JP3899121B2 - アポリポ蛋白質ai−mを製造するための発現方式 - Google Patents
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Description
技術分野
本発明はアポリポ蛋白質AIミラノ(Apo Ai−M)を製造するために大腸菌(E.coli)の培地中に高いレベルの目的蛋白質を生じさせる発現方式に関する。その生成物はアテローム性動脈硬化症および心臓血管疾患の治療に使用され得る。
発明の背景
高められたレベルの血清コレステロールと冠状動脈心臓疾患(CHD)の発生との間に明瞭な相互関係が存在することが疫学的かつ長期的な研究に基づいて繰り返し確認された。しかしながら、血漿中のコレステロール搬送の複雑なメカニズムの定義はCHDの危険を決定する上で循環リポ蛋白質の選択的な機能の承認を与えた。
事実上、4つの主要な循環リポ蛋白質、すなわち、キロミクロン(CM)、非常に低い密度(VLDL)、低い密度(LDL)および高い密度(HDL)リポ蛋白質がある。CMは腸脂肪吸収の寿命の短い生成物を構成するが、VLDLおよび特にLDLは組織に、組織の間に、そして動脈壁に対してコレステロールを搬送する原因となる。これに反して、HDLは周辺組織からコレステロールを除去することに直接関連しており、「逆コレステロール搬送」(RCT)として知られるメカニズムにより、肝臓または他のリポ蛋白質のいずれかにコレステロールを運び戻す。
HDLの「保護的」役割は多くの研究において確認された(例えば、ミラー氏等著、(1977年)、ランセツト、第965頁乃至第968頁およびホワイン氏等著、(1981年)、アテローム性動脈硬化症、第39巻第411頁乃至第419頁「e.g.Miller et al.(1977)Lancet 965−968 and Whayne et al.(1981)Atherosclerosis 36:411−419」)。これらの研究において、高められたLDLのレベルはVLDLのものより少なく、心臓血管疾患の非常に高い危険と関連しているが、高いHDLレベルは心臓血管疾患の保護を与えると考えられている。HDLの保護的役割はさらに、ウサギに対するHDL注入がコレステロールにより誘発される動脈障害の発生を妨げること(バデイモン氏等著、(1989年)、実験研究論文、第60巻、第455頁乃至第461頁「Badimon et al.(1989)Lab.Invest 60:455−461」)および/またはこれらの退化現象を誘起し得ること(バデイモン氏等著(1990年)、臨床研究論文、第85巻、第1234頁乃至第1241頁「Badimon et al.(1990)J.Clin.Invest.85:1234−1241」)を示す生体内研究により強力に支持された。
HDLの保護メカニズムの研究における最近の関心はアポリポ蛋白質AI(Apo AI)、即ちHDLの主要蛋白質成分に焦点が合わせられている。Apo AIの高い血漿レベルは減少されたCHDの危険および冠状動脈障害の存在と関連している(マシジユコ氏等著、(1983年)、イギリス国内医療ジャーナル、第309巻、第385頁乃至第389頁、セドリス氏等著、(1986年)、サーキュレーション、第73巻、第978頁乃至984頁「Maciejko et al.(1983)N.Engl.J.Med.309:385−389,Sedlis et al.(1986)Circvlation 73:978−984」)。
ヒトアポリポ蛋白質AI−ミラノ(Apo AI−M)はApo AIの天然変異体である(ワイスグレーバー氏等著、(1980年)、臨床研究ジャーナル、第66巻、第901頁乃至第907頁「Weisgraber et al.(1980)J.Clin.Invest 66:901−907」)。Apo AI−Mにおいて、アミノ酸Arg173はアミノ酸Cys173に置き換えられている。Apo AI−Mはポリペプチド鎖ことに1つのCys残基を含むので、単量体または二量体の形状で存在する。これら2つの形状は化学的に交換可能であり、そして用語Apo AI−Mは本明細書中においてこれら2つの形状間を区別しない。DNAレベルについて突然変異はC−>T変化のみであり、すなわちコドンCGCがTGCに変化した。しかしながら、このApo AIの変異体は最も関心のある変異体の1つであり、その変異体において、Apo AI−M本体はHDLコレステロールレベルのかなりの減少を特徴とし、しかも動脈疾患の危険が明らかに増加することがない特徴を有している(フランセシニ氏等著、(1980年)、臨床研究ジャーナル、第66巻、第892頁乃至第900頁「Franceschine et al.(1980)J.Clin.Invest.66:892−900」)。系統樹の検査により、これらはアテローム性動脈硬化症から「保護」されるものと思われている。ヒト成熟Apo AIおよびApo AI−Mは243個のアミノ酸からなっている。それらは先駆体蛋白質、267個のアミノ酸からなるプレプロApo AIおよびプレプロApo AI−Mとして合成されている。18個のアミノ酸プレペプチドは6個のアミノ酸の付加物を有するプロ蛋白質を残して分泌組織で切り裂かれる。プロApo AIおよびプロApo AI−Mは次いで血漿蛋白分解活性により成熟形状に変換される。
組み換えDNA技術によつてApo AIを製造することが試みられていた。ヨーロツパ特許出願公開第0267703号公報には、大腸菌からのApo AIの製造が記載されている。その方法はApo AIの1部分がβガラクトシダーゼのN−端末アミノ酸残基にまたは蛋白質Aの1つまたはそれ以上のIgG−結合領域に、またはヒトApo AIのプロ配列に融合されている空想的なポリペプチドを記載している。酵母菌菌株中のApo AIおよびApo AI−Mの発現およびアテローム性動脈硬化症および心臓血管疾患の治療に製造された成分の使用は国際特許出願公開第WO90/12879号公報に開示されている。
Apo AIおよびApo AI−Mをコード化する遺伝子は酵母菌を認知し得る分泌(変性されたMFアルファ−1リーダー配列を包含する)をコード化しかつ成熟蛋白質用の遺伝子に上流で融合されたシグナルを処理するDNA配列を備えていた。
Apo AIを製造する大腸菌方式はホツペ氏等著、(1991年)、生物化学ジャーナル、第372巻、第225頁乃至第234頁「Hoppe et al.(1991)J.Biol.Chem.372:225−234」に記載されている。この方式に記載された発現レベルは0.3〜4.8mg/リツトル培地間の範囲にある。その方法は細胞内発現に基礎を置いている。
Apo AIはまた細胞内発現方式においてβ−ガラクトシダーゼに対する融合蛋白質として製造された(ロレンツエツテイ氏等著、(1986年)、FEBS通信、第194巻、第343頁乃至第346頁「Lorengetti et al.(1986)FEBS letters 194:343−346」)。生産レベルは約5mg/lバクテリア培養であった。この研究において、大腸菌中の発現の効率における遺伝子の5’端の影響が分析された。lacZ遺伝子が大腸菌中のApo AI発現の分析用マーカーとして使用された。そのlacZ遺伝子はApo AI3’端に融合された(イサツチ氏等著、(1989年)、遺伝子、第81巻、第129頁乃至137頁「Isacchi et al.(1989)Gene81:129−137」)。
アポリポ蛋白質A1およびアポリポ蛋白質A1−Mに関する約5mg/リツトル成長媒体の従来技術に開示された生産レベルはそれらが経済的に関心をそそるには余りにも低い。
アポリポ蛋白質Eの分泌製造に関する発現方式はヨーロッパ特許第345155号明細書に記載されている。この方式においてアポリポ蛋白質Eが大腸菌中で製造され、その後ペリプラズム中で回収され得る。0.15〜0.45g/リツトルまでの収率が予想されるがしかし立証されていない。
発明の概要
本発明の目的は従来技術で得られた収率よりかなり高い収率において、組み換えDNA技術によるアポリポ蛋白質AI−M(ミラノ)、以下にApo AI−Mと記載するアポリポ蛋白質AI−Mを製造する方法を提供することにある。本発明によればApo AI−M/リツトルの約1000倍までの、すなわち少なくとも4.5g/リツトルまでのApo AI−Mが大腸菌中に誘起し得る発現方式により得られ、大腸菌中において、Apo AI−Mは従来の生物化学方法により純化され得るバクテリア培地に分泌される。
本発明の特徴はペプチドを成長媒体中に分泌され得るシグナル配列により率いられるApo AI−M用の遺伝子からなる構造遺伝子を調整する誘起可能なプロモーターである。誘起後に該方式は1.5g〜4.5gApo AI−M/成長媒体のリツトルの範囲において異常に高い発現レベルを特徴とするものである。最適な生成物の品質を達成するために、しかしながら、採収は最大収率が達成される前に行われ得る。
生物化学分析は製造された蛋白質のN−およびC−端末アミノ酸配列および合計アミノ酸組成が血漿から分離されたヒトApo AI−Mと同一であることを示した。円形二色性スペクトル分析は組み換えApo AI−MおよびヒトApo AIの同様のシワを示唆する。
従って、本発明の1つの態様は大腸菌を使用するApo AI−Mの細胞外製造を付与する新規な発現ベクターに関するもので、該ベクターは複製の適切な原点を支持するプラスミドと、誘起可能なプロモーター配列と、シグナルペプチドをコード化するDNA配列と、Apo AI−Mをコード化するDNA配列と、転写ターミネーターとからなっている。
本発明にしたがって変性される適切な基本プラスミドは従来の技術文献に記載されかつ組み換え方法に使用されている良く知られたプラスミドから選択され得る。
