイミド
樹脂にカーボンブラックよりなる抵抗制御剤を混入し
て、体積低効率を1×1010Ωcmとしている。ベルト
状中間転写体2の厚さを機械的強度より75μmとす
る。なお、この実施例においては、中間転写体の体積抵
抗率は高抵抗抵抗率計(ハイレスタIP、商標名)にH
Rプローブ(内側電極直径16mm,リング電極内径3
0mm)を接続し、中間転写体2の表裏に100vの電
圧を印加して1分後の値で示している。1次転写用バイ
アスロール3は、SUSよりなるφ15mmの芯金シャ
フト6のまわりに、106Ωcmの導電性を持ち、ゴム
硬度JISーA30度の導電性弾性層4を厚さ6mmで
積層して形成する。そして、ロール表面には体積抵抗率
1014Ωcmの高抵抗層5を厚さ20μmで設けてい
る。導電性弾性層4は、シリコンゴムにカーボンブラッ
クを混入して抵抗制御している。その体積抵抗率は、表
面の高抵抗層5を被覆しない状態で1インチ巾の銅テー
プをロール円周方向にまきつけ、ロールの芯金6と銅テ
ープの間に電圧V:50vを印加して1分後の電流値I
を読み取り、下記の式により求めている。 pv=2πwV/[I×ln(r2/r1)] ここで、r1:芯金径(mm)、r2:ロール外径(m
m)、w:銅テープ巾(2.54cm) なお、ロール表面の高抵抗薄層5の抵抗率は、導電性弾
性層4の上に高抵抗薄層5を被覆し、導電性弾性層4の
体積抵抗率測定方法と同様に計測、計算される。ただ
し、印加電圧V:500vで電流値Iを計測し、r1
してロール外径から高抵抗薄層の厚さ分を差し引いた値
を用いる。このとき、導電性弾性層4の抵抗は高抵抗薄
層5の抵抗より十分小さいので、上記計算式によって高
抵抗薄層5の体積抵抗率が得られる。
【0018】この発明の装置においては、高抵抗薄層5
は体積抵抗率1013Ωcm以上を有するものが用いられ
る。この高抵抗薄層5によって芯金6に印加されたバイ
アス電圧による転写用電荷は中間転写体2への注入が阻
止され、中間転写体状のトナーの帯電量や帯電極性の変
換が防止され、トナー色数に応じた複数回の転写を行う
中間転写体を用いたカラー画像形成装置における前工程
での1次転写済のトナーが、中間転写体2上から感光体
1上へ戻るリトランスファーが起こらない。
【0019】さらに、高抵抗層を薄層とすることによ
り、この層に分配される電圧を低く抑えることで芯金6
に印加するバイアス電圧が、より高電圧になるのを抑え
ることができる。よって高抵抗薄層5は、その厚みを5
0μm以下の薄さとする。さらに、高抵抗薄層5の素材
は比誘電率の比較的大きいものが好ましく、本実施例で
は比誘電率が約10と大きいポリフッ化ビニリデン(P
VdF)を用いている。また、高抵抗薄層5の表面に
は、微小ギャップによる放電や、気中からの電荷による
転写電圧とは逆極性の電荷が蓄積され易い。このため、
転写の安定性を得るためにはこれらの電荷を除電してイ
ニシャライズする必要がある。そこで、この装置におい
ては、高抵抗薄層5の軸方向転写巾に渡って、導電性部
材8を設けている。導電性部材8は導電性のブラシを用
い、ブラシの先端は高抵抗薄層5の表面に接触させ、他
端は接地されている。なお、導電性部材8としは、その
他導電性を付与された合成樹脂のシートやロールであっ
てもよい。
【0020】次にこの画像形成装置による画像形成を説
明する(図1参照)。複写動作開始信号により、感光体
ドラム1に1色目(例えばイエロー)のトナー像Tが作
像されるとともに、中間転写体2も感光体ドラム1の周
速と略同速で回転する。感光体ドラム1と中間転写体2
が当接する1次転写位置へ移動したトナー像Tは、1次
転写用バイアスロール3の芯金6に印加された転写用バ
イアス電圧の作用により、中間転写体2上に静電的に吸
着され、1次転写の1色目の転写が実行される。本実施
例ではマイナス(−)に帯電したトナーを転写するため
に+1000vの電圧を芯金6に印加した。このとき、
バイアスロール3の表面高抵抗薄層5が電荷の中間転写
体2方向への移動を阻止する。中間転写体2上の転写済
みトナーTFは帯電量や帯電電極性を変化することな
く、2色目の1次転写位置へと向かう。
【0021】1色目と同様にして、感光体ドラム1上に
形成された2色目(例えばマゼンタ)のトナー像は2色
目用の転写バイアス電圧が芯金6に印加され、2色多重
転写像が中間転写体2上に得られる。このとき、1色目
のトナーは帯電量や帯電極性を変化させていないので、
中間転写体2上から感光体ドラム1上へ戻るトナーがな
い。なお、2色目の1次転写電圧としては+1100v
