JP3902971B2 - ポリアミド酸溶液およびそれを用いたポリイミドフィルムの製造方法 - Google Patents

ポリアミド酸溶液およびそれを用いたポリイミドフィルムの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脱水縮合剤として無水酢酸を用いてポリアミド酸を化学的に閉環する方法において、効率的に閉環反応が可能なポリアミド酸溶液を提供するものである。また該ポリアミド酸溶液からポリイミドフィルムを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリイミドはその高い耐熱性や機械的物性から幅広く開発が成されている。とりわけ全芳香族ポリイミドはその剛直構造から特に高い耐熱性や機械的物性を発揮することが期待されている。
【0003】
しかしながら、全芳香族ポリイミドは不融不溶であることから、ポリイミドの状態での成形加工が困難である。
【0004】
そこでこの問題を回避するために、当該ポリイミドの前駆体の段階での成形加工、すなわちジアミン成分と酸無水物との反応生成物であるポリアミド酸の状態で成形を行った後、イミド化してポリイミドフィルムを得る方法が行なわれている。
【0005】
一般的にポリアミド酸をイミド化する方法として、(1)加熱により脱水する熱的環化法、(2)脱水縮合剤とイミド化触媒を用いる化学的環化法および(3)化学的環化法と熱的環化法を併用する方法が知られている。
【0006】
(1)熱的環化法はイミド化の効率が悪く、加熱時にポリアミド酸の加水分解による物性低下を引き起こす可能性がある。特に対称性の高い完全剛直系ポリイミドの前駆体であるパラフェニレンジアミンとピロメリット酸とからなるポリアミド酸は加水分解を受けやすく、熱的環化法により得られたポリイミドフィルムは脆弱で実用に耐えうるフィルムは得られていない。
【0007】
(2)化学的環化法としては、特開平1−282219号公報、特開平5−78503号公報および特開平6−9801号公報に記載されているように、ポリアミド酸の溶液をキャストした後、ポリアミド酸キャストフィルムを脱水縮合剤と閉環触媒を含有する化学環化剤に浸漬して、乾燥する方法が知られている。
【0008】
一方、(3)化学的環化法と熱的環化法を併用する方法としては、米国特許第3410828号公報、特開昭59−223726号公報、特開昭59−223727号公報、特開昭61−200126号公報および特開昭60−15426号公報に記載されているように、ポリアミド酸の溶液に脱水縮合剤と閉環触媒を直接添加して加熱、乾燥する方法が知られている。
【0009】
一般的に、熱的環化法よりも化学的環化法のほうが、熱による加水分解が起こらないことから物性が良好なポリイミドが得られることが知られている。
【0010】
しかし、化学的環化法は脱水縮合剤と閉環触媒の含有量が大量に必要であり、フィルムの均一性の点で問題があり、また、化学的環化法と熱的環化法を併用する方法は、閉環触媒が熱により反応中に揮発していしまい閉環反応の効率が非常に悪いという問題点がある。
【0011】
また、化学的環化法は、閉環剤として無水酢酸が、閉環触媒としてピリジンのような閉環触媒が用いられており、その際、無水酢酸の副生成物として酢酸が発生する。閉環触媒は、リサイクル使用したほうがコスト的に有利であり、閉環反応終了後、ポリアミド酸重合溶媒、無水酢酸、閉環触媒、酢酸からなる有機溶剤廃液より回収される。
【0012】
例えば、閉環触媒としてピリジンを用いた場合の回収方法として、特開平2−193967号公報に記載されているように、高純度のピリジンを回収するためには、酢酸との分離精製が回収プロセスの大きな障害になり、回収工程が煩雑化することが記載されている。
【0013】
したがって、熱による閉環触媒の揮発を抑制可能で、閉環触媒を容易に効率的に回収し、ポリアミド酸の閉環触媒として再利用可能なポリイミドフィルムの製造方法が切望されている。
【0014】
一方、カルボン酸を内部添加剤として特定量含有するポリアミド酸溶液を用いて、ポリイミドフィルムを製造する方法としては、特公昭63−5421号公告に記載されているように、カルボン酸を含有するポリアミド酸溶液を熱的環化法によってイミド化することで、ポリアミド酸フィルムの剥離性を改善する方法が知られている。しかし、この方法は、熱的環化法でイミド化を行っており、閉環触媒の揮発を抑制していない。
【0015】
