JP3862253B2 - ローリフトトラック - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ローリフトトラックに係わり、特に、持ち上げた荷物の荷崩れを防止することの可能なローリフトトラックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、かご台車等に積み込まれた荷物を搬送する際に用いられるローリフトトラックとして、図10に示す構造のものが知られている。
【0003】
この図において符号1で示すローリフトトラックは、走行装置が設けられた本体2と、この本体2に昇降可能に取り付けられたプラットフォーム3とによって構成されている。
【0004】
また、前記本体2には、揺動可能な操作アーム4と、この操作アーム4の揺動端部に設けられた操作盤5とが設けられ、また、前記本体2の下部には、この本体2内に搭載されている図示しない走行装置によって回転駆動されるドライブホイール6が設けられ、さらに、前記本体2の側部(前部)には、前記本体2内に搭載されている駆動機構(図示略)によって昇降される昇降体7が取り付けられており、この昇降体7に前記プラットフォーム3が取り付けられている。
【0005】
前記プラットフォーム3の下部には、このプラットフォーム3によって持ち上げられるかご台車Wとこのかご台車Wに積み込まれた荷物の重量を支持するロードホイール8が設けられている。そして、前記ロードホイール8は、前記駆動機構によって揺動させられる揺動アーム9に支持されており、前記昇降体7が上昇させられる際に、前記揺動アーム9が下方へ揺動させられることによって、前記ロードホイール8が前記プラットフォーム3の下方に突出させられることにより、前記昇降体7との協働作用によって、前記プラットフォーム3が上昇させられるようになっている。
【0006】
前記プラットフォーム3は、最下降位置に保持された状態で、前記かご台車Wの下方へ挿入された後に上昇させられることにより、図10に実線で示すように、前記荷物Wを持ち上げるようになっている。そして、前記ローリフトトラック1は、前述したようにかご台車Wを持ち上げた状態で、前記操作盤5が操作されることにより走行させられて、前記荷物の搬送を行うようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来のローリフトトラック1にあっては、搬送作業中における加速時や減速時に、前記プラットフォーム3上のかご台車Wがずれることが想定され、このずれが大きいと、図10に鎖線で示すように、前記かご台車Wがプラットフォーム3から落下して傾斜してしまうことがある。このように前記かご台車Wが傾斜すると、このかご台車Wに積み込まれた荷物が荷崩れを起こしてしまうため、その対策が要望されている。
【0008】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、搬送時に速度変化が生じたとしても、持ち上げた荷物等のずれを防止して、荷崩れを防止することのできるローリフトトラックを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のローリフトトラックは、前述した目的を達成するために、走行装置が設けられた本体と、リフト機構により昇降可能となるように上記本体に取り付けられ、荷物が搭載されるプラットフォームとを備えたローリフトトラックであって、上記プラットフォーム上に回動可能に装着され、上記プラットフォームの上面へ突出して上記プラットフォーム 上の荷物の移動を拘束する落下防止機構としての係合板を備えると共に、上記リフト機構が上記プラットフォーム及び上記係合板にそれぞれ機械的に連動するよう連結され、上記リフト機構を作動させたとき、上記プラットフォームが上昇すると共に、該プラットフォームの上昇動作に同期して上記係合板が回動して上記プラットフォームの上面へ突出することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図1ないし図7を参照して説明する。これらの図において符号10は、本実施形態に係わるローリフトトラックを示し、このローリフトトラック10は、走行装置が設けられた本体11と、この本体11に昇降可能に取り付けられ、荷物が搭載されるプラットフォーム12とを備え、前記プラットフォーム12に、このプラットフォーム12の上面へ突出させられて、前記荷物の移動を拘束する落下防止機構13が設けられていることを特徴とする。
【0011】
詳述すれば、前記本体11の下部には、ドライブホイール14が設けられ、また、側部(前部)には、昇降体15が装着され、この昇降体15に前記プラットフォーム12が取り付けられて、このプラットフォーム12とともに昇降させられるようになっている。
【0012】
