JP3880686B2 - 転造盤のセンタ台装置 - Google Patents

転造盤のセンタ台装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3880686B2
JP3880686B2 JP12477497A JP12477497A JP3880686B2 JP 3880686 B2 JP3880686 B2 JP 3880686B2 JP 12477497 A JP12477497 A JP 12477497A JP 12477497 A JP12477497 A JP 12477497A JP 3880686 B2 JP3880686 B2 JP 3880686B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base
cylinder
center
workpiece
push
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP12477497A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10296374A (ja
Inventor
利光 高橋
Original Assignee
株式会社ツガミ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ツガミ filed Critical 株式会社ツガミ
Priority to JP12477497A priority Critical patent/JP3880686B2/ja
Publication of JPH10296374A publication Critical patent/JPH10296374A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3880686B2 publication Critical patent/JP3880686B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ワークを転造盤に押し込みながらこのワークにセレーション、スプライン等を転造するための転造盤のセンタ台装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、押し込み転造は、図8に示すように、回転している一対のロールダイス101,102の間にワークWを矢印aのごとく軸方向に押し込んで移動させながら転造するもので、ワークWの移動は、このワークWを両センタ103,104で支持し、この両センタ103,104を移動させることで行っている。
【0003】
図9及び図10を参照して、従来のセンタ台装置を以下簡単に説明する。センタ台装置100は、転造盤本体120の前面に固定されたベース110の上に載せられている。センタ台装置100は、センタ103を有する操作センタ台105、センタ104を有する後部センタ台106及びこれら操作センタ台105と後部センタ台106を連結する連結軸107等から成っている。後部センタ台106はロールダイス101,102に近い側に配置され、後部センタ台106とセンタ104の間には押しバネ108が介在され、押しバネ108の弾力でセンタ104が後部センタ台106から操作センタ台105の方へ突き出るようになっている。押し込みシリンダ111はベース110に取り付けられ、このロッド112が操作センタ台105に結合している。
【0004】
また、操作センタ台105にクランプシリンダ114が内蔵され、このロッド115がセンタ103に結合している。クランプシリンダ114の作動力は押し込みシリンダ111の作動力より大きく設定し、ワークWが転造される際の抵抗力によってワークWが落下する等の事故が生じないようにしている。連結軸107は後部センタ台106には一体的に結合しているが、操作センタ台105にはボルト116によって解除可能に結合している。117,118はガイド装置である。
【0005】
今、ワークWにセレーション、スプライン等を転造する場合、ワークWを両センタ103,104の間にセットしてクランプシリンダ114を作動してワークWを両センタ103,104でクランプする。次いで押し込みシリンダ111を作動してそのロッド112によって操作センタ台105をロールダイス101,102に向けて移動する。操作センタ台105と後部センタ台106とは連結軸107によって連結されているので、ワークWは操作センタ台105と後部センタ台106と共にガイド装置117,118によってロールダイス101,102に向けて移動し、転造が開始される。
【0006】
このように構成された従来のセンタ台装置100では、以下のような欠点がある。
1.転造するワークWの長さが変更された場合、両センタ103,104の間隔をワークWの長さに対応するように変える必要があるが、これを手動で行わなければならない。即ち、ボルト116をゆるめて連結軸107と操作センタ台105との結合を解除し、後部センタ台106をワークWの長さに合わせて移動させてセンタ103,104の間隔を変える(図10の実線の位置)。その後ボルト116を締めて操作センタ台105と連結軸107を結合する。この操作は手間がかかる上に自動化ができない。
