JP3904795B2 - 基板処理方法及び基板処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体デバイスや液晶ディスプレイ等の基板の加工方法及び加工装置に係り、とくに薬液を用いて行う基板処理方法及び基板処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスや液晶ディスプレイは、基板上に種々の加工を施し最終的に微細パターンを形成して所望の機能を付加していく。このような基板の加工を行う際にはガスを用いたドライプロセスだけでなく、薬液を用いたウエットプロセスが広く用いられている。例えば、微細パターンを加工する際に用いる感光性樹脂パターンを形成する際の現像工程ではウエットプロセスが用いられている。感光性樹脂パターン(レジスト)を形成する場合において、シリコン又は石英基板上に形成された被加工膜上に、まず始めに、感光性樹脂を塗布し、露光マスクを用いて所望領域の感光性樹脂を感光させる。次いで現像液、例えば、有機溶剤又はアルカリ性の水溶液を用いてポジ型では感光部、ネガ型では未感光部を除去して感光性樹脂パターンを形成する工程が現像工程である。また露光用のクロムマスクの加工の場合にもそのクロム膜上にウエットプロセスが用いられる。この場合には石英基板上にクロム膜を形成後、感光性樹脂パターンを形成し、硝酸第2セリウムアンモニウム溶液等を用いて感光性樹脂パターンより露出したクロム膜を等方的にウエットエッチングする。
【0003】
また、加工に先立って、基板上に付着した不要な有機物を除去する場合やエッチング加工終了後残留した感光性樹脂パターンを除去する場合にも硫酸と過酸化水素水の混合薬液が用いられている。空気中の酸素とシリコン基板が反応してできる自然酸化膜も均一な加工を妨げるため薬液としてNH4 Fや希釈したHFを用いて除去される。さらに、シリコンウエハ上に金を成膜する際にはAuめっき液が用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、現像液は、処理基板上方から現像液を供給する孔を持つノズルを使用して、ウェハを回転させながら現像液を供給し、遠心力により現像液を広げる方法を取ってきた。この方法は、例えば、特開平5−13320号公報に開示されている。この方法では現像液供給孔直下ではさらに現像液が供給される一方、遠心力で広げられた現像液は、ウェハを広がってくる間にレジストを溶解させているため現像液中のアルカリが消費されてしまい、アルカリとしての濃度が低下してしまう。その結果、仕上がり寸法差が処理基板面内において出来てしまうという問題があった。
このようなことから現像液を処理基板上に薬液膜として供給することが望まれている。しかし、処理基板上方から薬液膜を供給することは容易ではない。即ち、処理基板上方に薬液膜を載せると、薬液に対する処理基板の接触角が高い場合には処理基板が薬液を弾いてしまう。このため処理に必要な量以上の薬液を供給して薬液が弾かれないようにする必要があり、結果として多量の薬液を無駄に消費するという問題があった。
【0005】
また、薬液膜を作る方法の1つに薬液膜保持部材を処理基板の上方に設け、薬液膜保持部材の下方に薬液膜を作る方法があるが、例えば、現像液膜が一定以上の厚さになれば現像液からなる薬液はしずくとなってたれてしまうし、しずくができない場合には現像液膜が薄くなってしまって現像液が保持できず、現像に必要な液量が得られないという問題があった。
これを解決するためには処理基板の処理面を下向きにし、薬液を処理基板下方に配置するという方法がある。しかし、従来提案されている方法は、現像液などの薬液を薬液溜めにためてディップ現像を行う方法であり(例えば、特開平2−101467号公報に開示されいている)、大量の薬液を必要とするという問題があった。
【0006】
また、提案されている方法は、処理基板を薬液面と平行にして処理基板を下げる、または薬液溜めを上げて薬液に接触させるというものである。この方法を実行すると処理基板と薬液の間に泡が入ってしまい、欠陥を発生させたり、欠陥には至らないまでも仕上がり寸法のばらつきを生じさせるという問題があった。この泡は、薬液と処理基板が全面同時に接触するわけではないことにより生じる。一つには薬液と処理基板の接触する時間が場所により差があるために空気が薬液と処理基板間に取り込まれることがある。また、処理基板の薬液に対する濡れ性が良くないために薬液と処理基板が接触しても薬液が弾かれ、はじかれた個所の周辺の薬液が弾かれた個所を取り囲み泡となることもある。
さらに、この方法では容器を清浄に保つのが難しく、洗浄に時間を要するという問題もある。
【0007】
又、現像工程では可溶性となったレジストが溶解する。このレジストが容器壁に接触してパーティクルの原因になることがある。また、現像液は、アルカリの水溶液である。水分蒸発によってアルカリ成分が結晶化したり、空気中の炭酸ガスと反応して炭酸塩を作って析出してきたりする。これらもパーティクルの原因となり、ひいては欠陥を発生させる。したがってこれらの付着を防止するとともに簡単に洗浄できることが重要である。特開平2−101462号公報に示すような現像液溜めを用いると現像液、リンス液を供給、排出するために凹凸やバブル等洗浄するのが難しい部材が多い。このため清浄に保つのも難しく、また洗浄に時間を要してしまうのである。
