JP3872833B2 - エレベータの改修方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベータの既設の乗りかごと巻上機とを新設の乗りかごと巻上機とに改修するエレベータの改修方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、マンション、商業ビル、事務所ビル等、5階建以上の建物に設置されているエレベータは、稼働超過により乗りかご内に傷みを生じたり、性能低下やデザインの陳腐化をきたしたりしている。また、時代のニーズに合わせスピードの向上や省エネ対応等の理由によって、エレベータの改修工事が行われることが多くなってきている。
【0003】
この改修工事を実施するに当たっては、客先と事前打ち合わせを行い、エレベータを停止する期間を決め、例えば1か月ぐらい完全に停止し、この期間に既設の乗りかご、巻上機、出入口のドアパネル等の部品を撤去した後、新設の乗りかご、巻上機、出入口部品等の組立てを行っている。このような改修方法では、エレベータが2台以上併設されているビルの場合は、1台づつ交互に休止させて改修作業ができるので利用者に迷惑をかけるという問題はそれ程ないが、小規模ビルのように1台だけのエレベータ設置の場合では、長期間に渡ってエレベータを停止することは利用者に対し多大の迷惑をかけるという問題があった。
【0004】
また、土曜日や日曜日の休日を利用し部分的に改修を行うことも提案されているが、土曜日や日曜日が休日となる事務所ビル等では適用できても、マンション等の休日のない建物には適用できないという欠点があった。また、土曜日や日曜日の休日作業では作業員の確保も難しく、作業の進展も思うようにいかず結果的に長期間に及ぶ作業工程になる欠点があった。
【0005】
以上のような問題、欠点を解決する方法として、既設の昇降路の上層階に仮設の巻上機を備えた仮設機械室を設け、この仮設巻上機によって既設または仮設の乗りかごを昇降させてサービスさせ、このサービス期間に新設の巻上機や乗りかごを組み立てるというものが提案されている。このような改修方法であれば仮設巻上機と乗りかごの据付け、また、これらの撤去時等の限られた期間のみエレベータを休止すれば良く利用者への迷惑をかける期間を短縮できるという効果がある。
【0006】
例えば、特開昭61−64686号公報や特開昭61−64687号公報に示されるものでは、建屋の上層階の床又は昇降路に機械台を設け、そこに仮設の巻上機を設置して、この巻上機相当高さの昇降路内で仮設の乗りかごを昇降運転するようにしている。また、特開昭63−74883号公報や特開昭63−74885号公報に示されるものでは、仮設の巻上機を昇降路の下部に設け、建屋の上層階の機械台には滑車を設け、仮設の巻上機の据え付けや撤去を効率よく行えるようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特開昭61−64686号公報や特開昭61−64687号公報に示されるものでは、昇降路の最上階に近い階床に仮設の巻上機などからなる仮設機械室を設置するので、その作業に労力を要する。したがって、小規模ビル等の場合には、仮設の巻上機やその他の機材の搬入や搬出に多大の労力を要するばかりか、狭い場所での作業となるため作業性や安全性の面でも問題があった。
【0008】
また、特開昭63−74883号公報や特開昭63−74885号公報に示されるものでは、最下階という比較的人の出入りの多い階床の近傍に仮設の巻上機を設けることになるので、利用者にとっては工事中という錯覚を与え、エレベータの使用ができないものと思い込ませてしまう恐れがあった。
【0009】
本発明の目的は、昇降路最上部での仮設機械室の設置撤去作業を廃し、比較的簡便な装置で簡単に下方階への仮乗りかごのサービスさせ、この作業に伴う作業性や安全性の改善を図ることができるエレベータの改修方法を得ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ロープ式エレベータの既設乗りかごと既設巻上機とを新設乗りかごと新設巻上機とに改修するエレベータの改修方法において、最上階から2階下の昇降路の内壁にビーム受けを取り付け、前記ビーム受けにビームを架設し、架設されたビームに電動ホイストを取り付け、前記電動ホイストのフックブロックに前記既設乗りかごをワイヤーロープにて吊り、前記既設乗りかごを仮設乗りかごとして前記電動ホイストの動力で下方階を昇降させてサービスさせ、
