以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。但し、下記の実施形態は、単なる例示である。本発明は、下記の実施形態に何ら限定されない。
また、実施形態等において参照する各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照することとする。
(実施形態1)
(1)概要
図1に、本実施形態に係る照明制御システム1のブロック図を示す。
本実施形態の照明制御システム1は、光源部2の点灯状態を制御するように構成されている。光源部2は、複数の光源を備えている。光源は、例えばLED(Light Emitting Diode)である。照明制御システム1は、光源制御部11と、時間計測部12と、トリガ発生部13と、判定部14と、を備えている。
光源制御部11は、光源部2を制御する。時間計測部12は、光源部2が消灯制御されてからの経過時間である消灯時間を計測する。トリガ発生部13は、暗点灯トリガを発生させる。判定部14は、暗点灯トリガが発生した場合、暗点灯条件が満たされているか否かの暗点灯判定を行う。
暗点灯条件は、消灯時間が閾値時間以上である、という条件を含む。光源制御部11は、暗点灯条件が満たされた場合、全点灯モードよりも調光レベルが低い暗点灯モードで光源部2を点灯させる。
本実施形態の照明制御システム1は、例えば照明装置100に用いられる。本実施形態に係る照明装置100は、照明制御システム1と、光源部2と、器具本体30と、を備えている。器具本体30は、光源部2を支持する。また、照明装置100は、ユーザからの操作を受け付けるコントローラ4を有している。コントローラ4は、ユーザからの操作内容に基づいた制御指示を、無線信号を媒体として照明制御システム1に出力するように構成されている。
本実施形態の照明装置100は、一例として寝室9の天井91に設けられている(図2参照)。図2に示す例では、寝室9にベッド90が設けられている。図2において、ベッド90に寝ている状態のユーザU1を一点鎖線で記載し、起床した状態のユーザU1を実線で記載している。
例えば、ユーザは、就寝する際に、コントローラ4を操作して光源を消灯させる。そして、ユーザは、深夜に目を覚ましてトイレに行く際に、足元を確認するために光源を点灯させる場合がある。ここで、本実施形態の照明制御システム1は、消灯時間の長さに応じて、光源部2の点灯状態を制御するように構成されている。照明制御システム1は、消灯時間が閾値時間以上である場合、暗点灯モードで光源部2を点灯させる。本開示における「暗点灯」とは、光源部2の調光レベルが通常点灯時よりも低い状態での点灯を意味する。通常点灯とは、光源部2の調光率が100%である全点灯を含み、例えば、日本産業規格(JIS:Japanese Industrial Standards)の照明規則基準(JIS Z9110-2010)において、住宅の居室(居間、書斎、寝室等)での作業(読書、化粧、団らん等)に必要な明るさ(維持照度)が得られる点灯である。通常点灯は、例えば、200lx以上の照度が得られる点灯である。暗点灯は、暗順応状態において足元を視認できる程度の照度が得られる程度の点灯であって、例えば50lx以下の照度が得られる点灯である。そのため、暗順応によってユーザの目が暗所に慣れている場合であっても、ユーザは足元を視認することができる。また、ユーザが光源部2の光を眩しく感じることが抑制され、ユーザが覚醒して寝付きが悪くなることが抑制される。
また、ユーザが光源部2を一旦消灯させて、再び点灯させる場合がある。このような場合、再点灯時は、ユーザが明順応状態である場合がある。照明制御システム1は、消灯時間が閾値時間未満であれば、通常モードで光源部2を点灯させる。通常モードとは、消灯制御される前の点灯状態で光源部2を点灯させる動作モードである。したがって、再点灯後において、ユーザが、部屋が暗いと感じることが抑制される。
このように、本実施形態の照明制御システム1では、ユーザが点灯モードを切り替えることなく、ユーザの視環境に応じた点灯状態で光源部2を点灯させるため、ユーザの快適性を向上させることができる。
(2)詳細
以下、照明制御システム1及び照明装置100の詳細について図1を参照して説明する。
(2.1)照明制御システム
照明制御システム1は、光源制御部11と、時間計測部12と、トリガ発生部13と、判定部14と、を備えている。また、照明制御システム1は、時計部15、及び時間帯設定部16を更に備えている。
照明制御システム1は、例えば、プロセッサ及びメモリを含むマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが、光源制御部11、時間計測部12、トリガ発生部13、判定部14、時計部15、及び時間帯設定部16として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。また、照明制御システム1は、複数の機能が複数のマイクロコンピュータに分散して構成されていてもよい。
照明制御システム1は、電源回路31から供給される電力により駆動するように構成されている。電源回路31は、器具本体30に設けられている。電源回路31は、スイッチSW1を介して商用電源E1に電気的に接続されている。スイッチSW1は、例えば部屋の壁に設けられており、ユーザの操作により電源回路31と商用電源E1との間を電気的に導通/遮断する。商用電源E1は、交流電力を出力する。電源回路31は、整流回路、昇圧回路、降圧回路等を有するAC-DCコンバータである。電源回路31は、商用電源E1からの交流電圧を、所定の直流電圧に変換して照明制御システム1に出力する。
