JP2905297B2 - カルダン継手の組立方法 - Google Patents

カルダン継手の組立方法

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JP2905297B2
JP2905297B2 JP2624491A JP2624491A JP2905297B2 JP 2905297 B2 JP2905297 B2 JP 2905297B2 JP 2624491 A JP2624491 A JP 2624491A JP 2624491 A JP2624491 A JP 2624491A JP 2905297 B2 JP2905297 B2 JP 2905297B2
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徳昌 野田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車のプロペラシ
ャフトのジョイント等に用いられているカルダン継手の
組立方法、更に詳しくは、フランジヨークやスリーブヨ
ークに予め組付けたスパイダとチューブヨーク軸受を介
して結合するため、チューブヨークの軸受孔とスパイダ
軸の心合せ及び位置決め行なう組立方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図18aはカルダン継手を用いて構成し
た自動車のプロペラシャフトの一例を示しており、フラ
ンジヨーク1とチューブヨーク2をスパイダ3で結合し
たカルダン継手4と、スリーブ5aを有するスリーブヨ
ーク5とチューブヨーク2をスパイダ3で結合したカル
ダン継手6を使用し、両チューブヨーク2と2をチュー
ブ7で連結した構造になっている。
【0003】図18bはチューブヨーク2とスパイダ3
の組付け構造を示し、チューブヨーク2は二又状のヨー
ク部8、8に各々軸受孔9、9を設け、基端部10にチ
ューブ7を外嵌固定するようになっている。
【0004】スパイダ3は四本の軸12が四方に突出す
る十字状に形成され、同軸線上に位置する二本の軸12
aをヨーク部8、8の軸受孔9、9に嵌挿し、軸受1
3、13を軸受孔9、9に圧入して軸12a、12aに
嵌合し、この後軸受孔9、9の開口端側の周囲にカシメ
部14を施し、軸受13、13を抜止状とすることによ
り、チューブヨーク2にスパイダ3を組付けている。
【0005】なお、フランジヨーク1及びスリーブヨー
ク5とスパイダ3の組付けも、上記と同様に、軸受の圧
入とカシメ部の形成によって行なわれ、これらのヨーク
部や軸受孔等にはチューブヨーク2の場合と同一の符号
を付す。
【0006】前記軸受13は、組立装置の油圧シリンダ
で作動する圧入パンチでヨーク部8の軸受孔9に締り嵌
めとなるよう圧入され、スパイダ3の軸12aを回動自
在に支持することにより、動力伝達時の継手のガタツキ
を防止し、またカシメ部14は油圧シリンダで作動する
カシメパンチによる押圧によって形成され、軸受13自
体の抜けを防止している。
【0007】ところで、チューブヨーク2とスパイダ3
の組付けにおいて、軸受の圧入とカシメ部の加工を自動
的に行なうには、チューブヨーク2の軸受孔9を定位置
に位置決め保持すると共に、軸受孔9とスパイダ3の軸
12aの同軸心状の配置を精度よく行なわなければなら
ない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、チューブヨー
ク2とスパイダ3の組付けにおいては、チューブヨーク
2が長尺であり、しかも予めフランジヨーク1やスリー
ブヨーク5を組付けたスパイダ3に対して組付けを行な
わなければならないため、各ヨークの保持及び軸受孔と
スパイダ軸との心合せを正確に行なうのが困難であると
いう問題がある。
【0009】そこでこの発明は、スパイダと組付けたヨ
ーク及びチューブヨークを安定よく支持することがで
き、しかもチューブヨークの軸受孔とスパイダ軸の心合
せと位置決めが正確に行なえるカルダン継手の組立方法
を提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するため、この発明は、スパイダの同一軸線上に位置す
る二本の軸に軸受を介してヨークを抜止状に取付け、ス
パイダの残る二本の軸にチューブヨークの軸受孔を嵌挿
した仮組合せ体を形成し、上記仮組合せ体をチューブヨ
ークの両側軸受孔が横向きになるよう配置してヨークの
軸受孔に上下から保持し、この保持部分を基準位置にし
てヨークとチューブヨークを個々に上下の揺動が可能と
なるように保持し、上記仮組合せ体の両側に設けた心合
せ部材をチューブヨークの軸受孔とスパイダ軸に対し、
ヨーク及びチューブヨークを上下にフローティングさせ
ながら嵌挿し、軸受孔とスパイダ軸の心合せと位置決め
を行なった状態でヨーク及びチューブヨークの上下動を
固定する方法を採用したものである。
【0011】
【作用】スパイダの二本の軸にフランジヨーク又はスリ
ーブヨークを抜止状に取付け、このスパイダの残る二本
の軸にチューブヨークの軸受孔を嵌挿して仮組合せ体を
形成し、この仮組合せ体のフランジヨーク又はスリーブ
ヨークの予めスパイダを結合した軸受孔を基準に上下か
ら保持し、両ヨークを上下にフローティングさせながら
心合せ部材で横向きとなるチューブヨークの軸受孔とこ
