JP3871803B2 - 開放型ガス燃焼器具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、元止め式湯沸器等、燃焼用空気を室内から採り、燃焼ガスをそのまま室内に排出する開放型ガス燃焼器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記開放型ガス燃焼器具、例えば元止め式湯沸器では、室内の換気が不十分な場合や熱交換器のフィンの間隙が燃焼生成物の付着によって閉塞を起こした場合には、燃焼用空気が採り込みにくくなり、不完全燃焼に繋がる虞れがあることから、これらを事前に検知してガスの供給を遮断する不完全燃焼防止装置(以下「不燃防装置」と略称する)が具備される。具体的には、湯沸器のバーナの近傍に設置した一次熱電対と、バーナの上方で熱交換器の燃焼室窓に臨ませた二次熱電対とを、極性が逆向きになるように直列に接続し、ここで得られる合成起電力を、ガス流路に設けたマグネット電磁弁の保持に直接利用し、或はマグネット電磁弁を開閉制御するコントローラに監視させる構成となっている。よって、室内の酸素濃度が低下してきた場合は、バーナの炎のリフトや立ち消えにより一次熱電対の起電力が低下することで、又、長期使用により熱交換器のフィン閉塞が進行した場合は、燃焼排気熱により燃焼室窓の二次熱電対の起電力が高くなることで、何れも合成起電力が低下するため、マグネット電磁弁が直接、或はコントローラを介して閉弁され、ガスの供給が遮断されるものとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記不完全燃焼の原因のうち、フィンの閉塞の場合は、メンテナンスを行わずに使用を続けると、閉塞が進行し、熱交換器等に損傷を与えたり、炎が燃焼室の外部にあふれたりする虞れがあるため、一旦これを検知した後は器具の再使用を禁止する(いわゆるインターロックをかける)のが望ましい。
しかし、上記従来の不燃防装置においては、室内の酸素不足もフィンの閉塞も共に、同じ合成起電力の低下で検知しているため、両者の区別ができない。かといって原因に拘わらずインターロックをかけると、酸素不足の場合は換気を行えば簡単に燃焼異常の原因が解消されるから、この場合まで再使用が禁止されると、逆に使い勝手を損なうことになる。よって、結局上記不燃防装置のように一時的にガスの供給を遮断するにとどめ、器具の再使用時に改めて合成起電力の低下を検知して燃焼停止を行わざるを得ない。ところが、この再使用時には、熱電対の起電力が立上って燃焼異常を検知可能になるまでの時間は不燃防装置が働かないため、当該時間は器具を使用可能となり、フィンの閉塞が生じていた場合にはこの時間の使用の繰り返しによって、室内の空気は発生COによりどんどん汚染され、CO中毒の危険にさらされることになる。又、フィンの閉塞が進行し、上記熱交換器の損傷等を生じさせてしまう。
【0004】
そこで、請求項1に記載の発明は、酸素不足やフィン閉塞といった燃焼異常の原因を区別して検知し、原因に合わせた適切な対応を可能とする開放型ガス燃焼器具を提供することを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、前記バーナ点火直後の所定の判定時間に前記合成起電力を予め設定された判定起電力と比較する比較手段と、その比較手段による比較結果に基づいて器具の運転状態を制御する運転制御手段とを備え、比較手段による比較を、合成起電力の立上り前の第一判定時間とその後の第二判定時間とに行い、前記第一判定時間において前記合成起電力が判定起電力より小さい場合は、運転制御手段がバーナの燃焼を停止させ、且つ再使用可能とし、前記合成起電力が前記判定起電力より大きい場合は、更に前記第二判定時間において前記合成起電力が前記判定起電力を下回った場合に、前記運転制御手段がバーナの燃焼を停止させて器具の再使用を禁止するようにしたことを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1の目的に加えて、合成起電力の偶発的な低下による誤検知を排除してフィン閉塞検知の信頼性を高めるために、第二判定時間における比較の際、合成起電力が判定起電力を下回る時間が所定時間以上の場合のみ器具の再使用を禁止するものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の目的に加えて、器具の再使用が禁止されても器具の能力によっては使用可能な場合もあることから、その場合の使い勝手を考慮するために、器具の再使用が禁止された際の器具の能力を記憶する器具能力記憶手段と、任意に切り替えられる前記器具の能力を検知可能な器具能力検知手段とを備え、前記器具の再使用が禁止された状態で、前記器具能力検知手段が前記器具能力記憶手段により記憶された能力より小さい能力を検知した場合は、前記器具の再使用禁止を解除するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、開放型ガス燃焼器具としての元止め式湯沸器(以下「湯沸器」という)の構造図、図2はその概略図で、湯沸器1は、燃焼室2内に、上水道に接続される給水管3からの水をバーナ4の燃焼熱で加熱し、出湯管6から湯として送り出す熱交換器5を備え、給水管3の上流には、操作ボタン7の押し操作によりレバー8を介して開閉制御される水栓9と、ダイアフラム10の一次圧室11とが配置され、一次圧室11の下流に形成したベンチュリー13を差圧管14を介してダイアフラム10の二次圧室12に接続させている。又、このダイアフラム10には、突棒15が連結されており、水栓9の開弁により給水管3内に通水されると、ベンチュリー13での通水によって二次圧室12の圧力が一次圧室11より低下してダイアフラム10が二次圧室12側へ動作することで、突棒15がその動作に連動し、バーナ4へのガス流路に配置されたマグネット電磁弁16の開弁機構16aを動作させてこれを開弁させ、続いて水圧応動弁17を開弁させるようになっている。尚、19,20は、夫々突棒15の動作に連動し、マグネット電磁弁16、水圧応動弁17の開弁に合わせて順次ONされる水圧スイッチ、21は、操作ボタン7の押し操作に伴いレバー8を介してONされるレバースイッチで、夫々のON信号はコントローラ22へ入力される。更に、ガス流路における水圧応動弁17の下流側には、操作ボタン7の押し操作に伴い開弁する器具栓18が設けられている。
一方、コントローラ22には、バーナ4点火用の点火電極23とイグナイタ24、炎検知用のフレームロッド25が夫々接続される他、バーナ4に併設したセンシングバーナ4aの近傍に設けられる第一熱電素子としての一次熱電対26と、バーナ4の上方で燃焼室2における熱交換器5下部の内胴窓に臨ませて設けられる第二熱電素子としての二次熱電対27とが、(+)(−)の極性を逆向きにして直列に接続され、一次,二次熱電対26,27の合成起電力がコントローラ22へ入力されるようになっている。尚、28は乾電池、29はLEDランプである。
【0007】
又、図3はコントローラ22における制御回路のブロック図で、ここでは、電池電圧の最低補償電圧を監視するリセット回路31、原発振用のクロック回路32を備えたマイクロコンピュータ(以下「マイコン」と略称する)30を利用して、後述する点火制御及び不完全燃焼防止制御を行うもので、各入力ポート(PIで示す)には、レバースイッチ21、水圧スイッチ19,20のON信号及び乾電池28の電圧監視回路33からの電圧検知信号が夫々入力されると共に、フレームロッド25の電流値を検知する炎検知回路34と、一次熱電対26と二次熱電対27との合成起電力を検知する起電力判定回路35とを介して、バーナ4の燃焼状態の検知及び判定信号が入力される。一方、各出力ポート(POで示す)には、イグナイタ24を動作させる点火回路36、マグネット電磁弁16への吸着及び保持電流を供給する電磁弁駆動回路37が夫々接続されて、マイコン30からの出力に応じて夫々作動制御されるようになっている。
【0008】
