JP3858397B2 - 芳香族ポリマー用顔料分散剤 - Google Patents

芳香族ポリマー用顔料分散剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エチレンと芳香族ビニル化合物との共重合体ワックスからなる芳香族ポリマー用顔料分散剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリスチレン、スチレン・アクリロニトリル共重合体(AS)、スチレン・アクリロニトリル・ブタジエン共重合体(ABS)などの芳香族ポリマーを着色する場合の方法として、ドライカラー法、カラーコンパウンド法またはマスターバッチ法が主として採用されている。これらのいずれの方法でも、顔料を均一に分散させるためには顔料分散剤が使用されている。
【0003】
スチレン系ポリマー用顔料分散剤として、特公昭60−19934号には、ポリオレフィンワックスにスチレン系化合物をグラフトしたグラフトポリオレフィンワックスからなる顔料分散剤が記載されている。この顔料分散剤は顔料分散性などの性能に優れているが、その製造にはポリオレフィンの合成工程およびスチレン系化合物のグラフト工程の2工程が必要であり、製造コストが高いという問題点がある。またさらに優れた顔料分散性も要望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、芳香族ポリマーへの顔料分散性に優れるとともに、配合後の組成物の透明性および着色安定性に優れ、しかもグラフト工程が不要で製造コストが低い芳香族ポリマー用顔料分散剤を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は次の芳香族ポリマー用顔料分散剤である。
(1) エチレンと芳香族ビニル化合物とのランダム共重合体からなるワックスであって、
上記エチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスが、メタロセン触媒(A)の存在下にエチレンと芳香族ビニル化合物とを共重合して得られるエチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスであるか、またはメタロセン触媒(A)の存在下に重合して得られたエチレンと芳香族ビニル化合物との共重合体を加熱減成して得られるエチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスであり、
かつエチレンから導かれる構造単位の含量が99〜10重量%、芳香族ビニル化合物から導かれる構造単位の含量が1〜90重量%、極限粘度が0.04〜0.6dl/gであるエチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスからなる芳香族ポリマー用顔料分散剤。
(2) 芳香族ビニル化合物がスチレンである上記(1)記載の芳香族ポリマー用顔料分散剤。
【0006】
本発明の芳香族ポリマー用顔料分散剤は、上記エチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスからなる顔料分散剤である。上記エチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスは、エチレンと芳香族ビニル化合物とのランダム共重合体からなるワックスであって、エチレンから導かれる構造単位の含量(以下、エチレン含量という場合がある)が99〜10重量%、好ましくは96〜40重量%、芳香族ビニル化合物から導かれる構造単位の含量(以下、芳香族ビニル化合物含量という場合がある)が1〜90重量%、好ましくは4〜60重量%であり、デカリン中135℃で測定した極限粘度が0.04〜0.6dl/g、好ましくは0.1〜0.4dl/gであるエチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスである。
なお本発明において、ワックスという語は、重量平均分子量(Mw)1000〜20,000の低分子量重合体を意味する。
【0007】
前記芳香族ビニル化合物としてはスチレン;メチルスチレン、ジメチルスチレン、エチルスチレン等のモノもしくはポリアルキルスチレン;メトキシスチレン、エトキシスチレン、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸メチル、ビニルベンジルアセテート、ヒドロキシスチレン、クロロスチレン、ジビニルベンゼン等の官能基含有スチレン誘導体;3−フェニルプロピレン、4−フェニルブテンなどがあげられる。これらの中ではスチレンが好ましい。芳香族ビニル化合物は1種単独で使用することもできるし、2種以上を組合せて使用することもできる。
【0008】
前記エチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスは、エチレンおよび芳香族ビニル化合物の他に、本発明の目的を損なわない範囲で、炭素数3〜20のα−オレフィン、シクロオレフィン、極性基含有モノマー、非共役ポリエンなどが共重合されていてもよい。
【0009】
上記α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセンなどがあげられる。また上記シクロオレフィンとしては、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテンなどがあげられる。また上記極性基含有モノマーとしては、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、マレイン酸、無水マレイン酸などがあげられる。また上記非共役ポリエンとしては、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネンなどがあげられる。
【0010】
前記エチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスは、メタロセン触媒(A)を用いて製造したエチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスであり、顔料分散性に特に優れている。
【0011】
