JP2000018580A - 燃焼装置 - Google Patents

燃焼装置

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JP2000018580A
JP2000018580A JP10184300A JP18430098A JP2000018580A JP 2000018580 A JP2000018580 A JP 2000018580A JP 10184300 A JP10184300 A JP 10184300A JP 18430098 A JP18430098 A JP 18430098A JP 2000018580 A JP2000018580 A JP 2000018580A
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JP
Japan
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thermocouple
burner
combustion
electromotive force
control means
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JP10184300A
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English (en)
Inventor
Akira Takabayashi
晃 高林
Akihito Hayano
彰人 早野
Kenji Marusasa
賢治 丸笹
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Harman Co Ltd
Original Assignee
Harman Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バーナの加熱量に対応して適切な状態で燃焼
動作の異常を判別することが可能となる燃焼装置を提供
する。 【解決手段】 加熱量を変更調節自在なバーナ3により
加熱される熱交換器2が、バーナ3の燃焼室Rを形成す
る筒胴1の上部に設けられ、バーナ3の燃焼炎の温度が
高いほど大なる起電力を出力する第1熱電対17と燃焼
室R内の周囲温度が高いほど大なる起電力を出力する第
2熱電対21の出力に基づいて動作異常を判別するとバ
ーナ3の燃焼を停止させる制御手段Cが設けられ、第1
熱電対17と第2熱電対21とを、それらが互いに逆方
向の起電力を発生する状態で直列接続して、各熱電対に
おける起電力の出力の合計値が異常用判定レベルを下回
ると動作異常として判別するように構成され、且つ、バ
ーナ3の加熱量が大なるほど大きい値になるように異常
用判定レベルを変更設定する構成となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱量を変更調節
自在なバーナにより加熱される熱交換器が、前記バーナ
の燃焼室を形成する筒胴の上部に設けられ、前記バーナ
の燃焼炎の温度が高いほど大なる起電力を出力する第1
熱電対と、前記燃焼室内の周囲温度が高いほど大なる起
電力を出力する第2熱電対と、前記第1熱電対及び前記
第2熱電対の出力に基づいて、動作異常を判別すると前
記バーナの燃焼を停止させる制御手段が設けられている
燃焼装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記構成の燃焼装置は、例えばバーナの
不完全燃焼等に起因した燃焼用空気の不足(酸素不足)
等により、バーナの燃焼炎がリフトしたり、燃焼炎が立
ち消えしたりすると、第1熱電対の起電力が低下して前
記両端側の起電力が設定値以下になると、バーナの燃焼
を停止させることになる。又、長年の使用により熱交換
器に燃焼生成物や塵埃が詰まって閉塞されると、バーナ
に燃焼ガスが流動しにくくなって、燃焼室内の周囲温度
が上昇して第2熱電対の起電力が大になる。そうする
と、この第2熱電対の逆向きの起電力が大になるので、
