JP3673362B2 - 燃焼機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は室内設置可能型の給湯器や風呂装置等の燃焼機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7には室内設置可能型の給湯器や風呂装置等の燃焼機器の一例が示されている。この図7に示す燃焼機器(器具)はバーナー1と該バーナー1の燃焼の給排気を行う燃焼ファン2とを器具ケース3内に有し、器具ケース3に設けられた空気の取り込み口4から燃焼ファン2の駆動によって空気(給気)が取り込まれ、この給気とバーナーに供給された燃料ガスとによりバーナー燃焼が行われ、この燃焼により生じた排気ガスは前記燃焼ファン2の駆動により排気通路5を通って外部に排出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年の建物は気密性が高くなってきており、建物の気密性の高さに起因して室内に設置された燃焼機器の燃焼状態に次のような問題が生じることが出願人らの実験等によりわかった。
【0004】
例えば、部屋が閉めきられている状態で部屋に設置されている燃焼ファン2の回転駆動が行われている場合や、燃焼ファン2と換気扇(レンジフード)6が共に回転駆動した場合には、燃焼ファン2や換気扇6の回転駆動によって室内の外部に排出される空気量よりも室内に入り込む空気量が上記気密性の高さに起因して格段に少ないので、室内の空気圧は低下して負圧状態になる。
【0005】
このような負圧状態のときには、燃焼ファン2の駆動による給排気の風量が良好な燃焼を行わせるための風量よりも減少し、この風量減少によりバーナー1への供給空気量が減少・不足して燃焼状態が悪化してしまうという問題が生じる。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、燃焼機器が設置されている室内の燃焼環境状態の変化を自動的に検知することができ、その検知した燃焼環境の変化に応じた燃焼改善動作を行わせることが可能な燃焼機器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためにこの発明は次のような構成をもって前記課題を解決する手段としている。すなわち、第1の発明は、燃焼ファンの駆動により供給される空気を利用して燃焼を行い、その燃焼火炎を検知するフレームロッド電極を備えた室内設置可能型の燃焼機器において、燃焼機器が設置されている室内の空気圧が急激に低下し負圧状態になったことを検出するための急激負圧発生検出用時間および急激負圧発生検出用電流降下量が予め与えられており、前記フレームロッド電極により検出出力されるフレームロッド電流値の変化を監視し、上記急激負圧発生検出用時間以内でフレームロッド電流値が上記急激負圧発生検出用電流降下量以上低下したときには負圧状態が急激に発生したことを示す急激負圧発生信号を出力する急激負圧発生検知部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0008】
第2の発明は、燃焼ファンの駆動により供給される空気を利用して燃焼を行い、その燃焼火炎を検知するフレームロッド電極を備えた室内設置可能型の燃焼機器において、燃焼機器が設置されている室内の空気圧が急激に低下し負圧状態になったことを検出するための急激負圧発生検出用時間および急激負圧発生検出用電流降下量と、負圧状態が緩和・解除されたことを検出するための上記急激負圧発生検出用時間よりも時間幅が大きい負圧緩和解除検出用時間および負圧緩和解除検出用電流降下量とが予め与えられており、前記フレームロッド電極により検出出力されるフレームロッド電流値の変化を監視し、上記急激負圧発生検出用時間以内でフレームロッド電流値が上記急激負圧発生検出用電流降下量以上低下したときには負圧状態が急激に発生したことを示す急激負圧発生信号を出力し、前記急激負圧発生検出用時間を越えた前記負圧緩和解除検出用時間以内で前記フレームロッド電流値がほぼ上記負圧緩和解除検出用電流降下量低下したときには負圧状態が緩和・解除されたことを示す負圧緩和解除信号を出力する室内の燃焼環境区別検知部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0009】
第3の発明は、上記第1の発明の構成に加えて、燃焼能力を監視し、予め定められた設定時間内で予め与えられる燃焼能力の設定変化量以上の変化が検出されたときには急激負圧発生検知部の急激負圧発生信号の出力をキャンセルさせる信号出力キャンセル部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0010】
第4の発明は、上記第2の発明の構成に加えて、燃焼能力を監視し、予め定められた設定時間内で予め与えられる燃焼能力の設定変化量以上の変化が検出されたときには室内の燃焼環境区別検知部の負圧緩和解除信号又は負圧緩和解除信号の出力をキャンセルさせる信号出力キャンセル部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0011】
第5の発明は、上記第1又は第3の発明の構成に加えて、急激負圧発生検知部から出力される急激負圧発生信号を報知する燃焼環境報知部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0012】
第6の発明は、上記第2又は第4の発明の構成に加えて、室内の燃焼環境区別検知部から出力される急激負圧発生信号と負圧緩和解除信号を区別して報知する燃焼環境報知部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0013】
第7の発明は、上記第1又は第3又は第5の発明を構成する急激負圧発生検知部は、燃焼能力とフレームロッド電流値を監視し、予め定めた設定の燃焼能力よりも低い燃焼能力で燃焼運転が行われているときにのみ、燃焼能力に応じて予め定めた上限値と下限値とによって囲まれる電流値範囲内のフレームロッド電流値に基づいて、室内の急激負圧発生の検知動作を行い、室内の急激負圧発生が検知されたときには急激負圧発生信号を出力する構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0014】
第8の発明は、上記第2又は第4又は第6の発明を構成する室内の燃焼環境区別検知部は、燃焼能力とフレームロッド電流値を監視し、予め定めた設定の燃焼能力よりも低い燃焼能力で燃焼運転が行われているときにのみ、燃焼能力に応じて予め定めた上限値と下限値とによって囲まれる電流値範囲内のフレームロッド電流値に基づいて、室内の急激負圧発生と負圧緩和解除との区別検知動作を行い、室内の急激負圧発生を検知したときには急激負圧発生信号を出力し、室内の負圧緩和解除を検知したときには負圧緩和解除信号を出力する構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0015】
上記構成の発明において、例えば、フレームロッド電流値の変化を監視し、フレームロッド電流値が予め定められた急激負圧発生検出用時間以内で急激負圧発生検出用電流降下量以上急激に低下したときには、燃焼機器が設置されている室内の空気圧が急激に低下し負圧状態が発生したと検知され、急激負圧発生信号が出力される。
【0016】
このように、急激負圧発生信号が出力されたときには、室内が急激に負圧状態になり燃焼状態が空気不足により悪化したと判断できることから、例えば、燃焼ファンの回転数を増加させて燃焼への供給空気量を増加させ燃焼の空気不足を解消させて燃焼状態を改善する燃焼改善動作を行わせることが可能である。
【0017】
また、フレームロッド電流値が上記急激負圧発生検出用時間を越えた負圧緩和解除検出用時間以内でほぼ負圧緩和解除検出用電流降下量を緩やかに低下したときには、室内の負圧状態が緩和・解除されたと検知され、負圧緩和解除信号を出力する。
【0018】
このように、室内の負圧状態が緩和・解除されたことを検知して負圧緩和解除信号が出力されるので、室内の負圧状態が緩和・解除されたときには、上記負圧緩和解除信号の出力を検知して上記のような負圧発生時の燃焼ファンの回転制御から通常時の燃焼ファンの回転制御に復帰させることが可能である。室内の負圧状態が緩和・解除されたのにも拘らず上記負圧状態時の燃焼改善動作(つまり、燃焼ファンの回転数を通常時よりも増加させる燃焼制御動作)を引き続き行うと、燃焼ファンの駆動による風量が良好な燃焼を行わせるための風量よりも多くなって燃焼への供給空気量が増加し空気過多により燃焼状態が悪化したり、過剰な風量により燃焼火炎が吹き消える虞があるので、上記の如く、負圧状態が緩和・解除されたときには燃焼ファンの回転制御を通常時の回転制御に復帰させることによって上記空気過多による燃焼状態悪化の問題発生が回避される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明に係る実施形態例を図面に基づき説明する。