メタロセン触媒(A)を用いてエチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスを得るには、メタロセン触媒(A)の存在下にエチレンと芳香族ビニル化合物とを共重合する方法、またはメタロセン触媒(A)の存在下に重合して得られたエチレンと芳香族ビニル化合物との共重合体を加熱減成する方法を採用する。
【0012】
エチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスを顔料分散剤として使用する際、エチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスは1種単独で使用することもできるし、2種以上を組合せて使用することもできる。
【0013】
次に、メタロセン触媒(A)、およびこのメタロセン触媒(A)の存在下にエチレンと芳香族ビニル化合物とを共重合することによりエチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスを製造する方法について説明する。
【0014】
メタロセン触媒(A)としては、シングルサイト触媒として従来より用いられているメタロセン系触媒、ならびにこれらに類似するメタロセン系触媒が制限なく用いられるが、特に遷移金属のメタロセン化合物(遷移金属化合物)(B)と、有機アルミニウムオキシ化合物(C)および/またはイオン化イオン性化合物(D)とからなる触媒が好ましく用いられる。
【0015】
メタロセン化合物(B)としては、IUPAC無機化学命名法改定版(1989)による族番号1〜18で表示される元素の周期表(長周期型)の4族から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物、具体的には下記一般式(1)で表されるメタロセン化合物があげられる。
MLx …(1)
式(1)中、Mは周期表の4族から選ばれる遷移金属であり、具体的にはジルコニウム、チタンまたはハフニウムであり、xは遷移金属の原子価である。
【0016】
Lは遷移金属に配位する配位子であり、これらのうち少なくとも1個の配位子Lはシクロペンタジエニル骨格を有する配位子であり、このシクロペンタジエニル骨格を有する配位子は置換基を有していてもよい。
【0017】
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子としては、例えば、
シクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、n-またはi-プロピルシクロペンタジエニル基、n-、i-、sec-、t-、ブチルシクロペンタジエニル基、ヘキシルシクロペンタジエニル基、オクチルシクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、トリメチルシクロペンタジエニル基、テトラメチルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基、メチルエチルシクロペンタジエニル基、メチルプロピルシクロペンタジエニル基、メチルブチルシクロペンタジエニル基、メチルヘキシルシクロペンタジエニル基、メチルベンジルシクロペンタジエニル基、エチルブチルシクロペンタジエニル基、エチルヘキシルシクロペンタジエニル基、メチルシクロヘキシルシクロペンタジエニル基などのアルキルまたはシクロアルキル置換シクロペンタジエニル基、さらに
インデニル基、4,5,6,7-テトラヒドロインデニル基、フルオレニル基などがあげられる。
【0018】
これらの基は、ハロゲン原子、トリアルキルシリル基などで置換されていてもよい。
これらの中では、アルキル置換シクロペンタジエニル基が特に好ましい。
【0019】
式(1)で示されるメタロセン化合物(B)が配位子Lとしてシクロペンタジエニル骨格を有する基を2個以上有する場合には、そのうち2個のシクロペンタジエニル骨格を有する基同士は、エチレン、プロピレンなどのアルキレン基、イソプロピリデン、ジフェニルメチレンなどの置換アルキレン基、シリレン基またはジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン基、メチルフェニルシリレン基などの置換シリレン基などを介して結合されていてもよい。
【0020】
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外のLとしては、炭素数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、スルホン酸含有基(−SO31)、ハロゲン原子または水素原子(ここで、R1はアルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アリール基またはハロゲン原子またはアルキル基で置換されたアリール基である。)などがあげられる。
【0021】
炭素数1〜12の炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基などがあげられ、より具体的には、
メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基などのアルキル基、
シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、
フェニル基、トリル基などのアリール基、
ベンジル基、ネオフィル基などのアラルキル基があげられる。
【0022】
また、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、t-ブトキシ基、ペントキシ基、ヘキソキシ基、オクトキシ基などがあげられる。
アリーロキシ基としては、フェノキシ基などがあげられる。
【0023】
スルホン酸含有基(−SO31)としては、メタンスルホナト基、p-トルエンスルホナト基、トリフルオロメタンスルホナト基、p-クロルベンゼンスルホナト基などがあげられる。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素があげられる。
【0024】
前記式(1)で表されるメタロセン化合物(B)は、例えば遷移金属の原子価が4である場合、より具体的には下記一般式(2)で表される。
2 k3 l4 m5 nM …(2)
【0025】