前記両端側の起電力が設定値以下になってバーナの燃焼
を停止させることになる。このようにして、燃焼装置の
動作異常を適正に判断してバーナの燃焼を停止させて使
用上の安全性を確保するようにしたものである。
【0003】ところで、上記構成の燃焼装置では、例え
ば図4に示すように、第1熱電対と第2熱電対とが互い
に逆極性の起電力になる状態でそれらが電気的に直列接
続され、その両端側がリード線を介して制御手段(コン
トローラC)に接続され、制御手段は、その両端側の起
電力が設定値以下になると、バーナの燃焼を停止させる
ように構成されており、従来では、前記設定値はバーナ
の加熱量が変更調節された場合であっても常に一定のレ
ベルに設定されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、バーナ
の加熱量が大である場合には、小である場合に比べて、
バーナの燃料消費量が多くなることから、燃焼に伴って
発生する例えば一酸化炭素(CO)等の未燃ガス成分の
発生量が多くなるとともに、酸素消費量も多くなる。そ
の結果、燃焼途中で上記したような燃焼動作の異常が発
生して、前記各熱電対における両端側の起電力が低下し
始めてから、動作異常として許容できる限界点、言い換
えると、これ以上燃焼を継続すると安全上問題であるよ
うな状態に達するまでの経過時間は、加熱量が大である
場合は小である場合に比べて短いと考えられる。そうす
ると、例えば図11に示すように、加熱量が大であると
きの上記したような限界点Q1に対応する判別レベル
は、加熱量が小であるときの限界点Q3に対応する判別
レベルに比べて高いレベルになる。
【0005】しかしながら、上記従来構成においては、
バーナの加熱量にかかわらず常に一定の判別レベルにて
動作異常であるか否かを判別するようになっていたか
ら、例えば、図11に示すように、判別レベルVsto
として中間的な加熱量に対して適切なように設定してあ
る場合には、加熱量が大である場合には、上記したよう
な限界点に対する余裕(ΔV1)が中間的な加熱量にお
ける限界点Q2に対する余裕(ΔV2)に比べてあまり
無く近づいた状態で動作異常の判別が行われるので、結
果的に動作異常の判断が遅れてしまうことになり、逆
に、加熱量が小であるときには、上記したような限界点
に対する余裕(ΔV3)が大き過ぎて、結果的に動作異
常の判別が早過ぎることになる。
【0006】本発明は、かかる点に着目してなされたも
のであり、その目的は、バーナの加熱量に対応して適切
な状態で燃焼動作の異常を判別することが可能となる燃
焼装置を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の特徴構
成によれば、第1熱電対と第2熱電対とを、それらが互
いに逆方向の起電力を発生する状態で直列接続して、各
熱電対における起電力の出力の合計値が制御手段に入力
されるように構成され、制御手段は、起電力の合計値が
異常用判定レベルを下回ると前記動作異常として判別す
るように構成され、且つ、バーナの加熱量が大なるほど
大きい値になるように前記異常用判定レベルを変更設定
するレベル変更制御を実行するように構成されている。
【0008】つまり、制御手段に入力される前記合計値
は、バーナの燃焼炎の温度が低くなると小になり、燃焼
室内の周囲温度が高くなると小になるが、制御手段は、
例えば不完全燃焼等に起因して燃焼炎の温度が大きく低
下したり、熱交換器の閉塞等に起因して燃焼室内の周囲
温度が高温になり、前記合計値が異常用判定レベルを下
回ると動作異常として判別することになる。
【0009】そして、制御手段は、バーナの加熱量が大
なるほど大きい値になるように前記異常用判定レベルを
変更設定するので、バーナの加熱量が大である場合に
は、大き目の判定レベルにて燃焼動作の異常が判別さ
れ、バーナの加熱量が小である場合には、小さい目の判
定レベルにて燃焼動作の異常が判別されるので、加熱量
の大小にかかわらず、動作異常として許容できる限界点
(つまり、これ以上燃焼を継続すると安全上問題である
