JP3879764B2 - 遠心送風機 - Google Patents

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Description

本願発明は、遠心送風機に関するものである。
一般に良く知られている遠心送風機としては、モータの回転軸に連結されるハブと、該ハブの外周部に対して所定間隔をもって対向配置されるシュラウドと、該シュラウドと前記ハブの外周部との間に円周方向所定間隔に配置される多数の羽根とからなる羽根車を備えたものがある(特許文献1参照)。
また、シュラウドを有していない遠心送風機としては、軸心部にモータの回転軸が連結されるハブと、該ハブの外周部に円周方向所定間隔に多数立設された羽根とからなる羽根車を備え、該羽根車の空気吸込側に、空気吸込口を有するベルマウスを配設してなるものがある(特許文献2参照)。
特開平11−101194号公報。
特開平10−185238号公報。
ところが、上記特許文献1に開示されている遠心送風機の場合、羽根の外径側端部が内径側端部より羽根車の回転方向後側に位置する後退翼タイプの遠心送風機(即ち、ターボファン)として多用されており、シュラウドとハブの外周部との間に多数の羽根を配置するという複雑な構造となっているところから、羽根車を製作するに当たってハブと羽根とを一体成形したものに、別途製作したシュラウドを接合する必要があり、量産性やコスト面で問題がある。
一方、上記特許文献2に開示されている遠心送風機の場合、羽根の外径側端部が内径側端部より羽根車の回転方向前側に位置する前進翼タイプの遠心送風機(即ち、シロッコファン)として多用されており、羽根車は簡素な構造となっているが、渦巻きケーシングを付設しないと、空力性能や運転音特性が劣化するので、量産性やコストの面で問題がある。
本願発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、量産性に優れ、コスト低減が可能であって、低騒音かつ高効率の遠心送風機を提供することを目的とするものである。
本願発明では、上記課題を解決するための手段として、軸心部にモータ4の回転軸4aが連結されるハブ2と、該ハブ2の外周部に円周方向所定間隔に多数立設され、その前縁3a,3a・・・が回転方向前方に向って傾斜した羽根3,3・・とからなる羽根車1を備え、該羽根車1の空気吸込側に空気吸込口6を有するベルマウス5を配設するとともに、前記羽根車1における各羽根3,3・・の軸方向先端部外周に遠心方向に所定の幅を有するリング体20を設け、前記羽根車1の空気吹出側から前記ベルマウス5の空気吸込口6の背面側を通って再度前記羽根車1に吸い込まれる循環流f2を形成するようにしてなる遠心送風機であって、前記羽根車1の空気吹出側後方に開口22が形成されるように、前記ハブ2の外径を前記各羽根3,3・・の外径よりも小さくするとともに、その遠心方向外周に前記羽根車1から吹き出される空気流を斜め後方側に案内する斜流ディフューザ23を設け、かつ上記リング体20を斜め後方側斜流ディフューザ方向に傾斜させたことを特徴としている。
このように、例えばターボファンに代表されるような後退翼形状の羽根3,3・・・を備えた羽根車1において、同羽根車1における羽根3,3・・の軸方向先端部の外周に遠心方向に所定の幅を有するリング体20を設け、該リング体20を介して上記羽根車1の空気吹出側からベルマウス5の空気吸込口6の背面側を通って再度羽根車1に吸い込まれる循環流f2が形成されるようにすると、同羽根3,3・・を通る空気流の主流f1循環流f2によって空気吸込側ベルマウス5方向に引き寄せられることになり、羽根3,3・・の空気出口部分全体における風速分布が均一な状態に改善され、空力性能の向上と運転音の低騒音化を図ることができるようになる。
また、この循環流f 2 の形成に際し、上記の構成では、当該リング体20が羽根車1の各羽根3,3・・の軸方向先端側の外周部に位置して設けられている。
したがって、同構成では、各羽根3,3・・の軸方向先端部側端部の全体が有効に吸い込み力を発揮する。
その結果、より効果的に循環流が形成される。したがって、上記風速分布の改善効果も大きい。
また、同構成では、シュラウドが不要となるので、羽根車1の一体成形が可能となり、羽根車1の製造コストの低減を図ることができるとともに、量産性に優れたものとなる。
さらに、前記羽根車1の空気吹出側後方に開口22が形成されるように、ハブ2の外径を前記各羽根3,3・・の外径よりも小さくするとともに、その遠心方向外周に前記羽根車1から吹き出される空気流を斜め後方側に案内する斜流ディフューザ23を設けている。
したがって、同開口22および斜流ディフューザ23により、前記羽根車1の各羽根3,3・・から吹き出される空気流の吹出抵抗が小さくなるとともに、前記羽根車1から吹き出される空気流における動圧の静圧回復が効率良く行えるようになり、性能向上(即ち、高効率、低騒音)に大いに寄与する。
しかも、その場合において、上記循環流f 2 を形成するリング体20は遠心方向に所定の幅を有して風向をガイドする作用を果たし、上記斜め後方側斜流ディフューザ方向に傾斜して設けられている。
したがって、上記ベルマウス5の空気吸込口6の背面側を通って再び羽根車1に吸い込まれた循環流f 2 も斜流方向にスムーズに案内されるようになり、この点でも羽根車1の各羽根3,3・・から吹き出される空気流の流速の向上、流速分布の均一化が図られ、さらに送風性能、静音性能が向上する。
以上の結果、本願発明の遠心送風機によると、シュラウドが不要となることによる構造の簡素化、量産性向上、低コスト化等の効果に加えて、さらに送風性能が大きく向上し、高効率かつ静音性能の高いものとなる。
以下、添付の図面を参照して、本願発明の幾つかの好適な実施の形態について詳述する。
(第1の実施の形態)
図1ないし図6には、本願発明の第1の実施の形態にかかる遠心送風機X1および空気調和装置Z1が示されている。
この遠心送風機X1は、図1および図2に示すように、軸心部にモータ4の回転軸4aが連結される円板形状のハブ2と、該ハブ2の外周部に円周方向所定間隔に多数立設された羽根3,3・・とからなる羽根車1を備えており、該羽根車1の空気吸込側には、空気吸込口6を有するベルマウス5が配設されている。
この羽根車1は、図2に示すように、その前縁が回転方向前方に向かって傾斜し、各羽根3の外径側端部3bが内径側端部3aより羽根車1の回転方向Mの後側に位置する後退翼タイプ(即ち、ターボファンタイプ)とされている。このようにすると、羽根車1の全圧上昇に占める静圧上昇の割合が大きいので、渦巻きスクロールが不要となる。
また、前記ハブ2の軸心部には、前記モータ4を収納配置するための凹部2aが形成されている。符号7はモータ4を固定しているモータ固定部、8はモータ4の回転軸4aを枢支する軸受ボス、9は羽根3,3・・の軸方向先端部を連結する補強リングである。
そして、前記ベルマウス5における空気吸込口6の内径D0は、前記羽根車1における羽根3,3・・の内径D1より大きく設定されている。また、前記ベルマウス5の背面側(換言すれば、外周側)には、流通空間Sが形成されており、前記羽根車1の吹出側から前記ベルマウス5における空気吸込口6の背面側を通って再度前記羽根車1に吸い込まれる循環流f2を容易且つ確実に形成し得るように構成されている。ところで、前記ベルマウス5における空気吸込口6の形状は、図3(イ)に示すように、ストレート形状としてもよく、図3(ロ)に示すように、クサビ形状としてもよく、図3(ハ)に示すように、フレア形状としてもよい。
本実施の形態においては、前記ベルマウス5における空気吸込口6の内径をD0、前記羽根車1における羽根3,3・・の内径をD1、該羽根3,3・・の外径をD2としたとき、0<(D0−D1)/(D2−D1)<0.6となるように設定とされている。なお、羽根3,3・・の枚数は10枚とされている。
上記のように構成した遠心送風機においては、次のような作用効果が得られる。
