JP3871838B2 - 自動排水装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴槽や洗面台の底面に取付けられる排水栓を迅速,確実に開閉操作できる自動排水装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、浴槽や洗面台に開口した排水口を排水栓により開栓または閉栓する場合、排水栓と連接したチェーンを操作することにより、前記排水栓を排水口に抜差するものが一般的によく知られている。前記のように浴槽や洗面台の排水口を開閉栓する場合、使用者は排水栓と連接するチェーンを手に取ってこれを操作することにより排水栓を排水口に抜差するため、特に排水口を閉栓する際、排水栓を排水口に対して隙間を形成することなく水平に嵌込む作業は非常に煩わしく不便であった。
【0003】
また、前記排水栓と連接するチェーンは、使用者が手に取って排水栓を開閉操作しやすいように、ある程度の長さの余裕(弛み)をもって排水栓に連接されているため、使用者が入浴する際、誤って手や足をチェーンに引掛けて、排水栓を排水口から抜栓または傾斜(排水栓と排水口の間に隙間ができる状態)させてしまい、排水口からの漏水を誘発するという問題もあった。
【0004】
このような場合、使用者は浴槽からの漏水を阻止すべく、通常、排水栓によって排水口を急いで閉塞しようとするが、浴槽や洗面台内に湯を張った状態で排水栓を排水口に嵌込む場合、排水口から排水される水の水勢と排水栓にかかる水圧とにより、前記排水栓を排水口に傾けることなく水平に嵌込むことは非常に難しく、迅速に排水口を閉栓することができなかった。
【0005】
さらに、浴槽内の湯を排水する場合、湯量が多いときなどには、使用者は、排水栓と連接するチェーンを、浴槽内の残湯に手を浸して引張ることにより排水栓を抜栓する必要があるが、多人数が利用した後の残湯に手を浸すことは、操作者にとって非常に抵抗感がある。また、浴槽内に吊設したチェーンは、浴槽内を掃除する際、掃除道具等が引掛かり非常に邪魔になる等、種々の問題点があった。このため、近年、排水栓をチェーンによって操作せず外部から自由に開閉栓できる排水装置が望まれていた。
【0006】
前記問題に鑑み、排水栓を外部から開閉操作する排水装置として、例えば、図15に示すようなものが提案されている。図15に示す排水装置は、浴槽1の底面に開口した排水口2と連通して排水管3を設け、前記排水管3内には、排水栓4を上端に止着した支持軸5を収容し、一方、浴槽1のリム部最上縁1aには、手動操作用の手動ボタン6を突出させた操作軸7を備え、この操作軸7と前記支持軸5とは、枢軸8aを中心として回動する連結杆8により連結されている。
【0007】
そして、前記排水栓4を開閉操作する場合、前記手動ボタン6を2点鎖線で示す位置まで押下げると、排水栓4が同じく2点鎖線で示す位置まで上昇して排水口2を開口し、逆に、前記手動ボタン6を図15の実線で示す位置まで手動で引上げると、排水栓4は実線で示す位置まで下降して、排水口2を閉塞する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図15に示す排水装置は、浴槽1のリム部最上縁1aから突出する手動ボタン6を押引き操作することにより、浴槽1底面に開口した排水口2を排水栓4により容易に開閉栓することができ、特に排水口2を排水栓4で閉栓する際、排水栓4は排水口2に対して傾いて嵌込まれることはなく、入浴時に誤って手動ボタン6を押して排水栓4を開栓してしまった場合も、即座に前記手動ボタン6を引上操作することにより、迅速・確実に排水栓6を排水口4に嵌込んで、浴槽1内の湯が排水口4から漏湯するのを防止することができる。さらに、入浴後、浴槽1内の残湯を排水する際にも、汚れた残湯の中に手を入れる必要はなく、また、浴槽1内を掃除する際、チェーンなどに邪魔されることなく清掃できるので、便利である。
【0009】
然るに、図15に示す排水装置においては、一度開栓した排水栓4を閉栓する際、手動ボタン6を一度引戻す必要から、手動ボタン6は浴槽1のリム部最上縁1aより上方に突出して取付けなければならないが、これでは幼児等が入浴する際、前記手動ボタン6に手や足を誤って引掛けることにより浴室内で転倒して怪我をすることを考慮すると、必ずしも使用者の安全が十分に確保されていないという問題があった。
【0010】
さらに、前記手動ボタン6がリム部最上縁1aから突出して取付けられていることにより、幼児等がいたずらして前記手動ボタン6を押す可能性が高く、排水栓4を開栓して浴槽1内の湯を誤って排水してしまうという問題もあった。
【0011】
本発明は、前記の問題点を解決するようにしたもので、排水栓の開閉操作を手動あるいはスイッチ操作によって迅速・容易に、かつ、確実に行うようにした自動排水装置の提供を目的とする。
【0012】
【問題を解決するための手段】
請求項1記載の自動排水装置は、排水栓を浴槽底面に設け、前記排水栓の開閉動作を操作する操作部には、手動操作を行うための手動ボタンと前記手動ボタンの押動操作によって前記排水栓側へ動力を伝達する操作ワイヤーを有し、前記排水栓にはその開栓状態を保持する保持手段とを備えた排水装置において、前記操作部の手動ボタンと排水栓に動力を伝達する操作ワイヤー間に、前記操作ワイヤーを往復動する動力伝達手段を介在させ、前記動力伝達手段は、手動ボタンの押下げと連動して前記操作ワイヤーを押下する操作軸と、前記操作軸を所定の長さ寸法で半裁して形成した切欠面と、前記切欠面を挿通して上下方向にのみ昇降滑動する被係合部材と、前記被係合部材の側面に穿設した横長な係合溝に横移動可能に係合するアーム部と、このアーム部を回動駆動して前記操作軸を被係合部材を介して押下する電動機と、押下操作した操作軸を所定位置まで上動させるばね部材を備えて構成し、更に、前記被係合部材の側面に穿設した係合溝は、この係合溝に係合するアーム部と電動機の出力軸との軸心距離の少なくとも2倍の横寸法を有する長さで構成した。
