JP3904695B2 - 部品搭載装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも二つの作業ヘッド移動軸を有してチップ状電子部品を部品供給装置から個別に取り上げながらプリント回路基板へ自動搭載する部品搭載装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、二軸型ワンバイワン方式の部品搭載装置がある。この部品搭載装置は、図11に模式的に示すように、不図示の案内レールとコンベアベルトにより基台1の中央部に搬入されてくるプリント回路基板(以下、単に基板という)2に多数のチップ状電子部品(以下、単に部品という)3を搭載する。この搭載作業を行う2つの作業塔4及び5は、移動軸6及び7に左右(X軸方向)に摺動自在に夫々支持されている。一方の移動軸6は、基台1の上方に配置された固定レール8a、8b間に摺動自在に差し渡されて前後(Y軸方向)に移動し、他方の移動軸7は、これも基台1上方に配置された他の固定レール9a、9b間に摺動自在に差し渡されて上記同様に前後(Y軸方向)に移動する。これにより、作業塔4及び5は基台1上の作業領域を前後左右に移動自在である。これらの作業塔4及び5の先端には、特には図示しないが、1個又は複数個の作業ヘッドが配設されている。作業ヘッドは作業塔4及び5に対して上下に移動自在であり、先端にはノズル又はクリッパー(以下、ノズルとのみいう)を装着している。作業ヘッドは、基台1の前部と後部に配置されている不図示の部品供給装置から部品を吸着し、基台1上を上下、前後、及び左右に自在に移動して、その部品を基板2上に搭載する。ところで、このような二軸型ワンバイワン方式の部品搭載装置では、二つの移動軸6及び7が、互いに衝突しないように移動の動作を制御しなければならない。
【0003】
図12は二つの移動軸6及び7の代表的な動作の様式(動作パターン)とその動作パターンに対応する制御の様子を示す図である。同図に示すA〜Hのパターンは、いずれも黒丸が移動軸6(自移動軸、以下、単に自軸という)の現在位置、破線の丸が移動軸6(自軸)の移動目的位置、白四角が移動軸7(相手移動軸、以下、単に相手軸という)の移動開始位置、黒四角が移動軸7(相手軸)の現在位置、そして、破線の四角が移動軸7(相手軸)の移動目的位置である。また、矢印は移動しようとする方向又は移動した方向を示している。尚、以下、移動目的位置を単に目的地点ということにする。
【0004】
同図に示すパターンAの場合は、相手軸が部品を吸着して既に搭載位置に向かって移動を開始しており、且つ互いの目的地点(搭載位置)が交錯している。このような場合は自軸は移動せず、パターンが変化するまで停止している(NG)。パターンBの場合は、互いに部品の吸着を行ってこれから搭載位置へ移動しようとしているときであり、その目的地点(搭載位置)が交錯していないので、この場合は夫々目的地点へ移動する(OK)。パターンCの場合は、相手軸が部品の搭載を終えて部品の吸着位置へ逃げ動作に入っており、且つ自軸の目的地点(搭載位置)が相手軸の移動開始位置(搭載位置)よりも手前であるので、この場合は自軸の移動を開始する(OK)。
【0005】
パターンDの場合は、相手軸の移動開始位置(搭載位置)は自軸の目的地点(搭載位置)よりも手前であったけれども、その相手軸の現在位置が自軸の目的地点を通過して向こう側に移動中であり、このような場合は、自軸の移動を開始する(OK)。一方、パターンEでは、相手軸の移動開始位置が自軸の目的地点よりも手前であって且つその現在位置が自軸の目的地点の手前にある。このような場合は、自軸は移動せず停止している(NG)。
【0006】
また、パターンFは、作業塔に複数の作業ヘッドを有する相手軸が移動開始位置(最初の搭載位置)から目的地点(次の搭載位置)へ移動中であり、且つその目的地点が自軸の目的地点(搭載位置)よりも手前である。このような場合は、自軸は移動せず停止している(NG)。更に、パターンGは、相手軸が停止している(搭載中)であって、その手前に自軸の目的地点がある場合であり、この場合は自軸の移動を開始する(OK)。一方、パターンHは、相手軸が停止しており(搭載中)、その向こう側に自軸の目的地点がある場合であり、この場合は自軸は移動せず停止している(NG)。
【0007】
従来は、現在のパターンが上記のパターンA〜Hのいずれであるかを順次検証し、OKのパターンであれば移動を開始し、NGとなるパターンのときは例えば4ms(ミリ秒)待機して再び現在のパターンを検証するということを行っていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、パターンA、E、F、及びHの場合は、相手軸が自軸の目的地点を向こう側へ通過していくまでは、自軸を停止させていたため、この停止時間(非動作時間)が動作時間に対して比較的長く、これが累積すると無視できない浪費時間となって部品搭載作業の能率向上を阻害するという問題が発生した。また、この停止によって浪費された時間を取り戻すべく移動開始の際には極めて大きな加速度で目的地点まで高速に移動する。このため駆動系に大きな負荷がかかって装置全体の損耗を早め耐久性が低下するという問題もあった。
【0009】
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、無理のない速度で移動して駆動系の早期の損耗を防止するとともに搭載処理を高速に行うよう二軸の移動を制御する部品搭載装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以下に、図1(a) 〜(c) に示す動作状態原理図及び同図(d) に示す不具合図を参照しながら、本発明の部品搭載装置の構成を述べる。尚、同図(a) 〜(d) に示す白丸印は第1の移動軸の移動開始位置を示し、黒丸印は第1の移動軸が最初に停止すべき一時的な目標位置を示し、そして、破線丸印は第1の移動軸の移動目的位置を示している。また、白四角印は第2の移動軸の移動開始位置を示し、黒四角印は第2の移動軸の現在位置を示し、そして、破線四角印は第2の移動軸の移動目的位置を示している。
【0011】