また、特開平8−120080号公報には、分子内に1個のカルボン酸を含有する化合物の存在下、テトラカルボン酸二無水物及びジアミン化合物を有機溶媒中で反応させて、ポリアミック酸を得て、該ポリアミド酸を脱水閉環して重合体を得ることにより、高分子量のポリマーを得る方法が記載されている。しかし、この方法はカルボン酸を用いるのはポリアミド酸の重合時であり、閉環触媒の揮発を抑制していない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点を解決しようとするものであり、無水酢酸と閉環触媒を用いてポリアミド酸を化学閉環する方法において、効率的に閉環反応が可能なポリアミド酸溶液を提供するものである。また該ポリアミド酸溶液を用いることにより効率的なポリアミド酸の閉環反応が可能なポリイミドフィルムを製造する方法を提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、脱水縮合剤として無水酢酸を用いてポリアミド酸を化学的に閉環する方法において、芳香族ジアミンと芳香族テトラカルボン酸から得られるポリアミド酸の有機極性溶媒溶液、酢酸、および有機アミン化合物からなるポリアミド酸溶液を用いることが、効率的なポリアミド酸の閉環反応が可能であることを見出し本発明に至った。また該ポリアミド酸溶液からポリイミドフィルムを製造する方法を見出した。
【0018】
本発明のポリアミド酸溶液、およびそれを用いたポリイミドフィルムの製造方法を以下に詳しく記載する。
【0019】
本発明は
1.芳香族ジアミンと芳香族テトラカルボン酸から得られるポリアミド酸の有機極性溶媒溶液、酢酸および有機アミン化合物からなるポリアミド酸溶液。
【0020】
2.上記ポリアミド酸が、80モル%以上がパラフエニレンジアミンからなる芳香族ジアミンと、80モル%以上がピロメリット酸からなる芳香族テトラカルボン酸から得られるポリアミド酸であることを特徴とする上記1のポリアミド酸溶液。
【0021】
3.上記ポリアミド酸が、p−フエニレンジアミン成分100モル%からなる芳香族ジアミンとピロメリット酸成分100モル%からなる芳香族テトラカルボン酸から得られるポリアミド酸であることを特徴とする上記1に記載のポリアミド酸溶液。
【0022】
4.上記有機アミン化合物がピリジンまたはピコリンであることを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載のポリアミド酸溶液。
【0023】
5.(1)上記ポリアミド酸溶液に無水酢酸を混合し;
(2)上記工程(1)で調製した溶液を支持体上に流延することでキャストフイルムを形成し;
(3)キャストフィルムを20〜80℃未満でポリアミド酸の一部がポリイミドもしくはポリイソイミドに変換されたゲル状フイルムを形成し;
(4)得られたゲル状フイルムを支持体から分離し、必要に応じ洗浄し、次いで(5)得られたフイルムを熱処理に付してポリイミドフイルムを形成する、
ことを特徴とするポリイミドフイルムの製造方法。
【0024】
6.工程(4)におけるゲル状フイルムのイミド基分率とイソイミド基分率が20%〜100%である上記5記載のポリイミドフィルムの製造方法。
【0025】
7.工程(5)の熱処理を定長ないし緊張下に300〜550℃の温度で実施する上記5〜6のいずれかに記載のポリイミドフィルムの製造方法である。
【0026】
本発明において、ポリアミド酸は、ポリイミド製造に用いられている公知化合物のいずれもが使用可能であり、特に制限されないが、例えば芳香族テトラカルボン酸無水物と芳香族ジアミンとを有機極性溶媒中で反応させて得ることができる。
【0027】
ジアミン成分としては、p−フエニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、1,4−ジアミノナフタレン、1,5−ジアミノナフタレン、1,8−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノアントラセン、2,7−ジアミノアントラセン、1,8−ジアミノアントラセン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノ(m−キシレン)、2,5−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、3,5−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノトルエンベンジジン、3,3’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジクロロベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、2,2’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルチオエーテル、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラエチルジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニルメタン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,6−ビス(3−アミノフェノキシ)ピリジン、1,4−ビス(3−アミノフェニルスルホニル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニルスルホニル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェニルチオエーテル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニルチオエーテル)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、ビス(4−アミノフェニル)アミンビス(4−アミノフェニル)−N−メチルアミンビス(4−アミノフェニル)−N−フェニルアミンビス(4−アミノフェニル)ホスフィンオキシド、1,1−ビス(3−アミノフェニル)エタン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)エタン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、2,2−ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、2,2−ビス[3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、2,2−ビス[3,5−ジブロモ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン等およびそれらのハロゲン基あるいはアルキル基による芳香核置換体が挙げられる。
【0028】
使用するジアミンとして好ましくは、p−フェニレンジアミンおよび上記のごときそれと異なる芳香族ジアミンとの組み合わせからなり、p−フェニレンジアミンは、全ジアミン成分に基づき、80モル%を超える割合、すなわちそれとは異なる芳香族ジアミンが20モル%未満からなり、さらに好ましくはp−フェニレンジアミン単独で用いることが好ましい。
【0029】
テトラカルボン酸成分としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、2,3,4,5−チオフェンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3’,3,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,6,7−フェナンスレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナンスレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,9,10−フェナンスレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−テトラクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−テトラクロロナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,6−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ピリジン二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジメチルシラン二無水物、等が挙げられる。
【0030】
使用するテトラカルボン酸成分として好ましくは、ピロメリット酸二無水物および上記のごときそれと異なる芳香族テトラカルボン酸との組み合わせからなり、ピロメリット酸二無水物は、全テトラカルボン酸成分に基づき、80モル%を超える割合すなわちそれとは異なる芳香族ジアミンが20モル%未満からなり、さらに好ましくは、ピロメリット酸無水物単独で使用することが好ましい。
【0031】