光源制御部11は、光源部2を制御するように構成されている。具体的には、光源制御部11は、点灯回路32を制御することにより、光源部2を点灯、及び消灯させる。点灯回路32は、スイッチSW1を介して商用電源E1に電気的に接続されている。点灯回路32は、整流回路、昇圧回路、降圧回路等を有するAC-DCコンバータである。点灯回路32は、商用電源からの交流電力を直流電力に変換して光源部2に供給することにより、光源部2を点灯させる。なお、点灯回路32と電源回路31とは、一部が共用されていてもよい。
さらに、光源制御部11は、光源部2の点灯状態を制御する。光源部2の点灯状態とは、光源部2の調光レベル、及び調色レベルの度合いである。調光レベルとは、光源部2の光出力の大きさである。調光レベルが最大である場合、光源部2が定格点灯(全点灯)する。調色レベルは、光源部2が出力する光の色温度である。本実施形態では、光源部2は、色温度が例えば約3000K~約6500Kの間で調色が可能である。光源部2が出力する光は、色温度が3000Kである場合に暖色系の電球色となり、色温度が6500Kである場合に寒色系の昼光色となる。光源制御部11は、点灯回路32を制御することにより、光源部2を調光制御、及び調色制御する。また、スイッチSW1がオフ状態である場合、光源部2及び照明制御システム1への電力供給が停止されるため、光源部2が消灯状態となる。
また、光源制御部11は、スイッチSW1がターンオンし、電力供給されて起動すると、停止前(スイッチSW1のターンオフ前)の点灯状態で光源部2を点灯させる。具体的には、光源部2の点灯状態(調光レベル、調色レベル)は、メモリに記憶されている。光源制御部11は、起動時にメモリを参照し、停止前の点灯状態(調光レベル、調色レベル)で光源部2を点灯させる。
また、本実施形態の照明装置100は、補助光源部20を更に備えている。補助光源部20は、1又は複数の光源(例えばLED)を備えている。補助光源部20は、光源部2に比べて光源部2の数が少なく、光量も小さい。補助光源部20は、例えば常夜灯として用いられる。補助光源部20は、点灯回路32から供給される電力により点灯する。
時間計測部12は、光源部2が消灯制御されてからの経過時間である消灯時間を計測するように構成されている。本開示における「消灯制御」とは、光源制御部11が、点灯回路32から光源部2への電力供給を停止させることにより、光源部2を消灯させる制御である。したがって、スイッチSW1のオフによる光源部2の消灯は、消灯制御に含まれない。つまり、スイッチSW1がオフしている時間は、消灯時間に含まれない。また、光源部2の消灯制御中に、補助光源部20が点灯していてもよい。つまり、光源部2の消灯制御中であれば、補助光源部20の点灯/消灯に関わらず、消灯時間が増加する。
時間計測部12は、光源制御部11が消灯制御を開始すると、消灯時間のカウントを開始する。また、時間計測部12は、光源制御部11が明点灯制御を開始する、又は電源回路31からの電力供給が停止すると、消灯時間のカウントを停止し、カウント結果を破棄する。本開示における「明点灯制御」とは、光源制御部11が、全点灯モード、又は通常点灯モードで光源部2を点灯させる制御である。明点灯制御には、光源制御部11が暗点灯モードで光源部2を点灯させる暗点灯制御が含まれない。したがって、光源制御部11が暗点灯モードで光源部2を点灯させた場合でも、消灯時間のカウントが継続される。
トリガ発生部13は、暗点灯トリガを発生させるように構成されている。暗点灯トリガとは、例えば、所定の信号である。トリガ発生部13は、ユーザの起床を検知する起床センサ33の検知結果を取得する。トリガ発生部13は、起床センサ33の検知結果に基づいて、暗点灯トリガを発生させる。具体的には、トリガ発生部13は、起床センサ33がユーザの起床を検知した場合、暗点灯トリガを発生させる。
起床センサ33は、ユーザの起床を検知するように構成されている。本実施形態では、起床センサ33は、照明装置100の器具本体30に設けられている。起床センサ33は、例えばマイクロ波センサ(ドップラーセンサ)であり、送波部と受波部とを備えている。起床センサ33は、送波部から電波信号(送波信号)を送波し、対象物(例えばユーザ)で反射した電波信号(受波信号)を受波する。起床センサ33は、送波信号と受波信号との位相差に基づいて、対象物との間の距離を測定する。起床センサ33は、対象物との間の距離、及びその距離の変化などに基づいて、ユーザの起床を検知する。起床センサ33は、例えば、対象物との間の距離が閾値距離未満であり、所定期間における距離の変化幅が閾値幅以上である場合、ユーザが立っている(あるいは移動している)、つまり起きている、と判断する。起床センサ33は、例えば、対象物との間の距離が閾値距離以上であり、所定期間における距離の変化幅が閾値幅未満である場合、ユーザが睡眠中であると判定する。起床センサ33は、対象物との間の距離が閾値距離未満から閾値距離以上に変化した、あるいは所定期間における距離の変化幅が閾値幅未満から閾値幅以上に変化した場合、ユーザが起床した、と判断する。また、起床センサ33は、所定期間におけるユーザとの距離の変化幅が所定値未満である場合、ユーザが不在であると判断する。なお、起床センサ33が、ユーザの起床判断等に用いる閾値距離、閾値幅等は、使用環境に応じて適宜変更可能である。