前記最上階から1階下の昇降路に前記新設巻上機への交換作業及び前記新設乗りかごの組立作業を行うための分割された作業床部材が敷き詰められて形成された作業床を設け、前記仮設乗りかごのサービス期間中に前記作業床において前記既設巻上機を前記新設巻上機に交換すると共に前記新設乗りかごの組み立てを行い、その作業の終了後に前記新設乗りかごを前記新設巻上機を介してメインロープにて吊り、前記仮設乗りかごとして使用した前記既設乗りかご及び前記作業床を撤去すると共に前記電動ホイストや前記ビーム及び前記ビーム受けもすべて取り除くようにしたものである。
【0011】
請求項2の発明は、ロープ式エレベータの既設乗りかごと既設巻上機とを新設乗りかごと新設巻上機とに改修するエレベータの改修方法において、最上階から2階下の昇降路の内壁にビーム受けを取り付け、前記ビーム受けにビームを架設し、架設されたビームにワインダーを取り付け、前記ワインダーに巻き付けたワイヤロープにて前記既設乗りかごを吊り、前記既設乗りかごを仮設乗りかごとして前記ワインダーの動力で下方階を昇降させてサービスさせ、前記最上階から1階下の昇降路に前記新設巻上機への交換作業及び前記新設乗りかごの組立作業を行うための分割された作業床部材が敷き詰められて形成された作業床を設け、前記仮設乗りかごのサービス期間中に前記作業床において前記既設巻上機を前記新設巻上機に交換すると共に前記新設乗りかごの組み立てを行い、その作業の終了後に前記新設乗りかごを前記新設巻上機を介してメインロープにて吊り、前記仮設乗りかごとして使用した前記既設乗りかご及び前記作業床を撤去すると共に前記ワインダーや前記ビーム及び前記ビーム受けもすべて取り除くようにしたことを特徴とする
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係わるエレベータ昇降路の縦断面図である。図1において、昇降路1の上部には機械室2が設けられ、建物の梁上にマシンビーム3が渡され、このマシンビーム3の上に巻上機4がマシンベッド5を介して設けられている。マシンベッド5には、ソラセシーブ6がつり合いおもり7に係合するように取り付けられている。
【0027】
最上階から1階下の昇降路1には、新設巻上機への交換作業や新設乗りかご8の組立作業を行うための作業床13が設けられている。新設乗りかご8は昇降路1の最上階付近の作業床13の上部で組み立てられる。新設乗りかご8はメインロープ9にて、巻上機4に取り付けられたメインシーブ10及びマシンベッド5に取り付けられたソラセシーブ6を介してそれぞれ吊り下げられている。
【0028】
作業床13は新設乗りかご8の直下に位置する。作業床13は、昇降路1の壁に取り付けられた受け台11の上に床ビーム12が渡せられ、その床ビーム12の上に分割された作業床部材が敷き詰められて形成されている。そして、この作業床13にて、新設乗りかご8の組み立て作業を行う際の作業者の安全や工具等の落下防止をするようになっている。
【0029】
既設乗りかご14は、電動ホイスト17にワイヤーロープ18を介して吊り下げられる。なお、19は、ピットに設けられた緩衝器であり、20は角材である。図2は、図1の既設乗りかご14部分の拡大図であり、図3は図2のA−A線での断面図である。図3において、ビーム受け15は作業床13の直下の昇降路1の壁に取り付けられ、そのビーム受け15の上にビーム16が取り付けられる。そして、このビーム16に係合して電動ホイスト17が取り付けられる。電動ホイスト17はワイヤロープ18を介して既設乗りかご14を仮設乗りかごとして吊り下げている。
【0030】
ここで、エレベータの改修前の状態は、図4に示すように既設乗りかご14とつり合いおもり7とは、巻上機4に取り付けられたメインシーブ10とソラセシーブ6に巻き付けられたメインロープ9とでそれぞれ吊られている。エレベータの改修を行うには、この状態で、既設乗りかご14を最上階まで上昇させると共に、つり合いおもり7の下部に緩衝器19とクリアランスを確保できる長さの角材20を立て、倒れないよう同じ角材等の支え(図示せず)でガイドレール(図示せず)に縛り付ける。