本発明は、X、Y、Z三次元の作業空間を移動自在な二つの作業ヘッドを夫々Y軸方向へ移動させる第1の移動軸と第2の移動軸を有して前記作業ヘッドによりチップ状電子部品を部品供給装置から個別に取り上げながらプリント回路基板へ自動搭載する部品搭載装置に適用される。
【0012】
本発明の部品搭載装置は、上記第1の移動軸の位置を検出する第1位置検出手段と、上記第1の移動軸の単位時間当りの位置を算出する第1単位時間当り位置算出手段と、上記第2の移動軸の位置を検出する第2位置検出手段と、上記第2の移動軸の単位時間当りの位置を算出する第2単位時間当り位置算出手段と、上記第2位置検出手段により検出された上記第2の移動軸の位置と上記第2単位時間当り位置算出手段により算出された上記第2の移動軸の移動位置と上記第1単位時間当り位置算出手段により算出された上記第1の移動軸の移動位置とに基づいて上記第1の移動軸を上記第2の移動軸に衝突しないよう移動目的位置に移動させる第1移動手段とを備えて構成される。
【0013】
上記第1移動手段は、例えば請求項2記載のように、上記第2の移動軸の現在停止位置が上記第1の移動軸の移動目的位置と交錯しているときは上記第1の移動軸を上記第2の移動軸に衝突しない位置を一時的に目標として移動を開始させる(図1(a) 参照)。
【0014】
また、例えば請求項3記載のように、上記第2の移動軸が上記第1の移動軸から逃げ方向に移動を開始したときは上記第2の移動軸に追従して上記第1の移動軸を移動目的位置に向けて移動させる(図1(b) 参照)。
【0015】
更に、例えば請求項4記載のように、停止中の上記第2の移動軸に近づく方向に上記第1の移動軸が移動しているときは上記第2の移動軸が上記第1の移動軸から逃げ方向に移動を開始したとき上記第1の移動軸を上記第2の移動軸に追従させ移動目的位置に向けて移動させる(図1(c) 参照)。
【0016】
そして、例えば請求項5記載のように、上記第2の移動軸の移動目的位置と上記第1の移動軸の移動目的位置とが交錯しているときは、上記第1の移動軸が優先指定されているときには上記第2の移動軸に衝突しないように上記第1の移動軸を移動目的位置へ移動させ、一方、上記第2の移動軸が優先指定されているときは上記第1の移動軸を上記第2の移動軸に衝突しない位置まで一時的に移動させる。これにより、例えば図1(d) に示す互いに動きが取れなくなるデッドロック状態となることが回避される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図2は、一実施の形態における部品搭載装置の主要部の構成を示す斜視図である。同図に示す部品搭載装置10は、四軸型のワンバイワン方式の部品搭載装置である。同図に示すように、この部品搭載装置10は、上方及び周囲を、図示を省略した保護カバーに覆われており、基台11の内部に、各部を制御する中央制御部、工程ライン前段の装置から搬入されてくる基板を位置決めして支持するプレート装置、各部を駆動する駆動源等を備えている。また、保護カバーの前面には、外部から各種の指示を入力することができるタッチパネルと液晶ディスプレイからなる入力装置等が配設されている。
【0018】
基台11には、その中央に、これも図示を省略した固定と可動の1対の平行する基板案内レールが基板の搬送方向(X軸方向、図の斜め右下から斜め左上方向)に水平に延在して配設される。これらの基板案内レールの下部に接してループ状の複数のコンベアベルトが走行可能に配設され、それぞれ数ミリ幅のベルト脇部を基板案内レールの下から基板搬送路に覗かせて、ベルト駆動モータにより駆動され、基板搬送方向に走行し、基板の裏面両側を下から支持しながら基板を搬送するように構成されている。この搭載装置は、第1の基板固定位置(例えば基台11の中央より右方)において所定の部品を基板に搭載し、次に必要に応じて第2の基板固定位置(基台11の中央より左方)に基板を移動させた後、他の部品を搭載して一枚の基板への部品搭載を完了するようになっている。
【0019】
基台11の上方に、基板搬入路と直角の方向に並行して延在する2本のY軸支持梁12a及び12bが装置本体フレームに固定されて配設される。これらY軸支持梁12a及び12bには夫々(以下、同一の構成であるためY軸支持梁12aに係る各構成部分についてのみ番号を付して説明する)2本のY軸ボールねじ13−1及び13−2が並行して配設され、これらY軸ボールねじ13−1及び13−2を回転駆動する2個のモータ14−1及び14−2が配設され、更に2本のX軸レール15−1及び15−2がその長手方向をX軸方向と並行にして懸架される。
【0020】
上記一方のY軸ボールねじ13−1にはX軸レール15−1の不図示のナットが螺合し、他方のY軸ボールねじ13−2にはX軸レール15−2のナットが螺合している。中央制御装置からの制御により、モータ14−1又は14−2が正逆いずれかの方向に回転すると、これに駆動されてY軸ボールねじ13−1又は13−2が正逆いずれかへ回転し、この回転に応じてX軸レール15−1又は15−2がY軸方向へ進退する。
【0021】
そして、上記のX軸レール15−1には、基板に部品を搭載する作業を行う作業塔17−1が滑動自在に懸架され、上部には作業塔17−1を移動駆動するモータ16−1が配設される。作業塔17−1は、不図示のX軸ボールねじ及び歯付きベルトを介してモータ16−1に連結されている。モータ16−1が中央制御装置からの制御により、正逆いずれかの方向に回転すると、これに駆動されてX軸ボールねじが正逆いずれかへ回転し、この回転に応じて作業塔17−1がX軸レール15−1の長手方向(X軸方向)へ進退する。これにより、作業塔17−1は、Y軸方向及びX軸方向に自在に移動可能に構成されている。
【0022】
また、X軸レール15−2についても同様であり、モータ16−2及びこのモータ16−2に不図示のX軸ボールねじ及び歯付きベルトを介して連結された作業塔17−2が配設されている。これもモータ16−2が中央制御装置からの制御により正逆いずれかの方向に回転すると、これに駆動されてX軸ボールねじが正逆いずれかへ回転し、この回転に応じて作業塔17−2がX軸レール15−2の長手方向(X軸方向)へ進退する。これにより、作業塔17−2は、Y軸方向及びX軸方向に自在に移動可能に構成されている。
【0023】
