JP3904911B2 - 板状体の支持構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の外壁等に用いるガラス板やパネル材等の板状体の支持構造、特にDPG(Dot Point Glazing)工法によるガラススクリーンの支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガラス板やパネル材等の板状体の取付工法として各種あるが、フレ−ムレスでガラススクリ−ンを構成する工法として金属金具による点支持工法が、近年注目されている。
【0003】
この点支持工法は躯体に固着する中心部を設け、該中心部よりX字状やH字状のアーム先端に支持部材を設け、該支持部材にガラス板の四隅に穿設する取付孔を挿通し支持するガラス板の点支持工法が各種開示されている。
【0004】
このガラス板の隅部に設けた取付孔に挿通しガラス板の取付孔を締付支持する支持部材として、例えば、特開平5−179739号公報、および特開平5−248018号公報に示されるように、支持部材とガラス板とを回動自在とする構成を備え、面外方向の変位については支持部材とガラス板との取り付けにおいて、ガラス板の外面側を皿状に穿設し、残りの厚みをストレートに穿設する取付孔にアルミ製のガスケット部材を介して挿入のソケット部材と、該ソケット部材と螺合してガラス板を締付固定するナットと、前記ソケット部材の内部にあって躯体に固着する支持部材の先端に設けた球部を、傾動自在に挟持する支持金具が知られている。
【0005】
また、本出願人による特開2000−110283号公報に示されるように、板状体の四隅部に設けた取付孔の端面に介装部材を内接させ、該取付孔の端面形状に合わせた締付部材を該取付孔に挿通し、他端側より締付ナットで締付挟持する板状体の支持構造において、一端に円板状の頭部を有し、他端を躯体に直接または支持金具を介して螺着の支持ボルトと、前記取付孔の端面形状に合わせ、かつ蓋部を有する円筒状の締付部材と、該締付部材の開口側先端内面側と螺合し前記頭部を固定する筒状の押えナットと、締付部材の開口側先端外周側と螺合し、板状体を締付挟持する締付ナットと、該頭部の裏面側と前記ナットの筒状部間に緩衝材またはバネ材を設けて支持ボルトを着脱自在とし、前記頭部の蓋側中心部近傍に凹部を設け、該凹部と蓋部間に設けた回転摺動自在な球によって支持ボルトを傾動自在とした板状体の支持構造が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特開平5−179739号公報、および特開平5−248018号公報で示されるものは、ガラス板に穿設した皿孔部にガスケット部材を介して挿入したソケット部材が、その内部に傾動可能な球部を設け、ソケット部材の内面を球部の傾動によって摺動させるものであるが、ソケット部材が球部を包むような構造であり、球部に不具合が発生した場合に球部のみの着脱交換ができず、支持金具全体を取り替えなければならないという問題があった。
【0007】
また、特開2000−110283号公報に示されるものは、支持ボルト頭部が締付部材内の開口部内を上下左右方向に移動可能としたものであるために、支持ボルトの頭部、球部の摺動中心位置を固定させておらず、そのため、頭部の裏面側と押えナットの筒状部間に緩衝材またはバネ材を設け、さらに、前記頭部の蓋側中心部近傍の凹部と蓋部間に設けた回転摺動自在な球部によって支持ボルトを傾動自在としたものであるが、前記球部と蓋部とは点接触となり、球部が支持ボルトの頭部の凹部内での摺動を滑らかとすることができず、また、球部が摩耗変形する恐れもあるという問題点があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題点の解決を図る、すなわち、支持ボルトの傾動中心、すなわち該球部の中心を含む鉛直面と板状体の重心を含む鉛直面とを一致させることが可能で、板状体の面外方向からの荷重等により板状体が変形した時に、該変形を吸収するように支持ボルトの首振り傾動がスムーズにできる。
【0009】
また、ガラス板やパネル材等の板状体を確実に支持し、地震等による層間変位に対応でき、雨水、塵埃の進入を防止し、かつ支持ボルトの頭部の着脱も可能であり、施工も極めて容易で、かつ見栄えも良くすることを目的とする。
【0010】