【0031】
既設乗りかご14は、チェーンブロック(図示せず)により最上階より多少高い位置になるまで吊り上げ、既設のメインロープ9を取り外す。次にチェーンブロックを操作して既設乗りかご14を最上階から2階床下の位置まで下げて保持する。そして、図3に示すように昇降路1の内壁にビーム受け15を取り付け、その上にビーム16を固定し、ビーム16に係合して電動ホイスト17を取り付ける。既設乗りかご14は、電動ホイスト17にワイヤーロープ18を介して吊り下げられる。
【0032】
また、仮設用制御盤(図示せず)に既設乗りかご14から出る通信用ケーブル、各階床の呼び釦や位置表示灯のケーブル等(図示せず)を接続し、チェーンブロックを外す。これにより、仮設乗りかごの準備が完了し下方階をサービスすることになる。
【0033】
次に ビーム16の直上に昇降路1の内壁に受台11及び床ビーム12を取り付け、その床ビーム12の上に分割された作業床部材を敷き詰めて作業床13を形成する。その作業床13の上で作業者は新設乗りかご8を組み立てると共に、巻上機4も新設のものと入れ替える。また、メインロープ9を新設のものとし、新設乗りかご8とつり合いおもり7とをメインシーブ10及びソラセシーブ6を介し巻き付け吊り下げる。
【0034】
このように新設の巻上機4、新設乗りかご8の組み立てが完了した後、作業床13、床ビーム12、受台11を取り外し、仮設乗りかごとして使用した既設乗りかご14を分解取り外し、電動ホイスト17、ビーム16、ビーム受け15を順次取り外す。このように、すべての仮設用品を撤去して外部に搬出することにより、エレベータの改修工事は完了する。
【0035】
このように、この第1の実施の形態では、昇降路1の最上階を除く昇降路上部、すなわち最上階から1階床下の昇降路1内に設けた電動ホイスト17によって既設の乗りかご14を下方階に昇降させることができる。したがって、エレベータの改修工事中においても利用者に不便さや不快さを感じさせることなく、改修作業の工程を行うことができる。また、電動ホイスト17という比較的簡便な装置の搬入で目的達成でき、作業性や安全性も図れる。また、エレベータの停止期間も短期間で済む。
【0036】
次に、本発明の第1の参考例を説明する。図5は、本発明の第1の参考例に係わるエレベータの昇降路の縦断面図である。この第1の参考例は、既設乗りかご14を仮設乗りかごとして、機械台22に設置されたウインチ21の動力で、最下階から作業床13が設置された階床の1階下までを昇降させてサービスさせ、このサービス期間中に作業床13において既設巻上機を新設巻上機に交換すると共に新設乗りかご8の組み立てを行うようにしたものである。
【0037】
図5において、図1に示した第1の実施の形態での電動ホイスト17の代わりにウインチ21を機械台22に取り付け、ソラセ車23を介してワイヤーロープ18で既設乗りかご14を吊り下げている。
【0038】
図6は、図5における既設乗りかご14部分の拡大断面図である。最上階から1階下の建物の床には機械台22が設けられ、その機械台22にはウインチ21が設置されている。機械台22のウインチ21の上部に当たる部分にはソラセ車23aが設けられ、そのソラセ車23aの取り付けられたビーム16はオーバーハングし、その端部はエレベータの出入口に対向する昇降路1の内壁まで延在している。そして、その内壁に固定されたビーム受け15の上部にビーム16を係合させ締結具で固定する。
【0039】
このビーム16には、ソラセ車23bが設けられており、既設乗りかご14より鉛直上方向にワイヤーロープ18を立ち上げ、そのワイヤーロープ18がソラセ車23bに接円するように設置される。ワイヤーロープ18は機械台22のウインチ21の上部に設けられたソラセ車23aを介してウインチ21に取り付けられ、既設乗りかご14を仮設乗りかごとして使用する。つまり、既設乗りかご14をウインチ21の動力で下方階を昇降させてサービスする。
【0040】
図7は、機械台22のオーバーハングしたビーム16を分割し、エレベータの出入口から対向する昇降路1内の内壁までの寸法L1と既設乗りかご14より鉛直上方向にワイヤーロープ18を立ち上げたワイヤーロープ芯から出入口に対向する内壁までの寸法L2との寸法変化に対応するようにしたものであり、ソラセ車23の取り付け位置を変えられるようにしたものである。