以上の如く構成された湯沸器1の動作を図4のフローチャートに従って説明する。まず、操作ボタン7を押し操作すると、S1で、レバースイッチ21がONすると共に、器具栓18及び水栓9が夫々開弁し、前述の如く給水管3の通水に伴う突棒15の動作でマグネット電磁弁16も開弁され、器具内への通水が行われる。次に、S2で突棒15の動作に伴い水圧スイッチ19がONすると、S3では、電圧監視回路33から入力される電池電圧が2.1V以上か否かを判別する。ここで2.1Vを下回っていれば、S4でLEDランプ29を点灯させる。一方、2.1V以上であれば、S5でイグナイタ24を動作させて点火電極23を連続スパークさせると共に、マグネット電磁弁16へ吸着電流1を通電させる。次にS6の判別で、突棒15による水圧応動弁17の開弁と同時の水圧スイッチ20のON信号を確認するが、このON信号がS2での水圧スイッチ19のONから2秒以内に得られなければ、S7でイグナイタ24をOFFさせてマグネット電磁弁16を閉弁させ、点火制御を終了させる。逆に、水圧スイッチ20のON信号が適正に得られれば、水圧応動弁17の開弁でガスの供給がなされたとしてS8でイグナイタ24のみをOFFさせる。こうしてバーナ4に点火され、S9でフレームロッド25から炎検知回路34を介してバーナ4の燃焼が確認されると、S10でマグネット電磁弁16への吸着電流を保持電流2に下げる。尚、着火ミスや立ち消えが生じると、S9で炎検出信号が得られないため、マイコン30は電磁弁駆動回路37への出力によってマグネット電磁弁16への吸着電流の供給を停止し、マグネット電磁弁16を閉弁させてガスの供給を遮断する(S7)。
【0009】
続いて、マイコン30は、上記点火制御の後、立上りに入力される一次熱電対26と二次熱電対27との合成起電力を起電力判定回路35を介して監視して、室内の酸素不足や熱交換器5のフィン閉塞による不完全燃焼の発生を防止すべく、S11以下の不完全燃焼防止制御(以下「不燃防制御」と略称する)を実行している。
まず、S11で、S9の炎検出から第一判定時間T1 を経過したか否かを判別する。第一判定時間T1 に達すれば、次のS12で、ここで得られる合成起電力Vが判定起電力VO 以上か否かを判別する。合成起電力Vが判定起電力VO を下回っていれば、酸素不足による炎のリフトや立ち消え等が生じたとして、S7でマグネット電磁弁16への保持電流の供給を停止してこれを閉弁させ、ガスの供給を遮断する。一方、合成起電力Vが判定起電力VO 以上であれば、次のS13で、S9の炎検出から第二判定時間T2 を経過したか否かを判別する。第二判定時間T2 に達すれば、S14で、再び合成起電力Vが判定起電力VO より小さいか否かを判別する。合成起電力Vが判定起電力VO を下回っていれば、S15の判別で、この下回る時間tが所定時間Δt以上か否かを確認し、ここでΔt以上であれば、フィンの閉塞によるものとして、S16でインターロック要求を出力してS7でのマグネット電磁弁16の閉弁を行い、以後の器具の使用を禁止させる(インターロック)。
尚、この酸素不足やフィン閉塞が生じなかった場合は、燃焼が継続されるが、S17において、S2での水圧スイッチ19のON検知後20分経過を確認すると、S7でマグネット電磁弁16を閉弁させてバーナ4を自動消火させる消忘れタイマが働く。
【0010】
このように、合成起電力Vの判定を、第一判定時間T1 と第二判定時間T2 とで2回行うようにしたのは、以下の理由による。
図5は、器具の使用開始時(水からの加熱、いわゆるコールドスタート)における一次熱電対26の起電力V1 、二次熱電対27の起電力V2 及び、合成起電力Vの変化を、夫々酸素不足の場合(A)と、熱交換器5のフィン閉塞の場合(B)とに分けて示すもので、ここで明らかなように、酸素不足の場合は、一次熱電対の起電力V1 の立上りが遅いため、合成起電力Vが緩やかに上昇し、第一判定時間T1 では判定起電力VO に達することがない。一方、フィン閉塞の場合は、一次熱電対26の起電力V1 よりも二次熱電対27の起電力V2 の立上りが遅いため、合成起電力Vは、第一判定時間T1 内で判定起電力VO に達する早い立上りを見せるものの、起電力V2 の立上りに伴い、途中でピークをむかえて下降する傾向にある。よって、この合成起電力Vの変化の相違から、第二判定時間T2 で合成起電力Vが判定起電力VO を下回ったのを検知することで、酸素不足の場合との区別を可能としたのである。尚、上記S15で、第二判定時間T2 において判定起電力VO を下回る時間tを所定時間Δt以上と条件付けたのは、風による炎のゆらぎ等偶発的な合成起電力Vの低下による誤検知を排除するためである。
【0011】