本明細書で使用される用語Apo AI−Mは広い意味において解釈されるものとしかつまたApo AI−M蛋白質の機能的変異体および断片を含むものを意味する。Apo AI−Mをコード化するDNA配列はプレプロ蛋白質、プロ蛋白質または好ましくは成熟蛋白質をコード化するcNDA配列にすることができる。
強力に誘起することができる大腸菌プロモーターはそれ自体当該技術において良く知られている。例として記載することができるのは、IPTG(イソプロピル−β−D−チオガラクトシド)により誘起されるlacプロモーター、トリプトフアンにより抑えられかつ3−インドリル酢酸により誘起されるtrpプロモーター、IPTGにより誘起され得るtrcまたはtacプロモーター(trpとlacとの間の混成物)、および感温ラムダ抑制体cI857と組み合わせて、30℃以上の温度で誘起され得るラムダ−PLまたはラムダPRプロモーター、ならびにこれらのプロモーターの機能的派生物である。現在好適なプロモーターはtrcプロモーターである。
本発明において使用可能であるシグナルペプチドは当該技術において良く知られかつ本発明がいつたん知らされれば当業者により容易に選択され得る。例としてompAシグナル配列の派生物を記載することができる。
本発明に使用され得るターミネーターは当該技術において良く知られたターミネーターから当業者によつて容易に選択され得る。
本発明の他の態様は発現ベクター、すなわち発現方式により変換される大腸菌宿主微生物に関する。適切な大腸菌菌株は当業者には容易に明らかである。
本発明のさらに他の態様は、
成長媒体中に形質転換された宿主微生物を培養し、
固定相が達成される前に対数成長相中にApo AI−Mの発現を誘起し、そして
成長媒体から生成物を分離する工程からなる、Apo AI−Mを製造する方法に関する。
誘起に適切な時間、最適温度変化および採収は以下で記載されるように選ばれる。
1実施例において、培養を約29から約31℃の低い温度で、好ましくは約30℃で開始し、そして温度をその場合に固定成長相が達成される前に約37℃に上昇させる(対数成長相において)。この温度上昇は発現ベクターの誘起に関連して行われ得るが、しかし、誘起前または後に、すなわち誘起前または後約3時間で行うことができる。
好ましくは、Apo AI−M生成物の発現を誘起し、そして温度を、少なくとも50の最適密度(O.D)、例えば約50ないし約100の範囲の密度が達成されるとき上昇させる。本明細書において、これは誘起および温度上昇が培養の開始から約15時間ないし20時間で行われることを通常意味している。
他の実施例において、培養は一定温度において、例えば約25から約37℃の範囲において行われる。
採収は好ましくは最適細胞培養状態で行われる。
成長媒体は好ましくはトリプトンにより適切に補充された酵母菌抽出物からなる。最適には、製造媒体は抗生物質がない。
発明を実施するための最良の形態
実施例
ベクターの構造および大腸菌菌株とベクターの形質転換
以下の大腸菌K12菌株が使用された。すなわちHB101 F-,hsdS20(rB -,mB -)supE44,ara14,ラムダ-,qalK2,lacY1,proA2,rspL20,xyl−5,mtl−1,recA13,mcrA(+),mcrB(−),(ボイヤー氏等著、(1969年)、微分子生物化学ジャーナル、第41巻、第459頁乃至第472頁「Boyer et al.(1969)J.Mol.Biol.41:459−472」);DH5アルフアF-,F80dlacZDM15,D(lacZYA−arqF)U169,recAI,endAI,gyrA,ラムダ-,thi−I,hadR17,(rk-,mk+),supE44,relAI,(BRL USA);RV308DlzcX74,galOP::IS2(qalOP308),strA,ラムダ-(モーラー氏等著、(1980年)、微分子生物化学ジャーナル、第139巻、第147頁乃至第161頁「Maurer et al.(1980)J.Mol.Biol.139:147−161」),およびBC50 xyl−7,ara−14,T4−R,ラムダ-(スウェーデン国所在のカビ・フアーマシア・エービー)である。菌株HB101およびDH5アルフアはDNA断片のサブクローン化のために使用された。
プラスミドpUC9(ヴイエイラ氏等著、(1982年)、遺伝子、第19巻、第259頁乃至第268頁「Vieira et al.(1982)Gene 19:259−268」)はイタリア国、エー・シドリ所在のミラノ大学から得られかつシヤープ氏等著、核酸研究、(1984年)、第12巻、第3917頁乃至3932頁に記載されたヒトApo AIのcDNA複製の847bp Bam HI断片のサブクローン化のために使用された。ヒトApo AI cDNAのヌクレオチド配列は受入れ番号X02162によりジエンバンクデータベースから得ることができる(ザイハンマー氏等著、(1984年)、DNA3、第309頁乃至第317頁「Seilhammer et al.(1984)DNA 3:309−317」)。このベクターはpKP575と指定された。また、ヒトApo AI−M DNA(イタリア国、エー・シドリに所在のミラノ大学から得られた、場所指定突然変異生成によりApo AI−Mに変換されたApo AIのcDNA複製)の882 bp Eco RI−Pst I断片はプラスミドpUC9中にサブクローン化された。この派生物はpKP576と指定された。以下で調製されるようなプラスミドpKP683およびpKP764はプラスミドpTrc99(アマン氏等著、(1988年)、遺伝子、第69巻、第301頁乃至第315頁に記載されかつアメリカ合衆国ミルウオーキーに所在のフアーマシアP−Lバイオケミカルズ社から取得可能「describd by Amann et al.(1988)Gene 69:301−315;&obtainable from Pharmadia P−L Biochenicals,Inc.,Milwaukee,U.S.A」)の派生物およびpUC4−K(ヴイエイラ氏等著、(1982年)、遺伝子、第19巻、第259頁乃至第268頁、およびオカ氏等著、(1981年)、微分子生物化学ジャーナル、第147頁乃至第217頁「Vieira et al.(1982)Gene 19:259−268 and Oka et al.(1981)J.Mol.biol.147;217」)からのトランスポゾン(Tn903)派生カナマイシン抵抗マーカーおよびpUEX2(ブレツサン氏等著、(1987年)、核酸研究、第15巻、第10056頁「Bresean et al.(1987)Nucleic Acid Res.15:10056」)からのバクテリオフアージfdの転写ターミネーター(T1T2)を有するpUC派生物である。
使用された方法
バクテリア菌株をプラスミドDNAの製造のためにかつ小規模発現分析(サンブルツク氏等著、(1989年)、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス「Sambrook et al.(1989)Cold Spring Harbor Laboratory Press」)のためにアンピシリン(Ap)50μg/mlまたはカナマイシン(Km)70μg/mlを有するローリア・ベルタニ媒体(LB)または酵母菌トリプトン媒体(2xyYT)中で成長させた。Ap50μg/mlまたはKm70μg/mlを補充したトリプトース血液寒天ベース(アメリカ合衆国に所在のデイフコ社)が寒天プレート上で細胞を成長させるために使用された。組み換えDNA技術がサンブルツク氏等著の(1989年)コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレスにしたがつて実施された。制限エンドヌクレアーゼおよびT4 DNAリガーゼはベリンガー・マンハイム(ドイツ国所在)、ニユー・イングランド・バイオラブス(アメリカ合衆国、ビバリー所在)およびフアーマシア・エルケービー・バイオテクノロジー・エービー(スウェーデン国、ウプサラ所在)から得られた。イソプロピル−β−D−チオガラクトシド(IPTG)はシグマ(アメリカ合衆国セントルイス所在)から得られた。低いゲル化および溶融温度アガロース(アメリカ合衆国所在のFMCバイオプロダクツのヌシーブGTG)がDNA断片を分離するために使用された。PCR増幅はパーキン−エルマー/シータス・インスツルメンツ(アメリカ合衆国、ノーウオーク所在)のDNA熱サイクラーおよびTaq DNAポリメラーゼを使用して行われた。オリゴヌクレオチドのリンカーおよびプライマーは固体相において亜リン酸塩トリエステル方法を使用するフアーマシア・エルケービー・バイオテクノロジー・エービー(スウェーデン国、ウプサラ所在)からのフアーマシア・エルケービー遺伝子アッセンブラープラスで合成された。ヌクレオチド配列決定は、アプライド・バイオシステム社(アメリカ合衆国所在)からのTaq DyeDeoxy(商標)ターミネーターサイクル配列キツトを使用して、アプライド・バイオシステムズ373A DNA配列器で行われた。
使用されたDNAコンピユータプログラム
マツキントツシユプログラムプラスミドARTIST(バージヨン1.2)(クロンテツク、アメリカ合衆国)がプラスミドマツプを描くために使用されそしてGCG配列分析ソフトウエアパツケージ(アメリカ合衆国ウイスコンシン州マジ損に所在のジエネテイクス・コンピユータ・グループ社)がデジタルVAXコンピユータでDNA配列を処理するために使用された。
プラスミドpKP683の構造