作業塔17−1(他の作業塔17−2及び支持梁12bに配設された2つの作業塔についても同様)には、上下に移動自在な2つの作業ヘッド18−1a及び18−1bが配設される。作業ヘッド18−1a及び18−1bの先端には部品を吸着するノズルが交換自在に装着されている。
【0024】
上記支持梁12aの2つの作業塔17−1及び作業塔17−2は、夫々の作業ヘッド18−1a、18−1b及び作業ヘッド18−2a、18−2bにより、前後に連続して搬入されてくる2枚の基板の後方の基板に部品を搭載する。そして、支持梁12bの2つの作業塔の夫々2つの作業ヘッドは、上記前後に連続して搬入されてくる2枚の基板の前方の基板に部品を搭載するように全体が構成されている。
【0025】
また、基台11上の前部(図の斜め左手前)と後部(図の斜め右向う側)には特には図示しないが夫々部品を作業ヘッド18−1a、18−1b、・・・に供給するための部品カセット台が配設されている。これらの部品カセット台上には、基板に搭載すべき複数種類の部品毎に対応する部品テープカセットが通常最大50個前後まで着脱自在に予め装着される。
【0026】
これら部品カセット台と固定又は可動の基板案内レールとの間には部品認識用カメラやノズル交換器等が配設される。作業塔の作業ヘッドは、吸着すべき部品に適応するノズルをノズル交換器から選択して装着し、上記の部品テープカセットから所望の部品を吸着して基板に搭載する。このとき作業ヘッド18−1a、18−1b、・・・の吸着ノズルが部品カセット台上の部品テープカセットから部品を吸着して基板の上方へ移動する途上において部品認識用カメラが待機し、吸着ノズルが吸着している部品を下方から撮像して保持位置偏差を検出し、中央制御部がその偏差を補正する。
【0027】
図3は、上記の中央制御部のブロック図である。中央制御部は、装置全体を制御するCPU(中央演算処理装置)20を有しており、そのCPU10には、バス11を介して読み出し専用メモリであるROM22、読み書き自在のメモリであるRAM23、認識画像を処理する画像処理部24、キー入力部25、I/O制御部26等が接続されている。ROM22には、上記各部を制御するプログラムが格納されている。
【0028】
RAMは、例えばフロッピーディスクやコンパクトディスク等の外部記録装置からI/O制御部26を介して読み込まれた部品搭載制御プログラムを記憶する領域と、基準位置データや偏差値データ等を記憶する複数の領域と、演算処理の中間データを一時的に記憶するワーク領域などを備えている。CPU20は、ROM22から読み出す制御プログラムに基づいて上記各部を制御しながら、RAM23から読み出した部品搭載制御プログラムに従って後述する二軸の移動制御を実行する。
【0029】
画像処理部24は、部品認識用カメラや基板認識カメラを駆動して、その撮像のアナログ信号をデジタル信号に変換し、内蔵のメモリにドットイメージで展開して、これをCPU20に転送する。これにより、部品搭載制御プログラムに記述されている部品の正しくあるべき搭載姿勢及び基板上の正しい搭載位置とに基づいて作業ヘッドの位置の補正が行われる。
【0030】
キー入力部25は、入力装置の入力操作キーに接続されており、入力操作キーの外部からの操作信号をCPU20に出力する。I/O制御部26には、コンベアベルトを駆動するベルト駆動モータのドライバ、X軸レールやY軸ボールねじを駆動する各モータのドライバ、各種センサを駆動するドライバ、プレート装置を昇降させるシリンダのドライバ、入力装置の異常表示ランプ(警報ランプ)等を駆動するドライバ、入力装置の液晶ディスプレイを表示駆動するドライバ、外部記憶装置を駆動するドライバ等、各種のドライバが接続されている。
【0031】
図4(a),(b),(c) は、上記部品搭載装置の中央制御部による二軸(二本の移動軸(X軸レール))の移動制御方法の基本を示す図である。同図(a),(b),(c) は部品搭載装置の側面から二本の移動軸A31及びB32のみを見た図である。図4(a),(b),(c) に示す移動軸A31は、例えば図2のX軸レール15−1に対応しており、図4(a),(b),(c) に示す移動軸B32は、図2のX軸レール15−2に対応している。また、図4(a),(b),(c) に目標として破線で示す位置は、作業塔17−1(つまり作業ヘッド18−1a、18−1b)又は作業塔17−2(つまり作業ヘッド18−2a、18−2b)による部品カセット台上の部品吸着位置、部品認識カメラによる部品認識位置、基板上への部品搭載位置等である。
【0032】
先ず、図4(a) に示すように、移動軸A31と移動軸B32が夫々部品カセット台上の位置P1及びP2における部品の吸着(支持している作業塔の作業ヘッドによる部品の吸着)を完了して、その吸着した部品を搭載すべく、移動軸A31は基板上の搭載位置(目標T1)へ移動しようとし、移動軸B32は同じく基板上の搭載位置(目標T2)へ移動しようとしている。
【0033】
中央制御部は、先ず移動軸A31又はB32に予め優先権が設定されているか否かを判別し、優先権が設定されていれば、その優先権が設定されている方の移動軸(同図(a) の例では移動軸A31)を目的地点に向けて移動させる。この目的地点は後述する真の目標T1ではなく、特には図示しないがこの真の目標T1の近傍にある搭載プログラムの搭載位置パラメータにより指定されている部品搭載位置(補正前の位置、T1−0とする)である。
【0034】
また、このとき移動軸A31の前述した作業塔は、その作業ヘッドがXY平面空域を移動開始位置から目的地点まで直線を描いて移動するように、移動軸A31上を摺動して直線補完を行う。また、移動軸A31側ではこのように移動しながら上記吸着した部品の画像認識により得られた姿勢に基づく搭載位置の補正を行っている。このため移動軸A31は、最初は目標T1−0よりも上記画像認識により補正され得る最大範囲手前の位置を仮の目標T1′として移動し、この移動中に上記の位置補正の算出を完了した時点で仮の目標T1′から真の目標T1に目的地点を切換えて移動する。
【0035】
そして、移動軸B32は、真の目標T2(この場合も実際には搭載プロラム上の部品搭載位置T2−0)に向かう直線経路において移動軸A31と衝突しないY軸上の位置を仮の目標T2′として移動してこの仮の目標T2′に停止する。また、二軸の移動開始の当初において、移動軸A31又は移動軸B32のいずれにも優先権が設定されていないときは、先に移動開始準備の整った移動軸を優先させて、上述した移動の制御を行う。