本発明は、このような事情によりなされたものであり、少ない消費量で薬液処理を行うように、処理基板上に空気を巻き込むことなく薬液膜を接触させるように薬液供給を行う基板処理方法及びこの方法を実施するための基板処理装置を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、板状の現像液保持体上に薬液を供給して薄い薬液膜を作成し、次に、薬液保持体又は処理基板の少なくとも一方を移動させるか、処理基板又は薬液保持体の一方を変形させて、薬液膜の一部と処理基板の一部を接触させた後、処理基板下面と薬液保持体上面とが平行になるようにして薬液膜と処理基板間の界面張力により処理基板上に薬液膜の接触面が処理基板全面に広がっていくようにして薬液供給を行うことを特徴としている。処理基板上に薬液膜を薄く均一に形成することが出来るので、少ない消費量で薬液処理を行うことができ、しかも薬液供給が処理基板上に空気を巻き込むことなく薬液膜を接触させるように行うことが出来る。
【0009】
すなわち、本発明の基板処理方法は、板状の薬液保持体に薬液を供給し、前記薬液保持体上に薬液膜を形成する工程と、被処理面が前記薬液膜以下の大きさである処理基板の前記被処理面の一部を前記薬液膜に接触させ、その接触を起点として前記被処理面全面が前記薬液膜に接触するまで接触を徐々に広げていく工程とを具備し、前記被処理面を前記薬液膜に接触させる前に、予め前記薬液膜を前記被処理面全面と接触する領域にまで広げておくことを特徴としている。前記処理基板の前記被処理面の一部を前記薬液膜に接触させその接触を起点として前記処理基板の前記被処理面全面が前記薬液膜に接触するまで接触を徐々に広げていく工程では、前記処理基板の前記被処理面の前記薬液に対する接触角が40°以下となる様に、前記薬液と前記処理基板間の界面張力を利用して前記被処理面全面に前記薬液を広げていくようにしても良い。薬液膜が、薬液膜と処理基板間の界面張力により、処理基板上に空気を巻き込むことなく広がっていく様になり、泡を巻き込んだり処理ムラが生じない薬液供給を行うことができる。
【0010】
前記板状の薬液保持体に薬液を供給し、前記薬液保持体上に薬液膜を形成する工程は、前記薬液保持体を回転させながら前記薬液保持体上方から前記薬液を供給するようにしても良い。薬液保持体を回転させながら薬液保持体上方から薬液を供給すると遠心力により薬液が広げられるため液厚を薄くすることができる。前記板状の薬液保持体は、前記薬液に対する接触角が30°以下であるようにしても良い。液厚を薄くすることが可能であり、均一な現像ができ、且つ薬液量も低減できる。前記板状の薬液保持体に薬液を供給し、前記薬液保持体上に薬液膜を形成する工程は、前記薬液保持体を静止させた状態で前記薬液保持体上方から前記薬液を供給し、前記薬液を広げることによって前記薬液膜を形成するようにしても良い。薬液が薬液保持体上で広がっていくので薬液膜の膜厚を薄くすることが可能であり、また、均一な現像ができ、薬液量も低減できる。
【0011】
前記薬液保持体上方から前記薬液を供給する方法は、前記薬液保持体の幅又は径とほぼ同じ長さを持つ直線型ノズルを用いて前記薬液を供給しながら前記薬液保持体の一端から他端までこの直線型ノズルを移動させて、前記薬液保持体に前記薬液を供給するようにしても良い。前記処理基板の前記被処理面の一部を前記薬液膜に接触させその接触を起点として前記処理基板の前記被処理面全面が前記薬液膜に接触するまで接触を徐々に広げていく工程は、前記処理基板を傾けて前記処理基板の前記被処理面端前記薬液膜に接触させる工程と、前記処理基板の前記被処理端が前記薬液膜に接した状態で前記処理基板を倒し、前記薬液保持体上面と平行になるよう傾けることにより前記薬液を前記薬液と前記処理基板間の界面張力により液膜として前記被処理面全面に広げていく工程とからなるようにしても良い。空気が処理基板の液膜に接していない方向に逃げて泡をかむことがなくなる。
【0012】
前記処理基板の前記被処理面の一部を前記薬液膜に接触させ前記接触を起点として前記処理基板の前記被処理面全面が前記薬液膜に接触するまで接触を徐々に広げていく工程では、前記処理基板をそらせて前記処理基板中央が前記薬液保持体側に凸部となるようにして前記処理基板を前記薬液膜に接触させ、前記処理基板中央と前記薬液膜が接した状態で前記処理基板のそりを解消させて前記薬液保持体の上面と平行になるようにし、前記薬液を前記薬液膜と前記処理基板間の界面張力により液膜として前記被処理面全面に広げていくようにしても良い。空気が処理基板の外周部に逃げて泡をかむことがなくなる。前記薬液中に界面活性剤を添加しても良い。薬液が処理基板表面ではじかれるために、周囲から回り込んだ薬液により空気だまりすなわち泡ができるという現象が起こらなくなり、泡による欠陥や薬液処理ムラが生じることのない薬液供給を行うことができる。
【0013】
前記前記被処理面に表面処理を施すようにしても良い。薬液が処理基板表面ではじかれるために、周囲から回り込んだ薬液により空気だまりすなわち泡ができるという現象が起こらなくなり、泡による欠陥や薬液処理ムラが生じることのない薬液供給を行うことができる。
本発明の基板処理装置は、板状の薬液保持体と、処理基板をその被処理面が前記薬液保持体に対向するように配置する保持機構と、前記薬液保持体上に薬液を供給して、前記処理基板の前記被処理面以上の大きさとなる前記薬液保持体上領域に薬液膜を形成する薬液供給機構と、前記薬液保持体又は前記処理基板の少なくともいずれか一方を移動させるか、もしくは前記薬液保持体又は前記処理基板のいずれか一方を変形させて、前記処理基板の前記被処理面の一部を前記薬液膜に接触させる駆動機構と、前記被処理面と前記薬液膜との前記接触を起点として前記処理基板の前記被処理面全面が前記薬液保持体上の前記薬液膜形成領域に位置する前記薬液膜に接触するまで接触を徐々に広げるように、前記薬液保持体又は前記処理基板の少なくとも一方を移動させるか、もしくは、前記薬液保持体又は前記処理基板のいずれか一方の変形を解消させる機構とを具備することを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して発明の実施の形態を説明する。
本発明の薬液処理方法は、感光性樹脂を現像液により現像する場合を例にとって説明する。そして、ウエハ処理は、感光性樹脂の塗布及び現像を一貫して行うことができる塗布現像装置に露光装置を接続して行うものである。
まず、図1乃至図4、図8乃至図12を参照して第1の実施例を説明する。
本発明の塗布現像装置及び露光機のシステム構成図である図12に示すように、塗布現像装置は、カセットステーション101、処理ステーション102、インターフェイス部103から構成され、更にインターフェイス部103で露光機104と塗布現像装置が接続されている。カセットステーション101は、被処理基板としての半導体ウエハなどのウエハ(図示せず)をウエハカセット(図示せず)で複数枚、例えば、25枚単位で外部からこのシステムに搬入又は搬出できるようになっている。また、ウエハをウエハカセットから処理ステーション102に搬入又は搬出できるようになっている。処理ステーション102は、塗布現像工程の中で1枚づつウエハに所定の処理を施す枚葉式の各種処理ユニットを所定位置に多段で配置したものである。処理ステーション102は、塗布ユニット105、現像ユニット106、オーブン型処理ユニット107から構成されている。塗布ユニット105、現像ユニット106は、例えば、カップ内でウエハをスピンチャックに載せて所定の処理を行うスピナ型ユニットであり、レジスト及び反射防止膜等の塗布、レジスト等の現像処理に用いられる。
【0015】
オーブン型処理ユニット107は、ウエハを載置台に載せて所定の処理を行うユニットであり、例えば、冷却処理を行うクーリングユニット108、レジストの定着性を高めるためのいわゆる疎水化処理を行うアドヒージョンユニット109、位置合せを行うアライメントユニット110、イクステンションユニット111、露光処理前の加熱処理を行うプリベーキングユニット112及び露光処理後の加熱処理を行うポストエクスポージャーベーキングユニット113、ベーキングユニット114などが重ねて配置されている。インターフェイス部103では、処理ステーション102と露光機104との間でウエハの受け渡しが行われる。
ウエハの処理は、次のように行われる。ウエハカセットにウエハを所定枚数載置し、カセットステーション101にこれをセットする。ウエハは、カセットステーション101からオーブン型処理ユニット107のクーリングユニット108に搬送され、40秒間載置された後、塗布ユニット105に搬送される。ここでウエハに反射防止膜を膜厚60nm塗布する。ウエハは、オーブン型処理ユニット107の175℃のベーキングユニット114に搬送され、60秒間加熱処理を行う。
【0016】
この後、ウエハは、クーリングユニット108に搬送され、23℃で60秒間冷却される。次に、レジストを塗布するためレジスト塗布ユニット105に搬送され、膜厚0.4μmのポジ型感光性樹脂を塗布する。ウエハは、オーブン型処理ユニット107の140℃のプリベーキングユニット112に搬送され、90秒間プリベーキングを行う。この後、ウエハは、クーリングユニット108に搬送され、23℃で60秒間冷却される。次に、ウエハは、インターフェイス部103に移され、露光機104内に搬入される。露光は、NA=0.6、σ=0.75、通常照明で行った。この後、ウエハは、インターフェイス部103を通って塗布現像装置に入り、ポストエクスポージャーベーキングユニット113において140℃で90秒間加熱処理される。次に、ウエハは、カセットステーションからオーブン型処理ユニットのクーリングユニットに搬送され、120秒間載置されて冷却される。
このウエハは、現像ユニットに搬送されて現像が行われる。
【0017】
次に、図1及び図2を参照してウエハ上に形成されたレジストの現像方法について説明する。図1は、図12に示す現像ユニット106に設けられたウエハを搭載した現像装置の断面図、図2は、現像膜の膜厚の現像液保持体回転数依存性を示す特性図である。現像ユニットには板状の現像液保持体1が設置されている。この現像液保持体1は、ウエハ10よりも大きく、円形をしており、真空チャック2により固定されている。また、現像液保持体1は、回転できるように真空チャック2の下に回転機構3が取りつけられている。