式(2)中、Mは式(1)の遷移金属と同様の遷移金属、好ましくはジルコニウムまたはチタンであり、R2はシクロペンタジエニル骨格を有する基(配位子)であり、R3、R4およびR5はそれぞれ独立にシクロペンタジエニル骨格を有する基または前記一般式(1)中のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外のLと同様である。kは1以上の整数であり、k+l+m+n=4である。
【0026】
以下に、Mがジルコニウムであり、かつシクロペンタジエニル骨格を有する配位子を少なくとも2個含むメタロセン化合物(B)を例示する。
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムモノクロリドモノハイドライド、
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(シクロペンタジエニル)メチルジルコニウムモノクロリド、
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムフェノキシモノクロリド、
ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(n-プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(イソプロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムビス(メタンスルホナト)、
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムビス(p-トルエンスルホナト)、
ビス(1,3-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(1-メチル-3-エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(1-メチル-3-プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドなどを例示することができる。
【0027】
また本発明では、上記の1,3−位置換シクロペンタジエニル基を1,2−位置換シクロペンタジエニル基に置換えたメタロセン化合物(B)を用いることもできる。
また前記式(2)において、R2、R3、R4およびR5の少なくとも2個すなわちR2およびR3がシクロペンタジエニル骨格を有する基(配位子)であり、この少なくとも2個の基がアルキレン基、置換アルキレン基、シリレン基または置換シリレン基などを介して結合されているブリッジタイプのメタロセン化合物(B)を例示することもできる。このときR4およびR5はそれぞれ独立に式(1)中で説明したシクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外のLと同様である。
【0028】
このようなブリッジタイプのメタロセン化合物(B)としては、
エチレンビス(インデニル)ジメチルジルコニウム、
エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、
エチレンビス(インデニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホナト)
イソプロピリデンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド
などがあげられる。
【0029】
本発明では、ブリッジタイプのメタロセン化合物(B)として下記一般式(3)で示されるメタロセン化合物を用いることが望ましい。
【化1】
Figure 0003858397
【0030】
式(3)中、M1は周期表の4、5、6族の遷移金属原子を示し、具体的にはチタン、ジルコニウム、ハフニウムなどである。
6およびR7は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有基を示し、具体的には、
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子;
メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキシルなどのアルキル基、ビニル、プロペニル、シクロヘキセニルなどのアルケニル基、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピルなどのアリールアルキル基、フェニル、トリル、ジメチルフェニル、ナフチル、メチルナフチルなどのアリール基などの炭素数1から20の炭化水素基;
前記炭化水素基にハロゲン原子が置換したハロゲン化炭化水素基;
【0031】
メチルシリル、フェニルシリルなどのモノ炭化水素置換シリル、ジメチルシリル、ジフェニルシリルなどのジ炭化水素置換シリル、トリメチルシリル、トリエチルシリルなどのトリ炭化水素置換シリル、
トリメチルシリルエーテルなどの炭化水素置換シリルのシリルエーテル、
トリメチルシリルメチルなどのケイ素置換アルキル基、トリメチルシリルフェニルなどのケイ素置換アリール基、
などのケイ素含有基;
ヒドロオキシ基、メトキシ、エトキシなどのアルコキシ基、フェノキシ、メチルフェノキシなどのアリロキシ基、フェニルメトキシ、フェニルエトキシなどのアリールアルコキシ基などの酸素含有基;
前記酸素含有基の酸素がイオウに置換した置換基などのイオウ含有基;
アミノ基、メチルアミノ、ジメチルアミノなどのアルキルアミノ基、フェニルアミノ、メチルフェニルアミノなどのアリールアミノ基またはアルキルアリールアミノ基などの窒素含有基;
ジメチルフォスフィノなどのフォスフィノ基などのリン含有基である。
【0032】
これらの中では、R6は炭化水素基であることが好ましく、特にメチル、エチル、プロピルの炭素数1〜3の炭化水素基であることが好ましい。またR7は水素原子、炭化水素基であることが好ましく、特に水素原子、またはメチル、エチル、プロピルの炭素数1〜3の炭化水素基であることが好ましい。
【0033】
8、R9、R10およびR11は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基を示し、これらの中では水素原子、炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基であることが好ましい。R8とR9、R9とR10、R10とR11のうち少なくとも1組は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、単環の芳香族環を形成していてもよい。
