JPH0516302Y2

JPH0516302Y2 -

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Publication number: JPH0516302Y2
Application number: JP1986053317U
Authority: JP
Priority date: 1986-04-09
Filing date: 1986-04-09
Publication date: 1993-04-28
Anticipated expiration: 2001-04-09
Also published as: JPS62169067U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、洗面台等における排水装置の改良
に関し、特に、該排水装置の排水通路に嵌装させ
た該通路の開閉用弁本体に対する開閉操作機構の
構成に改善を加えたものであり、この種装置類の
製造技術産業の分野において利用されるものであ
る。

（従来の技術）従来の洗面台等における排水装置は、例えば、
洗面台の排水口に嵌挿して用いる筒状の排水栓本
体と、該本体の排水通路に嵌装させた該通路の開
閉弁とから構成されている。

このような従来の排水装置においては、その洗
面台に水を貯溜して用いるときは、上記弁によつ
て排水栓本体の排水通路を閉塞し、また、その排
水を行なうときは、上記弁を操作して該通路を連
通開放させるように設けられていることは周知で
ある。

また、上記排水装置においては、その開閉弁を
所要高さ位置まで押し上げることによつて該通路
を開放するように設けられているが、その開閉弁
の操作機構には、例えば、開閉弁の下端部と該弁
の開閉操作レバーとを自在連結レバー等を介して
夫々自在に連結させると共に、上記開閉操作レバ
ーの摘部を洗面台の上面位置に枢着させた一種の
リンク機構が採用されている。

（考案が解決しようとする問題点）上述したような従来の排水装置においては、上
記排水通路からその開閉弁を外部に取り外すこと
ができないので、例えば、排水と共に流失したコ
ンタクトレンズ等の比較的小型の落下物を排水通
路内から回収することは、該装置を分解しない限
り不可能であると共に、上記開閉弁の操作機構に
リンク機構を採用していることから、該機構の操
作レバーにおける摘部の枢着位置が特定される構
成となるため、例えば、このような排水装置を備
えた洗面台等を実際に設置して用いる場合に、そ
の設置場所との関係で上記操作レバーの摘部の位
置が不適当で使用性が悪くなる等、その設置態様
に諸種の制約を受けることになるといつた問題が
ある。

本考案は、上述した排水中の落下物の回収容易
化を図ると共に、排水装置の排水通路に嵌装させ
た該通路の開閉用弁本体に対する開閉操作機構の
構成を改善して、該弁本体の開閉操作性の向上
と、上記開閉操作機構の取付作業の簡易化及び該
機構における操作用摘部の取付位置を任意に選
択・変更することができる洗面台等における排水
装置を提供することを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段）本考案に係る洗面台Ａ等における排水装置１
は、上述した目的を達成するため、第１図に示す
ように、内部に排水通路２ａを形成した排水栓本
体２と、該排水栓本体２の上記排水通路２ａに対
して着脱自在に嵌装させた該排水通路の開閉用弁
本体３と、該弁本体の長手軸に固設した排水流動
規制部材９と、該弁本体の長手軸方向へ摺動自在
に嵌合させた排水中の落下物捕捉用の目皿４と、
上記弁本体３を所要高さ位置にまで押し上げる該
弁本体の押上レバー５と、該押上レバーの操作機
構６とから成り、該押上レバーの操作機構６は、
上記押上レバー５の回動軸１０と、該回動軸の回
動操作レバー１０₁と、操作用ワイヤ６ａの一端
部を上記操作レバー１０₁に掛着し、且つ、その
他端部を該操作レバー１０₁の操作用摘部６ｂに
掛着させたレリーズワイヤ機構から構成され、且
つ上記目皿４は上記排水流動規制部材９の上方位
置に配設されていることを特徴するものである。

（作用）本考案の構成によれば、押上レバー５の操作機
構６を操作して弁本体３を押し上げることによ
り、該弁本体と排水栓本体２との間において排水
通路２ａを連通開放させることができ、従つて、
排水は上記通路２ａを通して下水管等に流入排出
される。このとき、上記通路２ａ内を流通する排
水中に落下物が混入していた場合、該落下物はそ
の捕捉用目皿４内に確実に捕捉収容されることに
なる。