ポリアミド酸について、芳香族ジアミンがp−フエニレンジアミン成分100モル%であり、芳香族テトラカルボン酸がピロメリット酸成分100モル%であることが最も好ましい。
【0032】
ポリアミド酸を得るためには有機溶媒中、ジアミンの使用量が酸無水物のモル数に対する比として好ましくは0.90〜1.10であり、より好ましくは0.95〜1.05で反応させポリアミド酸とすることが好ましい。
【0033】
このポリアミド酸においてポリマーの末端を封止することが好ましい。末端封止剤を用いて封止する場合、その末端封止剤としては無水フタル酸及びその置換体、ヘキサヒドロ無水フタル酸及びその置換体、無水コハク酸及びその置換体、アミン成分としてはアニリン及びその置換体が挙げられるがこれに限るものではない。
【0034】
有機溶媒としては、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンおよび1,3−ジメチルイミダゾリジノン等が用いられる。これらの溶媒は、単独であるいは2種以上組み合わせて使用することができる。
【0035】
ポリアミド酸溶液は、好ましくは、固形分濃度1〜15重量%、より好ましくは3〜10重量%のポリアミド酸の溶液が調製される。
【0036】
本発明において、ポリアミド酸溶液とは、上記調整されたポリアミド酸溶液、酢酸と有機アミン化合物からなる。
【0037】
本発明において、使用される有機アミン化合物は無水酢酸とポリアミド酸の反応触媒として働くものであり、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンといった三級脂肪族アミン;N,N−ジメチルアニリン、1,8−ビス(N,Nージメチルアミノ)ナフタレンの如き芳香族アミン、ピリジンおよびその誘導体、ピコリンおよびその誘導体、ルチジン、キノリン、イソキノリンの如き複素環式化合物を用いることができる。中でも、揮発しやすい有機アミン化合物を用いる場合、後述する酢酸を添加することによる効果が見られ好ましい。この際有機アミン化合物の無水酢酸に対する量としては特に既定するものではないが、0.5モル%以上より好ましくは1.0モル%以上である。
【0038】
本発明において、ポリアミド酸溶液に含まれる酢酸は、有機アミン化合物と錯塩を形成し、存在することで有機アミン化合物の揮発を抑制する効果がある。
【0039】
例えば、有機アミン化合物にピリジンを用いた場合、50℃においてピリジン単独で用いた場合と、酢酸をモル当量存在している系とを比較した場合、酢酸が存在している系のほうがピリジンの揮発を約1/3にまで抑制することが可能である。
【0040】
また、酢酸はポリアミド酸の閉環反応において、副生成物として発生する。ポリアミド酸の閉環反応に使用した有機溶剤廃液から、有機アミン化合物を回収して再利用する場合、酢酸が回収有機アミン化合物中に存在しており、本発明のポリアミド酸溶液を適宜得ることができる。従って回収された有機アミン化合物を用いる場合の有機アミン化合物を分離精製する煩雑な工程を排除できることから、有機アミン化合物を再利用するという観点からも、本発明のポリアミド酸溶液からポリイミドフィルムの製造することは非常に有効である。
【0041】
ポリアミド酸溶液に含まれる酢酸の有機アミン化合物に対する量としては、特に限定するものではないが、4.0モル以下、好ましくは1.0モル以下である。
【0042】
ポリアミド酸に酢酸と有機アミン化合物を混合する温度は、特に限定されるものではないが、ポリアミド酸が加水分解しない温度が好ましく、−25〜30℃が好ましい。混合する温度が−25℃よりも低い場合は、ドープ粘度が高粘度となり成形上好ましくない。混合する温度が30℃よりも高い場合は、ポリアミド酸の加水分解が生じることから好ましくない。
【0043】
混合する順序については、特に限定はされないが、酢酸と有機アミン化合物を予め混合した溶液をポリアミド酸に添加して均一なポリアミド酸溶液を調整することが好ましい。
【0044】
続いて、工程(1)において、ポリアミド酸溶液に無水酢酸を混合する。工程(2)で使用される無水酢酸量は、ポリアミド酸に対して0.5〜4モル%の範囲で使用される。無水酢酸量が0.5モル%よりも少ない場合、次の工程で得られるゲル体の閉環反応が不十分であり、また4モル%よりも多い場合は、得られたポリアミド酸溶液のポットライフが短くなりプロセス上好ましくない。
【0045】