また、トリガ発生部13は、信号受信部34の受信結果を取得する。信号受信部34は、照明装置100の器具本体30に設けられており、コントローラ4からの無線信号を受信可能に構成されている。トリガ発生部13は、信号受信部34が受信した信号に基づいて、暗点灯トリガを発生させる。具体的には、トリガ発生部13は、信号受信部34がコントローラ4からの暗点灯信号を受信した場合、暗点灯トリガを発生させる。コントローラ4の詳細な構成については、後述する。
つまり、トリガ発生部13は、起床センサ33がユーザの起床を検知した場合と、信号受信部34が暗点灯信号を受信した場合とのいずれか一方の場合に、暗点灯トリガを発生させる。
また、トリガ発生部13は、光源部2が点灯中である場合、暗点灯トリガを発生させないように構成されている。ここでいう「光源部2が点灯中」とは、光源部2が暗点灯制御、又は明点灯制御されている状態である。つまり、光源部2が消灯中である場合のみ、暗点灯トリガを発生可能に構成されている。
判定部14は、トリガ発生部13が暗点灯トリガを発生させた場合、暗点灯条件が満たされている否かの暗点灯判定を行う。本実施形態では、暗点灯条件は、第1~第3条件を含む。判定部14は、第1~第3条件のすべてが満たされている場合、暗点灯条件が満たされていると判定する。
第1条件は、消灯時間が閾値時間以上である、という条件である。判定部14は、暗点灯トリガが発生した場合、時間計測部12から消灯時間の計測結果を取得する。判定部14は、取得した消灯時間と、第1閾値時間(閾値時間)とを比較する。第1閾値時間は、例えば10分である。判定部14は、消灯時間が第1閾値時間以上である場合、第1条件が満たされていると判定し、消灯時間が第1閾値時間未満である場合、第1条件が満たされていないと判定する。さらに、本実施形態では、判定部14は、消灯時間と、第2閾値時間とを比較する。第2閾値時間は、第1閾値時間よりも長い時間であり、例えば30分である。なお、第1閾値時間、及び第2閾値時間の値は一例であって、上記に限らない。例えば、第1閾値時間は、15分、30分などであってもよいし、第2閾値時間は、1時間、2時間などであってもよい。
第2条件は、現在時刻が暗点灯時間帯内である、という条件である。判定部14は、時計部15から、現在の時刻情報を含む日時情報を取得する。時計部15は、時刻を計測するように構成されており、現在の時刻情報を保持している。さらに、時計部15は、カレンダー機能を有しており、現在の日付情報を保持している。日付情報には、現在の年月日、及び曜日の情報を含んでいる。判定部14は、暗点灯トリガが発生した場合、時計部15から、時刻情報及び日付情報を含む日時情報を取得する。判定部14は、現在時刻が暗点灯時間帯内であるか否かを判定する。判定部14は、現在時刻が暗点灯時間帯内である場合、第2条件が満たされていると判定し、現在時刻が暗点灯時間帯外である場合、第2条件が満たされていないと判定する。
暗点灯時間帯とは、光源部2の暗点灯を許可する時間帯である。言い換えれば、光源部2は、暗点灯時間帯のみ、暗点灯が可能である。暗点灯時間帯は、例えば、ユーザの睡眠予定の時間帯に応じて設定される。本実施形態では、暗点灯時間帯は、曜日ごと、あるいは日にちごとに、異なる時間帯を設定可能である。判定部14は、現在時刻が、現在の日付または曜日に対応する暗点灯時間帯内であるか否かを判定する。
時間帯設定部16は、消灯時間の履歴に基づいて、暗点灯時間帯を設定するように構成されている。具体的には、メモリには、消灯時間の開始時刻の履歴が記憶されている。時間帯設定部16は、メモリに記憶されている、消灯時間の開始時刻の履歴を取得する。そして、時間帯設定部16は、消灯時間の開始時刻の代表値(例えば、平均値、最頻値、中央値など)に基づいた時刻を、暗点灯時間帯の開始時刻に設定する。時間帯設定部16が設定する暗点灯時間帯の開始時刻は、例えば、消灯時間の開始時刻の代表値であってもよいし、代表値から所定時間後(例えば30分後)であってもよい。
また、メモリには、起床センサ33がユーザの起床を検知した時刻(起床時刻)の履歴が記憶されている。時間帯設定部16は、メモリに記憶されている、起床時刻の履歴を取得する。そして、時間帯設定部16は、起床時刻の代表値(例えば、平均値、最頻値、中央値など)に基づいた時刻を、暗点灯時間帯の終了時刻に設定する。時間帯設定部16が設定する暗点灯時間帯の終了時刻は、例えば、起床時刻の代表値であってもよいし、代表値から所定時間後(例えば30分後)であってもよい。
また、時間帯設定部16は、曜日ごとの、消灯時間の開始時刻の履歴、及び起床時刻の履歴に基づいて、暗点灯時間帯を曜日ごとに設定する。例えば、休日(土曜日、日曜日、及び祝日)の起床時刻が平日(月曜日~金曜部)に比べて遅い傾向にある場合、時間帯設定部16は、休日に対応する暗点灯時間帯の終了時刻を平日に比べて遅くなるように設定する。また、休日前の消灯時間の開始時刻が、非休日前の消灯時間の開始時刻に比べて遅い傾向にある場合、時間帯設定部16は、休日前に対応する暗点灯時間帯の開始時刻を非休日前に比べて遅くなるように設定する。このように、時間帯設定部16は、ユーザの生活リズムに応じた暗点灯時間帯を設定する。
第3条件は、光源部2の周囲の明るさレベルが閾値レベル未満である、という条件である。本実施形態の照明装置100は、明るさを計測する明るさセンサ35を更に備えている。明るさセンサ35は、光源部2の周囲の明るさを計測するように、器具本体30に設けられている。明るさセンサ35は、例えばフォトダイオードを有しており、明るさに応じたレベル(明るさレベル)の信号を出力するように構成されている。判定部14は、暗点灯トリガが発生した場合、明るさセンサ35の計測結果(明るさレベル)と閾値レベルとを比較する。判定部14は、明るさレベルが閾値レベル未満である場合、第3条件が満たされていると判定し、明るさレベルが閾値レベル以上である場合、第3条件が満たされていないと判定する。つまり、夜などの暗い時間帯では、第3条件が満たされ、朝、昼などの明るい時間帯では、第3条件が満たされない。
