JP3902930B2 - パーキングブレーキ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、据付部材にブレーキレバーを解除位置と作動位置との間を回動可能なように支持し、該ブレーキレバーを前記解除位置から前記作動位置に回動することにより、ブレーキワイヤを介して制動部に力を伝達して制動力を発生させるようにしたパーキングブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のパーキングブレーキ装置としては、例えば、車両の運転席近傍に据付部材が固設されており、この据付部材にブレーキレバーが起倒可能に枢支され、該ブレーキレバーを引き起こすことにより、ブレーキワイヤを介して制動部に力が伝達されて制動力が発生するマニュアル式のパーキングブレーキ装置が知られている。
【0003】
かかるパーキングブレーキ装置には、前記ブレーキレバーを引き起こした状態に拘束するロック機構が設けられている。ロック機構は、据付部材側に設けられた被係合部に対して、爪部材の揺動端が係脱するように構成されている。ここで爪部材は、被係合部に係合する方向に付勢されている。ブレーキレバーの先端部にガイド孔が形成され、ガイド孔に解除ノブの押圧子が前後方向(リリースロッドの軸方向)に移動可能に案内され、解除ノブを付勢力に抗して後方に押し操作することで、解除ノブの押圧子が操作力をリリースロッドを介してロック機構に伝え、爪部材を被係合部から外し、ロック機構によるブレーキレバーの拘束を解除するものである。
【0004】
また、ブレーキレバーおよび車室内のインテリア装備品の一体感を効果的に醸し出して、インテリア装備品の美観の向上を図るべく、インストルメントパネルの中央に形成されたコンソールボックスの側縁部に、そのブレーキレバーが配設されたものが考えられている。このようなブレーキレバーでは、美観や操作性を向上するために、ブレーキレバーのグリップの周面に解除ノブが設けられる。
【0005】
一般的に解除ノブは、ブレーキレバーを握った手の親指で操作されるが、前記グリップの周面に解除ノブを設けることで、グリップを普通に握った手の親指の近くに解除ノブを位置させることができ、親指をわずかに動かすことで解除ノブに掛かり、そのまま解除ノブを操作することができ、解除ノブの操作性を高めるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前者のパーキングブレーキ装置では、ブレーキレバーのガイド溝に解除ノブの押圧子がリリースロッドの軸方向に移動可能に案内されているため、解除ノブを操作するときの操作力の方向と、押圧子の移動方向とがリリースロッドの軸方向で一致し、ガイド孔側から押圧子が受ける摩擦力を主に含む操作抵抗は小さなものとなる。
【0007】
しかしながら、美観や操作性の向上を図る後者のパーキングブレーキ装置では、解除ノブを操作するときの操作力の方向は、グリップの周面に沿う方向である一方、実際にリリースロッドを押す方向は、グリップの内部に内挿されるリリースロッドの軸方向であり、両者の方向は平行になって一致せず、解除ノブの操作時に回転力が生じるようになるので、グリップの周面に解除ノブを単に設けただけでは、解除ノブをグリップの周面に沿って円滑に移動し難くなり、解除ノブの操作性を十分に高めることができないという問題がある。
【0008】
また、前者のパーキングブレーキ装置の解除ノブと後者のパーキングブレーキの解除ノブとは両者の取付構造に大きな相違があり、前者の組立方法を後者に流用できないという問題もある。
【0009】
本発明は、以上のような従来技術の有する問題点に着目してなされたもので、美観を向上することができる上に、ブレーキレバーのグリップの周面にガイド部材を介して解除ノブを装着することで、解除ノブの操作性を十分に高めることができるパーキングブレーキ装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]据付部材にブレーキレバー(30)を解除位置と作動位置との間を回動可能なように支持し、該ブレーキレバー(30)を前記解除位置から前記作動位置に回動することにより、ブレーキワイヤ(BW)を介して制動部に力を伝達して制動力を発生させるようにしたパーキングブレーキ装置であり、前記ブレーキレバー(30)を回動不能に前記作動位置に拘束するロック機構を備え、解除ノブ(70)の操作力をリリースロッド(61)を介して前記ロック機構に伝えることで、前記ロック機構による前記ブレーキレバー(30)の拘束を解除するようにしたものにおいて、
前記ブレーキレバー(30)のグリップ(40)の周面(41)のうち運転席側側面にガイド部材(80)を介して前記解除ノブ(70)を装着し、
前記ガイド部材(80)は、前記グリップ(40)の周面(41)のうち運転席側側面に穿設した下孔(42)に嵌装されていて、前記リリースロッド(61)が内挿された前記グリップ(40)の内部に通じる貫通孔(82)を有しており、
前記解除ノブ(70)は、前記貫通孔(82)に移動可能に嵌合する首部(72)に前記グリップ(40)の内部の方に突出する押圧子(71)を有し、該押圧子(71)が前記リリースロッド(61)に前記操作力を伝えない第1位置と前記操作力を伝える第2位置との間を移動可能なように、前記ガイド部材(80)により前記リリースロッド(61)の軸方向に案内される
ことを特徴とするパーキングブレーキ装置。
【0011】
[2]据付部材にブレーキレバー(30)を解除位置と作動位置との間を回動可能なように支持し、該ブレーキレバー(30)を前記解除位置から前記作動位置に回動することにより、ブレーキワイヤ(BW)を介して制動部に力を伝達して制動力を発生させるようにしたパーキングブレーキ装置であり、前記ブレーキレバー(30)を回動不能に前記作動位置に拘束するロック機構を備え、解除ノブ(70)の操作力をリリースロッド(61)を介して前記ロック機構に伝えることで、前記ロック機構による前記ブレーキレバー(30)の拘束を解除するようにしたものにおいて、