すなわち、本発明は、板状体の四隅部に設けた取付孔の端面に介装部材を内接させ、該取付孔の端面形状に合わせた締付部材を該取付孔に挿通し、他端側より締付ナットで締付挟持する板状体の支持構造において、前記取付孔の端面形状に合わせ、かつ蓋部を有する略円筒状の締付部材と、一端に截頭球状でかつ蓋側中心部近傍に凹部を設けた頭部を有し、他端を躯体に直接または支持金具に螺着させて支持する支持ボルトと、該締付部材の開口側先端内面側と螺合し前記頭部の球状面部に当接させて頭部を支持し支持ボルトを着脱自在とする略筒状の押えナットと、締付部材の開口側先端外周側と螺合かつ板状体を締付挟持する締付ナットと、前記凹部と蓋部間に設けた回転摺動自在な球部とからなり、該球部の中心を含む鉛直面と板状体の重心を含む鉛直面とを一致するようにして、前記押えナットによって支持ボルトを傾動自在に支持したことを特徴とする板状体の支持構造である。
【0011】
あるいは、本発明は、前記蓋部の内面側に凹状球面部を設け、前記球部と球面接触させることによって面外方向からの荷重時の球部の摺動を容易にしたことを特徴とする上述の板状体の支持構造である。
【0012】
あるいは、本発明は、前記板状体に設けた取付孔の一端側を皿孔とし、該取付孔の端面に内接させる介装部材と締付部材の外形形状を前記取付孔の端面形状に合わせた形状としたことを特徴とする上述の板状体の支持構造である。
【0013】
あるいは、本発明は、前記締付部材とその開口側先端の内周側に螺合する押えナットとを連結一体化した段付きの筒状体とし、該締付部材の蓋部分を螺合により着脱自在としたことを特徴とする上述の板状体の支持構造である。
【0014】
あるいは、本発明は、前記締付部材の室外側に足場取付用または照明、看板、装飾物等の付属設備の取付用の螺孔を少なくとも1カ所以上設けたことを特徴とする上述の板状体の支持構造である。
【0015】
あるいはまた、本発明は、前記取付孔の内側端面と締付部材間の中央部には弾性ゴムからなる止水用Oリングを設け、該Oリングを挟むようにその前後に硬質樹脂あるいは金属製とした介装部材を設けたことを特徴とする上述の板状体の支持構造である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明は、上述の板状体の支持構造からなるものであり、以下に具体的な実施例を述べる。
[実施例1]
図1に示すように、ガラス板等の板状体1の四隅部に穿孔した取付孔2の室外側を皿孔加工し、該皿孔部2aの皿状端面に皿孔2aに合わせた形状のテーパー状部を有する介装部材3を内接させ、また、前記取付孔2のストレート孔部2bの内側端面には、筒状の介装部材14を内接させた。
【0017】
さらに、前記板状体1の取付孔2の内側端面で、前記介装部材3と介装部材14間には弾性ゴム等からなる止水用Oリング10を設けた。
【0018】
続いて、板状体1の取付孔2の端面に当接した前記介装部材3、止水用Oリング10、介装部材14を介してそれらに内接するように皿ボルト状の締付部材4を室外側の皿孔2a側から挿通し、室内側よりポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の樹脂からなるリング状のスペーサ11を介して前記締付部材4の開口側先端外周の螺刻部と締付ナット9とを螺合させ、板状体1の取付孔2を締付挟持させた。
【0019】
前記皿ボルト状の締付部材4は、前記取付孔2の内側端面形状に合わせ、かつ板状体1の室外側面が面一となるような蓋部4cを有し、かつ筒状部を有し、頭部4aの外周側がテーパー状であり、筒状部4bと、室内側の先端外周側には締付ナット9と螺合する螺刻部と、先端に締付用の凹溝部4dを設けた。
【0020】
また、前記締付部材4は筒状で、その筒状の内側には円柱状の空洞部を有し、室外側に位置する部分には蓋部4cを有し、該蓋部4cの内側面には、支持ボルト5の截頭球状の頭部5a側を配設し、該頭部5aの蓋部4c側に面した中心部近傍に凹部5eを設け、該凹部5e内と蓋部4c間に球部7を設け、凹部5eと蓋部4cとで球部7を回転摺動自在に挟持した。
【0021】
また、該蓋部4cの該球部7との当接部には、球部7の球面に合わせた形状の球面状の凹部5eを設け、該球部7と蓋部4cの摺動、および支持ボルト5の頭部5aに設けた凹部5eと該球部7との摺動によって、支持ボルト5を傾動回転自在とさせると、風圧荷重等の面外方向からの荷重に対して良好に支持できると共に、球部7が滑らかに回動できるので良い。
