JP3874206B2 - 可塑剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脱蛋白天然ゴムを解重合した解重合天然ゴムを用いた可塑剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、タイヤやテニスボールなどのゴム製品の製造においては、ゴムに可塑性を与えて配合剤の混入、分散を助け、押出加工などの加工性を改善するために、可塑剤をゴム成分に配合している。かかる可塑剤としては、成形品の硬度や動的特性等の特性変化を避けるために、ゴムと共加硫する、いわゆる反応性可塑剤の一種である解重合天然ゴムが広く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
解重合天然ゴムは、保存中などに空気中で酸化されてエポキシ化が起こりやすい。エポキシ基の増加は、tanδで表されるゴムのヒステリシスロスを大きくし、転がり抵抗や発熱などが大きくなるという問題がある。具体的には、タイヤの場合、ヒステリシスロスが大きくなると、自動車の燃費が悪くなる。また、テニスボールの場合は、反発弾性が高く、弾みの良好なボールを提供することが要望されている。
【0004】
本発明の目的は、ヒステリシスロスが小さく、しかも反発弾性等の諸特性がすぐれたゴム製品を製造することができる可塑剤を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、脱蛋白した天然ゴムを解重合して得られる解重合天然ゴムを可塑剤として用いたゴムは、通常の脱蛋白していない解重合天然ゴムに比べて、ヒステリシスロスが少なく、反発弾性が高いという新たな事実を見出し、本願発明を完成するに到った。
【0006】
すなわち、本発明の可塑剤は、
(i) 脱蛋白天然ゴムラテックスにカルボニル化合物を添加して空気酸化することにより得られる解重合天然ゴムからなること、または、
(ii) 脱蛋白天然ゴムを有機溶剤に溶解して、金属系触媒の存在下で空気酸化することにより得られる解重合天然ゴムからなること、
を特徴とする。
本発明における脱蛋白天然ゴムは、窒素含有量が0.1重量%以下で実質的に蛋白質を含有しないものであるのが好ましい。
また、前記脱蛋白天然ゴムを用いて得られる解重合天然ゴムは、数平均分子量が150,000以下であるのが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明における解重合天然ゴムを得るには、例えば脱蛋白天然ゴムラテックスにカルボニル化合物を添加し、ラジカル発生剤の存在下で天然ゴムを空気酸化する方法が挙げられる。この方法によれば、高い反応効率で天然ゴムを解重合することができ、かつ得られた解重合天然ゴムは液状で分子量分布が狭いため、可塑剤としてバラツキのない均一な特性を示す。従って、本発明の可塑剤を使用して得られるゴム製品は、物性が均一で安定しているという利点がある。さらに得られるゴム製品は老化後の物性にもすぐれている。
【0008】
ここで、カルボニル化合物は解重合された天然ゴムの分子末端に結合して、再重合を抑制し、解重合された天然ゴムを安定化させる作用があると推測される。前記したラジカル発生剤は必ずしも必要ではなく、脱蛋白天然ゴムのラテックスにカルボニル化合物を添加し、前記脱蛋白天然ゴムを空気酸化するだけでもよい。しかし、脱蛋白天然ゴムの空気酸化をラジカル発生剤の存在下で行うときは、解重合を速やかに高効率で行うことができる。
【0009】
上記方法に従って解重合を行うと、ゴム弾性を損ないヒステリシスロスの原因となる主鎖のエポキシ化、異性化等の副反応を極めて低いレベルに押さえることができる。
前記空気酸化では、天然ゴムと空気との接触をできるだけ多くするのが、得られる解重合天然ゴムの分子量分布を狭くする上で望ましい。そのためには、例えば溶液を激しく振盪する、溶液を激しく攪拌する、溶液に空気を激しく吹き込むなどして、空気との接触を多くする。
【0010】
出発原料として用いられる天然ゴムラテックスとしては、例えば天然のゴムの木から得られるフィールドラテックスのほかアンモニア処理ラテックス(例えばハイアンモニアラテックス)などがいずれも使用可能である。
本発明における脱蛋白天然ゴムは、本発明者らによって開発された方法(特開平6−56902号公報)に基づいて製造することができる。この方法は、フィールドラテックス、アンモニア処理ラテックスなどのラテックスに蛋白分解酵素を添加して蛋白質を分解させた後、界面活性剤によって繰り返し洗浄して精製するものである。洗浄には遠心分離法が好適に採用される。
【0011】