判定部14は、トリガ発生部13が暗点灯トリガを発生させた場合、暗点灯条件が満たされているか否かの暗点灯判定を行う。具体的には、判定部14は、暗点灯トリガが発生した場合、第1~第3条件が満たされているか否かを判定する。判定部14は、第1~第3条件のすべての条件が満たされている場合、暗点灯条件が満たされていると判定する。また、判定部14は、第1~第3条件のいずれかの条件が満たされていない場合、暗点灯条件が満たされていないと判定する。なお、判定部14は、第1~第3条件を順次判定し、いずれかの条件が満たされていないと判定した場合、その時点で暗点灯判定を中断してもよい。
光源制御部11は、判定部14が、暗点灯条件が満たされていると判定した場合、暗点灯モードで光源部2を点灯させる。暗点灯モードとは、光源部2を全点灯時よりも低い調光レベルで点灯(暗点灯)させる動作モードである。全点灯時における光源部2の調光レベルを100%とした場合、暗点灯時における光源部2の調光レベルは、例えば30%以下の値に設定される。暗点灯時における光源部2の調光レベルは、床面での照度が50lx以下となるような値であることが好ましい。
また、光源制御部11は、判定部14が、暗点灯条件が満たされていないと判定した場合、通常モードで光源部2を点灯させる。つまり、暗点灯条件が満たされていない場合、光源制御部11は、消灯制御される前の点灯状態(調光レベル、調色レベル)で光源部2を点灯させる。
また、光源制御部11は、暗点灯モードにおいて、暗点灯条件の第1条件において消灯時間と第2閾値時間との比較結果に応じて、暗点灯時における光源部2の調光レベルを異ならせる。光源制御部11は、消灯時間が第2閾値時間未満である場合、第1暗点灯モードで光源部2を点灯(第1暗点灯)させる。光源制御部11は、消灯時間が第2閾値時間以上である場合、第2暗点灯モードで光源部2を点灯(第2暗点灯)させる。第2暗点灯時における光源部2の調光レベル(第2調光レベル)は、第1暗点灯時における光源部2の調光レベル(第1調光レベル)よりも低い。例えば、第1調光レベルは30%であり、第2調光レベルは10%である。
また、光源制御部11は、暗点灯モードにおいて、暗点灯条件の第1条件において消灯時間と第2閾値時間との比較結果に応じて、暗点灯時における光源部2の調色レベルを異ならせる。第2暗点灯時における光源部2の調色レベル(第2調色レベル)は、第1暗点灯時における光源部2の調色レベル(第1調色レベル)以下である。例えば、第1調色レベルは、通常モードでの光源部2の点灯時の色温度であり、第2調色レベルは、調色下限値(例えば3000K)である。
(2.2)コントローラ
本実施形態の照明装置100は、ユーザが遠隔操作するためのコントローラ4を備えている。
コントローラ4は、ユーザからの操作を受け付ける複数のボタン(図3参照)、及び操作されたボタンに応じた無線信号を送信する信号送信部41(図1参照)を備えている。無線信号は、例えば赤外線信号である。複数のボタンは、暗点灯ボタンB1、点灯ボタンB11、全点灯ボタンB12、常夜灯ボタンB13、消灯ボタンB14、調光ボタンB21,B22、調色ボタンB23,B24、タイマーボタンB31,B32、設定ボタンB33、及び自動モードボタンB34を含む。
暗点灯ボタンB1は、コントローラ4の筐体における上部に配置されている。暗点灯ボタンB1は、平面視が矩形状に形成されており、「自動」という文字が表記されている。暗点灯ボタンB1は、暗点灯信号を送信するためのボタンである。信号送信部41は、暗点灯ボタンB1が押された場合、無線信号として暗点灯信号を送信する。光源部2の消灯中に信号受信部34が暗点灯信号を受信した場合、トリガ発生部13は、暗点灯トリガを発生させる。また、光源部2の点灯中に信号受信部34が暗点灯信号を受信した場合、光源制御部11は、光源部2を消灯させる。つまり、暗点灯ボタンB1は、光源部2を点灯及び消灯させるボタンである。暗点灯ボタンB1は、複数のボタンのうち、他のボタンよりもサイズが大きい。ここでいうサイズとは、コントローラ4の平面視におけるボタンの面積である。つまり、暗点灯ボタンB1は、複数のボタンのうち、コントローラ4の筐体からの露出面積が最も大きい。したがって、暗点灯ボタンB1は、ユーザの目に付きやすく、ユーザが操作しやすい。
点灯ボタンB11は、暗点灯ボタンB1の下方に配置されている。点灯ボタンB11は、平面視が円形に形成されており、「ON」という文字が表記されている。点灯ボタンB11は、通常点灯信号を送信するためのボタンである。信号送信部41は、点灯ボタンB11が押された場合、無線信号として通常点灯信号を送信する。光源制御部11は、信号受信部34が通常点灯信号を受信した場合、設定された調光レベル、及び調色レベルで光源部2を点灯させる。
調光ボタンB21,B22、及び調色ボタンB23,B24は、点灯ボタンB11の周囲を囲むように配置されている。
調光ボタンB21は、点灯ボタンB11の上方に配置されている。調光ボタンB21は、平面視が扇状に形成されており、「明るく」という文字が表記されている。調光ボタンB21は、調光レベル増加信号を送信するためのボタンである。信号送信部41は、調光ボタンB21が押された場合、無線信号として調光レベル増加信号を送信する。光源制御部11は、信号受信部34が調光レベル増加信号を受信した場合、点灯中の光源部2の調光レベルを増加させる。