ついで、工程(2)において、上記工程(1)で調製した溶液を支持体上に流延することでポリアミド酸溶液のキャストフィルムを形成する。上記工程(1)で得られたポリアミド酸溶液を支持体上に流延するには、一般に知られている乾式成形法のいかなる製膜方法を用いても良い。この製膜方法としてはダイ押し出しによる工法、アプリケーターを用いたキャスティング、コーターを用いる方法などが例示される。ポリアミド酸溶液の流延に際して支持体として金属性のベルト、キャステイングドラムなどを用いることができる。またポリエステルやポリプロピレンのような有機高分子フイルム上にすることもできる。これらの工程は低湿度雰囲気下で行うことが好ましい。また、流延する温度は、閉環反応を抑制するため低温で行う必要があり、ポリアミド酸に無水酢酸および有機アミン触媒を混合する温度と同じ温度で行うことが好ましい。
【0046】
本発明において、工程(1)で得られたポリアミド酸溶液は、室温付近またはそれ以上の温度で急激に反応してポリアミド酸からポリイミドもしくはポリイソイミドに転化する。よって、流延したフィルムをゲル化させる温度としては、少なくとも20℃以上であり、温度を上げることによりゲル化速度を速めることができ、20〜80℃未満の温度範囲が好ましく使用することができる。80℃以上であるとポリアミド酸の加水分解が進行し、得られるフィルムの物性が低下することから好ましくはない。
【0047】
工程(4)において、ゲル状フイルムのイミド基分率とイソイミド基分率が20%〜100%であるとき高い延伸倍率が得られ好ましい。さらにアミド酸残基が存在しないことがより好ましい。アミド酸残基が残存していることで、加水分解を生じ物性低下を引き起こすことがある。
【0048】
工程(4)では、得られた未延伸ゲル状フィルムを支持体から分離したのち、洗浄しても未洗浄のままでもよい。洗浄には、例えば工程(1)で用いられた溶媒と同様の溶媒が用いられる。
【0049】
工程(5)の熱処理を定長ないし緊張下に300〜550℃の温度で実施することにより95%を超えるイミド化率の配向緩和を抑制して実現しうることから好ましい。
【0050】
熱処理方法としては熱風加熱、真空加熱、赤外線加熱、マイクロ波加熱の他、熱板、ホットロールを用いた接触による加熱などが例示できるがこれに限定されるものではない。この際段階的に温度を上げることでイミド化を進行させることが好ましい。
【0051】
本発明のポリイミドフイルムのポリイミドのイミド基分率は95%以上がこのましい。イミド基分率が95%以下ではポリイミドフイルムの耐加水分解性が低下する。
【0052】
イミド基分率とはジアミン成分のアミノ基の窒素原子に対する、イミド基の窒素原子の割合(モル%)をいう。
【0053】
本発明のポリアミド酸溶液およびそれを用いたポリイミドフィルムの製造方法は、化学的閉環方法により効率的に物性の良好なポリイミドフィルムを得ることができるとともに、有機アミン化合物の回収を簡易化することができる。
【0054】
【実施例】
以下、実施例により本発明方法をさらに詳しく具体的に説明する。ただしこれらの実施例は本発明の範囲が限定されるものではない。
【0055】
なおポリアミド酸の対数粘度は、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)中ポリマー濃度0.5g/100ml、35℃で測定したものである。
【0056】
また強伸度測定は50mmX10mmのサンプルを用い、引張り速度5mm/minで行いオリエンテックUCT−1Tによって測定を行ったものである。
【0057】
イソイミド基分率およびイミド基分率は、フーリエ変換赤外分光計(Nicolet Magna 750)を使用し、反射法により測定したピーク強度比から以下のように決定した。
【0058】
(イミド化率)=(A1370/A1515)/(A0 1370/A0 1515)x100
1370:サンプルの1370cm−1イミド結合由来ピークの吸収強度
1515:サンプルの1515cm−1ベンゼン環由来ピークの吸収強度
0 1370:450℃熱処理フィルムの1370cm−1イミド結合由来ピークの吸収強度
0 1515:450℃熱処理フィルムの1515cm−1ベンゼン環由来ピークの吸収強度
(イソイミド化率)=(A920/A1515)/(A0 920/A0 1515)x100
920:サンプルの920cm−1イソイミド結合由来ピークの吸収強度
1515:サンプルの1515cm−1ベンゼン環由来ピークの吸収強度
0 920:イソイミドフィルムの920cm−1イミド結合由来ピークの吸収強度
0 1515:イソイミドフィルムの1515cm−1ベンゼン環由来ピークの吸収強度
【0059】
[実施例1]
(ア)ポリアミド酸溶液の作製