即ち、上記の構成では、補強リブ9を中心として、その外周囲に羽根車1の吹出側からベルマウス5における空気吸込口6の背面側を通って再度羽根車1に吸い込まれる循環流f2が形成されることとなっているので、空気吸込口6から吸込まれた後に羽根3,3・・を通る空気主流f1が当該循環流f2によって羽根3,3・・の先端側に引き寄せられることとなり、羽根3,3・・の出口部分における風速分布が改善され、空力性能の向上と運転音の低騒音化を図ることができるという効果がある。しかも、シュラウドが不要なので、羽根車1の一体成形が可能となり、コスト低減を図ることができるとともに、量産性に優れたものとなるという効果もある。
また、本実施の形態においては、前記ベルマウス5における空気吸込口6の内径をD0、前記羽根車1における羽根3,3・・の内径をD1、該羽根3,3・・の外径をD2としたとき、0<k=(D0−D1)/(D2−D1)<0.6となるように設定されており、このようにすると、図4に示すように、最低比騒音Ksを低く抑え得ることとなり、より一層の空力性能の向上と運転音の低騒音化とを図ることができる。なお、0≧k=(D0−D1)/(D2−D1)となると、図5(イ)に示すように、羽根3,3・・における前縁先端部が有効に作用できなくなり、空力性能の向上を阻害する。また、k=(D0−D1)/(D2−D1)≧0.6となると、図5(ロ)に示すように、羽根3,3・・の前縁端部において発生する逆流f′が強くなるとともに、羽根3,3・・の後縁先端部における循環流f2が弱くなり、空力性能の向上を阻害する。
ちなみに、本実施の形態にかかる遠心送風機X1における羽根3,3・・の内径をD1、羽根3,3・・の外径をD2、空気吸込口6の内径をD0とし、空気吸込口6の吸込側中心Qから斜め45度前方1mの位置にマイク12を設置して、k=(D0−D1)/(D2−D1)を変数とし、最低比騒音Ksの変化を調べたところ、図4に示す結果が得られた。
上記結果によれば、0<k<0.6の範囲において良好な運転音特性が得られていることが分かる。
図6には、本実施の形態にかかる遠心送風機X1を組み込んだ天井埋込式の空気調和装置Z1が示されている。
この場合、ケーシング13内に形成された空気流Wの通風路14に、熱交換器15と遠心送風機X1とが配設されることとなっており、モータ4を固定するモータ固定部7は、ケーシング13の天板13aと一体とされている。符号16は吸込グリル、17はエアフィルタ、18はドレンパン、19は空気吹出口である。このようにすると、遠心送風機X1の保有する有効な作用効果が発揮できるところから、空気調和装置Z1としての性能向上およびコスト低減に大いに寄与する。また、このようにすると、空気吸込口6の最適口径を従来のものより大きくすることができることとなり、エアフィルタ17等における圧力損失を小さく抑えることができる。
(第2の実施の形態)
図7および図11には、本願発明の第2の実施の形態にかかる遠心送風機X2および空気調和装置Z2が示されている。
この場合、遠心送風機X2における羽根車1には、第1の実施の形態における補強リング9に代えて、遠心方向に所定の幅Hを有するリング体20が付設されている。その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
ところで、リング体20は、図8(イ)〜(ヲ)に示すように、種々の形状とすることができる。なお、下記に示すものは、あくまでも一例であって、図示以外の形状とすることができることは勿論である。
即ち、図8(イ)に示すように、羽根3の軸方向端面にリング体20を接合するようにしてもよく、図8(ロ)に示すように、リング体20が反ハブ側に傾斜した状態で取り付けられていてもよく、図8(ハ)に示すように、リング体20がハブ側に傾斜した状態で取り付けられていてもよく、図8(ニ)に示すように、リング体20の遠心方向端部が円弧面20aとされていてもよく、図8(ホ)に示すように、リング体20の遠心方向端部が円弧面20aとされ且つ全体が反ハブ側に湾曲傾斜した状態で取り付けられていてもよい。この場合、コアンダ効果により循環流f2の形成が促進される。
また、図8(ヘ)に示すように、リング体20の反ハブ側の面が凹部20bとされていてもよい。この場合、凹部20bに負圧が生じるところから、循環流f2の形成が促進される。また、図8(ト)に示すように、リング体20の反ハブ側の面が凹部20bとされ且つハブ側に傾斜した状態で取り付けられていてもよい。この場合にも、図8(ヘ)に示す場合と同様に、循環流f2の形成が促進される。また、図8(チ)に示すように、リング体20のハブ側の面が凹部20cとされていてもよい。この場合、凹部20cに負圧が生じるところから、循環流f2の形成が促進される。
また、図8(リ)に示すように、リング体20のハブ側の面が凹部20cとされ且つハブ側に傾斜した状態で取り付けられていてもよい。この場合にも、図8(チ)に示す場合と同様に、循環流f2の形成が促進される。また、図8(ヌ)に示すように、リング体20を比較的厚みを有する部材で構成し且つ取付部側および遠心方向端部側にそれぞれ円弧面20d,20eを形成するようにしてもよい。この場合、スムーズな循環流f2が形成できる。
また、図8(ル)に示すように、リング体20を比較的厚みを有する部材で構成し且つ取付部側および遠心方向端部側にそれぞれ円弧面20d,20eを形成するとともに、ハブ側に傾斜した状態で取り付けられるようにしてもよい。この場合にも、図8(ヌ)に示す場合と同様に、スムーズな循環流f2が形成できる。
また、図8(ヲ)に示すように、ハブ2において、羽根3が立設されている部分に反羽根側に傾斜する傾斜面2bを形成する一方、リング体20を比較的厚みを有する部材で構成し且つ取付部側および遠心方向端部側にそれぞれ円弧面20d,20eを形成するとともに、リング体20を羽根3の先端部に形成した傾斜面3c(前記ハブ2の傾斜面2bと同一傾斜)に取り付けるようにしてもよい。この場合、成形時における金型の抜き方向を外周側とすることができる。
ちなみに、本実施の形態にかかる遠心送風機X2における羽根3,3・・の外径をD2、リング体20の遠心方向幅をHとし、空気吸込口6の吸込側中心Qから斜め45度前方1mの位置にマイク12を設置して、変数ki=H/D2に対する最低比騒音Ksの変化を調べたところ、図9の結果が得られた。
上記結果によれば、0.05<ki<0.225の範囲において良好な運転音特性が得られていることが分かる。ところで、0.1<ki<0.15の範囲とするのがより好ましい。なお、ki=H/D≦0.05となると、効果が小さくなるし、ki=H/D≧0.225となると、循環流の形成に悪影響を与えることとなって、羽根3,3・・の後縁先端部における循環流が弱くなり、空力性能の向上を阻害する。
また、リング体20とベルマウス5との距離をLとし、変数L/D2に対する最低比騒音Ksの変化を調べたところ、図10の結果が得られた。
上記結果によれば、L/D2≧0.169の範囲において、良好な運転音特性が得られていることが分かる。
図11には、本実施の形態にかかる遠心送風機X2を組み込んだ天井埋込式の空気調和装置Z2が示されている。
この場合、ケーシング13内に形成された空気流Wの通風路14に、熱交換器15と遠心送風機X2とが配設されることとなっており、モータ4を固定するモータ固定部7は、ケーシング13の天板13aと一体とされている。符号16は吸込グリル、17はエアフィルタ、18はドレンパン、19は空気吹出口である。このようにすると、遠心送風機X2の保有する有効な作用効果が発揮できるところから、空気調和装置Z2としての性能向上およびコスト低減に大いに寄与する。また、このようにすると、空気吸込口6の最適口径を従来のものより大きくすることができることとなり、エアフィルタ17等における圧力損失を小さく抑えることができる。
上記各実施の形態にかかる遠心送風機の場合、羽根3,3・・の枚数が少ない(即ち、5枚〜15枚)ものに適用される。
(第3の実施の形態)