また、上記押上レバーの操作機構６はレリーズ
ワイヤ機構を採用しているため、その操作用摘部
６ｂの取付位置を任意の個所に選択・変更できる
と共に、該摘部を引き上げ或は押し下げることに
より、上記押上レバー５を介して、弁本体３をス
ムーズに上下動させることができるので、該弁本
体による排水通路２ａの開閉操作が簡単に且つ確
実に行なわれるものである。

さらに、上記目皿４は弁部７と排水流動規制部
材９との間に配設されていて、該排水流動規制部
材９の上方に位置しているので、目皿４で捕集さ
れた落下物を除去する場合は、弁本体を若干上方
に引上げるだけでよく、排水流動規制部材９を排
水通路２ａの外部に取出す必要がない。

（実施例）次に、本考案を実施例図に基づいて説明する。

第１図は本考案に係る排水装置１を洗面台Ａに
おける排水口A₁に嵌装させた状態を示している。

上記排水装置１は、内部に排水通路２ａを形成
した排水栓本体２と、該排水栓本体２の上記排水
通路２ａに対して着脱自在に嵌装させた弁本体３
と、該弁本体３の長手軸方向へ摺動自在に嵌合さ
せた排水中のコンタクトレンズ等の落下物捕捉用
の目皿４と、上記弁本体３を所要高さ位置にまで
押し上げる該弁本体３の押上レバー５と、該押上
レバー５の操作機構６とから構成されている。

また、上記弁本体３の上端部には排水栓本体２
の排水通路を２ａを開閉させる弁部７が固着され
ると共に、該弁本体３の下端部には該弁本体３の
押上レバー５との自在係合部材８が固着されてい
る。

また、上記弁本体３の中央部には該弁本体３を
上記通路２ａに嵌入するときのガイド及び支持部
材を兼ねる排水流動規制部材９が固着されてお
り、上記した目皿４は、該流動規制部材９と上記
弁部７との間において摺動自在に嵌合されてい
る。

また、上記押上レバー５の操作機構６には、該
押上レバー５を遠隔操作するレリーズワイヤ機構
が採用されている。

ところで、この操作機構６は、弁本体の下端部
に固着した自在係合部材８と自在に、且つ、直交
状に係合する弁本体の押上レバー５を、該レバー
５の回動軸１０を軸支点として上下方向へ回動さ
せるものである。

即ち、上記押上レバーの回動軸１０には、第２
図及び第３図に示すように、回動操作レバー１０
_１が固着されると共に、該レバー１０₁には操作用
ワイヤ６ａの一端部が掛着されると共に、その他
端部は操作用の摘部６ｂに夫々掛着されている。
また、上記摘部６ｂは、洗面台Ａにおける上面部
の取付位置A₂に固着した適宜枢着具１１に摺動
自在に枢着されている。従つて、上記した摘部６
ｂを引き上げると、押上レバー５の回動軸１０
は、該レバーの先端部５ａ側を上方へ回動させる
方向に回動される。逆に、上記摘部６ｂを押し下
げると、上記レバーの回動軸１０は、該レバーの
先端部５ａ側を下方へ回動させる方向に回動され
ることになる。なお、該先端部５ａ側の上記した
下方への回動は、後述するように、弁本体３を排
水通路２ａ内に嵌入させたときに、該弁本体３の
自重或は人為的な押下力によつても回動操作され
るものである。

また、上記押上レバーの回動軸１０とその嵌合
取付部材１２、及び、該部材１２と排水栓本体２
との間にはパツキング１３，１３が嵌装されてお
り、従つて、上記押上レバーの回動軸１０におけ
る軸支点部、及び、該レバー５の取付部は、上記
パツキング１３，１３によるシール効果が維持さ
れると共に、上記操作機構６の上下動操作による
回動作用がスムーズに行なわれるように設けられ
ている。なお、図中の符号１０₂，１２₁は取付ネ
ジを示すものである。

また、このとき、上記排水通路２ａ内に嵌入さ
れた該押上レバーの先端部５ａは、弁本体３の下
端部に固着した自在係合部材８の下方位置に突出
されるように設けられている。なお、上記自在係
合部材８の下面部には、第４図に示すように、上
記押上レバーの先端部５ａと自在に係合する二叉
状の係合曲面８ａが形成されている。従つて、弁
本体３を排水栓本体の排水通路２ａ内に嵌入させ
ると、該弁本体３がその自重により押上レバーの
先端部５ａを下方に回動させると共に、その弁部
７が上記通路２ａの開口周縁部に密着した状態で
該通路２ａに嵌装される。また、上記操作機構６
によつて押上レバーの先端部５ａを上方へ回動さ
せると、該先端部５ａは上記係合曲面８ａに確実
に接当するため、弁本体３を上方へ押し上げるこ
とができるのである。