2.ワークWは後部センタ台106側から転造されるため、上記1の工程で移動させた後部センタ台106を元の位置に戻すように、センタ台装置100を設定し直す必要がある。即ち、押し込みシリンダ111、操作センタ台105、後部センタ台106を連結してから、全体を移動させて後部センタ台106を元の位置に移動させる(図10の2点鎖線の位置)。従って、上記1の工程と合わせて2工程の段取りが必要となる問題がある。
3.操作センタ台105にクランプシリンダ114が設けられているため、操作センタ台105の構造が複雑となる。
4.ワークWがクランプされたかどうかを確認するために、クランプシリンダ114のストロークエンドをリミットスイッチ等で検出しているが、ワークWが無い場合でもクランプ確認の信号を出てしまうので、事故の原因となることがある。
5.ワークWの長さのバラツキを押しバネ108で吸収しているため、センタ104を後部センタ台106に対しても移動させる構造とする必要があり、機構が複雑になると共にこの移動による摩耗が生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の課題は、以上の点に鑑み、ワークの長さが変更されても、自動的にセンタ間距離がワークの長さに対応するように移動してワークを自動的にクランプし、かつワークを転造位置まで移動するようにした転造盤のセンタ台装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この課題を達成するために、本発明にかかる転造盤のセンタ台装置は、
A.転造盤の前面に取り付けられたベース、
B.共に該ベース上に転造盤に対して前進後退可能に設けられた操作センタ台及び後部センタ台、
C.調整手段により該転造盤に対して前後方向に設定位置が調整可能に前記ベース上に設けられた押し込みシリンダ台、
D.該押し込みシリンダ台に取り付けられたシリンダ本体と前記操作センタ台に結合されるロッドとを有し、前記操作センタ台と前記後部センタ台によりクランプされたワークを前記転造盤に向けて押し込み移動させるための押し込みシリンダ、
E.一端が後部センタ台に結合された連結軸、
F.前記連結軸の他端に結合されたストッパ部材、
G.前記押し込みシリンダ台に取り付けられたシリンダ本体と前記ストッパ部材に結合されたロッドとを有し、作動時は前記ストッパ部材が前記押し込みシリンダ台端面に当接するように働くクランプ用エアシリンダ、
H.前記操作センタ台の操作センタと前記後部センタ台の後部センタによりワークがクランプされたことを確認するクランプ確認手段
から構成される。
【0009】
また、前記クランプ確認手段は、前記押し込みシリンダの作動によりワークを介して前記ストッパ部材が前記押し込みシリンダ台端面から離れた時に離れた前記ストッパ部材を検出して前記ワークのクランプを確認する検出要素で構成している。即ち、前記押し込みシリンダの作動によりワークを介して前記ストッパ部材が前記押し込みシリンダ台端面から離れることによって、ワークのクランプを確認するようにしている。
【0010】
更に、前記調整手段は、前記ベースの一端に回転自在ではあるが軸方向移動不可能に軸支された調整ネジ棒と、該調整ネジ棒に螺合し、前記押し込みシリンダ台に取り付けられたナットから成るようにした。
【0011】
【発明の実施の形態】
この発明によれば、押し込みシリンダのロッドを操作センタ台に結合しており、後部センタ台はクランプ用エアシリンダによって操作センタ台の方に引っ張られている。そのため、押し込みシリンダが作動すると、そのロッドにより操作センタ台が移動し、両センタの間でワークをクランプする。即ち、押し込みシリンダと直結した動作でワークをクランプすることになる。後部センタ台は、連結軸を介してストッパ部材に結合し、該ストッパ部材がクランプ用エアシリンダに結合しているので、クランプ用エアシリンダが作動することによってストッパ部材が押し込みシリンダ台端面に当接する。そして、該押し込みシリンダ台は調整手段により固定されているため、押し込みシリンダが非作動のときは、後部センタ台は所定の位置(原位置)にある。従って、常に後部センタ台基準で転造位置の位置制御が行えるようになっている。
【0012】
ワークの長さが変更されても、押し込みシリンダの作動によりワークの長さに応じて操作センタ台が移動して後部センタ台との間でワークのクランプを行う。また、操作センタ台によって押されたワークが後部センタ台を押し、これによって連結軸を介してストッパ部材が押し込みシリンダ台端面から外れ、したがって後部センタ台が原位置から外れる。従って、ワークが上記のようにクランプされていることは、後部センタ台がこのように原位置から外れたことを検出することによって確認出来る。他方、両センタ台間にワークが設置されていない場合は、押し込みシリンダのロッドが前進しても後部センタ台が原位置を外れない。従って、この原位置の外れが検出されない場合は、ワーク無しとして確認出来る。ワークを両センタでクランプしたことが確認されたら、押し込みシリンダが更に作動して操作センタ台、ワーク、後部センタ台が一体になってロールダイスの方へ移動され、ワークに転造が行われる。
【0013】
【実施例】
以下、この発明の好適な実施例を図1乃至図6に基づいて説明する。図1は、この発明のセンタ台装置と転造盤を示す一部を断面にした概要図で、図2はセンタ台装置とロールダイスの関係を示す平面図である。
【0014】