前記ブレーキレバー(30)は、グリップ部(32)を有するレバー本体(31)と、該レバー本体(31)のグリップ部(32)の外周面(41)を被覆するグリップ(40)とを備え、
前記ブレーキレバー(30)のグリップ(40)の周面(41)のうち運転席側側面にガイド部材(80)を介して前記解除ノブ(70)を装着し、
前記ガイド部材(80)は、前記グリップ(40)の周面(41)のうち運転席側側面に穿設した下孔(42)に嵌装されるとともに、前記レバー本体(31)のグリップ部(32)に支持されていて、前記リリースロッド(61)が内挿された前記レバー本体(31)のグリップ部(32)の内部に通じる貫通孔(82)を有しており、
前記解除ノブ(70)は、前記貫通孔(82)に移動可能に嵌合する首部(72)に前記グリップ部(32)の内部の方へ突出する押圧子(71)を有し、該押圧子(71)が前記リリースロッド(61)に前記操作力を伝えない第1位置と前記操作力を伝える第2位置との間を移動可能なように、前記ガイド部材(80)により前記リリースロッド(61)の軸方向に案内される
ことを特徴とするパーキングブレーキ装置。
【0012】
[3]前記レバー本体(31)のグリップ部(32)は、その先端縁からその基端側に凹入する凹部(32a)と、該凹部(32a)に連続してあるいは該凹部(32a)の近傍に形成された抜止め部(32b)とを有し、
前記ガイド部材(80)は、前記凹部(32a)に嵌め込まれる被嵌合部(83)と、前記抜止め部(32b)に弾撥的に係止することで抜止めされる被係止部(84)とを有している
ことを特徴とする[2]に記載のパーキングブレーキ装置。
【0013】
[4]前記レバー本体(31)のグリップ部(32)は、その先端縁からその基端側に凹入する凹部(32a)と、該凹部(32a)に連続してあるいは該凹部(32a)の近傍に形成された抜止め部(32b)とを有し、
前記ガイド部材(80)は、前記凹部(32a)に嵌め込まれる被嵌合部(83)と、前記抜止め部(32b)に弾撥的に係止することで抜止めされる被係止部(84)とを有し、
前記ガイド部材(80)の被係止部(84)は、前記解除ノブ(70)を案内するためのガイド溝の溝幅方向と直交する方向であって、かつ、前記ガイド部材(80)の前記凹部(32a)に嵌め込まれる方向と直交する方向に撓む一方、その復元力により前記抜止め部(32b)に弾撥的に係止するものである
ことを特徴とする[2]に記載のパーキングブレーキ装置。
【0014】
[5]前記ガイド部材(80)は、前記グリップ(40)の周面(41)と滑らかに連続している
ことを特徴とする[1]、[2]、[3]または[4]に記載のパーキングブレーキ装置。
【0015】
[6]前記ガイド部材(80)は、前記第1位置から前記第2位置に移動する前記解除ノブ(70)を前記グリップ(40)の周面(41)から徐々に離れるように案内する
ことを特徴とする[1]、[2]、[3]、[4]または[5]に記載のパーキングブレーキ装置。
【0016】
[7]据付部材にブレーキレバー(30)を解除位置と作動位置との間を回動可能なように支持し、該ブレーキレバー(30)を前記解除位置から前記作動位置に回動することにより、ブレーキワイヤ(BW)を介して制動部に力を伝達して制動力を発生させるようにしたパーキングブレーキ装置の組立方法であって、前記ブレーキレバー(30)を回動不能に前記作動位置に拘束するロック機構を備え、解除ノブ(70)の操作力を該解除ノブ(70)の押圧子(71)がリリースロッド(61)を介して前記ロック機構に伝えることで、前記ロック機構による前記ブレーキレバー(30)の拘束を解除するようにし、前記ブレーキレバー(30)は、グリップ部(32)を有するレバー本体(31)と、該レバー本体(31)のグリップ部(32)の外周面(41)を被覆するグリップ(40)とを備え、前記レバー本体(31)のグリップ部(32)が、その先端縁からその基端側に凹入する凹部(32a)を有するものにおいて、
前記解除ノブ(70)をガイド部材(80)に取り付けておき、
前記ガイド部材(80)を、前記グリップ(40)の周面(41)のうち運転席側側面に穿設した下孔(42)に嵌装し、
前記ガイド部材(80)の一部および、前記解除ノブ(70)の首部(72)に設けた押圧子(71)を前記レバー本体(31)のグリップ部(32)の内部側に突出させ、
前記グリップ(40)に前記レバー本体(31)のグリップ部(32)を挿入して前記ガイド部材(80)の一部を前記凹部(32a)の入口(32c)から該凹部(32a)の奥部(32d)側に向かって嵌め込み、前記ガイド部材(80)を介して、前記押圧子(71)が前記リリースロッド(61)に前記操作力を伝えない第1位置と前記押圧子(71)が前記操作力を伝える第2位置との間を前記解除ノブ(70)が移動可能に、前記ガイド部材(80)を前記レバー本体(31)のグリップ部に支持させる
ことを特徴とするパーキングブレーキ装置の組立方法。
【0017】
次に前記各項に記載された発明の作用を説明する。
ブレーキレバー(30)が車室の前壁面を成すコンソールボックスなどのインテリア装備品に据付部材を介して回動可能に支持されたものがある。
このブレーキレバー(30)を車室内側に引いて、解除位置から作動位置に回動すると、ブレーキワイヤ(BW)を介して制動部に力が伝達されて制動力が発生する。ブレーキレバー(30)が作動位置にあるとき、ロック機構によって、前記ブレーキレバー(30)を作動位置に拘束することができる。このとき、解除ノブ(70)は第2位置にある。
【0018】
