JP2007276521A - 車両用操作レバー装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成によりコストアップを招くことなく、操作レバーを倒した際に不快感を与える衝突音の発生を防止でき、快適な静粛性を得ることができる車両用操作レバー装置を提供する。
【解決手段】操作レバー30のグリップ部32を被覆するカバー40に、操作レバー30のグリップ部32の基端側が連なるレバー本体31側まで覆う本体カバー部42を設け、レバー本体31の一部を、操作レバー30をイニシャル位置まで倒した際にベース部材20に係合するストッパ部33として設け、本体カバー部42の一部を、ストッパ部33を被覆するダンパーとする。
【選択図】図1
【解決手段】操作レバー30のグリップ部32を被覆するカバー40に、操作レバー30のグリップ部32の基端側が連なるレバー本体31側まで覆う本体カバー部42を設け、レバー本体31の一部を、操作レバー30をイニシャル位置まで倒した際にベース部材20に係合するストッパ部33として設け、本体カバー部42の一部を、ストッパ部33を被覆するダンパーとする。
【選択図】図1
Description
本発明は、ベース部材に操作レバーを起倒可能に枢支し、該操作レバーを引き起こすことにより、制動部に力を伝達して制動力を発生させ、前記操作レバーを倒した際に、該操作レバーをイニシャル位置に規制することができる車両用操作レバー装置に関する。
従来、この種の車両用操作レバー装置としては、一般的に車両の運転席近傍にベース部材が固設されており、該ベース部材に操作レバーが起倒可能に枢支され、該操作レバーを引き起こすことにより、ケーブルを介して制動部に力が伝達されて制動力が発生するマニュアル式のパーキングブレーキ装置が広く知られている。
このようなパーキングブレーキ装置には、前記操作レバーを倒した際に、操作レバーのイニシャル位置を規制するストッパが設けられている。かかるストッパは、操作レバーの下端縁側が係脱するように、ベース部材の要所にブラケット状に通常は突設されていた。ストッパと、該ストッパが係脱する操作レバーの下端縁は、それぞれベース部材や操作レバーの一部を利用して構成されており、互いに金属同士が係脱することになる。
ところが、金属同士の係脱であると、操作レバーをイニシャル位置まで戻した時に金属音が発生する。特に、操作レバーが自重によって、イニシャル位置まで戻るような構造である場合には、金属同士がぶつかり合うなおさら大きな音が発生して、静粛性に欠けるという問題があった。
そこで、出願人は、特許文献1に示すように、操作レバーを倒した際の静粛性を得ることができるパーキングブレーキ装置を提案している。このパーキングブレーキ装置は、ストッパをベース部材の取付孔に取り付ける際、先ず取付孔に側方より押し込むストッパのダンパーを厚さ方向に撓ませて嵌め込んだ後、ダンパーが復元して圧接できるようにしたものであった。
しかしながら、前述したような特許文献1に記載の技術では、ストッパおよびダンパーがベース部材とは別部品で構成されていたので、パーキングブレーキ装置全体の部品点数や組み付け工数が徒に多くなり、コストアップを招く虞があるため、さらなるコスト低減のための改良が望まれていた。
本発明は、以上のような従来の技術の有する問題点に着目してなされたものであり、簡易な構成によりコストアップを招くことなく、操作レバーを倒した際に不快感を与えるような音の発生を防止することができ、快適な静粛性を得ることができる車両用操作レバー装置を提供することを目的としている。
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、以下の各項の発明に存する。
[1]ベース部材(20)に操作レバー(30)を起倒可能に枢支し、該操作レバー(30)を引き起こすことにより、制動部に力を伝達して制動力を発生させ、前記操作レバー(30)を倒した際に、該操作レバー(30)をイニシャル位置に規制することができる車両用操作レバー装置(10)において、
前記操作レバー(30)のグリップ部(32)を被覆するカバー(40)を有し、該カバー(40)に、前記操作レバー(30)のグリップ部(32)の基端側が連なるレバー本体(31)側まで覆う本体カバー部(42)を一体成形し、