【0036】
次に、図4(b) に示すように、移動軸A31が真の目標T1への部品の搭載を終了し、次の真の目標T1−1(例えば次の部品を吸着する位置)に向かって移動する。すなわち、移動軸B32に対して逃げの方向ヘ移動を開始する。この場合も、移動軸A31の作業塔は作業ヘッドがXY平面空域を直線的に移動するように移動軸A31上を摺動して直線補完を行うが、中央制御部は移動軸A31の移動速度すなわちY軸方向の速度が最大速度になるように全体を制御する。
【0037】
このように移動軸A31が移動軸B32に対して逃げの方向ヘ移動を開始したことにより、移動軸B32側では、移動軸A31の移動開始位置及び現在の移動速度並びに移動軸B32の移動速度に基づいて、移動軸A31と衝突しない移動開始時間を算出し、この算出した移動開始時間を基点にして移動を開始し、移動軸A31に追従しながら真の目標T2に向かって移動する。そして真の目標T2に到達して部品を搭載する。一方、移動軸B32の真の目標T2が、移動軸A31の停止すべき位置(移動軸A31の真の目標T1−1)において移動軸A31と衝突する位置であるときは(この場合は移動軸A31の真の目標T1−1は部品の吸着位置ではなく、二つ目の部品を搭載する位置である)、移動軸A31と衝突しない位置を仮の目標に設定して移動して、次の移動軸A31の移動開始を待機する。
【0038】
一方、同図(a) の目標T1で一つ目の部品を搭載した移動軸A31の、次の二つ目の部品を搭載すべき位置が、同図(b) に示す真の目標T1−1のように戻る方向ではなく、同図(c) に示す真の目標T1−2のように移動軸B32に近寄る又は追い越す方向であったときは、移動軸B32は再び移動軸A31が停止すべき位置において移動軸A31と衝突しない安全位置(仮の目標T2″)を算出する。そして、この算出した仮の目標T2″が移動軸B32にとっては真の目標T2と反対方向であるため、移動軸B32は、それまで一時停止していた最初の仮の目標T2′から進路を反転して上記算出した仮の目標T2″へ移動する。
【0039】
図5は、そのような移動軸A31及び移動軸B32の二軸の移動を調停制御する処理のマルチタスクのフローチャートである。尚、部品搭載処理のメインフローチャート(メインルーチン)は図示を省略している。また、同図(a) に示す第1のXY移動の処理タスクは、いずれか1つの支持梁(例えば支持梁12a)の一方の作業塔(例えば作業塔17−1)に係る処理であり、その場合、同図(b) に示す第2のXY移動の処理タスクは他方の作業塔17−2に係る処理となるものである。このように、同図(a),(b) に示すタスクは、互いに独立して且つ同一の処理を行っているので、ここでは同図(a) に示す第1のXY移動の処理タスクを取り上げて説明する。
【0040】
先ずステップS11において、作業ヘッド18−1a及び18−1bで吸着した2個の部品に対応して、X軸レール15−1のY軸方向移動及び作業塔17−1のX軸方向移動の合成された直線移動の最高速度、最高加速度、及び部品を搭載する目標位置を設定する。上記最高速度及び最高加速度は、初期設定時においては、吸着した部品と、予めRAM3に記憶されているスピードマスターテーブルとに基づき自動的に決定される値である。また、目標位置は、プログラムによって示される初期位置(プログラムがパラメータとして使用する基板設計データによって示される搭載位置)であり、実際には前述したようにプログラム上の位置よりも最大補正値の範囲だけ手前に設定される。
【0041】
次にステップS12で、上記設定した目標位置が変更されているか否かを判別する。この判別では、メインルーチン側において、部品認識による補正量が算出されており、その算出された補正量により補正された新たな目標位置データが決定されている。このメインルーチン側で決定されている目標位置データが判別される。
【0042】
そして、目標位置に変更があれば(S12がYES)、上記ステップS11に戻って最高速度、最高加速度、及び目標位置を上記変更された目標位置に基づいて再び設定(変更)して、上記判別を行う、ということを繰り返す。
【0043】
尚、この処理では、特には図示しないが、現在位置と目標位置とにより算出される移動すべき距離に対応する最高速度及び最高加速度を示すデータテーブルが用意されている。上記のステップS12で目標位置が変更されたことが認識された場合におけるステップS11の処理では、上記のデータテーブルが参照される。
【0044】
一方、上記判別で位置に変更が無いときは(S12がNO)、ステップS13で、上記設定した目標位置に到達しているか否かを判別し、到達していなければステップS12の判別を行うということを繰り返す。これにより、目標位置に到達前に目標位置の変更があれば、上記ステップS12の判別でYESとなるため、ステップS11で最高速度、最高加速度、及び目標位置の設定が変更される。そして、やがて目標位置に到達すれば、ステップS13の判別でYESとなって処理を終了する。これにより、第1のXY移動の目標位置到達を示すデータがメインルーチンに引き渡され、この目標位置到達のデータは後述する軸管理の処理タスクおいて確認される。尚、同図(b) に示す第2のXY移動の処理タスクにおけるステップS21、S22及びS23も、同図(a) の第1のXY移動の処理タスクにおけるステップS11、S12及びS13の処理と同一である。
【0045】
続いて、同図(c) に示す軸管理の処理タスクについて説明する。先ず第1のXY移動すなわち作業塔17−1の移動において、目標位置に到達しているか否かを判別する(ステップS31)。この処理は、上述した第1のXY移動の処理タスクにおける処理が終了しているか否かを判別する処理である。そして、第1のXY移動において目標位置に到達していれば(S31がY)、続いて第2のXY移動すなわち作業塔17−2の移動において、目標位置に到達しているか否かを判別する(ステップS33)。この処理は、上述した第2のXY移動の処理タスクにおける処理が終了しているか否かを判別する処理である。
【0046】