1はセンタ台装置のベースで、後方は支柱3で支持され、前方は転造盤2のベッド2aに固定されている。4,4はワークWにセレーション、スプライン等を転造するロールダイスで、図示していないが転造盤2に回転自在に設けられている。5は操作センタ台で、下方にリニアガイド31が設けられ、ベース1のガイド30に沿って矢印Z方向に移動することができる。操作センタ台5にはセンタ6が取り付けられている。7は後部センタ台で、下方にリニアガイド32が設けられ、操作センタ台5と同様にベース1のガイド30に沿って矢印Z方向に移動することができる。後部センタ台7にもセンタ8が取り付けられている。
【0015】
10は押し込みシリンダで、押し込みシリンダ台12に取り付けられ、そのロッド11は操作センタ台5に結合している。押し込みシリンダ台12にはナット13が固定的に取り付けられ、このナット13に調整ネジ棒14が螺合している。調整ネジ棒14はベース1の垂直受け部16に回転自在かつ軸方向移動不可能に軸支され、その先端にハンドル15が取り付けられている。押し込みシリンダ台12の下方にもリニアガイド27,28が設けられ、ベース1のガイド30に沿ってZ方向に移動できるようになっているが、前記したように調整ネジ棒14がナット13に螺合していることで、ハンドル15によって調整ネジ棒14を回転しない限り移動することはない。かくして押し込みシリンダ10は押し込みシリンダ台12と共にベース1に固定されることになる。そして、押し込みシリンダ10が作動することによって、そのロッド11を介して操作センタ台5がZ方向に移動することができる。なお、押し込みシリンダ10の作動力(押し込み力)は後に述べるクランプ用エアシリンダの作動力(牽引力)よりも遥かに大きく設定されている。
【0016】
後部センタ台7には図2に示すように一対の連結軸24,24が取り付けられ、これら連結軸24,24は押し込みシリンダ10に向かって延長し、その先端がストッパ部材22に取り付けられている。ストッパ部材22はブロック状に構成され、押し込みシリンダ台12の端面12aに当接するようになっている。20,20はクランプ用エアシリンダで、押し込みシリンダ台12に取り付けられ、そのロッド21,21は前記ストッパ部材22に取り付けられている(図2参照)。クランプ用エアシリンダ20,20は、本発明のセンタ台装置が作動している間は常に連結軸24,24を牽引している。そして、押し込みシリンダ10が操作していないときは、ストッパ部材22を押し込みシリンダ台12の端面12aに当接させている。従って、この場合、連結軸24,24を介して後部センタ台7は所定の位置(原位置)に置かれている。
【0017】
ハンドル15を回すことによって調整ネジ棒14に螺合するナット13と共に押し込みシリンダ台12がZ方向に移動する。例えばハンドル15を時計方向に回すことによって押し込みシリンダ台12、押し込みシリンダ10、ロッド11と共に操作センタ台5が前進する(図1の右側へ移動する)と同時に、押し込みシリンダ台12の前進に伴ってストッパ部材22、連結軸24,24と共に後部センタ台7が前進する。また、ハンドル15を反時計方向に回すと、押し込みシリンダ台12、押し込みシリンダ10、ロッド11と共に操作センタ台5が後退する(図1の左側へ移動する)と同時に、押し込みシリンダ台12の後退にともなってストッパ部材22がクランプ用エアシリンダ20,20の作動力(牽引力)によって後退し、したがって連結軸24,24と共に後部センタ台7が操作センタ台5と同距離だけ後退する。即ち、ハンドル15を回すことによって、本発明のセンタ台装置全体がベース1のガイド30に沿ってZ方向に移動して位置の調整を行うことができる。ナット13、調整ネジ棒14、ハンドル15、垂直受け部16は本発明のセンタ台装置の調整手段Cを構成する。
【0018】
押し込みシリンダ10が作動することによって、そのロッド11を介して操作センタ台5が前進し、ワークWをセンタ6,8で支持・クランプする(図3、図4参照)。押し込みシリンダ10の作動力はクランプ用エアシリンダ20,20の作動力よりはるかに大きいので、押し込みシリンダ10の作動によりワークWを介して後部センタ台7がロールダイス4側に移動することになり、連結軸24,24を介してストッパ部材22も同じ方向に移動し、ストッパ部材22が押し込みシリンダ台12の端面12aから離れる。
【0019】
他方、ワークWが両センタ台5,7によってクランプされていない場合、即ち、ワークWが両センタ台 5,7間に無い場合は、押し込みシリンダ10が作動すると操作センタ台5は移動するが、後部センタ台7は移動せず、そのため、ストッパ部材22も移動しない。
【0020】
従って、ワークWがセンタ台装置に取り付けられているか否かは、押し込みシリンダ10を作動させた時にストッパ部材22が移動するかしないによって確認できる。
【0021】
この実施例のセンタ台装置は、押し込みシリンダ10が作動することによってストッパ部材22が押し込みシリンダ台12の端面12aから距離S1離れた時にワークWが両センタ台5,7にクランプされていると判断するクランプ確認手段を備えている。以下に、このクランプ確認手段を成す検出要素の1例について説明する。
【0022】
図7a及び図7bに示すように、検出装置36は、リードスイッチなどのオートスイッチ37とマグネットリング38より成る。マグネットリング38はクランプ用シリンダ20のピストン21aの外周に形成された円周溝内に設けられている。オートスイッチ37は、図7aに示すように、ストッパ部材22が押し込みシリンダ台12の端面12aに当接している状態で、即ち、ピストン21aが最も後退している位置にある状態の時にマグネットリング38がオートスイッチ37の作動範囲G内に位置するように、クランプ用エアシリンダ20の本体の外周後端部に設置されている。この位置では、オートスイッチ37はマグネットリング38の磁力によりオンの状態にある。