の電圧を芯金6に印加した。2色目の1次転写電圧を1
色目より多くするのは多重転写部の転写効率を高く保つ
ためと、1色目の転写済みトナーによる転写電界低下を
補うためである。以降、2色目と同様にして、順次3色
目(例えばシアン)、4色目(例えばブラック)の1次
転写が行われ、中間転写体2上に4色のトナーによるフ
ルカラー多重転写像が得られる。本実施例では、3色目
転写電圧として+1200v、4色目転写電圧として+
1300vを芯金6に印加して、1次転写を行った。以
上の4色トナー像の1次転写を行っている間、2次転写
用バイアスロール14及び剥離爪12、中間転写用クリ
ーナー15は、中間転写体2表面から離間させている。
【0022】この実施例によるカラーの転写画像の形成
は、中間転写体2上のトナー像Tが乱れることがなく、
さらに、バイアスロール3の表面高抵抗薄層5が芯金6
への印加電圧の中間転写体2方向への移動を阻止し、先
に転写した中間転写体2上のトナーの帯電を大きく変化
させないことにより、前工程でのトナーが感光体ドラム
1へ戻ることがなく、中間転写体2上にムラや濃度低下
のない4色トナー多重転写像が得られる。また、静電的
に確実な転写ができるので、バイアスロール3の圧接力
を大きくする必要がなく、中抜けを防止できる。
【0023】次に、この実施例と従来の装置による転写
電荷を比較すると、従来の転写装置においては、中間転
写体上のトナー電荷量は、中心値がマイナス8μc/
g、分布巾は、20μc/gであり、逆極性、すなわち
プラスに帯電したトナーも存在していた。それに対し本
実施例では、中間転写体2上のトナー電荷量は、中心値
がマイナス15μc/g、分布巾は、14μc/gであ
った。これは、感光体ドラム1上に現像された状態での
トナー電荷と比較して中心値は変わらず、分布巾が10
μc/gに対して若干広くなっている程度であった。
【0024】このように、ムラや濃度低下のない1次転
写が終了した中間転写体2上の4色のトナーによる多重
転写像が2次転写位置へ移動するのに合わせて、転写用
紙11が2次転写位置へ送られる。そして、2次転写手
段のバイアスロール14が中間転写体2に当接する。2
次転写部に移動したトナー像と転写用紙11は、中間転
写体2と2次転写用バイアスロール14の間に挾持さ
れ、トナーの帯電極性とは逆極性の転写用電圧の印加さ
れたバイアスロール14の作用により、トナー像が転写
用紙11上に静電的に吸着され、2次転写が実行され
る。この実施例では、バイアスロール14に2次転写用
電圧として1500vを印加した。2次転写の終了した
転写用紙11は、剥離爪12により、中間転写体2から
剥離され、搬送ベルト13により定着装置に送られ、定
着が行われる。以上のようにして、色味変化や色ムラ、
濃度低下という画質劣化のないフルカラー画像が転写用
紙11上に得られる。
【0025】この実施例によるカラ−の転写画像の形成
は、中間転写体2上のトナー像Tが乱れることがなく、
さらに、バイアスロール3の表面高抵抗薄層5が芯金6
への印加電圧の中間転写体2方向への移動を阻止し、先
に転写した中間転写体2上のトナーの帯電を大きく変化
させないので、前工程でのトナーが感光体ドラム1へ戻
ることがなく、中間転写体2上にムラや濃度低下のない
4色トナー多重転写像が得られる。また、静電的に確実
な転写ができるので、バイアスロール3の圧接力を大き
くする必要がなく、中抜けを防止できる。
【0026】第2実施例 この実施例に示すカラ−画像形成装置は、1次転写用バ
イアスロールの高抵抗薄層表面に接触するように、電源
に連結した導電性ブラシ部材を設けた構成としている
(図3参照)。第1実施例と同一の構成を有する部分は
同一の符号を付してその説明を省略する。1次転写用バ
イアスロール30はベルト状中間転写体2を介して感光
体1とニップするように配置され、その表面には高抵抗
薄層50を有する。芯金60は、電気的に直接接地さ
れ、フロートされる。または芯金を抵抗や定電圧素子を
介して接地させてもよい。
【0027】この実施例に係る中間転写体を用いたカラ
ー画像形成装置の画像形成は、複写動作開始信号により
感光体ドラム1に1色目(例えばイエロー)のトナー像
Tが作像されるとともに、中間転写体2も感光体ドラム
1の周速と略同速で回転する。感光体ドラム1と中間転
写体2が当接する1次転写位置へ移動したトナー像T
は、1次転写用バイアスロール30の表面に軸方向転写
巾に渡って接触するように設けられた導電性ブラシ部材
80に印加された転写用バイアス電圧の作用により、中