前記本体カバー部(42)により覆われるレバー本体(31)の一部を、前記操作レバー(30)をイニシャル位置まで倒した際に前記ベース部材(20)に係合するストッパ部(33)として形成し、
前記本体カバー部(42)の一部を、前記ストッパ部(33)の前記ベース部材(20)に係合する部位側を少なくとも被覆するダンパーとして形成したことを特徴とする車両用操作レバー装置(10)。
[1]ベース部材(20)に操作レバー(30)を起倒可能に枢支し、該操作レバー(30)を引き起こすことにより、制動部に力を伝達して制動力を発生させ、前記操作レバー(30)を倒した際に、該操作レバー(30)をイニシャル位置に規制することができる車両用操作レバー装置(10)において、
前記操作レバー(30)のグリップ部(32)を被覆するカバー(40)を有し、該カバー(40)に、前記操作レバー(30)のグリップ部(32)の基端側が連なるレバー本体(31)側まで覆う本体カバー部(42)を一体成形し、
前記本体カバー部(42)により覆われるレバー本体(31)の一部を、前記操作レバー(30)をイニシャル位置まで倒した際に前記ベース部材(20)に係合するストッパ部(33)として形成し、
前記本体カバー部(42)の一部を、前記ストッパ部(33)の前記ベース部材(20)に係合する部位側を少なくとも被覆するダンパーとして形成したことを特徴とする車両用操作レバー装置(10)。
[2]前記ストッパ部(33)は、前記レバー本体(31)の下端縁側の一部を、該レバー本体(31)の基準面より外側に折曲した状態に突設して形成し、
前記レバー本体(31)の下端縁側を覆う前記本体カバー部(42)の同じく下端縁側に、前記ストッパ部(33)が貫通する挿通孔(43)を設けると共に、該挿通孔(43)の下側に、貫通したストッパ部(33)の先端下側に重なる位置まで延出する突出片(44)を延設して、前記ダンパーを形成したことを特徴とする[1]に記載の車両用操作レバー装置(10)。
前記レバー本体(31)の下端縁側を覆う前記本体カバー部(42)の同じく下端縁側に、前記ストッパ部(33)が貫通する挿通孔(43)を設けると共に、該挿通孔(43)の下側に、貫通したストッパ部(33)の先端下側に重なる位置まで延出する突出片(44)を延設して、前記ダンパーを形成したことを特徴とする[1]に記載の車両用操作レバー装置(10)。
[3]前記ベース部材(20)に、該ベース部材(20)を据付け部位に対して固定する取付脚部(21)を設け、
前記取付脚部(21)を、前記ダンパーを介在して前記ストッパ部(33)が係脱する部位に設定したことを特徴とする[1]または[2]に記載の車両用操作レバー装置(10)。
前記取付脚部(21)を、前記ダンパーを介在して前記ストッパ部(33)が係脱する部位に設定したことを特徴とする[1]または[2]に記載の車両用操作レバー装置(10)。
前記本発明は次のように作用する。
本発明に係る車両用操作レバー装置(10)によれば、操作レバー(30)のグリップ部(32)を被覆するカバー(40)に、操作レバー(30)のレバー本体(31)側まで覆う本体カバー部(42)を一体成形する。このように本体カバー部(42)を備えたカバー(40)は、例えば合成樹脂により簡単に一体成形することができる。
本発明に係る車両用操作レバー装置(10)によれば、操作レバー(30)のグリップ部(32)を被覆するカバー(40)に、操作レバー(30)のレバー本体(31)側まで覆う本体カバー部(42)を一体成形する。このように本体カバー部(42)を備えたカバー(40)は、例えば合成樹脂により簡単に一体成形することができる。
前記本体カバー部(42)により覆われるレバー本体(31)の一部を、操作レバー(30)をイニシャル位置まで倒した際、ベース部材(20)に係合するストッパ部(33)として形成する。すなわち、ストッパ部(33)は、レバー本体(31)とは別体ではなく、レバー本体(31)の一部をそのまま利用した部位となる。そして、前記本体カバー部(42)の一部を、ストッパ部(33)のベース部材(20)に係合する部位側を少なくとも被覆するダンパーとして形成する。