【0013】
請求項2記載の自動排水装置は、請求項1記載の自動排水装置において、前記動力伝達手段は、排水栓の位置と連動して位置を可変する磁性部材と、前記磁性部材の磁力に反応して投入・開放動作するスイッチング手段とを備えて構成され、しかも、前記スイッチング手段の投入・開放状態より排水栓の開閉状態を認識し、前記排水栓が開状態であり、かつ、給水または排水を指示する操作手段からの給水指示があった場合、および排水栓が閉状態であり、かつ、前記操作手段からの排水指示があった場合、電動機を駆動する信号を出力し、前記排水栓が開状態であり、前記操作手段から排水指示があった場合、および排水栓が閉状態で、前記操作手段から給水指示があった場合は、電動機を駆動しない信号を出力する制御手段を具備して構成した。
【0014】
請求項3記載の自動排水装置は、請求項記載の自動排水装置において、前記操作軸は、この操作軸とともに上下動し、該操作軸が抜落することを防止する抜落防止部材を備えて構成した。
【0015】
請求項4記載の自動排水装置は、請求項記載の自動排水装置において、前記磁性部材は、手動ボタンに取付けて構成した。
【0016】
請求項5記載の自動排水装置は、請求項2または3記載の自動排水装置において、前記磁性部材は、抜落防止部材に取付けて構成した。
【0017】
請求項6記載の自動排水装置は、請求項3または5記載の自動排水装置において、前記抜落防止部材は、一端を操作軸に固定するとともに、他端にU字状の切欠を形成し、その切欠には電動機の出力軸を挿通させて構成した。
【0018】
請求項7記載の自動排水装置は、請求項記載の自動排水装置において、前記被係合部材は、一端を被係合部材に止着し電動機が前記アーム部を回転駆動して被係合部材を押下した際、前記抜落防止部材を押下させる連動片を備えて構成した。
【0021】
本発明の自動排水装置は、排水栓を開閉する場合、頂部を浴槽のリム部と平行させた手動ボタンを押動するか、操作パネル上のスイッチを投入操作することにより、迅速・容易に、かつ、確実に開閉操作することができる。また、前記手動ボタンは排水栓を開栓,閉栓する際、手動あるいはスイッチによる投入動作を行う場合においても、従前の如く手動ボタンを浴槽リム部上端から突出して取付ける必要は全くないので、入浴時に手足を引掛けて怪我をするという問題を確実に解消することができる。更に、前記手動ボタンなどを備えた操作部と排水栓間を連動させる操作ワイヤーは、浴槽裏に配設して取付けることができるため、浴槽内には排水栓を吊設するチェーンなどを必要としない。従って、入浴時または清掃時に際して邪魔になるものは一切存在しないので利便である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1ないし図11により説明する。図1は本発明の自動排水装置Aを、浴槽用排水栓の開閉手段として実施した例について示すもので、前記自動排水装置Aは、浴槽9のリム部の最上縁9aに取付けられて、浴槽9の底面9bに設けられた排水栓10を自由に開閉操作する操作部11と、浴槽9の底面9b下側の空所に設置されて、前記排水栓10の開栓状態を保持するロック機構12と、前記操作部11とロック機構12とを駆動連結する長さ方向に剛性を有する操作ワイヤー13とによって概略構成されている。
【0023】
また、図1で示す14は、浴槽9のリム部内において、操作部11とロック機構12とを連接する操作ワイヤー13を挿通保持するために配設した挿通管で、その上方端は操作部11の下方端(図示せず)に連結し、下方端は浴槽9の排水口15と連通する排水管16に連接されている。また、前記自動排水装置Aを構成するロック機構12は、前記排水管16内において、浴槽9の底面9b下側に止ねじ等の固定手段を用いて止着されており、操作部11により排水栓10が開栓されたとき、その開栓状態を保持するよう構成されている。
【0024】
つづいて、前記操作部11の構造を図2により説明する。図2は前記操作部11の要部切欠断面図を示し、17は浴槽9のリム部最上縁9aに穿孔した嵌込孔18に嵌込まれ、内周側に手動操作用の押ボタン19(以下、手動ボタンと記載する)を、その頂部をリム部最上縁9aと平行させた状態で上下動可能に取付けた有底筒状の案内筒で、この案内筒17の底面中央には、前記手動ボタン19に連結した操作軸20を挿通する軸通孔17aが開口している。
【0025】
そして、前記案内筒17には、浴槽9のリム部最上縁9aを、案内筒17の掛止片17bとの間で挟持した状態で収容筒21がねじ止されており、この収容筒21の側面には、電動機22を収容した駆動部収容筐23が、図4に示すように、締付ねじ24により締着保持されている。
【0026】
前記収容筒21の下端狭隘部21aには、上端の円板部25aと中空状の筒部25bから構成されるガイド筒25が取付けられ、前記ガイド筒25にはその中空部に傘部26aを備えた連結軸26が上端を収容筒21内に進入させ、前記操作軸20の下端と当接している。
【0027】
前記操作軸20と連結軸26の結合部には、電動機22の回転を減速機構を介して出力する出力軸27の回転運動を、前記操作軸20の上下運動に変換するための連動部28が取付けられている。さらに、前記ガイド筒25の下端開口部には、上端外周にねじ部を形成した被覆部材29が、操作ワイヤー13をガイド筒25内に引入した状態で螺着されており、前記操作ワイヤ13は、ガイド筒25の中空部にて連結軸26の傘部26a先端に圧着固定されている。
【0028】