間転写体2上に静電的に吸着され、1次転写の1色目の
転写が実行される。この実施例ではマイナス(−)に帯
電したトナーを転写するために+1000vの電圧を導
電性ブラシ部材80に印加した。このとき、導電性給電
部材である導電性ブラシ部材80から1次転写用バイア
スロール30の表面に与えられた転写用電荷は減衰する
ことがない。さらに、バイアスロール30の表面高抵抗
薄層50の裏面には逆極性の電荷が誘導、誘起される。
この表面高抵抗薄層50の裏面の電荷によって、高抵抗
薄層50表面の電荷は保持される(図4参照)。
【0028】このようにして、中間転写体2と1次転写
用ロール30の接する1次転写部において、転写用電荷
は中間転写体2を通しての中間転写体上のトナーT方向
への移動ができない。転写済みトナーTYの帯電量や帯
電極性は大きく変化することがなく、2色目の1次転写
へと向かう。1色目と同様にして、感光体ドラム1上に
形成された2色目(例えばマゼンタ)のトナー像は2色
目用の転写バイアス電圧が導電性ブラシ部材80に印加
され、2色多重転写像が中間転写体2上に得られる。こ
のとき、1色目の転写済みトナーTYは安定した状態で
確実に中間転写体2に静電的に転写しているので、中間
転写体2上から感光体ドラム1上へ戻ることがない。な
お、2色目の1次転写電圧としては第1実施例と同様な
理由により、+1100vの電圧を導電性ブラシ部材8
0に印加した。以降、2色目と同様に、順次3色目(例
えばシアン)、4色目(例えばブラック)の1次転写が
行われ、中間転写体2上に4色のトナーによるフルカラ
ー多重転写像が得られる。本実施例では、3色目転写電
圧として+1200v、4色目転写電圧として+130
0vを導電性ブラシ部材80に印加して、1次転写を行
った。このようにして中間転写体2上に、ムラや濃度低
下のない4色トナー多重転写像が得られる。
【0029】この実施例による画像形成装置は1次転写
部材の表面に導電ブラシ部材80を接触させて転写用バ
イアスを印加しているので、導電ブラシ部材80から1
次転写用ロール30に与えられた転写用の電荷は減衰す
ることがない。また、高抵抗層50の裏側には逆極性の
電荷が誘導、誘起され、高抵抗層50の電荷を保持し、
中間転写体方向への電荷の移動ができない。
【0030】
【発明の効果】この発明のカラー画像形成装置は、転写
手段としてコロナ放電を使用しないのでオゾンの発生が
なく、さらに、電荷の蓄積のない中間転写体を使用して
いるので、中間転写体の除電機構を設ける必要がなく、
装置の複雑化を避け、低コスト化できる。さらに、感光
体等の像担持体上から中間転写体上へトナー像を転写す
る1次転写部で、転写用の電荷が中間転写体へ注入され
ず、従って、注入電荷に起因する中間転写体上のトナー
電荷量や帯電極性の変化が防止される。その結果カラー
トナー色数に応じ複数回1次転写を繰り返して中間転写
体上に多色多重転写像を得、これを一括して用紙上に転
写することによりフルカラー像を得るカラー画像形成装
置では、2色目以降転写においての中間転写体上に転写
されたトナーが転写電界の作用で像担持体へ戻るリトラ
ンスファーが防止でき、さらに、静電的に確実な転写が
実行されるので、転写手段の感光体方向への圧接力を小
さくすることができ、ホローキャラクターを防止し、各
色トナーの均一な多色多重転写像が得られ、色味変化や
色ムラ、中抜け等の濃度低下や画質劣化を引き起こす要
因を排除した良質なフルカラー像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係るカラー画像形成装置の一実施
例を示す構成図
【図2】 1次転写部の作用を示す要部説明図
【図3】 この発明に係るカラー画像形成装置の他の一
実施例を示す構成図
【図4】 1次転写部の作用を示す要部説明図
【図5】 カラー画像形成装置の従来例を示す構成図
【図6】 カラー画像形成装置の従来例を示す構成図
【図7】 従来の装置における1次転写部の作用を示す
要部説明図
【符号の説明】
1 感光体ドラム、 2 ベルト状中間転写体、 3
1次転写用バイアスロール、 4、40 導電性弾性
層、 5、50 高抵抗薄層、 6、60 芯金、
8、80 導電性ブラシ部材、 T、TF、TY トナ
ー像。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深瀬 康司 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体上に順次形成された各色に対応