また、上記実施例図において、弁本体３は所要
重量の軸金具３ａと、該軸金具３ａの上端に固着
した弁金具３ｂと、上記軸金具３ａの下端部とそ
の中央部及び上記弁金具３ｂの下面部に夫々固着
した合成樹脂材料から成る自在係合部材８と排水
流動規制部材９及びＯリング１４の嵌合部材１５
とから構成されており、また、目皿４は金属板材
に所要大きさの排水孔４ａを多数形成し、更に、
該目皿４を上記排水流動規制部材９の上部位置と
なる軸金具３ａに嵌合させて構成したものを示し
ている。

ところで、上記目皿４には、落下物を捕捉して
これを収容させるといつた目的で所要深さの収容
部４ｂが形成されている必要がある。従つて、上
記弁本体３と目皿４とを上記した構成態様で形成
するためには、目皿４を軸金具３ａの所定位置に
嵌合させた状態で、該金具３ａ及び弁金具３ｂに
対して各部材８，９，１５をインサート成形によ
り夫々同時に成形固着させればよい。

また、上記軸金具３ａに嵌合させた目皿４と排
水栓本体２側とは次のようにして嵌装される。

即ち、弁本体３を排水栓本体の排水通路２ａ内
に嵌入させると、該弁本体３はその自重と排水流
動規制部材９による前述したガイド及び支持機能
とによつて、第１図に示すように、その弁部７
（Ｏリング１４）が通路２ａの開口周縁部に密着
して、該通路２ａを閉塞する。

このとき、上記弁部７（Ｏリングの嵌合部材１
５）の下部付近となる通路２ａの内周面には、上
記目皿４のフランジ部４ｃを支受させるための段
部２ｂが形成されており、従つて、上記目皿４は
弁本体３の通路２ａ内の嵌入に際して、そのフラ
ンジ部４ｃが通路内の段部２ｂに掛止され、且
つ、支受された状態で嵌装されるものである。

なお、上記目皿４は、前述したように、通路２
ａ内から外部に取り出すことができるが、このと
き、該目皿４は弁本体３（軸金具３ａ）に摺動自
在に嵌合されているため、上記取り出しに際し
て、その自重により排水流動規制部材９の上面部
位置にまで降下することになり、従つて、弁部７
と目皿４との間隔が、上記した通路２ａ内の嵌装
時に較べて、第４図に実線で示すように、所要の
広幅とすることができるのである。

また、上記実施例図においては、排水栓本体２
に、その排水通路２ａとの連通孔２ｃを形成する
と共に、該連通孔２ｃに、アダプター１６及び連
結ホース１７等から成るオーバーフロー用排水通
路１８を連通させた構成を示しているが、例え
ば、該オーバーフロー用排水通路１８内の排水中
に混入した前記落下物をも捕捉・回収するという
目的で、上記目皿４の支受用段部２ｂを、上記連
通孔２ｃの下方周縁部に配置して構成しても差支
えないものである。

上記実施例の構成において、押上レバーの操作
機構における摘部６ｂを操作して弁本体３を押し
上げると、目皿４を通路２ａ内の段部２ｂに支受
させた状態で、該弁本体３と排水栓本体２との間
に排水通路２ａを連通開放させることができるの
で、排水は上記通路２ａを通して下水管（図示な
し）等に流入排出される。このとき、目皿４は通
路２ａ内の段部２ｂに支受された状態が保たれて
おり、従つて、上記通路２ａ内を流通する排水中
にコンタクトレンズ等の落下物が混入していた場
合、該落下物はその捕捉用目皿における収容部４
ｂ内に確実に捕捉収容されることになる。捕捉収
容された目皿４内の上記落下物を回収する場合
は、押し上げられた状態にある弁本体３の上端弁
部７を掴持して該弁本体３自体をそのまま上方へ
取り出すことにより、上記目皿４内の落下物を容
易に回収できるものである。