前記ガイド筒25の中空部には、被覆部材29上においてばね部材30が長手方向に前記操作ワイヤー13を挿通して配置されており、前記ばね部材30はその上端が連結軸26の傘部26aとの間に所定の空間が保持される長さ寸法で形成されている。
【0029】
図2に示す31は、前記手動ボタン19に具備されて、所定の磁気力を備えた永久磁石などの磁性部材を示し、32は駆動部収容筐23に形成した張出部23a上に取付けられて、前記磁性部材31の磁気力に反応してスイッチング動作する、例えば、リードスイッチなどからなる手動ボタン19の位置検出手段(排水栓10の位置検出手段)である。
【0030】
次に、前記連動部28の構成を図3により説明する。図3(a)は前記連動部28を、図2のY−Y’矢視方向から示す図であり、この図3(a)で示す33は、操作軸20に沿って上下方向に所定の距離滑動するよう取付けた被係合部材である。この被係合部材33の一側面(図2の電動機22が位置する方向の側面)には、電動機22の出力軸27先端に嵌着した、係合部材34のアーム部34a(係合部材34は、円柱状のアーム部34aと、出力軸27先端に形成した鍵突起27aを嵌合固定する鍵溝34cを備えた、例えば、長円状の支持部34bとによって構成する)が係合する係合溝35が穿設され、この係合溝35は図3(a)に示すように、その横幅寸法を電動機22の出力軸27の軸中心とアーム部34aの軸中心間距離(図3(a)のX)の2倍以上の長さ寸法を有して形成されている。
【0031】
図3(b)は、前記連動部28を図2のZ−Z’矢視方向から示す図であり、電動機22の出力軸27の先端には、前記のように係合部材34の基部を構成する長円状の支持部34bが、鍵溝34cを出力軸27の鍵突起27aに嵌着して固定され、前記支持部34bに垂設するアーム部34aは、その先端を被係合部材33の係合溝35の底面35aと当接しない位置で前記係合溝35に沿って横方向に滑動可能に係合されている。
【0032】
また、前記被係合部材33には、操作軸20の一側面を一定の長さ半裁して形成した切欠面36aを貫通させ、この切欠面36aの存在により前記操作軸20に対して被係合部材33が昇降動作はするものの、回動することを阻止している。前記操作軸20にはさらに切欠面36aの他に、図2に示す手動ボタン19との止着部にも切欠面36bを形成して、手動ボタン19が操作軸20に対して回転することを防止している。なお、本発明では、前記操作軸20とこれを半裁して形成した切欠面36a、および、連動部28とこの連動部28を電動駆動する電動機22、さらには、押下した操作軸20を上方付勢するばね部材30を用いて動力伝達手段を構成する。
【0033】
次に前記操作部11を組立てる場合について説明する。図2に示す操作部11を組立てる際、最初に、収容筒21内の下部に設けた狭隘部21aに上方からガイド筒25の筒部25bを嵌込み、前記ガイド筒25の円板部25aと前記狭隘部21a間を止着ねじ37にて固定する。その後、被覆部材29の孔部29a内を通した操作ワイヤー13を、ばね部材30内を挿通させた後に連結軸26の傘部26aに圧着固定し、この操作ワイヤー13を圧着固定した連結軸26の上端をガイド筒25の筒部25b下端開口部から収容筒21内に進入させる。
【0034】
そして、前記ガイド筒25の筒部25b下端開口部に被覆部材29を螺着することにより、前記ばね部材30はガイド筒25の筒部25b内にて被覆部材29上に載置した状態で取付けられる。つづいて、前記収容筒21内に進入させた連結軸26の上端に被係合部材33の挿通孔33aを嵌込み、前記被係合部材33の係合溝35に、係合部材34のアーム部34aを係合させる。
【0035】
このとき、前記係合部材34の支持部34b鍵溝34cには、図3(a)に示すように出力軸27の鍵突起27aが嵌合固定されており、前記出力軸27の他端は収容筒21の挿通孔38との間をOリング27bによって防水されて、前記挿通孔38から外部へ突出している。この出力軸27の突出端に電動機22を連動可能に組付け、前記電動機22を収容筒21の側面に固定ねじ39によって締付固定することにより、被係合部材33は連結軸26上に、出力軸27および係合部材34を介して支持される。
【0036】
つづいて、前記収容筒21の側面に取付けた電動機22の外側から電動機22を収容する駆動部収容筐23をパッキン24aを介して当接し、この状態で図4に示すように、締付ねじ24を用いて収容筒21の図示しない取付耳に止着することにより、電動機22を防水構造で被覆する。そして、前記収容筒21を浴槽9のリム部最上縁9aに形成した嵌込孔18の下側から緩衝用のパッキン40を介してあてがい、前記嵌込孔18に案内筒17をねじ込むようにして収容筒21の上部に形成したネジ部(図示せず)に螺合することにより、収容筒21は浴槽9のリム部最上縁9aに緩衝用のパッキン40を介して取付けられる。
【0037】
収容筒21の浴槽9への取付けが完了したら、操作軸20を下方へ向けて止着した手動ボタン19を、前記操作軸20の下端が軸通孔17aを通った後、被係合部材33の上端から挿通孔33aを貫通して連結軸26の上端に当接するように、案内筒17内周側に嵌挿して、図2に示す操作部11の組立てを終了する。このとき、被係合部材33には操作軸20の切欠面36aが嵌込まれることにより、前記被係合部材33は操作軸20の切欠面36a上を回動することなく上下方向に滑動可能に取付けられる。なお、磁性部材31と位置検出手段32は、操作部11を組立てる以前に、予め前記手動ボタン19と駆動部収容筐23に取付けておくものとする。
【0038】
次に、図5は排水栓10のロック機構12を示しており、図5において41は排水管16内に遊合されて、止ねじ42により排水管16とともに浴槽9の底面9bに固定された本体筒で、43は前記本体筒41の内壁面軸方向に沿って、周方向に複数条形成したガイド片である。44は一端を排水栓10に止着し、他端を排水口15を通して本体筒41内に遊嵌した軸杆であり、45は前記軸杆44の下部を中空状に穿設した押動孔で、この押動孔45の上端には、本体筒41下端開口部から挿入した操作ワイヤー13の先端が当接している。