【0020】
この実施形態例の燃焼機器である給湯器は室内設置可能型のもので、図6に示すようなシステム構成を有している。
【0021】
図6に示すように、この給湯器(器具)は器具ケース3に空気の取り込み口4が設けられ、また、器具ケース3内に燃焼室7が設けられ、該燃焼室7にはバーナー1(例えば、一次空気と二次空気を利用して燃焼を行う方式の例えばセミブンゼンバーナー)が配設されている。このバーナー1の上方には給湯熱交換器8が配設され、さらにバーナー1の上方の燃焼室7には燃焼ファン2が組み込まれた排気通路5が連通されている。燃焼室7の下方には燃焼室7内に空気を取り込むための給気孔10が形成されている。
【0022】
上記バーナー1のガス供給口にはガスノズル11が対向配設されており、このガスノズル11にはガス供給通路12が接続されている。このガス供給通路12には通路の開閉を行うガス電磁弁13と元ガス電磁弁14が介設されると共に、開弁量によってガス供給量を可変制御する比例弁15が設けられている。この比例弁15の開弁量は比例弁15に供給される比例弁駆動電流量に応じて可変するものであり、上記比例弁駆動電流量の可変制御により比例弁15の開弁量可変制御が行われる。
【0023】
前記給湯熱交換器8の入側には給水通路16の一端側が連接され、給湯熱交換器8の出側には給湯通路18の一端側が連接されており、上記給水通路16の他端側は外部配管を通して水供給源に連通され、上記給湯通路18の他端側は外部配管を通して台所やシャワー等の所定の給湯場所に導かれている。また、上記給湯熱交換器8の入側の給水通路16と出側の給湯通路18を短絡するバイパス通路20が設けられている。
【0024】
なお、図中に示す21は排気ガス中のCO濃度を検出するCOセンサを示し、22はバーナー1の点火を行う点火プラグを示し、24はバーナー燃焼火炎を検知するフレームロッド電極を示し、25は給湯通路18の湯水の流量を可変制御する水量制御弁を示し、26は出湯湯温を検出するための出湯サーミスタを示し、27は給水通路16の通水を検知する水量センサを示し、28は給水通路16の入水温を検知する入水サーミスタを示している。
【0025】
この給湯器には該給湯器の運転動作を制御する制御装置30が設けられている。この制御装置30には器具ケース3に設置される本体操作部31が接続されると共に、給湯器で作り出された湯の出湯使用場所(例えば、台所や浴室)に設置されたリモコン32が接続されている。上記リモコン32には給湯温度を設定するための給湯温度設定手段等が設けられている。
【0026】
上記制御装置30により器具運転が次のように制御される。例えば、台所やシャワー等の給湯栓(図示せず)が開けられると、給水通路16と給湯熱交換器8と給湯通路18の湯水が流れ始め、給水通路16の通水を水量センサ27が検知すると、燃焼ファン2を駆動させて空気の取り込み口4から給気孔10を介してバーナー1に空気を供給し、点火プラグ22を作動させ、元ガス電磁弁14とガス電磁弁13を開弁してバーナー1へ燃焼ガスを供給しバーナー1の点火を行う。
【0027】
そして、リモコン32に設定されている給湯設定温度の湯を出湯することができるようにバーナー1の燃焼能力を制御し(つまり、上記給湯設定温度の湯を出湯することができるような燃焼能力が得られるように比例弁15の開弁量を可変制御してバーナー1への供給ガス量を可変制御すると共に、上記供給ガス量に見合う給気を供給でるように燃焼ファン2の回転制御を行い)、上記バーナー1の燃焼火炎によって給湯熱交換器8の通水を加熱して湯を作り出し、この作り出された湯を給湯通路18を通し、途中、バイパス通路20の水を加えて、所望の出湯場所に出湯する。
【0028】
湯の使用が終了して前記給湯栓が閉められ水量センサ27が通水停止を検知すると、元ガス電磁弁14を閉弁し、バーナー1の燃焼を停止する。その後、予め定められたポストパージ期間(例えば、5分間)、燃焼ファン2の継続駆動を行って次の出湯に備える。
【0029】
この実施形態例に示す給湯器のシステムは以上のように構成されており、この実施形態例では、器具運転の制御構成に特徴がある。その特徴的な制御構成とは、給湯器が設置されている室内の燃焼環境変化を自動的に検知でき、つまり、負圧状態が発生・悪化したか負圧状態が緩和・解除されたかを自動的に検知することができることである。この種の先願としては特開平4−165200号公報等に記載されているものがあるが、この実施形態例はより具体的な検知方法とその利用方法についての構成に特徴がある。
【0030】
図1にはこの実施形態例において特徴的な制御構成が実線により示されている。この給湯器の制御装置30は、図1の実線に示されるように、燃焼制御部35とデータ格納部36と室内の燃焼環境区別検知部37と燃焼改善制御部38と電流値監視部40を有して構成されている。
【0031】
上記燃焼制御部35は、リモコン32の情報や、各種のセンサのセンサ出力情報を取り込んで、それら取り込んだ情報に基づいて、前述したような器具の運転動作を行う。
【0032】
電流値監視部40はサンプリング時間間隔を設定するためのタイマ(図示せず)を内蔵し、予め定められたサンプリング時間間隔(例えば、0.1秒間隔)でフレームロッド電極24により検出出力されるフレームロッド電流値を取り込み、取り込んだフレームロッド電流値を、逐次、内蔵のメモリ(図示せず)に格納する。
【0033】
上記フレームロッド電極24は、例えば、図3の(a)に示すように、互いに対向する電極24a,24bを有しており、上記電極24a,24b間に電圧を印加した場合、電極24a,24bが燃焼火炎内にあるときには電極24a,24b間の火炎を介して電流が通電しフレームロッド電流が検出出力されるものである。
【0034】
前記室内の燃焼環境区別検知部37は、図1に示すように、負圧発生・悪化検知部41と負圧緩和・解除検知部42と急激負圧発生検知部43とを有して構成されている。
【0035】
上記負圧発生・悪化検知部41は燃焼制御部35の運転情報を取り込み、該情報に基づき燃焼運転が行われていると検知している間、フレームロッド電流値の変化を監視し、フレームロッド電流値の変化に基づいて、給湯器が設置されている室内の負圧状態の発生を検知する。
【0036】
ところで、室内の負圧状態の発生を検知するための手法としては、上記負圧状態の発生により燃焼状態が悪化したときには排気ガス中にCO濃度が急増することから、COセンサ21により検出出力される排気ガス中のCO濃度の変化に基づいて室内の負圧状態の発生を検知する手法がある。しかし、負圧状態が発生し燃焼状態が悪化してから排気ガス中のCO濃度に基づいて室内の負圧状態が検知されるまでに時間が掛かるので、負圧状態の悪影響を受け易い図8に示す燃焼能力Xよりも低い燃焼能力の範囲内では、上記排気ガス中のCO濃度に基づいて負圧状態の発生を検知したときには、すでに、燃焼火炎が立ち消えてしまっているという事態が生じる。
【0037】
このことから、燃焼状態の変化を直接的に検出して室内の負圧状態発生を検知する手法が望まれた。それで、本発明者らはフレームロッド電流値の変化に着目した。それというのは、フレームロッド電極の位置をうまく設定することによって室内の負圧状態が発生したときにはフレームロッド電流値が図2の実線aに示すように上昇することが本発明者等の実験等によりわかったので、フレームロッド電流値が図2に示すように上昇したときには室内の負圧状態が発生したと検知できると気付いたからである。室内の負圧状態が発生したときにフレームロッド電流値が上昇するのは次のような理由に因ることがわかった。
【0038】
例えば、良好な燃焼状態であるときにフレームロッド電極24の電極24a,24bが、図3の(a)に示すように、燃焼火炎の外炎45を検知している状態から、負圧状態が発生し負圧状態に起因した空気不足の燃焼状態になると、図3の(b)に示すように、外炎45と内炎46が共に伸び、電極24a,24bは内炎46を検知するようになる。
【0039】
上記外炎45は電気抵抗率が高く、内炎46は電気抵抗率が低いので、上記のように負圧状態発生に起因して燃焼火炎が図3の(a)の状態から図3の(b)に示す状態に移行すると、電極24a,24b間の電気抵抗率が低下し、フレームロッド電極24から検出出力されるフレームロッド電流値が、図2の実線aに示すように、上昇する。
【0040】
つまり、前記燃焼能力Xよりも低めの低燃焼能力範囲内の燃焼能力で燃焼が良好に行われているときには外炎45に位置し、負圧状態が発生して燃焼火炎が立ち上がったときには内炎46に位置する高さ位置にフレームロッド電極24を取り付けることによって、負圧状態の発生時にフレームロッド電極24から検出出力されるフレームロッド電流値の上昇変化がより明確になり、前記排気ガス中のCO濃度に基づいて室内の負圧状態の発生を検知するよりも早く負圧状態の発生を検知することができる。