2つのオリゴヌクレオチドがバクテリアシグナル配列をコード化するDNA断片にApo AIおよびApo AI−M cDNA複製を融合するために合成された(図1)SEQ ID No.1。14 bp Eco RIおよびNco I断片およびpKP575の40 bp Nco Iが合成37 bp Eco RI−Nco I断片SEQ ID No.1(図1)によりpKP580と指定されたプラスミドに置き換えられた。この合成DNA断片中のBbs I分裂場所はバクテリアシグナル配列をコード化する種々の断片のクローン化を容易にするMlu Iと同一の分裂場所を付与する。プラスミドpKP631はpKP575(Apo AI−M)の702 bpNco I−Dra III断片によりpKP575(Apo AI)の702 bp Nco I−Dra III断片を置き換えることにより構成された。プラスミドpKP631から846 pb Bbs I−Hind III断片が分離され、そしてpKP682と指定されたプラスミドベクターのMlu IおよびHind III断片に挿入された。このベクターはtacプロモーター(Ptac)と、ompAシグナル配列の派生物と、2つの転写ターミネーターと、カナマイシン抵抗マーカーとを含んでいる。1541 bp Nru I−Nru I断片がpKP682から分離されそして同様なベクターに挿入されたが、PtacはPtrcプロモーターにより置き換えられた。この発現ベクターはpKP683と指定された(図5)。
プラスミドpKP764の構造
プラスミドpKP764(図6)は14 bp合成DNA断片SEQ ID No.3(図2)により上記のように製造されたプラスミドpKP683の115 bp Dra III−Hind III断片を置き換え、強力な変換ターミネーターSEQ ID No.4を含み、そして3’端(図2にDra IIIDで示している)SEQ ID No.3に突出するDra IIIの終わりでのAの導入によりDra III場所を破壊することにより構成された。
プラスミドpKP683およびpKP764による大腸菌の形質転換
上記のように製造されたプラスミドpKP683およびpKP764はサンブルツク氏等著の(1989年)コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレスに記載されたように大腸菌菌株RV308およびBC50を形質転換するために使用された。バイオ反応器内における成長のために使用される大腸菌菌株RV308/pKP683およびRV308/pKP764は以下のように製造された。細胞を30℃でシエーカーフラスコ内でKmで補充されたLBまたは2xYT中で1晩成長させた。遠心分離後、その細胞をゲルゲン氏等著、(1979年)、核酸研究、第7巻、第2115頁にしたがつて1/2容量の強度の凍結貯蔵媒体中に再び懸濁させた。部分標本を1mlクリオガラス瓶に分配させかつ使用されるまで−75℃で貯蔵された。
プラスミドの分析
発現実験およびApo AI−Mの製造に使用するプラスミドの構造を制限酵素マッピングを使用して分析させ、そしてApo SEQ ID No.5の構造遺伝子をヌクレオチド配列決定により確認した。
Apo AI−Mの小規模製造
Apo AI−Mの小規模発現のために、Kmで補充された20mlのLBまたは2xYTに250mlのシエーカーフラスコ中で大腸菌菌株RV308/pKP683またはRV308/pKP764を植え付けた。細胞を激しい振動により1晩30℃で成長させた。これらの細胞を新鮮な媒体(20ml)で1/100により希釈させ、そしてIPTGが0.5または1mMの最終濃度に添加されたとき、約1の600nmにおける光学濃度に37℃で成長させた。その細胞を追加の90分または1晩培養させた。細胞を遠心分離により成長媒体から分離しかつ媒体をApo AI−Mの製造のために分析させた。媒体の部分標本をフイルタ装置に通し、ニトロセルロースフイルタを除去してそしてApo AI−Mの量が反−Apo AI抗体を使用して決定された。また種々の構造から製造されたApo AI−Mが細胞および媒体全体から得られた蛋白質を使用して、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)およびウエスタン吸い取り分析により決定された。
実施例2
バイオ反応器中でのApo AI−Mの製造
バイオ反応器中で成長させる細胞用の成長媒体
媒体A:16g/lのトリプトン(アメリカ合衆国のデイフコ)、8g/lの酵母菌抽出物(アメリカ合衆国のデイフコ)、5g/lのNaCl、および0.05g/lのカナマイシン。
媒体B:2.5g/lの(NH4)2SO4、3g/lのKH2PO4、2g/lのK2HPO4、0.5g/lのNa3−クエン酸塩、5g/lの酵母菌抽出物(アメリカ合衆国のデイフコ)。
殺菌後、媒体には10g/lの初期グルコース、0.05g/lのカナマイシン、1g/lのMgSO4×7H2Oおよび0.07g/lのチアミン酸塩を補充した。微量元素溶液(1ml/l)およびビタミン溶液(0.65ml/l)が添加された。微量元素は27g/lのFeCI3×6H2O,4g/lのZnSO4×7H2O,7g/lのCoCl2×6H2O,7g/lのNa2MoO4×2H2O,8g/lのCuSO4×5H2O,2g/lのH3BO3,5g/lのMnSO4×4H2O,11g/lのCaCl2×2H2Oおよび50ml/lのHClを含有していた。ビタミン溶液は0.5g/lのカルシウムパントテン酸塩、0.5g/lのコリン塩化物、0.5g/lの葉酸、1g/lのイノシトール、0.5g/lのニコチンアミド、0.5g/lのピリドキシン塩酸塩、0.05g/lのリボフラビンおよび0.5g/lのチアミン塩酸を含有していた。アデカノール(0.2ml/l)が消泡剤として使用された。必要ならば、培養中にさらに他の消泡剤の添加を行うことができる。
醗酵媒体中でのApo AI−Mの分析
醗酵媒体のサンプルが遠心分離されかつ上清中のApo AI−Mの濃度が標識免疫定量法(アポリポ蛋白質AI RIA100キツト、論文番号109152、スウェーデン国所在のカビ・フアーマシア社)により測定された。
3.5リツトルのバイオ反応器中でのRV308/pKP683の培養
強力に凍結された貯蔵培養物が500mlの媒体Aを植え付けるために使用されかつ8〜10時間30℃で2リツトルの調節されたエルレンマイヤーフラスコ中で予備培養された。バイオ反応器の作動容量の10%に対応する接種物がバイオ反応器に搬送された。
培養を2.5リツトルの作動容量により3.5リツトルのバイオ反応器(スウェーデン国所在のベラーク社)中で行った。温度は誘起前の成長相中30℃であり、そして次いで37℃に上昇された。pHは25%アンモニアの溶液により7.0に維持された。通気率は1vvmに保持されかつ溶解酸素圧力(D.O.T.)は羽根車速度を調整することにより30%に保持された。初期グルコースが消費された後、グルコース供給バツチが、グルコースの60%溶液を供給することによりグルコース制限に装置を保持して、始められた。初期供給量、0.04g/分が3時間保持され、そして次いで3時間の間に0.4g/分に徐々に増加された。細胞成長は600nmでの光学濃度に従うことにより監視された。
16時間の培養後、58のODにおいて、蛋白質合成が0.5mM IPTGを添加することにより誘起されそして温度は37℃に増加された。誘起後4時間Apo AI−Mの濃度は2.3g/l、そして追加の2時間後、濃度は2.5g/lであつた。結果は図7に示されている。
実施例3
3.5リツトルのバイオ反応器中でのRV308/pKP764の培養
媒体および成長条件は実施例2に記載されたものと同一であつた。58のODにおいて、15.5時間の培養後、IPTGを加えかつ温度を上昇させた。5時間後、上清中のApo AI−Mの濃度は1.6g/lであつた。結果は図8に示されている。
実施例4
3.5リツトルのバイオ反応器中でのBC50/pKP683の培養
醗酵は1.0mM IPTGが誘起のために使用されたことを除いて、実施例2により行われた。15時間後、74のODにおいて、IPTGを添加しかつ温度を上昇させた。誘起後7.5時間、Apo AI−Mの上清濃度は2.0g/lである。結果は図9に示されている。
実施例5
3.5リツトルのバイオ反応器中でのBC50/pKP764の培養
培養は、カナマイシンがバイオ反応器の媒体に添加されなかったことを除いて、実施例2に記載されたように実施された。15時間後、60のODにおいて、IPTGを添加しそして温度を上昇させた。10時間後上清中のApo AI−Mの濃度は3.7g/l、そして誘起後22時間、濃度は4.4g/lであった。結果は図10に示されている。
実施例6
75リツトルのバイオ反応器中でのBC50/pKP764の培養
培養が35リツトルの作動容量を有する75リツトルのバイオ反応器(スイス国所在のケマツプ社)中で行われた。媒体および成長条件は実施例2におけるものと同一であつた。30%以上のD.O.T.値を保持するために、空気圧を誘起に続いている2時間1.4バールに上昇させた。IPTGを添加しかつ温度を75のODにおいて16時間の醗酵後上昇させた。Apo AI−Mの濃度は誘起の時間後1.9g/lであつた。結果は図11に示されている。
実施例7
300リツトルのバイオ反応器内でのBC50/pKP764の培養
180リツトルの作動容量を有する300リツトルのバイオ反応器(スウェーデン国所在のケモフエルム社)が使用された。接種物はシエーカーフラスコ中の予備培養時間が14時間であつたことを除いて、実施例2に記載されたごとく調製された。接種物は18リツトルの作動容量を有する50リツトルの種子バイオ反応器に移された。シエーカーフラスコ内ならびにバイオ反応器内で使用された媒体は媒体Aであつた。種子バイオ反応器の媒体は5g/lのグルコースで補充されそして温度は30℃であつた。pHおよび通気は実施例2と同一でありかつD.O.T.は30%以下であった。培養物が4のODに達すると、種子バイオ反応器の内容物が300リツトルのバイオ反応器に移された。このバイオ反応器において媒体の温度、pHおよび通気は実施例2に記載された通りであつた。誘起前にD.O.T.はその最大にまで羽根車速度を増加しかつその後空気圧を増加することにより30%にまたはそれ以上に保持された。誘起後空気圧は15〜20%のD.O.T.を結果として生じる2バールに増加された。バイオ反応器中の培養の16時間後に培養物が51のODを有したとき、IPTGが添加されかつ温度が37℃に増加された。Apo AI−Mの濃度は誘起後5時間およびそれに続く時間中1.3g/lであり、一方バイオ反応器は冷却され、Apo AI−Mの濃度は1.5g/lに増加した。結果は図12に示されている。