【0023】
今、ワークWが両センタ台5,7でクランプされている場合を考える。押し込みシリンダ10が押し込みを開始してクランプ用エアシリンダ20の牽引力に抗してそれのピストン21aとロッド21を前進させると、図7bに示すように、ストッパ部材22が押し込みシリンダ台12の端面12aから離れる。この離れた距離が図7bに示すようにS1になると、マグネットリング38もS1に等しい距離移動し、オートスイッチ37の作動範囲Gから外れる。このためオートスイッチ37に対するマグネットリング38の磁力が弱まり、オートスイッチ37はオフの状態になる。このようにオートスイッチ37がオンからオフに変化したことを信号として取り出し、この信号を図示しない制御装置に送って両センタ台5,7によってワークWがクランプされていることを確認すると共に、この制御装置により押し込みシリンダ10の押し込みが継続されてワークWに所望の転造が行われる。
【0024】
他方、ワークWが両センタ台5,7でクランプされていない場合、押し込みシリンダ10が作動すると、操作センタ台5は移動するが、後部センタ台10は移動しない。そのために、ストッパ部材22も移動せず、オートスイッチ36はオンの状態を保ったままになっている。この場合には、押し込みシリンダ10の作動開始から所定の時間後に例えばタイマーを操作させて上記の制御装置にワークWがクランプされていない信号を送り、この制御装置により押し込みシリンダ10を停止させる。なお、制御装置は、公知のものを用いるので、ここでは詳述しない。
【0025】
検出要素は上述のオートスイッチ37とマグネットリング38から成る検出要素36に限ることなく、例えば、マイクロスイッチでもよい。この場合、マイクロスイッチは、押し込みシリンダ台12の前端に設けられ、ストッパ部材22が押し込みシリンダ台12の端面12aから距離S1離れた時にこの離れを検出するようにする。
【0026】
次に、本発明の作動について説明する。
図1、図2の状態は初期状態(原位置)であり、この状態でワークWをセンタ8に支持すると同時に押し込みシリンダ10を作動して操作センタ台5を前進させ、図3、図4に示すようにセンタ6、センタ8によってワークWをクランプする。前記した如くストッパ部材22が端面12aより距離S1だけ離れたことを検出要素36が検出してワークWが両センタ台5,7によってクランプされたことを確認する。
【0027】
ワークWのクランプが確認された後、更に押し込みシリンダ10が作動することによって、その作動力はワークWを介して後部センタ台7に伝わる。また、前記した如く押し込みシリンダ10の作動力は、クランプ用エアシリンダ20,20のそれよりはるかに大きいので、押し込みシリンダ10が作動中はクランプ用エアシリンダ20,20のロッド21,21を引き出しながら操作センタ台5、センタ6、ワークW、センタ8、後部センタ台7が一体になってベース1のガイド30に沿ってロールダイス4側に移動する。図3、図4のクランプ状態からストロークS2まで移動すると、図5に実線で示すように、ロールダイス4,4によりワークWに転造を開始する転造開始位置となる。
【0028】
押し込みシリンダ10が更に作動すると、ワークWは回転しているロールダイス4,4の間を押し込まれて移動しながら転造加工が行われる。このようにして図5の2点鎖線で示すように、更に、ワークWがストロークS3まで移動することによって、ワークWに対して転造加工が終了する。図示していないが、ストロークS2、S3の検出は公知のリミットスイッチ等を用いて行うことができ、また転造を開始するまでのストロークS2は早送りし、転造開始と共に転造送りに切り換える等各種制御も可能である。
【0029】
ワークWに対する転造が終了すると、ロールダイス4,4の回転が停止すると同時に押し込みシリンダ10は前記と逆に作動して操作センタ台5が後退(図1の左側)する。後部センタ台7は、連結軸24,24及びストッパ部材22を介してクランプ用エアシリンダ20,20によって常に後退する方向に力が加わっているので、結局ワークWは操作センタ台5及び後部センタ台7のセンタ103,104でクランプされた状態で図3の実線位置まで後退する。更に押し込みシリンダ10が逆方向に作動することによって、操作センタ台5は後退するが、後部センタ台7はストッパ部材22が端面12aに当接するので、後退することはなく図1の初期状態となる。この状態でワークWを取り外し、別のワークWを取り付けて再び前記の如く転造を行う。
【0030】
ワークWの長さが変更された場合でも、ワークWをセンタ8に支持すると同時に押し込みシリンダ10を作動して、操作センタ台5のセンタ6がワークWのセンタ穴に入るまで操作センタ台5を前進させる。操作センタ台5がストロークS4だけ前進して、短いワークWをセンタ6,8によってクランプしている場合の操作センタ台5の位置を図3の2点鎖線で示す。図3から分かるようにワークWの長さが短くなった場合でも、ワークWがクランプされると前記した場合と同様にストッパ部材22は端面12aから距離S1だけ離れ、ワークWのクランプを確認することができる。以下は、前記したと同様にしてワークWに転造加工を行う。
【0031】