れに嵌合するスパイダ軸の心合せを行ない、この状態で
フランジヨーク又はスリーブヨークとチューブヨークの
各々を固定化し、これによってチューブヨークの軸受孔
の位置決めと、この軸受孔とスパイダ軸の同軸心状の配
置が行なえ、以後の軸受圧入及びカシメ部の形成が自動
的に高精度で実施できる。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面の図1乃
至図18に基づいて説明する。
【0013】図1は組立装置の全体構造を示す平面図、
図3は同上の縦断正面図、図4は同縦断側面図であり、
この組立装置は、図18aとbで示したように、前工程
でフランジヨーク1又はスリーブヨーク5に抜止状とな
るよう組付けたスパイダ3の残る二本の軸12aとチュ
ーブヨーク2を結合してカルダン継手4又は6を組立て
るために用いられる。
【0014】上記フランジヨーク1又はスリーブヨーク
5とスパイダ3とは、先に述べたように、軸受孔9と軸
12にわたって軸受13を圧入し、ヨーク部8における
軸受孔9の周囲にカシメ部14を施して予め組立てら
れ、チューブヨーク2は上記スパイダ3の軸12aに対
して組立装置への供給前に軸受孔9を嵌合し、フランジ
ヨーク1又はスリーブヨーク5とスパイダ3からなる仮
組合せ体15を形成する。
【0015】図1乃至図4のように、組立装置は、大別
すると、給排位置で供給された仮組合せ体15を水平に
支持し、この仮組合せ体15を軸方向に沿って心合せ位
置から軸受圧入カシメ位置に向けて移動させ、スパイダ
3の軸12aとチューブヨーク2の軸受孔9を心合せし
た状態で固定化する心合せ機構31と、この心合せ機構
31の軸受圧入カシメ位置を挟んで両側に位置し、チュ
ーブヨーク2の軸受孔9とスパイダ3の軸12aにわた
って軸受13を圧入し、ヨーク部8にカシメ部14を施
す軸受圧入カシメ機構32、32とで構成されている。
【0016】図4乃至図9は心合せ機構31の具体的な
構造を示しており、支持台41上に長い枠状の支持フレ
ーム42を水平に載置し、この支持フレーム42の上面
で長さ方向に沿って両側に設けたレール43上に、仮組
合せ体15よりも長尺のテーブル44が設けられてい
る。
【0017】上記テーブル44は、スライダー45を介
してレール43で支持され、レール43に沿って長さ方
向に移動自在となっていると共に、このテーブル44の
移動範囲において、一方の端部側に仮組合せ体15の給
排心合せ位置A及び他方の端部に軸受圧入カシメ位置B
が設定され、テーブル44の下面に突設したブラケット
46と支持フレーム42の間に設けたシリンダ47で、
上記テーブル44は給排心合せ位置Aと軸受圧入カシメ
位置Bに停止する移動が与えられる。
【0018】前記テーブル44の上面には、給排心合せ
位置A側の部分にチューブヨーク2の支持台48と、軸
受圧入カシメ位置B側にフランジヨーク1又はスリーブ
ヨーク5の位置決め保持機構49が配置され、これらに
よってテーブル44上に仮組合せ体15を水平に支持す
るようになっている。
【0019】上記チューブヨークの支持台48はチュー
ブヨーク2の全長を支持する程度の長さを有し、一方の
端部がテーブル44上に設けた水平の枢軸50で支持さ
れ、位置決め保持機構49側に位置する他方の端部がテ
ーブル44の下部にブラケット51で取付けたシリンダ
52によってフローティングジョイント53を介して支
持され、シリンダ52の伸縮によりガイド機構54で誘
導されながら枢軸50を中心に上下に揺動すると共に、
シリンダ52のロックにより支持台48を固定化するよ
うになっている。
【0020】この支持台48の上面で長さ方向の複数個
所の位置に、チューブヨーク2のチューブ7を水平に固
持するクランプ55が設けられている。このクランプ5
5は図6bのように、支持台48上に固定する水平部5
6の一方端部に垂直部57を設けたL字状の受部材58
と、押え部59の後端に下向部60を連成した上下逆L
字状に形成され、押え部59の後端を垂直部57の上端
にビス61で枢止した押え部材62と、下向部60の下
端と支持台48の下面間に配置したシリンダ63とによ
って形成され、受部材58の内側に載置したチューブ7
をシリンダ63の伸長による押え部59の下方への回動
で押え込み、支持台48上にチューブヨーク2を固定保
持するようになっている。
【0021】なお、後端側に位置するクランプ55は図
1と図5の如く、支持台48の両側に設けた長孔64に
沿って位置の調整が自在となるよう装着され、チューブ
7の長さの変化に対応できるようになっていると共に、
両クランプ55は支持台48の幅方向に位置調整が可能
となり、チューブ7の径の変化に対応できるようになっ
ている。
【0022】上記のように、支持台48上に配置してク
ランプ55で保持したチューブヨーク2は、枢軸50を
中心に上下方向へのフローティング状態となり、しかも
シリンダ52のロックによって固定化することができ
る。
【0023】前記位置決め保持機構49は、図7乃至図
9に示すように、テーブル44上の端部に二又状の軸受
65を固定し、水平軸66と垂直軸67が直交するクロ
スジョイント68の水平軸66を前記軸受65で支持
し、後端の筒状部69が上記垂直軸67に回動自在とな
るよう嵌合して支持されたブロック部材70をクロスジ