以上の如く、上記形態においては、酸素不足とフィン閉塞とによる立上りの合成起電力Vの変化に、時間経過に伴う相違が見られるのに着目し、上記判定時間でこの相違を検知することで、燃焼異常の原因を区別可能となる。よって、フィン閉塞の場合はインターロックをかけて器具の再使用を禁止して安全を確保する一方、酸素不足の場合はインターロックをかけずに一時的な燃焼停止にとどめて、換気等により器具の再使用を可能として使い勝手を確保する、という燃焼異常の原因に応じた適切な対処が可能となる。特に、フィン閉塞の検知においては、合成起電力Vが判定起電力VO を所定時間ΔT以上下回ることを条件付けているため、合成起電力Vの偶発的な低下による誤検知を排除して確実なフィン閉塞を検知でき、不燃防制御の信頼性が高まるのである。
【0012】
一方、上記形態においては、図3に示すようにマイコン30の入力ポートPI8 (A/D変換ポート)に、2つの分割抵抗38,39による分圧値が入力可能となっている。これは、上記不燃防制御に使用する第一、第二判定時間T1 ,T2 や判定起電力VO をガスの種類に応じて予め複数用意しておき、ガスの種類によって分割抵抗39を取り替えることで、入力される分圧値の相違に合わせてこれらの判定時間T1 ,T2 や判定起電力VO を変更して、ガスの種類に応じた適正な合成起電力の判定を可能としたものである。
同様に、入力ポートPI9 (A/D変換ポート)には、一方を可変抵抗器41とした分割抵抗40,41による分圧値が入力可能となっている。これは、上記可変抵抗器41を、器具の能力調整(ガス量調整)に連動して変化させて器具の能力を検知させ、不燃防制御においてインターロックがかかった際の能力を記憶させるためのもので、具体的には図6に示すように、図4のS9からS16までの不燃防制御(S1)において、S2でインターロックがかかると、この停止時の能力を記憶することになる。その後、S3で器具の能力切替操作が確認されると、続くS4で、この切り替えられた能力の切替値がS2で記憶された能力の記憶値より小さいか否かを判別して、記憶値以上であれば、S2のインターロックを継続させ、記憶値より小さければ、S5でインターロックを解除して器具の使用を可能とする制御を行うものである。
このように能力によりインターロックを解除するようにしたのは、インターロックがかかった時点の能力以上では器具の使用を禁止する必要があっても、これより小さな能力で使用する場合は器具を使用しても安全であることから、このような安全域では使用可能として使い勝手の向上を図るためである。勿論この再使用の場合でも、図4の点火制御と不燃防制御とが実行されるため、第二判定時間T2 において合成起電力Vが判定起電力VO より所定時間Δt以上下回るようになると、インターロックがかけられる。よって、再使用可能な能力はインターロックの度に徐々に低下することになり、常に安全域で使用できる。
【0013】
尚、この器具能力検知手段の具体的な構造としては、図7に示す如く、バーナ4へのガス流路に配置される能力切替軸42を図示しない能力切替レバーを介して回転させることで、能力切替軸42に形成された穴径の開度を調整してガス量調整を行うものにおいて、当該能力切替軸42に同軸で固着されるダイヤルゲージ43に、取付板44により半固定ボリューム45を同軸で連結して可変抵抗器としてコントローラ22へ接続し、ダイヤルゲージ43に連動して半固定ボリューム45を回転させる構造が考えられる。これによれば、能力切替軸42の回転と一体で抵抗値が連続して変化するため、器具能力が正確に検知できる。
又、半固定ボリューム45に代えて、図8に示すように、カム形状としたダイヤルゲージ46の上部に、取付板47を介してマイクロスイッチ48を配置し、マイクロスイッチ48のスイッチ板49がダイヤルゲージ46の所定の回転位置でカム46aと接触することで、マイクロスイッチ48をONさせてマイコン30に入力させる構成も考えられる。この場合は、マイクロスイッチ48のON信号によって器具能力を検知し、この時点をインターロックを解除して使用可能とする閾値とするものである。尚、このマイクロスイッチ48は複数個設けて、カム46aと接触してONするダイヤルゲージ46の回転位置を複数設定し、器具能力を段階的に検知することもできる。
【0014】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、バーナ点火直後の所定の判定時間に前記合成起電力を予め設定された判定起電力と比較する比較手段と、その比較手段による比較結果に基づいて器具の運転状態を制御する運転制御手段とを備えたことで、燃焼異常の原因ごとに異なる合成起電力の変化の相違を前記判定時間において検知可能となるため、燃焼異常の原因に応じて安全性や使い勝手等を考慮した適切な対処を行うことができる。
