JP3885328B2 - 照明装置 - Google Patents

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JP3885328B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、周囲の明るさや時間帯に応じて点灯状態を制御できるようにした照明装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の装置として、例えば、特開平3−93192号公報に示すようなものがあり、明暗検出手段や人体検出手段やタイマ手段を備え、タイマ手段により分割された複数の時間帯(例えば、昼間と夜間の2つの時間帯)を有する照明装置であって、各時間帯毎に、明暗検出手段と人体検出手段からの検知信号の組み合わせに応じて、照明負荷の点灯、消灯、調光等の点灯状態を可変にするものである。
【0003】
たとえば、図12に示すように、タイマ手段により6時〜23時までの時間帯、23時〜翌日6時までの時間帯と、明暗検出手段からの明暗検知の判定基準が予め設定されており、各時間帯において、明暗検出手段の出力信号と人体検出手段の出力信号の組み合わせに応じて、照明負荷の点灯状態を示す制御内容が設定されている。
【0004】
このように、各時間帯毎に明暗検出手段の出力信号と人体検出手段の出力信号の組み合わせに応じて照明負荷の点灯状態を変えるように制御するので、各時間帯に適した照明環境を提供することが可能になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような照明装置にあっては、明暗検出手段による明暗検知の判定基準を例えば、100Lxに設定すると、昼間は照度レベルが1000Lx以上あるので、明暗判定レベルは100Lxでも明暗判定としては十分である。しかし、夜間等は周囲の照度が50Lxに満たないこともあり、この場合には明暗判定レベルは100Lxを下回るので照明負荷を点灯させることになるが、実際、夜間では人間の視覚の暗順応により周囲の照度が50Lx程度でも十分明るいと感じる場合が多い。
【0006】
また、人体検出手段の点灯保持時間に関して考察すると、実際の使用場面においては、昼間や夕方、夜間等は人が活動しており、また、周囲も外光やその他の照明等によりある程度以上の照度があるため、人体検出手段が人体を検知して照明負荷が点灯した場合の点灯保持時間が多少長くても(例えば3分)、あまり気にならず、また、もともと周囲の照度が高ければ人体検出手段が人体を検知しても照明負荷が点灯しないので、無駄な点灯も少ない。しかし、深夜になると人の活動が極端に少なくなり、例えば就寝中にトイレに行ったりする程度となるが、この場合にも、例えば、点灯保持時間が3分に設定されているとすると、深夜に起きてトイレに行くために、人体検出手段の検知範囲を通過しただけで、点灯保持時間の3分間は照明負荷が点灯を続けることになり、無駄な電力を消費することになり、さらには、就寝中の人に多大な迷惑をかけることになる。
【0007】
また、人体検出手段の感度に関して考察すると、昼間は窓から外光が射してきたり、窓を開けているためにカーテンが揺らぐ等の人体検出手段が誤検知する要因が多く存在するのに対して、夜間はこのような誤検知を発生させる要因がほとんどなくなる。従って、昼間の誤検知を防ぐために人体検出手段の感度を低めに設定すると、夜間の必ず明かりが欲しい時に検知しにくくなることがあり、逆に、夜間に検知しやすいように感度を高めに設定すると、昼間に人以外の熱的なノイズで誤検知を頻発する可能性が高くなる。
【0008】
以上のように、従来の照明装置においては、明暗判定レベルや人体検出手段の感度が一定であるので、時間帯によっては、適切な照明負荷の点灯が行えないという問題があった。
【0009】
本発明は、上記の点に鑑みてなしたものであり、その目的とするところは、時間帯に応じて適切な照明負荷の点灯が行える照明装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、照明負荷部と、該照明負荷部の近傍の明暗状態を検出する明暗検出部と、予め設定された時間を計時するタイマ部と、各部を制御する制御部と、各部に関する各種の設定を行う設定操作部とを有してなり、前記制御部では、前記明暗検出部からの明暗判定信号に基づいて前記照明負荷部の点灯状態を制御するようにした照明装置において、前記明暗検出部で明暗を判定するための基準値となる明暗判定値及び前記照明負荷部の点灯状態を、前記タイマ部により区切られた複数の時間帯毎に可変となるようにするとともに、前記明暗検出部で検出される照度の値に応じて、前記タイマ部により区切られた複数の時間帯を変更するようにしたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記明暗検出部の明暗判定値は、夜間は低く、昼間は高くなるように設定するようにしたことを特徴とするものである。