まず始めに現像液供給ノズル4が外部の退避位置から現像液保持体1の中央まで移動してくる。図1(a)に示すように、現像液保持体1を回転させながら現像液供給ノズル4から現像液5を現像液保持体1上に滴下する。遠心力により現像液5は現像液保持体1上に広げられ、薄い現像液膜6が現像液保持体1上にできる。次に、現像液供給ノズル4は、現像液保持体1の外側の退避位置まで移動される。
【0018】
ここで使用したレジストではウエハ10全面が露光されていたとしても、すべてのレジストを溶解させるのに必要な現像液5は、酸・アルカリの中和反応から計算して30μmの厚さが必要である。したがって、現像液膜6の膜厚は、30μm以上である必要がある。
現像液膜6の膜厚は、現像液保持体1の材質と回転数に依存している。図2に現像液保持体としてシリコン(Si)を用いた場合の現像液保持体の回転数(rpm)(横軸)に対する現像液膜の膜厚(μm)(縦軸)を示す。この図を見てわかるように、現像液保持体の回転数を4000rpmにすると30μm厚の現像液膜を作ることができる。ここでは余裕を見て滴下量を6ml(リットル)とし、回転数を2000rpmとして現像液膜の膜厚を50μmとする。
【0019】
現像液保持体は、現像液に対して接触角が低いほど低い回転数でも薄い液膜を作ることができる。また、ウエハ外に捨ててしまう現像液の液量を減らすことができる。しかし、それだけでなく、現像液保持体に対する現像液の接触角が高いと遠心力で現像液を広げても現像液が保持体上にきれいな液膜にならないという問題がある。表1に、現像液の滴下量を6ml、現像液保持体の回転数を2000rpmとしたとき、現像液保持体の回転が終わった後の現像液の状態を示す。接触角が70°の時には、回転が終わった状態では現像液がはじかれ、きれいな液膜にはなっていなかった。接触角が40°の時には回転終了直後に現像液は液膜になっていたが、ウエハ外周部の現像液が現像液の表面張力によりウエハ中央部に引っ張られてウエハ外周部で現像液がなくなってしまうプルバックが起こってしまった。30°の時にはこのようなことは起こらず、現像液保持体上に現像液膜をつくることができた。
【0020】
したがって、現像液に対する接触角は、略30°以下が望ましい。ここではシリコンを用いたが、現像液に対する接触角10°のガラス等他の材料を用いることもできる。また、現像液中に界面活性材を添加して現像液保持体と現像液との接触角を低く抑えることができる。
【0021】
【表1】
Figure 0003904795
【0022】
従来の方法としては、ウエハの上面から現像液を供給してウエハ上に現像液を盛る方法(例えば、特開平5−13320号公報参照)及び現像液溜めに現像液をため、レジスト面を下方にして現像液とレジストを接触させる方法(例えば、特開平2−10467号公報参照)がある。これらの方法では、必要とされる現像液量を考えて見ると、前者の場合には、一旦現像液がレジスト上に供給されたにもかかわらず、現像液がはじかれてしまうプルバックを避けるため現像液の膜厚が1mm以上になるようにしている。このためウエハ1枚あたりに使用する現像液の量は31ml(リットル)以上であった。
また、後者の方法では薬液溜めに水も溜めるため置換も含めて少なくとも100ml(リットル)以上の現像液を要していた。これに対して、本発明の方法を用いると現像液は6ml(リットル)以下に抑えることができ、使用する現像液量を大幅に低減できることがわかった。また、現像も問題なく行うことができ、レジストの感度も従来の方法で現像した場合と変わらなかった。
ここではストレートノズルを用いたが、本発明は、ウエハ上に現像液を供給できるノズルであればこれに限定されるものではない。
【0023】
ここで、現像液保持体として板状体を用いた。保持体が板状であることのメリットを以下に説明する。
現像処理では可溶性となったレジストが溶解する。このレジストが容器壁に接触してパーティクルの原因になることがある。また、現像液はアルカリの水溶液である。水分蒸発によってアルカリ成分が結晶化したり、空気中の炭酸ガスと反応して炭酸塩を作り、析出してきたりする。これらもパーティクルの原因となり、ひいては欠陥を発生させる。したがってこれらの付着を防止するとともに簡単に洗浄できることが重要である。特開平2−101462号公報に示すような現像液溜めを用いると現像液、リンス液を供給、排出するために凹凸やバブル等洗浄するのが難しい部材が多い。このため清浄に保つのも難しく、また洗浄に時間がかかる。しかしここでは現像液保持体が板状であるためこれらのパーティクルは通常ウエハを洗浄するように、リンスノズルを現像液保持体上方に移動させて現像液保持体を回転させながらリンス液を滴下して保持体表面を洗浄し、さらに回転数を上げてリンス液を振りきり、乾燥するという手法を用いることができ、容易に、短時間で洗浄、乾燥でき、保持体表面を清浄に保つのも容易である。
【0024】
以上が現像液保持体上に現像液膜を作る工程である。