【0034】
また芳香族環を形成する基以外の基は、炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基が2種以上ある場合には、これらが互いに結合して環状になっていてもよい。なおR11が芳香族基以外の置換基である場合は、水素原子であることが好ましい。
【0035】
ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基の具体的なものとしては、前記R6およびR7と同様のものが例示できる。
【0036】
1およびX2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基またはイオウ含有基を示す。
ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基の具体的なものとしては、前記R6およびR7と同様のものが例示できる。
【0037】
またイオウ含有基としては、前記R6、R7と同様の基、およびメチルスルホネート、トリフルオロメタンスルフォネート、フェニルスルフォネート、ベンジルスルフォネート、p-トルエンスルフォネート、トリメチルベンゼンスルフォネート、トリイソブチルベンゼンスルフォネート、p-クロルベンゼンスルフォネート、ペンタフルオロベンゼンスルフォネートなどのスルフォネート基、メチルスルフィネート、フェニルスルフィネート、ベンゼンスルフィネート、p-トルエンスルフィネート、トリメチルベンゼンスルフィネート、ペンタフルオロベンゼンスルフィネートなどのスルフィネート基が例示できる。
【0038】
1は、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR12−、−P(R12)−、−P(O)(R12)−、−BR12−または−AlR12−(ただし、R12は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基)を示す。
【0039】
1の具体的なものとしては、
メチレン、ジメチルメチレン、1,2-エチレン、ジメチル-1,2-エチレン、1,3-トリメチレン、1,4-テトラメチレン、1,2-シクロヘキシレン、1,4-シクロヘキシレンなどのアルキレン基、ジフェニルメチレン、ジフェニル-1,2-エチレンなどのアリールアルキレン基などの炭素数1から20の2価の炭化水素基;
クロロメチレンなどの上記炭素数1から20の2価の炭化水素基をハロゲン化したハロゲン化炭化水素基;
メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n-プロピル)シリレン、ジ(i-プロピル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン、メチルフェニルシリレン、ジフェニルシリレン、ジ(p-トリル)シリレン、ジ(p-クロロフェニル)シリレンなどのアルキルシリレン、アルキルアリールシリレン、アリールシリレン基、テトラメチル-1,2-ジシリレン、テトラフェニル-1,2-ジシリレンなどのアルキルジシリレン、アルキルアリールジシリレン、アリールジシリレン基などの2価のケイ素含有基;
上記2価のケイ素含有基のケイ素をゲルマニウムに置換した2価のゲルマニウム含有基;
上記2価のケイ素含有基のケイ素をスズに置換した2価のスズ含有基置換基などであり、
12は、前記R6、R7と同様のハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基である。
【0040】
これらの中では2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基であることが好ましく、さらに2価のケイ素含有基であることが好ましく、このうち特にアルキルシリレン、アルキルアリールシリレン、アリールシリレンであることが好ましい。
【0041】
以下に前記式(3)で示されるメタロセン化合物(B)の具体的な例を示す。
rac-ジメチルメチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、
rac-ジメチルメチレンビス(2-メチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、
rac-ジフェニルメチレンビス(2-メチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、
rac-エチレンビス(2-メチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、
rac-ジメチルシリレンビス(2-メチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、
rac-ジメチルシリレンビス(2-メチル-1-インデニル)ジルコニウムジメチル、
rac-ジメチルシリレン-ビス(4,7-ジメチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、
rac-ジメチルシリレン-ビス(2,4,7-トリメチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、
rac-ジメチルシリレン-ビス(2,4,6-トリメチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、
rac-ジメチルシリレン-ビス(4-フェニル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、
rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4−フェニル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、
rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-(α-ナフチル)-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、
rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-(β-ナフチル)-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、
rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-(1-アントラセニル)-1-インデニル)ジルコニウムジクロリドなど。
【0042】
また本発明では、メタロセン化合物(B)として下記一般式(4)で示されるメタロセン化合物を用いることもできる。
122 …(4)
(式中、M2は周期表の4族またはランタニド系列の金属であり、
1は、非局在化π結合基の誘導体であり、金属M2活性サイトに拘束幾何形状を付与しており、
Zは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子または20以下の炭素、ケイ素またはゲルマニウムを含有する炭化水素基、シリル基またはゲルミル基である。)
【0043】
このような式(4)で示されるメタロセン化合物(B)の中では、下記一般式(5)で示されるメタロセン化合物が好ましい。
【化2】
Figure 0003858397
【0044】
式(5)中、M3はチタン、ジルコニウムまたはハフニウムであり、Zは上記と同様である。
CpはM3にη5結合様式でπ結合したシクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基またはこれらの誘導体である。
【0045】
1は酸素、イオウ、ホウ素もしくは周期表の14族の元素、またはこれらの元素を含む基であり、
1は窒素、リン、酸素またはイオウを含む配位子である。
1とV1とで縮合環を形成してもよい。またCpとW1とで縮合環を形成してもよい。
【0046】
一般式(5)のCpで示される基の好ましいものとしては、シクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基およびこれらの飽和誘導体などがあげられ、これらは金属原子(M3)と環を形成する。シクロペンタジエニル基中のそれぞれの炭素原子はハロゲン、ヒドロカルビル基、置換ヒドロカルビル基(この基の1またはそれ以上の水素原子はハロゲンで置換されている)、およびヒドロカルビル置換メタロイド基(この基のメタロイドは元素の周期表の14族から選ばれる)からなる群から選ばれた同一または異なる基で置換されてもよい。また、1種またはそれ以上の置換基は一緒になって結合環を形成していてもよい。シクロペンタジエニル基中の少なくとも1つの水素原子と置換しうる好ましいヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビル基は1〜20個の炭素原子を含み、かつ直鎖または分岐状のアルキル基、環状炭化水素基、アルキル置換環状炭化水素基、芳香族基およびアルキル置換芳香族基を包含する。好ましい有機メタロイド基は14族元素のモノ−、ジ−およびトリ−置換有機メタロイド基を包含し、ヒドロカルビル基のそれぞれは1〜20個の炭素原子を含む。好ましい有機メタロイド基の具体的なものとしてはトリメチルシリル、トリエチルシリル、エチルジメチルシリル、メチルジエチルシリル、フェニルジメチルシリル、メチルジフェニルシリル、トリフェニルシリル、トリフェニルジャーミルおよびトリメチルジャーミルなどがあげられる。
【0047】
一般式(5)のZ1の具体的なものとしては、ヒドライド、ハロ、アルキル、シリル、ジャーミル、アリール、アミド、アリールオキシ、アルコキシ、ホスファイド、サルファイド、アシル、疑似ハライドたとえばシアニド、アジドなど、アセチルアセトネートまたはそれらの混合物などがあげられ、同一でも異なっていてもよい。
【0048】
一般式(5)で示されるメタロセン化合物(B)の中でも、下記一般式(6)で表されるメタロセン化合物が好ましい。
【化3】
Figure 0003858397
【0049】
式(6)中、M4は前記M3と同じであり、V2は−O−、−S−、−NR17−、−PR17−であるか、またはOR17、SR17、N(R17)2またはP(R17)2からなる群から選ばれた中性の2個電子供与体リガンドである。ここでR17は水素原子、または20個までの水素以外の原子をもつアルキル、アリール、シリル、ハロゲン化アルキルもしくはハロゲン化アリール基であるか、あるいは2個のR17または後述のR18とで縮合環を形成していてもよい。
【0050】
式(6)中、W2はSi(R18)2、C(R18)2、Si(R18)2Si(R18)2、C(R18)2C(R18)2、CR18=CR18、C(R18)2Si(R18)2、Ge(R18)2、BR18、B(R18)2である。ここでR18は前記R17と同じである。
式(6)中、R13〜R16はそれぞれ独立に水素原子、または20個までの水素以外の原子をもつアルキル、アリール、シリル、ジャーミル、シアノ、ハロおよびそれらの組合せ(例えばアルカリール、アラルキル、シリル置換アルキル、シリル置換アリール、シアノアルキル、シアノアリール、ハロアルキル、ハロシリルなど)であるか、あるいはR13〜R16の隣接対はシクロペンタジエニル部分に縮合したヒドロカルビル環を形成していてもよい。
【0051】
式(6)中、Z2はそれぞれの場合にヒドライドであるか、または20個までの水素以外の原子をもつハロ、アルキル、アリールシリル、ジャーミル、アリールオキシ、アルコキシ、アミド、シリルオキシおよびそれらの組合せ(例えばアルカリール、アラルキル、シリル、置換アルキル、シリル置換アリール、アリールオキシアルキル、アリールオキシアリール、アルコキシアルキル、アルコキシアリール、アミドアルキル、アミドアリール、シロキシアルキル、シロキシアリール、アミドシロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアリールなど)、および20個までの水素以外の原子をもつ中性ルイス塩基からなる群から選ばれた基である。
【0052】
一般式(6)で表されるメタロセン化合物(B)において、V2が中性2個電子供与体リガンドであるとき、M4とV2との間の結合はより正確には配位共有結合と呼ばれる結合である。また、錯体はダイマーまたは高級オリゴマーとして存在しうる。
【0053】
一般式(6)で表されるメタロセン化合物(B)においては、R13〜R16、Z2、R17またはR18の少なくとも1つは電子供与性部分であることが好ましく、特にV2が−NR19−または−PR19−(ただし、R19は炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数6〜10のアリールである)に相当するアミドまたはホスフィド基であることが好ましい。