温度計・撹拌装置および原料投入口を備えた反応容器に、窒素雰囲気下モレキュラーシーブスで脱水したN−メチル−2−ピロリドン800mLを入れ、さらにパラフェニルジアミン11.9gを加えて完全に溶解した後、氷浴下0℃まで冷却した。この冷却したジアミン溶液に無水ピロメリット酸24.1gを添加し反応せしめた。反応温度は氷浴下で25℃まで上昇し、氷浴下さらに一時間反応させた。さらに室温下2時間反応させたのちアニリン0.011gを添加しさらに30分反応させた。反応終了後窒素雰囲気下で濾過後、脱泡してポリアミド酸溶液を得た。この溶液の対数粘度は14.1であり最終的なポリマー濃度は4重量%となった。
【0060】
(イ)ポリアミド酸溶液調整、および無水酢酸の混合
温度計・攪拌装置および原料投入口を備えた反応容器に、窒素雰囲気下、上記のポリアミド酸溶液を150g投入した。別の容器にピリジンに対して酢酸がモル当量になるように添加した混合溶液を調整した。続いて、ピリジンがポリアミド酸に対して4倍当量になるように、酢酸含有ピリジン混合液を添加し1時間攪拌しポリアミド酸溶液を得た。次にポリアミド酸溶液を−10℃まで冷却した後、無水酢酸をポリアミド酸に対して4倍当量になるように除々に添加、30分攪拌することでポリアミド酸溶液に無水酢酸を混合した溶液を得た。
【0061】
(ウ)ポリアミド酸の化学閉環
(イ)で調整した溶液を−5℃、クリアランス1.5mmでキャストした後、50℃で30分加温することで自己支持性を有するゲルフィルムを作製した。ゲルフィルムは、IR解析によりアミド酸残基のピークは観察されず、イミド基分率70%、イソイミド基分率30%であった。このゲルフィルムをNMPに室温下15分浸漬させた後、フィルムをチャックで固定し直交する二方向にそれぞれ1.7倍の倍率で同時二軸延伸した。延伸後のフィルムは枠固定した後200℃で乾燥した。さらに450℃10分熱処理イミド化を行い、ポリパラフェニレンピロメリットイミドフィルムを得た。得られたポリパラフェニレンピロメリットイミドフィルムの厚みは10μm、引張り弾性率は直交する延伸方向について17.3GPa、および17.5GPa、引張り強度はそれぞれ0.37GPaおよび0.39Gpa、伸度はそれぞれ3.5%および4.1%であった。
【0062】
【発明の効果】
本発明のポリアミド酸溶液およびそれを用いたポリイミドフィルムの製造方法は、化学的閉環方法により効率的に物性の良好なポリイミドフィルムを得ることができる。また、閉環触媒を容易に効率的に回収し、ポリアミド酸の閉環触媒として再利用することができる。

Claims (7)

  1. 芳香族ジアミンと芳香族テトラカルボン酸から得られるポリアミド酸の有機極性溶媒溶液、酢酸および有機アミン化合物からなるポリアミド酸溶液。
  2. ポリアミド酸が、80モル%以上がパラフエニレンジアミンからなる芳香族ジアミンと、80モル%以上がピロメリット酸からなる芳香族テトラカルボン酸から得られるポリアミド酸であることを特徴とする請求項1記載のポリアミド酸溶液。
  3. ポリアミド酸が、p−フエニレンジアミン成分100モル%からなる芳香族ジアミンとピロメリット酸成分100モル%からなる芳香族テトラカルボン酸から得られるポリアミド酸であることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド酸溶液。
  4. 有機アミン化合物がピリジンまたはピコリンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド酸溶液。
  5. (1)請求項1〜4のいずれかに記載のポリアミド酸溶液に無水酢酸を混合し;
    (2)上記工程(1)で調製した溶液を支持体上に流延することでキャストフイルムを形成し;
    (3)キャストフィルムを20〜80℃未満でポリアミド酸の一部がポリイミドもしくはポリイソイミドに変換されたゲル状フイルムを形成し;
    (4)得られたゲル状フイルムを支持体から分離し、必要に応じ洗浄し、次いで(5)得られたフイルムを熱処理に付してポリイミドフイルムを形成する、
    ことを特徴とするポリイミドフイルムの製造方法。
  6. 工程(4)におけるゲル状フイルムのイミド基分率とイソイミド基分率が20%〜100%である請求項5記載のポリイミドフィルムの製造方法。
  7. 工程(5)の熱処理を定長ないし緊張下に300〜550℃の温度で実施する請求項5〜6のいずれかに記載のポリイミドフィルムの製造方法。
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