前記プラットフォーム12の下部には、ロードホイール16が揺動アーム17を介して揺動可能に装着されている。この揺動アーム17は、図2に示すように、前記プラットフォーム12の下面に突設された一対のブラケット18に、ピン19を介して揺動可能に取り付けられており、この揺動アーム17の揺動端部に前記ロードホイール8が回転自在に装着されている。
【0013】
また、前記揺動アーム17の略中間部には、前記プラットフォーム12の昇降をなすリフト機構20を構成するタイバー21の一端部が相対回動可能に連結されている。このリフト機構20は、前記タイバー21の他端部がピン22によって回動自在に連結されたL字状の第1リンク23を備え、この第1リンク23の略中間部が、図4に詳述するように、前記プラットフォーム12にピン24によって回動自在に取り付けられ、また、前記タイバー21が連結された側と反対側の端部が、前記本体11にピン25によって回動自在に取り付けられている。
【0014】
一方、前記昇降体15と本体11との間には、図4に示すように、前記第1リンク22と平行リンクを構成し、前記昇降体15と本体11とを連結する第2リンク26が設けられている。また、前記昇降体15と本体11との間には、前記昇降体15の上下動をなす油圧シリンダ27が設けられている。したがって、本実施形態においては、前記タイバー21、第1リンク23、第2リンク26、および、油圧シリンダ27とによってリフト機構20が構成されている。
【0015】
そして、このリフト機構20は、前記油圧シリンダ27によって昇降体15が上昇させられた際に、図3および図4に示すように、前記第1リンク23が本体11側のピン25まわりに回動させられることにより、前記タイバー21が本体1側へ引き込まれるとともに、このタイバー21によって、前記ロードホイール16が取り付けられている揺動アーム17が下方へ向けて揺動させられ、これによって、前記プラットフォーム12を上昇させるようになっている。
【0016】
前記落下防止機構13は、図5に示すように、前記プラットフォーム12に回動可能に装着された係合板28を備えている。この係合板28は、その一端部が、前記プラットフォーム12にピン29によって揺動自在に取り付けられており、上方への揺動動作により、前記プラットフォーム12に形成された開口30を介して、前記プラットフォーム12の上方に突出させられるようになっている。
【0017】
そして、前記係合板28の略中間部と、前記タイバー21との間には、一端部が前記係合板28に回動自在に連結され、他端部が、前記タイバー21に固定された牽引ロッド31が設けられている。この牽引ロッド31は、前記リフト機構20によって前記プラットフォーム12が上昇させられる際に、前記タイバー21とともに本体11側へ引き込まれることにより、前記係合板28を上方へ回動させて、この係合板28を前記開口30からプラットフォーム12の上部に突出させるようになっている。
【0018】
一方、本実施形態においては、搬送する荷物は、従来例と同様にかご台車Wに積み込まれた状態で搬送される例について示した。また、図4において符号32は、前記昇降体15が上昇限度まで移動させられた際に、前記第2リンク26によって作動させられて、前記昇降体15の上昇限度位置を規制するリミットスイッチを示す。
【0019】
このように構成された本実施形態に係わるローリフトトラック10によってかご台車Wを搬送するには、まず、前記昇降体15を、図6に示すように、下降させた状態とし、ローリフトトラック10を前進させて、前記プラットフォーム12をかご台車Wの下方に送り込む。このプラットフォーム12をかご台車Wの下方に挿入する際に、前記係合板28は、プラットフォーム12内に収納されていることから、この係合板28がかご台車Wと干渉することなく円滑に挿入することができる。
【0020】
ついで、油圧シリンダ27を作動させて昇降体15を上昇させる。この昇降体15の上昇動作に伴い、第1リンク23によってタイバー21が本体11側に引き込まれ、これによって、前記揺動アーム17が下方へ向けて揺動させられ、前記ロードホイール16を支持体として、前記プラットフォーム12の先端部分が押し上げられることにより、このプラットフォーム12が、ほぼ平行状態で上昇させられる。この結果、前記かご台車Wが、図7に示すように、水平を保持したまま持ち上げられる。
【0021】
そして、前述したプラットフォーム12の上昇動作に同期して、前記牽引ロッド31も本体側に引き込まれることにより、この牽引ロッド31に連結されている前記係合板28が上方へ回動させられて、開口30からプラットフォーム12の上方へ突出させられる。これによって、前記かご台車Wが、図7に示すように、昇降体15と係合板28とで挟み込まれるように位置される。これより、前記ローリフトトラック10を目的とする位置へ移動させることによって、荷物を前記かご台車Wとともに所定位置へ搬送することができる。
【0022】