図12ないし図16には、本願発明の第3の実施の形態にかかる遠心送風機X3および空気調和装置Z3が示されている。
この遠心送風機X3は、図12および図13に示すように、軸心部にモータ4の回転軸4aが連結される円板形状のハブ2と、該ハブ2の外周部に円周方向所定間隔に多数立設された羽根3,3・・とからなる羽根車1を備えており、該羽根車1の空気吸込側には、空気吸込口6を有するベルマウス5が配設されている。
この羽根車1は、図13に示すように、その前縁が回転方向前方に向かって傾斜し、各羽根3の外径側端部3bが内径側端部3aより羽根車1の回転方向Mの後側に位置する後退翼タイプ(即ち、ターボファンタイプ)とされている。このようにすると、羽根車1の全圧上昇に占める静圧上昇の割合が大きいので、渦巻きスクロールが不要とすることもできる。なお、本実施の形態にかかる遠心送風機X3の場合、羽根3,3・・の枚数は、第1および第2の実施の形態にかかる遠心送風機X1,X2における羽根枚数に比べて多くされている(例えば、30枚〜50枚)。
また、前記ハブ2の軸心部には、前記モータ4を収納配置するための凹部2aが形成されている。符号7はモータ4を固定しているモータ固定部、8はモータ4の回転軸4aを枢支する軸受ボスである。
また、羽根車1には、第2の実施の形態におけると同様に、遠心方向に所定の幅Hを有するリング体20が付設されている。本実施の形態の場合、該リング体20は、遠心方向に向かうに従ってハブ2側に傾斜する形状とされている。
また、前記ベルマウス5の背面側(換言すれば、外周側)には、流通空間Sが形成されており、前記羽根車1の吹出側から前記ベルマウス5における空気吸込口6の背面側を通って再度前記羽根車1に吸い込まれる循環流f2を容易且つ確実に形成し得るように構成されている。ところで、前記ベルマウス5における空気吸込口6の形状は、第1の実施の形態におけると同様に、ストレート形状としてもよく、クサビ形状あるいは、フレア形状としてもよい。
本実施の形態においては、前記ベルマウス5における空気吸込口6の内径をD0、前記羽根車1における羽根3,3・・の内径をD1、該羽根3,3・・の外径をD2としたとき、−0.3<(D0−D1)/(D2−D1)<0.3となるように設定されている。なお、羽根3,3・・の枚数は40枚とされている。
上記のように構成した遠心送風機においては、次のような作用効果が得られる。
即ち、羽根車1の吹出側からベルマウス5における空気吸込口6の背面側を通って再度羽根車1に吸い込まれる循環流f2が形成されることとなっているので、羽根3,3・・を通る空気主流f1が循環流f2によって羽根3,3・・先端側に引き寄せられることとなり、羽根3,3・・の出口部分における風速分布が改善され、空力性能の向上と運転音の低騒音化を図ることができるという効果がある。しかも、シュラウドが不要なので、羽根車1の一体成形が可能となり、コスト低減を図ることができるとともに、量産性に優れたものとなるという効果もある。
また、本実施の形態においては、前記ベルマウス5における空気吸込口6の内径をD0、前記羽根車1における羽根3,3・・の内径をD1、該羽根3,3・・の外径をD2としたとき、−0.3<k=(D0−D1)/(D2−D1)<0.3となるように設定されており、このようにすると、図14に示すように、最低比騒音Ksを低く抑え得ることとなり、より一層の空力性能の向上と運転音の低騒音化とを図ることができる。なお、−0.3≧k=(D0−D1)/(D2−D1)となると、羽根3,3・・における前縁先端部が有効に作用できなくなり、空力性能の向上を阻害する。また、k=(D0−D1)/(D2−D1)≧0.3となると、羽根3,3・・の前縁端部において発生する逆流f′が強くなるとともに、羽根3,3・・の後縁先端部における循環流f2が弱くなり、空力性能の向上を阻害する。
ちなみに、本実施の形態にかかる遠心送風機X3における羽根3,3・・の内径をD1、羽根3,3・・の外径をD2、空気吸込口6の内径をD0とし、空気吸込口6の吸込側中心から斜め45度前方1mの位置にマイクを設置して、k=(D0−D1)/(D2−D1)を変数とし、最低比騒音Ksの変化を調べたところ、図14に示す結果が得られた。
上記結果によれば、−0.3<k<0.3の範囲において良好な運転音特性が得られていることが分かる。
また、遠心送風機X3における羽根3,3・・の外径D2とリング体20の遠心方向幅Hとの関係については、第2の実施の形態におけるのと同様である。遠心送風機X3における羽根3,3・・の外径D2とリング体20とベルマウス5との距離Lとの関係については、図15に示す通りであり、L/D2≧0.07の範囲において最低比騒音Ksを低く抑え得ることとなる。なお、L/D2<0.07においては、最低比騒音Ksが急激に増大する。
ところで、羽根車1における各羽根3の出口側高さBが小さくなると、羽根車1の出口側における空気流の流線f1のゆらぎが大きくなり、ついには循環流f2が羽根3,3・・間の流路を閉塞し、図16の実線で示すように、空力性能が急降下し、図16の点線で示すヒステリシス特性が発生するという不具合が発生する。なお、この場合、羽根枚数には関係しない。
そこで、本実施の形態においては、B/D2≧0.113に設定している。このようにすると、羽根車1の出口側における空気流の流線f1がゆらぐという不具合が解消することとなり、図16の2点鎖線で示すように、安定した性能が得られる。なお、B/D2<0.113となると、羽根車1の出口側における空気流の流線が大きくゆらぐこととなり、ついには循環流f2が羽根3,3・・間の流路を閉塞し、性能が急降下する。
ちなみに、本実施の形態にかかる遠心送風機X3におけるB/D2に対する最大流量係数ψmax(劣化なしの場合を基準値=1としている)の変化を調べたところ、図17の結果が得られた。ここで、ψmax=Qmax/60(πD2B)u2、u2=πD2N、Qmax:全開風量(m3/min)、N:回転数(rpm)である。
図17の結果から、B/D2≧0.113において、最大流量係数ψmaxが基準値=1を示すことが分かる。
図18には、本実施の形態にかかる遠心送風機X3を組み込んだ天井埋込式の空気調和装置Z3が示されている。
この場合、ケーシング13内に形成された空気流Wの通風路14に、熱交換器15と遠心送風機X3とが配設されることとなっており、モータ4を固定するモータ固定部7は、ケーシング13の天板13aと一体とされている。符号16は吸込グリル、17はエアフィルタ、18はドレンパン、19は空気吹出口である。このようにすると、遠心送風機X3の保有する有効な作用効果が発揮できるところから、空気調和装置Z3としての性能向上およびコスト低減に大いに寄与する。また、このようにすると、空気吸込口6の最適口径を従来のものより大きくすることができることとなり、エアフィルタ17等における圧力損失を小さく抑えることができる。
ついで、第3の実施の形態にかかる遠心送風機X3の変形例について説明する。
(変形例I)
図19に示すように、羽根車1における各羽根3のチップ側端部を、リング体20の傾斜角と略同一の傾斜角で傾斜させるようにしてもよい。この場合においても、D0、D1、D2、H、L、Bの関係については前述したと同様である。
(変形例II)
図20に示すように、羽根車1における各羽根3のチップ側端部を、リング体20の傾斜角と略同一の傾斜角で傾斜させるとともに、各羽根3の入口側端部を、ハブ側に向かうに従って羽根車1の求心方向に近付くように傾斜させるようにしてもよい。この場合においても、D0、D1、D2、H、L、Bの関係については前述したと同様である。
(変形例III)
図21に示すように、羽根車1における各羽根3のチップ側端部を、リング体20の傾斜角と略同一の傾斜角で傾斜させるとともに、各羽根3の入口側端部を、ハブ側に向かうに従って羽根車1の求心方向に近付くように傾斜させ且つ該入口側端部に、セレーション21を形成するようにしてもよい。このようにすると、羽根面における境界層の形成が抑制されるところから、送風音が低減する。この場合においても、D0、D1、D2、H、L、Bの関係については前述したと同様である。