このようにして、本発明によればワークWの長さが変更されても自動的にセンタ6,8間の距離がワーク長さに対応するように移動して、ワークWを自動的にクランプする。
【0032】
また、本発明によれば、前記した如く調整手段Cが設けられているので、図6a及び図6bに示すようにワークWの長さLが同じであるが、転造する箇所W1が後部センタ台7側にある場合(図6a)から距離L1だけ離れたワークWのほぼ中央にある場合(図6b)に変更されたとしても、リミットスイッチ等の取付位置を変更してストローク調整を行うことなく、調整手段Cによってセンタ台装置全体を距離L1だけ移動させることで対応できる。即ち、転造開始位置を後部センタ台7基準とし、ロールダイス4,4に対するワークWの転造開始位置を常に一定の距離とすることができる。なお、この場合、距離L1の個所に転造が行われることがないように逃げを設けて置く必要がある。
【0033】
更に、この調整手段CによりワークWの転造長さを自由に設定することもできる。このことを図6cに基づいて説明する。4aはワークWに対して相対的に転造開始時の位置にあるロールダイスを示し、4bはワークWに対して転造終了時の位置にあるロールダイスを示す。これらのロールダイス4a,4bの位置間の間隔がストロークS3に相当する。なお、本発明においてはワークWをロールダイス4に対して移動させるのであるが、ここでは、ロールダイス4をワークWに対して移動させた状態で説明する。
【0034】
長さLのワークWが早送りで前進し、ロールダイス4aに対してyの間隔を置いた位置で転造送りに切り替わる。ストロークS3を行う間、ワークWが転造され、図6cに示すように、このワークWに長さxにわたって所望の転造内容、例えば、スプライン、セレーションが転造される。
【0035】
ワークWの転造長さxの変更は、上記間隔yを上記調整手段Cによってセンタ台装置全体を前進又は後退させることによって行われる。例えば、転造長さxをx1のように短くする場合には前記間隔yをy1に増加させ、転造長さxをx2のように長くする場合には前記間隔yをy2に減少させる。このようにして、調整手段Cを用いてワークWの転造長さxを自由に設定できる。
【0036】
以上、実施例では、連結軸、クランプ用エアシリンダがそれぞれ1対ずつ設けている場合について述べたが、それぞれが1個ずつであってもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明の転造盤のセンタ台装置によれば、次のような効果がある。
1.センタ間距離をワークの最大長さに設定しておけば、短いワークの場合は、押し込みシリンダによって自動的にセンタ間距離を短くしてクランプするので、ワークの長短に関わらず、無段取りで転造加工を可能とした。
2.後部センタ台は、常にクランプ用エアシリンダにより操作センタ台側に力を受けており、押し込みシリンダが作動していない初期状態では、後部センタ台はストッパ部材が押し込みシリンダ台端面に当接した所定の位置にあり、これによって後部センタ基準で転造加工の位置制御を行うことができる。
3.ワークのクランプ確認は、後部センタ台に押されたワークが後部センタ台を押し、この後部センタ台が原位置から外れたことを検出して行っているので、ワークによる直接検出となり、したがってワークの有無の検出も確実に行うことができる。
4.操作センタ台のワーククランプシリンダを廃止し、押し込みシリンダのみでワークのクランプから転造位置までの早送り、転造送り、転造停止等一連の動きを全て制御できるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に基づくセンタ台装置と転造盤を一部を縦断面で示す概要側面図であり、ワークをクランプする前の状態を示す。
【図2】図1のセンタ台装置とロールダイスとの位置関係を示す平面図である。
【図3】図1と同様に本発明の上記実施例に基づくセンタ台装置と転造盤を一部を縦断面で示す概要図で、ワークをクランプした状態を示す。
【図4】本発明の上記実施例において、ワークをクランプした状態におけるセンタ台装置とロールダイスとの関係を示す平面図である。
【図5】本発明の上記実施例においてワークの転造開始位置及び転造終了位置におけるセンタ台装置とロールダイスの関係を示す側面図である。
【図6】ワークの転造箇所に関する図で、(a)は転造箇所が右側にあるワークの側面図、(b)は転造箇所がほぼ中央にあるワークの側面図、(c)はワークへの転造長さの変更の仕方を示す平面図である。
【図7】 検出装置付きクランプ用エアシリンダの縦断面であり、(a)はピストン及びロッドが最も後退している時のクランプ用エアーシリンダの状態を示し、(b)は検出装置がワークのクランプを検知する位置にある時のクランプ用エアーシリンダの状態を示す。
【図8】押し込み転造の状態を示す概略図である。
【図9】従来のセンタ台装置を示す概略図である。
【図10】従来のセンタ台装置においてセンタ間距離を変更する状態を示す概略図である。
【符号の説明】
1 ベース
2 転造盤
3 支柱
4 ロールダイス
5 操作センタ台
6,8 センタ
7 後部センタ台
10 押し込みシリンダ
11 ロッド
12 押し込みシリンダ台
13 ナット
14 調整ネジ
15 ハンドル
16 垂直受け部
20 クランプ用エアシリンダ
21 ロッド
22 ストッパ部材
24 連結軸
27,28,31,32 リニアガイド
30 ガイド
36 検出要素
37 オートスイッチ
38 マグネットリング
G 作動範囲
W ワーク
W1 転造箇所