【0039】
46は前記軸杆44の下部外周にこれと一体的に固定した止着環であり、47は前記止着環46の上方にて、前記軸杆44に回転および上下動可能に取付けた可動環である。46a,47aは前記止着環46と可動環47の外周側にそれぞれ形成されて、前記ガイド片43に嵌合保持される突片を示し、また、46b,47bは止着環46の上端と可動環47の下端にそれぞれ噛合可能に形成した鋸刃状の噛合歯である。43bは前記ガイド片43の上端に形成した鋸刃状の噛合歯である。
【0040】
48は前記軸杆44の胴央(可動環47の上方近傍)に突設した鍔片で、この鍔片48と浴槽9底面9bとの間には、前記排水栓10が開栓したとき、これを閉塞する方向に付勢するばね部材49を介挿することにより、ロック機構12は構成されている。
【0041】
つづいて、前記自動排水装置Aによって排水栓10を電動または手動操作により開栓する動作について説明する。まず最初に、前記排水栓10を電動により開操作する場合、自動排水装置Aの操作部11が図2の状態にあるとき、即ち、手動ボタン19がリム部最上縁9aに位置しているとき、浴槽9の底面9bにある排水栓10は図5に示すような閉栓状態にある。この状態で、図2に示す操作部11の電動機22を駆動すると、前記電動機22は内部に収納した図示しない減速歯車からなる減速機構を介して出力軸27をゆっくりと回転させる。
【0042】
前記出力軸27の回転駆動によって、出力軸27の先端に嵌合された係合部材34は、そのアーム部34aを出力軸27の軸心回りに回転させ、図3(a)に示す被係合部材33の係合溝35内を、例えば、時計方向に回動する。そして、前記アーム部34aが係合溝35の下面に接触し、かつ、係合溝35内を図3(a)の右方向に移動すると、前記被係合部材33は図2に示す操作軸20の切欠面36aに沿って降下し、図2,6で示すように、前記切欠面36aが挿通する被係合部材33の挿通孔33a頂部に設けた突部33bが、連結軸26の頭部26bに当接し、連結軸26を下方へ押下げる(図6参照)。
【0043】
これにより、連結軸26は所定距離(連結軸26の傘部26aとばね部材30間の空間)下降した後、ばね部材30に衝接し、前記ばね部材30の付勢力に抗して、操作ワイヤー13を下方へ押動する。
【0044】
前記操作ワイヤー13は連結軸26によって下方に押動されると、浴槽9のリム部内に配管した挿通管14内を通って、図5に示すロック機構12の軸杆44をばね部材49の付勢力に抗して押上げる。これにより、排水栓10は図7に示す2点鎖線の位置まで上動するが、前記軸杆44が押上げられる過程において、これと固定される止着環46は、鋸刃状の噛合歯46bが可動環47の噛合歯47bに当接し、突片46a,47aが本体筒41内壁に形成したガイド片43に嵌合されていることにより、回転することなく軸杆44とともに上方へ押上げられる。
【0045】
前記軸杆44および排水栓10が図7に示す2点鎖線の位置まで上動すると、可動環47は突片47aをガイド片43から解放して回転可能となり、止着環46の噛合歯46b上を滑落して、軸杆44を中心として微小角度回動する。一方、図6に示す出力軸27が1回転すると、出力軸27に嵌合した係合部材34のアーム部34aは、図3(a)に示す係合溝35の上面に衝接して、被係合部材33を図8に示す位置、即ち、被係合部材33の下面が連結軸26の頭部26bと一致する位置付近まで上動させる。
【0046】
この結果、前記連結軸26は、被係合部材33の突部33bとの当接が解けて下方へ押下げられることがなくなるため、傘部26aに衝接しているばね部材30の付勢力により上動し操作ワイヤー13の押下動作を終了する。前記操作ワイヤー13の押下動作が終了すると、図7に示す排水栓10および軸杆44は、自重とばね部材49の付勢力によって降下する。
【0047】
然るに、前記排水栓10および軸杆44が図7に示す2点鎖線の位置から実線で示す位置まで降下すると、軸杆44に対して微小角度回動した可動環47の噛合歯47bがガイド片43に形成した噛合歯43b上に係合される結果、軸杆44がさらに降下しようとしても、可動環47の上端に軸杆44に突設した鍔片48が受止められ、軸杆44,排水栓10が降下するのを阻止して排水栓10の開栓状態を保持する。
【0048】
前記排水栓10の開栓状態が保持された状態では、図8に示す手動ボタン19と操作軸20および連結軸26は、ばね部材30により押上げられる位置、即ち、ばね部材30の付勢力と手動ボタン19,操作軸20および連結軸26の自重とが釣合う位置まで上動して停止する。このとき、前記被係合部材33は、排水栓10を開栓するために1回転した出力軸27の動きと連動して、図2に示す初期位置(排水栓10が閉栓状態にある位置)と同位置(図8に示す位置)まで上動しているが、手動ボタン19は被係合部材33が操作軸20に形成した切欠面36a上を滑動可能に構成されているため、図6に示す最大押下位置から図8に示すやや上昇した位置(ばね部材30によって上動される位置)で停止することとなり、操作者は前記手動ボタン19の投入状態より、排水栓10が開栓されていることを容易に認識することができる
【0049】
次に、前記排水栓10を電動操作により閉栓する際は、再度、図8において電動機22を駆動すると、電動機22は出力軸27を回転して、前述した排水栓10の開栓動作時と同様に、係合部材34のアーム部34aにより被係合部材33を下動させる(図6参照)。この結果、再び前記操作ワイヤー13が押動され、図7に示す排水栓10は、実線で示す位置から2点鎖線で示す位置まで再び上動する。