【0041】
このように、フレームロッド電極24の取り付け位置を設定することによって、室内が負圧状態になったときにはフレームロッド電流値が上昇するので、フレームロッド電流値が上昇したときには室内が負圧状態になったと検知することができる。
【0042】
このことから、換気扇等の駆動により室内が負圧状態に移行し始め、フレームロッド電流値が図2に示すように上昇を開始してからフレームロッド電流値がほぼ定常状態に移行するのに要する時間Δtとフレームロッド電流値の上昇分ΔFrを予め実験や演算等によって求め、その求めた時間Δt(例えば、0.9秒)を負圧発生悪化検出用時間Tsuとして、また、上記フレームロッド電流値上昇分ΔFr(例えば、1.1μA)を負圧発生悪化検出用電流上昇量Isuとしてそれぞれデータ格納部36に格納しておく。
【0043】
また、上記時間Δtは給湯器が設置される部屋の大きさや換気扇の能力等により上記負圧発生悪化検出用時間Tsuよりも短くなることがわかったので、その変動時間を考慮した最短時間Tst(例えば、0.3秒)を実験や演算等により予め求めてデータ格納部36に格納する。
【0044】
負圧発生・悪化検知部41は燃焼制御部35の監視情報を取り込み、燃焼が行われていると検知している間、電流値監視部40が取り込んだ現在のフレームロッド電流値を電流値監視部40から取り込むと共に、上記最短時間Tstよりも以前で上記負圧発生悪化検出用時間Tsu以内の期間(例えば、0.3秒前から0.9秒前までの期間)に取り込まれたフレームロッド電流値を電流値監視部40の内蔵のメモリから読み出し、上記現在のフレームロッド電流値を過去の各フレームロッド電流値にそれぞれ比較し、過去のフレームロッド電流値に対する現在のフレームロッド電流値の変化量を求める。
【0045】
そして、上記フレームロッド電流値の変化量に基づいてフレームロッド電流値がほぼ前記負圧発生悪化検出用電流上昇量Isu上昇変化していると判断されたときには、つまり、上記最短時間Tstを越えた上記負圧発生悪化検出用時間Tsu以内でフレームロッド電流値がほぼ上記負圧発生悪化検出用電流上昇量Isuを上昇したと判断したときには、室内の負圧状態が発生したと検知し、室内の負圧状態が発生したことを示す負圧発生信号を燃焼改善制御部38に出力する。
【0046】
燃焼改善制御部38は上記負圧発生・悪化検知部41から出力された負圧発生信号を受けると、室内の負圧状態に起因して燃焼室7の風量が良好な燃焼状態を得るための風量よりも低下しバーナー1への供給空気量が減少して燃焼状態が空気不足の燃焼状態に悪化していると判断し、上記空気不足を解消するために燃焼ファン2の回転数を上げて燃焼室7内の風量を増加させバーナー1に供給する空気量を増加させて燃焼状態を改善するための燃焼改善動作を行う。
【0047】
例えば、部屋(燃焼環境)が正常な状態のときに燃焼ファン2の回転駆動を制御するための図4に示すようなファン回転制御データFに加えて、負圧状態時に燃焼ファン2の回転数をアップさせて燃焼状態を改善するための図4に示す燃焼改善データ1をデータ格納部36に格納しておく。
【0048】
上記ファン回転制御データFと燃焼改善データ1は予め定めた最小燃焼能力から最大燃焼能力の間の燃焼能力に対応させて燃焼ファン2の回転数が与えられているもので、上記ファン回転制御データFは、燃焼環境が正常な状態であるときに良好な燃焼状態を得るための空気量をバーナー1に供給できるような燃焼ファン2の回転数が燃焼能力に対応させて実験や演算等により求められ、図4に示すようなグラフデータや、表データや、演算式データ等のデータ形式でデータ格納部36に格納されたものである。
【0049】
また、上記燃焼改善データ1は、室内の負圧状態が発生したときに、良好な燃焼状態を得るための空気量をバーナー1に供給できるような燃焼ファン2の回転数が燃焼能力に対応させて実験や演算等により求められ、図4に示すようなグラフデータや、表データや、演算式データ等のデータ形式でデータ格納部36に格納されたものである。
【0050】
前記燃焼改善制御部38は、前記負圧発生・悪化検知部41から負圧発生信号を受け取ると、室内の負圧状態が発生したので燃焼ファン2の回転数をアップさせて空気不足の燃焼状態を解消する必要があると判断し、ファン回転制御データFから上段の燃焼改善データ1に切り換えて燃焼ファン2の回転制御を行わせるための燃焼改善1モード信号を燃焼制御部35に出力する。この燃焼改善1モード信号を受けて、燃焼制御部35は、ファン回転制御データFから燃焼改善データ1に切り換えて燃焼ファン2の回転制御を行い燃焼ファン2の回転数を燃焼改善データ1に従ってアップさせる。
【0051】
このように、室内の負圧状態が発生し、前述したように室内の負圧状態に起因して燃焼室7内の風量が低下しバーナー1への供給空気量が減少したときに、燃焼ファン2の回転数をアップさせてバーナー1への供給空気量を増加させることによって、燃焼の空気不足を解消できて燃焼状態を改善することができ燃焼状態を良好にすることが可能であり、上記空気不足に起因した不完全燃焼を抑制することができる。
【0052】
なお、図8に示す燃焼能力Yで燃焼運転が行われているときに、室内の負圧発生により燃焼状態が悪化し、フレームロッド電流値が図2や図8に示す電流値A(例えば、5μA)から電流値B(例えば、6.1μA)に上昇変化した場合には、そのフレームロッド電流値の上昇変化によって、上記の如く、室内の負圧が検知され燃焼ファン2の回転数がアップして燃焼状態が改善されるので、フレームロッド電流値は上記電流値Aからゆっくり降下して電流値Bに戻ることになる。
【0053】
ところで、部屋に設置されている換気扇が能力を複数段に切り換えることが可能である場合には、例えば、密閉された部屋での換気扇の駆動により室内が負圧である状態から、換気扇の強方向への能力切り換えによって室内から排出される空気量がさらに増加し室内の空気圧がより低下して室内の負圧状態がさらに悪化する場合がある。
【0054】
この実施形態例では、上記のように負圧状態が悪化した場合にも、前記負圧発生時と同様に、フレームロッド電流値が図2の実線aに示すように上昇する。それというのは、この実施形態例では、上記の如く、室内の負圧状態発生を検知したときに前記燃焼改善動作が行われるので、燃焼状態を改善することができ、例えば、燃焼火炎は負圧発生に起因した図3の(b)に示す状態から良好な燃焼状態時の図3の(a)に示す状態に改善される。そして、上記のように、負圧状態が悪化すると、再び、燃焼状態が空気不足になって燃焼火炎が図3の(a)に示す状態から図3の(b)に示す状態になるので、前述したように、フレームロッド電流値が図2の実線aに示すように上昇する。
【0055】
このようなフレームロッド電流値の上昇変化は、前記負圧発生・悪化検知部41により検知され、前記同様に、負圧発生・悪化検知部41から負圧発生信号が燃焼改善制御部38に出力される。
【0056】
データ格納部36には、負圧発生時よりもさらに燃焼ファン2の回転数を増加させて燃焼ファン2の回転制御を行わせるための図4に示す燃焼改善データ2や燃焼改善データ3や燃焼改善データ4等の燃焼改善データが格納されている。
【0057】
上記燃焼改善データ2,3,4等の各燃焼改善データは、室内の負圧状態の度合に応じて、予め定めた最小燃焼能力から最大燃焼能力までの燃焼能力に対応した空気量をバーナー1に供給できるような燃焼ファン2の回転数が実験や演算等により予め求められ、図4に示すようなグラフデータや、表データや、演算式データ等のデータ形式でデータ格納部36に格納されたものである。
【0058】
この実施形態例では、図4に示す燃焼改善データ1,2,3,4から分かるように、燃焼改善データを切り換えると、最小燃焼能力時にはファン回転数が大きく変化するのに対して、最大燃焼能力時にはファン回転数は殆ど変化しないようにしてある。これは、一般的に行われている空燃比を一定にして燃焼させるものとは異なり、本発明者等が独自に見出したものである。
【0059】
つまり、本来バーナーは最大燃焼能力で燃やすことができるバーナーを用い、燃料を少なくしても消えないように風量制御を行っているものである。言い換えると、低燃焼能力であるほど、風量制御を正確に行わないと、燃焼火炎が消えてしまうことを意味する。
【0060】
したがって、空燃比を一定にした相関関係では上記各燃焼改善データは平行となるが、この実施形態例では、燃焼能力が低くなるに従って上記各燃焼改善データ1,2,3,4の間隔は広がり、燃焼能力が高くなるに従って上記各燃焼改善データ1,2,3,4の間隔は狭くなるように設定している。
【0061】