精製して得られる脱蛋白天然ゴムは少なくともその窒素含有量が0.1重量%以下、好ましくは0.05重量%以下、さらに好ましくは0.02%以下で実質的に蛋白質が完全に除去されたものであることが望ましい。ケールダール法によって決定される窒素含有量が前記範囲の脱蛋白天然ゴムは、水溶性蛋白質だけではなく天然ゴム分子に結合した蛋白質も蛋白分解酵素等により分解除去されたものである。特に好ましい脱蛋白天然ゴムとしては、その生ゴムフィルムの赤外線吸収スペクトルにおいて、3280cm-1に現れるポリペプチドの吸収が検出できないレベルまで精製された天然ゴムである。
【0012】
天然ゴムの空気酸化を促進するためのラジカル発生剤としては、例えば過酸化物系ラジカル発生剤、レドックス系ラジカル発生剤、アゾ系ラジカル発生剤等が好適に用いられる。
前記カルボニル化合物としては、種々のアルデヒド類、ケトン類等があげられる。
【0013】
脱蛋白天然ゴムラテックスは、ゴム固形分濃度が1〜60重量%、好ましくは1〜40重量%、より好ましくは1〜20重量%で酸化反応に供される。
ラジカル発生剤は上記天然ゴムラテックス中に溶解または分散させて用いられる。ラジカル発生剤の添加量は、ゴム固形分に対して0.05〜5重量%、好ましくは0.1〜1重量%であるのが適当である。
【0014】
なお、ラジカル発生剤の添加は必ず必要でなく、ラジカル発生剤を添加しなくても、空気酸化による解重合を行うことは可能である。しかし、反応を促進させるために、上記天然ゴムラテックスと同様に、ラジカル発生剤を5重量%以下、好ましくは1重量%以下で添加してもよい。
脱蛋白天然ゴムラテックスに添加するカルボニル化合物は、ゴム分に関係なくラテックス容量に対して20容量%(V/V%)以下、好ましくは1〜10容量%となるように添加するのが適当である。
【0015】
空気酸化では、溶液を空気と均一に接触させることが望ましい。空気との接触を均一にする手法は特に限定されないが、例えば振盪フラスコ中で振盪させるほか、攪拌や空気を吹き込むバブリング等により容易に行うことができる。
空気酸化を進める温度は、通常、室温〜100℃で行われるが、特に限定されるものではない。反応は、通常1〜5時間程度で終了する。
【0016】
反応後、反応生成物を反応液から分離し精製する。例えば、反応後の反応液に塩溶液を適量添加し凝固させた後、精製する。
かくして得られる解重合天然ゴムは、脱蛋白天然ゴムを解重合して得られた液状ゴムであり、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)による数平均分子量が150,000以下、好ましくは150,000〜2,000、より好ましくは100,000〜2,000の範囲内にあるのが好ましい。また、得られる解重合天然ゴムはMw /Mn が4以下の狭い分子量分布を有する。ここで、数平均分子量を150,000以下としたのは、この範囲より高いものは加温しても液状とはならないためである。
【0017】
また、得られる解重合天然ゴムは、副反応によって生成したエポキシ基が1分子鎖あたり1個以下の割合であり、かつ天然ゴムと同じ高シス構造を維持している。従って、これを可塑剤として基材ゴムに配合すると、ゴム基材と共加硫するため、得られる成形品の硬度や動的特性等の変化が少なくなる。
解重合天然ゴムは、通常ラテックスの形態で得られるので、これをそのまま可塑剤として用いてもよいが、ラテックスを乾燥するか、あるいは、まずラテックスからゴム分のみを凝固させ、ついで乾燥して水分を完全に除去した乾燥物を可塑剤として使用するのが取扱い性や保存のうえで好ましい。ゴム分の凝固には、例えば2価のカチオン(亜鉛イオン、カルシウムイオン等)を添加するか、あるいは酸を添加することによって行う。
【0018】
解重合天然ゴムの他の製造方法としては、例えば有機溶剤に1〜30重量%の濃度で溶解した脱蛋白天然ゴムを、金属系触媒の存在下で空気酸化する方法があげられる。金属系触媒としては、例えばコバルト系、銅系、鉄系触媒、好ましくは塩化コバルト、コバルトアセチルアセトナート、ナフテン酸コバルトなどのコバルト系触媒があげられる。金属系触媒の添加量は、脱蛋白天然ゴムに対して0.05〜5重量%、好ましくは0.1〜1重量%である。
【0019】
このようにして得られる解重合天然ゴムを可塑剤として使用する場合、解重合天然ゴムの配合量は、固形分換算でゴム基材100重量部に対して約1〜20重量部、好ましくは2〜10重量部であるのがよい。