【0050】
前記排水栓10の上動により、排水栓10の開栓保持時にガイド片43の上端と係合状態にあった可動環47は、鋸刃状に形成した噛合歯47bがガイド片43の噛合歯43b上を滑落することにより、軸杆44を中心として微小角度回転し、ガイド片43との係合状態が解除される。そして、図6に示す電動機22の出力軸27がさらに回転して被係合部材33を図2に示す初期位置に復帰すると、図7に示す排水栓10は、軸杆44の自重とばね部材49の付勢力により、止着環46と可動環47をその突片46a,47aを介してガイド片43に沿って降下させる。
【0051】
この一連の動作によって、前記排水栓10は図7に示す2点鎖線の位置から図5に示す原位置まで下降し、排水口15を閉塞する。前記排水栓10が閉栓されると、軸杆44の押動孔45内に挿入した操作ワイヤー13は、前記押動孔45の上端面により下方へ押出される状態で作動し、浴槽9リム部内の挿通管14内を介して図2に示す連結軸26の傘部26aを押上げる。
【0052】
この操作ワイヤー13による押上力とばね部材30の付勢力によって、前記連結軸26は操作軸20を介して、手動ボタン19を浴槽9のリム部最上縁9aに復帰させることができ、操作者は前記手動ボタン19がリム部最上縁9aにあることを視認することで、排水栓10が閉栓状態にあることを確実に認識することができる。
【0053】
以上説明したように本発明の排水装置は、電動で排水栓10の開閉操作する場合、操作者は図示しない駆動スイッチを投入することにより操作部11の電動機22を駆動して、出力軸27を1回転させることにより、排水栓10の開栓と閉栓を迅速・容易に切換えることができ、また、前記排水栓10の開栓時、手動ボタン19は案内筒17内の深所に位置し、排水栓10の閉栓時は案内筒17内の上面に位置するため、操作者は排水栓の開閉栓状態を手動ボタン19の位置状況により容易に認識することができる。
【0054】
つづいて、図2に示す操作部11によって排水栓10を手動で開閉操作する場合について説明する。図2に示す操作部11の手動ボタン19を図9に示すように投入すると、前記手動ボタン19と止着した操作軸20は、被係合部材33の挿通孔33aを滑動し、これと連結する連結軸26を直接下方へ押下げる。この押下動作により連結軸26は、操作ワイヤー13をばね部材30の付勢力に抗して、図5に示す排水栓10のロック機構12側へ押動する。
【0055】
操作ワイヤー13の押動によって前記ロック機構12は、操作ワイヤー13により軸杆44を図7の2点鎖線で示す位置まで押上げる。この際、前記したように、可動環47が突片47aをガイド片43から解放することにより軸杆44を中心として回動し、ガイド片43の上端に形成した噛合歯43bに係合される。これにより、操作者が図9に示す手動ボタン19から手を離して、操作ワイヤー13がロック機構12側に押出されなくなっても、前記排水栓10は図7に2点鎖線で示す位置から実線で示す位置まで降下するものの、軸杆44の鍔辺48が前記可動環47の上端に衝接しているため、これ以上降下せず、良好に開栓状態を保持できる。
【0056】
そして、操作者が手動ボタン19から手を離すと、図9に示す連結軸26は下方への押動力がなくなるため、連結軸26の傘部26aに当接するばね部材30の付勢力により、図9に示す位置から図8に示す位置(ばね部材30の付勢力により上動する位置)まで上動し、その結果、手動ボタン19は図9に示す最大押下位置からやや上昇した位置(図8参照)にて停止し、操作者は前記手動ボタン19を視認することで排水栓10の開栓状態を認識できる。つづいて、前記の如く手動開栓した排水栓10を手動により閉栓する際は、再度、図8の位置にある手動ボタン19を押動することにより、操作軸20を介して連結軸26先端の傘部26aに圧着した操作ワイヤー13を、図7に示す排水栓10のロック機構12側へ押出する。
【0057】
前記ロック機構12側に押出された操作ワイヤー13は、軸杆44の押動孔45の上端面に衝接してこれを上方へ押動し、排水栓10を図7に2点鎖線で示す位置まで押上げる。このとき、排水栓10の開栓保持状態において係合していた可動環47とガイド片43との係合が解かれ、前記排水栓10と軸杆44は、自重とばね部材49の付勢力によって下方へ押下げられ、前記排水口15は排水栓10により閉塞される。
【0058】
すると、前記排水栓10の閉栓動作にともない軸杆44の押動孔45上端面に当接する操作ワイヤー13は、図8に示す操作部11側へ押返されて、ばね部材30とともに連結軸26を上方へ押上げる。この連結軸26の上動により、手動ボタン19は操作軸20を介して図2に示す浴槽9リム部上端縁9aの位置に復帰する。
【0059】
つまり、本発明の排水装置において、排水栓10を手動操作によって開閉する場合、操作者は浴槽9のリム部上端縁9aに設置した手動ボタン19を押動操作することにより、排水栓10の開栓および閉栓状態を順次切換えることができる。また、前記排水栓10の開閉操作において、例えば、電動により開栓した排水栓10を手動により閉栓したり、逆に手動で開栓した排水栓10を電動操作により閉栓するようにしてもよいことは言うまでもない。
【0060】
図10は本発明の自動排水装置Aを制御する制御装置を示し、図10において、50は例えば、浴室の壁面に設置されて、浴槽9への給・排水を指示するスイッチ50a,50bを備えた操作パネルを示し、また、51は電動機22と排水栓10の位置検出手段32および操作パネル50を制御するためのコントローラで、52は前記電動機22およびコントローラ51に電力を供給する電源である。
【0061】