【0041】
オーバーハングしたビーム16は機械台22の部分で分割し、少し長めにして機械台22の上に乗るようにし、またソラセ車23a、23bの部分をも分割してビーム16の上に乗るように設置する。これにより、エレベータの出入口から昇降路1の対向する内壁まで寸法L1と、既設乗りかご14より鉛直上方向にワイヤーロープ18を立ち上げたワイヤーロープ芯から出入口に対向する内壁までの寸法L2との寸法変化に対応させる。
【0042】
このように、この第1の参考例では、まず、最上階から1階下の階床に設けられた機械台22にウインチ21を設置し、機械台22側にオーバーハングして最上階から2階下の昇降路1の内壁に架設されたビーム16にソラセ車23を取り付ける。そして、そのソラセ車23を介してウインチ21に取り付けられたワイヤーロープ18にて既設乗りかご14を吊り、既設乗りかご14を仮設乗りかごとしてウインチ21の動力で下方階を昇降させてサービスさせる。
【0043】
一方、最上階から1階下の昇降路1に新設巻上機への交換作業及び新設乗りかご8の組立作業を行うための作業床13を設け、仮設乗りかごのサービス期間中に作業床13において、既設巻上機を新設巻上機に交換すると共に新設乗りかご8の組み立てを行う。そして、その作業の終了後に新設乗りかご8を新設巻上機を介してメインロープ9にて吊り上げ、仮設乗りかごとして使用した既設乗りかご14及び作業床13を撤去すると共にウインチ21及びビーム16も取り除く。すなわち、すべての仮設用品を取り除く。
【0044】
この第1の参考例では、最上階から1階床下の機械台22に設けたウインチ21によって既設の乗りかご14を下方階に昇降させるので、エレベータの改修工事中においても利用者に不便さや不快さを感じさせることなく、改修作業の工程を行うことができる。また、ウインチ21という比較的簡便な装置の搬入で目的達成でき、作業性や安全性も図れる。また、エレベータの停止期間も短期間で済む。
【0045】
次に、本発明の第2の参考例を説明する。図8は、本発明の第2の参考例に係わるエレベータの昇降路の縦断面図である。この第2の参考例は、既設乗りかご14を仮設乗りかごとして、テレスコシリンダ24の動力で、最下階から作業床13が設置された階床の1階下までを昇降させてサービスさせ、このサービス期間中に作業床13において既設巻上機を新設巻上機に交換すると共に新設乗りかご8の組み立てを行うようにしたものである。
【0046】
図8において、テレスコシリンダ24は作動ストロークに限度があるので、図8では2個のテレスコシリンダ24を用いたものを示している。また、テレスコシリンダ24の駆動力についても限度があるので、図8の上部のテレスコシリンダ24には小型の仮設乗りかご14’を取り付けたものを示している。すなわち、仮設乗りかごを駆動する駆動装置としてテレスコシリンダ24は、その作動ストローク分の昇降しか出来ないので、階床が多い場合にはテレスコシリンダ24を複数個使用する。階床が少ない場合には、1個のテレスコシリンダ24を昇降路1の底部に設け、作業床13が設けたれた階床の1階下までサービスすることになる。
【0047】
図8に示すように、2個のテレスコシリンダ24を設けた場合には、その上層階のテレスコシリンダ24については、昇降路1の内壁にビーム受け15を取り付け、そのビーム受け15の上にビーム16を取り付けてテレスコシリンダ24を固定する。上部の仮設乗りかご14´は、既設乗りかご14よりも小形のものを採用し、仮設工事も短時間で済むようする。図9は、図8の上層階における小型の仮設乗りかご14’部分の拡大断面図である。図9では、テレスコシリンダ24が押し上げ側に作動した状態を示している。図10は、図9のB−B線での断面図であり、テレスコシリンダ4が引き下げ側に作動したときの状態を示している。
【0048】
一方、下層階のテレスコシリンダ24の最上段は、既設乗りかご14のかご下梁等に連結固定され、既設乗りかご14を仮設乗りかごとして使用する。図8では、最下階から上方階の1階及び2階を昇降させてサービスすることになる。
【0049】
また、それより上方階は、下層階の仮設乗りかご14の上部停止階(2階)の直上部階(3階)の昇降路内壁にビーム受け15を固定し、そのビーム受け15の上部にビーム16を介して上層階のテレスコシリンダ24を設ける。