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明において、人体の有無を検出する人体検出部を付加し、前記制御部では前記人体検出部からの人体検知信号を加味して前記照明負荷部の点灯状態を制御するようにしたことを特徴とするものである。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記タイマ部により区切られた複数の時間帯毎に、照明負荷部の人体検知信号により点灯された場合の点灯保持時間を可変とするようにしたことを特徴とするものである。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の発明において、前記タイマ部により区切られた複数の時間帯毎に、照明負荷部の点灯、消灯及び調光時におけるフェード時間又はフェードカーブを可変とするようにしたことを特徴とするものである。
【0015】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の発明において、電気機器の消費電力量を検出する消費電力量検出部を付加し、前記タイマ部により区切られた複数の時間帯毎に、検出された消費電力量に応じて前記照明負荷部の点灯状態が制御されるようにしたことを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の参考である実施の形態の一例を図面に基づき説明する。図1は本発明の参考である第1の実施形態に係る照明装置の概略構成を示すブロック図である。
【0018】
本実施形態の照明装置は、照明負荷部1と、明暗検出部としての照度センサ部2と、タイマ部3と、設定操作部4と、制御部5と、電源部6とを有してなる。照明負荷部1は制御部5からの制御信号により所定の調光点灯ができるようになっている。照度センサ部2は照明負荷部1の近傍の明暗状態を検出するものであり、近傍の照度を計測し基準となる照度レベル(明暗判定値)と比較することにより明暗状態の判定を行う。タイマ部3は予め設定された時間を計時するものであり、例えば、昼モード(6時〜17時)、夜モード(17時〜23時)、深夜モード(23時〜6時)の時間帯の計測や、照明負荷部1の点灯時間の計測等を行う。設定操作部4は各部に関する各種の設定を行うものであり、各モードの時間帯の設定や明暗判定値の設定や照明負荷部1の点灯状態の設定等を行う。制御部5は各部の制御を行うものである。
【0019】
次に、参考である本実施形態の動作を説明する。まず、設定操作部4により、図2の状態説明図に示すような状態に設定する。つまり、昼モード(6時〜17時)、夜モード(17時〜23時)、深夜モード(23時〜6時)という3つのモードの時間帯を設定し、各モードにおける照度センサ部2の明暗判定値を昼モード=200Lx、夜モード=100Lx、深夜モード=25Lxに設定しておく。さらに、照明負荷部1の点灯状態を、各モードにおいて、明と暗の明暗判定に応じて消灯(0%)、調光(15%、50%)、点灯(100%)というように設定する。
【0020】
例えば、昼の14時には外光により周囲の照度はかなり高く500Lx程度あるとすると、この時間帯の照度センサ部2の明暗判定値は200Lxなので、照度センサ部2からは明信号が出力される。従って、照明負荷部1は点灯しない。しかし、この時間帯で、雨戸を閉める等の原因により、照度レベルが急激に低下して150Lx程度になると照明負荷部1は100%点灯することになる。昼間は周囲照度がかなり高いため、人間の視覚の明順応により、150Lx程度の照度でも暗いと感じるので、この照度レベルで点灯した場合には十分効果がある。
【0021】
次に、時間帯が夜モードに移行すると、照度センサ部2の明暗判定値は100Lxになる。通常、夜の18時から19時くらいの夕暮れ時になると、周囲の照度レベルは日没とともに低くなっていく。この時間帯では150Lx程度の明るさであって、照度センサ部2が明信号を出力していても、照明負荷部1は50%の調光点灯することになり、例えば、仕事から帰宅してきた人を出迎えるのに十分な明かりを得ることができる。この場合はまだ周囲の照度が150Lx程度あるために、照明負荷部1は50%の調光点灯でも十分な明るさが得られる。時間が経過してさらに周囲が暗くなり50Lx程度まで低下すると、照度センサ部2は暗信号を出力するので、照明負荷部1は100%点灯する。この場合は、周囲の明るさがかなり暗いために照明負荷部1は100%点灯させないと十分な明かりが得られないのである。