ブレーキレバー(30)が作動位置に拘束されているとき、解除ノブ(70)を操作すると、解除ノブ(70)がガイド部材(80)によりリリースロッド(61)の軸方向に案内されて、第1位置から第2位置に移動する。解除ノブ(70)が第2位置に移動することで、解除ノブ(70)の押圧子(71)がリリースロッド(61)に操作力を伝え、ロック機構によるブレーキレバー(30)の拘束が解除される。
【0019】
ブレーキレバー(30)を作動位置から解除位置に回動すると、制動力が消滅するようになる。次に、解除ノブ(70)をガイド部材(80)に案内させることで、第2位置から第1位置に戻す。
【0020】
具体的には、ガイド部材(80)はグリップ(40)の下孔(42)に嵌装されていて、グリップ(40)と一体的になっている。ガイド部材(80)は貫通孔(82)を有している。貫通孔(82)はグリップ(40)の内部に通じている。解除ノブ(70)の押圧子(71)は、ガイド部材(80)の貫通孔(82)を通ってグリップ(40)の内部の方に突出している。それにより、解除ノブ(70)の押圧子(71)は、グリップ(40)の内部に内挿されたリリースロッド(61)を押すことができ、解除ノブ(70)の操作力をリリースロッド(61)を介してロック機構に伝えることができる。
【0021】
また、ブレーキレバー(30)は、ブレーキレバー(30)の本体であって、グリップ部(32)を有するレバー本体(31)と、そのレバー本体(31)のグリップ部(32)の外周面(41)を被覆するグリップ(40)とを備えているものである。
【0022】
このような構成のブレーキレバー(30)では、ガイド部材(80)はグリップ(40)の下孔(42)に嵌装されるばかりでなく、レバー本体(31)のグリップ部(32)に支持されており、ガイド部材(80)は、グリップ(40)およびレバー本体(31)と一体的になっている。また、ガイド部材(80)の貫通孔(82)はレバー本体(31)のグリップ部(32)の内部に通じていて、解除ノブ(70)の首部(72)が貫通孔(82)を通っており、押圧子(71)がレバー本体(31)のグリップ部(32)の内部側に突出している。それにより、解除ノブ(70)の押圧子(71)は、レバー本体(31)のグリップ部(32)の内部に内挿されたリリースロッド(61)を押すことができるようになる。
【0023】
前述したように、ガイド部材(80)はレバー本体(31)のグリップ部(32)に支持されているが、具体的には、レバー本体(31)のグリップ部(32)は、その先端縁からその基端側に凹入する凹部(32a)と、その凹部(32a)に連続してあるいは凹部(32a)の近傍に形成された抜止め部(32b)とを有しており、また、ガイド部材(80)は被嵌合部(83)および被係止部(84)を有している。
【0024】
ガイド部材(80)の被嵌合部(83)をグリップ部(32)の凹部(32a)に嵌め込んでいく。このとき、ガイド部材(80)の被係止部(84)はその復元力に抗して撓んでいる。さらに、ガイド部材(80)の被嵌合部(83)を嵌め込んでいくと、やがて、ガイド部材(80)の被係止部(84)がその復元力で、グリップ部(32)の抜止め部(32b)に弾撥的に係止する。ガイド部材(80)の被係止部(84)は、その復元力に抗して撓ませなければ抜止め部(32b)から外れ不能になって、ガイド部材(80)の被嵌合部(83)がグリップ部(32)の凹部(32a)から抜け不能になる。
【0025】
前述のガイド部材(80)は、解除ノブ(70)を案内するためのガイド溝を有している。ガイド部材(80)の被係止部(84)は、その復元力により撓んだ後に、レバー本体(31)のグリップ部(32)の抜止め部(32b)に復元力により弾撥的に係止するものである。ガイド部材(80)の被係止部(84)の撓んだり、復元したりする方向によっては、ガイド溝の溝幅を狭めて、解除ノブ(70)の操作性を低下する要因になる。
【0026】
そこで、ガイド部材(80)の被係止部(84)の撓んだり、復元したりする方向を、ガイド溝の溝幅方向と直交する方向であって、かつ、ガイド部材(80)の凹部(32a)に嵌め込まれる方向と直交する方向にして、ガイド溝の溝幅に影響を与えない方向に、ガイド部材(80)の被係止部(84)を撓ませたり、復元させたりして、解除ノブ(70)の操作性の低下を防止するようにした。
【0027】
このようなガイド部材(80)はグリップ(40)の下孔(42)に嵌装されているばかりでなく、グリップ(40)の周面(41)と滑らかに連続している。それにより、ガイド部材(80)とグリップ(40)とが一体的なものに感じられ、凹凸感がなく、美観が向上する。また、ガイド部材(80)の表面とグリップ(40)の表面とを同色や同じ質感のもので統一すれば、さらに、美観が向上する。
【0028】
また、ガイド部材(80)は、ロック機構によるブレーキレバー(30)の拘束を解除すべく、解除ノブ(70)を第1位置から第2位置に案内するとき、解除ノブ(70)をグリップ(40)の周面(41)から徐々に離れるように案内しているので、解除ノブ(70)がグリップ(40)の周面(41)に摺接しないで、摩擦抵抗を受けず、操作抵抗が少なく、この点からも解除ノブ(70)の操作性が向上する。また、解除ノブ(70)がグリップ(40)の周面(41)を傷つけることなく、美観を維持することができる。
【0029】
このようなパーキングブレーキ装置の組立方法を以下に説明する。
すなわち、先ず、解除ノブ(70)をガイド部材(80)に取り付けておく。
【0030】
次に、解除ノブ(70)が取り付けられたガイド部材(80)を、グリップ(40)の周面(41)に穿設した下孔(42)に嵌装する。このとき、ガイド部材(80)の一部および、解除ノブ(70)の押圧子(71)がレバー本体(31)のグリップ(40)の内部に突出するようになる。
【0031】