【0050】
そして、上層階のテレスコシリンダ24の最上段には、既設ガイドレールを使用してガイドする既設乗りかご14より小型の乗りかご14’を仮設乗りかごとして設け、既設乗りかご14の上部停止階(2階)より1階床隔てた階床(4階)から上方階の1〜2階床を昇降させてサービスする。
【0051】
このように第2の参考例では、階床が少ない場合には1個のテレスコシリンダ24を昇降路1の底部に設け、そのテレスコシリンダ24の先端部に既設乗りかご14を取り付けて、最上階から2階下間での階床をサービスする。一方、テレスコシリンダ24を複数個設けた場合には、上部に位置するテレスコシリンダ24は昇降路1の内壁に架設されたビームにテレスコシリンダ24を取り付ける。そして、そのテレスコシリンダ24の先端部に既設乗りかご14又は小型の仮設乗りかご14’を取り付け、既設乗りかご14又は小型仮設乗りかご14’を仮設乗りかごとして、各々のテレスコシリンダ24の動力で各々のテレスコシリンダ24のストローク分の各階床を昇降させてサービスさせる。
【0052】
そして、仮設乗りかごのサービス期間中に作業床13において、既設巻上機を新設巻上機に交換すると共に新設乗りかご8の組み立てを行い、その作業の終了後に新設乗りかご8を新設巻上機を介してメインロープ9にて吊り、仮設乗りかごとして使用した既設乗りかご及び作業床を撤去すると共に、テレスコシリンダ24等の仮設用品を取り除く。
【0053】
この第2の参考例によれば、昇降路1の底部又は昇降路1の内壁に架設されたビームにテレスコシリンダ24を取り付け、テレスコシリンダ24のストローク分の各階床をサービスさせるので、エレベータの改修工事中においても利用者に不便さや不快さを感じさせることなく、改修作業の工程を行うことができる。また、テレスコシリンダ24という比較的簡便な装置の搬入で目的達成でき、作業性や安全性も図れる。また、エレベータの停止期間も短期間で済む。
【0054】
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。図11は、本発明の第2の実施の形態に係わるエレベータの昇降路の縦断面図である。この第2の実施の形態は、既設乗りかご14を仮設乗りかごとしてワインダー25の動力で、最下階から作業床13が設置された階床の1階下までを昇降させてサービスさせ、このサービス期間中に作業床13において既設巻上機を新設巻上機に交換すると共に新設乗りかご8の組み立てを行うようにしたものである。
【0055】
図11において、仮設乗りかごの駆動装置としてワインダー25が使用されている。仮設乗りかごとしての既設乗りかご14は、このワインダー25及びワイヤーロープ18を介して吊り下げられている。図12は、図11の既設乗りかご14部分の拡大断面図であり、図13は、図12のC−C線での断面図である。昇降路1の内壁にはビーム受15が取り付けられ、このビーム受け15にビーム16が取り付けられている。そして、このビーム16にワイヤーロープ18の端部がシャックル26で固定され、ワイヤーロープ18及びワインダー25を介して既設乗りかご14が吊り下げられている。
【0056】
このように、第2の実施の形態では、最上階から1階床下の昇降路1内の内壁にビーム受け15を固定し、そのビーム受け15の上部にビーム16を設置する。そして、ビーム16にはUボルト等を取り付けシャックル26でワイヤーロープ18を吊り下げる。そして、既設の乗りかご14にはワインダー25を設け、そのワインダー25にてワイヤーロープ18を保持駆動することによって、既設乗りかご14を仮設乗りかごとして下方階を昇降させてサービスさせる。
【0057】
すなわち、最上階から2階下の昇降路1の内壁に架設されたビーム16にワイヤーロープ18を介してワインダー25を取り付け、ワインダー25に巻き付けたワイヤロープ18にて既設乗りかご14を吊り、既設乗りかご14を仮設乗りかごとしてワインダー25の動力で下方階を昇降させてサービスさせる。そして、最上階から1階下の昇降路1に新設巻上機への交換作業及び新設乗りかごの組立作業を行うための作業床13を設け、仮設乗りかごのサービス期間中に作業床13において、既設巻上機を新設巻上機に交換すると共に新設乗りかご8の組み立てを行う。その作業が終了すると、新設乗りかご8を新設巻上機を介してメインロープ9にて吊り、仮設乗りかごとして使用した既設乗りかご14及び作業床13を撤去すると共にワインダー25等の仮設用品をすべて取り除く。