ような状態に対応する判別レベル)に対して、常に適切
な余裕代が確保された状態で、即ち、使用上の安全性を
高めた状態で動作異常を判別することが可能となる。
【0010】請求項2に記載の特徴構成によれば、第1
熱電対及び第2熱電対は、制御手段に対して、夫々各別
に起電力を検出可能なように電気的に接続され、制御手
段は、第1熱電対による起電力の検出情報、及び、第2
熱電対による起電力の検出情報を夫々各別に求めるよう
に構成されるとともに、第1熱電対により出力される起
電力が酸欠用判定レベルを下回ること、及び、第2熱電
対により出力される起電力が閉塞用判定レベルを超える
こと、の夫々を動作異常として判別するように構成さ
れ、且つ、バーナの加熱量が大きいほど大きい値になる
ように酸欠用判定レベルを変更設定するとともに、バー
ナの加熱量が大きいほど小さい値になるように閉塞用判
定レベルを変更設定するレベル変更制御を実行するよう
に構成されている。
【0011】従って、制御手段は、第1熱電対と第2熱
電対との各起電力の検出情報を夫々各別に求めることに
より、それらが発生する起電力のレベルに差があった
り、又、煤の付着等により検出する起電力そのものが小
さいものとなっても、バーナの燃焼炎の温度の変化や燃
焼室内の周囲温度の変化とを適正に判別することができ
る。
【0012】そして、第1熱電対により出力される起電
力が酸欠用判別レベルを下回るときは、バーナの燃焼炎
の温度が設定温度よりも低くなっているので、例えば、
バーナの燃焼炎がリフトを起こしていたり、立ち消えに
なっている等の酸欠状態であるから動作異常として判別
する。又、第2熱電対により出力される起電力が閉塞用
判別レベルを超えると、燃焼室の周囲温度が高温となっ
ているので、バーナの燃焼ガスの流動が良好でなく、排
気閉塞を起こしていると判断できるので、このようなと
きも燃焼動作の異常として判別することで安全性を確保
できるのである。
【0013】そして、制御手段は、バーナの加熱量が大
きいほど大きい値になるように酸欠用判定レベルを変更
設定するとともに、バーナの加熱量が大きいほど小さい
値になるように閉塞用判定レベルを変更設定するので、
酸欠用判定レベル及び閉塞用判定レベルの夫々に対し
て、各別に、加熱量の大小にかかわらず動作異常として
許容できる限界点(つまり、これ以上燃焼を継続すると
安全上問題であるような状態に対応する判別レベル)に
対して、常に適切な余裕代が確保された状態で、即ち、
使用上の安全性を高めた状態で動作異常を判別すること
が可能となる。
【0014】請求項3に記載の特徴構成によれば、請求
項1又は2において、前記制御手段は、前記バーナの燃
焼動作が安定状態に至った後に、前記レベル変更制御を
実行するように構成されている。
【0015】従って、上記したような各熱電対は、バー
ナが点火されてから所定時間が経過するまでの過渡的な
状態においては起電力の出力が安定せず、そのときのバ
ーナの燃焼炎の温度や燃焼室内の周囲温度に対応しない
起電力を出力することがあるので、上記したような動作
異常判定用のレベル判定処理を行うことができないの
で、前記バーナの燃焼動作が安定状態に至った後に、前
記レベル変更制御を実行するようにして、適切なレベル
判定処理を行うことができる。
【0016】請求項4に記載の特徴構成によれば、請求
項3において、前記制御手段は、前記バーナの燃焼動作
が安定状態に至る前において、前記第1熱電対により出
力される起電力に基づいて、前記バーナの加熱量を求め
るように構成されている。
【0017】つまり、第1熱電対にて出力される起電力
は、バーナの燃焼炎の温度に対応することになるが、こ
のバーナの燃焼炎の温度は、加熱量に対応することにな
るが、燃焼状態が安定状態に至った後は、第1熱電対に
て出力される起電力は、上記したような動作異常のため
のレベル判別処理に用いられるので、バーナの燃焼状態
が安定状態に至るまでにおいて、第1熱電対の検出情報
を利用してバーナの加熱量を求めるようにしている。そ
の結果、バーナの加熱量を計測するための専用の検出手