ョイント68に取付け、このブロック部材70の先端に
ヨーク支持部材71を固定している。
【0024】上記ブロック部材70は、筒状部69に近
い根元部分が上下及び両側面で開口する中空室72に形
成され、この中空室72から先端までは図9に示すよう
に一方の側面で開口するスリーブ嵌合孔73が設けら
れ、ヨーク支持部材71にも、一方の側面で開口するヨ
ーク嵌合孔74が形成されている。
【0025】上記のように、ヨーク支持部材71にはフ
ランジヨーク1とスリーブヨーク5の何れでも一方の側
面から装着することができ、図7はフランジヨーク1を
装着した状態を示し、ヨーク支持部材71の先端面にフ
ランジ部分が当接し、いんろう部が嵌合孔74に納まる
ことになるが、スリーブヨーク5の場合は、スリーブ5
aが両嵌合孔73、74に納まることになる。
【0026】なお、ヨーク支持部材71の先端面で下部
の位置に、ヨークの下部を支持する溝形の支持部材75
が水平に固定され、ヨークのセットが安定よく行なえる
ようになっている。
【0027】上記ブロック部材70及びヨーク支持部材
71の上下面に長さ方向の凹溝76が形成され、両凹溝
76内に納まるヨーク保持杆77の途中がブロック部材
70に取付けた枢軸78で揺動自在に支持され、上下に
位置するヨーク保持杆77は後端側に設けたばね79で
先端側が常時拡開する弾性が付勢されると共に、中空室
72内に納まるシリンダ80の伸長によって先端側が閉
じることになる。
【0028】両ヨーク保持杆77の先端はヨーク支持部
材71の前方に向けて突出し、先端部で互に対応する内
面側の位置に、フランジヨーク1又はスリーブヨーク5
の予めスパイダ3を組込んでカシメ部を施した軸受孔9
に対して嵌合する円軸状の爪先81が固定され、ヨーク
支持部材71にフランジヨーク1又はスリーブヨーク5
をセットした状態で、シリンダ80を伸長させて爪先8
1を閉じると、上下の軸受孔9に爪先81が嵌合し、上
記ヨークの上下に位置する軸受孔9を同軸心状に位置合
せ保持することになる。
【0029】前記のように、フランジヨーク1又はスリ
ーブヨーク5を保持するヨーク支持部材71は、クロス
ジョイント68での支持によって上下及び水平方向への
揺動が自在となると共に、ブロック部材70の下面に重
ねて固定した底板82の先端が、テーブル44の下部に
ブラケット51で取付けたシリンダ83によりフローテ
ィングジョイント84を介して支持され、これによって
フランジヨーク1又はスリーブヨーク5はフローティン
グ状態にセットされ、シリンダ83のロックによって固
定化されることになる。
【0030】なお、図7と図8に示すように、テーブル
44上で底板82の両側にガイド部材85を固定し、フ
ローティングの上下方向を誘導すると共に水平方向を一
定の範囲に制限している。
【0031】図1と図5のように心合せ機構31は、テ
ーブル44上に、支持台41と位置決め保持機構49を
互の先端が向い合って接近するように配置され、仮組合
せ体15はフランジヨーク1又はスリーブヨーク5が保
持機構49で保持されると共にチューブヨーク2が支持
台48上のクランプ55で保持され、保持機構49の爪
先81による上下軸受孔9の保持部分が基準位置とな
り、この基準位置がテーブル44の移動によって、心合
せ位置Aと軸受圧入カシメ位置Bに臨むことになる。
【0032】前記給排心合せ位置Aに停止するテーブル
44を挾む両側の位置には、図5と図6aに示すよう
に、一方の側部に仮組合せ体15の載置台86が支持台
48と略等しい高さ位置になるよう配置され、また他方
側部には、水平のガイド軸87の先端に取付けられ、シ
リンダ89によって支持台48上に進退動し、支持台4
8上の組立後の組合せ体を載置台86上に押出す排出用
のプッシャー90とが配置されている。
【0033】また、給排心合せ位置Aに停止するテーブ
ル44を挾む両側で、このテーブル44上に供給された
仮組合せ体15の前記した基準位置と対応する位置に一
対の心合せ部材91が配置されている。
【0034】この心合せ部材91は図5と図6aに示す
ように、支持台41の端部に枢止した横軸92の両端に
揺動アーム93の下端を固定し、両揺動アーム93の下
部連結板94と支持台41の端部ブラケット95の間に
設けたシリンダ96によって揺動アーム93に、テーブ
ル44の移動方向に沿う一定角度の揺動を付与するよう
になっている。
【0035】両揺動アーム93は上端が支持台48より
も上方に突出する上下長さを有し、その上端部に、仮組
合せ体15の軸線と直角の配置で軸方向に可動となるよ
う支持したハンドル97付の進退軸98と、この進退軸
98に進退動を付与するシリンダ99と、進退軸98の
先端に固定した心合せ具100とが装着され、心合せ具
100は先端側の部分に、チューブヨーク2の軸受孔9
に嵌合する外径とスパイダ3の軸12aに嵌合する内径
の円筒部101を備え、テーブル44上の仮組合せ体1
5に対して心合せ具100を手動とシリンダ99によっ
て進退動させるようになっている。
【0036】上記心合せ部材91は、図5の二点鎖線で
示す心合せ位置Cと、同図実線で示す退避位置Dとの間
をシリンダ96によって揺動し、軸受圧入カシメ位置B
側に傾斜する退避位置Dにあるとき、支持台48及び位
置決め保持機構49に対する仮組合せ体15の給排が支