実施例8
3.5リツトルのバイオ反応器中でのBC50/pKP764の培養
培養は以下を除いて実施例2に記載されたものと同様に実施された。グルコースの初期量(15g/l)は12時間後消費された。その後グルコースの60%溶液が特定の時間間隔にわたつた直線的に供給量を変化する予めプログラムされた供給特性を使用して加えられた。D.O.T.は30%で一定に保持され、攪拌機速度により制御された。供給は0.09ml/分の流量で開始されかつ4時間中に0.72ml/分に増加され、その後48分一定であつた。その後それは1時間36分の間に0.57ml/1に減少されかつ次いで1時間48分の間に0.32ml/分にかつ次いで54分の間に0.22ml/lに減少された。供給は最後に5時間54分の間に0.18ml/1に減少されかつ次いで醗酵の終わりまで41時間で一定に保持された。18時間後、61のODにおいて、IPTGを添加しかつ温度を上昇させた。Apo AI−Mの上清濃度は、誘起後23時間、1.9g/lであつた。結果は図13に示されている。
実施例9
3.5リツトルのバイオ反応器中でのRV308/pKP683の培養
培養は醗酵が一定の温度、30℃で行われた以外は実施例2に記載されたものと同様に実施された。18時間後、80のODにおいて、IPTGを添加させた。誘起後17.5時間、Apo AI−Mの上清濃度は1.4g/lであつた。結果は図14に示されている。
実施例10
完全な組み換えApo AI−Mの特性
Apo AI−Mを実施例6に記載したように大腸菌により製造しそしてその後標準クロマトグラフ法により純化させた。生成物は図4に示した抽出されたアミノ酸配列SEQ ID No.6に比較された。
N−端末配列決定
完全な蛋白質のN−端末配列をミリゲン・バイオサーチ・プロシーケンサー・タイプ6000を使用してエドマン減成(20サイクル)により決定した。見出された配列はApo AI−MのN−端末と同一であつた。
C−端末残基決定
組み換えApo AI−MがカルボキシルペプチダーゼP(べーリンガー・マンハイム)で消化され、その後離脱させたアミノ酸がピコタグ(商標)法(ウオーターズ)を使用して分析された。C−端末残基がグルタミンとして明確に同定された。
アミノ酸組成
完全な蛋白質のアミノ酸組成は酸加水分解後にベツクマン6300アミノ酸分析機を使用して決定された。その結果は以下の表1に示されている。見出された組成はApo A−SEQ ID No.6の組成と矛盾がなかつた。
円形2色性(CD)スペクトル
完全な組み換え蛋白質のCDスペクトルおよびヒトApo−A1標準(シグマ)のCDスペクトルが20mM燐酸ナトリウム緩衝剤、pH7.5中で記録された。観察された差異は実験誤差内にあつた(図15)。
実施例11
C−端末断片の特性
59−残基C端末断片(残基185〜243)がヒドロキシルアミンによる分裂により製造された。組み換えApo AI−M(480μg)を、2Mヒドロキシアミン、3M塩化グアジニウム、0.2M NaOHおよび2mM EDTAを含有する0.5ml分裂溶液中で分解させた。分裂溶液の初期pHは9.4であつた。反応混合物は40℃で5時間培養された。C−端末断片はYMC−パツク蛋白質RPコラム(日本に所在のYMC社)を使用して、逆相HPLCにより純化され、0.25%ペンタフルオロプロピオン酸を含有する水中で10〜60%アセトニトリルの勾配で抽出された。C−端末断片が36〜38%アセトニトリルで単一、非蛍光、鋭いピークとして抽出された。
N−端末配列
C−端末断片全体の配列が実施例8に記載されたようなエドマン減成により決定された。見出された配列はApo AI−M、残基185〜243と同一であつた。
C−端末残基
C−端末断片のC−端末残基は実施例10に記載されたと同様なグルタミンとして明確に同定された。
アミノ酸組成
C−端末断片のアミノ酸組成は実施例10に記載されたごとく決定され、そして結果は表2において以下に示されている。見出された組成はApo AI−M、残基185〜243の組成と矛盾がなかつた。
【図面の簡単な説明】
図1はApo AI−M遺伝子のcDNA複写をバクテリアシグナル配列をコード化するDNA断片に溶解するために使用される2つのオリゴヌクレオチドを示す図である。オリゴヌクレオチドSEQ ID No.1のヌクレオチド配列、独特な制限酵素分裂場所Eco RI,Bbc IおよびNco Iおよび仮定された大腸菌シグナルペプチド分裂場所(−1+1)のまわりの導出されたアミノ酸配列SEQ ID No.2をも示している。Apo AI−Mのアミノ酸端末は+1により示されている。
図2はプラスミドpKP764用の新規な停止コドンの構成に使用される2つのオリゴヌクレオチドを示す図である。Apo AI−Mの導出されたカルボキシル端末アミノ酸を有するヌクレオチド配列SEQ ID No.3および2つの新規な停止コドンTAA,TAAが示されている(SEQ ID No.4)。
図3は転換された蛋白質Apo AI−Mの導出されたアミノ酸配列SEQ ID No.6および分子量を有するプラスミドpKP683の957bpDNA断片SEQ ID No.5(Not−1−Hind III)を示す図である。Apo AI−Mのアミノ端末アミノ酸は+1で示されている。Apo AI−Mの二量体化に必須である独特なシステイン(Cys173)に下線を施してある。
図4は転換された蛋白質Apo AI−Mの導出されたアミノ酸配列SEQ ID No.6および分子量を有するプラスミドpK764の856bpDNA断片SEQ ID No.7(Not−1−HindIII)を示す図である。Apo AI−Mのアミノ端末アミノ酸は+1で示されている。Apo AI−Mの二量体化に必須である独特なシステイン(Cys173)には下線を施してある。
図5は発現ベクターpKP683を示す図である。重要な構造および調整素子はボツクスとして輪郭を付け、矢印はそれぞれ転換および複製の方向を示す。独特な制限酵素場所の幾つかがプラスミド円の外部に示されている。またNru Iの2つの場所をも示している。ボツクス内部の付号はSがシグナル配列、Apo AI−Mがアポリポ蛋白質AI−ミラノ;、T1およびT2がバクテリオフアージfdからのRho独立ターミネーターの直列複製、KmがトランスポゾンTn903から生じるカナマイシン抵抗マーカー、Oriが複製の原点、lacIQが構造的に製造されたlac−抑制体用の遺伝子(lacI q)、Ptrcがハイブリツドtrp/lacプロモーターtrcである。
図6は発現ベクターpKP764を示す図である。重要な構造および調整素子はボツクスとして輪郭を付け、矢印はそれぞれ転換および複製の方向を示す。独特な制限酵素場所の幾つかがプラスミド円の外部に示されている。図6に使用された付号は図5に使用されたものと同一である。
図7は大腸菌菌株RV308/pKP683を使用する3.5リツトルのバイオ反応器内でのApo AI−Mの製造を示す図である。付号円(○)は600nmでの光学濃度、ボツクス(ロ)はApo AI−M濃度(g/l成長媒体)、矢印(→)は誘起時間(IPTGの補充による)である。
図8は大腸菌菌株RV308/pKP764を使用する3.5リツトルのバイオ反応器内でのApo AI−Mの製造を示す図である。記号は図7に使用されたものと同一である。
図9は大腸菌菌株BC50/pKP683を使用する3.5リツトルのバイオ反応器内でのApo AI−Mの製造を示す図である。付号は図7に使用されたものと同一である。
図10は大腸菌菌株BC50/pKP764を使用する3.5リツトルのバイオ反応器内でのApo AI−Mの製造を示す図である。付号は図7に使用されたものと同一である。
図11は大腸菌菌株BC50/pKP764を使用する75リツトルのバイオ反応器内でのApo AI−Mの製造を示す図である。付号は図7に使用されたものと同一である。
図12は大腸菌菌株BC50/pKP764を使用する300リツトルのバイオ反応器内でのApo AI−Mの製造を示す図である。付号は図7に使用されたものと同一である。
図13は大腸菌菌株BC50/pKP764を使用する3.5リツトルのバイオ反応器内でのApo AI−Mの製造を示す図である。付号は図7に使用されたものと同一である。
図14は大腸菌菌株RV308/pKP683を使用する3.5リツトルのバイオ反応器内でのApo AI−Mの製造を示す図である。付号は図7に使用されたものと同一である。
図15は組み換え型Apo AI−M(太い線)およびヒトApo AI(細い線)の円形2色性スペクトルを示す図である。
本発明はアポリポ蛋白質AIミラノ(Apo Ai−M)を製造するために大腸菌(E.coli)の培地中に高いレベルの目的蛋白質を生じさせる発現方式に関する。その生成物はアテローム性動脈硬化症および心臓血管疾患の治療に使用され得る。
発明の背景
高められたレベルの血清コレステロールと冠状動脈心臓疾患(CHD)の発生との間に明瞭な相互関係が存在することが疫学的かつ長期的な研究に基づいて繰り返し確認された。しかしながら、血漿中のコレステロール搬送の複雑なメカニズムの定義はCHDの危険を決定する上で循環リポ蛋白質の選択的な機能の承認を与えた。