段を別途設けて構成を複雑にすることなく、バーナの加
熱量を求めることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる燃焼装置を
給湯装置に適用した場合について、図面に基づいて説明
する。先ず、図1に基づいて、給湯装置の全体構成につ
いて説明する。筒胴1の内部の上端部にフィンチューブ
型の水加熱用熱交換器2を設け、筒胴1の下方に熱交換
器2を加熱するバーナ3を設け、筒胴1の内部にバーナ
3の燃焼室Rを形成してある。熱交換器2への給水路W
iには、止水弁4、水圧変化に応動して給水量を調整す
る水ガバナ5、及び、分流弁6を介装してあり、熱交換
器2からの出湯路Woは、フレキシブル管7を介して出
湯具8に接続してある。バーナ3へのガス供給路Gに
は、遮断弁9、連動杆10aを介しての水ガバナ5との
連動により給水状態でのみ開く水圧応動弁10、燃料ガ
ス供給の元圧変化に応動してバーナ3への燃料ガス供給
圧を適正圧に保つガスガバナ11、及び、燃料ガス供給
量を調整する調整弁12を介装してある。分流弁6は、
熱交換器2への給水量と、バイパス路Wbを介して給水
路Wiから出湯路Woへ分流供給するバイパス水量を調
整する。又、給湯装置の各種制御を司るマイクロコンピ
ュータを備えて構成される制御手段としてのコントロー
ラCを設けてある。
【0019】次に、出湯時、止水時のコントローラCの
制御作動について説明する。出湯すべく、図2に示すよ
うに外方側の待機位置に向けてバネ22により移動付勢
されている押しボタン式の出湯操作具13を押し操作す
ると、位置保持機構23にてその押し込まれた給湯用操
作位置で位置保持されるとともに、操作マイクロスイッ
チ14がオンし、同時に、図示しない連動機構により出
湯操作具13の押し操作に連動して止水弁4が開弁さ
れ、水が水ガバナ5に入り、水圧により連動杆10aが
水圧応動弁10を開弁する方向に応動して水圧マイクロ
スイッチ15がオンする。操作マイクロスイッチ14及
び水圧マイクロスイッチ15がオンすると、コントロー
ラCは、点火プラグ16をスパークさせるともに、遮断
弁9のコイル9aに吸着電流を流すので、遮断弁9が開
弁される。従って、燃料ガスは、遮断弁9、水圧により
応動した連動杆10aにより開弁された水圧応動弁1
0、ガスガバナ11及び調整弁12を通過してバーナ3
に供給され、点火プラグ16のスパークにより点火され
て燃焼する。バーナ3の燃焼炎に接触させる状態で第1
熱電対17を設けてあり、バーナ3の燃焼炎により加熱
された第1熱電対17の起電力により、コントローラC
から遮断弁9のコイル9aに吸着電流が流れ続けて、遮
断弁9の開弁が継続する。一方、水は、止水弁4、水ガ
バナ5及び分流弁6を通過して熱交換器2に流れると同
時に、バイパス路Wbを通じて出湯路Woへ流れる。そ
して、熱交換器2からの湯とバイパス路Wbからの水と
が混合されて適温となった湯が、出湯具8から出湯され
る。
【0020】止水すべく、出湯状態において出湯操作具
13をさらに押すと、出湯操作具13は、位置保持機構
23による保持状態が解除されてバネ22の付勢力にて
元の待機位置に戻る。そして、その押し操作に連動して
止水弁4が閉弁して給水が停止され、水ガバナ5は水圧
差がなくなるので、連動杆10aが水圧応動弁10を閉
弁する方向に応動して、水圧応動弁10が閉弁されて、
バーナ3への燃料ガス供給が断たれてバーナ3の燃焼が
停止される。上述の出湯状態での出湯操作具13の押し
操作に伴って、操作マイクロスイッチ14及び水圧マイ
クロスイッチ15がオフすると、コントローラCは、コ
イル9aへ吸着電流を流すのを停止するので、遮断弁9
が閉弁される。
【0021】又、押しボタン式の出湯操作具13の外周
部に備えられた温度調節具24を回動操作するに伴っ
て、分流弁6及び調整弁12を連動操作して、給湯温度
を変更調節できるようになっている。詳述すると、図
2、図3に示すように、温度調節具24の基端部の外周
縁に分流弁操作用のギア24aが形成され、温度調節具
24の基端部の端面に調整弁操作用のカム部24bが形