【0058】
この第2の実施の形態によれば、既設乗りかご14を仮設乗りかごとしてワインダー25の動力で、最下階から作業床13が設置された階床の1階下までを昇降させてサービスさせるので、エレベータの改修工事中においても利用者に不便さや不快さを感じさせることなく、改修作業の工程を行うことができる。また、ワインダー25という比較的簡便な装置の搬入で目的達成でき、作業性や安全性も図れる。また、エレベータの停止期間も短期間で済む。
【0059】
次に、本発明の第3の参考例を説明する。図14は、本発明の第3の参考例に係わるエレベータの昇降路の縦断面図である。この第3の参考例は、既設乗りかご14を仮設乗りかごとして、ピニオン27の動力でラック28に沿って、最下階から作業床13が設置された階床の1階下までを昇降させてサービスさせ、このサービス期間中に作業床13において既設巻上機を新設巻上機に交換すると共に新設乗りかご8の組み立てを行うようにしたものである。
【0060】
図14において、仮設乗りかごとしての既設乗りかご14の駆動装置として、ピニオン27及びラック28を使用したもので、ピニオン27は既設乗りかご14のかご下に取り付けられ、ラック28はガイドレール29に取付金具30で固定されている。図15は、図14の既設乗りかご14部分の拡大断面図である。
【0061】
既設乗りかご14の下梁等のかご下には、ピニオン27を備えた駆動部を設け、昇降路1内には既設のガイドレール29に取付金具30を介して案内用のラック28を設けている。これにより、ピニオン27がラック28と係合し電動によってピニオン27がラック28を昇降し、既設乗りかご14を仮設乗りかごとして最上階から2階床下の下方階を昇降させてサービスする。
【0062】
すなわち、この第3の参考例では、昇降路1の下部から作業床13の下部に鉛直にラック28を設け、既設乗りかご14の下部にラック28に係合するピニオン27を設け、既設乗りかご14を仮設乗りかごとしてピニオン27の動力で下方階を昇降させてサービスさせる。そして、最上階から1階下の昇降路1に新設巻上機への交換作業及び新設乗りかごの組立作業を行うための作業床13を設け、仮設乗りかごのサービス期間中に作業床13において、既設巻上機を新設巻上機に交換すると共に新設乗りかご8の組み立てを行宇。その作業が終了すると、新設乗りかご8を新設巻上機を介してメインロープ9にて吊り、仮設乗りかごとして使用した既設乗りかご14及び作業床13を撤去すると共にラック28やピニオン27等の仮設用品のすべてを取り除く。
【0063】
この第3の参考例によれば、既設乗りかご14を仮設乗りかごとしてピニオン27の動力でラック28に沿って駆動し、最下階から作業床13が設置された階床の1階下までを昇降させてサービスさせるので、エレベータの改修工事中においても利用者に不便さや不快さを感じさせることなく、改修作業の工程を行うことができる。また、ピニオン27及びラック28という比較的簡便な装置の搬入で目的達成でき、作業性や安全性も図れる。また、エレベータの停止期間も短期間で済む。
【0064】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、既設乗りかごを仮設乗りかごとして使用し、仮設乗りかごの動力源として比較的簡便な装置を上方階に設けているので、その下方階について仮設乗りかごを昇降サービスさせることができる。したがって、利用者に不便さや不快さを与えることもない。
【0065】
また、仮設乗りかごをサービスしている間に、平行して新設の巻上機及び新設の乗りかごの入れ替え改修工事ができ、効率よく改修工事工程をこなすことができる。仮設用品の撤去に際しエレベータを停止する期間も1〜2日の短期間で出来る。
【0066】
このように、本発明では、昇降路の最上階で新設乗りかごの組み立てが行え、その下方階を仮設乗りかごを昇降させて利用者へのサービスができる。このことから、利用者に不便さや不快さを与えることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わるエレベータの昇降路の縦断面図である。