そして、この第2のXY移動において目標位置に到達していれば(S33がYES)、再びステップS31に戻って第1のXY移動において目標位置に到達しているか否かを判別するということを繰り返す。上記最初の第1のXY移動において到達した目標位置が部品吸着位置であれば、2回目に到達の判別がなされる目標位置は部品搭載位置である。また、最初の第1のXY移動において到達した目標位置が1つ目の部品(作業塔17−1が2つの作業ヘッド18−1a及び18−1bで吸着した2個の部品のうち最初の搭載部品)の搭載位置であれば、2回目に到達の判別がなされる目標位置は2つ目の部品搭載位置である。そして、最初の第1のXY移動において到達した目標位置が2つ目の部品搭載位置であれば、2回目に到達の判別がなされる目標位置は新たな部品を吸着する位置すなわち部品供給台の所定の部品テープカセットの位置である。
【0047】
上記ステップS31の判別で、まだ目標位置に到達していないときは(S31がNO)、詳しくは後述する第1のXY移動位置決定の処理を行って(ステップS32)、上記ステップS33に進む。また、このステップS33の上述した判別で、まだ目標位置に到達していないときは(S33がNO)、これも詳しくは後述する第2のXY移動位置決定の処理を行って(ステップS34)、上記ステップS31に戻る。これにより、第1のXY移動及び第2のXY移動が常に監視され、目標位置に到達するまでは、常に移動位置決定の処理タスクに移行して、必要に応じて移動位置の変更が行われる。
【0048】
図6は、上記のステップS32又はS34(いずれも処理内容は同じ)の処理のフローチャートである。尚、この処理においては、A軸を自軸、B軸を対向軸とし、自軸から見て対向軸の方向をプラス方向とする。また、優先権の変更は優先軸が停止したときのみ行うことが可能であるとする。また、この処理では、CPU20内蔵の(又はRAM23に領域設定された)レジスタAF 、AT 、AP 、As、BF 、BT 、BP 、α1 及びα2 が使用される。
【0049】
レジスタAF には、A軸の搭載位置データが格納される。この搭載位置データAF は、初期時にはプログラム上のパラメータで指定される搭載位置よりも、認識補正範囲量(画像認識により発生し得る最大補正量)分だけ手前に設定される。したがって、画像認識による補正データが入力された場合、搭載位置データAF は、必ず値が増加する方向へ変化する。
【0050】
また、レジスタAT には、A軸の一時的停止目標位置(一時的に停止すべき位置)データが格納される。レジスタAP には、A軸の現在位置データが格納される。レジスタAsには、A軸の指定された加速度で停止できる位置データが格納れる。尚、上記夫々の位置データにおいて、AP =AT =AF なら、A軸は目標点に停止していることになる。
【0051】
レジスタBF には、B軸におけるA軸のレジスタAF と同様の値が格納され、レジスタBT には、B軸におけるA軸のレジスタAT と同様の値が格納され、レジスタBP には、B軸におけるA軸のレジスタAP と同様の値が格納される。
【0052】
また、レジスタα1 には、A軸とB軸が衝突しない安全距離データが格納され、そしてレジスタα2 には、上記安全距離に上述の認識補正範囲量を加算したデータが格納される。
【0053】
図6のフローチャートにおいて、先ず自軸が優先軸として設定されているか否かを判別する(ステップS41)。この優先軸の設定は、予め入力により「設定する」又は「設定しない」が選択される。そして、自軸に優先権が設定なされていないときは(S41がNO)、「AF <(BT −α1 )」で且つ「AF <(BF −α1 )」であるか否かを判別する(ステップS42)。すなわち自軸の搭載位置AF が、相手軸の一時的停止目標位置BT に対して安全距離α1 を置いた手前の位置よりもさらに手前の位置であり、且つ自軸の搭載位置AF が、相手軸の搭載位置BF に対して安全距離α1 を置いた手前の位置よりも更に手前であるか否かを判別する。
【0054】
そして、上記いずれか一方でも否であるときは(S42がNO)、更に、「AT <(BT −α1 )」で且つ「AT <(BF −α1 )」であるか否かを判別する(ステップS43)。すなわち自軸の一時的停止目標位置AT が、相手軸の一時的停止目標位置BT に対して安全距離α1 を置いた手前の位置よりもさらに手前の位置であり、且つ自軸の搭載位置AT が、相手軸の搭載位置BF に対して安全距離α1 を置いた手前の位置よりも更に手前であるか否かを判別する。
【0055】
この判別で上記いずれか一方でも否であるときは(S43がNO)、自軸が移動中で且つその移動方向がプラス方向(相手軸へ向う方向)であるか否かを判別する(ステップS44)。そして、自軸がプラス方向へ移動中であれば(S44がYES)、現在指定されている加速度で停止できる位置Asを算出し(ステップS45)、その算出した停止位置データAsをレジスタAT に設定する(ステップS46)。これにより、相手軸に衝突しない安全位置が自軸の一時的停止目標位置AT に設定される。
【0056】
続いて上記設定されている自軸の一時的停止目標位置AT が、前回の処理周期における値から変化しているか否かを判別し(ステップS47)、変化していなければ(S47がNO)、直ちに処理を終了するが、変化していれば(S47がYES)、次に「AT <(BP −α1 )」であるか否かを判別する(ステップS48)。すなわち、自軸の一時的停止位置AT が、相手軸の現在位置BP に対して安全距離α1 を置いた手前の位置よりもさらに手前の位置であか否かを判別する。
【0057】
そして、手前の位置であれば(S48がYES)、最速の速度カーブを作成して(ステップS49)、処理を終了し、一方、手前の位置でないときは(S48がNO)、対向軸(相手軸)に追随して移動する速度カーブを作成して(ステップS50)、処理を終了する。
【0058】
上記ステップS49又はS50における速度カーブは、いずれも、吸着中の部品、現在位置、及び一時的停止目標位置の各データに対応して予め設定されメモリに記憶されているテーブルから必要データが読み出されて演算が行われ作成される。
【0059】