調光ボタンB22は、点灯ボタンB11の下方に配置されている。調光ボタンB22は、平面視が扇状に形成されており、「暗く」という文字が表記されている。調光ボタンB22は、調光レベル低減信号を送信するためのボタンである。信号送信部41は、調光ボタンB21が押された場合、無線信号として調光レベル低減信号を送信する。光源制御部11は、信号受信部34が調光レベル低減信号を受信した場合、点灯中の光源部2の調光レベルを低減させる。
また、変更後の調光レベルは、メモリに記憶(設定)される。光源制御部11は、点灯ボタンB11が押された場合に、メモリに設定された調光レベルで光源部2を点灯させる。
調色ボタンB23は、点灯ボタンB11の左方に配置されている。調色ボタンB23は、平面視が扇状に形成されており、「寒色」という文字が表記されている。調色ボタンB23は、調色レベル増加信号を送信するためのボタンである。信号送信部41は、調色ボタンB23が押された場合、無線信号として調色レベル増加信号を送信する。光源制御部11は、信号受信部34が調色レベル増加信号を受信した場合、点灯中の光源部2の調色レベルを増加させる。
調色ボタンB24は、点灯ボタンB11の右方に配置されている。調色ボタンB24は、平面視が扇状に形成されており、「暖色」という文字が表記されている。調色ボタンB24は、調色レベル低減信号を送信するためのボタンである。信号送信部41は、調色ボタンB24が押された場合、無線信号として調色レベル低減信号を送信する。光源制御部11は、信号受信部34が調色レベル低減信号を受信した場合、点灯中の光源部2の調色レベルを低減させる。
また、変更後の調色レベルは、メモリに記憶(設定)される。光源制御部11は、点灯ボタンB11が押された場合に、メモリに設定された調色レベルで光源部2を点灯させる。
全点灯ボタンB12は、調光ボタンB22及び調色ボタンB24の下方に配置されている。全点灯ボタンB12は、平面視が矩形状に形成されており、「全灯」という文字が表記されている。全点灯ボタンB12は、全点灯信号を送信するためのボタンである。信号送信部41は、全点灯ボタンB12が押された場合、無線信号として全点灯信号を送信する。光源制御部11は、信号受信部34が全点灯信号を受信した場合、光源部2を全点灯させる。
常夜灯ボタンB13は、全点灯ボタンB12の下方に配置されている。常夜灯ボタンB13は、平面視が矩形状に形成されており、「常夜灯」という文字が表記されている。常夜灯ボタンB13は、常夜灯信号を送信するためのボタンである。信号送信部41は、常夜灯ボタンB13が押された場合、無線信号として常夜灯信号を送信する。光源制御部11は、信号受信部34が常夜灯信号を受信した場合、光源部2を消灯し、補助光源部20を点灯させる。
消灯ボタンB14は、全点灯ボタンB12の左方に配置されている。消灯ボタンB14は、平面視が矩形状に形成されており、「消灯」という文字が表記されている。消灯ボタンB14は、消灯信号を送信するためのボタンである。信号送信部41は、消灯ボタンB14が押された場合、無線信号として消灯信号を送信する。光源制御部11は、信号受信部34が消灯信号を受信した場合、光源部2及び補助光源部20を消灯させる。
タイマーボタンB31は、消灯ボタンB14の下方に配置されている。タイマーボタンB31は、平面視が矩形状に形成されており、「ONタイマー」という文字が表記されている。タイマーボタンB31は、ONタイマー信号を送信するためのボタンである。信号送信部41は、タイマーボタンB31が押された場合、無線信号としてONタイマー信号を送信する。光源制御部11は、信号受信部34がONタイマー信号を受信した場合、設定時間後に光源部2を点灯させる。設定時間は、例えば、所定期間においてタイマーボタンB31が押された回数などによって決定される。
タイマーボタンB32は、タイマーボタンB31の右方に配置されている。タイマーボタンB32は、平面視が矩形状に形成されており、「OFFタイマー」という文字が表記されている。タイマーボタンB32は、OFFタイマー信号を送信するためのボタンである。信号送信部41は、タイマーボタンB32が押された場合、無線信号としてOFFタイマー信号を送信する。光源制御部11は、信号受信部34がOFFタイマー信号を受信した場合、設定時間後に光源部2を消灯させる。設定時間は、例えば、所定期間においてタイマーボタンB32が押された回数などによって決定される。
設定ボタンB33は、タイマーボタンB31の下方に配置されている。設定ボタンB33は、平面視が矩形状に形成されており、「設定」という文字が表記されている。設定ボタンB33は、設定モード信号を送信するためのボタンである。信号送信部41は、設定ボタンB33が押された場合、無線信号として設定モード信号を送信する。光源制御部11は、信号受信部34が設定モード信号を受信した場合、各種設定を行う設定モードに移行する。
自動モードボタンB34は、設定ボタンB33の右方に配置されている。自動モードボタンB34は、平面視が矩形状に形成されており、「自動モード」という文字が表記されている。自動モードボタンB34は、自動モード信号を送信するためのボタンである。信号送信部41は、自動モードボタンB34が押された場合、無線信号として自動モード信号を送信する。光源制御部11は、信号受信部34が自動モード信号を受信した場合、自動モードの実行をオン/オフする。具体的には、光源制御部11は、自動モードの実行中に、信号受信部34が自動モード信号を受信した場合、自動モードを停止する。光源制御部11は、自動モードの停止中に、信号受信部34が自動モード信号を受信した場合、自動モードを実行する。自動モードとは、暗点灯モードでの動作を許可するモードである。つまり、自動モードが実行中である場合、暗点灯トリガが発生し、暗点灯条件が満たされると、光源制御部11は、光源部2を暗点灯させる。また、自動モードが停止中である場合、トリガ発生部13における暗点灯トリガの発生が禁止される。これにより、自動モードが停止中である場合、暗点灯モードの動作が禁止される。