    する静電潜像を各色のトナーで順次現像し、該現像々を
    ベルト状中間転写体上に静電的に順次重ねて転写装置に
    より1次転写するとともに、中間転写体上に重ねて転写
    されたトナー像を転写材上に2次転写することによりカ
    ラー画像の形成を行うカラー画像形成装置において、 ベルト状中間転写体を介して像担持体に圧接して1次転
    写位置に配設する転写装置は、ロ−ル形状の導電性芯金
    部材と、芯金部材上に形成する弾性層と、弾性層の外周
    に配設する高抵抗を有する最外層よりなるロ−ル状転写
    部材を備え、ロ−ル状転写体の最外層の電気抵抗は中間
    転写体の電気抵抗より高くしてなる中間転写体を用いた
    カラー画像形成装置。
  2. 【請求項2】 ロール状転写部材は導電性芯金部材に転
    写用バイアス電圧を印加することにより1次転写を行う
    請求項1記載の中間転写体を用いたカラー画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 像担持体上に順次形成された各色に対応
    する静電潜像を各色のトナーで順次現像し、該現像々を
    ベルト状中間転写体上に静電的に順次重ねて転写装置に
    より1次転写するとともに、中間転写体上に重ねて転写
    されたトナー像を転写材上に2次転写することによりカ
    ラー画像の形成を行うカラー画像形成装置において、 ベルト状中間転写体を介して像担持体に圧接して1次転
    写位置に配設する転写装置は、ロール形状の導電性芯金
    部材と、芯金部材上に形成する弾性層と、弾性層の外周
    に配設する高抵抗を有する最外層よりなるロール状転写
    部材と、ロール状転写部材の軸方向に配設する導電性給
    電部材を備え、ロール状転写部材の最外層の電気抵抗は
    中間転写体の電気抵抗より高く設定すると共に、導電性
    給電部材はロール状転写部材の最外層に接触して配設さ
    れてなる中間転写体を用いたカラー画像形成装置。
  4. 【請求項4】 導電性給電部材はロール状転写部材の転
    写範囲に接触するよう配設してなる請求項3記載の中間
    転写体を用いたカラー画像形成装置。
  5. 【請求項5】 ロール状転写部材は導電性給電部材に転
    写用バイアス電圧を印加することにより1次転写を行う
    請求項3記載の中間転写体を用いたカラー画像形成装
    置。
JP7010433A 1995-01-26 1995-01-26 中間転写体を用いたカラー画像形成装置 Pending JPH08202172A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6223015B1 (en) * 1997-01-31 2001-04-24 Seiko Epson Corporation Recording medium carrier system intermediate transfer unit
US6731899B2 (en) 1997-01-31 2004-05-04 Seiko Epson Corporation Intermediate transfer unit
US6856782B2 (en) 1997-01-31 2005-02-15 Seiko Epson Corporation Intermediate transfer unit having a primary and a secondary transfer member

Cited By (5)

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US6957032B2 (en) 1997-01-31 2005-10-18 Seiko Epson Corporation Intermediate transfer unit having a primary transfer member and a secondary transfer roller
US7187893B2 (en) 1997-01-31 2007-03-06 Seiko Epson Corporation Image transfer unit having an intermediate transfer belt to which a toner image is applied

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