事実上、4つの主要な循環リポ蛋白質、すなわち、キロミクロン(CM)、非常に低い密度(VLDL)、低い密度(LDL)および高い密度(HDL)リポ蛋白質がある。CMは腸脂肪吸収の寿命の短い生成物を構成するが、VLDLおよび特にLDLは組織に、組織の間に、そして動脈壁に対してコレステロールを搬送する原因となる。これに反して、HDLは周辺組織からコレステロールを除去することに直接関連しており、「逆コレステロール搬送」(RCT)として知られるメカニズムにより、肝臓または他のリポ蛋白質のいずれかにコレステロールを運び戻す。
HDLの「保護的」役割は多くの研究において確認された(例えば、ミラー氏等著、(1977年)、ランセツト、第965頁乃至第968頁およびホワイン氏等著、(1981年)、アテローム性動脈硬化症、第39巻第411頁乃至第419頁「e.g.Miller et al.(1977)Lancet 965−968 and Whayne et al.(1981)Atherosclerosis 36:411−419」)。これらの研究において、高められたLDLのレベルはVLDLのものより少なく、心臓血管疾患の非常に高い危険と関連しているが、高いHDLレベルは心臓血管疾患の保護を与えると考えられている。HDLの保護的役割はさらに、ウサギに対するHDL注入がコレステロールにより誘発される動脈障害の発生を妨げること(バデイモン氏等著、(1989年)、実験研究論文、第60巻、第455頁乃至第461頁「Badimon et al.(1989)Lab.Invest 60:455−461」)および/またはこれらの退化現象を誘起し得ること(バデイモン氏等著(1990年)、臨床研究論文、第85巻、第1234頁乃至第1241頁「Badimon et al.(1990)J.Clin.Invest.85:1234−1241」)を示す生体内研究により強力に支持された。
HDLの保護メカニズムの研究における最近の関心はアポリポ蛋白質AI(Apo AI)、即ちHDLの主要蛋白質成分に焦点が合わせられている。Apo AIの高い血漿レベルは減少されたCHDの危険および冠状動脈障害の存在と関連している(マシジユコ氏等著、(1983年)、イギリス国内医療ジャーナル、第309巻、第385頁乃至第389頁、セドリス氏等著、(1986年)、サーキュレーション、第73巻、第978頁乃至984頁「Maciejko et al.(1983)N.Engl.J.Med.309:385−389,Sedlis et al.(1986)Circvlation 73:978−984」)。
ヒトアポリポ蛋白質AI−ミラノ(Apo AI−M)はApo AIの天然変異体である(ワイスグレーバー氏等著、(1980年)、臨床研究ジャーナル、第66巻、第901頁乃至第907頁「Weisgraber et al.(1980)J.Clin.Invest 66:901−907」)。Apo AI−Mにおいて、アミノ酸Arg173はアミノ酸Cys173に置き換えられている。Apo AI−Mはポリペプチド鎖ことに1つのCys残基を含むので、単量体または二量体の形状で存在する。これら2つの形状は化学的に交換可能であり、そして用語Apo AI−Mは本明細書中においてこれら2つの形状間を区別しない。DNAレベルについて突然変異はC−>T変化のみであり、すなわちコドンCGCがTGCに変化した。しかしながら、このApo AIの変異体は最も関心のある変異体の1つであり、その変異体において、Apo AI−M本体はHDLコレステロールレベルのかなりの減少を特徴とし、しかも動脈疾患の危険が明らかに増加することがない特徴を有している(フランセシニ氏等著、(1980年)、臨床研究ジャーナル、第66巻、第892頁乃至第900頁「Franceschine et al.(1980)J.Clin.Invest.66:892−900」)。系統樹の検査により、これらはアテローム性動脈硬化症から「保護」されるものと思われている。ヒト成熟Apo AIおよびApo AI−Mは243個のアミノ酸からなっている。それらは先駆体蛋白質、267個のアミノ酸からなるプレプロApo AIおよびプレプロApo AI−Mとして合成されている。18個のアミノ酸プレペプチドは6個のアミノ酸の付加物を有するプロ蛋白質を残して分泌組織で切り裂かれる。プロApo AIおよびプロApo AI−Mは次いで血漿蛋白分解活性により成熟形状に変換される。
組み換えDNA技術によつてApo AIを製造することが試みられていた。ヨーロツパ特許出願公開第0267703号公報には、大腸菌からのApo AIの製造が記載されている。その方法はApo AIの1部分がβガラクトシダーゼのN−端末アミノ酸残基にまたは蛋白質Aの1つまたはそれ以上のIgG−結合領域に、またはヒトApo AIのプロ配列に融合されている空想的なポリペプチドを記載している。酵母菌菌株中のApo AIおよびApo AI−Mの発現およびアテローム性動脈硬化症および心臓血管疾患の治療に製造された成分の使用は国際特許出願公開第WO90/12879号公報に開示されている。
Apo AIおよびApo AI−Mをコード化する遺伝子は酵母菌を認知し得る分泌(変性されたMFアルファ−1リーダー配列を包含する)をコード化しかつ成熟蛋白質用の遺伝子に上流で融合されたシグナルを処理するDNA配列を備えていた。
Apo AIを製造する大腸菌方式はホツペ氏等著、(1991年)、生物化学ジャーナル、第372巻、第225頁乃至第234頁「Hoppe et al.(1991)J.Biol.Chem.372:225−234」に記載されている。この方式に記載された発現レベルは0.3〜4.8mg/リツトル培地間の範囲にある。その方法は細胞内発現に基礎を置いている。
Apo AIはまた細胞内発現方式においてβ−ガラクトシダーゼに対する融合蛋白質として製造された(ロレンツエツテイ氏等著、(1986年)、FEBS通信、第194巻、第343頁乃至第346頁「Lorengetti et al.(1986)FEBS letters 194:343−346」)。生産レベルは約5mg/lバクテリア培養であった。この研究において、大腸菌中の発現の効率における遺伝子の5’端の影響が分析された。lacZ遺伝子が大腸菌中のApo AI発現の分析用マーカーとして使用された。そのlacZ遺伝子はApo AI3’端に融合された(イサツチ氏等著、(1989年)、遺伝子、第81巻、第129頁乃至137頁「Isacchi et al.(1989)Gene81:129−137」)。
アポリポ蛋白質A1およびアポリポ蛋白質A1−Mに関する約5mg/リツトル成長媒体の従来技術に開示された生産レベルはそれらが経済的に関心をそそるには余りにも低い。
アポリポ蛋白質Eの分泌製造に関する発現方式はヨーロッパ特許第345155号明細書に記載されている。この方式においてアポリポ蛋白質Eが大腸菌中で製造され、その後ペリプラズム中で回収され得る。0.15〜0.45g/リツトルまでの収率が予想されるがしかし立証されていない。
発明の概要
本発明の目的は従来技術で得られた収率よりかなり高い収率において、組み換えDNA技術によるアポリポ蛋白質AI−M(ミラノ)、以下にApo AI−Mと記載するアポリポ蛋白質AI−Mを製造する方法を提供することにある。本発明によればApo AI−M/リツトルの約1000倍までの、すなわち少なくとも4.5g/リツトルまでのApo AI−Mが大腸菌中に誘起し得る発現方式により得られ、大腸菌中において、Apo AI−Mは従来の生物化学方法により純化され得るバクテリア培地に分泌される。
本発明の特徴はペプチドを成長媒体中に分泌され得るシグナル配列により率いられるApo AI−M用の遺伝子からなる構造遺伝子を調整する誘起可能なプロモーターである。誘起後に該方式は1.5g〜4.5gApo AI−M/成長媒体のリツトルの範囲において異常に高い発現レベルを特徴とするものである。最適な生成物の品質を達成するために、しかしながら、採収は最大収率が達成される前に行われ得る。
生物化学分析は製造された蛋白質のN−およびC−端末アミノ酸配列および合計アミノ酸組成が血漿から分離されたヒトApo AI−Mと同一であることを示した。円形二色性スペクトル分析は組み換えApo AI−MおよびヒトApo AIの同様のシワを示唆する。
従って、本発明の1つの態様は大腸菌を使用するApo AI−Mの細胞外製造を付与する新規な発現ベクターに関するもので、該ベクターは複製の適切な原点を支持するプラスミドと、誘起可能なプロモーター配列と、シグナルペプチドをコード化するDNA配列と、Apo AI−Mをコード化するDNA配列と、転写ターミネーターとからなっている。
本発明にしたがって変性される適切な基本プラスミドは従来の技術文献に記載されかつ組み換え方法に使用されている良く知られたプラスミドから選択され得る。
本明細書で使用される用語Apo AI−Mは広い意味において解釈されるものとしかつまたApo AI−M蛋白質の機能的変異体および断片を含むものを意味する。Apo AI−Mをコード化するDNA配列はプレプロ蛋白質、プロ蛋白質または好ましくは成熟蛋白質をコード化するcNDA配列にすることができる。
強力に誘起することができる大腸菌プロモーターはそれ自体当該技術において良く知られている。例として記載することができるのは、IPTG(イソプロピル−β−D−チオガラクトシド)により誘起されるlacプロモーター、トリプトフアンにより抑えられかつ3−インドリル酢酸により誘起されるtrpプロモーター、IPTGにより誘起され得るtrcまたはtacプロモーター(trpとlacとの間の混成物)、および感温ラムダ抑制体cI857と組み合わせて、30℃以上の温度で誘起され得るラムダ−PLまたはラムダPRプロモーター、ならびにこれらのプロモーターの機能的派生物である。現在好適なプロモーターはtrcプロモーターである。
本発明において使用可能であるシグナルペプチドは当該技術において良く知られかつ本発明がいつたん知らされれば当業者により容易に選択され得る。例としてompAシグナル配列の派生物を記載することができる。