前記可塑剤が配合されるゴム基材としては、例えば天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、EPM、EPDM、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ハイパロンなどがあげられる。
【0020】
また、前記可塑剤と共にゴム基材に配合される他の添加剤としては、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、充填剤、老化防止剤、増粘剤などがあげられる。このうち、加硫促進剤、加硫促進助剤、充填剤、老化防止剤および増粘剤は必要に応じて配合すればよい。なお、本発明の可塑剤は、ゴムの粘着性付与剤をも兼用することができるので、ゴム製品の粘接着力を高めるにも有効である。
【0021】
加硫剤としては主に硫黄が使用されるが、テトラメチルチウラムジスルフィド、N,N′−ジチオビスモルホリンなどの含イオウ化合物も使用可能である。加硫促進剤としては、例えば2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛塩、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛などが使用可能である。加硫促進助剤としては、例えば酸化亜鉛、ステアリン酸、オレイン酸、トリエタノールアミンなどが使用可能である。
【0022】
充填剤としては、例えば炭酸カルシウム、カオリン、クレー、硫酸バリウムなどがあげられる。老化防止剤としては、例えば2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)などが使用可能である。
増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシドなどが使用可能である。
【0023】
これらの添加剤の配合量は全体で前記ゴム基材100重量部(乾燥重量)に対して通常20〜60重量部(乾燥重量)である。
【0024】
【実施例】
参考例1
(解重合天然ゴムの製造)
300mlのフラスコに、窒素含有量が0.01重量%の脱蛋白天然ゴムラテックス200mlを入れ、このラテックスに対してラジカル発生剤として過硫酸カリウムを5.0重量%の割合で、またプロピオンアルデヒドを2容量%の割合でそれぞれ添加した後、リン酸水素ナトリウム水溶液でpH10でかつ固形分濃度を約50重量%に調整した。ついで、70℃の恒温振盪槽中で5時間振盪して空気酸化を行った。その後、25℃に冷却して、解重合天然ゴムラテックスを得た。このラテックスに1%塩化カルシウム水溶液を添加してゴム分を凝集させたのち、1%炭酸ナトリウム水溶液で洗浄を3回繰り返した後、乾燥して解重合天然ゴムAを得た。この解重合天然ゴムAは固有粘度0.5、GPCによる分子量が約2万であった。
参考例2
(解重合天然ゴムの製造)
窒素含有量が0.01重量%の脱蛋白天然ゴムの2%(W/V)トルエン溶液500mlにコバルトアセトナートをゴム分に対して1重量%の100mgを加えて、65℃の恒温水槽中に設置した丸底フラスコに入れ、ゴム溶液中に挿入した多孔質ガラス製の吹き出し口から微細な空気泡を10リットル/分で流して10時間空気酸化を行った。ついで、ゴム溶液を塩酸酸性冷メタノール中に投入して解重合天然ゴムを分離後、乾燥して解重合天然ゴムBを得た。この解重合天然ゴムBは固有粘度0.15、GPCによる分子量が約5000であった。
実施例1〜2および比較例1〜2
(乗用車用タイヤのトレッド用配合)
下記のトレッド用基本配合に、粘着付与剤兼可塑剤として、参考例1および2で得た解重合天然ゴムAおよびB、さらに比較例として脱蛋白していない市販の解重合天然ゴム(葵ラバー社製)および熱可塑性フェノール樹脂系粘着付与剤(Schenectady Chemicals 社製のSP1068)をそれぞれ表1に示す配合量で配合し、トレッド用ゴム組成物を調製した。
【0025】
Figure 0003874206
各ゴム組成物は160℃で30分間加硫した。得られたトレッド用ゴムについて、JIS K 6301に規定の試験方法に準じて常態物性、老化後物性および粘着特性を評価した。老化の条件は100℃で24時間である。それらの試験結果を表1に併せて示す。
【0026】
表1において、TBとは引っ張り強さを、EBとは伸びを示しており、これらの老化後の保持率は(老化後の物性値/常態での物性値)から求めたものである。M300は伸び300%時の引張応力を示している。tanδはエネルギーロスを表し、これが大きいほどロスが大きいことを示す。また、タックテストは、ピクマタックテスター(日本ゴム協会編、昭和63年5月1日発行の「ゴム試験法」、163頁)により求めたものである。かかるタックはタイヤ成形時のゴム同士の接着力の指標であり、この値が小さいと成形中にゴムが剥がれてしまい、不良となる。タックは1500以上あれば良好である。