そして、前述したような搬送時において、ローリフトトラック10の走行開始時等の加速時や、停止時等における減速時において、前記かご台車Wに慣性力が働き、前記プラットフォーム12に対してずれる現象が生じるが、本実施形態においては、前記慣性力の作用方向前後に、前記係合板28と昇降体15が存在することから、前記かご台車Wが前記プラットフォーム12から落下することが防止される。
【0023】
なお、前記実施形態において示した各構成部材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基づき種々変更可能である。たとえば、前記実施形態において、前記リフト機構20の作用として、前記タイバー21を本体側へ引き込むことによってプラットフォーム12を上昇させ、また、前記落下防止機構13を構成する係合板28を上方へ回動させる例を示したが、前記第1リンク23の向きを変更することによって、前記タイバー21を本体11から離間する方向に押し出すことによって、前記プラットホーム12の上昇ならびに係合板28の上方への回動を行わせるようにすることもできる。また、前記係合板28の、前記プラットホーム12上への出し入れは、この係合板28とタイバー21との間にカム機構を設けて、このカム機構によって前記係合板28を鉛直方向に上下動させるような構成とすることもできる。
【0024】
また、図8および図9に示すように、前記係合板28を前記台車Wの形状に合わせることより、この台車Wの前記プラットフォーム12の幅方向におけるずれをも防止することができる。たとえば、前記台車Wがかごである場合、前記係合板28の先端部に凹部28aを形成しておき、この凹部28aに前記かごの枠を係合させることによって、前述した横方向のずれを防止することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のローリフトトラックによれば、荷物が搭載されるプラットフォームに、このプラットフォームの上面へ突出させられて、前記荷物の移動を拘束する落下防止機構を設けたことにより、荷物の搬送途中における加速時や減速時の荷物の過度の位置ずれを防止して、確実な搬送を行うことができるとともに、荷崩れを防止することができる。
【0026】
また、前記落下防止機構を、係合板をプラットフォームに回動可能に装着することによって構成し、この係合板を、前記プラットフォームを昇降させるリフト機構によって回動させることにより、前記プラットフォームの上方に突出させるようにしたから、前記プラットフォームによる荷物のリフト操作に同期して、前記係合板をプラットフォーム上に突出させて、この荷物の位置ずれや落下を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すもので、リフト機構および落下防止機構を示す側面図である。
【図2】本発明の一実施形態を示すもので、リフト機構および落下防止機構を示す平面図である。
【図3】本発明の一実施形態を示すもので、リフト機構および落下防止機構の作動を説明するための側面図である。
【図4】本発明の一実施形態を示すもので、リフト機構の要部の拡大側面図である。
【図5】本発明の一実施形態を示すもので、ロック機構の要部を示す拡大側面図である。
【図6】本発明の一実施形態の作用を説明するための側面図である。
【図7】本発明の一実施形態の作用を説明するための側面図である。
【図8】本発明の変形例を示す要部の正面図である。
【図9】本発明の変形例を示す要部の拡大側面図である。
【図10】一従来例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 ローリフトトラック
2 本体
3 プラットフォーム
4 操作アーム
5 操作盤
6 ドライブホイール
7 昇降体
8 ロードホイール
9 揺動アーム
10 ローリフトトラック
11 本体
12 プラットフォーム
13 落下防止機構
14 ドライブホイール
15 昇降体
16 ロードホイール
17 揺動アーム
18 ブラケット
19 ピン
20 リフト機構
21 タイバー
22 ピン
23 第1リンク
24 ピン
25 ピン
26 第2リンク
27 油圧シリンダ
28 係合板
28a 凹部
29 ピン
30 開口
31 牽引ロッド
32 リミットスイッチ
W かご台車
Claims (1)
- 走行装置が設けられた本体と、リフト機構により昇降可能となるように上記本体に取り付けられ、荷物が搭載されるプラットフォームとを備えたローリフトトラックであって、
上記プラットフォーム上に回動可能に装着され、上記プラットフォームの上面へ突出して上記プラットフォーム上の荷物の移動を拘束する落下防止機構としての係合板を備えると共に、
上記リフト機構が上記プラットフォーム及び上記係合板にそれぞれ機械的に連動するよう連結され、上記リフト機構を作動させたとき、上記プラットフォームが上昇すると共に、該プラットフォームの上昇動作に同期して上記係合板が回動して上記プラットフォームの上面へ突出することを特徴とするローリフトトラック。
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