(第4の実施の形態)
図22には、本願発明の第4の実施の形態にかかる遠心送風機X4が示されている。
この場合、羽根車1を構成するハブ2の外径D3を、各羽根3の外径D2より小さく設定している。このようにすると、各羽根3におけるハブ側の外周部に開口22が形成されることとなり、後に述べるように斜流ディフューザ23が設けられた場合(図29参照)には、羽根3,3・・から吹き出される空気流の吹出抵抗が小さくなる。その他の構成および作用効果は、第3の実施の形態におけると同様なので、説明を省略する。
ところで、本実施の形態においても、第3の実施の形態におけると同様に、羽根車1における各羽根3の出口側高さBが小さくなると、羽根車1の出口側における空気流の流線f1のゆらぎが大きくなり、ついには循環流f2が羽根3,3・・間の流路を閉塞し、図16の実線で示すように、空力性能が急降下し、図16の点線で示すヒステリシス特性が発生するという不具合が発生する。なお、この場合、羽根枚数には関係しない。
そこで、本実施の形態においては、B/D2≧0.08に設定している。B/D2の上限を第3の実施の形態の場合より小さく設定した理由は、各羽根3におけるハブ側の外周部に開口22が形成されることによる。このようにすると、羽根車1の出口側における空気流の流線f1がゆらぐという不具合が解消することとなり、図15の2点鎖線で示すように、安定した性能が得られる。なお、B/D2<0.08となると、羽根車1の出口側における空気流の流線が大きくゆらぐこととなり、ついには循環流f2が羽根3,3・・間の流路を閉塞し、性能が急降下する。
ちなみに、本実施の形態にかかる遠心送風機X4におけるB/D2に対する最大流量係数ψmax(劣化なしの場合を基準値=1としている)の変化を調べたところ、図23の結果が得られた。ここで、ψmax=Qmax/60(πD2B)u2、u2=πD2N、Qmax:全開風量(m3/min)、N:回転数(rpm)である。
図23の結果から、B/D2≧0.08において、最大流量係数ψmaxが基準値=1を示すことが分かる。
ついで、第4の実施の形態にかかる遠心送風機X4の変形例について説明する。
(変形例I)
図24に示すように、羽根車1における各羽根3のチップ側端部を、リング体20の傾斜角と略同一の傾斜角で傾斜させるようにしてもよい。この場合においても、D0、D1、D2、H、L、Bの関係については前述したと同様である。
(変形例II)
図25に示すように、羽根車1における各羽根3のチップ側端部を、リング体20の傾斜角と略同一の傾斜角で傾斜させるとともに、各羽根3の入口側端部を、ハブ側に向かうに従って羽根車1の求心方向に近付くように傾斜させるようにしてもよい。この場合においても、D0、D1、D2、H、L、Bの関係については前述したと同様である。
(変形例III)
図26に示すように、羽根車1における各羽根3のチップ側端部を、リング体20の傾斜角と略同一の傾斜角で傾斜させるとともに、各羽根3の入口側端部を、ハブ側に向かうに従って羽根車1の求心方向に近付くように傾斜させ且つ該入口側端部に、セレーション21を形成するようにしてもよい。このようにすると、羽根面における境界層の形成が抑制されるところから、送風音が低減する。この場合においても、D0、D1、D2、H、L、Bの関係については前述したと同様である。
(変形例IV)
図27に示すように、羽根車1を、ハブ2における外周側(即ち、羽根3が設けられる部分)が傾斜している斜流ファンタイプとしてもよい。この場合においても、D0、D1、D2、H、L、Bの関係については前述したと同様である。
(変形例V)
図28に示すように、羽根車1を、ハブ2における外周側(即ち、羽根3が設けられる部分)が傾斜している斜流ファンタイプとし且つ各羽根3の入口側端部を、ハブ側に向かうに従って羽根車1の求心方向に近付くように傾斜させるようにしてもよい。この場合においても、D0、D1、D2、H、L、Bの関係については前述したと同様である。
なお、本実施の形態にかかる遠心送風機X4も、空気調和装置に組み込むことができることは勿論である。
(第5の実施の形態)
図29には、本願発明の第5の実施の形態にかかる遠心送風機X5が示されている。
この場合、羽根車1を構成するハブ2の外径D3を、各羽根3の外径D2より小さく設定するとともに、前記羽根車1の吹出側には、該羽根車1からの吹出空気流を斜め後方側から、さらに遠心方向に案内する斜流遠心ディフューザ23が設けられている。このようにすると、各羽根3におけるハブ側の外周部に開口22が形成されることとなり、羽根3,3・・から吹き出される空気流の吹出抵抗が小さくなるとともに、羽根車1から吹き出される空気流における動圧の静圧回復が効率良く行えることとなり、性能向上(即ち、高効率、低騒音)に大いに寄与する。その他の構成および作用効果は、第3の実施の形態におけると同様なので、説明を省略する。
ついで、第5の実施の形態にかかる遠心送風機X5の変形例について説明する。
(変形例I)
図30に示すように、羽根車1における各羽根3のチップ側端部を、リング体20の傾斜角と略同一の傾斜角で傾斜させるようにしてもよい。この場合においても、D0、D1、D2、H、L、Bの関係については前述したと同様である。
(変形例II)
図31に示すように、羽根車1における各羽根3のチップ側端部を、リング体20の傾斜角と略同一の傾斜角で傾斜させるとともに、各羽根3の入口側端部を、ハブ側に向かうに従って羽根車1の求心方向に近付くように傾斜させるようにしてもよい。この場合においても、D0、D1、D2、H、L、Bの関係については前述したと同様である。
上記第3〜第5の実施の形態にかかる遠心送風機の場合、羽根3,3・・の枚数が多い(即ち、30枚〜50枚)ものに適用される。
なお、本実施の形態にかかる遠心送風機X4も、空気調和装置に組み込むことができることは勿論である。また、渦巻きケーシングの場合も同様な効果が得られることは勿論である。
(変形例III)
図32の遠心送風機X5は、上述した第3の実施の形態に係る遠心送風機X3の羽根車およびベルマウスの構造に対して、図29〜図31のものと同様の斜流遠心ディフューザ23を設けたことを特徴とするものである。
このようにすると、図示のように羽根車1の各羽根3,3・・・の出口部における風速分布は、上述したリング体20のガイド作用により吸込口側で大きくなる一方、ハブ2側で相対的に小さくなるが、その後、ハブ2側に偏位する斜流方向のディフューザ通路を通ることによってハブ2側の吹出空気が斜流方向に増速された後、最終的に遠心方向の吹出口から吹き出されることになり、同遠心方向の吹出口から吹き出される吹出流の吹出速度は全体に亘って均一なものとなる。
したがって、送風効率が向上するとともに、静音性能が有効に向上する。
この作用を確認するために、例えば前述の図19に示す第3の実施の形態の変形例Iに係る遠心送風機X3(図33)および従来のシュラウド付き遠心送風機に斜流遠心ディフューザ23を設けたもの(図34)各々の風速分布と対比して見ると、次のようになる。
すなわち、先ず図34の従来のシュラウド付き遠心送風機では、ベルマウス5の空気吸込口6から吸込まれた空気流がハブ2側に偏位して流れることにより、各羽根3,3・・・の出口部における風速分布が、空気吸込口6で小さく、ハブ2側で大きくなり、ハブ2側に大きく偏位したものとなる。
しかも、同ハブ2側に偏位した流れが斜流遠心ディフューザ23の斜流方向の通路を通ることによって一層大きく後方に偏位が拡大され、そのまま遠心方向に吹き出されるので、最終的に吹き出される空気流の風速分布は大きく後方に偏位したものとなる。
これに対して、図33に示す第3の実施の形態の変形例Iに係る遠心送風機X3の場合には、すでに述べたようにシュラウドレスで、しかも羽根3,3・・・の軸方向先端部外周にリング体20が設けられており、同リング体20によって形成される循環流f2によって主流f1が羽根3,3・・・の先端側に引き寄せられるので、その分羽根3,3・・・の出口部分における風速分布が相当に改善されるが、しかし逆にリング体20部分の吹出空気が大きく、吹出口全体として見ると、必ずしも均一にはならない。