【0027】
それらの試験結果を表1に併せて示す。
【0028】
【表1】
Figure 0003874206
【0029】
表1から、常態物性では、実施例1,2は比較例1,2とTB,EBおよびM300はほぼ同等程度あるが、tanδが比較例1,2よりも小さいことから、ヒステリシスロスが少ないことがわかる。また、老化後物性でも、実施例1,2は高い保持率を有しており、さらにタックテストも良好であった。
実施例3,4および比較例3,4
(乗用車用タイヤのサイドウォール用配合)
下記のサイドウォール用基本配合に、粘着付与剤兼可塑剤として、参考例1および2で得た解重合天然ゴムAおよびB、さらに比較例として脱蛋白していない市販の解重合天然ゴム(葵ラバー社製)および前出のSP1068をそれぞれ表2に示す配合量で配合し、サイドウォール用ゴム組成物を調製した。その他は実施例1〜2および比較例1〜2と同様である。
【0030】
Figure 0003874206
得られたサイドウォール用ゴムについて、JIS K 6301に規定の試験方法に準じて常態物性、老化後物性および粘着特性を評価した。老化の条件は100℃で24時間である。評価結果を表2に併せて示す。
【0031】
【表2】
Figure 0003874206
【0032】
表2から、実施例3および4は、比較例3,4よりも常態の物性においてtanδで表されるヒステリシスロスが小さく、かつ老化後の保持率も高く、タックテストも良好であることがわかる。また、加工性も良好であった。
実施例5および比較例5,6
(テニスボールのコア用ゴム組成物)
下記に示すテニスボールのコア用基本配合に、粘着付与剤兼可塑剤として、参考例1で得た解重合天然ゴムA、さらに比較例として脱蛋白していない市販の解重合天然ゴム(葵ラバー社製)および前出のSP1068をそれぞれ表3に示す配合量で配合し、テニスボールのコア用ゴム組成物を調製し、成形後、141℃で30分間加硫して、テニスボールのコア用ゴムを得た。
【0033】
Figure 0003874206
得られたテニスボールのコア用ゴムについて、JIS K 6301に規定の試験方法に準じて常態物性、老化後物性、さらにボールの特性を評価した。老化の条件は100℃で24時間である。表3において、M200とは伸び200%時の引張応力を示す。HSとは、JIS A形硬さ試験機によるスプリング硬さを示し、ML1+4(120℃)とはJIS K 6300に規定の試験方法に準じて測定したムーニー粘度を示す。
【0034】
ボール特性のうち、コンプレッション(圧縮歪み量)および反発高さはテニスボール規格〔I.T.F. (The International Tennis Federation), 1986 YEAR BOOK) に定められた方法に準じて測定した。
それらの結果を表3に併せて示す。
【0035】
【表3】
Figure 0003874206
【0036】
表3から、実施例3および4は、比較例3,4と比較して、常態物性で同等またはそれ以上であり、老化後物性でも高い数値を示していることがわかる。また、配合ゴムはムーニー粘度が低く、加工性が良い上、成形加硫後はモジュラスが高くなる。その結果、テニスボールの規格上重要な要素であるボールのコンプレッションがより小さく、反発高さの大きい、硬くて弾みの良いボールを得ることができる。しかも脱蛋白天然ゴムの解重合ゴムは、従来の解重合天然ゴムに比較して高い反発弾性を有している。
【0037】
【発明の効果】
本発明の可塑剤は、通常の脱蛋白していない解重合天然ゴムやその他の可塑剤に比べて、ゴムのヒステリシスロスを少なくし、かつ反発弾性その他の諸特性にすぐれているという効果があり、タイヤやテニスボール、その他の種々のゴム製品の可塑剤として有用である。

Claims (4)

  1. 脱蛋白天然ゴムラテックスにカルボニル化合物を添加して空気酸化することにより得られる解重合天然ゴムからなる可塑剤。
  2. 脱蛋白天然ゴムを有機溶剤に溶解して、金属系触媒の存在下で空気酸化することにより得られる解重合天然ゴムからなる可塑剤。
  3. 前記脱蛋白天然ゴムは、窒素含有量が0.1重量%以下で実質的に蛋白質を含有しないものである請求項1または2記載の可塑剤。
  4. 前記解重合天然ゴムが、数平均分子量150,000以下のゴムである請求項1または2記載の可塑剤。
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