このように、操作レバー(30)のグリップ部(32)を被覆するカバー(40)を利用して、操作レバー(30)の一部であるストッパ部(33)を被覆するダンパーとすることにより、簡易な構成によりコストアップを招くことなく、操作レバー(30)を倒した際に不快感を与える衝突音の発生を防止でき、快適な静粛性を得ることができる。
また、前記ストッパ部(33)は、具体的には例えば、前記レバー本体(31)の下端縁側の一部を、該レバー本体(31)の基準面より外側に折曲した状態に突設して形成すると良い。ここで、レバー本体(31)の下端縁側を覆う本体カバー部(42)の同じく下端縁側に、前記ストッパ部(33)が貫通する挿通孔(43)を設けると共に、該挿通孔(43)の下側に、貫通したストッパ部(33)の先端下側に重なる位置まで延出する突出片(44)を延設して、前記ダンパーとすると良い。これにより、いっそう簡易かつ組み付け容易な構成となり、特に、本体カバー部(42)の下端縁側をストッパ部(33)によって掛止することができる。
さらに、前記ベース部材(20)に、該ベース部材(20)を据付け部位に対して固定する取付脚部(21)を設け、前記取付脚部(21)を、前記ダンパーを介在して前記ストッパ部(33)が係脱する部位に設定すると良い。取付脚部(21)はベース部材(20)の一部として一体的に設けることができる。このように取付脚部(21)をストッパ部(33)が係脱する部位とすることにより、操作レバー(30)をイニシャル位置まで倒した際、係合による衝撃は取付脚部(21)を介して据付け部位まで伝達されて分散し、強度を高めることができる。
本発明に係る車両用操作レバー装置によれば、操作レバーのグリップ部を被覆するカバーに、前記操作レバーのグリップ部の基端側が連なるレバー本体側まで覆う本体カバー部を設け、前記レバー本体の一部を、操作レバーをイニシャル位置まで倒した際にベース部材に係合するストッパ部として設け、前記本体カバー部の一部を、ストッパ部を被覆するダンパーとすることにより、簡易な構成によりコストアップを招くことなく、操作レバーを倒した際に不快感を与える衝突音の発生を防止でき、快適な静粛性を得ることができる。
以下、図面に基づき本発明の好適な一実施の形態を説明する。
図1〜図4は、本発明の一実施の形態を示している。
本実施の形態に係る車両用操作レバー装置は、パーキングブレーキ装置10であって、乗用車等の車両に装備され、操作レバー30の操作によって制動および制動解除を行うものであり、車両の運転席近傍に据付けるベース部材20に、操作レバー30を枢軸11を介して起倒可能に枢支して成る。
図1〜図4は、本発明の一実施の形態を示している。
本実施の形態に係る車両用操作レバー装置は、パーキングブレーキ装置10であって、乗用車等の車両に装備され、操作レバー30の操作によって制動および制動解除を行うものであり、車両の運転席近傍に据付けるベース部材20に、操作レバー30を枢軸11を介して起倒可能に枢支して成る。
本パーキングブレーキ装置10では、図1中において矢印Aで示す方向に操作レバー30を引き起こすことにより、図示省略したケーブルを介して制動部に操作力を伝達して制動力を発生させる制動状態となる。一方、操作レバー30を倒すことによって、前記ケーブルが緩んで制動力が消失した非制動状態となり、該非制動状態において操作レバー30をイニシャル位置に規制するように構成されている。
図1〜図3に示すように、ベース部材20は、その側面部の下端側に運転席近傍の据付け部位に対して固定する取付脚部21が一体に設けられており、該取付脚部21を据付け部位にボルト止めすることで設置される。取付脚部21は、略垂直に立ち上がるベース部材20の側面部に対し、側方に略水平に延びるように折曲されている。この取付脚部21は、次述する操作レバー30のストッパ部33が係脱する部位として設定されている。
操作レバー30は、前記ベース部材20に枢支するレバー本体31と、該レバー本体31より一方向に直線状に延び出たグリップ部32と、該グリップ部32を被覆するカバー40とを有して成る。操作レバー30は、グリップ部32が握持しやすい円筒状に形成され、レバー本体31は、左右の側面部の隙間が下方に開いた溝形断面形状に形成されている。