これに対して、本実施の形態の変形例IIIに係る半径方向に通路形状が変化する半径方向移行形の斜流遠心ディフューザ23を有する遠心送風機X5の場合には、図32のように最終的に遠心方向の吹出口から吹き出される空気流の風速分布が全体に亘って均一になることから、その騒音低減効果は、図35に示すように、図34に示す従来のシュラウド付き遠心送風機の場合に比べて遥かに大きい。
(第6の実施の形態)
図36および図37には、本願発明の第6の実施の形態にかかる遠心送風機の羽根車が示されている。
この遠心送風機の羽根車1は、例えば図36および図37に示すように、軸心部にモータ4の回転軸4aが連結される円板形状のハブ2と、該ハブ2の外周部に円周方向所定間隔に多数枚立設された羽根3,3・・とから構成されている。
この羽根車1の各羽根3,3・・・は、その前縁である内径側端部3aが回転方向前方に向かって傾斜し、後縁である外径側端部3bが内径側端部3aより羽根車1の回転方向Mの後側に位置しているとともに、キャンバー線が回転方向に凸の後退翼タイプ(いわゆる、ターボファンタイプ)とされている。
そして、上記羽根車1の羽根3,3・・・の枚数は、例えば20枚〜50枚の多数枚に設定され、そのベルマウス側端部の外周には遠心方向に所定の幅Hを有するリング体20が付設されている。本実施の形態の場合、該リング体20および羽根3,3・・・のベルマウス側端部は、図24のものと同様に、それぞれ遠心方向に向かうに従ってハブ2側に傾斜する形状とされている。
その他の構成は、上述した各実施の形態のものと基本的に同様である
このような羽根車1を、シュラウドを設けることなく、上記各実施の形態のものと同様のベルマウス5と組合せて構成した本実施の形態の遠心送風機においても、上記各実施の形態のものと同様の次のような有益な作用効果が得られる。
すなわち、上記リング体20の存在により、羽根車1の吹出側からベルマウス5における空気吸込口6の背面側を通って再度羽根車1に吸い込まれる循環流f2が形成されるので、羽根3,3・・を通る空気主流f1が循環流f2によって羽根3,3・・先端側に効果的に引き寄せられることになり、羽根3,3・・の出口部分における風速分布が均等に改善され、空力性能の向上と運転音の低騒音化を図ることができる。
しかも、シュラウドが不要なので、羽根車1の一体成形が可能となり、構造の簡素化、コスト低減を図ることができるとともに、量産性に優れたものとなる。
(第7の実施の形態)
図38および図39には、本願発明の第7の実施の形態にかかる遠心送風機の羽根車が示されている。
この遠心送風機の羽根車1は、例えば図38および図39に示すように、軸心部にモータ4の回転軸4aが連結される円板形状のハブ2と、該ハブ2の外周部に円周方向所定間隔に多数枚立設された羽根3,3・・とから構成されている。
この羽根車1の各羽根3,3・・・は、その前縁である内径側端部3aが回転方向前方に向かって傾斜し、後縁である外径側端部3bが内径側端部3aより羽根車1の回転方向Mの後側に位置しているとともに、キャンバー線が回転方向に凹の後退翼タイプ(いわゆる、ターボファンタイプ)とされている。
そして、上記羽根車1の羽根3,3・・・の枚数は、例えば20枚〜50枚の多数枚に設定され、そのベルマウス側端部の外周には遠心方向に所定の幅Hを有するリング体20が付設されている。本実施の形態の場合、該リング体20および羽根3,3・・・のベルマウス側端部は、図24のものと同様に、それぞれ遠心方向に向かうに従ってハブ2側に傾斜する形状とされている。
その他の構成は、上述した各実施の形態のものと基本的に同様である
このような羽根車1を、シュラウドを設けることなく、上記各実施の形態のものと同様のベルマウス5と組合せて構成した本実施の形態の遠心送風機においても、上記各実施の形態のものと同様の次のような有益な作用効果が得られる。
すなわち、上記リング体20の存在により、羽根車1の吹出側からベルマウス5における空気吸込口6の背面側を通って再度羽根車1に吸い込まれる循環流f2が形成されるので、羽根3,3・・を通る空気主流f1が循環流f2によって羽根3,3・・先端側に効果的に引き寄せられることになり、羽根3,3・・の出口部分における風速分布が均等に改善され、空力性能の向上と運転音の低騒音化を図ることができる。
しかも、シュラウドが不要なので、羽根車1の一体成形が可能となり、構造の簡素化、コスト低減を図ることができるとともに、量産性に優れたものとなる。
(第8の実施の形態)
図40および図41には、本願発明の第8の実施の形態にかかる遠心送風機の羽根車が示されている。
この遠心送風機の羽根車1は、例えば図40および図41に示すように、軸心部にモータ4の回転軸4aが連結される円板形状のハブ2と、該ハブ2の外周部に円周方向所定間隔に多数枚立設された羽根3,3・・とから構成されている。
この羽根車1の各羽根3,3・・・は、その前縁である内径側端部3aが回転方向前方に向かって傾斜し、後縁である外径側端部3bが内径側端部3aより羽根車1の回転方向Mの後側に位置しているとともに、キャンバー線が直線状の後退翼タイプ(いわゆる、ターボファンタイプ)とされている。
そして、上記羽根車1の羽根3,3・・・の枚数は、例えば20枚〜50枚の多数枚に設定され、そのベルマウス側端部の外周には遠心方向に所定の幅Hを有するリング体20が付設されている。本実施の形態の場合、該リング体20および羽根3,3・・・のベルマウス側端部は、図24のものと同様に、それぞれ遠心方向に向かうに従ってハブ2側に傾斜する形状とされている。
その他の構成は、上述した各実施の形態のものと基本的に同様である
このような羽根車1を、シュラウドを設けることなく、上記各実施の形態のものと同様のベルマウス5と組合せて構成した本実施の形態の遠心送風機においても、上記各実施の形態のものと同様の次のような有益な作用効果が得られる。
すなわち、上記リング体20の存在により、羽根車1の吹出側からベルマウス5における空気吸込口6の背面側を通って再度羽根車1に吸い込まれる循環流f2が形成されるので、羽根3,3・・を通る空気主流f1が循環流f2によって羽根3,3・・先端側に効果的に引き寄せられることになり、羽根3,3・・の出口部分における風速分布が均等に改善され、空力性能の向上と運転音の低騒音化を図ることができる。しかも、シュラウドが不要なので、羽根車1の一体成形が可能となり、構造の簡素化、コスト低減を図ることができるとともに、量産性に優れたものとなる。
今、上記のような各羽根3,3・・・の外径側端部3bが内径側端部3aよりも羽根車1の回転方向Mの後側に位置し、かつキャンバー線が直線状の後退翼を採用した羽根車を採用して構成した遠心送風機について、その羽根枚数をパラメータとして、最高静圧効率比(基準値1.0)と最低比騒音レベル比(基準値レベル±0)を測定した結果を図43のグラフに示す。
測定に供した遠心送風機は、上記図40および図41に示した羽根車構成のもので、各羽根3,3・・・の入口角θ1、出口角θ2は、図42に示すようにθ1=25°、θ2=50°、そして、羽根3,3・・・の入口高さB1、出口高さB2、ベルマウス25の空気吸込口6の内径D0、羽根3,3・・・の内径D1、外径D2は、それぞれ図44に示すようにB1=35mm、B2=30mm、D0=130mm、D1=110mm、D2=160mmのものである。
図43の測定結果から判断すると、羽根3,3・・・の枚数が20枚よりも少ない場合には、上述の循環流f2が図44のf2′で示すように羽根3,3・・・の内側に大きく入り込むために性能が劣化する一方、羽根枚数が50枚を超えると、羽根3,3・・・の前縁間の間隔Pが狭くなりすぎるために性能が劣化する。
これに対し、羽根3,3・・・の枚数が20枚から50枚の場合には、上述のような問題が生じにくく、静圧効率比が高い一方、比騒音レベル比を可及的に低く抑えることができる。