次に、ウエハ10のレジストが塗布されている面(レジスト面)とは反対の面を真空チャック2により保持して、レジスト面が現像液保持体1に対向するように移動させる。始めに、図1(b)に示すようにウエハ10を傾け、レジストのウエハ端と現像液膜6を接触させる。この後、ウエハ10を傾けて現像液保持体1上に形成された現像液膜6を、現像液とウエハ10の界面張力を利用して広げていく。レジストと現像液の濡れ性が良ければ現像液膜6がレジスト上に順次接触していくようになる。この際、現像液は、現像液膜として広がっていくので泡をかむことがなくなる。ここではウエハ10下面と現像液保持体10がなす角度が始めは15°で、3秒間でウエハ10下面と現像液保持体1がなす角度が0°になるように倒した。
従来の一般的な現像液とレジストとでは、現像液に対するレジストの接触角は高く60°から75°を示している。この場合にはレジストが現像液を弾いてしまうためウエハを傾ける速度を遅くしないと泡が入ってしまう。
【0025】
ここで、図3、図4を参照して泡が入る理由を示す。図3及び図4は、本発明の現像液膜形成過程を説明するウエハの平面図である。ウエハ10が透明として上から現像液の広がりを観察すると、本来ならばウエハ10を倒すにつれて現像液膜6とウエハ10の接触面が接触点から移動して現像液膜6が広がっていくはずである(図3)。しかし、現像液に対するレジストの接触角が高いために図4に示すように現像液が濡れず、液の広がりが停止する場所ができてしまう。しかし、弾かれ方は場所により一様ではないので、現像液の広がりが停止した場所の周囲で現像液膜6がレジストと濡れると、現像液の広がりが停止した場所の空気が逃げ場を失い、空気溜まりができて泡となってしまう。これが欠陥を引き起こすのである。また、周囲の液面が進行してうまく空気を追い出し、液面の広がりが止まった部分に現像液が供給されて泡の発生が回避できても現像時間の差や現像液の濃度差が原因で現像が他の部分よりも遅くなり、その結果仕上がり寸法が太くなり、ウエハ面内での仕上がり寸法のばらつきを大きくしてしまうという問題が起こってしまう。
【0026】
そこで、この実施例では現像液に界面活性剤を添加し、現像液に対するレジストの接触角が40°以下となるようにする。現像液に界面活性剤を添加してレジストに対する接触角を低下させ、泡の入り方を調べた結果を表2に示す。現像液に対するレジストの接触角が70°の時にはウエハを除々に傾斜させて現像液とレジストを接触させていった時に後半で泡が入ってしまった。泡が入ってしまった場所では現像されず現像不良になってしまった。一方、界面活性剤を添加して接触角が40°、20°になるようにした場合には泡は、観察されなかった。このため現像液の接触角は、40°以下にする必要がある。
【0027】
【表2】
Figure 0003904795
【0028】
これにより現像液がレジストに弾かれ難くなり、ウエハを傾ける速度を速くしても大きな泡が入らなくなる。そのため、欠陥も、大きな泡が入ったことによる大きな現像不良は無くなり、また、マイクロバルブが原因と思われる欠陥も現像液のレジストに対する接触角が70°の場合にはウエハ1枚当たり100個から200個発生していたのが、現像液の接触角が40°になるようにした場合にはウエハ1枚あたり数個程度に低減し、さらに現像液の接触角が20°になると、マイクロバブルが原因と思われる欠陥は殆ど認められなかった。
また、現像液の供給のされかたにも接触角が高いときと比べるとスムースになる。図8、図9は、現像液の供給され方を調べるために、0.21Nの希釈した現像液を用いて、本発明の方法でネガレジストを短時間現像した結果を示す特性図である。ネガレジストは、希釈現像液で溶解するが、現像液の膜厚のばらつきで、どれだけスムーズに現像液が供給されたかを観察することができる。現像液がスムーズに供給されていれば現像液の膜厚のばらつきは小さくなるはずであり、現像液がはじかれたり、泡が入ったりして不均一に供給されれば現像後の膜厚ばらつきは大きくなる。図8の上面に示してあるようにウエハを傾斜させて現像液膜とレジストを接触させていったとき、ウエハ中心から50mm離れた位置の膜厚ばらつきを測定した。
【0029】
接触角70°では左側の膜厚150nm付近は泡が入ってしまい、現像残りとなってしまった。図9は,図8の縦軸を拡大したものである。接触角70°の場合は現像されている部分であっても膜厚ばらつきが大きいことがわかる。また、接触角40°、20°と下がっていくに従い、膜厚ばらつきは小さくなっていくこともわかる。このように現像液のレジストに対する接触角が小さくなるにつれて現像液はスムーズに盛られるようになる。実際に、接触角が70°の現像液を使用した場合と接触角が40°の現像液を使用した場合で仕上がり寸法の均一性を比べると、接触角が70°の現像液を使用した場合に泡が入った部分を除いても3σで15nmであったものが接触角40°の現像液を用いると仕上がり寸法の面内均一性は3σで6nmとなり、寸法均一性が向上していた。
レジストの現像液に対する接触角は低ければ低いほど泡が入り難くなり、欠陥が低減する。接触角40°近辺が問題のないレベルの境目であり、接触角40°以下であれば、大きな泡が入り難くなり、欠陥検査装置でしかわからないようなマイクロバルブもウエハ1枚あたり数個レベルとなる。したがって、レジストの現像液に対する接触角は40°以下が適当と考えられる。
【0030】
ここでは現象液の接触角を界面活性剤の添加により低下させたが、添加する主旨は現像液のレジストに対する接触角を低下させることであり、レジストに表面処理、例えば、親水性の膜をレジスト表面に塗布するといった方法を施して接触角を低下させても良い。