本発明に使用され得るターミネーターは当該技術において良く知られたターミネーターから当業者によつて容易に選択され得る。
本発明の他の態様は発現ベクター、すなわち発現方式により変換される大腸菌宿主微生物に関する。適切な大腸菌菌株は当業者には容易に明らかである。
本発明のさらに他の態様は、
成長媒体中に形質転換された宿主微生物を培養し、
固定相が達成される前に対数成長相中にApo AI−Mの発現を誘起し、そして
成長媒体から生成物を分離する工程からなる、Apo AI−Mを製造する方法に関する。
誘起に適切な時間、最適温度変化および採収は以下で記載されるように選ばれる。
1実施例において、培養を約29から約31℃の低い温度で、好ましくは約30℃で開始し、そして温度をその場合に固定成長相が達成される前に約37℃に上昇させる(対数成長相において)。この温度上昇は発現ベクターの誘起に関連して行われ得るが、しかし、誘起前または後に、すなわち誘起前または後約3時間で行うことができる。
好ましくは、Apo AI−M生成物の発現を誘起し、そして温度を、少なくとも50の最適密度(O.D)、例えば約50ないし約100の範囲の密度が達成されるとき上昇させる。本明細書において、これは誘起および温度上昇が培養の開始から約15時間ないし20時間で行われることを通常意味している。
他の実施例において、培養は一定温度において、例えば約25から約37℃の範囲において行われる。
採収は好ましくは最適細胞培養状態で行われる。
成長媒体は好ましくはトリプトンにより適切に補充された酵母菌抽出物からなる。最適には、製造媒体は抗生物質がない。
発明を実施するための最良の形態
実施例
ベクターの構造および大腸菌菌株とベクターの形質転換
以下の大腸菌K12菌株が使用された。すなわちHB101 F-,hsdS20(rB -,mB -)supE44,ara14,ラムダ-,qalK2,lacY1,proA2,rspL20,xyl−5,mtl−1,recA13,mcrA(+),mcrB(−),(ボイヤー氏等著、(1969年)、微分子生物化学ジャーナル、第41巻、第459頁乃至第472頁「Boyer et al.(1969)J.Mol.Biol.41:459−472」);DH5アルフアF-,F80dlacZDM15,D(lacZYA−arqF)U169,recAI,endAI,gyrA,ラムダ-,thi−I,hadR17,(rk-,mk+),supE44,relAI,(BRL USA);RV308DlzcX74,galOP::IS2(qalOP308),strA,ラムダ-(モーラー氏等著、(1980年)、微分子生物化学ジャーナル、第139巻、第147頁乃至第161頁「Maurer et al.(1980)J.Mol.Biol.139:147−161」),およびBC50 xyl−7,ara−14,T4−R,ラムダ-(スウェーデン国所在のカビ・フアーマシア・エービー)である。菌株HB101およびDH5アルフアはDNA断片のサブクローン化のために使用された。
プラスミドpUC9(ヴイエイラ氏等著、(1982年)、遺伝子、第19巻、第259頁乃至第268頁「Vieira et al.(1982)Gene 19:259−268」)はイタリア国、エー・シドリ所在のミラノ大学から得られかつシヤープ氏等著、核酸研究、(1984年)、第12巻、第3917頁乃至3932頁に記載されたヒトApo AIのcDNA複製の847bp Bam HI断片のサブクローン化のために使用された。ヒトApo AI cDNAのヌクレオチド配列は受入れ番号X02162によりジエンバンクデータベースから得ることができる(ザイハンマー氏等著、(1984年)、DNA3、第309頁乃至第317頁「Seilhammer et al.(1984)DNA 3:309−317」)。このベクターはpKP575と指定された。また、ヒトApo AI−M DNA(イタリア国、エー・シドリに所在のミラノ大学から得られた、場所指定突然変異生成によりApo AI−Mに変換されたApo AIのcDNA複製)の882 bp Eco RI−Pst I断片はプラスミドpUC9中にサブクローン化された。この派生物はpKP576と指定された。以下で調製されるようなプラスミドpKP683およびpKP764はプラスミドpTrc99(アマン氏等著、(1988年)、遺伝子、第69巻、第301頁乃至第315頁に記載されかつアメリカ合衆国ミルウオーキーに所在のフアーマシアP−Lバイオケミカルズ社から取得可能「describd by Amann et al.(1988)Gene 69:301−315;&obtainable from Pharmadia P−L Biochenicals,Inc.,Milwaukee,U.S.A」)の派生物およびpUC4−K(ヴイエイラ氏等著、(1982年)、遺伝子、第19巻、第259頁乃至第268頁、およびオカ氏等著、(1981年)、微分子生物化学ジャーナル、第147頁乃至第217頁「Vieira et al.(1982)Gene 19:259−268 and Oka et al.(1981)J.Mol.biol.147;217」)からのトランスポゾン(Tn903)派生カナマイシン抵抗マーカーおよびpUEX2(ブレツサン氏等著、(1987年)、核酸研究、第15巻、第10056頁「Bresean et al.(1987)Nucleic Acid Res.15:10056」)からのバクテリオフアージfdの転写ターミネーター(T1T2)を有するpUC派生物である。
使用された方法
バクテリア菌株をプラスミドDNAの製造のためにかつ小規模発現分析(サンブルツク氏等著、(1989年)、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス「Sambrook et al.(1989)Cold Spring Harbor Laboratory Press」)のためにアンピシリン(Ap)50μg/mlまたはカナマイシン(Km)70μg/mlを有するローリア・ベルタニ媒体(LB)または酵母菌トリプトン媒体(2xyYT)中で成長させた。Ap50μg/mlまたはKm70μg/mlを補充したトリプトース血液寒天ベース(アメリカ合衆国に所在のデイフコ社)が寒天プレート上で細胞を成長させるために使用された。組み換えDNA技術がサンブルツク氏等著の(1989年)コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレスにしたがつて実施された。制限エンドヌクレアーゼおよびT4 DNAリガーゼはベリンガー・マンハイム(ドイツ国所在)、ニユー・イングランド・バイオラブス(アメリカ合衆国、ビバリー所在)およびフアーマシア・エルケービー・バイオテクノロジー・エービー(スウェーデン国、ウプサラ所在)から得られた。イソプロピル−β−D−チオガラクトシド(IPTG)はシグマ(アメリカ合衆国セントルイス所在)から得られた。低いゲル化および溶融温度アガロース(アメリカ合衆国所在のFMCバイオプロダクツのヌシーブGTG)がDNA断片を分離するために使用された。PCR増幅はパーキン−エルマー/シータス・インスツルメンツ(アメリカ合衆国、ノーウオーク所在)のDNA熱サイクラーおよびTaq DNAポリメラーゼを使用して行われた。オリゴヌクレオチドのリンカーおよびプライマーは固体相において亜リン酸塩トリエステル方法を使用するフアーマシア・エルケービー・バイオテクノロジー・エービー(スウェーデン国、ウプサラ所在)からのフアーマシア・エルケービー遺伝子アッセンブラープラスで合成された。ヌクレオチド配列決定は、アプライド・バイオシステム社(アメリカ合衆国所在)からのTaq DyeDeoxy(商標)ターミネーターサイクル配列キツトを使用して、アプライド・バイオシステムズ373A DNA配列器で行われた。
使用されたDNAコンピユータプログラム
マツキントツシユプログラムプラスミドARTIST(バージヨン1.2)(クロンテツク、アメリカ合衆国)がプラスミドマツプを描くために使用されそしてGCG配列分析ソフトウエアパツケージ(アメリカ合衆国ウイスコンシン州マジ損に所在のジエネテイクス・コンピユータ・グループ社)がデジタルVAXコンピユータでDNA配列を処理するために使用された。
プラスミドpKP683の構造
2つのオリゴヌクレオチドがバクテリアシグナル配列をコード化するDNA断片にApo AIおよびApo AI−M cDNA複製を融合するために合成された(図1)SEQ ID No.1。14 bp Eco RIおよびNco I断片およびpKP575の40 bp Nco Iが合成37 bp Eco RI−Nco I断片SEQ ID No.1(図1)によりpKP580と指定されたプラスミドに置き換えられた。この合成DNA断片中のBbs I分裂場所はバクテリアシグナル配列をコード化する種々の断片のクローン化を容易にするMlu Iと同一の分裂場所を付与する。プラスミドpKP631はpKP575(Apo AI−M)の702 bpNco I−Dra III断片によりpKP575(Apo AI)の702 bp Nco I−Dra III断片を置き換えることにより構成された。プラスミドpKP631から846 pb Bbs I−Hind III断片が分離され、そしてpKP682と指定されたプラスミドベクターのMlu IおよびHind III断片に挿入された。このベクターはtacプロモーター(Ptac)と、ompAシグナル配列の派生物と、2つの転写ターミネーターと、カナマイシン抵抗マーカーとを含んでいる。1541 bp Nru I−Nru I断片がpKP682から分離されそして同様なベクターに挿入されたが、PtacはPtrcプロモーターにより置き換えられた。この発現ベクターはpKP683と指定された(図5)。