次に、グリップ(40)にレバー本体(31)のグリップ部(32)を挿入して被覆するようにする。グリップ(40)にレバー本体(31)のグリップ部(32)を挿入すると、ガイド部材(80)の一部がレバー本体(31)のグリップ部(32)の内部側に突出していることから、そのガイド部材(80)の一部が、レバー本体(31)の凹部(32a)の入口(32c)からその凹部(32a)の奥部(32d)側に向かって嵌め込まれる。
【0032】
すなわち、解除ノブ(70)が取り付けられたガイド部材(80)をグリップ(40)の下孔(42)に嵌装した後に、グリップ(40)にレバー本体(31)のグリップ部(32)を挿入するだけで、ガイド部材(80)がレバー本体(31)のグリップ部(32)に支持され、解除ノブ(70)をガイド部材(80)を介してグリップ(40)の周面(41)に装着することができる。
【0033】
以上のように、グリップ(40)の下孔(42)に嵌装され、かつ、レバー本体(31)のグリップ部(32)に支持されたガイド部材(80)によって、解除ノブ(70)の押圧子(71)がリリースロッド(61)に解除ノブ(70)の操作力を伝えない第1位置と操作力を伝える第2位置との間を解除ノブ(70)が移動可能に案内されることになる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の一実施の形態を説明する。
図1〜図11は本発明の一の実施の形態を示している。
図1はブレーキレバーの正面図である図5のI−I線断面図、図2は解除位置に戻した状態で示すブレーキレバーの取り付け状態斜視図、図3は作動位置に回動した状態で示すブレーキレバーの取り付け状態斜視図、図4は図2の正面図、図5はブレーキレバーの正面図、図6は図1のVI−VI線断面図、図7は図1のVII−VII線断面図である。
【0035】
図1〜図4に示すように、自動車のインストルメントパネル10の中央部に形成されたコンソールボックス12に、カーナビゲーション13、空調用空気吹き出しグリル14、オーディオ機器15、小物入れ16等が装備される。また、コンソールボックス12の、運転席側の側縁部(図示例では左側縁部)には、パーキングブレーキ装置のブレーキレバー30が配設される。このブレーキレバー30は、コンソールボックス12の、運転席側の側縁部に形成された切欠き状の凹部11に収容される解除位置A(図1の状態)と、その凹部11から脱出した作動位置B(図2の状態)との間を回動し得るようになっている。
【0036】
図1〜図6に示すように、ブレーキレバー30の本体は鋼板製で、相互に組み合わせることで中空のグリップ部32を持つ一対のレバー本体31と、そのグリップ部32の外周面を被覆する合成樹脂製のグリップ40とから構成される。レバー本体31の基端部33は、コンソールボックス12の前面壁を貫通してその内部に達していて、インストルメントパネル10の支持用フレーム17に固着されたブラケット20に枢軸21を介して取り付けられる。枢軸21に巻着された巻ばね25により、ブレーキレバー30が解除位置Aに戻る方向に付勢されている。レバー本体31の基端部33には、図示しない作動レバーに連なるブレーキワイヤBWが接続される。
【0037】
前記ブラケット20には、枢軸21を中心とした扇形のラチェットギア23と、このラチェットギア23の一端に連なる平坦面24とが形成され、それらに順次係合し得る爪部53を一端に持ったラチェットポール52が枢軸51を介してレバー本体31に回動可能に取り付けられる。爪部53は、ブレーキレバー30の解除位置Aでは平坦面24に係合し、作動位置Bではラチェットギア23の何処かに係合するようになっている。
【0038】
また、ラチェットポール52は、第1付勢部材56によりその爪部53がラチェットギア23に係合する係合方向に付勢されている。第1付勢部材56の一端部57は、ラチェットポール52の他端部54に形成されたフック部55に係止しており、第1付勢部材56の他端部58は、レバー本体31に形成されたフック部39に係止している。
【0039】
ラチェットポール52の他端部54の方向に、レバー本体31のグリップ部32に収容されるリリース機構60のリリースロッド61の後端部62が延ばされ、そのリリースロッド61の後端部62に形成した軸部65に巻きばねである第2付勢部材66が巻着されている。リリースロッド61の中間部には長孔64が形成されている。長孔64にはピン部材37が相対移動可能に嵌合し、ピン部材37により、爪部53をラチェットギア23から外すリリース位置と爪部53をラチェットギア23に係合させる非リリース位置との間をリリースロッド61が案内移動可能に支持されている。
【0040】
第2付勢部材66の一端部67はラチェットポール52の他端部54の近傍位置まで延ばされている。ラチェットポール52は、解除操作時に他端部54に弾撥的に当接可能な第2付勢部材66の一端部67によりその爪部53がラチェットギア23から外れた非係合方向に付勢されている。
【0041】
また、第2付勢部材66の巻着部から一端部67まで延びる部位は、リリースロッド61に形成したフック部69に係止している。さらに、第2付勢部材66の他端部68は、レバー本体31に形成されたフック部38に係止している。それにより、第2付勢部材66は、リリースロッド61を図1において斜め上方向(第2付勢部材66の一端部67がラチェットポール52の他端部54から離れる方向)に付勢するとともに、リリースロッド61の後端部62をレバー本体31から浮かした状態に支持している。
【0042】
図1、図6および図7に示すように、グリップ部32の運転席側側面には、グリップ40に埋設されるガイド部材80が固設されており、このガイド部材80に解除ノブ70がリリースロッド61の軸方向に摺動自在に装着される。この解除ノブ70は、グリップ40の周面41に穿設された下孔42および、グリップ部32の側壁に設けられた下孔26を貫通して、リリースロッド61の前端部63に当接する押圧子71を備えている。
【0043】