以上が現像液をウエハ全面に供給する工程である。次に、60秒間、現像液が現像液保持板と基板の間にはさまれるサンドイッチ構造になるように保って現像が行われる。
次にウエハを上方に引き上げた後、ウエハをリンスする。ここでは1例として、ウエハをリンスユニットに移動してリンスを行った例について述べる。ウエハは、レジスト面が上を向くように裏返され、リンスユニットに搬送される。ウエハは、リンスユニットの真空チャックに固定される。リンスユニットにはリンス液が供給できるリンスノズルがアームに固定され、移動可能となっている。リンスノズルを処理基板中央にくるよう移動させた後、リンス液を出す一方でウエハを回転させてリンスを行う。リンス方法は、これに限定されるものではなく、ウエハのレジスト面を下にしたまま下方からリンス液を吹き付けても良い。また、リンス液をためたリンス液溜めにウエハのレジスト面を接触させて現像を停止させる工程をリンス液を下方から吹き付ける前に行っても良い。
【0031】
この後、ウエハを乾燥させて現像工程が終了する。ウエハは、リンスユニットを出て塗布現像装置のカセットステーションに運ばれ、レジストパターン形成が終了する。
次ぎに、図10及び図11を参照してこの実施例に使用した現像ユニットを説明する。図10は、現像ユニットの断面図、図11は、現像ユニットの平面図である。ウエハは、レジスト面が下を向くようにして真空チャックの下方に固定される。真空チャックは、蝶番い状の高精度軸受けにより支持部材に取り付けられており、さらに、支持部材は、ウエハアームに固定されている。ウエハアームは空気の出し入れにより上下動、回転運動が可能なシリンダーにつながっている。シリンダーは、真空チャックが振動しないよう防振対策がなされた高精度のものを用いた。真空チャック上方には滑車及び糸車のついたモーターが取り付けられている。ウエハを現像液保持体上面に平行にする時にはモーターを回転させて糸を緩め、蝶番い(高精度軸受け)部分を支点として真空チャックを回転させ、自重で平行となるようにする。ウエハを現像液保持体上面に対して斜めにする時にはモーターを先程とは逆に回転させて糸を引っ張り、蝶番い(高精度軸受け)部分を支点として滑車固定板と真空チャックが密着するようにする。モーターは、直流電流につながっており、正負のつなぎ替えにより正逆回転が可能である。
【0032】
ウエハの一端を現像液と接触させた後、ウエハを除々に傾けていくためには速度の抑制が重要である。モーターと糸車の間にギア列を入れてトルクを稼ぎ、且つ速度を落とせるようにしてある。また、モーターの直流電流量を可変にすることでモーターの回転速度を変化させ、ウエハの傾いていく速度を制御できるようになっている。現像液供給ノズルは、ノズルホルダーによりノズルアームに取り付けられている。ノズルアームは、上下動可能なシリンダーにつながって下り、さらにレール上を移動してノズル待避位置(図11の位置)から現像液供給位置までの間を平行移動できるようにしてある。
【0033】
次に、この現像ユニットの動きを説明する。
始めの状態では真空チャックは、真空チャック待避位置(図11中の点線の位置)にあり、下に下りている。現像液供給ノズルは、ノズル待避位置より現像液保持体上に移動し、下方に下りる。現像液保持体をモーターにより回転させながら現像液を供給して現像液膜を作る。現像ノズルは、現像液の供給を終えると上方に上がり、さらにノズル待避位置までレールに沿って移動する。真空チャック面を現像液保持体上面と平行になるようにしておく。搬送されてきたウエハのレジスト面を下にして真空チャック面に固定する。シリンダーを用いて真空チャックを持ち上げ、ウエハアームを回転させて、真空チャックを真空チャック待避位置から現像液保持体上面に移動させる。次に、モーターを回転させて糸を引っ張り、高精度軸受けを支点として、滑車固定板と接触するところまで真空チャックを持ち上げ、ウエハを斜めに維持する。ウエハが斜めになった状態で、ウエハアームを、ウエハの一端と現像液が接触する位置まで下げる。モーターを逆回転させて糸をゆるめるることによりウエハは、高精度軸受けを支点として、斜めに倒れてゆく。これにより現像液膜がウエハ全面と接触して現像が始まる。
【0034】
現像を終了させる際には、シリンダーを用いてウエハアームを持ち上げ、さらに、ウエハアームを回転させて真空チャック待避位置まで真空チャックを移動させる。ウエハは、真空チャック待避位置でアームに載せかえられ、リンスユニットに搬送される。
【0035】
次に、図5を参照して第2の実施例を説明する。
図5は、ウエハを搭載した現像装置の概略断面図である。図5は、現像液膜を作る第1の実施例とは異なる他の方法を示している。現像液保持体21を回転させない状態で現像液供給ノズル24を配置して現像液25を供給する。この際、真空チャック22で保持された現像液保持体21の現像液に対する接触角を30°以下と低くしておけば現像液は広がっていき、現像液膜26を作ることができるし、現像液膜26を薄くすることができる。現像液保持体21に対する現像液の接触角が高いと現像液が広がらず現像液の滴下量を増やさないと8インチ領域にきれいな液膜を作ることができない。現像液量を従来の半分以下、すなわち、15.5ml以下に削減し、5秒以内で8インチ領域に現像液を広げることを目標とすると、現像液保持体21の現像液に対する接触角は、30°以下であることが必要である。ここでは現像液保持体21として現像液との接触角が10°の硝子を用いた。現像液供給ノズルは、ストレートノズルでも、図5に示すシャワーノズル24でも良い。また、現像液保持体の径又は1辺の長さとほぼ長さが同じ直線型ノズルを現像液を供給しながらウエハの一端から他端に移動させて現像液を供給してもよい。