成されている。分流弁6の回動式弁軸6aと一体回転す
る扇形ギア25が、分流弁操作用のギア24aに噛み合
い、調整弁12の閉じ側に復帰付勢されたスライド式の
弁軸12aを閉じ側に押し操作する揺動片26が、調整
弁操作用のカム24bにて押し移動されるようになって
いる。そして、温度調節具24を回動操作することによ
って、ガス燃料供給量、即ち、バーナ3の加熱量を変更
調節するとともに、分流弁6における熱交換器2への給
水量とバイパス水量と増減調整することにより、出湯温
度を変更調節できるようになっている。
【0022】次に、図1に基づいて、バーナ3に燃焼異
常が起こったり、熱交換器2の排気閉塞等の異常が起こ
ったときに実行される安全手段の構成について説明す
る。バーナ3の燃焼炎の温度に応じた起電力を出力する
上述の第1熱電対17、燃焼室Rの温度に応じて第1熱
電対17とは逆極性となるような起電力を出力する第2
熱電対21、ガスノズル18の近傍の温度が異常高温に
なることに基づいて溶断するノズル近傍用温度ヒューズ
19、及び、筒胴1の外周近傍の温度が異常高温になる
ことに基づいて溶断する筒胴用温度ヒューズ20を設け
てある。
【0023】第1熱電対17は、金属性の熱電対取付板
を用いて感熱部が正常燃焼状態の燃焼炎の内部に位置す
るように、且つ、そのプラス側が熱電対取付板と電気的
に接続するように設けてある。又、第2熱電対21は、
その感熱部が筒胴1に形成した測温用開口1aに臨む状
態で設けてある。
【0024】尚、ノズル近傍用温度ヒューズ19及び筒
胴用温度ヒューズ20は夫々同様の構成であり、図示は
しないが、両端夫々にリード線を接続したヒューズ素子
を、可撓性及び耐熱性を有するチューブ内に挿入すると
ともに、チューブの外周の2箇所をバインダにて束縛し
てチューブ内に固定する構成となっており、ノズル近傍
用温度ヒューズ19は、バーナ3に対応するガスノズル
18の下方近傍に位置するように配置してあり、筒胴用
温度ヒューズ20は、筒胴1の外周部の背面側(給湯装
置を壁面に設置する場合は、壁面側)近傍に配置してあ
る。
【0025】そして、図4に示すように、前記第1熱電
対17のマイナス端子、ノズル近傍用温度ヒューズ1
9、筒胴用温度ヒューズ20及び前記第2熱電対21の
マイナス端子の夫々を直列接続するとともに、第1熱電
対17のプラス端子と、第2熱電対21のマイナス端子
の夫々がコントローラCの入力端子a,bに接続されて
いる。つまり、第2熱電対21は第1熱電対17に対し
て逆極性の起電力になるように各熱電対17,21の起
電力の合計値Vtが入力端子a,bに入力されるように
構成している。
【0026】そして、コントローラCは、第1熱電対1
7による起電力の検出情報、及び、前記第2熱電対21
による起電力の検出情報に基づいて動作異常を判別する
ように構成されている。詳述すると、例えば、定常燃焼
状態においては、コントローラCは、後述するような動
作異常に起因して、例えば図5に示すように、前記合計
値Vt(各入力端子a,b間に入力される起電力)が定
常運転用の起電力判別レベルVst(異常用判定レベル
の一例)以下になると、動作異常であると判断して遮断
弁9のコイル9aへ吸着電流を流すのを停止して、遮断
弁9を閉弁してバーナ3の燃焼を停止させるように構成
してある。
【0027】受入口32から吸入される燃焼用一次空気
の量が異常に少なくなったり、その燃焼用一次空気中の
酸素濃度が異常に低下すると、バーナ3は不完全燃焼を
起こして燃焼炎が長くなる。バーナ3が動作異常として
のこのような不完全燃焼を起こして燃焼炎が長くなった
り、燃焼炎が不測に立ち消えたりすることにより、第1
熱電対17の起電力V1が低下すると、それに伴って図
5(イ)に示すように、前記合計値Vtが低下してそれ
が定常運転用の起電力判別レベルVstを下回ることに
なり、コントローラCは、遮断弁9を閉弁してバーナ3
への燃料ガス供給が断ってバーナ3の燃焼を停止させる
ことになる。
【0028】又、熱交換器2に燃焼ガス中の燃焼生成物