障なく行なえるようにする。
【0037】また、心合せ位置Cに移動させると、テー
ブル44上に供給された仮組合せ体15のチューブヨー
ク2における両側軸受孔9に心合せ具100が略同軸心
状の位置関係となり、この状態で心合せ具100を前進
動させると、円筒部101が軸受孔9とスパイダ3の軸
12aにわたって嵌合し、両側の軸受孔9とスパイダ3
の軸12aを同軸心状にすると共に、これらを水平に位
置決めすることになる。
【0038】この心合せ部材91によるチューブヨーク
2の両側軸受孔9とスパイダ3の軸12aとの位置合せ
作業において、支持台48と位置決め保持機構49のフ
ローティングが有効に作用する。
【0039】即ち、テーブル44上に供給した仮組合せ
体15において、チューブヨーク2の両側軸受孔9に心
合せ具100の円筒部101を嵌合させるには、心合せ
位置Cにおいて、一定の軸心に沿って前進する心合せ具
100に対してチューブヨーク2の軸受孔9は、上下に
位置を移動させながら同軸心状の配置となるよう手作業
による調整が必要であり、このためシリンダ52、83
をフリーの状態にして両側の軸受孔9を上下に移動させ
て位置合せを行ない、シリンダ99で軸受孔9に対する
心合せ具100の嵌挿後にシリンダ52、83をロック
すれば、テーブル44上において支持台48と位置決め
保持機構49が固定化され、両側軸受孔9の位置決めが
なされることになる。
【0040】心合せ具100によるチューブヨーク2の
軸受孔9とスパイダ3の軸12aの心出し及び位置決が
完了すると、心合せ具100は退動して軸受孔9から抜
け、テーブル44はシリンダ47の作動で軸受圧入カシ
メ位置Bに移動し、チューブヨーク2の両側軸受孔9が
軸受圧入カシメ位置Bの中心ライン上に同軸心状となる
よう臨むことになる。
【0041】図10乃至図16は、軸受圧入カシメ位置
Bに停止するチューブヨーク2の両側軸受孔9に対して
軸受13を圧入すると共に、軸受孔9の周囲にカシメ部
14を施す軸受圧入カシメ機構32の具体的な構造を示
している。なお、軸受け圧入カシメ機構32は、チュー
ブヨーク2を挟んで左右に等しい対称状の構造になって
いるため、左右の同一部分には同じ符号を付して説明す
る。
【0042】図10乃至図12において、軸受け圧入カ
シメ機構32は、軸受け圧入カシメ位置Bに停止するチ
ューブヨーク2を挾む両側の位置に、チューブヨーク2
の先端よりも前方で両側に位置する拡開爪111と、チ
ューブヨーク2の軸受孔9と同軸心状で軸方向に進退動
自在となる圧入パンチ112と、圧入パンチ112に外
嵌する状態で軸方向に進退動するカシメパンチ113
と、両側の拡開爪111を同時に拡開駆動する拡開機構
114とで構成されている。
【0043】図10と図12は拡開爪111と拡開機構
114の具体的な構造を示し、拡開爪111は揺動アー
ム115の先端で前面側の位置に取付けられ、チューブ
ヨーク2のヨーク部8の先端耳部に対して爪先が外嵌係
合する形状に形成されている。
【0044】前記したカシメパンチ113を軸方向に移
動自在となるよう支持する軸受スリーブ116の後端寄
りに可動部材117を軸方向に可動となるよう装着し、
この可動部材117に図12の如く上記揺動アーム11
5の後端を枢軸118で取付け、枢軸118を中心に揺
動アーム115を水平に揺動自在とすると共に、可動部
材117にばねもしくは固定板119に取付けたシリン
ダ120で両側拡開爪111が互に接近する方向の移動
を付与するようになっている。
【0045】また、揺動アーム115はばね121で後
方への回動弾性が付勢されていると共に、固定部分に配
置したシリンダ122によって前方位置に押圧移動する
ようになっている。
【0046】従って、拡開爪111は、シリンダ122
で前進位置に押圧すると爪先がヨーク部8の先端耳部に
対して係合可能となると共に、シリンダ122での押圧
を解くと拡開爪111は退動して係合が外れることにな
る。
【0047】前記拡開機構114は、圧入パンチ112
の上部後方で固定板119間に架設配置した水平のガイ
ド軸123に、回転拡開部124とその両側に移動部材
125を軸方向に移動自在となるよう取付けて構成さ
れ、回転拡開部124は、図10に示すように、ガイド
軸123に回転が自在となるよう外嵌挿した円筒カム1
26にウォームホイル127を外嵌固定し、このウォー
ムホイル127を覆うよう円筒カム126に外嵌装着し
たケース128内にウォームホイル127と噛合するウ
ォーム129を取付け、ケース128の外部に固定した
サーボモータ130でウォーム129を駆動することに
より、円筒カム126に回転を与えるようになってい
る。ケース128は固定台131上に設けられ、円筒カ
ム126を回転できるように保持している。
【0048】両側の移動部材125は、ガイド軸123
に軸方向への移動が自在となるよう外嵌する円筒部に軸
受スリーブ116へ外嵌する筒状部132を連ねて設
け、円筒部の円筒カム126と対応する端面にカム板1
33を固定して構成され、筒状部132の外面に設けた
突部134と揺動アーム115の中間受部135との間
に拡開圧力検出器136が設けられている。なお、可動
部材117はガイド軸123に外嵌する円筒スライド部
137が一体に設けられ、ガイド軸123で軸方向の移
動が誘導される。