プラスミドpKP764の構造
プラスミドpKP764(図6)は14 bp合成DNA断片SEQ ID No.3(図2)により上記のように製造されたプラスミドpKP683の115 bp Dra III−Hind III断片を置き換え、強力な変換ターミネーターSEQ ID No.4を含み、そして3’端(図2にDra IIIDで示している)SEQ ID No.3に突出するDra IIIの終わりでのAの導入によりDra III場所を破壊することにより構成された。
プラスミドpKP683およびpKP764による大腸菌の形質転換
上記のように製造されたプラスミドpKP683およびpKP764はサンブルツク氏等著の(1989年)コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレスに記載されたように大腸菌菌株RV308およびBC50を形質転換するために使用された。バイオ反応器内における成長のために使用される大腸菌菌株RV308/pKP683およびRV308/pKP764は以下のように製造された。細胞を30℃でシエーカーフラスコ内でKmで補充されたLBまたは2xYT中で1晩成長させた。遠心分離後、その細胞をゲルゲン氏等著、(1979年)、核酸研究、第7巻、第2115頁にしたがつて1/2容量の強度の凍結貯蔵媒体中に再び懸濁させた。部分標本を1mlクリオガラス瓶に分配させかつ使用されるまで−75℃で貯蔵された。
プラスミドの分析
発現実験およびApo AI−Mの製造に使用するプラスミドの構造を制限酵素マッピングを使用して分析させ、そしてApo SEQ ID No.5の構造遺伝子をヌクレオチド配列決定により確認した。
Apo AI−Mの小規模製造
Apo AI−Mの小規模発現のために、Kmで補充された20mlのLBまたは2xYTに250mlのシエーカーフラスコ中で大腸菌菌株RV308/pKP683またはRV308/pKP764を植え付けた。細胞を激しい振動により1晩30℃で成長させた。これらの細胞を新鮮な媒体(20ml)で1/100により希釈させ、そしてIPTGが0.5または1mMの最終濃度に添加されたとき、約1の600nmにおける光学濃度に37℃で成長させた。その細胞を追加の90分または1晩培養させた。細胞を遠心分離により成長媒体から分離しかつ媒体をApo AI−Mの製造のために分析させた。媒体の部分標本をフイルタ装置に通し、ニトロセルロースフイルタを除去してそしてApo AI−Mの量が反−Apo AI抗体を使用して決定された。また種々の構造から製造されたApo AI−Mが細胞および媒体全体から得られた蛋白質を使用して、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)およびウエスタン吸い取り分析により決定された。
実施例2
バイオ反応器中でのApo AI−Mの製造
バイオ反応器中で成長させる細胞用の成長媒体
媒体A:16g/lのトリプトン(アメリカ合衆国のデイフコ)、8g/lの酵母菌抽出物(アメリカ合衆国のデイフコ)、5g/lのNaCl、および0.05g/lのカナマイシン。
媒体B:2.5g/lの(NH4)2SO4、3g/lのKH2PO4、2g/lのK2HPO4、0.5g/lのNa3−クエン酸塩、5g/lの酵母菌抽出物(アメリカ合衆国のデイフコ)。
殺菌後、媒体には10g/lの初期グルコース、0.05g/lのカナマイシン、1g/lのMgSO4×7H2Oおよび0.07g/lのチアミン酸塩を補充した。微量元素溶液(1ml/l)およびビタミン溶液(0.65ml/l)が添加された。微量元素は27g/lのFeCI3×6H2O,4g/lのZnSO4×7H2O,7g/lのCoCl2×6H2O,7g/lのNa2MoO4×2H2O,8g/lのCuSO4×5H2O,2g/lのH3BO3,5g/lのMnSO4×4H2O,11g/lのCaCl2×2H2Oおよび50ml/lのHClを含有していた。ビタミン溶液は0.5g/lのカルシウムパントテン酸塩、0.5g/lのコリン塩化物、0.5g/lの葉酸、1g/lのイノシトール、0.5g/lのニコチンアミド、0.5g/lのピリドキシン塩酸塩、0.05g/lのリボフラビンおよび0.5g/lのチアミン塩酸を含有していた。アデカノール(0.2ml/l)が消泡剤として使用された。必要ならば、培養中にさらに他の消泡剤の添加を行うことができる。
醗酵媒体中でのApo AI−Mの分析
醗酵媒体のサンプルが遠心分離されかつ上清中のApo AI−Mの濃度が標識免疫定量法(アポリポ蛋白質AI RIA100キツト、論文番号109152、スウェーデン国所在のカビ・フアーマシア社)により測定された。
3.5リツトルのバイオ反応器中でのRV308/pKP683の培養
強力に凍結された貯蔵培養物が500mlの媒体Aを植え付けるために使用されかつ8〜10時間30℃で2リツトルの調節されたエルレンマイヤーフラスコ中で予備培養された。バイオ反応器の作動容量の10%に対応する接種物がバイオ反応器に搬送された。
培養を2.5リツトルの作動容量により3.5リツトルのバイオ反応器(スウェーデン国所在のベラーク社)中で行った。温度は誘起前の成長相中30℃であり、そして次いで37℃に上昇された。pHは25%アンモニアの溶液により7.0に維持された。通気率は1vvmに保持されかつ溶解酸素圧力(D.O.T.)は羽根車速度を調整することにより30%に保持された。初期グルコースが消費された後、グルコース供給バツチが、グルコースの60%溶液を供給することによりグルコース制限に装置を保持して、始められた。初期供給量、0.04g/分が3時間保持され、そして次いで3時間の間に0.4g/分に徐々に増加された。細胞成長は600nmでの光学濃度に従うことにより監視された。
16時間の培養後、58のODにおいて、蛋白質合成が0.5mM IPTGを添加することにより誘起されそして温度は37℃に増加された。誘起後4時間Apo AI−Mの濃度は2.3g/l、そして追加の2時間後、濃度は2.5g/lであつた。結果は図7に示されている。
実施例3
3.5リツトルのバイオ反応器中でのRV308/pKP764の培養
媒体および成長条件は実施例2に記載されたものと同一であつた。58のODにおいて、15.5時間の培養後、IPTGを加えかつ温度を上昇させた。5時間後、上清中のApo AI−Mの濃度は1.6g/lであつた。結果は図8に示されている。
実施例4
3.5リツトルのバイオ反応器中でのBC50/pKP683の培養
醗酵は1.0mM IPTGが誘起のために使用されたことを除いて、実施例2により行われた。15時間後、74のODにおいて、IPTGを添加しかつ温度を上昇させた。誘起後7.5時間、Apo AI−Mの上清濃度は2.0g/lである。結果は図9に示されている。
実施例5
3.5リツトルのバイオ反応器中でのBC50/pKP764の培養
培養は、カナマイシンがバイオ反応器の媒体に添加されなかったことを除いて、実施例2に記載されたように実施された。15時間後、60のODにおいて、IPTGを添加しそして温度を上昇させた。10時間後上清中のApo AI−Mの濃度は3.7g/l、そして誘起後22時間、濃度は4.4g/lであった。結果は図10に示されている。
実施例6
75リツトルのバイオ反応器中でのBC50/pKP764の培養
培養が35リツトルの作動容量を有する75リツトルのバイオ反応器(スイス国所在のケマツプ社)中で行われた。媒体および成長条件は実施例2におけるものと同一であつた。30%以上のD.O.T.値を保持するために、空気圧を誘起に続いている2時間1.4バールに上昇させた。IPTGを添加しかつ温度を75のODにおいて16時間の醗酵後上昇させた。Apo AI−Mの濃度は誘起の時間後1.9g/lであつた。結果は図11に示されている。
実施例7
300リツトルのバイオ反応器内でのBC50/pKP764の培養
180リツトルの作動容量を有する300リツトルのバイオ反応器(スウェーデン国所在のケモフエルム社)が使用された。接種物はシエーカーフラスコ中の予備培養時間が14時間であつたことを除いて、実施例2に記載されたごとく調製された。接種物は18リツトルの作動容量を有する50リツトルの種子バイオ反応器に移された。シエーカーフラスコ内ならびにバイオ反応器内で使用された媒体は媒体Aであつた。種子バイオ反応器の媒体は5g/lのグルコースで補充されそして温度は30℃であつた。pHおよび通気は実施例2と同一でありかつD.O.T.は30%以下であった。培養物が4のODに達すると、種子バイオ反応器の内容物が300リツトルのバイオ反応器に移された。このバイオ反応器において媒体の温度、pHおよび通気は実施例2に記載された通りであつた。誘起前にD.O.T.はその最大にまで羽根車速度を増加しかつその後空気圧を増加することにより30%にまたはそれ以上に保持された。誘起後空気圧は15〜20%のD.O.T.を結果として生じる2バールに増加された。バイオ反応器中の培養の16時間後に培養物が51のODを有したとき、IPTGが添加されかつ温度が37℃に増加された。Apo AI−Mの濃度は誘起後5時間およびそれに続く時間中1.3g/lであり、一方バイオ反応器は冷却され、Apo AI−Mの濃度は1.5g/lに増加した。結果は図12に示されている。
実施例8
3.5リツトルのバイオ反応器中でのBC50/pKP764の培養
培養は以下を除いて実施例2に記載されたものと同様に実施された。グルコースの初期量(15g/l)は12時間後消費された。その後グルコースの60%溶液が特定の時間間隔にわたつた直線的に供給量を変化する予めプログラムされた供給特性を使用して加えられた。D.O.T.は30%で一定に保持され、攪拌機速度により制御された。供給は0.09ml/分の流量で開始されかつ4時間中に0.72ml/分に増加され、その後48分一定であつた。その後それは1時間36分の間に0.57ml/1に減少されかつ次いで1時間48分の間に0.32ml/分にかつ次いで54分の間に0.22ml/lに減少された。供給は最後に5時間54分の間に0.18ml/1に減少されかつ次いで醗酵の終わりまで41時間で一定に保持された。18時間後、61のODにおいて、IPTGを添加しかつ温度を上昇させた。Apo AI−Mの上清濃度は、誘起後23時間、1.9g/lであつた。結果は図13に示されている。