ブレーキレバー30をその解除位置Aで収容するコンソールボックス12の前記凹部11は、運転席側の側面と、車体後方側の後面とが開放されており、したがって、解除ノブ70は、その凹部11の開放側面に対応したグリップ40の側面に配設されることになる。これに伴い、グリップ40の頭部と、それが対応する凹部の上端壁との間の隙間は、解除ノブ70に何等干渉されることなく、ブレーキレバー30の回動を許容するだけの小間隙とされる。凹部11の側壁および底壁とグリップ40との間には、グリップ40を把持するドライバの手の挿入を可能にするスペース18が設けられている。
【0044】
また、図1に示すように、ブレーキレバー30には衝撃吸収部35、36が設けられている。具体的には、衝撃吸収部35、36は、一対のグリップ部32の各所定位置にそれぞれ設けられている。衝撃吸収部35、36は切り込み溝の形状に形成され、ブレーキレバー30を車室内側に引くとき、切り込み溝の溝口35a、36aが閉じていることで、溝口35a、36aの口縁同士が突き当たって、ブレーキレバー30を車室内側に引くときの操作力に抗し、ブレーキレバー30を引く方向(図1においてD1方向)とは略反対方向(図1においてD2方向)の衝撃力を受けると、切り込み溝の溝口35a、36aが開くように変形することで、衝撃力を吸収するものである。
【0045】
図8は、レバー本体の内部側から見たときの、レバー本体の一部、解除ノブおよびガイド部材を示す分解斜視図、図9は、レバー本体の外部側から見たときの、レバー本体の一部、解除ノブおよびガイド部材を示す分解斜視図、図10はレバー本体とガイド部材との取付構造を示す断面図、図11は、グリップの周面にガイド部材を介して解除ノブが装着された状態を示す断面図である。
【0046】
図1および図8〜図11に示すように、ブレーキレバー30のグリップ40の周面41にはガイド部材80を介して解除ノブ70が装着されている。前述したように、ガイド部材80は、グリップ40の周面41に穿設した下孔42に嵌装されていて、リリースロッド61の内挿されたグリップ40の内部に通じる貫通孔82を有している。解除ノブ70の押圧子71は、その貫通孔82を通ってグリップ40の内部の方に突出している。解除ノブ70は、その押圧子71がグリップ40内のリリースロッド61に解除ノブ70の操作力を伝えない第1位置と操作力を伝える第2位置との間を移動可能なようにガイド部材80により案内されている。実施の形態では、解除ノブ70の首部72がガイド部材80の貫通孔82に移動可能に嵌合することで、解除ノブ70の押圧子71が、ガイド部材80の貫通孔82から抜けなくなる。
【0047】
グリップ40がレバー本体31のグリップ部32を被覆している本実施の形態では、ガイド部材80はレバー本体31のグリップ部32に支持され、解除ノブ70は、貫通孔82を通ってレバー本体31のグリップ部32の内部に通じている。
【0048】
ガイド部材80をレバー本体31のグリップ部32に支持する構造は、次のようになっている。
すなわち、レバー本体31のグリップ部32には、その先端縁からその基端側に凹入する凹部32aと、その凹部32aに連続して抜止め部32bとが形成されている。一方、ガイド部材80には、凹部32aに嵌め込まれる被嵌合部83と、抜止め部32bに弾撥的に係止することで抜止めされる被係止部84とが形成されている。また、ガイド部材80の被嵌合部83が凹部32aに嵌め込まれることで、ガイド部材80がグリップ40の下孔42から抜け不能になることで、ガイド部材80がレバー本体31のグリップ部32に支持される。
【0049】
ガイド部材80の被係止部84は、解除ノブ70を案内するためのガイド溝の溝幅方向と直交する方向であって、かつ、ガイド部材80の凹部32aに嵌め込まれる方向と直交する方向に撓む一方、その復元力により抜止め部32bに弾撥的に係止するものである。本実施の形態では、貫通孔82がガイド溝の機能を有している。
【0050】
具体的には、ガイド部材80の一部であるコマ部85に溝形状の被嵌合部83が形成されている。被嵌合部83の両溝壁の一方(グリップ部32の内部側の溝壁)に復元力を有する薄肉部86が連続して形成され、その薄肉部86の終端部に被係止部84が形成されている。被係止部84の薄肉部86側の一端部84aは、前記ガイド部材80の嵌め込まれる方向に対して傾斜する案内面を成している。一方、被係止部84の他端部84bは、前記ガイド部材80の嵌め込まれる方向に対して立壁を成していて、同じく切断面が立壁を成す凹部32aの周縁に当接可能にすることで、被係止部84の抜止め力を高めるように成っている。抜止め部32bに被嵌合部83が嵌め込み易いように、被嵌合部83の入口部83aは、グリップ部32の凹部32aの側縁の板厚の寸法より大きな幅広になっている。
【0051】
このように、グリップ40の下孔42に嵌装されるガイド部材80は、グリップ40の周面41と滑らかに連続している。
すなわち、図11に示すように、ガイド部材80は、前記コマ部85と一体を成すフランジ部87を有し、グリップ40の下孔42は、詳細には、フランジ部87が嵌め込まれる嵌合溝である第1孔42aと、第1孔42aの溝底に穿設された第2孔42bとから成る。その第1孔42aに嵌め込まれたガイド部材80のフランジ部87が、グリップ40の下孔42を滑らかに連続している。グリップ40の表面とフランジ部87の表面87aとは同色系統が使用され、美観を高めている。
【0052】
ガイド部材80は、前記第1位置から前記第2位置に移動する解除ノブ70をグリップ40の周面41から徐々に離れるように案内するものである。すなわち、ガイド部材80の第1位置から第2位置に移動する方向が、グリップ40の周面41に対して所定角度(図11に示すθ)になるように、ガイド部材80のフランジ部87の表面87aおよび、ガイド部材80のコマ部85の下面85aが形成されている。
【0053】
次に本実施の形態の作用を説明する。