【0049】前記円筒カム126の両端面と両側カム板
133のカム面には図12に示すように、360°の範
囲に二組の傾斜面138、139が互に対応するように
設けられ、両者の傾斜面が互に当接する状態で円筒カム
126を回転させると、両側の移動部材125は互に相
反する軸方向へ移動し、両移動部材125は拡開圧力検
出器136を介して拡開爪111をヨーク部8、8の拡
開方向に移動させることになる。
【0050】上記拡開圧力検出器136は、例えばロー
ドセルを用い、移動部材125が拡開爪111を拡開方
向に移動させたとき圧縮力を受け、拡開力を電気的に検
出する。
【0051】両拡開圧力検出器136は回転拡開部12
4のサーボモータ130と電気的に接続され、両検出器
136が共に設定した圧力を検出すると、回転拡開部1
24のモータ130を停止させるようになっている。
【0052】軸受圧入カシメ位置Bにチューブヨーク2
を位置決め保持した状態で両側の軸受孔9に軸受13を
圧入するに際し、ヨーク部8を拡開保持するには、互に
接近する両拡開爪111をシリンダ122で前進させ、
ヨーク部8の先端耳部に外嵌係合させる。
【0053】このとき、可動部材117にシリンダ12
0で付与した移動力が、揺動アーム115と拡開圧力検
出器136及び突部134を介して移動部材125に伝
達され、両側移動部材125のカム板133が円筒カム
126を両側から挾んでいる。
【0054】この状態で回転拡開部124のサーボモー
タ130を起動して円筒カム126を回転させ、円筒カ
ム126とカム板133の傾斜面138と139の作用
により、両側の移動部材125を互に離反する方向に移
動させる。
【0055】両移動部材125の移動は、突部134と
拡開圧力検出器136を介して揺動アーム115に伝わ
り、両拡開爪111は拡開方向に移動し、爪先がヨーク
部8、8を両側に拡開する。
【0056】このとき、両拡開圧力検出器136には圧
縮力が作用し、拡開力を電気的に検出すると共に、両ヨ
ーク部8、8に、ヨーク軸心からの振分け寸法にバラツ
キがあった場合、両ヨーク部8、8を拡開させるために
生じる拡開力が回転拡開部124の両側で異なり、この
ため円筒カム126が回転すると拡開力が大きく作用す
る方へチューブヨーク2が移動し、両側の拡開抵抗が釣
合うようにする。従って、両ヨーク部8、8には、振分
け寸法にバラツキがあっても等しい拡開力が作用するこ
とになる。
【0057】両側の拡開圧力検出器136が予め設定さ
れた圧力を共に検出すると、回転拡開部124のサーボ
モータ130を停止させ、両ヨーク部8、8を所定の拡
開保持状態とする。
【0058】また、軸受13の圧入とカシメ部14の加
工後においては、回転拡開部124はサーボモータ13
0が逆転して円筒カム126が始動位置に戻るため、両
側移動部材125と拡開爪111は内側に移動し、シリ
ンダ122を収縮させると拡開爪111は後退してヨー
ク部8、8から外れ、仮組合せ体15の移動が可能な状
態になる。
【0059】次に、図10乃至図15は圧入パンチ11
2とカシメパンチ113の構造と作動順序を示してい
る。図10と図12のように、ベース台141上に固定
した支持部材142で前記軸受スリーブ116を水平に
支持し、このスリーブ116で円筒状のカシメパンチ1
13を軸方向に移動自在となるよう支持し、更にカシメ
パンチ113内に圧入パンチ112を軸方向に移動自在
となるよう収納し、カシメパンチ113及び圧入パンチ
112が、軸受圧入カシメ位置Bで停止するチューブヨ
ーク2の軸受孔9と同軸心状の配置となっている。
【0060】上記カシメパンチ113の後端にカシメ用
の高圧シリンダ143が接続され、このシリンダ143
のピストンロッド144の後端に低圧用のシリンダ14
5(図1参照)が連結され、図10と図13の退動位置
に停止するカシメパンチ113が図14の如く、ヨーク
部8に当接するまでの前進移動は、低圧用のシリンダ1
45によって行ない、カシメ加工の前進移動は高圧シリ
ンダ143によって行なうことになる。
【0061】圧入パンチ112は、カシメパンチ113
内に組込んだばねにより、カシメパンチ113に対して
後方への移動弾性が付勢されていると共に、圧入パンチ
112の後端側は高圧シリンダ143のピストンロッド
144を貫通して後方に突出し、その後端にロードセル
146を介して微小送り機構147と圧入用シリンダ1
48が接続されている。
【0062】微小送り機構147は、図11に示すよう
に、ベース台141に設置したガイドレール149上に
可動台150を設置し、この可動台150の前後両端に
立設した支持壁151でロッド152を軸方向に移動自
在となるよう支持し、ロッド152の先端に設けた頭部
153と後部支持壁151の間に、ロッド152に対し
て回動自在に外嵌する円筒カム154と、頭部153及
び後部支持壁151に固定したカム板155、156と
が装着されている。
【0063】ロッド152は円筒カム154とカム板1
55、156が常時圧接するようばね157で後方へ向
けての弾性が付勢されていると共に、頭部153の先端
側に保持したロードセル146に圧入パンチ112の後
端が当接している。
【0064】圧入用のシリンダ148は、後部支持壁1
51の後端面にピストンロッド158が連結され、微小
送り機構147全体をセンサ159と160によって設