なお、図4に示す各燃焼改善データは最大燃焼能力で一点に集まっているが、最大燃焼能力で一点に集まる必要はなく、高燃焼能力領域で各燃焼改善データが交差するように設定してもよい。
【0062】
燃焼改善制御部38は、例えば、燃焼制御部35の運転動作情報を取り込み、該情報により燃焼改善データ1に基づいて燃焼ファン2の回転制御が行われていると検知しているときに、上記負圧発生・悪化検知部41から負圧発生信号を受け取ると、燃焼改善データ1からその上段の予め定めた燃焼改善データに切り換えて燃焼ファン2の回転制御を行わせるための燃焼改善データアップ信号を燃焼制御部35に出力する。
【0063】
燃焼制御部35は上記燃焼改善データアップ信号を受け取ると、燃焼改善データ1から予め定めた上段の燃焼改善データに切り換えて燃焼ファン2の回転制御を行い燃焼ファン2の回転数をさらに増加させ、負圧状態の悪化に起因した空気不足の燃焼状態を改善する。
【0064】
さらに、換気扇の強方向への能力切り換えによって室内の負圧状態がより悪化した場合にも、上記同様に、フレームロッド電流値が上昇変化するので、このフレームロッド電流値の上昇変化により負圧発生・悪化検知部41が負圧悪化を検知して負圧発生信号を出力し、この信号を燃焼改善制御部38が受けて燃焼改善データアップ信号を燃焼制御部35に出力し、燃焼制御部35はさらに上段の燃焼改善データに切り換えて燃焼ファン2の回転制御を行い、燃焼ファン2の回転数をアップさせて燃焼改善を行うことが可能である。
【0065】
ところで、上記のように、室内の負圧状態に起因した燃焼状態悪化を改善するために燃焼ファン2の回転数を通常運転時よりもアップして燃焼運転を行う燃焼改善運転動作が行われているときに、換気扇の能力が弱方向に切り換えられる、又は、換気扇が停止すると、室内の負圧状態が緩和・解除され、外部から排気通路5を通って室内に入り込み方向の空気の流れが緩和・停止する。このような場合、上記の如く燃焼改善運転が行われているので、燃焼室7内の風量が良好な燃焼を行うための風量よりも増加してバーナー1への供給空気量が多くなり、空気過多の燃焼異常状態になる。
【0066】
上記のように、負圧状態時に燃焼改善運転により良好な燃焼が行われていた状態から負圧緩和解除に起因して空気過多の燃焼状態になると、例えば、良好な燃焼中の図3の(a)に示す燃焼火炎よりも火炎の大きさが小さくなって燃焼火炎が図3の(b)に示すような状態になる。このように、燃焼火炎の大きさが良好な燃焼時よりも小さくなり、フレームロッド電極24の電極24a,24bが外炎45の外縁部を検知することによって、上記電極24a,24b間の火炎の電気抵抗率が良好な燃焼時よりも高くなるので、負圧緩和解除時にはフレームロッド電極24から検出出力されるフレームロッド電流値が図5の(a)に示すように減少することが本発明者等の実験によりわかった。
【0067】
このように、室内の負圧状態の緩和・解除に起因してフレームロッド電流値が減少変化するので、フレームロッド電流値の減少変化に基づいて負圧状態の緩和・解除を検知することができることに本発明者等は気付いた。
【0068】
ところが、さらに実験を行っているうちに次のような現象が生じることがわかった。例えば、換気扇が駆動している状況で、部屋の窓や扉が勢い良く閉められると、突然部屋が密閉される。このことによって、室内が急激に負圧状態になり、このように急激に負圧状態が発生した場合、室内が負圧状態になったのにも拘らず、燃焼運転中の給湯器のフレームロッド電流値が、図5の(b)に示すように、減少することが本発明者等の実験によりわかった。
【0069】
それというのは、急激な負圧状態の発生によって燃焼室7内も急激に負圧状態になり、このことにより過度の空気不足の燃焼状態になって燃焼火炎がはっきり形成されず、フレームロッド電流値が減少するからであるということがわかった。
【0070】
上記のように、フレームロッド電流値の減少変化の現象が現れるときには、室内の負圧状態が緩和・解除する場合と、急激に負圧状態が発生する場合との2通りあることがわかった。上記室内の負圧状態が緩和・解除されたときには燃焼改善を行うために燃焼ファン2の回転数をダウンする必要がある。また、一方、室内の負圧状態が急激に発生した場合には燃焼改善を行うために燃焼ファン2の回転数をアップして空気不足の燃焼状態を改善する必要がある。
【0071】
このように、室内の負圧状態の緩和・解除時と、室内の急激な負圧発生時とに行われる燃焼改善動作が全く異なることから、フレームロッド電流値の減少変化の現象が、室内の負圧緩和・解除を示すものなのか、急激な負圧発生を示すものなのかを区別検知することが必須となる。
【0072】
そこで、本発明者等は、急激に負圧状態が発生したときにはフレームロッド電流値は図5の(b)に示すように急激に減少し、一方、負圧状態が緩和・解除するときにはフレームロッド電流値は図5の(a)に示すように緩やかに減少することに着目し、この実施形態例では、フレームロッド電流値が急激に減少する場合には急激に負圧状態が発生したと検知し、フレームロッド電流値が緩やかに減少する場合には負圧状態が緩和・解除されたと検知する構成にした。
【0073】
前記データ格納部36にはフレームロッド電流値の減少変化に基づいて室内の急激な負圧発生を検知するための急激負圧発生検出用時間Tqc(例えば、0.4秒)および急激負圧発生検出用電流降下量Iqc(例えば、0.7μA)と、室内の負圧緩和・解除を検知するための負圧緩和解除検出用時間Tsd(例えば、0.9秒)および負圧緩和解除検出用電流降下量Isd(例えば、0.7μA)とが格納されている。
【0074】
上記急激負圧発生検出用時間Tqcは室内の急激な負圧発生時に図5の(b)に示すようにフレームロッド電流値が減少し始めてからほぼ安定するまで要する時間Δtであり、急激負圧発生検出用電流降下量Iqcは室内の急激な負圧発生時のフレームロッド電流値の降下量ΔIであり、上記急激負圧発生検出用時間Tqcと急激負圧発生検出用電流降下量Iqcは実験や演算等により予め求められ、上記の如く、データ格納部36に格納されている。
【0075】
また、上記負圧緩和解除検出用時間Tsdは室内の負圧状態が緩和・解除されたときに図5の(a)に示すようにフレームロッド電流値が減少し始めてからほぼ定常状態に移行するまでに要する時間Δtであり、上記急激負圧発生検出用時間Tqcよりも時間幅が大きい時間である。また、負圧緩和解除検出用電流降下量Isdは室内の負圧状態が緩和・解除されたときのフレームロッド電流値の降下量ΔIであり、上記負圧緩和解除検出用時間Tsdと負圧緩和解除検出用電流降下量Isdは実験や演算等により求められ、上記の如く、データ格納部36に格納される。
【0076】
前記室内の燃焼環境区別検知部37の負圧緩和・解除検知部42は燃焼制御部35の運転動作情報を取り込み該情報により燃焼運転が行われていると検知している間、前記電流値監視部40が取り込んだ現在のフレームロッド電流値を取り込むと共に、上記急激負圧発生検出用時間Tqcよりも以前で負圧緩和解除検出用時間Tsd以内の期間(例えば、0.4秒前から0.9秒前までの期間)に電流値監視部40に取り込まれたフレームロッド電流値を電流値監視部40の内蔵のメモリから読み出す。
【0077】
そして、負圧緩和・解除検知部42は上記現在のフレームロッド電流値を各過去のフレームロッド電流値にそれぞれ比較し、過去のフレームロッド電流値に対する現在のフレームロッド電流値の変化量を求め、この求めた電流値の変化量に基づいて、フレームロッド電流値が減少する方向に変化しており、その変化量がほぼ前記負圧緩和解除検出用電流降下量Isdであると判断したときには、換気扇の能力の低下、又は、換気扇の停止によって室内の負圧が緩和・解除されたと検知し、室内の負圧状態が緩和・解除されたことを示す負圧緩和解除信号を燃焼改善制御部38に出力する。
【0078】
燃焼改善制御部38は、上記負圧緩和解除信号を受けると、室内の負圧が緩和解除され空気過多の燃焼状態になっているので、燃焼状態を改善するために燃焼ファン2の回転数を低下させる必要があると判断し、燃焼ファン2の回転数を減少させるためのファン回転ダウン信号を燃焼制御部35に出力する。
【0079】
燃焼制御部35は燃焼改善データ1,2,3,4等の燃焼改善データに従って燃焼ファン2の回転制御を行っているときに上記燃焼改善制御部38からファン回転ダウン信号を受け取ると、上記燃焼改善データから予め定めた下段の燃焼改善データ又はファン回転制御データFに切り換えて燃焼ファン2の回転制御を行って燃焼ファン2の回転数を減少させる。
【0080】
上記のように、室内の負圧状態が緩和・解除されたときに、室内の負圧緩和・解除に起因して燃焼状態が悪化する場合には、燃焼ファン2の回転数を低減することによって、空気過多の燃焼状態を改善することができ良好な燃焼状態を行わせることが可能である。
【0081】