現像液保持体上に現像液膜を形成してから現像液をウエハ全面に供給する工程に移行する。
【0036】
次に、図6及び図7を参照して第3の実施例を説明する。
この実施例では、現像液保持体に形成された現像液膜から現像液をウエハ全面に供給する方法を説明する。図6は、ウエハを支持する真空チャックの平面図及び断面図、図7は、真空チャックを用いて現像液をウエハに供給する現像装置の概略断面図である。
まず、図6に示すように、ウエハ30を裏面から外周部及び中央部で別々に真空チャックする。図6(a)は、ウエハ30表面から見たときの真空チャック32の位置を示している。ウエハ30の中央部と外周部で別々に真空チャックされている。図6(b)は、その断面図である。中央部の真空チャック322は、シャフトA324に固定されており、外周部の真空チャック321は、中空リング323に固定され、これがシャフトB325につながっている。シャフトA324とシャフトB325は別々に上下動を制御されている。
【0037】
次に、図7(a)に示すように、ウエハ30の中央部が凹型になるよう中央部の真空チャック322を出張らせ、ウエハ30を変形させる。この形状を保ったままウエハ30を下降させ、凹部のみが現像液膜36と接触するようにする。この後、図7(b)に示すように、外周部の真空チャック321のみを下降させてウエハ30が平坦になるようにし、中央部から外周部に向かって、現像液とレジストの間の界面張力を利用して現像液膜36を広がらせる。この方法により泡を入れることなく、現像液膜を広げることができる。
本発明で述べている現像液をウエハ全面に供給する方法は、基本的には次のようなものである。現像液膜の一部とウエハの一部を、現像液保持体又はウエハを移動させるもしくはウエハを変形させることによって接触させる。その後、ウエハと現像液保持体が平行になるようにする。このとき現像液膜とウエハの一部が接触した場所が起点(接触点)となって、現像液とレジストの間の界面張力により、液膜が広がっていくので泡が入らずに現像液膜が広がっていく。最初の起点から液膜が広がっていく時に泡が逃げられるようにウエハと現像液保持体が平行となるようにできれば起点の位置は限定されない。
上記では薬液処理として感光性樹脂の現像工程を例にとって説明したが、薬液処理はこれに限定されるものではなく、露光用クロムマスクのウエットエッチング工程、シリコンウエハ上の自然酸化膜除去工程等の薬液処理にも適用可能である。また、ウエハ以外でも液晶、コンパクトデイスク(CD)等の処理にも適用できる。
【0038】
【発明の効果】
本発明は、薬液膜の一部と処理基板の一部を接触させた後、処理基板を薬液保持体と平行になるようにすることにより薬液膜が、この薬液膜と処理基板間の界面張力により、処理基板上に空気を巻き込むことなく広がっていくようになり、泡を巻き込んだり処理ムラが生じることのない薬液供給を行うことができる。また、板状の薬液保持体上に薬液膜を作成して現像を行うのでディップに比べて少量の液量であり、且つ処理に必要な液量を得ることができる。また、薬液保持体が板状であるため、凹凸がなくパーティクルの洗浄が容易であるので清浄に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を説明するための現像装置の概略断面図。
【図2】本発明の現像液膜の膜厚の現像液保持体回転数依存性を示す特性図。
【図3】本発明の現像液膜形成過程を説明するウエハの平面図。
【図4】現像液膜形成過程で生ずる泡の生成メカニズムを説明するウエハの平面図。
【図5】本発明の第2の実施例を説明するための現像装置の概略断面図。
【図6】本発明の第3の実施例で用いた現像装置の平面図及び断面図。
【図7】本発明の第3の実施例を説明するための現像装置の平面図及び断面図。
【図8】本発明の現像液の供給され方を調べるために0.21Nの希釈した現像液を用いて本発明の方法でネガレジストを短時間現像した結果を示す特性図。
【図9】本発明の現像液供給のされ方を調べるために0.21Nの希釈した現像液を用いて本発明の方法でネガレジストを短時間現像した結果を示す特性図。
【図10】本発明の第1の実施例で用いた現像ユニットの断面図。
【図11】本発明の第1の実施例で用いた現像ユニットの平面図。
【図12】本発明の塗布現像装置及び露光機のシステム構成図。
【符号の説明】
1、21、31・・・現像液保持体、
2、22、32、321、322・・・真空チャック、
3・・・回転機構、 4・・・現像液供給ノズル、 5、25・・・現像液、
6、26、36・・・現像液膜、 10、30・・・ウエハ、
24・・・シャワーノズル、 101・・・カセットステーション、
102・・・処理ステーション、 103・・・インターフェイス部、