定された距離だけ前後動させ、圧入パンチ112に進退
動を付与する。
【0065】前記微小送り機構147の円筒カム154
とカム板155、156は、先に述べた拡開爪111の
回転拡開部124と同様の構造になっており、圧入用シ
リンダ148によって前進位置に停止する状態で、ウォ
ームホイルとウォームを介してモータで円筒カム154
を回転させると、ロッド152が前方に移動し、ロード
セル146を介して圧入パンチ112を微小前進させる
ことになる。
【0066】上記圧入パンチ112は、図10に示す退
動位置から圧入用シリンダ148の作動で一定ストロー
クを前進し、ヨーク部8との間に予め供給してある軸受
13を軸受孔9に向けて圧入するが、軸12aに対して
軸受13が完全に嵌合する手前、例えば0.5mm程度手前
で前進動が停止するようにストロークが設定され、嵌合
量の残りを微小送り機構147によって補うことにな
る。
【0067】微小送り機構147の始動は、先に述べた
位置決保持機構49のヨーク支持部材71の上部両側に
配置したダイレクトスイッチ161によるヨーク支持部
材71の揺動を検出して行なわれる。(図8参照)即
ち、両側の圧入パンチ112が互に前進し、チューブヨ
ーク2の両側軸受孔9、9に軸受13、13を圧入する
と、軸受13、13が嵌合するスパイダ3に押圧力が加
わり、両側の軸12a、12aに対する軸受13、13
の嵌合にはずれが生じるため、軸受13の端面が先に軸
12aの端面に当接した側は、圧入パンチ112の押込
力がスパイダ3に対してダイレクトに伝わり、この時点
でスパイダ3に作用する両側の押込力のバランスがくず
れ、このため位置決め保持機構49で保持されたスパイ
ダ3は、クロスジョイント68を中心に揺動し、これに
よってクロスジョイント68を中心に傾動したヨーク支
持部材71が、ダイレクトに押込力を伝えた圧入パンチ
側に位置するダイレクトスイッチ161を押すことにな
る。
【0068】ヨーク支持部材71で押されたダイレクト
スイッチ161は同じ側に位置する圧入シリンダ148
の圧入動を停止させ、もう一方の圧入シリンダ148は
軸受の圧入を続け、その軸受が軸の端面に当接すると、
スパイダ3に作用する両側の押圧力は等しくなって釣合
うため、スパイダ3は元の位置に戻り、ヨーク支持部材
71は中心位置に復帰してダイレクトスイッチ161の
押圧を解く。
【0069】このように、ダイレクトスイッチ161が
押圧された後、両側の軸12a、12aに対する軸受1
3、13の嵌合条件が等しくなった時点で両側の微小送
り機構147を作動させ、軸受13、13を軸12a、
12aに完全に嵌合するよう圧入する。
【0070】微小送り機構147は、円筒カム154の
回転により、軸受孔9の所定位置にまで圧入された軸受
13を圧入パンチ112で更に微小前進させ、軸12a
の端面に軸受13の端面が当接する完全な嵌合位置にま
で圧入する。
【0071】微小送り機構147による微小圧入時にお
いて、ロードセル146に作用する圧力は軸12aの端
面に軸受13の端面が当接した時点で増大するため、軸
12aに対する軸受13の完全な嵌合を電気的に検出す
ることができ、従ってロードセル146は完全な嵌合を
検出すると微小送り機構147を停止させるようになっ
ている。
【0072】前記カシメパンチ113の途中で支持部材
142とカシメ用高圧シリンダ143の間に、軸受13
を完全に圧入する位置に移動した圧入パンチ112と、
先端がヨーク部8に当接したカシメパンチ113の相対
位置を検出する検出機構162と、この検出機構162
によって作動するカシメ量調整部材163とが設けら
れ、カシメパンチ113のカシメ移動量を相対位置検出
値に合わせて変化させ、チューブヨーク2及びスパイダ
3に寸法のバラツキがあっても、最適のカシメを施すこ
とができるようにしている。
【0073】上記検出機構162は、図12及び図16
に示すように、カシメパンチ113の途中に二又部16
4を設け、圧入パンチ112の上記二又部164に露出
する部分に、この圧入パンチ112の軸方向に移動可能
となる共動部材165を取付け、二又部164の後方位
置に共動部材165と対向し、この共動部材165との
対向間隔を電気的に検出するセンサ166が取付けられ
ている。
【0074】圧入パンチ112とカシメパンチ113が
共に退動位置にある状態で、圧入パンチ112の二又部
164内に臨む位置に段部167が設けられ、共動部材
165はばね168により段部167に常時当接する方
向の前進弾性が常時付勢されていると共に、共動部材1
65の前面は傾斜面169に形成され、カシメパンチ1
13における二又部164の前端面も対応する傾斜面1
70になっている。
【0075】カシメ量調整部材163は、支持部材14
2の後端面に固定したガイド部材171で保持され、横
方向の長孔172がカシメパンチ112に外嵌する状態
で水平方向に移動自在となり、共動部材165と対向す
る後面が傾斜面173となるクサビ状になっている。
【0076】このカシメ量調整部材163は、ベース台
141上に設置したサーボモータ174と送りねじ軸1
75及びナット176を介して結合され、サーボモータ
174の正逆回転により、センサ177と178間の位
置を進退動することになる。
【0077】図13乃至図15は、チューブヨーク2の