カバー40は、例えば塩化ビニル等の合成樹脂により一体成形されるものであり、前記グリップ部32に外嵌させて装着する筒状のグリップカバー部41の他、該グリップカバー部41より延出して、グリップ部32の基端側が連なるレバー本体31側まで覆う本体カバー部42が一体成形されている。
本体カバー部42により覆われるレバー本体31の一部は、操作レバー30をイニシャル位置まで倒した際に、前記ベース部材20の取付脚部21に係合するストッパ部33として形成されている。詳しく言えばストッパ部33は、前記レバー本体31の下端縁側の一部を矩形状に突出させて、この矩形状の突出部位を、レバー本体31の略垂直な基準面より外側に向けて略直角に折曲した状態に突設して形成されている。
また、本体カバー部42の一部は、前記ストッパ部33の前記取付脚部21に係合する部位(底面)側を少なくとも被覆するダンパーとして形成されている。詳しく言えば、前記レバー本体31の下端縁側を覆う本体カバー部42の同じく下端縁側に、前記ストッパ部33が貫通する挿通孔43が設けられていると共に、該挿通孔43の下側に、貫通したストッパ部33の先端下側に重なる位置まで延出する突出片44が延設されることで、前記ダンパーが形成されている。
次に、パーキングブレーキ装置10の内部機構について説明する。
ベース部材20の側面部には、金属板を弧状に形成したラチェットプレート12がピンによって固定されている。このラチェットプレート12は、非制動状態時に操作レバー30が倒されて収納されているイニシャル位置にある時の操作レバー30のグリップ部32の先端側を「前方」とすると、前記枢軸11よりも前方に位置するように配設されている。
ベース部材20の側面部には、金属板を弧状に形成したラチェットプレート12がピンによって固定されている。このラチェットプレート12は、非制動状態時に操作レバー30が倒されて収納されているイニシャル位置にある時の操作レバー30のグリップ部32の先端側を「前方」とすると、前記枢軸11よりも前方に位置するように配設されている。
ラチェットプレート12は、弧状の曲率中心(図示せず)が、該ラチェットプレート12より枢軸11側に位置している。ラチェットプレート12の内側の弧に沿って、複数の歯部12aが形成されている。この歯部12aは、操作レバー30側に揺動可能に枢支されたポール13の揺動端にある爪部13aが噛み合うためのものである。ポール13は、操作レバー30の操作力の伝達機構を構成する第1出力リンク14に設けた枢軸13bによって枢支され、ラチェットプレート12と枢軸11との間に配置されている。
第1出力リンク14は、ラチェットプレート12の外側に配設されており、枢軸11が貫通するように設けたカラー(図示せず)に固定することによってベース部材20に枢支されている。また、ラチェットプレート12の内側には、第1出力リンク14に連動して同じく伝達機構を構成する第2出力リンク(図示せず)が配設されている。操作レバー30は、レバー本体31の左右の側面部間の隙間内にベース部材20、第1出力リンク14および第2出力リンクが収納されるように配設され、枢軸11は、操作レバー30、第1出力リンク14および第2出力リンクそれぞれの共通の回転軸となっている。
第1出力リンク14の揺動端縁側には、枢軸11を中心とする円弧形のガイド溝14bが穿設されており、該ガイド溝14b内に、操作レバー30に固設された係合ピン14cが相対的に移動可能に嵌合している。操作レバー30が引き起こされると、係合ピン14cがガイド溝14bの一端側に係合して荷重が出力されて、第1出力リンク14が図1中で時計方向に回動するように設定されている。この回動によって前記ポール13は、ラチェットプレート12と枢軸11との間で円軌道上を変位する。
第1出力リンク14の前端縁側には、後述する収納機構を構成する収納リンク16が係止する係止部14dが設けられている。さらに、第1出力リンク14の回動中心となる枢軸11よりも下端縁側には、操作レバー30を引き起こした状態を検出する操作検出手段であるスイッチ70の押ボタン73に係脱するための突出部14eが設けられている。