急激負圧発生検知部43は燃焼制御部35の運転動作情報を取り込み該情報に燃焼運転が行われていると検知している間、電流値監視部40に取り込まれた現在のフレームロッド電流値を取り込むと共に、上記急激負圧発生検出用時間Tqc前から現在に至るまでの間に電流値監視部40に取り込まれた過去のフレームロッド電流値を電流値監視部40の内蔵メモリから読み出す。
【0082】
そして、急激負圧発生検知部43は現在のフレームロッド電流値を各過去のフレームロッド電流値にそれぞれ比較し、過去のフレームロッド電流値に対する現在のフレームロッド電流値の変化量を求め、フレームロッド電流値が減少する方向に変化し、その減少変化量が上記急激負圧発生検出用電流降下量Iqc以上であると判断したときには負圧状態が急激に発生したと検知し、急激に負圧状態が発生したことを示す急激負圧発生信号を燃焼改善制御部38に出力する。
【0083】
燃焼改善制御部38は上記急激負圧発生信号を受け取ると、負圧状態が急激に発生し燃焼状態が過度の空気不足により悪化しているので燃焼ファン2の回転数をアップしてバーナー1への供給空気量を増加させ燃焼状態を改善する必要があると判断し、燃焼ファン2の回転数をアップさせるためのファン回転アップ信号を燃焼制御部35に出力する。
【0084】
燃焼制御部35は上記ファン回転アップ信号を受けて、前記負圧発生時と同様に、ファン回転制御データFを予め定めた上段の燃焼改善データに切り換えて燃焼ファン2の回転制御を行い燃焼ファン2の回転数をアップさせる。このように燃焼ファン2の回転数をアップさせることによって、バーナー1への供給空気量が増加して急激な負圧発生に起因した空気不足の燃焼状態を改善することができる。
【0085】
上記のように、室内の急激な負圧発生によりフレームロッド電流値が図5の(b)や図8に示す電流値A(例えば、5μA)から急激に電流値D(例えば、4.3μA)に降下したことによって、上記急激負圧発生検知部43により室内の急激な負圧発生が検知され燃焼ファン2の回転数がアップし燃焼改善が成されると、フレームロッド電流値は電流値Dからゆっくり上昇し電流値Aに復帰する。
【0086】
この実施形態例によれば、負圧発生・悪化検知部41と負圧緩和・解除検知部42と急激負圧発生検知部43から成る室内の燃焼環境区別検知部37と、電流値監視部40とを設け、フレームロッド電流値の変化に基づいて燃焼環境である室内の空気圧状態の変化、つまり、負圧の発生悪化・負圧の緩和解除・急激な負圧発生を区別検知する構成にしたので、負圧の発生悪化・負圧の緩和解除・急激な負圧発生に応じた信号を出力することができ、この信号の出力により、例えば、負圧発生・悪化や急激な負圧発生に起因した空気不足の燃焼悪化状態を改善すべく燃焼ファン2の回転数をアップしバーナー1への供給空気量を増加して燃焼改善を行わせることができ、燃焼悪化に起因した燃焼効率の低下の問題や、過度の空気不足により燃焼火炎が立ち消えるという問題を回避することができる。
【0087】
また、負圧緩和・解除に起因した空気過多の燃焼悪化状態を改善すべく燃焼ファン2の回転数を低下しバーナー1への供給空気量を減少して燃焼改善を行わせることができ、燃焼悪化に起因した燃焼効率の低下の問題や、過度の風量により燃焼火炎が吹き消えるという問題を回避することができる。
【0088】
さらに、この実施形態例では、室内の負圧緩和・解除を検知するための負圧緩和解除検出用時間Tsdおよび負圧緩和解除検出用電流降下量Isdと、室内の急激な負圧発生を検知するための急激負圧発生検出用時間Tqcおよび急激負圧発生検出用電流降下量Iqcを予め求めて与え、また、負圧緩和・解除検知部42と急激負圧発生検知部43を設けたので、フレームロッド電流値が減少変化したときに、そのフレームロッド電流値の減少変化が負圧緩和解除に起因した現象に因るものであるのか、急激な負圧発生に起因した現象に因るものであるのかを、上記負圧緩和解除時と急激負圧発生時のフレームロッド電流値の減少傾向の違いに着目して区別検知することができる。
【0089】
このように、負圧緩和解除時のフレームロッド電流値の減少変化であるか、急激負圧発生時のフレームロッド電流値の減少変化であるのかを区別検知することができるので、例えば、急激に負圧が発生したのにも拘らず、フレームロッド電流値の減少変化により負圧が緩和・解除されたと誤判断されて燃焼ファン2の回転数の減少制御が行われ、負圧発生による空気不足をさらに悪化させ燃焼火炎が立ち消えるという問題を完璧に回避することができる。
【0090】
なお、この発明は上記実施形態例に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、上記実施形態例では、データ格納部36に図4に示すような燃焼改善データを予め与えておき、燃焼改善制御部38は、室内が負圧状態になったときには上記燃焼改善データに切り換えて燃焼ファン2の回転制御を行なわせていたが、上記燃焼改善動作時の燃焼ファン2の回転制御手法は上記実施形態例に限定されるものではない。
【0091】
例えば、燃焼改善制御部38は、室内の負圧状態が発生したときには、予め与えられているファン回転制御データFを予め定めた分だけ上昇させた燃焼改善データを作成し、この作成した燃焼改善データに基づいて燃焼ファン2の回転制御を行わせてもよいし、また、燃焼改善制御部38は、室内の負圧状態が発生したときには、予め定めた回転数分だけ燃焼ファン2の回転数をアップさせるようにしてもよい。
【0092】
また、上記実施形態例の構成に加えて、図1の鎖線に示すような燃焼環境報知部48を設けてもよい。この燃焼環境報知部48は、前記室内の燃焼環境区別検知部37の負圧発生・悪化検知部41と負圧緩和・解除検知部42と急激負圧発生検知部43の各動作情報を取り込んで、負圧発生・悪化検知部41から負圧発生信号が出力されたと検知したときには負圧発生を示す負圧発生報知信号を本体操作部31やリモコン32に出力して、本体操作部31やリモコン32に形成された表示部や警告ランプ等により負圧発生を報知する。
【0093】
また、燃焼環境報知部48は負圧緩和・解除検知部42から負圧緩和解除信号が出力されたことを検知したときには負圧緩和解除を示す負圧緩和解除報知信号を本体操作部31やリモコン32に出力して、本体操作部31やリモコン32の表示部や警告ランプ等により負圧の緩和解除を報知する。
【0094】
さらに、燃焼環境報知部48は急激負圧発生検知部43から急激負圧発生信号が出力されたことを検知したときには、急激負圧発生報知信号を、上記同様に、本体操作部31やリモコン32に出力し本体操作部31やリモコン32の表示部や警告ランプ等により急激な負圧状態の発生を報知する。
【0095】
このように、燃焼環境報知部48を設けて、負圧発生信号と負圧緩和解除信号と急激負圧発生信号を区別し本体操作部31やリモコン32の表示部や警告ランプ等を用いて報知してもよい。上記のように、負圧発生信号と負圧緩和解除信号と急激負圧発生信号を区別して報知することによって、器具の利用者に窓を開けて換気を行わせるための注意を促すことができる等の効果を奏することができる。
【0096】
さらに、上記実施形態例の構成に加えて、図1の点線に示す信号出力キャンセル部50を設けてもよい。この信号出力キャンセル部50は、例えば、出湯中に湯の使用者によって給湯設定温度が変更され燃焼能力が可変制御される能力変更過渡期間に上記負圧発生・悪化検知部41の負圧発生信号や負圧緩和・解除検知部42の負圧緩和解除信号や急激負圧発生検知部43の急激負圧発生信号の出力をキャンセルさせるように構成されている。
【0097】
それというのは、燃焼能力の変更過渡期間には燃焼能力が不安定に変動し、このことに起因してフレームロッド電流値が室内の空気圧変動に関係なく不安定に変動する虞があり、このフレームロッド電流値の不安定な変動によって上記負圧発生・悪化検知部41や負圧緩和・解除検知部42や急激負圧発生検知部43が誤判断して信号を出力するのを回避するためである。
【0098】
例えば、信号出力キャンセル部50は比例弁15の開弁量(具体的には比例弁駆動電流値)を燃焼能力として予め定めたサンプリング時間間隔(例えば、0.1秒間隔)でサンプリングし、そのサンプリングした比例弁15の開弁量を内蔵のメモリ(図示せず)に格納する。
【0099】
そして、信号出力キャンセル部50は予め定めた設定時間T内(例えば、2.6秒前から現在に至るまでの時間内)にサンプリングされた比例弁15の開弁量(燃焼能力)を内蔵メモリから読み出して、上記設定時間内の比例弁15の最小開弁量と最大開弁量を検出し、その最小開弁量に対する最大開弁量の変化量が予め定めた設定変化量K(例えば、5%)以上変化しているときには、燃焼能力が不安定に変動しており、能力変更過渡期間であるのでフレームロッド電流値が室内の空気圧の変動に関係なく変動する虞があると判断し、上記燃焼能力変更過渡期間のフレームロッド電流値の変動によって負圧発生・悪化検知部41や負圧緩和・解除検知部42や急激負圧発生検知部43が誤判断して信号を出力しないように信号出力をキャンセルさせる必要があると判断して、室内の燃焼環境区別検知部37の負圧発生・悪化検知部41と負圧緩和・解除検知部42と急激負圧発生検知部43からの信号出力をキャンセルさせる。