寸法バラツキに対し、カシメパンチ112のストローク
を個々のヨーク寸法に合わせる検出機構162とカシメ
量調整部材163の作動工程を示している。
【0078】図10は圧入パンチ112とカシメパンチ
113が共に退動位置にある状態を示し、共動部材16
5は圧入パンチ112の段部167で後方に押され、カ
シメパンチ113の傾斜面170から後退していると共
に、カシメ量調整部材163は退動位置に待機してい
る。
【0079】図13は圧入パンチ112が前進し、軸受
13を軸受孔9に圧入した状態を示し、圧入パンチ11
2は前進により、段部167が前方に移動し、ばね16
8で押圧された共動部材165は傾斜面169がカシメ
パンチ113の傾斜面170に当接した状態になってい
る。
【0080】図14は、カシメパンチ113が低圧前進
し、その先端がヨーク部8の外端面に当接した状態を示
し、カシメパンチ113と共に前進した共動部材165
は途中で圧入パンチ112の段部167に当接して停止
し、センサ166も等しい量だけ前進する。
【0081】これによって、共動部材165は、圧入パ
ンチ112が前進したストロークと等しい距離だけ移動
したことになり、この共動部材165の後面とセンサ1
66の対向面間の間隔Xが圧入パンチ112とカシメパ
ンチ113の前進移動量の差となり、この間隔Xの距離
をセンサ166によって検出する。
【0082】上記間隔Xは、ヨーク部8の外面から軸受
孔9に圧入した軸受13の外端面までの寸法に該当し、
ヨーク部8の寸法的なバラツキによって間隔Xは変化す
ることになる。
【0083】従って、カシメパンチ13のカシメストロ
ークは、間隔Xの変化に対応して調整する必要がある。
【0084】そこで、センサ166による間隔Xによっ
てサーボモータ174を作動させ、カシメ量調整部材1
63を移動させて共動部材165を押し戻し、センサ1
66の検出によって間隔Xがカシメ量に該当する所定の
値Yになるように設定する。
【0085】カシメパンチ113の先端を低速で前進さ
せてヨーク部8に当接させたときの間隔XをXiとし、
カシメ量調整部材163を移動させて間隔Xiを所定の
値Yiにするには、図17に例示するように、チューブ
ヨーク2の材質や寸法より導かれるカシメ量算出式を実
験より求め、この算出式に基づいた条件でサーボモータ
174を電気的に制御することによって行なう。
【0086】センサ166と共動部材165の間隔Xを
所定の値Yiに設定した状態でカシメ用の高圧シリンダ
143を作動させ、カシメパンチ113を前進動させて
軸受孔9の周囲にカシメ部14を加工する。
【0087】カシメパンチ113は、図15のように、
二又部164の後面が共動部材165に当接位置で停止
し、カシメパンチ113は設定した値Yiだけ移動して
カシメ部14を施すことになる。
【0088】カシメ部14を施すと、圧入パンチ112
とカシメパンチ113はシリンダ148、143の作動
で退動位置に戻り、チューブヨーク2から離反すると共
に、カシメ量調整部材163も退動し、この後拡開爪1
11がヨーク部8、8の拡開を解き、チューブヨーク2
とスパイダ3の組付けが完了する。
【0089】この発明の組立装置は上記のような構成で
あり、次に組立ての方法を説明する。
【0090】前工程において、フランジヨーク1又はス
リーブヨーク5とスパイダ3の組付けを行ない、スパイ
ダ3の二本の軸12が上記ヨークの軸受孔9に軸受13
を介して支持され、軸受孔9の周囲にカシメ部14が施
されており、このスパイダ3の残る二本の軸12aにチ
ューブヨーク2の軸受孔9を嵌挿し、予め仮組合せ体1
5を形成しておく。
【0091】先ず、上記仮組合せ体15を心合せ機構3
1における載置台86上に載せ、給排心合せ位置Aに待
機するテーブル44の支持台48上のクランプ55にチ
ューブヨーク2を、また位置決め保持機構49にフラン
ジヨーク1又はスリーブヨーク5が嵌合するように仮組
合せ体15を横移動させ、チューブヨーク2の軸受孔9
を横向きにし、フランジ又はスリーブヨーク1、5の軸
受孔9が上下に位置する姿勢で、位置決め保持機構49
のシリンダ80を伸長作動させ、ヨーク保持杆77の先
端側を閉じ、ヨーク支持部材71で保持したヨークの上
下軸受孔9に対して爪先81を嵌合し、上下方向の基準
を出すと共に、クランプ55でチューブヨーク2を保持
する。
【0092】この状態で退避位置Dに待機する心合せ部
材91をシリンダ96の収縮によって心合せ位置Cに移
動させ、支持台48及び位置決保持機構49のフローテ
ィング状態で心合せ具100をチューブヨーク2の軸受
孔9とスパイダ3の軸12aにわたって嵌挿し、チュー
ブヨーク2における両側軸受孔9の水平位置決め及び軸
受孔9とスパイダ軸12aの同軸心状の配置を行ない、
この位置決め状態でシリンダ52、83をロックし、支
持台48及び位置決保持機構49を固定化する。
【0093】これによって、仮組合せ体15は、テーブ
ル44上において、チューブヨーク2の両側軸受孔9の
位置決めがなされ、心合せ部材91の退動後にシリンダ
47が伸長作動してテーブル44は軸受圧入カシメ位置
Bに移動し、チューブヨーク2の両側軸受孔9が軸受圧
入カシメ位置の中心ライン上に位置する。
【0094】軸受圧入カシメ位置Bに仮組合せ体15が