【0022】
さらに、時間が経過して午前2時等の深夜になると、時間帯は深夜モードに移行しており、照度センサ部2の明暗判定値は25Lxになっている。これは、通常この時間帯は人は就寝中であり、視覚の暗順応によりかなり低い照度レベルでも人は明るいと感じるために低めに設定されている。従って、この時間帯において、もし何らかの原因で周囲の照度が50Lx程度以上あると、照度センサ部2は明信号を出力するので、照明負荷部1は点灯しない。しかし、周囲の照度が10Lx程度であれば、照度センサ部2は暗信号を出力するので、照明負荷部1は15%で調光点灯する。この15%の調光点灯は、昼間で見ると極めて暗いが、深夜では、上述した暗順応により、人にはある程度の明るさに感じられ、実用的にも十分効果がある。また、この程度の明るさの方が眠気をなくさなくてすむという効果もある。
【0023】
以上のように、参考である本実施形態によれば、時間帯毎に照度センサ部2の明暗判定値を変えて設定するようにしたので、よりきめ細かく、さらには人の視覚特性や実使用の場面に最適な照明環境が得られるようになった。なお、明暗判定値や時間帯の区分、分割数、諸条件に対応した照明負荷部1の点灯状態は自由に設定できるし、各時間帯での明暗判定値の数もいくつあっても構わない
【0024】
図3は本発明の参考である第2の実施形態に係る照明装置の概略構成を示すブロック図である。参考である本実施形態は、上述の参考である実施形態において、人体の存在を検知する人体検出部としての人感センサ部7を付加し、人体の有無を加味した上での照明負荷部1の点灯状態の設定を行うとともに、照明負荷部1の人感センサ部7からの人体検知信号により点灯された場合の点灯保持時間を、例えば、昼モードの時には180秒、夜モードの時には30秒、深夜モードの時には10秒というように、時間帯の各モード毎に変えるように設定したものである。
【0025】
参考である本実施形態の動作を図4の設定例に基づき説明する。今、参考である本実施形態の照明装置を住宅の廊下、階段、内玄関等に設置したとする。まず、昼モードの時間帯において、照度センサ部2が明信号を出力しておれば、人感センサ部7の検知信号の有無に関係なく照明負荷部1は点灯しない。昼モードの時間帯において、照度センサ部2が暗信号を出力しており、人感センサ部7が検知信号を出力していなければ照明負荷部1は消灯したままであるが、人感センサ部7が検知信号を出力しておれば照明負荷部1は100%点灯を180秒間続ける。これは、昼間の玄関等では、例えば靴磨きをする場合等、同一の場所に長時間滞在して、しかも激しい動作が少ないので、長めの点灯保持時間が設定してある。また、昼間は周囲が明るく、照度センサ部2の信号により、実際には人感センサ部7が検知信号を出力していても、照明負荷部1が点灯することは極めて少ないと考えられるので、点灯保持時間は多少長めに設定してもあまり電力の無駄にはなりにくい。 夜モードでは、照度センサ部2が明信号を出力していると、人感センサ部7の検知信号の有無に関係なく照明負荷部1は点灯しない。夜モードに照度センサ部2が暗信号を出力している時で、人感センサ部7の検知信号がない場合には、照明負荷部1は30%の調光点灯となる。人がいなくても照明負荷部1を低輝度点灯させておくことにより、帰宅してきた人等がある程度明るい玄関に出迎えてもらえるような効果を与える。照度センサ部2が暗信号を出力時に人感センサ部7の検知信号がある場合には、照明負荷部1は100%の点灯を30秒間続ける。これは、夜モードの時間帯では、例えば、内玄関等では人がそれほど長時間も滞在することは少ないので、点灯保持時間としては30秒程度が適しているからである。
【0026】
深夜モードの時間帯においては、照度センサ部2が明信号を出力していれば、人感センサ部7の検知信号の有無に関係なく、照明負荷部1は点灯しない。深夜モードにおいて、照度センサ部2が暗信号を出力しており、人感センサ部7が検知信号を出力していなければ、照明負荷部1は消灯したままであるが、人感センサ部7が検知信号を出力しいれば、15%の点灯を10秒間続ける。これは、深夜の廊下等では、就寝中に起きてトイレに行くといった時しか通ることがなく、ほとんど同じ場所に滞在することがないので点灯保持時間を長めに設定してしまうと、人が通過してすぐにいなくなっているのに長時間点灯してしまうということを防ぐためである。