なお、自動モードが停止中であっても、トリガ発生部13は、信号受信部34が暗点灯信号を受信した場合のみ、暗点灯トリガを発生させるように構成されていてもよい。この場合、暗点灯条件が満たされれば、光源制御部11は、暗点灯モードを実行し、光源部2を暗点灯させる。つまり、ユーザが意図的に暗点灯モードの実行を許可する場合は、自動モードのオン/オフに関わらず、暗点灯モードの実行が可能となる。
(3)動作例
以下、本実施形態の照明制御システム1の動作例について説明する。以下に説明する動作例では、スイッチSW1がオン状態であり、電源回路31からの電力供給により照明制御システム1が駆動中であるとする。
(3.1)第1動作例
照明制御システム1の第1動作例について図4を参照して説明する。第1動作例は、ユーザが起床した場合の動作例である。
まず、トリガ発生部13は、光源部2が消灯中であるか否かを判定する(S1)。具体的には、トリガ発生部13は、光源制御部11の動作状態を取得し、消灯制御中であるか否かを判定する。
光源部2が消灯中でない場合(S1:No)、つまり光源部2が全点灯中又は通常点灯中である場合、光源部2の点灯状態が維持され、処理が終了する。
光源部2が消灯中である場合(S1:Yes)、トリガ発生部13は、ユーザが起床したか否かを判定する(S2)。トリガ発生部13は、起床センサ33の検知結果に基づいて、ユーザが起床したか否かを判定する。
ユーザが起床していない場合(S2:No)、光源制御部11は、消灯制御を継続し、処理が終了する。ユーザが起床していない場合とは、起床センサ33がユーザの起床を検知していない場合であって、例えば、ユーザが睡眠中である、ユーザが起きている、又はユーザが不在である場合などである。また、光源制御部11は、補助光源部20を点灯させている場合、補助光源の点灯状態を維持する。
ユーザが起床した場合(S2:Yes)、つまり起床センサ33がユーザの起床を検知した場合、トリガ発生部13は、暗点灯トリガを発生させる。判定部14は、暗点灯トリガが発生すると、暗点灯条件が満たされているか否かの暗点灯判定を行う。本動作例では、判定部14は、まず第3条件が満たされているか否かを判定する。つまり、判定部14は、明るさセンサ35の計測結果(光源部2の周囲の明るさレベル)を取得し、計測結果が閾値レベル未満であるか否かを判定する(S3)。
明るさレベルが閾値レベル以上である場合(S3:No)、判定部14は、第3条件が満たされていない、つまり暗点灯条件が満たされていないと判定する。この場合、光源制御部11は、通常モードで光源部2を点灯(通常点灯)させる(S4)。例えば、周囲が明るい朝にユーザが起床した場合、光源制御部11は、比較的高い調光レベルで光源部2を通常点灯させる。これにより、ユーザの目覚めを促すことができる。
また、明るさレベルが閾値レベル未満である場合(S3:Yes)、判定部14は、第3条件が満たされている、と判定する。この場合、判定部14は、第2条件が満たされているか否かを判定する。つまり、判定部14は、時計部15から日時情報を取得し、現在時刻が暗点灯時間帯内であるか否かを判定する(S5)。
現在時刻が暗点灯時間帯外である場合(S5:No)、判定部14は、第2条件が満たされていない、つまり暗点灯条件が満たされていないと判定する。この場合、光源制御部11は、通常モードで光源部2を点灯(通常点灯)させる(S4)。例えば、ユーザが起床予定時間よりも遅い時刻に起床した場合、光源制御部11は、比較的高い調光レベルで光源部2を通常点灯させる。これにより、ユーザの目覚めを促すことができる。
また、現在時刻が暗点灯時間帯内である場合(S5:Yes)、判定部14は、第2条件が満たされている、と判定する。この場合、判定部14は、第1条件が満たされているか否かを判定する。つまり、判定部14は、時間計測部12から消灯時間を取得し、消灯時間が第1閾値時間以上であるか否かを判定する(S6)。
消灯時間が第1閾値時間未満である場合(S6:No)、判定部14は、第1条件が満たされていない、つまり暗点灯条件が満たされていないと判定する。この場合、光源制御部11は、通常モードで光源部2を点灯(通常点灯)させる(S4)。例えば、ユーザが就寝してから間もなく起床した場合、光源制御部11は、比較的高い調光レベルで光源部2を通常点灯させる。これにより、例えばユーザが就寝直後で明順応状態である場合に、ユーザが光源部2の光を暗いと感じることが抑制される。
また、消灯時間が第1閾値時間以上である場合(S6:Yes)、判定部14は、第1条件が満たされていると、判定する。したがって、第1~第3条件が満たされているため、判定部14は、暗点灯判定が満たされている、と判定する。判定部14は、さらに、消灯時間が第2閾値時間以上であるか否かを判定する(S7)。第2閾値時間は、第1閾値時間よりも長い時間である。
消灯時間が第2閾値時間未満である場合(S7:No)、光源制御部11は、第1暗点灯モードで光源部2を暗点灯(第1暗点灯)させる(S8)。例えば、ユーザが就寝して、しばらくしてからトイレに行くために起床した場合、光源制御部11は、光源部2を調光レベルが低い暗点灯させる。したがって、ユーザが暗順応状態であっても、ユーザが光源部2の光を眩しく感じることが抑制される。これにより、ユーザが覚醒して寝付きが悪くなることが抑制される。