104・・・露光装置、 105・・・塗布ユニット、
106・・・現像ユニット、 107・・・オーブン型処理ユニット、
108・・・クーリング、 109・・・アドヒージョン、
110・・・アライメント、 111・・・イクステンション、
112・・・プリベーキング、
113・・・ポストエクスポージャーベーキング、
114・・・ベーキング、 323・・・中空リング、
324、325・・・シャフト。

Claims (11)

  1. 板状の薬液保持体に薬液を供給し、前記薬液保持体上に薬液膜を形成する工程と、
    被処理面が前記薬液膜以下の大きさである処理基板の前記被処理面の一部を前記薬液膜に接触させ、その接触を起点として前記被処理面全面が前記薬液膜に接触するまで接触を徐々に広げていく工程とを具備し、
    前記被処理面を前記薬液膜に接触させる前に、予め前記薬液膜を前記被処理面全面と接触する領域にまで広げておくことを特徴とする基板処理方法。
  2. 前記処理基板の前記被処理面の一部を前記薬液膜に接触させ、その接触を起点として前記処理基板の前記被処理面全面が前記薬液膜に接触するまで接触を徐々に広げていく工程では、前記処理基板の前記被処理面の前記薬液に対する接触角が40°以下となる様に、前記薬液と前記処理基板間の界面張力を利用して前記被処理面全面に前記薬液を広げていくことを特徴とする請求項1に記載の薬液処理方法。
  3. 前記板状の薬液保持体に薬液を供給し、前記薬液保持体上に薬液膜を形成する工程は、前記薬液保持体を回転させながら前記薬液保持体上方から前記薬液を供給することを特徴とする請求項1又は2に記載の薬液処理方法。
  4. 前記板状の薬液保持体に薬液を供給し、前記薬液保持体上に薬液膜を形成する工程では、前記薬液保持体を静止させた状態で前記薬液保持体上方から前記薬液を供給し、前記薬液を広げることによって前記薬液膜を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の薬液処理方法。
  5. 前記薬液保持体上方から前記薬液を供給する方法は、前記薬液保持体の幅又は径とほぼ同じ長さを持つ直線型ノズルを用いて前記薬液を供給しながら前記薬液保持体の一端から他端までこの直線型ノズルを移動させて、前記薬液保持体に前記薬液を供給することを特徴とする請求項に記載の薬液処理方法。
  6. 前記板状の薬液保持体は、前記薬液に対する接触角が30°以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の薬液処理方法。
  7. 前記処理基板の前記被処理面の一部を前記薬液膜に接触させ、その接触を起点として前記処理基板の前記被処理面全面が前記薬液膜に接触するまで接触を徐々に広げていく工程は、前記処理基板を傾けて前記処理基板の前記被処理面端前記薬液膜に接触させる工程と、前記処理基板の前記被処理端が前記薬液膜に接した状態で前記処理基板を倒し、前記薬液保持体上面と平行になるよう傾けることにより前記薬液を前記薬液と前記処理基板間の界面張力により液膜として前記被処理面全面に広げていく工程とからなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の薬液処理方法。
  8. 前記処理基板の前記被処理面の一部を前記薬液膜に接触させ、前記接触を起点として前記処理基板の前記被処理面全面が前記薬液膜に接触するまで接触を徐々に広げていく工程では、前記処理基板をそらせて前記処理基板中央が前記薬液保持体側に凸部となるようにして前記処理基板を前記薬液膜に接触させ、前記処理基板中央と前記薬液膜が接した状態で前記処理基板のそりを解消させて前記薬液保持体の上面と平行になるようにし、前記薬液を前記薬液膜と前記処理基板間の界面張力により液膜として前記被処理面全面に広げていくことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の薬液処理方法。
  9. 前記薬液中に界面活性剤を添加することを特徴とする請求項2に記載の薬液処理方法。
  10. 前記処理基板の前記被処理面に表面処理を施して、前記被処理面の前記薬液に対する接触角を40°以下とすることを特徴とする請求項2に記載の薬液処理方法。
  11. 板状の薬液保持体と、処理基板をその被処理面が前記薬液保持体に対向するように配置する保持機構と、前記薬液保持体上に薬液を供給して、前記処理基板の前記被処理面以上の大きさとなる前記薬液保持体上領域に薬液膜を形成する薬液供給機構と、前記薬液保持体又は前記処理基板の少なくともいずれか一方を移動させるか、もしくは前記薬液保持体又は前記処理基板のいずれか一方を変形させて、前記処理基板の前記被処理面の一部を前記薬液膜に接触させる駆動機構と、前記被処理面と前記薬液膜との前記接触を起点として前記処理基板の前記被処理面全面が前記薬液保持体上の前記薬液膜形成領域に位置する前記薬液膜に接触するまで接触を徐々に広げるように、前記薬液保持体又は前記処理基板の少なくとも一方を移動させるか、もしくは、前記薬液保持体又は前記処理基板のいずれか一方の変形を解消させる機構とを具備することを特徴とする基板処理装置。
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