Claims (3)

  1. 一対のロールダイスでワークを挟んで当該ワークを転造する転造盤のセンタ台装置において、下記A乃至Hの構成要件を具備して成る転造盤のセンタ台装置
    A.転造盤の前面に取り付けられたベース、
    B.共に該ベース上に転造盤に対して前進後退可能に設けられた操作センタ台及び後部センタ台、
    C.調整手段により該転造盤に対して前後方向に設定位置が調整可能に前記ベース上に設けられた押し込みシリンダ台、
    D.該押し込みシリンダ台に取り付けられたシリンダ本体と前記操作センタ台に結合されるロッドとを有し、前記操作センタ台と前記後部センタ台によりクランプされたワークを前記転造盤に向けて押し込み移動させるための押し込みシリンダ、
    E.一端が後部センタ台に結合された連結軸、
    F.該連結軸の他端に結合されたストッパ部材、
    G.前記押し込みシリンダ台に取り付けられたシリンダ本体と前記ストッパ部材に結合されたロッドとを有し、作動時は前記ストッパ部材を前記押し込みシリンダ台端面に当接させるように牽引するクランプ用エアシリンダ、
    H.前記操作センタ台の操作センタと前記後部センタ台の後部センタによりワークがクランプされたことを確認するクランプ確認手段。
  2. 前記クランプ確認手段は、前記押し込みシリンダの作動によりワークを介して前記ストッパ部材が前記押し込みシリンダ台端面から離れた時に離れた前記ストッパ部材を検出して前記ワークのクランプを確認する検出要素である請求項1に記載の転造盤のセンタ台装置。
  3. 前記調整手段は、前記ベースの一端に回転自在ではあるが軸方向移動不可能に軸支された調整ネジ棒と、該調整ネジ棒に螺合すると共に前記押し込みシリンダ台に取り付けられたナットとから成る請求項1又は2に記載の転造盤のセンタ台装置。
JP12477497A 1997-04-30 1997-04-30 転造盤のセンタ台装置 Expired - Lifetime JP3880686B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12477497A JP3880686B2 (ja) 1997-04-30 1997-04-30 転造盤のセンタ台装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12477497A JP3880686B2 (ja) 1997-04-30 1997-04-30 転造盤のセンタ台装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10296374A JPH10296374A (ja) 1998-11-10
JP3880686B2 true JP3880686B2 (ja) 2007-02-14