や塵埃が付着して、熱交換器2の燃焼ガス通路が狭くな
ると、燃焼ガスが燃焼室R内に滞留する量が増加して、
燃焼室R内の周囲温度が上昇する。このような排気閉塞
によって燃焼室R内の周囲温度が高くなり、測温用開口
1aから高温の燃焼ガスが流出して、図5(ロ)に示す
ように、第2熱電対21の起電力V2は大になるが、こ
の起電力V2は第1熱電対17の起電力V1とは逆極性
であるので、前記合計値Vtは小となる。そして、燃焼
室R内の周囲温度が異常高温になることにより、前記合
計値Vtが定常運転用の起電力判別レベルVst以下に
低下して、燃焼炎の異常のときと同様にして、コントロ
ーラCは遮断弁9を閉弁してバーナ3の燃焼を停止させ
るのである。
【0029】尚、熱交換器2に燃焼ガス中の燃焼生成物
や塵埃が付着することに起因して、燃焼室R内の雰囲気
温度が異常に上昇して、筒胴1の外周近傍の温度が異常
高温になると、筒胴用温度ヒューズ20が溶断する。
又、バーナ3の受入口32に蜘蛛の巣が張られたり、塵
埃が溜まったりして、ガスノズル18から噴出した燃料
ガスの一部が受入口32の外に漏洩して、その漏洩ガス
ガバナ3の燃焼炎により引火して燃焼する等して、ガス
ノズル18近傍の温度が異常高温になると、ノズル近傍
用温度ヒューズ19が溶断する。そして、このように筒
胴用温度ヒューズ20が溶断したり、ノズル近傍用温度
ヒューズ19が溶断したりすると、前記合計値(入力端
子a,b間に入力される起電力)がほぼゼロとなり、前
記コントローラCは、遮断弁9を閉弁してバーナ3の燃
焼を停止させることになる。
【0030】尚、上記したような温度調節具24により
給湯温度を変更調節すると、バーナ3の加熱量は変化す
ることになるが、このようにバーナ3の加熱量が変化し
た場合、正常な燃焼状態であっても、例えば、図6に示
すように、同じバーナであっても、上記第1熱電対17
にて出力される起電力はバーナ3の加熱量が大なるほど
大になるように異なった値になる。バーナ3の加熱量が
大である場合には、小である場合に比べて、燃焼に伴っ
て発生する例えば一酸化炭素(CO)等の未燃ガス成分
の発生量が多くなるとともに、酸素消費量も多くなる。
その結果、図6に示すように、加熱量が大である場合に
は、燃焼途中で上記したような燃焼動作の異常が発生し
て、前記合計値Vtが低下し始めてから、動作異常とし
て許容できる限界点、言い換えると、これ以上燃焼を継
続すると安全上問題であるような状態に対応するレベル
は、加熱量が小である場合に比べて、高いレベルになる
と考えられる。又、前記合計値Vtが低下し始めてから
前記限界点に達するまでの経過時間は、加熱量が小の場
合に比べて短いものになると考えられる。
【0031】そこで、コントローラCは、前記バーナ3
の加熱量が大なるほど大きい値になるように前記定常運
転用の起電力判別レベルVstを変更設定するレベル変
更制御を実行するように構成されている。つまり、図6
に示すように、加熱量が大であれば、前記起電力判別レ
ベルVstが高レベル側の判定レベルVstaに設定さ
れ、加熱量が小であれば低レベル側の判定レベルVst
cに設定され、中間的な加熱量であれば、中間的な判定
レベルVstbに設定されることになる。
【0032】このように加熱量に応じて判定レベルを変
更することで、加熱量の大小にかかわらず、動作異常と
して許容できる前記限界点(図6におけるQ1,Q2,
Q3)に対して、常に適切な余裕代(ΔV)が確保され
て使用上の安全性を高めた状態で動作異常を判別するこ
とができる。
【0033】尚、コントローラCは、バーナ3の燃焼状
態が安定状態に至る前に、即ち、上記したような起電力
のレベル判別に伴う燃焼動作の異常の判別処理や前記レ
ベル変更制御を実行する前に、第1熱電対17により出
力される起電力に基づいて、前記バーナ3の加熱量を求
めるようになっている。第1熱電対17はバーナ3の燃
焼炎の温度を直接検出するものであり、燃焼炎の温度
は、燃料供給量(加熱量)に対応するものであるから、
この第1熱電対17の検出結果を有効利用して、起電力
が大なるほど加熱量が大であるとしてバーナ3の加熱量