つまり、送風効率をアップさせながら、静音性能を有効に向上させることができることがわかる。
これと同様の羽根枚数による性能向上は、上記第6、第7および後に述べる第12の各実施の形態の構成の場合にも略同様に期待することができる。
(第9の実施の形態)
図45および図46には、本願発明の第9の実施の形態にかかる遠心送風機が示されている。
この遠心送風機の羽根車1は、例えば図45および図46に示すように、軸心部にモータ4の回転軸4aが連結される円板形状のハブ2と、該ハブ2の外周部に円周方向所定間隔に多数枚立設された羽根3,3・・とから構成されている。
この羽根車1の各羽根3,3・・・は、その前縁である内径側端部3aが回転方向Mの前方および後方の何れの方向に向かっても傾斜せず、キャンバー線が半径方向に直線状に延びるラジアル翼タイプ(いわゆる、ラジアルプレートファンタイプ)とされている。
そして、上記羽根車1の羽根3,3・・・の枚数は、例えば30枚〜72枚の多数枚に設定され、そのベルマウス側端部の外周には遠心方向に所定の幅Hを有するリング体20が付設されている。本実施の形態の場合、該リング体20および羽根3,3・・・のベルマウス側端部は、前述の図44のものと同様に、それぞれ遠心方向に向かうに従ってハブ2側に傾斜する形状とされている。
その他の構成は、上述した各実施の形態のものと基本的に同様である
このような羽根車1を、シュラウドを設けることなく上記各実施の形態のものと同様のベルマウス5と組合せて構成した本実施の形態の遠心送風機においても、上記各実施の形態のものと同様の次のような有益な作用効果が得られる。
すなわち、上記リング体20の存在により、羽根車1の吹出側からベルマウス5における空気吸込口6の背面側を通って再度羽根車1に吸い込まれる循環流f2が形成されるので、羽根3,3・・を通る空気主流f1が循環流f2によって羽根3,3・・先端側に有効に引き寄せられることになり、羽根3,3・・の出口部分における風速分布が均等に改善され、空力性能の向上と運転音の低騒音化とを図ることができる。
しかも、シュラウドが不要なので、羽根車1の一体成形が可能となり、構造の簡素化、量産化の向上により、大幅なコスト低減を図ることができるようになる。
(第10の実施の形態)
図47および図48には、本願発明の第10の実施の形態にかかる遠心送風機の羽根車が示されている。
この遠心送風機の羽根車1は、例えば図47および図48に示すように、軸心部にモータ4の回転軸4aが連結される円板形状のハブ2と、該ハブ2の外周部に円周方向所定間隔に多数枚立設された羽根3,3・・とから構成されている。
この羽根車1の各羽根3,3・・・は、その前縁である内径側端部3aが回転方向Mの前方および後方の何れの方向にも傾斜せず、かつキャンバー線が回転方向Mの後方に少し傾斜したラジアル翼タイプ(上記ラジアルプレートファンの第1の変形タイプ)とされている。
そして、上記羽根車1の羽根3,3・・・の枚数は、例えば30枚〜72枚の多数枚に設定され、そのベルマウス側端部の外周には遠心方向に所定の幅Hを有するリング体20が付設されている。本実施の形態の場合、該リング体20および羽根3,3・・・のベルマウス側端部は、図44の場合同様に、それぞれ遠心方向に向かうに従ってハブ2側に傾斜する形状とされている。
その他の構成は、上述した各実施の形態のものと基本的に同様である
このような羽根車1を、シュラウドを設けることなく、上記各実施の形態のものと同様のベルマウス5と組合せて構成した本実施の形態の遠心送風機においても、上記各実施の形態のものと同様の次のような有益な作用効果が得られる。
すなわち、上記リング体20の存在により、羽根車1の吹出側からベルマウス5における空気吸込口6の背面側を通って再度羽根車1に吸い込まれる循環流f2が形成されるので、羽根3,3・・を通る空気主流f1が循環流f2によって羽根3,3・・先端側に効果的に引き寄せられることになり、羽根3,3・・の出口部分における風速分布が均等に改善され、空力性能の向上と運転音の低騒音化を図ることができる。しかも、シュラウドが不要なので、羽根車1の一体成形が可能となり、構造の簡素化、量産性の向上により、大幅なコスト低減を図ることができるとともに、量産性に優れたものとなる。
今、本実施の形態の遠心送風機について、その羽根枚数をパラメータとして、最高静圧効率比(基準値1.0)と最低比騒音レベル比(基準値レベル±0)を測定した結果を、図50のグラフに示す。
測定に供した遠心送風機は、上記図47および図48に示した羽根車構成のもので、各羽根3,3・・・の入口角θ1、出口角θ2は、図49に示すようにθ1=90°、θ2=75°、そして、羽根3,3・・・の入口高さB1、出口高さB2、ベルマウス5の空気吸込口6の内径D0、羽根車1の羽根3,3・・・の内径D1、外径D2は、B1=25mm、B2=20mm、D0=130mm、D1=90mm、D2=150mmのものである。
図50の測定結果から判断すると、本構成の場合、羽根3,3・・・の枚数が30枚よりも少ない場合には、上述の循環流f2が図44のf2′で示すように羽根3,3・・・の内側に大きく入り込むために吸込性能が劣化する一方、羽根枚数が72枚を超えると、羽根3,3・・・の前縁部3a,3a間の間隔Pが狭くなりすぎるために性能が劣化する。
これに対し、羽根3,3・・・の枚数が30枚から72枚の場合には、上述のような問題が生じにくく、静圧効率比が高い一方、比騒音レベル比を十分に低く抑えることができる。
つまり、送風効率をアップさせながら、静音性能を有効に向上させることができることがわかる。
これと同様の羽根枚数による性能向上は、上記第9および次に述べる第11の各実施の形態の構成の場合にも略同様に期待することができる。
(第11の実施の形態)
図51および図52には、本願発明の第11の実施の形態にかかる遠心送風機の羽根車が示されている。
この遠心送風機の羽根車1は、例えば図51および図52に示すように、軸心部にモータ4の回転軸4aが連結される円板形状のハブ2と、該ハブ2の外周部に円周方向所定間隔に多数枚立設された羽根3,3・・とから構成されている。
この羽根車1の各羽根3,3・・・は、その前縁である内径側端部3aが回転方向Mの前方および後方の何れの方向にも傾斜せず、キャンバー線が回転方向Mの前方に少し傾斜したラジアル翼タイプ(上記ラジアルプレートファンの第2の変形タイプ)とされている。
そして、上記羽根車1の羽根3,3・・・の枚数は、上記同様に例えば30枚〜72枚の多数枚に設定され、そのベルマウス側端部の外周には遠心方向に所定の幅Hを有するリング体20が付設されている。本実施の形態の場合、該リング体20および羽根3,3・・・のベルマウス側端部は、図44のものと同様に、それぞれ遠心方向に向かうに従ってハブ2側に傾斜する形状とされている。
その他の構成は、上述した各実施の形態のものと基本的に同様である
このような羽根車1を、シュラウドを設けることなく、上記各実施の形態のものと同様のベルマウス5と組合せて構成した遠心送風機においても、上記各実施の形態のものと同様の次のような有益な作用効果が得られる。
すなわち、上記リング体20の存在により、羽根車1の吹出側からベルマウス5における空気吸込口6の背面側を通って再度羽根車1に吸い込まれる循環流f2が形成されるので、羽根3,3・・を通る空気主流f1が循環流f2によって羽根3,3・・先端側に効果的に引き寄せられることになり、羽根3,3・・の出口部分における風速分布が均等に改善され、空力性能の向上と運転音の低騒音化を図ることができる。
しかも、シュラウドが不要なので、羽根車1の一体成形が可能となり、構造の簡素化、量産性の向上により、大幅なコスト低減を図ることができるようになる。
(第12の実施の形態)
図53および図54には、本願発明の第12の実施の形態にかかる遠心送風機の羽根車が示されている。
この遠心送風機の羽根車1は、例えば図53および図54に示すように、軸心部にモータ4の回転軸4aが連結される円板形状のハブ2と、該ハブ2の外周部に円周方向所定間隔に多数枚立設された羽根3,3・・とから構成されている。