また、消灯時間が第2閾値時間以上である場合(S7:Yes)、光源制御部11は、第2暗点灯モードで光源部2を暗点灯(第2暗点灯)させる(S9)。第2暗点灯時の第2調光レベルは、第1暗点灯時の第1調光レベルよりも低い。また、第2暗点灯時の第2調色レベルは、第1暗点灯時の第2調色レベルよりも低い。これにより、ユーザの暗順応状態に応じた調光レベル、調色レベルで光源部2を点灯させ、ユーザの覚醒をより抑制することができる。例えば、ユーザが就寝してから長時間が経過し、暗順応が深い状態で起床した場合に、調光レベルがより低く光源部2が暗点灯するので、ユーザが光源部2の光を眩しく感じることがより抑制される。さらに、第2暗点灯では、第1暗点灯に比べて光源部2の光の色温度が低いため、ユーザの覚醒をより抑制することができる。これにより、ユーザの寝付きが悪くなることをより抑制することができる。
このように、本実施形態に係る照明制御方法は、光源部2の点灯状態を制御する方法である。照明制御方法は、光源部2を消灯制御してからの経過時間である消灯時間を計測するステップを有する。照明制御方法は、暗点灯トリガが発生した場合、消灯時間が閾値時間以上であるという条件を含む暗点灯条件が満たされていれば、全点灯よりも調光レベルが低い暗点灯モードで光源部2を点灯させる。
本実施形態の照明制御システム1及び照明制御方法では、ユーザが点灯モードを切り替えることなく、ユーザの視環境に応じた点灯状態で光源部2を点灯させるため、ユーザの快適性を向上させることができる。
(第2動作例)
照明制御システム1の第2動作例について図5を参照して説明する。第2動作例は、ユーザがコントローラ4の暗点灯ボタンB1(図3参照)を押した場合の動作例である。なお、第2動作例の説明において、第1動作例と同様の制御については、説明を適宜省略する。
ユーザによってコントローラ4の暗点灯ボタンB1が押されると、信号送信部41は、暗点灯信号を送信する。信号受信部34は、信号送信部41から送信された暗点灯信号を受信する(S11)。
トリガ発生部13及び光源制御部11は、光源部2が消灯中であるか否かを判定する(S12)。
光源部2が点灯中である場合(S12:No)、トリガ発生部13は、暗点灯トリガを発生させない。ここでの「光源部2が点灯中」とは、光源部2が通常点灯、全点灯、暗点灯している状態である。また、光源部2が点灯中である場合、光源制御部11は、点灯中の光源部2を消灯させる(S13)。
また、光源部2が消灯中である場合(S12:Yes)、トリガ発生部13は、暗点灯トリガを発生させる。第1動作例のステップS3と同様に、判定部14は、暗点灯トリガが発生した場合、明るさセンサ35の計測結果(光源部2の周囲の明るさレベル)を取得し、計測結果が閾値レベル未満であるか否かを判定する(S14)。
明るさレベルが閾値レベル以上である場合(S14:No)、判定部14は、第3条件が満たされていない、つまり暗点灯条件が満たされていないと判定する。この場合、光源制御部11は、通常モードで光源部2を点灯(通常点灯)させる(S15)。これにより、例えば、周囲が明るくユーザが明順応状態である場合に、ユーザが光源部2の光を暗いと感じることが抑制される。
また、明るさレベルが閾値レベル未満である場合(S14:Yes)、判定部14は、第3条件が満たされている、と判定する。この場合、第1動作例のステップS5と同様に、判定部14は、時計部15から日時情報を取得し、現在時刻が暗点灯時間帯内であるか否かを判定する(S16)。
現在時刻が暗点灯時間帯外である場合(S16:No)、判定部14は、第2条件が満たされていない、つまり暗点灯条件が満たされていないと判定する。この場合、光源制御部11は、通常モードで光源部2を点灯(通常点灯)させる(S15)。これにより、例えば、ユーザの睡眠予定時間外であって起きている場合に、ユーザが光源部2の光を暗いと感じることが抑制される。
また、現在時刻が暗点灯時間帯内である場合(S16:Yes)、判定部14は、第2条件が満たされている、と判定する。この場合、第1動作例のステップS6と同様に、判定部14は、時間計測部12から消灯時間を取得し、消灯時間が第1閾値時間以上であるか否かを判定する(S17)。
消灯時間が第1閾値時間未満である場合(S17:No)、判定部14は、第1条件が満たされていない、つまり暗点灯条件が満たされていないと判定する。この場合、光源制御部11は、通常モードで光源部2を点灯(通常点灯)させる(S15)。例えば、ユーザが光源部2を一旦消灯させて、短時間で再点灯させる場合、ユーザが明順応状態であっても、光源部2の光を暗いと感じることが抑制される。
また、消灯時間が第1閾値時間以上である場合(S17:Yes)、判定部14は、第1条件が満たされていると、判定する。したがって、第1~第3条件が満たされているため、判定部14は、暗点灯判定が満たされている、と判定する。判定部14は、さらに、消灯時間が第2閾値時間以上であるか否かを判定する(S18)。第2閾値時間は、第1閾値時間よりも長い時間である。
消灯時間が第2閾値時間未満である場合(S18:No)、光源制御部11は、第1暗点灯モードで光源部2を暗点灯(第1暗点灯)させる(S19)。例えば、ユーザが就寝して、しばらくしてからトイレに行くために光源部2を点灯させる場合、光源制御部11は、光源部2を調光レベルが低い暗点灯させる。したがって、ユーザが暗順応状態であっても、ユーザが光源部2の光を眩しく感じることが抑制される。これにより、ユーザが覚醒して寝付きが悪くなることが抑制される。