【0100】
上記設定時間Tと燃焼能力の設定変化量Kは上記のように器具運転が能力変更過渡期間であることを検知するためのもので、実験や演算等により予め求め与えられている。
【0101】
上記のように、燃焼能力の変更過渡期間に室内の燃焼環境区別検知部37の信号出力をキャンセルすることによって、燃焼能力の変更過渡期間のフレームロッド電流値の変動により、室内の空気圧が変動していないのにも拘らず、室内の燃焼環境区別検知部37が室内の負圧の発生・悪化・緩和・解除が起こったと誤判断して信号を出力してしまうという問題を回避することができる。
【0102】
上記問題を回避できるので、例えば、能力変更過渡期間の誤判断により負圧発生信号や急激負圧発生信号が出力された場合に、上記出力信号を受けて燃焼改善制御部38により燃焼改善動作が行われ、燃焼ファン2の回転数がアップし、空気過多により燃焼状態が悪化し燃焼効率が低下したり、風量が多過ぎて燃焼火炎が吹き消えてしまうという問題を確実に回避することができる。
【0103】
また、反対に、負圧が解除されたと誤判断されて負圧緩和解除信号が出力された場合に、上記負圧緩和解除信号の出力により、燃焼ファン2の回転数を下げる回転制御が行われ、このことに起因して空気不足により燃焼状態が悪化し燃焼効率が低下したり、過度の空気不足により燃焼火炎が立ち消えてしまうという問題を確実に回避することができる。
【0104】
さらに、上記実施形態例では、負圧発生・悪化検知部41と負圧緩和・解除検知部42と急激負圧発生検知部43は、フレームロッド電流値や燃焼能力に関係なく、室内の空気圧の状態変化の検知動作を行っていたが、例えば、図8に示す予め定めた燃焼能力Xよりも低い燃焼能力で燃焼運転を行っているときにのみ、燃焼能力に応じて予め定められた図8に示す下限値と上限値とによって囲まれた領域S内のフレームロッド電流値に基づいて上記室内の空気圧の状態変化の検知動作を行うようにしてもよい。
【0105】
それというのは、予め定めた最小の燃焼能力時の燃焼火炎に対して最大の燃焼能力時の燃焼火炎の大きさが大幅に大きい場合には、最大燃焼能力の付近で室内の空気圧の状態変化を検知できるようにフレームロッド電極24の高さ位置を求めて取り付けると、最小燃焼能力の付近で燃焼を行っているときにフレームロッド電極24が燃焼火炎を検知できなくなってしまうので、当然に、空気圧の状態変化を検知することができなくなってしまう。
【0106】
反対に、最小燃焼能力の付近で室内の空気圧の状態変化を検知できるようにフレームロッド電極24の高さ位置を求めて取り付けると、最大燃焼能力の付近で燃焼を行っているときにはフレームロッド電極24が内炎46内に位置してしまい、空気圧の変動に起因して燃焼状態が変化してもフレームロッド電流値の変化が明確でなく、室内の空気圧の状態変化を検知するのが困難である。
【0107】
前述したように、室内の負圧発生の影響を受け易いのは最小燃焼付近であることから、図8に示す燃焼能力Xよりも低い燃焼能力で燃焼運転を行っているときにフレームロッド電流値に基づいて室内の空気圧の状態変化を検知できるようにフレームロッド電極を取り付け、フレームロッド電流値に基づいて室内の空気圧の状態変化を検知すると共に、燃焼能力の全領域に渡って前記COセンサ21から検出出力される排気ガス中のCO濃度に基づいて室内の負圧発生を検知するようにしてもよい。このように、フレームロッド電流値に基づく室内の空気圧の状態変化とCOセンサ21によるCO濃度に基づき負圧発生検知とを併用することによって、燃焼能力制御の全範囲において、室内の燃焼環境の負圧状況を制度良く検出でき、より正確なファン回転制御が可能となり、室内の負圧発生に起因した燃焼状態の悪化を回避することができる。
【0108】
以下に、上記COセンサ21により検出されるCO濃度に基づいて室内の負圧発生を検知し、燃焼改善を行う燃焼改善手法の一例を示す。例えば、図9に示すようなファン回転制御を行うためのファン回転制御データが予め与えられている場合の上記CO濃度に基づいた燃焼改善動作例を図10のフローチャートに従って説明する。まず、ステップ101 で、CO濃度が上限値以上か否かが判断され、上限値以上のときにはステップ102 でファン風量制御データが1段階高められる。このフローチャートにおいては、図9に示すファン回転制御データを例にして説明してあり、フローチャート中のXの数字は図9に示す各ファン回転制御データのXの値に対応している。
【0109】
なお、このCO濃度の上限値は、COセンサ21で検出されるCO濃度の雰囲気中に人が晒されたときに、CO危険濃度に達する時間を上限値として与えてもよく、又は、高CO濃度のしきい値で与えてもよく、又は、COセンサ21で検出されるCO濃度の雰囲気中に人が晒されたと仮定したときの血中ヘモグロビンのCO濃度を求め、単位時間t毎に算出されるその血中ヘモグロビンCO濃度の危険到達時間Tに対する前記単位時間tとの比t/Tの積算値の上限値で与えてもよいものである。
【0110】
一方、前記ステップ101 で、CO濃度が上限値未満のときには、ステップ103 でCO濃度が規定値以下か否かが判断され、CO濃度が規定値以下ときにはファン風量制御データを1段階風量ダウン側に切り替える。このとき、ステップ105 でファン回転制御データがX=0のデータになるか否かを判断し、X=0のファン回転制御データになるときには、ファン回転制御データをX=0のデータよりもファン回転数が1段階上側のX=1のデータに設定する。
【0111】
ステップ107 では前記ステップ102 でファン回転制御データが1段階回転数アップ側に切り替えられることでX=5の値に達したか否かを判断し、X=5の値に達したときにはファン回転数をアップさせても高濃度のCOガスの発生の防止が期待できないので、ステップ108 で燃焼停止を行う。
【0112】
前記ステップ107 でXが5に達しないときには前記ステップ102 で回転数を1段階アップさせたファン回転制御データに基づき、燃焼能力に応じたファン回転数でもって燃焼ファンを回転させ、ステップ110 で室内の負圧強度としてXの値を登録する。ステップ111 では水量センサ27からオン信号が加えられているかを判断し、オン信号が加えられているときにはステップ101 以降の動作を繰り返す。これに対し、水量センサ27からオフ信号が出力されたときには、給湯栓が閉じられたものと判断して燃焼停止を行う。そして、ステップ112 では、タイマ等を用いて燃焼停止時からの経過時間を測定し、燃焼停止後10分以内か否かを判断する。燃焼停止後10分以内で燃焼運転が再開されるときには、室内の負圧状態は前記ステップ110 で登録されたXの値と同じであると推定し、その登録されたXの値のファン回転制御データを用いて燃焼運転を行うが、燃焼停止後10分を経過したときには、標準モードのファン回転制御データであるX=0のファン回転制御データを設定して次の燃焼運転に備える。
【0113】
この図10に示すフローチャートにおいては、室内が負圧になると、給気の不足状態が生じ、室内の負圧の程度に応じてCO濃度が上昇するので、このCO濃度の上昇を検出して、室内の負圧の度合に応じたファン回転制御データを選択指定し、室内の負圧化に伴う給気不足を解消し、良好な燃焼運転を行うものである。
【0114】
さらに、上記設定の時間に対するフレームロッド電流値の変化量に基づいて室内の負圧発生悪化を検知する負圧発生・悪化検知部41の代わりに、例えば、図8に示すような上側固定しきい値と上側可変しきい値から成る上側しきい値データとフレームロッド電流値とに基づいて室内の負圧発生・悪化を検知する制御構成を設けてもよく、また、負圧緩和・解除検知部42の代わりに、図8に示すような下側固定しきい値と下側可変しきい値から成る下側しきい値データとフレームロッド電流値とに基づいて室内の負圧発生・悪化を検知する制御構成を設けてもよい。
【0115】
以下に、上記上側しきい値と下側しきい値とフレームロッド電流値とに基づいて室内の空気圧の変化を検知する手法の一例を図11のフローチャートに基づいて説明する。図8に示すように、上記各上側と下側の固定しきい値は燃焼能力によって値が変動しない一定の値で与えるものであり、上側と下側の可変しきい値は燃焼能力が大きくなるにつれ、増加する方向に可変させた値で与えてあるが、これら下側しきい値は下側固定しきい値で与えてもよく下側可変しきい値で与えてもよく、あるいは燃焼能力の区分に応じ、下側固定しきい値と下側可変しきい値を使い分けるようにしてもよいものである。同様に、上側しきい値も、上側固定しきい値で与えてもよく、上側可変しきい値で与えてもよく、燃焼能力の区分に応じ上側固定しきい値と上側可変しきい値を使い分けてもよいものである。