【図2】図1の既設乗りかご部分の拡大断面図である。
【図3】図2のA−A線での断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態による改修方法を実施する前の状態を示すエレベータの昇降路の縦断面図である。
【図5】 本発明の第1の参考例を係わるエレベータの昇降路の縦断面図である。
【図6】図5の既設乗りかご部分の拡大断面図である。
【図7】 本発明の第1の参考例でのビームを分割した場合の既設乗りかご部分の拡大断面図である。
【図8】 本発明の第2の参考例に係わるエレベータの昇降路の縦断面図である。
【図9】図8の上層階における小型の仮設乗りかご部分の拡大断面図である。
【図10】図9のB−B線での断面図である。
【図11】 本発明の第2の実施の形態に係わるエレベータの昇降路の縦断面図である。
【図12】図11の既設乗りかご部分の拡大断面図である。
【図13】図12のC−C線での断面図である。
【図14】 本発明の第3の参考例に係わるエレベータの昇降路の縦断面図である。
【図15】図14の既設乗りかご部分の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 昇降路
2 機械室
3 マシンビーム
4 巻上機
5 マシンベッド
6 ソラセシーブ
7 つり合いおもり
8 新設乗りかご
9 メインロープ
10 メインシーブ
11 受台
12 床ビーム
13 作業床
14 既設乗りかご
15 ビーム受け
16 ビーム
17 電動ホイスト
18 ワイヤーロープ
19 緩衝器
20 角材
21 ウインチ
22 機械台
23 ソラセ車
24 テレスコシリンダ
25 ワインダー
26 シャックル
27 ピニオン
28 ラック
29 ガイドレール
30 取付金具

Claims (2)

  1. ロープ式エレベータの既設乗りかごと既設巻上機とを新設乗りかごと新設巻上機とに改修するエレベータの改修方法において、
    最上階から2階下の昇降路の内壁にビーム受けを取り付け、前記ビーム受けにビームを架設し、架設されたビームに電動ホイストを取り付け、
    前記電動ホイストのフックブロックに前記既設乗りかごをワイヤーロープにて吊り、前記既設乗りかごを仮設乗りかごとして前記電動ホイストの動力で下方階を昇降させてサービスさせ、
    前記最上階から1階下の昇降路に前記新設巻上機への交換作業及び前記新設乗りかごの組立作業を行うための分割された作業床部材が敷き詰められて形成された作業床を設け、
    前記仮設乗りかごのサービス期間中に前記作業床において前記既設巻上機を前記新設巻上機に交換すると共に前記新設乗りかごの組み立てを行い、
    その作業の終了後に前記新設乗りかごを前記新設巻上機を介してメインロープにて吊り、
    前記仮設乗りかごとして使用した前記既設乗りかご及び前記作業床を撤去すると共に前記電動ホイストや前記ビーム及び前記ビーム受けもすべて取り除くようにしたことを特徴とするエレベータの改修方法。
  2. ロープ式エレベータの既設乗りかごと既設巻上機とを新設乗りかごと新設巻上機とに改修するエレベータの改修方法において、
    最上階から2階下の昇降路の内壁にビーム受けを取り付け、前記ビーム受けにビームを架設し、架設されたビームにワインダーを取り付け、
    前記ワインダーに巻き付けたワイヤロープにて前記既設乗りかごを吊り、
    前記既設乗りかごを仮設乗りかごとして前記ワインダーの動力で下方階を昇降させてサービスさせ、
    前記最上階から1階下の昇降路に前記新設巻上機への交換作業及び前記新設乗りかごの組立作業を行うための分割された作業床部材が敷き詰められて形成された作業床を設け、
    前記仮設乗りかごのサービス期間中に前記作業床において前記既設巻上機を前記新設巻上機に交換すると共に前記新設乗りかごの組み立てを行い、
    その作業の終了後に前記新設乗りかごを前記新設巻上機を介してメインロープにて吊り、
    前記仮設乗りかごとして使用した前記既設乗りかご及び前記作業床を撤去すると共に前記ワインダーや前記ビーム及び前記ビーム受けもすべて取り除くようにしたことを特徴とするエレベータの改修方法。
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