を求めるようにしている。
【0034】〔別実施形態〕 (1)上記実施形態では、前記第1熱電対17と前記第
2熱電対21とを直列接続して、それらの起電力の合計
値のみがコントローラに入力される構成としたが、この
ような構成に代えて、コントローラが第1熱電対17に
よる起電力の検出情報、及び、第2熱電対21による起
電力の検出情報を夫々各別に求めるように構成してもよ
い。
【0035】例えば、図7に示すように、直列接続され
た前記各熱電対の両端部と、中間接続箇所とをコントロ
ーラC(制御手段)に電気的に接続して、各熱電対にお
ける起電力の出力の合計値と、第1熱電対17の起電力
の出力値が入力され、コントローラがそれらの入力値か
ら第2熱電対の起電力の出力値を求めるようにして、第
1熱電対17による起電力の検出情報、及び、第2熱電
対21による起電力の検出情報を夫々各別に求め、図8
に示すように、第1熱電対17における起電力の出力値
の絶対値が酸欠用判定レベルVs1を下回ると動作異常
としてバーナ3が燃焼不良を起こしているものと判別
し、第2熱電対21における起電力の出力値の絶対値が
閉塞用判定レベルVs2を超えると、動作異常として、
燃焼室R内において排気閉塞を起こしているものと判別
するように構成して、図9に示すように、前記バーナの
加熱量が大きいほど大きい値(Vs1a,Vs1b,V
s1c)になるように前記酸欠用判定レベルVs1を変
更設定するとともに、前記バーナの加熱量が大きいほど
小さい値になるように(Vs2a,Vs2b,Vs2
c)前記閉塞用判定レベルVs2を変更設定するように
制御する構成であってもよい。
【0036】又、上記構成に代えて、例えば図10に示
すように、第1熱電対17及び第2熱電対21をコント
ローラC(制御手段)に対して、夫々単独で各別に起電
力を検出可能なように電気的に並列接続して、コントロ
ーラCは、第1熱電対17による起電力の検出情報、及
び、第2熱電対21による起電力の検出情報を夫々各別
に求めるように構成してもよい。
【0037】(2)上記実施形態では、バーナの加熱量
を第1熱電対により出力される起電力に基づいて求める
ようにしたが、このような構成に代えて、例えば、前記
温度調節具24の回動調節位置を検出するセンサを備え
て、このセンサの検出情報に基づいてバーナの加熱量を
求める構成としてもよく、あるいは、ガス燃料供給路中
のガス供給圧やバーナの燃焼排ガスの温度等、その他の
検出情報に基づいてバーナの加熱量を求める構成として
もよい。
【0038】(3)上記実施形態では、ノズル近傍用温
度ヒューズ19や筒胴用温度ヒューズ20等を設けて更
に使用上の安全性を向上させているが、このようなヒュ
ーズを用いないようにしてもよい。
【0039】(4)上記実施形態では、本発明を適用す
る燃焼装置の具体構成が給湯装置である場合について例
示したが、燃焼装置の具体構成は種々変更可能であり、
例えば、暖房装置でも良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した給湯装置の概略構成図
【図2】温度調節用機構を示す横断平面図
【図3】温度調節用の機構を示す正面図
【図4】制御ブロック図
【図5】起電力の発生状態を示す図
【図6】判別レベルの変更状態を示す図
【図7】別実施形態の制御ブロック図
【図8】別実施形態の起電力発生状態を示す図
【図9】別実施形態の判別レベルの変更状態を示す図
【図10】別実施形態の熱電対の接続状態を示す回路図
【図11】従来におけるレベル判別の状態を示す図
【符号の説明】
1 筒胴 2 熱交換器 3 バーナ 17 第1熱電対 21 第2熱電対 C 制御手段 R 燃焼室 Vst 異常用判定レベル Vs1 酸欠用判定レベル Vs2 閉塞用判定レベル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸笹 賢治 大阪府大阪市港区南市岡1丁目1番52号 株式会社ハーマン内 Fターム(参考) 3K003 SA02 SA08 SB08 SC04 3K005 TA03 TB07 TC04 UA11 VA04 VA05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱量を変更調節自在なバーナにより加