【0022】
さらに、前記支持ボルト5の截頭球状の頭部5aの裏面側の球面形状側に、球面形状に合わせた球面状部を有する押さえナット6を、筒状部4bの開口側より内側螺刻部と螺合させ、押えナット6の凹状球面部を支持ボルト5の球面部に当接させて、前記球部7を蓋部4cと支持ボルト5の頭部の凹部5eとで摺動可能な程度に押圧させた。
【0023】
前記押えナット6は略円筒形状であり、外周面側は締付部材4の筒状部4bの内径と螺合させるための螺刻部を有し、内周面側の片端は前記球面状部、他端側はテーパー部6bを有し、テーパー部6bの端部には凹溝部6cを設けた。
【0024】
前記支持ボルト5の頭部5aは截頭球状であって、蓋部4c側に面した面の中央部に円錐状の凹部を設け、該凹部と蓋部内側に当接した球部7の摺動回転、および該球部7の中心を回動中心として、該球部7に当接した支持ボルト5が頭部5aと蓋部4c間の隙間の範囲内で首振り傾動自在である。
【0025】
ただし、前記支持ボルト5の頭部5aとボルト部5c間の胴部5bはやや狭小のくびれ部とし、一方、押えナット6の室内側内側がテーパー状となっており、先端ほど拡径としたテーパー部6bを設けたため、支持ボルト5か押えナット6のいずれかが相対的に首振り摺動したときに互いに当接しない範囲であることが必要である。
【0026】
該球部7の中心を含む鉛直面と板状体1の重心を含む鉛直面とを一致するように配設しているので、風荷重等の面外方向からの荷重により板状体1が傾動しても、該面外方向からの荷重が解除された時点で、板状体1の自重により傾動が復帰できる。
【0027】
前記締付部材4と締付ナット9の緊締螺合は、締付部材4の室内側先端部に設けた凹溝部4dを固定しながら締付ナット9を回転させて締付けるようにすれば良く、同様に前記締付部材4と押えナット6の緊締螺合は、締付部材4の室内側先端部に設けた凹溝部4dを固定しながら押えナット6の凹溝部6cを回転させて締付させるようにすれば、締付作業は室内側だけでできる。
【0028】
板状体1の取付孔2の皿孔部2aの皿面に内接させる介装部材3としては、硬質樹脂やアルミニウムや錫合金等の金属製として、皿孔2aに合わせた形状とした。
【0029】
前記介装部材3を硬質樹脂やアルミニウムや錫合金等の金属製とするのは、締付部材4と締付ナット9との螺合により板状体1の取付孔2を締め付けたときに、締付ボルト4内に支持ボルト5等の傾動自在な機構を有しているため、締付部材4と締付ナット9とはガラス板1に緊締状態として、しっかり固定されていることが望ましいことによるものである。
【0030】
また、ストレート孔部2bに内接させる介装部材14としてはポリカーボネート等の硬質樹脂製とした。
【0031】
前記スペーサー11は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の合成樹脂製とした。
【0032】
さらに、止水用Oリング10としてはEPDM製、ネオプレンゴム、シリコンゴム、バイトンゴム、ウレタンゴム等の耐候性の良い弾性体とした。
【0033】
また、締付部材4、締付ナット9、押えナット6、および支持ボルト5、球部7等はSUS等の錆びない金属としたが、防錆塗装処理やメッキ等の処理をしたSS材でも良い。
【0034】
また、締付部材4の頭部4aの室外側面はフラットとし、ガラス板等の板状体1の室外面が面一となるように設け、締付部材4と締付ナット9との緊締螺合用、および締付部材4と押えナット6との螺合用として凹溝部4dを締付部材4の室内側先端に設けた。
【0035】
また、押えナット6の室内側に凹溝部6cを設けたので、締付部材4と締付ナット9との螺合、および締付部材4と押えナット6との螺合は室内側からだけでもできる。
【0036】
そして、前記板状体1を図5に示すように、上下、左右に複数枚配設し、互いに隣接する四枚のガラス板1のコーナー部に設けた取付孔2を締付支持する締付金具25を、例えば図4に示すような支持アーム32の形状がX字状、H字状の4点または、V字状、I字状の2点や、I字状の1点の支持金具30の各支持アーム32の先端の取付孔31に挿通および取付支持し、該支持金具30の中心より垂設のロッド33を図示しない躯体に固設すれば、図5に示すガラススクリーン40を形成することができる。
【0037】