実施例9
3.5リツトルのバイオ反応器中でのRV308/pKP683の培養
培養は醗酵が一定の温度、30℃で行われた以外は実施例2に記載されたものと同様に実施された。18時間後、80のODにおいて、IPTGを添加させた。誘起後17.5時間、Apo AI−Mの上清濃度は1.4g/lであつた。結果は図14に示されている。
実施例10
完全な組み換えApo AI−Mの特性
Apo AI−Mを実施例6に記載したように大腸菌により製造しそしてその後標準クロマトグラフ法により純化させた。生成物は図4に示した抽出されたアミノ酸配列SEQ ID No.6に比較された。
N−端末配列決定
完全な蛋白質のN−端末配列をミリゲン・バイオサーチ・プロシーケンサー・タイプ6000を使用してエドマン減成(20サイクル)により決定した。見出された配列はApo AI−MのN−端末と同一であつた。
C−端末残基決定
組み換えApo AI−MがカルボキシルペプチダーゼP(べーリンガー・マンハイム)で消化され、その後離脱させたアミノ酸がピコタグ(商標)法(ウオーターズ)を使用して分析された。C−端末残基がグルタミンとして明確に同定された。
アミノ酸組成
完全な蛋白質のアミノ酸組成は酸加水分解後にベツクマン6300アミノ酸分析機を使用して決定された。その結果は以下の表1に示されている。見出された組成はApo A−SEQ ID No.6の組成と矛盾がなかつた。
円形2色性(CD)スペクトル
完全な組み換え蛋白質のCDスペクトルおよびヒトApo−A1標準(シグマ)のCDスペクトルが20mM燐酸ナトリウム緩衝剤、pH7.5中で記録された。観察された差異は実験誤差内にあつた(図15)。
実施例11
C−端末断片の特性
59−残基C端末断片(残基185〜243)がヒドロキシルアミンによる分裂により製造された。組み換えApo AI−M(480μg)を、2Mヒドロキシアミン、3M塩化グアジニウム、0.2M NaOHおよび2mM EDTAを含有する0.5ml分裂溶液中で分解させた。分裂溶液の初期pHは9.4であつた。反応混合物は40℃で5時間培養された。C−端末断片はYMC−パツク蛋白質RPコラム(日本に所在のYMC社)を使用して、逆相HPLCにより純化され、0.25%ペンタフルオロプロピオン酸を含有する水中で10〜60%アセトニトリルの勾配で抽出された。C−端末断片が36〜38%アセトニトリルで単一、非蛍光、鋭いピークとして抽出された。
N−端末配列
C−端末断片全体の配列が実施例8に記載されたようなエドマン減成により決定された。見出された配列はApo AI−M、残基185〜243と同一であつた。
C−端末残基
C−端末断片のC−端末残基は実施例10に記載されたと同様なグルタミンとして明確に同定された。
アミノ酸組成
C−端末断片のアミノ酸組成は実施例10に記載されたごとく決定され、そして結果は表2において以下に示されている。見出された組成はApo AI−M、残基185〜243の組成と矛盾がなかつた。
【図面の簡単な説明】
図1はApo AI−M遺伝子のcDNA複写をバクテリアシグナル配列をコード化するDNA断片に溶解するために使用される2つのオリゴヌクレオチドを示す図である。オリゴヌクレオチドSEQ ID No.1のヌクレオチド配列、独特な制限酵素分裂場所Eco RI,Bbc IおよびNco Iおよび仮定された大腸菌シグナルペプチド分裂場所(−1+1)のまわりの導出されたアミノ酸配列SEQ ID No.2をも示している。Apo AI−Mのアミノ酸端末は+1により示されている。
図2はプラスミドpKP764用の新規な停止コドンの構成に使用される2つのオリゴヌクレオチドを示す図である。Apo AI−Mの導出されたカルボキシル端末アミノ酸を有するヌクレオチド配列SEQ ID No.3および2つの新規な停止コドンTAA,TAAが示されている(SEQ ID No.4)。
図3は転換された蛋白質Apo AI−Mの導出されたアミノ酸配列SEQ ID No.6および分子量を有するプラスミドpKP683の957bpDNA断片SEQ ID No.5(Not−1−Hind III)を示す図である。Apo AI−Mのアミノ端末アミノ酸は+1で示されている。Apo AI−Mの二量体化に必須である独特なシステイン(Cys173)に下線を施してある。
図4は転換された蛋白質Apo AI−Mの導出されたアミノ酸配列SEQ ID No.6および分子量を有するプラスミドpK764の856bpDNA断片SEQ ID No.7(Not−1−HindIII)を示す図である。Apo AI−Mのアミノ端末アミノ酸は+1で示されている。Apo AI−Mの二量体化に必須である独特なシステイン(Cys173)には下線を施してある。
図5は発現ベクターpKP683を示す図である。重要な構造および調整素子はボツクスとして輪郭を付け、矢印はそれぞれ転換および複製の方向を示す。独特な制限酵素場所の幾つかがプラスミド円の外部に示されている。またNru Iの2つの場所をも示している。ボツクス内部の付号はSがシグナル配列、Apo AI−Mがアポリポ蛋白質AI−ミラノ;、T1およびT2がバクテリオフアージfdからのRho独立ターミネーターの直列複製、KmがトランスポゾンTn903から生じるカナマイシン抵抗マーカー、Oriが複製の原点、lacIQが構造的に製造されたlac−抑制体用の遺伝子(lacI q)、Ptrcがハイブリツドtrp/lacプロモーターtrcである。
図6は発現ベクターpKP764を示す図である。重要な構造および調整素子はボツクスとして輪郭を付け、矢印はそれぞれ転換および複製の方向を示す。独特な制限酵素場所の幾つかがプラスミド円の外部に示されている。図6に使用された付号は図5に使用されたものと同一である。
図7は大腸菌菌株RV308/pKP683を使用する3.5リツトルのバイオ反応器内でのApo AI−Mの製造を示す図である。付号円(○)は600nmでの光学濃度、ボツクス(ロ)はApo AI−M濃度(g/l成長媒体)、矢印(→)は誘起時間(IPTGの補充による)である。
図8は大腸菌菌株RV308/pKP764を使用する3.5リツトルのバイオ反応器内でのApo AI−Mの製造を示す図である。記号は図7に使用されたものと同一である。
図9は大腸菌菌株BC50/pKP683を使用する3.5リツトルのバイオ反応器内でのApo AI−Mの製造を示す図である。付号は図7に使用されたものと同一である。
図10は大腸菌菌株BC50/pKP764を使用する3.5リツトルのバイオ反応器内でのApo AI−Mの製造を示す図である。付号は図7に使用されたものと同一である。
図11は大腸菌菌株BC50/pKP764を使用する75リツトルのバイオ反応器内でのApo AI−Mの製造を示す図である。付号は図7に使用されたものと同一である。
図12は大腸菌菌株BC50/pKP764を使用する300リツトルのバイオ反応器内でのApo AI−Mの製造を示す図である。付号は図7に使用されたものと同一である。
図13は大腸菌菌株BC50/pKP764を使用する3.5リツトルのバイオ反応器内でのApo AI−Mの製造を示す図である。付号は図7に使用されたものと同一である。
図14は大腸菌菌株RV308/pKP683を使用する3.5リツトルのバイオ反応器内でのApo AI−Mの製造を示す図である。付号は図7に使用されたものと同一である。
図15は組み換え型Apo AI−M(太い線)およびヒトApo AI(細い線)の円形2色性スペクトルを示す図である。
Claims (9)
- 複製原点を支持するプラスミドと、trc プロモーターと、シグナルペプチドをコード化するDNA配列を含むSEQ ID No.5又はNo.7で表されるDNAと、転写ターミネーターとから構成した大腸菌を用いてアポリポ蛋白質AI−M(ミラノ)の細胞外製造を付与する発現ベクターで大腸菌菌株を形質転換し、
該発現ベクターを形質転換させた大腸菌菌株を成長媒体中において培養し、
固定相が達成される前に対数成長相中においてアポリポ蛋白質AI−M蛋白質の発現を誘起し、そして、
成長媒体からその生成物を分離することによりアポリポ蛋白質AI−Mを製造するようにしたことを特徴とするアポリポ蛋白質AI−Mを製造するための発現方式。 - シグナル配列を含むSEQ ID No.5又はNo.7で表されるDNAがOmpAシグナル配列の誘導体を含むものであることを特徴とする請求項1に記載の発現方式。
- 培養を一定の温度で開始し、そして温度を誘起の前、誘起と同時に又は誘起の後に対数成長相において上昇させることを特徴とする請求項1に記載の発現方式。
- 培養を29から31℃で、好ましくは約30℃で開始させ、そして温度を対数成長相において37℃に上昇させることを特徴とする請求項5に記載の発現方式。
- 培養を一定の温度、好ましくは25から37℃で行うことを特徴とする請求項1に記載の発現方式。
- 成長媒体が少なくとも50の光学濃度に達したときに誘起を行うことを特徴とする請求項1に記載の発現方式。
- 採収を最適細胞培養状態で行うことを特徴とする請求項1に記載の発現方式。
- 成長媒体をトリプトンで適切に補充された酵母菌抽出物から構成したことを特徴とする請求項1に記載の発現方式。
- 成長媒体には抗生物質がないことを特徴とする請求項1に記載の発現方式。
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