また、パーキングブレーキ装置10には、ケーブルの張力を調整する張力調整手段が設けられている。張力調整手段は、操作レバー30の起倒に伴い操作力が伝達されて連動し、ケーブルが張力を調整可能に連結される連動部材50を備える。連動部材50は、枢支ピン14aとそのカラーを介して、第1出力リンク14および第2出力リンクにそれぞれ揺動可能に連結されている。
操作レバー30の引き起こしによって、第1出力リンク14等が回動すると、枢支ピン14aを介して連動部材50が後方(図1中で右側方向)に移動し、ケーブルが後方に引っ張られる。これにより、制動力が発生した制動状態がもたらされる。制動状態では、ケーブルに張力が生じており、非制動状態となる方向にケーブルが引っ張られるが、前記ポール13が変位してラチェットプレート12の歯部12aに噛み合うので、張力に抗して第1出力リンク14が不動に保持される。これにより、制動状態を維持することができる。
ポール13と歯部12aとの噛合いは、図示省略したリリースリンクがポール13を歯部12aに噛み合う方向に押すことによってなされている。リリースリンクは、リリースロッド15の操作力を受けて、リリースロッド15の操作に連動するように設定されている。リリースロッド15の一端は、操作レバー30の先端側のグリップ部32の先端から突出しており、この突出した部分には操作ボタン15aが取り付けられている。操作ボタン15aを押し込むと、リリースロッド15がリリースリンクに操作力を伝達し、リリースリンクはポール13をラチェットプレート12の歯部12aとの噛合状態が解消する方向に回動させるように設定されている。
また、パーキングブレーキ装置10には収納機構が設けられている。収納機構は、制動状態を維持したままで操作レバー30をイニシャル位置に収納するための機構である。収納機構は、前記第1出力リンク14の係止部14dに係脱可能な収納リンク16を有して成る。収納リンク16は、レバー本体31側に枢軸16aを介して回動可能に枢支されており、その上端側は、操作レバー30に開設されたガイド溝32aより外部に突出して操作部16bとして形成されている。
操作部16bを、前後方向に延びるガイド溝32aに沿って後方(図1中で右側方向)に移動させると、それに伴い収納リンク16が回動する。回動の方向は、第1出力リンク14の係止部14dに係止している下端部16cが係止部14dから離れる方向(図1中で時計方向)である。
また、収納リンク16は、コイルばね17aを備えた付勢部材17によって、第1出力リンク14の係止部14dに下端部16cが係止する方向に付勢されている。さらに、付勢部材17は、リリースロッド15の途中に掛かって、該リリースロッド15をリリースリンクから離れる方向に付勢している。
すなわち、操作レバー30は、制動状態において収納リンク16が係止部14dに係止している時は、引き起こされた位置に保持され、制動状態で収納リンク16が係止部14dから離れる方向に回動された時は、制動状態を維持している第1出力リンク14から離れて、イニシャル位置に収納されるように設定されている。
次に、本実施の形態に係るパーキングブレーキ装置10の作用について説明する。
図2〜図4に示すように、本パーキングブレーキ装置10によれば、操作レバー30のグリップ部32を被覆するカバー40に、操作レバー30のレバー本体31側まで覆う本体カバー部42を一体成形する。このように本体カバー部42を備えたカバー40は、例えば塩化ビニル等の合成樹脂により簡単に一体成形することができる。
図2〜図4に示すように、本パーキングブレーキ装置10によれば、操作レバー30のグリップ部32を被覆するカバー40に、操作レバー30のレバー本体31側まで覆う本体カバー部42を一体成形する。このように本体カバー部42を備えたカバー40は、例えば塩化ビニル等の合成樹脂により簡単に一体成形することができる。
前記本体カバー部42により覆われるレバー本体31の一部には、操作レバー30をイニシャル位置まで倒した際、ベース部材20の取付脚部21上に係合するストッパ部33を形成する。このストッパ部33は、レバー本体31とは別体ではなく、レバー本体31の下端縁側にある矩形状の突出部位を外側に向けて略直角に折曲して形成するため、レバー本体31の一部をそのまま利用した部位となる。