供給された状態で、先ず拡開爪111がチューブヨーク
2の両側ヨーク部8を拡開保持すると共に、このヨーク
部8の両側で軸受孔9に臨む位置にシュート等で軸受1
3が供給される。
【0095】次に、両側の圧入パンチ112が圧入用シ
リンダ148の作動で前進し、軸受13を軸受孔9、9
内に圧入し、軸受13を軸12aに、その端面が軸12
aの端面に当接する位置にまで確実に嵌合する。(図1
3参照)続いてカシメパンチ113が低圧用のシリンダ
145の作動で低圧前進し、その先端がヨーク部8の端
面に当接する状態で停止すると、圧入パンチ112とカ
シメパンチ113の相対位置を検出機構162によって
検出し、この検出値に基づいてカシメ量調整部材163
を作動させ、カシメ量を軸受13の外端面からヨーク部
8の外端面までの寸法に合わせて設定する。(図14参
照)次に、高圧シリンダ143の作動でカシメパンチ1
13が高圧前進し、先端が軸受孔9に向けて進入するこ
とにより軸受孔9の周囲にカシメ部14を形成する。カ
シメパンチ113のカシメ移動量は、カシメ調整部材1
63によって設定されているため、軸受13の抜止めに
必要な量のカシメ部14を正確に形成することができ
る。(図15参照)カシメが完了すると、圧入パンチ1
12とカシメパンチ113が退動し、拡開爪111がヨ
ーク部8、8の拡開を解き、テーブル44は給排心合せ
位置Aに戻り、組合せ体はプッシャー90の押出しによ
り載置台86上に取出され、チューブヨーク2とスパイ
ダ3の組付けが完了する。
【0096】
【効果】以上のように、この発明によると、予めスパイ
ダを組付けたフランジヨーク又はスリーブヨークとチュ
ーブヨークの組合せ体をフローティング状態に支持し、
チューブヨークの軸受孔の位置決めと軸受孔とスパイダ
軸の心合せをフローティングを利用して行なった状態で
両ヨークを固定化するようにしたので、チューブヨーク
の軸受孔とスパイダ軸の位置決め及び心合せが簡単かつ
正確に行なえ、チューブヨークの軸受孔に対する軸受の
圧入及びカシメ部の形成が連続して可能になり、チュー
ブヨークを用いたカルダン継手の自動組立てを実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】カルダン継手組立装置の全体を示す平面図
【図2】同上における心合せ機構部分の拡大平面図
【図3】同上の縦断正面図
【図4】同上における心合せ機構の側面図
【図5】同上を拡大した縦断側面図
【図6】(a)は同じく要部を拡大した縦断正面図、
(b)はクランプ部分の拡大正面図
【図7】位置決保持機構を拡大した縦断正面図
【図8】同上の平面図
【図9】同上の側面図
【図10】軸受圧入カシメ機構の線X−Xで一部を省略
した縦断正面図
【図11】同上における線X−Xから残りの部分を示す
縦断正面図
【図12】軸受圧入カシメ機構の要部を示す斜視図
【図13】軸受圧入カシメ機構の要部における軸受圧入
の初期工程を示す断面図
【図14】同じくカシメパンチが前進した工程を示す断
面図
【図15】同上のカシメ工程を示す断面図
【図16】同上のカシメ量調整部分の断面図
【図17】カシメ量の検出と調整の関係を示すグラフ
【図18】(a)はプロペラシャフトの正面図、(b)
は同上におけるチューブヨーク部分の拡大断面図
【符号の説明】
1 フランジヨーク 2 チューブヨーク 3 スパイダ 5 スリーブヨーク 8 ヨーク部 9 軸受孔 12a 軸 13 軸受 14 カシメ部 31 心合せ機構 32 軸受圧入カシメ機構 44 テーブル 48 支持台 49 位置決保持機構 71 ヨーク支持部材 77 ヨーク保持杆 91 心合せ部材 100 心合せ具 111 拡開爪 112 圧入パンチ 113 カシメパンチ 124 回転拡開部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−23361(JP,A) 特開 昭63−200932(JP,A) 特開 平4−87742(JP,A) 特開 昭63−160732(JP,A) 特開 平4−87742(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23P 21/00 306 F16D 3/38 B23P 19/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スパイダの同一軸線上に位置する二本の
    軸に軸受を介してヨークを抜止状に取付け、スパイダの
    残る二本の軸にチューブヨークの軸受孔を嵌挿した仮組
    合せ体を形成し、上記仮組合せ体をチューブヨークの両
    側軸受孔が横向きになるよう配置してヨークの軸受孔に
    上下から保持し、この保持部分を基準位置にしてヨーク
    とチューブヨークを個々に上下の揺動が可能となるよう
    に保持し、上記仮組合せ体の両側に設けた心合せ部材を
    チューブヨークの軸受孔とスパイダ軸に対し、ヨーク及
    びチューブヨークを上下にフローティングさせながら嵌
    挿し、軸受孔とスパイダ軸の心合せと位置決めを行なっ
    た状態でヨーク及びチューブヨークの上下動を固定する
    ことを特徴とするカルダン継手の組立方法。
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