本実施の形態に係るレバー本体31およびグリップ40に、解除ノブ70およびガイド部材80は、次のように組み立てられる。
すなわち、先ず、解除ノブ70の押圧子71をガイド部材80の貫通孔82に通すことで、解除ノブ70をガイド部材80に取り付けておく。
【0054】
次に、解除ノブ70が取り付けられたガイド部材80を、グリップ40の周面41に穿設した下孔42に嵌装する。このとき、ガイド部材80の一部であるコマ部85および、解除ノブ70の押圧子71がレバー本体31のグリップ40の内部に突出するようになる。また、ガイド部材80のフランジ部87が下孔42の第1孔42aに嵌め込まれる。
【0055】
次に、グリップ40にレバー本体31のグリップ部32を挿入して被覆するようにする。グリップ40にレバー本体31のグリップ部32を挿入すると、ガイド部材80の一部であるコマ部85がレバー本体31のグリップ部32の内部側に突出していることから、そのガイド部材80のコマ部85が、レバー本体31の凹部32aの入口32cからその凹部32aの奥部32d側に向かって嵌め込まれる。
【0056】
すなわち、解除ノブ70が取り付けられたガイド部材80をグリップ40の下孔42に嵌装した後に、グリップ40にレバー本体31のグリップ部32を挿入するだけで、ガイド部材80がレバー本体31のグリップ部32に支持され、解除ノブ70をガイド部材80を介してグリップ40の周面41に装着することができる。それにより、グリップ40の下孔42に嵌装され、かつ、レバー本体31のグリップ部32に支持されたガイド部材80によって、解除ノブ70の押圧子71がリリースロッド61に解除ノブ70の操作力を伝えない第1位置と操作力を伝える第2位置との間を解除ノブ70が移動可能に案内されることになる。
【0057】
また、ガイド部材80はグリップ40の下孔42に嵌装されるばかりでなく、レバー本体31のグリップ部32に支持されている。
【0058】
すなわち、ガイド部材80の被嵌合部83をグリップ部32の凹部32aに嵌め込んでいく。このとき、被嵌合部83の入口部83aが幅広になっていて、凹部32aの入口32cに嵌め込み易くなっている。また、ガイド部材80の被係止部84は凹部32aの側縁部に乗り上げることで、その復元力に抗して撓んでいる。さらに、ガイド部材80の被嵌合部83を嵌め込んでいくと、やがて、ガイド部材80の被係止部84がその復元力で、グリップ部32の抜止め部32bに弾撥的に係止する。
【0059】
ガイド部材80の被係止部84がグリップ部32の抜止め部32bに係止した状態では、被係止部84の他端部84bが抜止め部32bの前縁32eに当接することで、ガイド部材80の被係止部84を、その復元力に抗して撓ませて、被係止部84の他端部84bを抜止め部32bの前縁32eから外さなければ、抜止め部32bから外れ不能になり、ガイド部材80の被嵌合部83がグリップ部32の凹部32aから抜け不能になる。
【0060】
前述のガイド部材80は、解除ノブ70を案内するためのガイド溝である貫通孔82を有している。ガイド部材80の被係止部84は、前述したように、その復元力により撓んだ後に、レバー本体31のグリップ部32の抜止め部32bに復元力により弾撥的に係止するものであるが、ガイド部材80の被係止部84の撓んだり、復元したりする方向(図8においてF1方向)は、ガイド溝である貫通孔82の溝幅方向(図8においてF2方向)と直交する方向であって、かつ、ガイド部材80の凹部32aに嵌め込まれる方向(図8においてF3)と直交する方向であることから、ガイド溝である貫通孔82の溝幅に影響を与えない方向(F1方向)に、ガイド部材80の被係止部84が撓んだり、復元したりするので、ガイド溝である貫通孔82の溝幅が狭まるようなことがなく、解除ノブ70の操作抵抗が大きくならず、解除ノブ70の操作性の低下を防止することができる。
【0061】
このようなガイド部材80はグリップ40の下孔42に嵌装されているばかりでなく、グリップ40の下孔42の第1孔42aに嵌め込まれているガイド部材80のフランジ部87が、グリップ40の周面41と滑らかに連続している。それにより、ガイド部材80とグリップ40とが一体的なものに感じられ、美観向上の要因となる。また、ガイド部材80のフランジ部87の表面87aと、グリップ40の周面41の表面とが同色系統で統一され、その点からも美観向上の要因になっている。
【0062】
また、ガイド部材80の第1位置から第2位置に移動する方向が、グリップ40の周面41に対して所定角度θになるように、ガイド部材80のフランジ部87の表面87aおよび、ガイド部材80のコマ部85の下面85aが形成されているので、第1位置から第2位置に操作される解除ノブ70がグリップ40の周面41に摺接しないで、摩擦抵抗を受けず、解除ノブ70の操作性が向上する。また、解除ノブ70がグリップ40の周面41を傷つけることなく、美観を維持することができる。
【0063】
このように組み立てられたパーキングブレーキ装置は、次のように作動する。図1および図2に示すように、ブレーキレバー30が解除位置Aにあるとき、コンソールボックス12の切欠き状の凹部11に収容されている。また、ラチェットポール52の爪部53は、平坦面24に係合している。リリースロッド61は非リリース位置にあって、リリースロッド61の後端部62に設けられた第2付勢部材66の一端部67はラチェットポール52の他端部54から離れており、ラチェットポール52は第1付勢部材56により図1において半時計方向に付勢されている。
【0064】
解除位置Aにあるブレーキレバー30を、ブレーキワイヤBWからの反力および巻ばね25の付勢力に抗して、車室内側に引くことで、解除位置Aから作動位置Bに回動すると、ラチェットポール52の爪部53が平坦面24からラチェットギア23に移動して、第1付勢部材56の付勢力により、ラチェットギア23に順次係合していき、作動位置Bではラチェットギア23の何処かに係合する。それにより、ブレーキレバー30は作動位置に拘束される。