そして、前記本体カバー部42の一部を、ストッパ部33のベース部材20に係合する部位側を少なくとも被覆するダンパーとして形成する。すなわち、図4に示すように、レバー本体31の下端縁側を覆う本体カバー部42の同じく下端縁側に、前記ストッパ部33が貫通する挿通孔43を設けると共に、該挿通孔43の下側に、貫通したストッパ部33の先端下側に重なる位置まで延出する突出片44を延設して、前記ダンパーとする。
このように、操作レバー30のグリップ部32を被覆するカバー40を利用して、操作レバー30の一部であるストッパ部33を被覆するダンパーとすることにより、簡易な構成によりコストアップを招くことなく、操作レバー30を倒した際に不快感を与える衝突音の発生を防止でき、快適な静粛性を得ることができる。また、本体カバー部42の下端縁側をストッパ部33によって掛止することができるため、カバー40の取付け性も向上する。
さらに、前記ベース部材20において、据付け部位に対して固定する取付脚部21を、前記ダンパーを介在して前記ストッパ部33が係脱する部位に設定する。これにより、操作レバー30をイニシャル位置まで倒した際、係合による衝撃は取付脚部21を介して据付け部位まで伝達されて分散し、強度を高めることができる。
図1において、パーキングブレーキ装置10を制動させる時は、グリップ部32を握持して矢印Aで示す方向へ引き起こすと、操作レバー30の係合ピン14cが第1出力リンク14にあるガイド溝14bの一端側に係合して荷重が出力され、第1出力リンク14は図1中で時計方向に回動する。すると、第1出力リンク14に枢支ピン14aを介して連結された連動部材50は、後方(図1中で右側)に引かれてケーブルが引っ張られ、該ケーブルを介して制動部に力が伝達されて、制動力が発生した制動状態になる。なお、連動部材50においては、取付部54に連結するケーブル端部の固定位置を調整することにより、ケーブルの張力を任意に調整することができる。
操作レバー30を引き起こす力を抜くと、操作レバー30は、イニシャル位置に戻る方向に引かれるが、ポール13の爪部13aがラチェットプレート12の歯部12aに噛み合うことによって制動状態は維持される。なお、制動状態を維持したままで操作レバー30をイニシャル位置に収納する時は、操作部16bを後方(図1中で右側方向)に動かすことによってリリースロッド15を操作して、収納リンク16の下端部16cと第1出力リンク14の係止部14dとの係合状態を解除してから操作レバー30を倒せば良い。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は前述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、前記実施の形態では、車両用操作レバー装置としてパーキングブレーキ装置10を採用したが、その他、ダンプレバー等の同等の操作レバーを備える構成に採用しても良いことは言うまでもない。
また、前記実施の形態では、カバー40の本体カバー部42の下端縁側に、ストッパ部33が貫通する挿通孔43を設けると共に、該挿通孔43の下側に、貫通したストッパ部33の先端下側に重なる位置まで延出する突出片44を延設してダンパーとしたが、挿通孔43を省いて本体カバー部42の下端縁側を、ストッパ部33の下面側に対して外側から覆うように形成してダンパーとしても良い。
10…パーキングブレーキ装置(車両用操作レバー装置)
11…枢軸
12…ラチェットプレート
12a…歯部
13…ポール
13a…爪部
13b…枢軸
14…第1出力リンク
14a…枢支ピン
14b…ガイド溝
14c…係合ピン
14d…係止部
14e…突出部
15…リリースロッド
15a…操作ボタン
16…収納リンク
16a…枢軸
16b…操作部
16c…下端部
17…付勢部材
17a…コイルばね
20…ベース部材
21…取付脚部
30…操作レバー
31…レバー本体
32…グリップ部
32a…ガイド溝
33…ストッパ部
40…カバー
41…グリップカバー部
42…本体カバー部
43…挿通孔
44…突出片
50…連動部材
54…取付部
70…スイッチ
73…押ボタン
11…枢軸
12…ラチェットプレート
12a…歯部
13…ポール
13a…爪部
13b…枢軸