そして、今、排水栓10が開栓した状態にあるとき、操作パネル50の給水スイッチ50aを投入すると、操作部11の手動ボタン19は図8に示すように、案内筒17の深所に位置しているため、磁性部材31によって発生する磁束が位置検出手段32を確実に通過して図示しないリードスイッチを投入することになる。すると、前記コントローラ51は、リードスイッチの投入により、排水栓10の開栓状態を認識し、これにより、例えば、図11に示すテーブルデータにしたがって、電動機22の出力軸27を1回転して排水栓10を閉栓する。
【0062】
前記排水栓10が閉栓状態にあるとき、操作パネル50の給水スイッチ50aが投入された場合、操作部11の手動ボタン19は、図2に示す案内筒17内の上面に位置しているため、磁性部材31からの磁束は位置検出手段32を通過することがないためリードスイッチは投入されない。従って、コントローラ51は、リードスイッチの開放により排水栓10の閉栓状態を認識し、図11に示すデータテーブルにより電動機22を駆動することなく、排水栓10の閉栓状態を維持する。
【0063】
また、前記排水栓10が閉栓状態にあり、かつ、排水スイッチ50bが投入された場合、コントローラ51はリードスイッチの開放により排水栓10の閉栓状態を認識し、電動機22の出力軸27を1回転させて排水栓10を開栓する。さらに、前記排水栓10が開栓した状態で排水スイッチ50bが投入された場合、コントローラ51はリードスイッチの投入により排水栓10の開栓状態を認識し、電動機22に対して停止信号を送信して、排水栓10の開栓状態を保持する。
【0064】
このように、本発明の自動排水装置Aは、コントローラ51により排水栓10の開閉と浴槽9への給・排水操作が的確に制御できるため、操作者は操作パネル上の給・排水スイッチ50a,50bを任意に投入することにより、確実に排水栓10の開閉操作を行って浴槽内に湯水を給・排水することができるため、例えば、排水栓10の開栓状態に気づかずに浴槽9への給水を行うといった失敗を確実に防止することができる。
【0065】
また、本発明の自動排水装置Aは、排水栓10を手動により開閉操作する際、操作部11に設けた手動ボタン19を押動操作するだけで、簡単に排水栓10の開栓と閉栓状態を切換えることができるので、手動ボタン19を従前のように浴槽9のリム部上端縁9aから突出させて構成する必要は全くなく、幼児が入浴時に前記手動ボタン19に手や足を引掛けて怪我をするといった問題も確実に解決することができる。
【0066】
さらに、前記排水栓10を開閉操作する操作ワイヤー13は、浴槽9のリム部内を配管した挿通管14内を通して浴槽9の底面9b付近まで配設することができるため、入浴時や浴槽9内を清掃する際に、排水栓10を取付けたチェーンなど邪魔になるものは一切存在しないので、利便である。また、前記排水栓10の開閉操作は、従来のチェーンによって行う場合と異なり、排水栓10が排水口15に対して傾いて嵌合されることもないため、漏水を確実に防止することができる。
【0067】
本発明の自動排水装置Aは以上説明したように、排水栓の開閉を操作パネル上に設置した操作スイッチを投入するか、操作部に設けた手動ボタンを投入操作することにより、迅速・確実に操作することが可能となり、従来のチェーンを手に取ってこれと連結する排水栓を排水口に嵌め込んで閉塞するという作業に比べて、極めて簡易に排水口の開・閉操作を行うことができ、至便である。
【0068】
なお、前述した実施の形態では、操作軸20と連結軸26の結合部に被係合部材33を滑動可能に取付ける必要から、操作軸20と連結軸26を別軸として設け、両者を当接させた状態で従動操作するように構成したが、前記操作軸20と連結軸26の従動操作の過程において、両軸20,26の軸心がずれて、操作軸20の上下運動が連結軸26に良好に伝達されないおそれがある場合は、図2に示す被係合部材33の下丈を長く構成して、前記被係合部材33が図8,9に示す位置となったときでも、操作軸20の下端と連結軸26の上端が被係合部材33の挿通孔33a内に位置するように構成してもよい。
【0069】
また、本実施の形態では、本発明の自動排水装置Aを浴槽9に取付けた排水栓10を開閉操作する場合について説明したが、本発明はこれに限定せず例えば、洗面台に取付けた排水栓を開閉操作する場合など、排水栓を備えたものであれば全て利用可能なことは当然である。
【0070】
また、本発明の自動排水装置Aにおけるロック機構は、実施の形態において説明した構造に限らず、操作ワイヤー13の押動により排水栓10の開栓状態が一旦保持され、再度操作ワイヤー13を押動することにより排水栓10を閉栓できる構造であればよいことは言うまでもない。
【0071】
図12は本発明の他の実施例における操作部11aの構造を示す縦断面図である。本実施例の操作部11aが図2に示す操作部11と異なる点は、被係合部材33に一端を固定し、他端に前記操作軸20を挿通する貫通孔53aを備えたL字型をなす連動片53と、前記連動片53の貫通孔53aの下方において、一端を前記操作軸20に図示しない止輪等により上下動不能に取付けられ、他端に電動機22の出力軸27を挿通する切欠部54aを備えた抜落防止部材54を設けたところである。
【0072】
前記抜落防止部材54は図13の拡大図に示すように、下方へと延びる一端にU字状に切欠いた切欠部54aが形成され、前記切欠部54aには図12に示す電動機22の出力軸27が挿通するように構成されている。
【0073】
このように構成した本実施例の操作部11aは、例えば、幼児等が浴槽9上面に設置した手動ボタン19を悪戯して引抜こうとした場合や、浴槽9に前記操作部11aを組付ける際の手動ボタン19の抜落を、前記手動ボタン19と止着した操作軸20の取付けた抜落防止部材54が、連動片53を介して案内筒17の底面に衝接することにより、前記手動ボタン19および操作軸20が操作部11aより引抜かれたり、抜落することを良好に防止することができる。