押えナット6のテーパー部6b先端と支持ボルト5の首部5b間に配設したシールリング22により空気中の塵埃の浸入を阻止し、該シールリング22は弾性材を使用すれば締付金具25の支持ボルト5の傾動を妨げるものではない。
【0038】
また、シールリング22の形状をチューブ状の弾性ゴムとすれば、一層締付金具25の傾動の自由度が増す。
【0039】
さらに、前記締付部材4の室外側に足場取付用または照明、看板、装飾物等の付属設備の取付用のネジ孔15を少なくとも1カ所以上設け、必要時にはこのネジ孔を利用してこれらの付属設備を取り付け、使用の必要の無いときはボルト等で塞いでおけば良い。
【0040】
尚、板状体1とは強化されたガラス板や、複数枚の強化ガラス相互、あるいは強化ガラスと生板ガラスを組み合わせてPVBやEVA等の中間膜または樹脂注入で接着した合わせガラス、および前記のガラスに飛散防止樹脂膜を貼着したガラス板や、パネル材等が対象となる。
【0041】
尚、締付ナット9は外周側面より緩み止めとして、図示しない固定ビスにて締付固定すればよい。
【0042】
前記締付部材4と皿孔部2a間に、皿孔部2aの形状に合わせた形状のアルミニウム材等の介装部材3を設け、さらに締付ナット9と板状体1間にはポリテトラフルオロエチレン等からなるスペーサー11を設けて、締付部材4と締付ナット9の螺合により、板状体を緊締させた。
【0043】
さらに前記皿孔形状に合わせた形状のアルミニウム材等の介装部材3と、ポリカーボネート等の筒状の介装部材14間に、弾性ゴム等からなる止水用Oリング10を設け、締付部材4と締付ナット9の緊締螺合時に止水用Oリング10の圧縮変形により、板状体1の取付孔2間への雨水の侵入を阻止させることができる。
【0044】
また、板状体1の自重等により取付孔2にかかる荷重を板状体1の取付孔2を皿孔2aとしたことにより垂直方向にかかる荷重の一部を皿孔の斜め方向に分散でき、板状体1の取付孔2の強度を向上させることができる。
【0045】
さらにまた、図4に示すような支持金具30を用いて吊り下げられたガラス板等の板状体からなる図5に示すガラススクリーン40に風圧荷重等の面外方向からの荷重が作用により撓んだ板状体1を挟持する締付金具25の締付部材4内の球部7を回動中心として、球部7を囲うように首振り自在に設けた支持ボルト5が回動するが、支持ボルト5の外側球面部から押えナット6を当接させることによって支持ボルトの頭部を前記球部7に押しつけ、支持ボルト5を球部7を中心として回動可能となる。
【0046】
板状体1の傾きに追従し曲げ作用で発生するモーメントの負担はなく、板状体1の取付孔2には垂直方向の荷重のみを負担することになる。
【0047】
以上好適な実施例について述べたが、本発明はこれに限定されるものではなく種々の応用が考えられるものである。
【0048】
ガラス板等の板状体1の板厚が変更になったときは、該球部7の中心を含む鉛直面と板状体7の重心を含む鉛直面とを一致するように、締付部材4の蓋部4cの厚みを変更するだけでよい。
【0049】
このように、球部7の中心を含む鉛直面と、板状体1の重心を含む鉛直面とを容易に一致するように配置でき、また配置した位置等の管理、確認が容易にできる。
[実施例2]
図2に示すものは、図1に示す実施例1の一部を変形した変形例である。
【0050】
前記締付部材4の該蓋部4cの内側面の中心部近傍に凹部5eを設けずにフラット面とし、さらに、支持ボルト5の頭部5aを球部7に押圧させる押えナット6について、支持ボルト5の凸状の球面形状に合わせた凹状の球面形状ではなく、断面を直線状としたものとした。
[実施例3]
図3に示すものは、図1に示す実施例1の変形例である。
【0051】
該締付部材4の蓋部4cを螺合により着脱自在な蓋部材17としたものである。さらに、図1に示す該締付部材4の室内側先端開口部の内面側と螺合する押さえナット6と締付部材4とを一体化した構造としたものである。
【0052】
すなわち、本実施例で用いた締付部材4’の内部空洞部は、その中央付近において支持ボルト5の頭部5aの外径よりも小径部を有し、室内側開口先端に向けて開口径が拡がっていくテーパー状となっている。
【0053】
これにより、支持ボルト5は室外側から挿入することになるが、頭部5aは前記締付部材4の中央付近の小径部に当接して停止し、支持ボルト5の頭部5aの凹部5eに球部7を設けて、蓋部材17を締付部材4’に螺合させるようにした。
【0054】