14…第1出力リンク
14a…枢支ピン
14b…ガイド溝
14c…係合ピン
14d…係止部
14e…突出部
15…リリースロッド
15a…操作ボタン
16…収納リンク
16a…枢軸
16b…操作部
16c…下端部
17…付勢部材
17a…コイルばね
20…ベース部材
21…取付脚部
30…操作レバー
31…レバー本体
32…グリップ部
32a…ガイド溝
33…ストッパ部
40…カバー
41…グリップカバー部
42…本体カバー部
43…挿通孔
44…突出片
50…連動部材
54…取付部
70…スイッチ
73…押ボタン
Claims (3)
- ベース部材に操作レバーを起倒可能に枢支し、該操作レバーを引き起こすことにより、制動部に力を伝達して制動力を発生させ、前記操作レバーを倒した際に、該操作レバーをイニシャル位置に規制することができる車両用操作レバー装置において、
前記操作レバーのグリップ部を被覆するカバーを有し、該カバーに、前記操作レバーのグリップ部の基端側が連なるレバー本体側まで覆う本体カバー部を一体成形し、
前記本体カバー部により覆われるレバー本体の一部を、前記操作レバーをイニシャル位置まで倒した際に前記ベース部材に係合するストッパ部として形成し、
前記本体カバー部の一部を、前記ストッパ部の前記ベース部材に係合する部位側を少なくとも被覆するダンパーとして形成したことを特徴とする車両用操作レバー装置。 - 前記ストッパ部は、前記レバー本体の下端縁側の一部を、該レバー本体の基準面より外側に折曲した状態に突設して形成し、
前記レバー本体の下端縁側を覆う前記本体カバー部の同じく下端縁側に、前記ストッパ部が貫通する挿通孔を設けると共に、該挿通孔の下側に、貫通したストッパ部の先端下側に重なる位置まで延出する突出片を延設して、前記ダンパーを形成したことを特徴とする請求項1に記載の車両用操作レバー装置。 - 前記ベース部材に、該ベース部材を据付け部位に対して固定する取付脚部を設け、
前記取付脚部を、前記ダンパーを介在して前記ストッパ部が係脱する部位に設定したことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用操作レバー装置。
Priority Applications (1)
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JP2006101791A JP2007276521A (ja) | 2006-04-03 | 2006-04-03 | 車両用操作レバー装置 |
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JP2006101791A JP2007276521A (ja) | 2006-04-03 | 2006-04-03 | 車両用操作レバー装置 |
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Cited By (1)
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US20100263473A1 (en) * | 2007-12-05 | 2010-10-21 | Johann Krompass | Motor vehicle parking brake |
-
2006
- 2006-04-03 JP JP2006101791A patent/JP2007276521A/ja active Pending
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US20100263473A1 (en) * | 2007-12-05 | 2010-10-21 | Johann Krompass | Motor vehicle parking brake |
US8839691B2 (en) * | 2007-12-05 | 2014-09-23 | Edscha Engineering Gmbh | Motor vehicle parking brake |
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