【0027】
参考である本実施形態の点灯保持時間は、あくまで一例にすぎず、例えば、上述した深夜モードの時間帯において、照度センサ部2が暗信号を出力している場合には、点灯保持時間を短く設定しておくと、深夜に廊下を通ってトイレに行って、再び寝室に戻る場合には、すでに消灯してしまっていることがありうる。この場合には、点灯保持時間をもっと長く設定する方が実使用に適していることになる。このように、点灯保持時間を実使用に適するように任意に設定すれば良いのである。
【0028】
以上のように、参考である本実施形態によれば、点灯保持時間を時間帯に応じて変えたり、人感センサ部7からの検知信号により、照明負荷部1の点灯状態を制御するようにしたので、人の生活リズムにより適合させた照明環境が実現でき、無駄な点灯を省くことができる。
【0029】
図5は本発明の参考である第3の実施形態に係る照明装置の設定例を示す状態設定図である。参考である本実施形態は、第2の実施形態において、照明負荷部1の出力をフェードさせるようにしたものである。このフェードは、フェードカーブ、フェード時間を、例えば図6のように各時間帯毎に変えるようにしている。
【0030】
以下、参考である本実施形態の動作を説明する。昼モードの時間帯において、照度センサ部2が暗信号を出力している場合には、フェードなしで瞬時点灯し、点灯保持時間経過後にフェードなしで瞬時消灯する。これは、昼間は周囲の照度がかなり高いので、照明負荷部1が瞬時点灯、瞬時消灯しても、これによる明るさの変化が人の視覚の明順応によりあまり感じられないために、違和感等が生じにくいからである。
【0031】
次に、夜モードの時間帯において、照度センサ部2が暗信号を出力している場合には、人感センサ部7が人を検知していなくても照明負荷部1は30%の調光点灯を行っている。ここで、人感センサ部7が人を検知すると、照明負荷部1は例えば、1秒のフェード時間で30%の調光点灯から100%の調光点灯へと変えられる。点灯保持時間経過後には1秒のフェード時間で100%の調光点灯から30%の調光点灯へと変えられる。これは、もともと30%の調光点灯の状態で、夕方等はまだ周囲が若干明るく、また、人が活動している時間帯でもあるので、周囲には他の照明器具からの明かりもある可能性が高く、長い時間のフェードをかける必要はないが、若干のフェード時間はかけた方が視環境的には良いので、1秒のフェードとしているのである。
【0032】
深夜モードの時間帯になると、照度センサ部2が暗信号を出力している時に人感センサ部7が人を検知すると、照明負荷部1は2秒のフェード時間をかけて0%から15%に調光点灯し、点灯保持時間経過の後に2秒のフェード時間をかけて15%から0%に消灯する。これは、深夜モードの時間帯では、通常、人は就寝中であり、この時間帯に人感センサ部7が人を検知するのは、例えば、寝室からトイレに行ったりする場合が多く、このような場合に照明負荷部1を瞬時点灯、瞬時消灯させると、その明るさの急激な変化により、眠気が覚めてしまうのを防ぐために、例えば、2秒といった、他の時間帯よりも長く時間をかけてフェードさせることにより、急激な明るさの変化をなくしている。
【0033】
なお、フェード時間やフェードカーブは任意であり、また、照明負荷部1の点灯時と消灯時でのフェードのさせ方も自由に設定できるものとする。さらに、時間帯によっては、照明負荷部1の消灯時に、消灯を知らせるための消灯お知らせ調光を行っても構わない。
【0034】
図7は本発明の参考である第4の実施形態に係る照明装置の概略構成を示すブロック図である。参考である本実施形態は、図3で示した参考である実施形態の構成において、電気機器の消費電力量を計測する消費電力量計測部8を付加し、設定された時間帯毎に、消費電力量のレベル範囲を複数段設け、各々のレベル範囲の消費電力量に応じて、例えば、照度センサ部2の明暗判定値や人感センサ部7の検知信号による照明負荷部1の点灯保持時間、点灯/消灯/調光等の照明負荷部1の点灯状態、及び点灯/消灯/調光時のフェード時間、フェードカーブ、さらには、人感センサ部7の感度等を可変にするものである。
【0035】
次に、参考である本実施形態の動作を説明する。まず、設定操作部4により、図8に示すような状態に設定する。つまり、昼モード(7時〜23時)、夜モード(23時〜7時)という2つのモードの時間帯を設定し、各モードにおける各種設定値を消費電力量に応じて設定する。例えば、昼モードの時間帯においては、消費電力量のレベル範囲を0〜10kWh、10〜15kWh、15kWh以上と3段階設定しておき、各レベル範囲に応じて、消費電力量が大きくなる程、明暗判定値が低くなり、人感センサ部7の検知信号による照明負荷部1の点灯保持時間が短くなり、照明負荷部1の点灯/消灯/調光時のフェード時間が短くなり、人感センサ部7の感度が低くなるように設定する。さらに、照明負荷部1の点灯状態も実用的な範囲内で低くなるように設定される。