【0054】
一般式(6)で表されるメタロセン化合物(B)の中でも、下記一般式(7)で表されるアミドシランまたはアミドアルカンジイル化合物が好ましい。
【化4】
Figure 0003858397
【0055】
式(7)中、M5はシクロペンタジエニル基にη5結合様式で結合しているチタン、ジルコニウムまたはハフニウムであり、R20〜R25はそれぞれ独立に水素原子、または10個までの炭素をもつシリル、アルキル、アリールおよびそれらの組合せからなる群から選ばれた基であるか、あるいはR22〜R25の隣接対はシクロペンタジエニル部分に縮合するヒドロカルビル環を形成していてもよい。
式(7)中、W3はケイ素または炭素であり、Z3はそれぞれの場合にヒドライド、ハロ、10個までの炭素のアルキル、アリール、アリールオキシまたはアルコキシである。
【0056】
一般式(7)で表されるメタロセン化合物(B)においては、R20がメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル(異性体を含む)、ノルボルニル、ベンジル、フェニルなどであり、R22〜R25がそれぞれ独立に水素原子、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル(異性体を含む)、ノルボルニル、ベンジルなどであり、そしてZ3がクロロ、ブロモ、ヨード、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル(異性体を含む)、ノルボルニル、ベンジル、フェニルなどであるメタロセン化合物が好ましい。またR22〜R25が縮合環を形成して、シクロペンタジエニル部分がインデニル、テトラヒドロインデニル、フルオレニル、オクタヒドロフルオレニル環などであるメタロセン化合物も好ましい。
【0057】
一般式(7)で表されるメタロセン化合物(B)の具体的なものとしては、(t−ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)シランチタンジクロリド、(t−ブチルアミド)(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルジルコニウムジクロリド、(t−ブチルアミド)(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルチタンジクロリド、(メチルアミド)(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルジルコニウムジクロリド、(メチルアミド)(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルチタンジクロリド、(エチルアミド)(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)−メチレンチタンジクロリド、(t−ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)シランジルコニウムジベンジル、(ベンジルアミド)ジメチル(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)シランチタンジクロリド、(フェニルホスフィド)ジメチル(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)シランジルコニウムジベンジルなどがあげられる。
【0058】
また本発明では、メタロセン化合物(B)として下記のメタロセン化合物を用いることもできる。
エチレン{2-メチル-4(9-フェナントリル)-1-インデニル}(9-フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
エチレン{2-メチル-4(9-フェナントリル)-1-インデニル}(2,7-ジメチル-9-フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
エチレン{2-メチル-4(9-フェナントリル)-1-インデニル}(2,7-ジ-t-ブチル-9-フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
エチレン(2-メチル-4,5-ベンゾ-1-インデニル)(9-フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
エチレン(2-メチル-4,5-ベンゾ-1-インデニル)(2,7-ジメチル-9-フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
エチレン(2-メチル-4,5-ベンゾ-1-インデニル)(2,7-ジ-t-ブチル-9-フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
エチレン(2-メチル-α-アセナフト-1-インデニル)(9-フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
エチレン(2-メチル-α-アセナフト-1-インデニル)(2,7-ジメチル-9-フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
エチレン(2-メチル-α-アセナフト-1-インデニル)(2,7-ジ-t-ブチル-9-フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレン{2-メチル-4(9-フェナントリル)-1-インデニル}(9-フルオレニル)ジルコニウムジクロリドなど。
【0059】
その他にも、上記ジルコニウム化合物において、ジルコニウムをチタンまたはハフニウムに置換えた化合物を例示することもできる。
メタロセン化合物(B)の製造方法については、例えば特開平3−163088号に記載されている。
【0060】
本発明で使用するメタロセン化合物(B)としては、前記一般式(4)で示されるメタロセン化合物が特に重合活性、顔料分散性の面から好ましい。これまで説明したメタロセン化合物(B)は単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。
本発明で使用するメタロセン化合物(B)は、炭化水素またはハロゲン化炭化水素に希釈して用いてもよい。
【0061】