    熱される熱交換器が、前記バーナの燃焼室を形成する筒
    胴の上部に設けられ、 前記バーナの燃焼炎の温度が高いほど大なる起電力を出
    力する第1熱電対と、前記燃焼室内の周囲温度が高いほ
    ど大なる起電力を出力する第2熱電対と、前記第1熱電
    対及び前記第2熱電対の出力に基づいて、動作異常を判
    別すると前記バーナの燃焼を停止させる制御手段が設け
    られている燃焼装置であって、 前記第1熱電対と前記第2熱電対とを、それらが互いに
    逆方向の起電力を発生する状態で直列接続して、各熱電
    対における起電力の出力の合計値が制御手段に入力され
    るように構成され、 前記制御手段は、前記起電力の合計値が異常用判定レベ
    ルを下回ると前記動作異常として判別するように構成さ
    れ、且つ、前記バーナの加熱量が大なるほど大きい値に
    なるように前記異常用判定レベルを変更設定するレベル
    変更制御を実行するように構成されている燃焼装置。
  2. 【請求項2】 加熱量を変更調節自在なバーナにより加
    熱される熱交換器が、前記バーナの燃焼室を形成する筒
    胴の上部に設けられ、 前記バーナの燃焼炎の温度が高いほど大なる起電力を出
    力する第1熱電対と、前記燃焼室内の周囲温度が高いほ
    ど大なる起電力を出力する第2熱電対と、前記第1熱電
    対及び前記第2熱電対の出力に基づいて、動作異常を判
    別すると前記バーナの燃焼を停止させる制御手段が設け
    られている燃焼装置であって、 前記第1熱電対及び前記第2熱電対は、前記制御手段に
    対して、夫々各別に起電力を検出可能なように電気的に
    接続され、 前記制御手段は、 前記第1熱電対による起電力の検出情報、及び、前記第
    2熱電対による起電力の検出情報を夫々各別に求めるよ
    うに構成されるとともに、 前記第1熱電対により出力される起電力が酸欠用判定レ
    ベルを下回ること、及び、前記第2熱電対により出力さ
    れる起電力が閉塞用判定レベルを超えること、 の夫々を前記動作異常として判別するように構成され、 且つ、前記バーナの加熱量が大きいほど大きい値になる
    ように前記酸欠用判定レベルを変更設定するとともに、
    前記バーナの加熱量が大きいほど小さい値になるように
    前記閉塞用判定レベルを変更設定するレベル変更制御を
    実行するように構成されている燃焼装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、 前記バーナの燃焼動作が安定状態に至った後に、前記レ
    ベル変更制御を実行するように構成されている請求項1
    又は2記載の燃焼装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、 前記バーナの燃焼動作が安定状態に至る前において、前
    記第1熱電対により出力される起電力に基づいて、前記
    バーナの加熱量を求めるように構成されている請求項3
    記載の燃焼装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011085365A (ja) * 2009-10-19 2011-04-28 Hitachi Ltd 酸素燃焼ボイラ及びその制御方法
JP2012202651A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Harman Co Ltd 燃焼制御装置
JP2013029254A (ja) * 2011-07-28 2013-02-07 Noritz Corp 燃焼装置

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