【0036】
次に、夜モードの時間帯においても、昼モードの時間帯の場合と同様に、夜モードの時間帯での人の生活状態や照明の使用状況に合わせた形で、消費電力量のレベル範囲を複数段(本実施形態では3段)設け、各レベル範囲に応じて、この時間帯に適した照明環境を実現しつつ、消費電力量を減らすように、各種設定値の設定が行われる。
【0037】
なお、消費電力量計測部8は、照明装置内に設置されても良いし、照明装置外に設置されても良い。いずれの場合においても、この照明装置を含めて、消費電力量計測部8に接続される全ての電気機器の消費電力量を計測するものである。
【0038】
次に、本発明の実施形態を説明する。今、図9の状態設定図に示すように、各モードにおける各種設定値が設定されており、図10に示すように、タイマ部3により予め複数に分割された時間帯に応じて、スケジュール制御されているとする。このような制御を行うと、時刻が17時になれば夜モードに移行してしまうために、夜モードへの移行後に、夏期の夕方のように周囲照度が昼モードにおける明暗判定値500Lx以上である場合にも、人感センサ部7の検知信号の有無により50%あるいは25%の調光点灯が行われる。従って、周囲が十分明るいにもかかわらず照明負荷部1が点灯しているという状態が発生してしまう。
【0039】
このように、単純にタイマ部3によるスケジュール制御を行うと、季節の移り変わりによる1日の外光照度レベルの時間的なずれに対応できないということが起こり得る。
【0040】
そこで、本実施形態では、時間帯毎の制御を行っている場合でも、照度センサ部2で検出された照度によっては、スケジュール制御よりも照明環境に適した制御を優先させるようにしているのである。例えば、図11に示すように、通常であれば、17時になった時点で夜モードに移行するところであるが、17時以降も照度センサ部2で検出された照度が昼モードにおける明暗判定値500Lx以上であるので、スケジュール制御よりも照明環境に適した制御を優先させ、夜モードには移行せず、昼モードのままの制御とする。その後、照度が500Lxを下回れば、その時点から夜モードに移行するようにしている。
【0041】
以上のように、本実施形態によれば、通常はタイマ部3によるスケジュール制御を行いながらも、季節の移行による照明環境の変化にも対応して、最適な照明環境を提供し、かつ、省エネルギーを実現できる。
【0042】
なお、明暗判定値の設定は自由であり、モード移行時に移行前の明暗判定値は異なる値を設定するようにしても構わない。
【0043】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明によれば、照明負荷部と、該照明負荷部の近傍の明暗状態を検出する明暗検出部と、予め設定された時間を計時するタイマ部と、各部を制御する制御部と、各部に関する各種の設定を行う設定操作部とを有してなり、前記制御部では、前記明暗検出部からの明暗判定信号に基づいて前記照明負荷部の点灯状態を制御するようにした照明装置において、前記明暗検出部で明暗を判定するための基準値となる明暗判定値及び前記照明負荷部の点灯状態を、前記タイマ部により区切られた複数の時間帯毎に可変となるようにするとともに、前記明暗検出部で検出される照度の値に応じて、前記タイマ部により区切られた複数の時間帯を変更するようにしたので、時間帯に応じて適切な照明負荷の点灯が行える照明装置が提供でき、季節の移行による照明環境の変化にも対応して、最適な照明環境を提供し、かつ、省エネルギーを実現できる。
【0044】
請求項2記載の発明によれば、請求項1の発明において、前記明暗検出部の明暗判定値は、夜間は低く、昼間は高くなるように設定するようにしたので、人の視覚特性や実使用の場面に最適な照明環境が得られる。
【0045】
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は請求項2記載の発明において、人体の有無を検出する人体検出部を付加し、前記制御部では前記人体検出部からの人体検知信号を加味して前記照明負荷部の点灯状態を制御するようにしたので、人の生活リズムにより適合させた照明環境が実現でき、無駄な点灯を省くことができる。
【0046】