また、上記目皿４は弁本体３に摺動自在に嵌
合、されているため、弁本体３の上記取り出しに
際して、該目皿４は、該目皿とその下方の排水流
動規制部材９の上面部とが接合した後に、該弁本
体３と共に上方へ取り出されることになる。即
ち、目皿４は弁本体の上方への取り出しに際し
て、相対的に下降することになり、弁本体３の上
端弁部７と目皿４とに所要の広い間隔を構成する
ことができるので、該目皿４内に落下物が収容さ
れているかどうかの確認と、その回収手作業とを
簡易迅速に行なうことができるものである。ま
た、上記弁本体３の下端部に設けた押上レバー５
との自在係合部材８によつて、該弁本体３と該押
上レバー５との係合が自在となるため、弁本体３
による上記排水栓本体２の排水通路２ａの開閉作
用が効率良く、且つ、確実に行なわれるものであ
る。

また、上記押上レバー５の先端部５ａは、上述
したように、その操作機構６における摘部６ｂを
引き上げ或は押し下げることにより、該レバーの
回動軸１０を軸支点として上下方向へ回動される
が、上記摘部６ｂと押上レバー回動軸１０の回動
操作レバー１０₁とは、レリーズワイヤ６ａを介
して連結されているため、上記摘部６ｂの取付位
置A₂は、洗面台Ａの上面部に限定されることな
く、例えば、その前面部或は側面部等の任意の個
所を選択することができる。従つて、洗面台Ａの
設置態様に基づいて設定・選択される個所に枢着
具１１を固着し、且つ、該固着具に摘部６ｂを摺
動自在に枢着することによつて、上記操作機構６
における摘部６ｂの取付位置A₂を、諸種の設置
態様に対応した適正な個所に選択・変更すること
ができるものである。

（考案の効果）本考案の構成によれば、排水栓本体における排
水通路に嵌装した弁本体の開閉操作性を向上させ
ることができると共に、該弁本体の開閉操作機構
の取付作業の簡略化を図ることができ、更に、該
操作機構における操作用摘部の取付位置を諸種の
態様に対応させて任意に選択・変更することがで
きる。また、本考案装置を備えた洗面台等におい
ては、その諸種の設置態様に対応して、上記操作
用摘部の取付位置を任意に、且つ、適正な個所に
選択・変更することができるため、弁本体の開閉
操作機構に一種のリンク機構を採用した従来の排
水装置と較べて、前述したような諸種の制約を受
けることがなく、従つて、実用性及び使用性に優
れたこの種排水装置を提供できる等の効果を奏す
るものである。

さらに、本考案では、落下物捕捉用の目皿を排
水流動規制部材の上方位置に配設したので、目皿
で捕集された落下物を取出すためには、弁本体を
引上げて弁部と目皿との間に指が入るだけの間隔
を形成すればよく、排水流動規制部材を外部に引
出す必要がないので、落下物の取出し作業及び弁
本体の元位置への戻し作業を簡便容易に行ない得
る利点がある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すものであり、第１図
は排水装置の取付状態を示す一部切欠縦断面図、
第２図は第１図の−線における一部切欠拡大
横断面図、第３図は要部の一部切欠拡大正面図、
第４図は弁本体の一部切欠正面図である。符号の説明、Ａ……洗面台、A₁……排水口、
A₂……取付位置、１……排水装置、２……排水
栓本体、２ａ……排水通路、２ｂ……段部、２ｃ
……連通孔、３……弁本体、４……目皿、５……
押上レバー、５ａ……先端部、６……操作機構、
６ａ……操作用ワイヤ、６ｂ……摘部、７……弁
部、８……自在係合部材、９……排水流動規制部
材、１０……回動軸、１０₁……操作レバー、１
１……枢着具、１２……嵌合取付部材、１３……
パツキング、１６……アダプター。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

内部に排水通路を形成した排水栓本体と、該排
水栓本体の上記排水通路に対して着脱自在に嵌装
させた該排水通路の開閉用弁本体と、該弁本体の
長手軸に固設した排水流動規制部材と、該弁本体
の長手軸方向へ摺動自在に嵌合させた排水中の落
下物捕捉用の目皿と、上記弁本体を所要高さ位置
にまで押し上げる該弁本体の押上レバーと、該押
上レバーの操作機構とから成り、該押上レバーの
操作機構は、上記押上レバーの回動軸と、該回動
軸の回動操作レバーと、操作用ワイヤの一端部を
上記操作レバーに掛着し、且つ、その他端部を該
操作レバーの操作用摘部に掛着させたレリーズワ
イヤ機構から構成され、且つ上記目皿は上記排水
流動規制部材の上方位置に配設されていることを
特徴とする洗面台等における排水装置。