Family

ID=14893790

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12477497A Expired - Lifetime JP3880686B2 (ja) 1997-04-30 1997-04-30 転造盤のセンタ台装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3880686B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103252433B (zh) * 2013-05-28 2015-03-04 安徽工业大学 一种难成形半挂车车轴轴头轧制成形装置和方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10296374A (ja) 1998-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3880686B2 (ja) 転造盤のセンタ台装置
JP3703236B2 (ja) 十字軸継ぎ手の組立方法及び組立装置
JP3860904B2 (ja) 転造盤用センタ台装置
JP3335601B2 (ja) ブーツバンドの取付方法および取付装置
JP2875853B2 (ja) ロールフィーダーおけるリリース制御方法
KR200183217Y1 (ko) 철근 가공장치
TW544350B (en) Forging press with setting device on the die side
JP3741504B2 (ja) 転造盤の主軸台後退位置及びワーク転造開始時検出装置
JP2001105073A (ja) 押込み転造装置
US4805299A (en) Working apparatus for use in an assembling/processing line
JP2853828B2 (ja) 圧造機のキックアウト装置
JP3424000B2 (ja) カラー成形装置
JPH06179Y2 (ja) しごき成形機のノックアウト装置
JPH0625315Y2 (ja) 射出成形機の射出圧縮装置
JP2919622B2 (ja) カルダン継手の組立方法
JP2905297B2 (ja) カルダン継手の組立方法
JPH0646585Y2 (ja) 歯車転造装置用歯車素材固定装置
JP3018390U (ja) 圧造成形機のクイル装置
JPS6139566Y2 (ja)
JPH071210Y2 (ja) 工作機械の主軸構造
JPH0246337B2 (ja)
JP3955198B2 (ja) 転造加工用の工作物保持装置
JPH03128117A (ja) 複数孔押出用プラーヘッド
JPS6131764Y2 (ja)
JP3423999B2 (ja) カラー成形装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040223

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061020

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061031

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061108

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101117

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101117

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111117

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121117

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121117

Year of fee payment: 6

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121117

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121117

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131117

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term