【0065】
ブレーキレバー30が作動位置に拘束されているとき、ブレーキワイヤBWは引き込まれていることから、図外の制動部に制動力が生じている。
【0066】
ブレーキレバー30が作動位置に拘束されているとき、ブレーキレバー30をさらに車室内側に引く第1操作により、ラチェットポール52の爪部53とラチェットギア23との摩擦力が減少する。次に、解除ノブ70によって、第2付勢部材66の付勢力に抗して、リリースロッド61の前端部63を押して、リリースロッド61を非リリース位置からリリース位置に移動する第2操作をすると、第2付勢部材66の一端部67がラチェットポール52の他端部54に弾撥的に当接することで、ラチェットポール52の他端部54が受ける弾撥力が前記減少した摩擦力および第1付勢部材56の付勢力より大きいことから、ラチェットポール52が図1において時計方向に回動し、ラチェットポール52の爪部53がラチェットギア23から外れる。それにより、ブレーキレバー30の拘束が解除される。
【0067】
次に、巻ばね25の付勢力および、ブレーキワイヤBWの戻り力により、ブレーキレバー30を車室内側に引く方向D1とは反対方向D2に操作すれば、ブレーキレバー30が作動位置Bから解除位置Aに回動し、ブレーキワイヤBWは引き戻されることから、制動力が消滅するようになる。ブレーキレバー30を解除位置Aに戻した後に、解除ノブ70の操作を止めれば、リリースロッド61が第2付勢部材66の付勢力により、リリース位置から非リリース位置に戻り、第2付勢部材66の一端部67がラチェットポール52の他端部54から離れ、ラチェットポール52の爪部53が平坦面24に係合した元の状態に戻る。
【0068】
なお、本実施の形態では、解除ノブ70を案内するガイド溝の機能を貫通孔8が有するものを示したが、貫通孔82は、単に解除ノブ70の押圧子71を通すものだけの機能にして、解除ノブ70を案内するガイド溝は、ガイド部材70に新たに設けるようにしてもよい。
また、図9に示すように、ガイド部材80のフランジ部87の表面87a側に、ビード部87bを設けることで、解除ノブ70を案内するときの摩擦抵抗を低下させることができる。
【0069】
【発明の効果】
本発明に係るパーキングブレーキ装置によれば、グリップの周面のうち運転席側側面に穿設された下孔にガイド部材を嵌装し、ガイド部材の貫通孔に解除ノブの首部を通して解除ノブの押圧子をグリップの内部の方に突出させることで、解除ノブの押圧子がリリースロッドに解除ノブの操作力を伝えない第1位置と操作力を伝える第2位置との間を移動可能なように、ガイド部材により解除ノブがリリースロッドの軸方向に案内されるようにしたので、ブレーキレバーのグリップの周面のうち運転席側側面にガイド部材を介して解除ノブを案内支持することができ、解除ノブの操作性を高めることができる。
【0070】
また、ガイド部材の被嵌合部をグリップ部の凹部に嵌め込んでいくと、ガイド部材の被係止部がその復元力で、グリップ部の抜止め部に弾撥的に係止して、ガイド部材の被嵌合部がグリップ部の凹部から抜け不能になるようにした簡単な構成により、ガイド部材をグリップ部に支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図5のI−I線断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るブレーキレバーの取り付け状態を示す斜視図であり、ブレーキレバーを解除位置に戻した状態で示すものである。
【図3】本発明の一実施の形態に係るブレーキレバーの取り付け状態を示す斜視図であり、ブレーキレバーを作動位置に回動した状態で示すものである。
【図4】図2の正面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係るブレーキレバーの正面図である。
【図6】図1のVI−VI線断面図である。
【図7】図1のVII−VII線断面図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係るレバー本体の内部側から見たときの、レバー本体の一部、解除ノブおよびガイド部材を示す分解斜視図である。
【図9】同じくレバー本体の外部側から見たときの、レバー本体の一部、解除ノブおよびガイド部材を示す分解斜視図である。
【図10】本発明の一実施の形態に係るレバー本体とガイド部材との取付構造を示す断面図である。
【図11】本発明の一実施の形態に係るグリップの周面にガイド部材を介して解除ノブが装着された状態を示す断面図である。
【符号の説明】
BW…ブレーキワイヤ
10…インストルメントパネル
12…コンソールボックス
13…カーナビゲーション
14…空調用空気吹き出しグリル
18…スペース
20…ブラケット
21…枢軸
23…ラチェットギア
24…平坦面
25…巻ばね
26…下孔
30…ブレーキレバー
31…レバー本体
32…グリップ部
32a…凹部
32b…抜止め部
32c…入口
32d…奥部
32e…前縁
35、36…衝撃吸収部(切り込み溝)
35a、36a…溝口
37…ピン部材
40…グリップ
41…周面
42…下孔
42a…第1孔
42b…第2孔
51…枢軸
52…ラチェットポール
53…爪部
54…他端部
56…第1付勢部材
60…リリース機構
61…リリースロッド
62…後端部
63…前端部
64…長孔
66…第2付勢部材
67…一端部
70…解除ノブ
71…押圧子
72…首部
80…ガイド部材
82…貫通孔
83…被嵌合部
83a…入口部
84…被係止部
84a…一端部
84b…他端部
85…コマ部
85a…下面
87…フランジ部
87a…表面
87b…ビード部

Claims (7)