【0074】
また、前記操作部11aでは、図13に示すように、抜落防止部材54上に磁性部材31bを取付け、位置検出手段32bを収容筒21の外側壁に形成した穿部21b上に取付けることによって、例えば、電動により被係合部材33を押下げ、連結軸26および操作ワイヤー13を介して排水栓10を開栓した際、被係合部材33に一端を固定した連動片53は、操作軸20に図示しない止輪等により固定された抜落防止部材54に当接して、図14に示すようにこれを下方へ押下げる。
【0075】
前記抜落防止部材54は他端に切欠54aを形成し、ここに電動機22の出力軸27を挿通しているため、前記連動片53に押されて下降する際、前記抜落防止部材54は横方向の回転動作が出力軸27によって良好に制限され、抜落防止部材54上に備えた磁性部材31bは確実に位置検出手段32bの正面に収容筒21の側壁を介して位置することになる。
【0076】
この結果、前記位置検出手段32bは磁性部材31bの磁力を良好に検出してスイッチング動作することにより、排水栓10の開栓状態を正確にコントローラ51に送信することができ、その後、浴槽9内の給水,排水処理を良好に実行することが可能となる。
【0077】
また、前記抜落防止部材54の下降によりこれと連結した操作軸20は、強制的に手動ボタン19を下方へ引下げることとなるため、操作者は前記手動ボタン19の位置を確認することにより、排水栓10の開栓状態を確実に認識することができる。
【0078】
なお、前記磁性部材31と位置検出手段32bは、排水栓10の開閉状態が確認できれば、その取付位置および取付構造は本発明にて説明したものに限らず、例えば、図2に示すように、磁性部材31bを案内筒17下方の空間に、位置検出手段32bを前記収容筒21の穿部21b上(いずれも図2に2点鎖線で示す位置)にそれぞれ配置して、排水栓10の開閉状態を検出するようにしてもよい。
【0079】
また、前記磁性部材31bを案内筒17の下方の空間に配置するときは、手動ボタン19がリム部最上縁9aにあるとき案内筒17の下面と当接する位置に、操作軸20と手動ボタン19が上方へ抜落することを防止する抜落防止部材(以下、リングという)20aを操作軸20の前述した位置に取付け、このリング20aに一端を固定した取付棒20bの先端に前記磁性部材31bを取付けるようにすればよい。
【0080】
【発明の効果】
請求項1記載の自動排水装置は、手動または電動操作により、リム部内を通した操作ワイヤーを介して排水栓の自動開閉操作できるため、従来のように、排水栓を取付けたチェーンを浴槽内に身体を屈して手動操作て排水口に嵌込むといった非常に煩わしい作業をする必要は全くなく、また、入浴時や清掃時に際しても前記チェーンが手足に引掛かって邪魔になるといった問題も全く生じないので、安全であり、かつ、利便である。しかも、本発明の自動排水装置は、手動により排水栓を操作する際は、手動ボタンを押動操作することにより排水栓の開栓と閉栓を容易に切換えることができるため、従来のように、手動ボタンを浴槽のリム部上に突出して取付ける必要がなく、幼児が入浴時に手足を引掛けて怪我をするといった問題も確実に解消することができる。更に、本発明の自動排水装置は、動力伝達手段によって電動機の回転駆動を操作ワイヤーの押・引動作に変換して伝達できるため、電動による排水栓の開閉操作が簡易な機構により実現できる。その上、前記動力伝達手段は、被係合部材が操作軸の切欠面に沿って上下方向に滑動できるように取付けて構成されているので、排水栓を開閉する際に電動機が出力軸を1回転して初期状態に復帰しても、前記操作軸に止着した手動ボタンは押動状態が保持されているため、操作者はこの手動ボタンの投入状況を把握することにより、排水栓の開栓状態を迅速・確実に認識することができ利便である。また、本発明の自動排水装置は、被係合部材に穿設した係合溝の横幅を、前記係合溝に係合するアーム部と電動機の出力軸間の軸中心間距離の2倍以上の長さ寸法で形成することにより、電動機の出力軸の回転運動を良好に操作軸の上下運動に変換することができ、これにより、排水栓の開閉操作機構を小スペースで合理的に、かつ、経済的に製造でき利便である。
【0081】
請求項2記載の自動排水装置は、動力伝達手段に排水栓の自動開閉操作を適切に制御する制御手段を備えて構成したので、操作者は給・排水スイッチを投入操作することにより、給水時は排水栓が自動的に閉栓し、排水時は排水栓が自動的に開栓される結果、操作者はその都度排水栓の開閉状態を直接確認するという手間を省くことができ、利便である。また、本発明の自動排水装置は、排水栓の開栓状態に気づかず、浴槽内に給水してしまうような失敗を確実に防止することができ、無駄に水道代を消費するといった問題も容易に解消でき、経済的である。
【0082】
請求項3記載の自動排水装置は、操作軸に抜落防止部材を備えて構成したので、操作軸および手動ボタンが幼児等の悪戯により引抜かれたり、浴槽に組付ける際の抜落・紛失を確実に防止することができる。
【0083】
請求項4記載の自動排水装置は、磁性部材を回転不能に配置した手動ボタンに取付けて構成したので、前記手動ボタンが投入された際、磁性部材は位置検出手段が磁力を確実に検知できる位置に移動することができ、手動ボタンの投入状態を良好に把握することができる。
【0084】
請求項5記載の自動排水装置は、磁性部材を抜落防止部材に取付けて構成したので、前記磁性部材の磁力を検知する位置検出手段を電動機が収容される駆動部収容筐内に設置することができ、前記位置検出手段およびこれと接続される電気信号線が外気に晒されて劣化することを確実に防止することができる。
【0085】