請求項4記載の発明によれば、請求項4記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記タイマ部により区切られた複数の時間帯毎に、照明負荷部の人体検知信号により点灯された場合の点灯保持時間を可変とするようにしたので、人の生活リズムによりさらに適合させた照明環境が実現でき、無駄な点灯を省くことができる。
【0047】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の発明において、前記タイマ部により区切られた複数の時間帯毎に、照明負荷部の点灯、消灯及び調光時におけるフェード時間又はフェードカーブを可変とするようにしたので、急激な明るさの変化による視環境への悪影響を低減できる。
【0048】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の発明において、電気機器の消費電力量を検出する消費電力量検出部を付加し、前記タイマ部により区切られた複数の時間帯毎に、検出された消費電力量に応じて前記照明負荷部の点灯状態が制御されるようにしたので、時間帯に適した照明環境を実現しつつ、消費電力量を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の参考である第1の実施形態に係る照明装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】同上に係る状態設定図である。
【図3】本発明の参考である第2の実施形態に係る照明装置の概略構成を示すブロック図である。
【図4】同上に係る状態設定図である。
【図5】本発明の参考である第3の実施形態の照明装置に係る状態設定図である。
【図6】同上に係る波形図である。
【図7】本発明の参考である第4の実施形態に係る照明装置の概略構成を示すブロック図である。
【図8】同上に係る状態設定図である。
【図9】本発明の実施形態の照明装置に係る状態設定図である。
【図10】同上に係る波形図である。
【図11】同上に係る波形図である。
【図12】従来の照明装置に係る状態設定図である。
【符号の説明】
1 照明負荷部
2 照度センサ部
3 タイマ部
4 設定操作部
5 制御部
6 電源部
7 人感センサ部
8 消費電力量計測部

Claims (6)

  1. 照明負荷部と、該照明負荷部の近傍の明暗状態を検出する明暗検出部と、予め設定された時間を計時するタイマ部と、各部を制御する制御部と、各部に関する各種の設定を行う設定操作部とを有してなり、前記制御部では、前記明暗検出部からの明暗判定信号に基づいて前記照明負荷部の点灯状態を制御するようにした照明装置において、前記明暗検出部で明暗を判定するための基準値となる明暗判定値及び前記照明負荷部の点灯状態を、前記タイマ部により区切られた複数の時間帯毎に可変となるようにするとともに、前記明暗検出部で検出される照度の値に応じて、前記タイマ部により区切られた複数の時間帯を変更するようにしたことを特徴とする照明装置。
  2. 前記明暗検出部の明暗判定値は、夜間は低く、昼間は高くなるように設定するようにしたことを特徴とする請求項1記載の照明装置。
  3. 人体の有無を検出する人体検出部を付加し、前記制御部では前記人体検出部からの人体検知信号を加味して前記照明負荷部の点灯状態を制御するようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の照明装置。
  4. 前記タイマ部により区切られた複数の時間帯毎に、照明負荷部の人体検知信号により点灯された場合の点灯保持時間を可変とするようにしたことを特徴とする請求項3に記載の照明装置。
  5. 前記タイマ部により区切られた複数の時間帯毎に、照明負荷部の点灯、消灯及び調光時におけるフェード時間又はフェードカーブを可変とするようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の照明装置。
  6. 電気機器の消費電力量を検出する消費電力量検出部を付加し、前記タイマ部により区切られた複数の時間帯毎に、検出された消費電力量に応じて前記照明負荷部の点灯状態が制御されるようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の照明装置。
JP35922097A 1997-12-26 1997-12-26 照明装置 Expired - Lifetime JP3885328B2 (ja)

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