上記ステップS44の判別で、自軸が移動中で且つその移動方向がプラス方向でないときは(S44がNO)、次に、「BT <BF 」を判別する(ステップS51)。すなわち、相手軸の一時的停止目標位置BT が同じく相手軸の搭載位置BF よりも手前(自軸側)であるか否かを判別する。
【0060】
そして、手前であれば(S51がYES)、自軸の一時的停止目標位置AT を、相手軸の一時的停止目標位置BT から互いに衝突しない安全距離α1 に更に認識補正範囲量を加算した安全距離α2 を引いた位置データに変更する(ステップS52)して、前述のステップS47に進む。一方、手前でないときは(S51がNO)、相手軸の搭載目標位置BF から上記安全距離α2 を引いた位置データに変更して(ステップS53)、前述のステップS47に進む。
【0061】
また、ステップS43で、判別がYESであった場合も上記ステップS51に進む。また、ステップS42で、判別がYESであった場合は、自軸の一時的停止目標位置AT を、自軸の搭載目標位置AF に変更して(ステップS54)、前述のステップS47に進む。また、ステップS41で、判別がYESであった場合は、更に自軸の搭載目標位置AF が、相手軸の一時的停止目標位置BT から互いに衝突しない安全距離α1 を引いた位置よりも手前であるか否かを判別し(ステップS55)、手前なら(S55がYES)、上記ステップS54に進み、手前でないなら(S55がNO)、上記ステップS52に進む。
【0062】
このように、先ず自軸が優先か否かを判別し、その判別と相手軸の状態とに基づいて、自軸の一時的停止目標位置を変化させ、最終にはその一時的停止目標位置を搭載目標位置に収斂させる。これにより、不図示のメインフローチャートの処理において、補正された実際の搭載位置に自軸が停止して部品搭載が実行される。
【0063】
図7(a),(b),(c),(d) は、上記処理において逐次変化する相手軸の移動中又は停止中の現在位置に対応して、自軸の仮の目標(一時的停止目標位置)を変更する状態を示す図である。同図(a) は時刻t0 において地点k0 から仮の目標k1 に向かって追従移動を開始し、この間に相手軸が停止した(又は近づく方向へ反転した)ため、時刻t1 において、相手軸に衝突しない安全な地点k2 を仮の目標に設定変更し、その地点k2 へ移動した状態を示している。
【0064】
また、同図(b) は、同じく時刻t0 において地点k0 から仮の目標k3 に向かって追従移動を開始し、この間に相手軸が更に離れる方向へ移動したため、時刻t2 において、仮の目標を更に衝突しない安全な地点k4 に延ばして設定変更して、その地点k4 へ移動した状態を示している。
【0065】
また、同図(c) は、同じく時刻t0 において地点k0 から仮の目標k5 に向かって追従移動を開始し、その仮の目標k5 に近づいて時刻t3 から減速を開始した途上において、相手軸が更に離れる方向へ移動したため、時刻t4 で仮の目標を更に衝突しない安全な地点k6 に延ばして設定変更し、上記時刻t4 における減速した速度のまま移動を継続して、その地点k6 へ移動した状態を示している。
【0066】
そして、同図(d) は、同じく時刻t0 において地点k0 から仮の目標k7 に向かって追従移動を開始し、その仮の目標k7 に近づいて時刻t5 から減速を開始した途上において、停止した相手軸との安全距離が仮の目標k7 よりも手前となったため、時刻t6 で、最初に定めた仮の目標k7 よりも手前の地点k8 に急停止した状態を示している。
【0067】
このような移動は、図4のフローチャートのステップS8で追従移送を開始するに際して、予め相手軸の現在位置、移動速度(加速度も含む)を参照し、自軸の移動すべき速度を決定して行われる。一般に、相手軸(移動軸B32)を起動してから時間Tの後に自軸(移動軸A31)を起動したものとすると、時刻tにおいて常に安全距離αが必要であるから、「B[t]−A[t−T]>α」でなければならない。これからステップS8では時間Tを算出して、自軸(移動軸A31)の移動を起動する。
【0068】
図8(a) は、上記の相手軸B32と自軸A31の時刻tにおける移動距離yを示す関数を図示したものである。同図(a) は自軸(破線で示す関数A[t−T])の移動速度が相手軸(実線で示す関数B[t])の移動速度よりも大きい場合を示している。このように自軸の移動速度の方が大きい場合は上述した時間Tの待機期間を置かないと、同図(a) の実線で示す関数A[t]で示すように、途中で相手軸Bを追い越すことになって衝突してしまう。
【0069】
また、図8(b) は、自軸(破線で示す関数A[t])の移動速度と相手軸(実線で示す関数B[t])の移動速度が同じ場合を示している。このように双方の移動速度が同じ場合は、最初に安全距離α以上の距離が保たれているのであるから、同図(b) に示すように時間Tの待機期間を置かずに直ちに自軸Aの移動を開始することができる。
【0070】
図9は、以上の如く動作する部品搭載装置による部品搭載処理のシミュレーションの結果を示す図表である。同図は動作欄31に、二軸夫々が二つの作業ヘッドで2個の部品を同時に吸着して基板に搭載する場合に想定される搭載位置の例を、上から下へ6例を図示している。この動作欄31に示す図は、いずれも黒丸印は第1の移動軸の現在位置、白丸印は第1の移動軸の部品搭載位置、黒四角印は第2の移動軸の現在位置、そして、白四角印は第2の移動軸の部品搭載位置を示している。また、矢印は移動する方向及び順序を示している。
【0071】
次欄32は、従来のNC制御による処理時間とタクトを示している。「F:」以下に示す数値(例えば810ms(ミリ秒))は、第1の移動軸の合計処理時間、「R:」以下に示す数値(例えば980ms)は第2の移動軸の合計処理時間である。そして、その下に示す245msは、上記処理時間におけるタクトを示している。
【0072】
図10(a),(b),(c) は、上記のシミュレーションを行うための各種の条件を示している。同図(a) は基板のサイズと搭載位置の条件を示している。基板40は、その幅方向がサイズ150mm(ミリメートル)とし、搬送路43を介して装置内に搬入され同図(a) のように位置固定されるものとする。装置基台手前(図の下方)の部品カセット台上の部品テープカセットから部品をピックする(吸着して取り上げる)位置であるFピック点41から基板40の手前側面(固定案内レールの内面)までの距離は98mmである。また、装置基台向こう側(図の上方)の部品カセット台上の部品テープカセットから部品をピックする位置であるRピック点42から基板40の向こう側面(幅寄せした移動案内レールの内面)までの距離は198mmである。ここで、基板40の手前側面から30mm刻みで120mmの位置まで4線上の位置に部品を搭載するものとする。