請求項記載の自動排水装置は、磁性部材を取付ける抜落防止部材の一端をU字状に切欠いて、この切欠に電動機の出力軸を挿通するように構成したので、前記操作軸の降下と連動して、抜落防止部材は回転方向の動作が良好に制限された状態で押下られ、磁性部材を位置検出手段により磁力を良好に検知できる位置に移動できるため排水栓の開閉状態を正確に検出することが可能となる。
【0086】
請求項7記載の自動排水装置は、電動により被係合部材を押下した際、これと一端を接続した連動片によって、手動ボタンを抜落防止部材,操作軸を介して強制的に引下げることができるため、操作者は前記手動ボタンの位置を確認することで、排水栓の開閉状態をより確実に認識できるとともに、磁性部材を前記抜落防止部材に取付けることにより、排水栓の開閉状態を正確に検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動排水装置を示す構成図である。
【図2】本発明の自動排水装置を構成する操作部の要部切欠断面図である。
【図3】前記操作部における連動部の要部を抽出して示す要部拡大図である。
【図4】前記操作部を側面から示す状態図である。
【図5】本発明の自動排水装置を構成する排水栓とロック機構との結合状態を示す断面図である。
【図6】本発明の自動排水装置を電動により動作させた状態を示す動作説明図である。
【図7】排水栓の開栓状態をロック機構により保持した状態を示す説明図である。
【図8】本発明の自動排水装置にて排水栓を開栓保持したときの操作部の状態を示す動作説明図である。
【図9】本発明の自動排水装置を手動により動作させた状態を示す動作説明図である。
【図10】本発明の自動排水装置の制御装置を示すブロック図である。
【図11】前記制御装置における制御データテーブルである。
【図12】本発明の他の実施例における自動排水装置を構成する操作部の要部切欠断面図である。
【図13】他の実施例における抜落防止部材を拡大して示す側面図である。
【図14】他の実施例において自動排水装置を電動により動作させた状態を示す動作説明図である。
【図15】従来の排水装置を示す要部切欠断面図である。
【符号の説明】
1,9 浴槽
1a,9a リム部最上縁
4,10 排水栓
6,19 手動ボタン
7,20 操作軸
11,11a 操作部
12 ロック機構
13 操作ワイヤー
14 挿通管
17 案内筒
21 収容筒
22 電動機
23 駆動部収容筐
25 ガイド筒
26 連結軸
26a 傘部
26b,33b 頭部
27 出力軸
28 連動部
29 被覆部材
30,49 ばね部材
31,31a,31b 磁性部材
32,32a,32b 位置検出手段
33 被係合部材
33a,38 挿通孔
33b 突部
34 係合部材
34a アーム部
34b 支持部
35 係合溝
36a,36b 切欠面
41 本体筒
43 ガイド片
44 軸杆
45 押動孔
46 止着環
46a,47a 突片
46b,47b 噛合歯
47 可動環
48 鍔片
50 操作パネル
51 コントローラ
A 排水装置

Claims (7)

  1. 排水栓を浴槽底面に設け、前記排水栓の開閉動作を操作する操作部には、手動操作を行うための手動ボタンと前記手動ボタンの押動操作によって前記排水栓側へ動力を伝達する操作ワイヤーを有し、前記排水栓にはその開栓状態を保持する保持手段とを備えた排水装置において、前記操作部の手動ボタンと排水栓に動力を伝達する操作ワイヤー間に、前記操作ワイヤーを往復動する動力伝達手段を介在させ、前記動力伝達手段は、手動ボタンの押下げと連動して前記操作ワイヤーを押下する操作軸と、前記操作軸を所定の長さ寸法で半裁して形成した切欠面と、前記切欠面を挿通して上下方向にのみ昇降滑動する被係合部材と、前記被係合部材の側面に穿設した横長な係合溝に横移動可能に係合するアーム部と、このアーム部を回動駆動して前記操作軸を被係合部材を介して押下する電動機と、押下操作した操作軸を所定位置まで上動させるばね部材を備えて構成し、更に、前記被係合部材の側面に穿設した係合溝は、この係合溝に係合するアーム部と電動機の出力軸との軸心距離の少なくとも2倍の横寸法を有する長さで構成したことを特徴とする自動排水装置。
  2. 前記動力伝達手段は、排水栓の位置と連動して位置を可変する磁性部材と、前記磁性部材の磁力に反応して投入・開放動作するスイッチング手段とを備えて構成され、しかも、前記スイッチング手段の投入・開放状態より排水栓の開閉状態を認識し、前記排水栓が開状態であり、かつ、給水または排水を指示する操作手段からの給水指示があった場合、および排水栓が閉状態であり、かつ、前記操作手段からの排水指示があった場合、電動機を駆動する信号を出力し、前記排水栓が開状態であり、前記操作手段から排水指示があった場合、および排水栓が閉状態で、前記操作手段から給水指示があった場合は、電動機を駆動しない信号を出力する制御手段を具備して構成したことを特徴とする請求項1記載の自動排水装置。
  3. 前記操作軸は、該操作軸とともに上下動し、前記操作軸が抜落することを防止する抜落防止部材を備えて構成したことを特徴とする請求項記載の自動排水装置。
  4. 前記磁性部材は、手動ボタンに取付けられることを特徴とする請求項2記載の自動排水装置。
  5. 前記磁性部材は、抜落防止部材に取付けられることを特徴とする請求項2または3記載の自動排水装置。
  6. 前記抜落防止部材は、一端を操作軸に固定するとともに、他端にU字状の切欠を形成し、前記切欠には電動機の出力軸を挿通させて構成したことを特徴とする請求項3または5記載の自動排水装置。
  7. 前記被係合部材は、一端を被係合部材に止着し電動機が前記アーム部を回転駆動して被係合部材を押下した際、前記抜落防止部材を押下させる連動片を備えて構成したことを特徴とする請求項6記載の自動排水装置。
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