また、消灯時間が第2閾値時間以上である場合(S18:Yes)、光源制御部11は、第2暗点灯モードで光源部2を暗点灯(第2暗点灯)させる(S20)。これにより、ユーザの暗順応状態に応じた調光レベル、調色レベルで光源部2を点灯させ、ユーザの覚醒をより抑制することができる。例えば、ユーザが就寝してから長時間が経過し、暗順応が深い状態で起床して光源部2を点灯させる場合に、調光レベルがより低く光源部2が暗点灯するので、ユーザが光源部2の光を眩しく感じることがより抑制される。さらに、第2暗点灯では、第1暗点灯に比べて光源部2の光の色温度が低いため、ユーザの覚醒をより抑制することができる。これにより、ユーザの寝付きが悪くなることをより抑制することができる。
(変形例)
以下、本実施形態の照明制御システム1の変形例について説明する。以下の説明では、上述した実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を適宜省略する。
(第1変形例)
上述した例では、照明制御システム1は、照明装置100の器具本体30に設けられているが、これに限らない。本変形例では、図6に示すように、照明制御システム1は、サーバ50に設けられており、通信回線を介して、照明装置100に設けられた光源部2を制御する。
サーバは、照明制御システム1と、通信部51と、を備えている。通信部51は、通信インターフェースであり、通信回線NT1(例えばインターネット回線)に接続されている。本変形例の照明装置100は、通信部36を備えている。通信部36は、通信インターフェースであり、ルータ、ゲートウェイ等を介して通信回線NT1に接続されている。通信部51と通信部36とは、通信回線NT1を介して双方向の通信が可能である。
本変形例では、照明制御システム1は、通信部51,36、及び通信回線NT1を介して、起床センサ33の検知結果、信号受信部34が受信した信号、明るさセンサ35の計測結果などを受け取るように構成されている。また、光源制御部11は、通信部51,36、及び通信回線NT1を介して、点灯回路32を制御することにより、光源部2、及び補助光源部20を制御する。
また、本変形例の照明制御システム1は、通信回線NT1を介して、さらに照明装置6A,6Bと通信可能に構成されている。照明制御システム1は、照明装置6Aに設けられた光源部61A、及び照明装置6Bに設けられた光源部61Bを制御する。照明装置6Aは、例えば廊下に設けられている。照明装置6Bは、例えばトイレに設けられている。
光源制御部11は、照明装置100の光源部2を暗点灯させる場合、照明装置6Aの光源部61A、及び照明装置6Bの光源部61Bも暗点灯させる。例えば、深夜にユーザが起床してトイレに行く場合、寝室の光源部2だけでなく、廊下の光源部61A、及びトイレの光源部61Bも暗点灯する。これにより、ユーザが廊下の光源部61A、及びトイレの光源部61Bの光を眩しく感じることが抑制され、ユーザが覚醒して寝付きが悪くなることが抑制される。
照明制御システム1は、建物内に構築されたLAN(Local Area Network)を介して、複数の光源部を制御するように構成されていてもよい。この場合、照明制御システム1は、照明装置100に設けられ、他の照明装置100の光源部を制御するように構成されていてもよい。
(その他の変形例)
以下、照明制御システム1のその他の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、上述した実施形態、及び第1変形例と適宜組み合わせて適用可能である。
上述した例では、暗点灯条件は、第1~第3条件を含んでいたが、少なくとも第1条件を含んでいればよい。例えば、暗点灯条件は、第1条件のみであってもよいし、第1条件と、第2条件又は第3条件と、であってもよい。また、暗点灯条件は、第1~第3条件とは異なる条件を含んでいてもよい。
上述した例では、第2暗点灯では、第1暗点灯に比べて光源部2の光の色温度を低減させていたが、同じであってもよい。
上述した例では、暗点灯時間帯は、時間帯設定部16により設定されていたが、ユーザが任意の時間帯を設定可能に構成されていてもよい。
上述した例では、明るさセンサ35、及び起床センサ33は、照明装置100の器具本体30に設けられていたが、器具本体30とは別に設けられていてもよい。この場合、明るさセンサ35、及び起床センサ33は、有線通信、又は無線通信により、照明制御システム1に検知結果を送信する。
上述した例では、起床センサ33は、マイクロ波センサであったが、これに限らない。
例えば、起床センサ33は、赤外線センサであってもよい。この場合、起床センサ33は、検知範囲からの赤外線の受光強度の変化に基づいて、検知範囲における人の存在を検知することにより、ユーザの起床を検知する。
また、起床センサ33は、画像センサであってもよい。この場合、起床センサ33は、カメラと画像処理部とを備え、画像処理部がカメラの撮像画像を画像処理することにより、ユーザの起床を検知する。
また、起床センサ33は、圧力センサであってもよい。この場合、起床センサ33は、例えば枕の下に配置され、ユーザが起きて上半身を起こした際の圧力低下を検出することにより、ユーザの起床を検知する。または、起床センサ33は、例えばベッドの脇に配置され、ユーザが起きてベッドを降りた際の圧力増加を検出することにより、ユーザの起床を検知する。
また、起床センサ33は、加速度センサ、又はジャイロセンサであってもよい。この場合、起床センサ33は、ユーザの身体(例えば手首など)に装着され、ユーザの動きを検出することにより、ユーザの起床を検知する。