この羽根車1の各羽根3,3・・・は、そのキャンバー線が回転方向に凹の曲線となったラジアル翼タイプ(出口角θ2が約90°のラジアルチップファンタイプ)とされている。
そして、上記羽根車1の羽根3,3・・・の枚数は、上記実施の形態6,7,8のものと同様に例えば20枚〜50枚の多数枚に設定され、そのベルマウス側端部の外周には遠心方向に所定の幅Hを有するリング体20が付設されている。本実施の形態の場合、該リング体20および羽根3,3・・・のベルマウス側端部は、上述の図44のものと同様に、それぞれ遠心方向に向かうに従ってハブ2側に傾斜する形状とされている。
その他の構成は、上述した各実施の形態のものと基本的に同様である
このような羽根車1を、シュラウドを設けることなく、上記各実施の形態のものと同様のベルマウス5と組合せて構成した本実施の形態の遠心送風機においても、上記各実施の形態のものと同様の次のような有益な作用効果が得られる。
すなわち、上記リング体20の存在により、羽根車1の吹出側からベルマウス5における空気吸込口6の背面側を通って再度羽根車1に吸い込まれる循環流f2が形成されるので、羽根3,3・・を通る空気主流f1が循環流f2によって羽根3,3・・先端側に有効に引き寄せられることになり、羽根3,3・・の出口部分における風速分布が均等に改善され、空力性能の向上と運転音の低騒音化とを図ることができる。
しかも、シュラウドが不要なので、羽根車1の一体成形が可能となり、構造の簡素化、量産性の向上により、大幅なコスト低減を図ることができるようになる。
(第13の実施の形態)
次に図55ないし図58には、本願発明の第13の実施の形態にかかる遠心送風機の要部の構成が示されている。
この遠心送風機の羽根車1は、例えば図55ないし図58に示すように、上記各実施の形態のものと同様に軸心部にモータの回転軸が連結される円板形状のハブ2と、該ハブ2の外周部に円周方向所定間隔に多数枚立設された羽根3,3・・とから構成されている。
この羽根車1の各羽根3,3・・・は、その全体が回転方向Mの前方に所定角傾斜した前傾翼タイプのもの3A(図57)、又はその逆の後傾翼タイプのもの3B(図58)とされている。
そして、それら何れのタイプのものにあっても、上記羽根車1の羽根3,3・・・の枚数は、例えば30枚〜72枚の多数枚に設定され、そのベルマウス側端部の外周には遠心方向に所定の幅Hを有するリング体20が付設されている。本実施の形態の場合、該リング体20および羽根3,3・・・のベルマウス側端部は、図55から明らかなように、それぞれ遠心方向に向かうに従ってハブ2側に傾斜する形状とされている。
その他の構成は、上述した各実施の形態のものと同様である
このような羽根車1を、シュラウドを設けることなく、上記各実施の形態のものと同様のベルマウス5と組合せて構成した本実施の形態の遠心送風機においても、上記各実施の形態のものと同様の次のような作用効果が得られる。
すなわち、リング体20により、羽根車1の吹出側からベルマウス5における空気吸込口6の背面側を通って再度羽根車1に吸い込まれる循環流f2が形成されるので、羽根3,3・・を通る空気主流f1が循環流f2によって羽根3,3・・先端側に引き寄せられることになり、羽根3,3・・の出口部分における風速分布が改善され、空力性能の向上と運転音の低騒音化を図ることができる。しかも、シュラウドが不要なので、羽根車1の一体成形が可能となり、構造の簡素化、コスト低減を図ることができるとともに、量産性に優れたものとなる。
このような構成の場合、さらにベルマウス5の空気吸込口6の内径D0との関係で、つぎのような特有の作用効果を生じる。
(A) 羽根3が前傾羽根3Aの場合
この場合、例えば図57に示されるように、羽根3(3A),3(3A)・・・がリング体20によって形成される循環流f2を吸い込む方向に作用し、強い循環流f2が形成される。
また、図55中に符号6Aで示すように、ベルマウス5の空気吸込口6の内径D0を大きくした場合でも、上記強い循環流f2が羽根3(3A),3(3A)・・・内側まで深く入り込まず、リング体20付近でスムーズに循環する。
その結果、良好な送風性能を実現することができる。
(B) 羽根3が後傾羽根3Bの場合
この場合、例えば図58に示されるように、羽根3(3B),3(3B)・・・がリング体20によって形成される循環流f2を吸い込みにくい方向に作用する。
また、図55中に符号6Bで示すように、ベルマウス5の空気吸込口6の内径D0を小さくした場合でも、上記循環流f2が羽根3(3B),3(3B)・・・内側まで深く入り込まず、リング体20付近でスムーズに循環する。
その結果、やはり良好な送風性能を実現することができる。
(第14の実施の形態)
次に図59および図60には、本願発明の第14の実施の形態にかかる遠心送風機の要部の構成が示されている。
この遠心送風機の羽根車1は、例えば図59および図60に示すように、上記各実施の形態のものと同様に軸心部にモータの回転軸が連結される円板形状のハブ2と、該ハブ2の外周部に円周方向所定間隔に多数枚立設された羽根3,3・・とから構成されている。
この羽根車1の各羽根3,3・・・は、その翼端3Cのみが回転方向Mの前方に所定角傾斜した前傾翼タイプのもの3A、又はその逆の後傾翼タイプのもの3Bとされている(折り曲げラインL)。
そして、それら何れのタイプのものにあっても、上記羽根車1の羽根3,3・・・の枚数は、例えば30枚〜72枚の多数枚に設定され、そのベルマウス側端部の外周には遠心方向に所定の幅Hを有するリング体20が付設されている。本実施の形態の場合、該リング体20および羽根3,3・・・のベルマウス側端部は、図59から明らかなように、それぞれ遠心方向に向かうに従ってハブ2側に傾斜する形状とされている。
その他の構成は、基本的に上述した各実施の形態のものと同様である
このような羽根車1を、図59のように上記各実施の形態のものと同様のベルマウス5と組合せて構成した遠心送風機においても、上記各実施の形態のものと同様の次のような作用効果が得られる。
すなわち、リング体20により、羽根車1の吹出側からベルマウス5における空気吸込口6の背面側を通って再度羽根車1に吸い込まれる循環流f2が形成されるので、羽根3,3・・を通る空気主流f1が循環流f2によって羽根3,3・・先端側に引き寄せられることになり、羽根3,3・・の出口部分における風速分布が改善され、空力性能の向上と運転音の低騒音化を図ることができる。しかも、シュラウドが不要なので、羽根車1の一体成形が可能となり、構造の簡素化とコストの低減を図ることができるとともに、量産性に優れたものとなる。
このような構成の場合、さらにベルマウス5の空気吸込口6の内径D0との関係で、つぎのような特有の作用効果を生じる。
(A) 羽根3の翼端3Cが回転方向前方に傾斜した前傾羽根3Aの場合
この場合、例えば図60に示されるように、羽根3(3A),3(3A)・・・がリング体20によって形成される循環流f2を吸い込む方向に作用し、比較的に強い循環流f2が形成される。
また、図59中に符号6Aで示すように、ベルマウス5の空気吸込口6の内径D0を大きくした場合でも、上記比較的強い循環流f2が羽根3(3A),3(3A)・・・内側まで深く入り込まず、リング体20付近でスムーズに循環する。
その結果、良好な送風性能を実現することができる。
(B) 羽根3翼端3Cが回転方向後方に傾斜した後傾羽根3Bの場合
この場合、例えば図60に示されるように、羽根3(3B),3(3B)・・・がリング体20によって形成される循環流f2を吸い込みにくい方向に作用する。
また、図59中に符号6Bで示すように、ベルマウス5の空気吸込口6の内径D0を小さくした場合でも、上記強い循環流f2が羽根3(3B),3(3B)・・・内側まで深く入り込まず、リング体20付近でスムーズに循環する。
その結果、やはり良好な送風性能を実現することができる。