【0073】
図10(b) は、二軸に共通の各種の処理時間を示している。「PikTime」は部品を部品テープカセットから吸着する処理時間であり、100ms(ミリ秒)である。「PlaceTime」は部品を基板40に搭載する処理時間であり、90msである。「Y移動」は基板40上で最初の搭載位置から次の搭載位置へ移動する処理時間であり、加速と減速の時間を考慮して、30mm移動する場合は100ms、60mm移動する場合は140ms、そして90mm移動する場合は170msである。
【0074】
図10(c) は、上記Fピック点41又はRピック点42から基板40の最初の搭載位置30mm線、60mm線、90mm線、又は120mm線上へ直行する場合、又は最後の搭載位置からFピック点41又はRピック点42へ戻る場合の処理時間である。上記30mm線、60mm線、90mm線、及び120mm線上へは、Fピック点41からは200ms、230ms、260ms、及び280msであり、Rピック点42からは350ms、330ms、310ms、及び290msである。
【0075】
このような条件のもとで、図9の「動作」欄31に示す処理をシミュレーションした結果が、同図の「従来のNC制御」欄32及び「本発明の制御」欄33に示す処理時間及びタクトである。同図の第1行目は、第1の移動軸(自軸、手前軸、F軸)が、最初の部品を60mm線上に搭載し次の部品を30mm線上に搭載し、他方の第2の移動軸(相手軸、向こう側軸、R軸)が、最初の部品を90mm線上に搭載し次の部品を120mm線上に搭載する場合を示している。このシミュレーションでは、図1(d) に示したデッドロックを避けるため、ピック点から遠い搭載線上から先に搭載していくものとしている。また、移動の開始はF軸が先行するものとする。
【0076】
同図の第1行目の「従来のNC制御」欄32に示す「F:810ms」は、F軸が、Fピック点41での部品吸着に100ms、最初の搭載位置である60mm線上への移動に230ms、部品搭載処理に90ms、次の搭載位置である30mm線上への移動に100ms、部品搭載処理に90ms、その30mm線上からFピック点に戻るのに200msの時間を要し、これらの合計が810msであることを示している。この第1行目に示す「動作」欄31の例では、二軸の搭載位置が交錯していないので、R軸も同時に処理を開始しており、上記と同様に演算して、処理に要する時間が「R:980ms」であることが示されている。装置全体としての処理時間は、上記「F:810ms」と「R:980ms」のうち、長い方の時間であり、したがってこの場合は「980ms」が全体の処理時間である。この時間で4個の部品を搭載したのであるから、タクトは「245ms」である。この第1行目に示す例では、上述のように二軸の搭載位置が交錯していないから、本発明の制御でも同様に動作し、したがって、「本発明の制御」欄33に示すように、F軸の処理時間、R軸の処理時間、及びタクトは、夫々「従来のNC制御」の場合と同様である。
【0077】
次に、同図の第2行目は、「動作」欄31に示すように、F軸が最初の部品を90mm線上に搭載し次の部品を30mm線上に搭載し、R軸が最初の部品を60mm線上に搭載し次の部品を120mm線上に搭載する場合を示している。この場合は二軸の搭載位置が交錯している。
【0078】
したがって、「従来のNC制御」では、F軸が100msで部品をピックし、260msで90mm線上に移動し、90msで最初の部品を搭載し、次の部品を搭載するために230msで30mm線上に移動する途中でR軸の最初の搭載地点である60mm線を通過するまで、R軸は部品をピックしたのみで停止したままである。つまり100msのピック処理時間を消化したのみで、他の処理は行っていない。F軸の処理は、100+260+230/2+α≒520(ms)先行している。この後、R軸が残りの処理を開始する。すなわち、Rピック点42から330msで60mm線上へ移動し、90msで最初の部品を搭載し、140msで120mm線上へ移動し、90msで次の部品を搭載し、120mm線上から290msでRピック点42に戻るまで、330+90+140+90+290=940(ms)の処理時間を要することになる。装置全体として処理時間は520+940=1460(ms)である。したがって、タクトは365msである。
【0079】
一方、「本発明の制御」では、上記F軸が520ms先行する間に、R軸は一旦120mm線近傍に移動して待機した後、後退するF軸に追従して移動を開始して最初の搭載位置である60mm線上に到達している。したがって、残りの処理時間は、60mm線上で最初の部品を90msで搭載し、120mm線上へ140msで移動して次の部品を90msで搭載し、Rピック点42へ290msで戻るまで、合計90+140+90+290=610(ms)である。つまり装置全体としての処理時間は520+610=1130(ms)に短縮され、このタクトは283msである。したがって、上記の「従来のNC制御」とのタクト差は「−82ms」である。
【0080】
同様に、第3行目以下もシミュレーションする。第3行目以下の例も、上記の第2行目の例と同様に全て二軸の搭載位置が交錯している場合を示している。第3行目以下も上記同様にして、第3行目の例ではタクト差は「−88ms」、第4行目の例から第6行目の例まで、タクト差は夫々「−88ms」、「−88ms」、「−83ms」である。すなわち、二軸の搭載位置が交錯する場合は少なくとも「−82ms」以上のタクト短縮が実現する。
【0081】
尚、特には図示しないが、本実施の形態における部品搭載装置の制御方法に基づいて、コンピュータによるシミュレーションを行っている。条件は、初期値を軸A=0、軸B=1000。速度は、計算を簡単にするため一定速度運動。優先件は最初に軸Aに与え、軸Aの目標到達時点で軸Bに転移。軸Bの目標到達時点で再び軸Aに戻る。これを繰り返す。目標は乱数によりランダムに設定する(基板の種類が同じであれば実機械における部品搭載位置は一定であるが、あらゆる種類の基板に対応することを想定している)。この条件によりシミュレーションを行った結果は、2億回までの試行結果では、衝突もデッドロックも発生していない。