【0116】
まず、ステップ201 でフレームロッド電流が上側しきい値を越えたか否かを判断し、上側しきい値を越えたときにはファン回転制御データをファン回転数増加側に1段階高め、ステップ203 でフレームロッド電流が下側しきい値を下側に越えたと判断されたときには室内の負圧状況が解除されたものと判断してファン回転制御データを1段階ファン回転ダウン側に切り換え設定するものである。ファン回転制御データのアップダウンの切り替え動作は前記図10に示す動作と同様であり、同じ動作には同じステップ番号を付してその重複説明は省略する。
【0117】
なお、ここでは、図8に示す領域S内でフレームロッド電流値に基づいて室内の空気圧の変化を検知できるようにフレームロッド電極を取り付けているので、前記図11に示す動作が繰り返し行われ上記領域S内で燃焼が行われるようにファン回転制御が行われている。
【0118】
本発明者は、前述したように、室内の負圧の程度と、フレームロッド電流の関係を実験により検証しており、室内が負圧化されると、給気の不足により、燃焼火炎は上方に伸び、フレームロッド電流の大きさが大きくなり、室内の負圧が解除されると、給気の不足状態が解消されることで、火炎は元の状態に縮み、フレームロッド電流が減少する現象が生じることを突き止めている。このことから、フレームロッド電流が上側しきい値を越えたときには室内の負圧が発生し、フレームロッド電流が下側しきい値を下側に越えたときには負圧解除あるいは負圧の程度が緩和したものと判断し、室内の負圧の程度に応じてファン回転制御データを切り換え設定し、室内の負圧の程度の応じてファン回転数を制御して良好な燃焼運転を確保するものである。
【0119】
なお、上記図10や図11で示した動作例では、ファン回転制御データを順次回転数アップ側に上げるときには、X=0,X=1,X=2,X=3,X=4という如くXが1ずつ順に上げるようにし、ファン回転制御データを回転数ダウン側に下げるときにはX=4,X=3,X=2,X=1という如くXが1ずつ順次下げるようにしたが、これらファン回転制御データの上昇と下降の順序は必ずしもこれに限定されることはなく、例えば、ファン回転制御データを上げるときには、X=0,X=2,X=3,X=4という如く手順で上げるようにしてもよい。
【0120】
また、上記実施形態例に示した負圧発生・悪化検知部41による室内の負圧発生悪化の検知動作と、上記上側しきい値に基づいた室内の負圧発生悪化検知動作とを併用するようにしてもよい。さらに、上記実施形態例に示した負圧緩和・解除検知部42による室内の負圧緩和・解除検知動作と、上記下側しきい値に基づいた室内の負圧緩和解除検知動作とを併用するようにしてもよい。
【0121】
これらの場合、次に示すような効果を奏することができる。
【0122】
全一次空気燃焼式のバーナーのように空燃比が少しでも変化すると燃焼状態が悪化するものにあっては、図8に示す上側しきい値と下側しきい値の間隔が狭いので、フレームロッド電流値と上記しきい値に基づいて燃焼ファン2の回転制御を行えば、迅速に燃焼改善が成されるのに対して、この実施形態例に示すようなセミブンゼンタイプのバーナーでは上記図8に示す上側しきい値と下側しきい値の間隔が広いので、例えば、図8に示す燃焼能力Yで燃焼運転が行われフレームロッド電流が電流値Aであるとき、燃焼状態が悪化して電流値Cまでフレームロッド電流が上昇するまでに時間が掛かり、その間に失火してしまう虞がある。
【0123】
これに対して、上記実施形態例に示した燃焼状態悪化の検知手法では、燃焼状態が悪化して電流値Aから電流値Bに上昇するまでの少ない時間で燃焼状態の悪化を検知することができる。
【0124】
また、燃焼能力Yで燃焼運転が行われているときにフレームロッド電流値が電流値Cの付近であったときには、燃焼状態が悪化した直後に、フレームロッド電流値が上側しきい値を越えるので、このような場合には、上記しきい値を用いた燃焼状態悪化の検知手法を用いることによって、上記実施形態例に示した燃焼状態の検知手法よりも早く燃焼状態の悪化を検知することができる。
【0125】
このように、上記実施形態例に示した燃焼状態悪化の検知手法と、上記示したしきい値を用いた燃焼状態の検知手法とを併用することによって、より迅速に燃焼状態の悪化を検知することができる。
【0126】
さらに、上記実施形態例に示した燃焼改善データは、図4に示す形態に限定されるものではなく、例えば、図9に示すファン回転制御データX=0のファン回転制御データに対し、X=2,X=4のファン回転制御データのように平行な制御ラインで与えてもよい。
【0127】
さらに、上記実施形態例では、負圧緩和・解除検知部42と急激負圧発生検知部43とを設け、フレームロッド電流値の降下変化が室内の負圧緩和解除に因るものか、室内の急激な負圧発生に因るものかを区別判別し、負圧緩和解除であるときには燃焼ファン2の回転数を減少させ、急激な負圧発生であるときには燃焼ファン2の回転数をアップさせていたが、フレームロッド電流値が予め定めた降下変化基準量以上降下変化したときには全て、燃焼ファン2の回転数をアップさせるようにしてもよい。
【0128】
この場合、室内に急激な負圧が発生したときには、上記の如く燃焼ファン2の回転数をアップした後に、燃焼が改善されてフレームロッド電流値が復帰する。また、室内の負圧が緩和解除されたときには、上記ファン回転数アップによりファン風量過多に起因して燃焼火炎が縮小されるのでフレームロッド電流値が引き続き低下することになる。このことから、上記ファン回転数アップの後にフレームロッド電流値が予め定めた下側しきい値よりも減少したときには、燃焼ファン2の回転数を減少させて燃焼状態を改善することができる。
【0129】
さらに、本実施形態例ではバーナ1を一次空気と二次空気を利用して燃焼するタイプのセミブンゼン等のバーナで構成したが、全一次空気燃焼式タイプのバーナのうち濃淡バーナにあっては濃バーナが淡バーナの空気をもらって燃焼するので濃バーナの燃焼がセミブンゼンバーナの燃焼形態に近似したものとなり、セミブンゼンバーナと同様に濃淡バーナにおいても室内燃焼環境の負圧の程度に応じてフレームロッド電流を上限と下限の比較的広い幅内で変化させることができるので、上記実施形態例に示した燃焼改善動作は濃淡バーナを備えた燃焼機器にも適用することができる。
【0130】
さらに、上記実施形態例は図6に示す給湯器を例にして説明したが、この発明は図6の給湯器に限定されるものではなく、燃焼ファンの駆動により供給される空気を利用して燃焼を行い、その燃焼火炎を検知するフレームロッド電極を備えた室内設置可能型の燃焼機器であれば、この発明は適用することができる。例えば、図6の給湯器のシステム構成に加えて、風呂の追い焚きを行うことができる風呂機能が付加された燃焼機器や、強制排気式の石油ファンヒータやガス乾燥機等の燃焼機器にも適用することができる。
【0131】
【発明の効果】
この発明によれば、急激負圧発生検出用時間と急激負圧発生検出用電流降下量が予め与えられ、フレームロッド電極から検出出力されるフレームロッド電流値の変化を監視して、上記フレームロッド電流値が上記急激負圧発生検出用時間以内で上記急激負圧発生検出用電流降下量以上低下したときには負圧状態が急激に発生したことを示す急激負圧発生信号を出力するものにあっては、例えば、部屋の扉が勢い良く閉められ部屋が密閉され室内が急激に負圧状態になったときに、その部屋で燃焼機器が燃焼運転を行っている場合には、その急激な負圧状態の発生を検知し、急激負圧発生信号を出力することができる。
【0132】
このように、急激な負圧発生を検知できるので、負圧状態が発生したときに、負圧発生に起因した空気不足による燃焼状態の悪化を改善するための燃焼改善手段を施すことが可能となり、負圧発生に起因した燃焼悪化を改善することができ、燃焼悪化に起因した燃焼効率低下の問題や、過度の空気不足により燃焼火炎が立ち消える等の問題を確実に回避することができる。
【0133】
負圧緩和解除検出用時間と負圧緩和解除検出用電流降下量が予め与えられ、フレームロッド電極から検出出力されるフレームロッド電流値の変化を監視して、フレームロッド電流値が上記急激負圧発生検出用時間を越えた負圧緩和解除検出用時間以内でほぼ負圧緩和解除検出用電流降下量低下したときに負圧状態が緩和・解除されたことを示す負圧緩和解除信号を出力するものにあっては、例えば、換気扇が停止する等によって、室内の負圧状態が緩和・解除されたときに、その負圧緩和解除を検知することができ、負圧緩和解除信号を出力することができる。
【0134】