本願発明の第1の実施の形態にかかる遠心送風機X1の縦断面図である。 本願発明の第1の実施の形態にかかる遠心送風機X1における羽根車の正面図である。 (イ)および(ロ)は、本願発明の第1の実施の形態にかかる遠心送風機X1の2種の変形例の要部を示す断面図である。 本願発明の第1の実施の形態にかかる遠心送風機X1における変数k=(D0−D1)/(D2−D1)に対する最低比騒音Ksの変化を示す特性図である。 (イ)はk≦0の場合を示す要部断面図であり、(ロ)はk≧0.6の場合を示す要部断面図である。 本願発明の第1の実施の形態にかかる遠心送風機X1を組み込んだ空気調和装置Z1の縦断面図である。 本願発明の第2の実施の形態にかかる遠心送風機X2の縦断面図である。 (イ)〜(オ)は本願発明の第2の実施の形態にかかる遠心送風機X2の変形例の要部を示す断面図である。 本願発明の第2の実施の形態にかかる遠心送風機X2における変数ki=H/D2に対する最低比騒音ksの変化を示す特性図である。 本願発明の第2の実施の形態にかかる遠心送風機X2における変数L/D2に対する最低比騒音ksの変化を示す特性図である。 本願発明の第2の実施の形態にかかる遠心送風機X2を組み込んだ空気調和装置Z2の縦断面図である。 本願発明の第3の実施の形態にかかる遠心送風機X3の縦断面図である。 本願発明の第3の実施の形態にかかる遠心送風機X3における羽根車の正面図である。 本願発明の第3の実施の形態にかかる遠心送風機X3における変数k=(D0−D1)/(D2−D1)に対する最低比騒音Ksの変化を示す特性図である。 本願発明の第3の実施の形態にかかる遠心送風機X3におけるL/D2に対する最大比騒音Ksの変化を示す特性図である。 本願発明の第3の実施の形態にかかる遠心送風機X3における風量に対する静圧の変化を示す特性図である。 本願発明の第3の実施の形態にかかる遠心送風機X3におけるB/D2に対する最大流量係数ψmax(劣化なしの場合を基準値=1としている)の変化を示す特性図である。 本願発明の第3の実施の形態にかかる遠心送風機X3を組み込んだ空気調和装置Z3の縦断面図である。 本願発明の第3の実施の形態にかかる遠心送風機X3の変形例Iを示す半縦断面図である。 本願発明の第3の実施の形態にかかる遠心送風機X3の変形例IIを示す半縦断面図である。 本願発明の第3の実施の形態にかかる遠心送風機X3の変形例IIIを示す半縦断面図である。 本願発明の第4の実施の形態にかかる遠心送風機X4の半縦断面図である。 本願発明の第4の実施の形態にかかる遠心送風機X3におけるB/D2に対する最大流量係数ψmax(劣化なしの場合を基準値=1としている)の変化を示す特性図である。 本願発明の第4の実施の形態にかかる遠心送風機X4の変形例Iを示す半縦断面図である。 本願発明の第4の実施の形態にかかる遠心送風機X4の変形例IIを示す半縦断面図である。 本願発明の第4の実施の形態にかかる遠心送風機X4の変形例IIIを示す半縦断面図である。 本願発明の第4の実施の形態にかかる遠心送風機X4の変形例IVを示す半縦断面図である。 本願発明の第4の実施の形態にかかる遠心送風機X4の変形例Vを示す半縦断面図である。 本願発明の第5の実施の形態にかかる遠心送風機X5の半縦断面図である。 本願発明の第5の実施の形態にかかる遠心送風機X5の変形例Iを示す半縦断面図である。 本願発明の第5の実施の形態にかかる遠心送風機X5の変形例IIを示す半縦断面図である。 本願発明の第5の実施の形態にかかる遠心送風機X5の変形例IIIの構成を示す半縦断面図である。 本願発明の第5の実施の形態にかかる遠心送風機X5の変形例IIIとの対比例(図19のものに対応)の構成と作用を示す半縦断面図である。 本願発明の第5の実施の形態にかかる遠心送風機X5の変形例IIIとの別の対比例である従来のシュラウド付き遠心送風機の構成を示す半縦断面図である。 本願発明の第5の実施の形態にかかる遠心送風機X5の変形例IIIの騒音低減効果を対比例と比較して示すグラフである。 本願発明の第6の実施の形態にかかる遠心送風機の構成を示す水平断面図である。 本願発明の第6の実施の形態にかかる遠心送風機の構成を示す縦断面図である。 本願発明の第7の実施の形態にかかる遠心送風機の構成を示す水平断面図である。 本願発明の第7の実施の形態にかかる遠心送風機の構成を示す縦断面図である。 本願発明の第8の実施の形態にかかる遠心送風機の構成を示す水平断面図である。 本願発明の第8の実施の形態にかかる遠心送風機の構成を示す縦断面図である。 本願発明の第8の実施の形態にかかる遠心送風機の供試例の要部の構成を示す水平断面図である。 本願発明の第8の実施の形態にかかる遠心送風機の供試例の性能を羽根枚数との関係を示すグラフである。 本願発明の第8の実施の形態にかかる遠心送風機の構成を示す供試例の半縦断面図である。 本願発明の第9の実施の形態にかかる遠心送風機の構成を示す水平断面図である。 本願発明の第9の実施の形態にかかる遠心送風機の構成を示す縦断面図である。 本願発明の第10の実施の形態にかかる遠心送風機の構成を示す水平断面図である。 本願発明の第10の実施の形態にかかる遠心送風機の構成を示す縦断面図である。 本願発明の第10の実施の形態にかかる遠心送風機の供試例の要部の構成を示す水平断面図である。 本願発明の第10の実施の形態にかかる遠心送風機の供試例の性能を羽根枚数との関係で示すグラフである。 本願発明の第11の実施の形態にかかる遠心送風機の構成を示す水平断面図である。 本願発明の第11の実施の形態にかかる遠心送風機の構成を示す縦断面図である。 本願発明の第12の実施の形態にかかる遠心送風機の構成を示す水平断面図である。 本願発明の第12の実施の形態にかかる遠心送風機の構成を示す縦断面図である。 本願発明の第13の実施の形態にかかる遠心送風機の構成を示す半縦断面図である。 本願発明の第13の実施の形態にかかる遠心送風機の要部の構成を示す半縦断面図である。 本願発明の第13の実施の形態にかかる遠心送風機の要部の構成と作用を示す水平断面図である。 本願発明の第13の実施の形態にかかる遠心送風機の要部の構成と作用を示す水平断面図である。 本願発明の第14の実施の形態にかかる遠心送風機の構成を示す半縦断面図である。 本願発明の第14の実施の形態にかかる遠心送風機の要部の構成と作用を示す水平断面図である。
符号の説明
1は羽根車
2はハブ
3,3A,3Bは羽根
4はモータ
4aは回転軸
5はベルマウス
6は空気吸込口
9は補強リブ
13はケーシング
14は通風路
15は熱交換器
20はリング体
22は開口
23は斜流遠心ディフューザ
2は循環流
Bは羽根の出口側高さ
0は空気吸込口の内径
1は羽根の内径
2は羽根の外径
3 は羽根車のハブの外径
Hは遠心方向幅
Sは流通空間
Xは遠心送風機
Zは空気調和装置

Claims (1)

  1. 軸心部にモータ(4)の回転軸(4a)が連結されるハブ(2)と、該ハブ(2)の外周部に円周方向所定間隔に多数立設され、その前縁(3a),(3a)・・・が回転方向前方に向って傾斜した羽根(3),(3)・・とからなる羽根車(1)を備え、該羽根車(1)の空気吸込側に空気吸込口(6)を有するベルマウス(5)を配設するとともに、前記羽根車(1)における各羽根(3),(3)・・の軸方向先端部外周に遠心方向に所定の幅を有するリング体(20)を設け、前記羽根車(1)の空気吹出側から前記ベルマウス(5)の空気吸込口(6)の背面側を通って再度前記羽根車(1)に吸い込まれる循環流(f2)を形成するようにしてなる遠心送風機であって、前記羽根車(1)の空気吹出側後方に開口(22)が形成されるように、前記ハブ(2)の外径を前記各羽根(3),(3)・・の外径よりも小さくするとともに、その遠心方向外周に前記羽根車(1)から吹き出される空気流を斜め後方側に案内する斜流ディフューザ(23)を設け、かつ上記リング体(20)を斜め後方側斜流ディフューザ方向に傾斜させたことを特徴とする遠心送風機。
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