特に、前記比較手段の比較により、第一判定時間で合成起電力が判定起電力より小さい場合はバーナの燃焼を停止させ、且つ再使用可能とし、合成起電力が前記判定起電力より大きい場合は、更に第二判定時間で判定起電力を下回った場合にバーナの燃焼停止と共に器具の再使用を禁止するものとしたことで、室内の酸素不足とフィン閉塞を確実に区別して検知でき、酸素不足では使い勝手を考慮した、フィン閉塞では安全性を考慮した夫々適切な対処が可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、第二判定時間における比較の際、合成起電力が判定起電力を下回る時間が所定時間以上の場合のみ器具の再使用を禁止することで、合成起電力の偶発的な低下による誤検知を排除してフィン閉塞検知の信頼性を高めることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の効果に加えて、前記器具能力記憶手段と器具能力検知手段とを備えて、器具能力検知手段が器具能力記憶手段により記憶された能力より小さい能力を検知した場合は、器具の再使用禁止を解除することで、安全域では器具が使用可能となって使い勝手を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】湯沸器の構造図である。
【図2】湯沸器の概略図である。
【図3】コントローラにおける制御回路のブロック図である。
【図4】点火制御及び不燃防制御のフローチャートである。
【図5】(A)酸素不足の場合の合成起電力の立上りの変化を示すグラフである。
(B)フィン閉塞の場合の合成起電力の立上りの変化を示すグラフである。
【図6】器具能力によるインターロック解除制御のフローチャートである。
【図7】半固定ボリュームを用いて器具能力を検知する構造を示す説明図である。
【図8】マイクロスイッチを用いて器具能力を検知する構造を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・湯沸器、2・・燃焼室、4・・バーナ、5・・熱交換器、7・・操作ボタン、16・・マグネット電磁弁、22・・コントローラ、26・・一次熱電対、27・・二次熱電対、30・・マイコン、35・・起電力判定回路、37・・電磁弁駆動回路。
Claims (3)
- バーナの近傍に配置されて前記バーナの炎を検知する第一熱電素子と、前記バーナの上方に配置されて前記バーナによる燃焼排気熱を検知する第二熱電素子とを直列に且つ極性を逆向きに接続し、前記2つの熱電素子から得られる合成起電力により前記バーナの燃焼状態を検知可能とした開放型ガス燃焼器具であって、
前記バーナ点火直後の所定の判定時間に前記合成起電力を予め設定された判定起電力と比較する比較手段と、その比較手段による比較結果に基づいて器具の運転状態を制御する運転制御手段とを備え、
前記比較手段による比較を、前記合成起電力の立上り前の第一判定時間とその後の第二判定時間とに行い、前記第一判定時間において前記合成起電力が前記判定起電力より小さい場合は、前記運転制御手段が前記バーナの燃焼を停止させ、且つ再使用可能とし、前記合成起電力が前記判定起電力より大きい場合は、更に前記第二判定時間において前記合成起電力が前記判定起電力を下回った場合に、前記運転制御手段が前記バーナの燃焼を停止させて器具の再使用を禁止するようにしたことを特徴とする開放型ガス燃焼器具。 - 第二判定時間における比較の際、合成起電力が判定起電力を下回る時間が所定時間以上の場合のみ器具の再使用を禁止する請求項1に記載の開放型ガス燃焼器具。
- 器具の再使用が禁止された際の器具の能力を記憶する器具能力記憶手段と、任意に切り替えられる前記器具の能力を検知可能な器具能力検知手段とを備え、前記器具の再使用が禁止された状態で、前記器具能力検知手段が前記器具能力記憶手段により記憶された能力より小さい能力を検知した場合は、前記器具の再使用禁止を解除する請求項1又は2に記載の開放型ガス燃焼器具。
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