このように、負圧状態の緩和・解除を検知できるので、例えば、負圧状態が緩和・解除された以降に、負圧状態時に燃焼状態を改善するために行っていた燃焼改善動作を継続して行うと、燃焼状態が悪化する虞がある場合に、負圧状態の緩和・解除が検知されたときに燃焼改善動作から通常の燃焼動作に切り換えるというような燃焼運転の切り換えを行わせ燃焼状態が悪化するのを防止することが可能である。
【0135】
また、急激負圧発生検出用時間および急激負圧発生検出用電流降下量と、上記急激負圧発生検出用時間よりも時間幅が大きい負圧緩和解除検出用時間および負圧緩和解除検出用電流降下量とが予め与えられ、フレームロッド電流値の減少変化に基づいて急激負圧発生信号と負圧緩和解除信号とを区別して出力するものにあっては、フレームロッド電流値の減少変化が、急激な負圧発生に起因した現象によるものであるのか、負圧状態の緩和・解除に起因した現象によるものであるのかを区別して検知することができ、急激な負圧発生を検知したときには急激負圧発生信号を出力し、負圧緩和解除を検知したときには負圧緩和解除信号を区別して出力することができる。
【0136】
このように、フレームロッド電流値の減少変化が、急激な負圧発生に起因した現象によるものであるのか、負圧状態の緩和・解除に起因した現象によるものであるのかを区別して検知することができるので、例えば、急激な負圧状態の発生によるフレームロッド電流値の減少変化の現象を負圧緩和解除によるものと誤検知し、急激負圧発生時の燃焼改善動作とは全く異なる負圧状態緩和解除時の燃焼改善動作が行われて空気不足の燃焼異常状態がさらに悪化して燃焼効率がさらに悪化したり、燃焼火炎が立ち消えるという問題を確実に回避することができる。
【0137】
信号出力キャンセル部が設けられているものにあっては、燃焼運転中に燃焼能力が変更されたときの燃焼能力の可変制御に起因してフレームロッド電流値が室内の空気圧変動に関係なく変動する虞があるときに、急激負圧発生信号や負圧緩和解除信号の出力をキャンセルできるので、室内の空気圧が変動していないのにも拘らず燃焼能力の可変制御に起因してフレームロッド電流値が下降変動し、その下降変動を急激な負圧発生と誤検知し急激負圧発生信号を出力したり、負圧緩和解除と誤検知し負圧緩和解除信号を出力するのを防止することができ、室内の空気圧に変動がないのに急激負圧発生時の燃焼改善動作や負圧緩和解除時の燃焼動作への切り換えが行われてしまい燃焼状態を悪化させてしまうという問題を完璧に回避することができる。
【0138】
燃焼環境報知部が設けられているものにあっては、急激負圧発生信号や負圧緩和解除信号を報知することができ、例えば、急激な負圧状態が発生したときには部屋の換気を促すことができるというような効果を奏することができる。
【0139】
予め定めた設定の燃焼能力よりも低い燃焼能力で燃焼運転が行われているときにのみ、燃焼能力に応じて予め定めた上限値と下限値とによって囲まれる電流値範囲内のフレームロッド電流値に基づいて、室内の急激な負圧発生を検知する、又は、室内の急激な負圧発生と負圧緩和解除とを区別検知する構成にあっては、室内の空気圧の状態変化を感度良く検出できるフレームロッド電流値の範囲内でのみ、室内の急激な負圧発生や負圧緩和解除を検知するようになるので、より感度良く室内の急激な負圧発生や負圧緩和解除の検知を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る一実施形態例を示すブロック図である。
【図2】負圧発生時のフレームロッド電流値の上昇変化例を示すグラフである。
【図3】正常時と空気不足時と空気過多時の各燃焼火炎のモデル例を示す説明図である。
【図4】燃焼ファンの回転制御データの一例を示すグラフである。
【図5】負圧緩和解除時のフレームロッド電流値の減少変化傾向と急激負圧発生時のフレームロッド電流値の減少変化傾向の違いを示すグラフである。
【図6】給湯器のシステム構成例を示す説明図である。
【図7】室内の負圧発生の現象を示す説明図である。
【図8】感度良く室内の空気圧の変化を検出できるフレームロッド電流値の領域の一例を示すと共に、上側しきい値と下側しきい値の設定例を示す説明図である。
【図9】ファン回転制御データのその他の例を示すグラフである。
【図10】CO濃度によって室内の負圧発生を検知してファン回転制御を行う動作例を示すフローチャートである。
【図11】上側しきい値と下側しきい値とフレームロッド電流値とに基づいて室内の負圧発生を検知してファン回転制御を行う動作例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 燃焼ファン
24 フレームロッド電極
37 室内の燃焼環境区別検知部
42 負圧緩和・解除検知部
43 急激負圧発生検知部
48 燃焼環境報知部
50 信号出力キャンセル部

Claims (8)

  1. 燃焼ファンの駆動により供給される空気を利用して燃焼を行い、その燃焼火炎を検知するフレームロッド電極を備えた室内設置可能型の燃焼機器において、燃焼機器が設置されている室内の空気圧が急激に低下し負圧状態になったことを検出するための急激負圧発生検出用時間および急激負圧発生検出用電流降下量が予め与えられており、前記フレームロッド電極により検出出力されるフレームロッド電流値の変化を監視し、上記急激負圧発生検出用時間以内でフレームロッド電流値が上記急激負圧発生検出用電流降下量以上低下したときには負圧状態が急激に発生したことを示す急激負圧発生信号を出力する急激負圧発生検知部が設けられていることを特徴とする燃焼機器。
  2. 燃焼ファンの駆動により供給される空気を利用して燃焼を行い、その燃焼火炎を検知するフレームロッド電極を備えた室内設置可能型の燃焼機器において、燃焼機器が設置されている室内の空気圧が急激に低下し負圧状態になったことを検出するための急激負圧発生検出用時間および急激負圧発生検出用電流降下量と、負圧状態が緩和・解除されたことを検出するための上記急激負圧発生検出用時間よりも時間幅が大きい負圧緩和解除検出用時間および負圧緩和解除検出用電流降下量とが予め与えられており、前記フレームロッド電極により検出出力されるフレームロッド電流値の変化を監視し、上記急激負圧発生検出用時間以内でフレームロッド電流値が上記急激負圧発生検出用電流降下量以上低下したときには負圧状態が急激に発生したことを示す急激負圧発生信号を出力し、前記急激負圧発生検出用時間を越えた前記負圧緩和解除検出用時間以内で前記フレームロッド電流値がほぼ上記負圧緩和解除検出用電流降下量低下したときには負圧状態が緩和・解除されたことを示す負圧緩和解除信号を出力する室内の燃焼環境区別検知部が設けられていることを特徴とする燃焼機器。
  3. 燃焼能力を監視し、予め定められた設定時間内で予め与えられる燃焼能力の設定変化量以上の変化が検出されたときには急激負圧発生検知部の急激負圧発生信号の出力をキャンセルさせる信号出力キャンセル部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の燃焼機器。
  4. 燃焼能力を監視し、予め定められた設定時間内で予め与えられる燃焼能力の設定変化量以上の変化が検出されたときには室内の燃焼環境区別検知部の急激負圧発生信号又は負圧緩和解除信号の出力をキャンセルさせる信号出力キャンセル部が設けられていることを特徴とする請求項2記載の燃焼機器。
  5. 急激負圧発生検知部から出力される急激負圧発生信号を報知する燃焼環境報知部が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項3記載の燃焼機器。
  6. 室内の燃焼環境区別検知部から出力される急激負圧発生信号と負圧緩和解除信号を区別して報知する燃焼環境報知部が設けられていることを特徴とする請求項2又は請求項4記載の燃焼機器。
  7. 急激負圧発生検知部は、燃焼能力とフレームロッド電流値を監視し、予め定めた設定の燃焼能力よりも低い燃焼能力で燃焼運転が行われているときにのみ、燃焼能力に応じて予め定めた上限値と下限値とによって囲まれる電流値範囲内のフレームロッド電流値に基づいて、室内の急激負圧発生の検知動作を行い、室内の急激負圧発生が検知されたときには急激負圧発生信号を出力する構成としたことを特徴とする請求項1又は請求項3又は請求項5記載の燃焼機器。
  8. 室内の燃焼環境区別検知部は、燃焼能力とフレームロッド電流値を監視し、予め定めた設定の燃焼能力よりも低い燃焼能力で燃焼運転が行われているときにのみ、燃焼能力に応じて予め定めた上限値と下限値とによって囲まれる電流値範囲内のフレームロッド電流値に基づいて、室内の急激負圧発生と負圧緩和解除との区別検知動作を行い、室内の急激負圧発生を検知したときには急激負圧発生信号を出力し、室内の負圧緩和解除を検知したときには負圧緩和解除信号を出力する構成としたことを特徴とする請求項2又は請求項4又は請求項6記載の燃焼機器。
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