以上に示したように、本発明によれば、ガラス板等の板状体1を四点で支持する点支持工法により、フレームレスで開放的な空間を形成でき、またフラットなガラススクリーンが構成でき、取付孔からの雨水の侵入をより確実に防止できるものである。
【0055】
尚、支持ボルト5の頭部5aに設けた凹部5eの形状としては、球状、球面状、円錐状、三角錐状等の多角錐状、截頭形状の円錐状、截頭形状の三角錐状等の多角錐状、円筒状、直方体、多面体等が考えられる。
【0058】
【発明の効果】
本発明により、該球部の中心を含む鉛直面と板状体の重心を含む鉛直面とを一致するように配置し、容易に一致させることができ、また容易に確認できるので、ガラススクリーンの面外方向からの荷重によって撓んだり変形したりした板状体に対して、球部や支持ボルトの傾動によって、撓み変形に容易に追従でき、円滑に傾動できる。
【0059】
また、球部が蓋部と支持ボルトに当接して隙間部がないように配置されているので、面外方向からの荷重に対して締付金具内で支持ボルトが面外方向にずれたりする恐れもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の支持構造の縦断面図。
【図2】 本発明の変形実施例の支持構造の縦断面図。
【図3】 本発明の変形実施例の支持構造の縦断面図。
【図4】 本発明の支持構造の締付金具を四点支持金具に取り付ける状態を示す斜視図。
【図5】 点支持工法によるガラススクリーンの正面図。
【符号の説明】
1 板状体
2 取付孔
2a 皿孔部
2b ストレート孔部
3 介装部材
4 締付部材
4a 頭部
4b 筒状部
4c 蓋部
4d 凹溝部
5 支持ボルト
5a 頭部
5b 胴部
5c ボルト部
5e 凹部
6 押えナット
6b テーパー部
6c 凹溝部
7 球部
9 締付ナット
10 止水用Oリング
11 スペーサー
14 介装部材
15 足場取付用ネジ孔
17 蓋部材
22 シールリング
25 締付金具
30 支持金具
31 取付孔
32 アーム
40 ガラススクリーン
Claims (6)
- 板状体の四隅部に設けた取付孔の端面に介装部材を内接させ、該取付孔の端面形状に合わせた締付部材を該取付孔に挿通し、他端側より締付ナットで締付挟持する板状体の支持構造において、前記取付孔の端面形状に合わせ、かつ蓋部を有する略円筒状の締付部材と、一端に截頭球状でかつ蓋側中心部近傍に凹部を設けた頭部を有し、他端を躯体に直接または支持金具に螺着させて支持する支持ボルトと、該締付部材の開口側先端内面側と螺合し前記頭部の球状面部に当接させて頭部を支持し支持ボルトを着脱自在とする略筒状の押えナットと、締付部材の開口側先端外周側と螺合かつ板状体を締付挟持する締付ナットと、前記凹部と蓋部間に設けた回転摺動自在な球部とからなり、該球部の中心を含む鉛直面と板状体の重心を含む鉛直面とを一致するようにして、前記押えナットによって支持ボルトを傾動自在に支持したことを特徴とする板状体の支持構造。
- 前記蓋部の内面側に凹状球面部を設け、前記球部と球面接触させることによって面外方向からの荷重時の球部の摺動を容易にしたことを特徴とする請求項1記載の板状体の支持構造。
- 前記板状体に設けた取付孔の一端側を皿孔とし、該取付孔の端面に内接させる介装部材と締付部材の外形形状を前記取付孔の端面形状に合わせた形状としたことを特徴とする請求項1または2に記載の板状体の支持構造。
- 前記締付部材とその開口側先端の内周側に螺合する押えナットとを連結一体化した段付きの筒状体とし、該締付部材の蓋部分を螺合により着脱自在としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の板状体の支持構造。
- 前記締付部材の室外側に足場取付用または照明、看板、装飾物等の付属設備の取付用の螺孔を少なくとも1カ所以上設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の板状体の支持構造。
- 前記取付孔の内側端面と締付部材間の中央部には弾性ゴムからなる止水用Oリングを設け、該Oリングを挟むようにその前後に硬質樹脂あるいは金属製とした介装部材を設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の板状体の支持構造。
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