  1. 据付部材にブレーキレバーを解除位置と作動位置との間を回動可能なように支持し、該ブレーキレバーを前記解除位置から前記作動位置に回動することにより、ブレーキワイヤを介して制動部に力を伝達して制動力を発生させるようにしたパーキングブレーキ装置であり、前記ブレーキレバーを回動不能に前記作動位置に拘束するロック機構を備え、解除ノブの操作力をリリースロッドを介して前記ロック機構に伝えることで、前記ロック機構による前記ブレーキレバーの拘束を解除するようにしたものにおいて、
    前記ブレーキレバーのグリップの周面のうち運転席側側面にガイド部材を介して前記解除ノブを装着し、
    前記ガイド部材は、前記グリップの周面のうち運転席側側面に穿設した下孔に嵌装されていて、前記リリースロッドが内挿された前記グリップの内部に通じる貫通孔を有しており、
    前記解除ノブは、前記貫通孔に移動可能に嵌合する首部に前記グリップの内部の方に突出する押圧子を有し、該押圧子が前記リリースロッドに前記操作力を伝えない第1位置と前記操作力を伝える第2位置との間を移動可能なように、前記ガイド部材により前記リリースロッドの軸方向に案内される
    ことを特徴とするパーキングブレーキ装置。
  2. 据付部材にブレーキレバーを解除位置と作動位置との間を回動可能なように支持し、該ブレーキレバーを前記解除位置から前記作動位置に回動することにより、ブレーキワイヤを介して制動部に力を伝達して制動力を発生させるようにしたパーキングブレーキ装置であり、前記ブレーキレバーを回動不能に前記作動位置に拘束するロック機構を備え、解除ノブの操作力をリリースロッドを介して前記ロック機構に伝えることで、前記ロック機構による前記ブレーキレバーの拘束を解除するようにしたものにおいて、
    前記ブレーキレバーは、グリップ部を有するレバー本体と、該レバー本体のグリップ部の外周面を被覆するグリップとを備え、
    前記ブレーキレバーのグリップの周面のうち運転席側側面にガイド部材を介して前記解除ノブを装着し、
    前記ガイド部材は、前記グリップの周面のうち運転席側側面に穿設した下孔に嵌装されるとともに、前記レバー本体のグリップ部に支持されていて、前記リリースロッドが内挿された前記レバー本体のグリップ部の内部に通じる貫通孔を有しており、
    前記解除ノブは、前記貫通孔に移動可能に嵌合する首部に前記グリップ部の内部の方へ突出する押圧子を有し、該押圧子が前記リリースロッドに前記操作力を伝えない第1位置と前記操作力を伝える第2位置との間を移動可能なように、前記ガイド部材により前記リリースロッドの軸方向に案内される
    ことを特徴とするパーキングブレーキ装置。
  3. 前記レバー本体のグリップ部は、その先端縁からその基端側に凹入する凹部と、該凹部に連続してあるいは該凹部の近傍に形成された抜止め部とを有し、
    前記ガイド部材は、前記凹部に嵌め込まれる被嵌合部と、前記抜止め部に弾撥的に係止することで抜止めされる被係止部とを有している
    ことを特徴とする請求項2に記載のパーキングブレーキ装置。
  4. 前記レバー本体のグリップ部は、その先端縁からその基端側に凹入する凹部と、該凹部に連続してあるいは該凹部の近傍に形成された抜止め部とを有し、
    前記ガイド部材は、前記凹部に嵌め込まれる被嵌合部と、前記抜止め部に弾撥的に係止することで抜止めされる被係止部とを有し、
    前記ガイド部材の被係止部は、前記解除ノブを案内するためのガイド溝の溝幅方向と直交する方向であって、かつ、前記ガイド部材の前記凹部に嵌め込まれる方向と直交する方向に撓む一方、その復元力により前記抜止め部に弾撥的に係止するものである
    ことを特徴とする請求項2に記載のパーキングブレーキ装置。
  5. 前記ガイド部材は、前記グリップの周面と滑らかに連続している
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4に記載のパーキングブレーキ装置。
  6. 前記ガイド部材は、前記第1位置から前記第2位置に移動する前記解除ノブを前記グリップの周面から徐々に離れるように案内する
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5に記載のパーキングブレーキ装置。
  7. 据付部材にブレーキレバーを解除位置と作動位置との間を回動可能なように支持し、該ブレーキレバーを前記解除位置から前記作動位置に回動することにより、ブレーキワイヤを介して制動部に力を伝達して制動力を発生させるようにしたパーキングブレーキ装置の組立方法であって、前記ブレーキレバーを回動不能に前記作動位置に拘束するロック機構を備え、解除ノブの操作力を該解除ノブの押圧子がリリースロッドを介して前記ロック機構に伝えることで、前記ロック機構による前記ブレーキレバーの拘束を解除するようにし、前記ブレーキレバーは、グリップ部を有するレバー本体と、該レバー本体のグリップ部の外周面を被覆するグリップとを備え、前記レバー本体のグリップ部が、その先端縁からその基端側に凹入する凹部を有するものにおいて、
    前記解除ノブをガイド部材に取り付けておき、
    前記ガイド部材を、前記グリップの周面のうち運転席側側面に穿設した下孔に嵌装し、
    前記ガイド部材の一部および、前記解除ノブの首部に設けた押圧子を前記レバー本体のグリップ部の内部側に突出させ、
    前記グリップに前記レバー本体のグリップ部を挿入して前記ガイド部材の一部を前記凹部の入口から該凹部の奥部側に向かって嵌め込み、前記ガイド部材を介して、前記押圧子が前記リリースロッドに前記操作力を伝えない第1位置と前記押圧子が前記操作力を伝える第2位置との間を前記解除ノブが移動可能に、前記ガイド部材を前記レバー本体のグリップ部に支持させる
    ことを特徴とするパーキングブレーキ装置の組立方法。
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