【0082】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、相手軸の現在位置と加速度を含む移動速度とを監視して自軸が相手軸に衝突しない範囲で常に移動目標地点方向へ移動するので、二軸の搭載位置が交錯している場合でも待機時間が少なくて済み、したがって、部品搭載処理をより高速に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a),(b),(c) は本発明の動作状態原理図、(d) は参考として示す従来の不具合図である。
【図2】一実施の形態における部品搭載装置の主要部の構成を示す斜視図である。
【図3】一実施の形態における部品搭載装置の中央制御部のブロック図である。
【図4】 (a),(b),(c) は部品搭載装置の中央制御部による二つの移動軸の移動制御方法の基本を示す図である。
【図5】 (a),(b),(c) は二つの移動軸の移動を調停制御する処理のマルチタスクのフローチャートである。
【図6】マルチタスクの軸管理処理の移動位置決定のサブルーチンである。
【図7】 (a),(b),(c),(d) は相手軸への追従移動において逐次変化する相手軸の移動中又は停止中の現在位置に対応して自軸の仮の目標を変更する状態を示す図である。
【図8】 (a) は相手軸Bと自軸Aの時刻tにおける移動距離yを示す図、(b) は自軸の移動速度と相手軸の移動速度が同じ場合の移動状態を示す図である。
【図9】一実施の形態における部品搭載装置による部品搭載処理のシミュレーションの結果を示す図表である。
【図10】 (a),(b),(c) はシミュレーションを行うための各種の条件を示す図及び図表である。
【図11】従来の二軸型ワンバイワン方式の部品搭載装置を模式的に示す図である。
【図12】従来の二軸の代表的な動作パターンとその動作パターンに対応する制御の様子を示す図である。
【符号の説明】
1 基台
2 プリント回路基板(基板)
3 チップ状電子部品(部品)
4、5 作業塔
6、7 移動軸
8a、8b、9a、9b 固定レール
10 部品搭載装置
11 基台
12a、12b 支持梁
13−1、13−2 Y軸ボールねじ
14−1、14−2 モータ
15−1、15−2 X軸レール
16−1、16−2 モータ
17−1、17−2 作業塔
18−1a、18−1b、18−2a、18−2b 作業ヘッド
20 CPU(中央演算処理装置)
21 バス
22 ROM
23 RAM
24 画像処理部
25 キー入力部
26 I/O制御部
31 移動軸A
32 移動軸B
40 基板
41 Fピック点
42 Rピック点
43 搬送路

Claims (5)

  1. X、Y、Z三次元の作業空間を移動自在な二つの作業ヘッドを夫々Y軸方向へ移動させる第1の移動軸と第2の移動軸を有して前記作業ヘッドによりチップ状電子部品を部品供給装置から個別に取り上げてプリント回路基板へ自動搭載する部品搭載装置において、
    前記第1の移動軸の位置を検出する第1位置検出手段と、
    前記第1の移動軸の単位時間当りの位置を算出する第1単位時間当り位置算出手段と、
    前記第2の移動軸の位置を検出する第2位置検出手段と、
    前記第2の移動軸の単位時間当りの位置を算出する第2単位時間当り位置算出手段と、
    前記第2位置検出手段により検出された前記第2の移動軸の位置と前記第2単位時間当り位置算出手段により算出された前記第2の移動軸の単位時間当りの位置に基づく移動位置と前記第1単位時間当り位置算出手段により算出された前記第1の移動軸の単位時間当りの位置に基づく移動位置とに基づいて前記第1の移動軸を前記第2の移動軸に衝突しないよう移動目的位置に移動させる第1移動手段と、
    を備え、
    該第1移動手段は、予め前記第2の移動軸の現在位置、加速度も含む移動速度を参照し、前記第2の移動軸を起動してから前記第1の移動軸を起動するまでの時間をT、前記第1の移動軸を起動してから時間t後の前記第1の移動軸の安全距離として距離αが必要であるとし、前記第2の移動軸の移動位置を関数B[t]で表し、前記第1の移動軸の移動位置を関数A[t−T]で表したとき、式「B[t]−A[t−T]>α」により時間Tを算出して前記第1の移動軸の移動を起動する、
    ことを特徴とする部品搭載装置。
  2. 前記第1移動手段は、前記第2の移動軸の現在停止位置が前記第1の移動軸の移動目的位置と交錯しているときは前記第1の移動軸を前記第2の移動軸に衝突しない位置を一時的に目標として移動を開始させることを特徴とする請求項1記載の部品搭載装置。
  3. 前記第1移動手段は、前記第2の移動軸が前記第1の移動軸から逃げ方向に移動を開始したときは前記第2の移動軸に追従して前記第1の移動軸を移動目的位置に向けて移動させることを特徴とする請求項1又は2記載の部品搭載装置。
  4. 前記第1移動手段は、停止中の前記第2の移動軸に近づく方向に前記第1の移動軸が移動しているときは前記第2の移動軸が前記第1の移動軸から逃げ方向に移動を開始したとき前記第1の移動軸を前記第2の移動軸に追従させ移動目的位置に向けて移動させることを特徴とする請求項1、2又は3記載の部品搭載装置。
  5. 前記第1移動手段は、前記第2の移動軸の移動目的位置と前記第1の移動軸の移動目的位置とが交錯しているときは、前記第1の移動軸が停止時において予め入力により優先指定されているときには前記第2の移動軸に衝突しないように前記第1の移動軸を移動目的位置へ移動させ、一方、前記第2の移動軸が停止時において予め入力により優先指定されているときは前記第1の移動軸を前記第2の移動軸に衝突しない位置まで一時的に移動させることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の部品搭載装置。
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