次に、メタロセン触媒(A)を形成する際に用いられる有機アルミニウムオキシ化合物(C)およびイオン化イオン性化合物(D)について説明する。
【0062】
本発明で用いられる有機アルミニウムオキシ化合物(C)は、従来公知のアルミノオキサン(C)であってもよく、また特開平2−78687号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物(C)であってもよい。
【0063】
このような従来公知のアルミノオキサン(C)は、具体的には下記一般式(8)または(9)で表される。
【化5】
Figure 0003858397
〔式(8)または(9)中、R26はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの炭化水素基であり、好ましくはメチル基、エチル基、特に好ましくはメチル基であり、mは2以上、好ましくは5〜40の整数である。〕
【0064】
ここで、このアルミノオキサン(C)は式(OAl(R27))で表わされるアルキルオキシアルミニウム単位および式(OAl(R28))で表わされるアルキルオキシアルミニウム単位(ここで、R27およびR28はR26と同様の炭化水素基を例示することができ、R27およびR28は相異なる基を表わす)からなる混合アルキルオキシアルミニウム単位から形成されていてもよい。
【0065】
アルミノオキサン(C)は、例えば下記のような方法によって製造され、通常炭化水素溶媒の溶液として回収される。
(1)吸着水を含有する化合物あるいは結晶水を含有する塩類、例えば塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩化第1セリウム水和物などを懸濁した芳香族炭化水素溶媒に、トリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物を添加して反応させて芳香族炭化水素溶媒の溶液として回収する方法。
(2)ベンゼン、トルエン、エチルエーテル、テトラヒドロフランなどの媒体中でトリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物に直接水(水、氷または水蒸気)を作用させて芳香族炭化水素溶媒の溶液として回収する方法。
(3)デカン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素媒体中でトリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物に、ジメチルスズオキシド、ジブチルスズオキシドなどの有機スズ酸化物を反応させる方法。
【0066】
アルミノオキサン(C)の調製の際に用いられる溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、シメンなどの芳香族炭化水素;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、ヘキサデカン、オクタデカンなどの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素;エチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類;ガソリン、灯油、軽油などの石油留分;上記芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素のハロゲン化物、例えば塩素化物、臭素化物などの炭化水素溶媒があげられる。これらの溶媒の中では、特に芳香族炭化水素が好ましい。
【0067】
イオン化イオン性化合物(D)としては、ルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物、およびカルボラン化合物を例示することができる。これらのイオン化イオン性化合物(D)は、特表平1−501950号公報、特表平1−502036号公報、特開平3−179005号公報、特開平3−179006号公報、特開平3−207703号公報、特開平3−207704号公報、USP−5321106号公報などに記載されている。
【0068】
イオン化イオン性化合物(D)として用いるルイス酸としては、BR3(ここで、Rは同一または相異なり、フッ素、メチル基、トリフルオロメチル基などの置換基を有していてもよいフェニル基またはフッ素である。)で示される化合物があげられ、例えば
トリフルオロボロン、トリフェニルボロン、トリス(4-フルオロフェニル)ボロン、トリス(3,5-ジフルオロフェニル)ボロン、トリス(4-フルオロメチルフェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロンなどがあげられる。
【0069】
イオン化イオン性化合物(D)として用いるイオン性化合物は、カチオン性化合物とアニオン性化合物とからなる塩である。アニオンは前記メタロセン化合物(B)と反応することによりメタロセン化合物(B)をカチオン化し、イオン対を形成することにより遷移金属カチオン種を安定化させる働きがある。そのようなアニオンとしては、有機ホウ素化合物アニオン、有機ヒ素化合物アニオン、有機アルミニウム化合物アニオンなどがあり、比較的嵩高で遷移金属カチオン種を安定化させるものが好ましい。カチオンとしては、金属カチオン、有機金属カチオン、カルボニウムカチオン、トリピウムカチオン、オキソニウムカチオン、スルホニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、アンモニウムカチオンなどがあげられる。さらに詳しくはトリフェニルカルベニウムカチオン、トリブチルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチルアンモニウムカチオン、フェロセニウムカチオンなどである。
【0070】
これらのうち、アニオンとしてホウ素化合物を含有するイオン性化合物が好ましく、具体的にはイオン性化合物としては、トリアルキル置換アンモニウム塩、N,N-ジアルキルアニリニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩、トリアリールホスフォニウム塩などをあげることができる。
【0071】
上記トリアルキル置換アンモニウム塩としては、例えば
トリエチルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、
トリプロピルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、
トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、
トリメチルアンモニウムテトラ(p-トリル)ホウ素などがあげられる。
【0072】
前記N,N-ジアルキルアニリニウム塩としては、例えばN,N-ジメチルアニリニウムテトラ(フェニル)ホウ素などがあげられる。
【0073】
前記ジアルキルアンモニウム塩としては、例えば
ジ(n-プロピル)アンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、
ジシクロヘキシルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素などがあげられる。
【0074】
前記トリアリールホスフォニウム塩としては、例えばトリフェニルホスフォニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリ(メチルフェニル)ホスフォニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリ(ジメチルフェニル)ホスフォニウムテトラ(フェニル)ホウ素などがあげられる。
【0075】
さらに前記イオン性化合物としては、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェロセニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどをあげることもできる。
【0076】
イオン化イオン性化合物(D)として用いるボラン化合物としては、下記のような化合物をあげることもできる。
デカボラン(14);
ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ノナボレート、
ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕デカボレートなどのアニオンの塩;および
トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ドデカハイドライドドデカボレート)コバルト酸塩(III)、
ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ドデカハイドライドドデカボレート)ニッケル酸塩(III)などの金属ボランアニオンの塩などがあげられる。
【0077】
イオン化イオン性化合物(D)として用いるカルボラン化合物としては、
4-カルバノナボラン(14)、
1,3-ジカルバノナボラン(13)などのアニオンの塩;および
トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ノナハイドライド-1,3-ジカルバノナボレート)コバルト酸塩(III)、
トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)鉄酸塩(III)などの金属カルボランアニオンの塩などがあげられる。
上記のようなイオン化イオン性化合物(D)は、2種以上組合せて用いてもよい。
【0078】
本発明で用いるメタロセン触媒(A)は、必要に応じて、前記各成分に加えてさらに下記有機アルミニウム化合物(E)を含んでいてもよい。
本発明において必要に応じて用いられる有機アルミニウム化合物(E)としては、例えば下記一般式(10)で示される有機アルミニウム化合物をあげることができる。
【0079】
(R29)nAlX3-n …(10)
式(10)中、R29は炭素数1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基であり、Xはハロゲン原子または水素原子であり、nは1〜3である。
【0080】
このような炭素数1〜15の炭化水素基としては、例えばアルキル基、シクロアルキル基またはアリ−ル基があげられ、具体的には、メチル基、エチル基、n―プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基などがあげられる。
【0081】
このような有機アルミニウム化合物としては、具体的には以下のような化合物があげられる。
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリn-ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリsec-ブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム、
一般式 (i-C49)xAly(C510)z
(式中、x、y、zは正の数であり、z≧2xである。)
で表わされるイソプレニルアルミニウムなどのアルケニルアルミニウム、
ジメチルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリドなどのジアルキルアルミニウムハライド、
ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどのジアルキルアルミニウムハイドライド、
ジメチルアルミニウムメトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキシド、
ジエチルアルミニウムフェノキシドなどのジアルキルアルミニウムアリーロキシドなどがあげられる。
【0082】
また有機アルミニウム化合物(E)として、下記の式(11)で表わされる化合物を用いることもできる。
(R31)nAl(R30)3-n …(11)
(式中、R31は前記R29と同様であり、
30は−OR32基、−OSi(R33)3基、−OAl(R34)2基、−N(R35)2基、−Si(R36)3基または−N(R37)Al(R38)2基であり、nは1〜2であり、
32、R33、R34およびR38はメチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基などであり、
35は水素、メチル基、エチル基、イソプロピル基、フェニル基、トリメチルシリル基などであり、
36およびR37はメチル基、エチル基などである。)
【0083】
このような有機アルミニウム化合物(E)としては、具体的には以下のような化合物があげられる。
(C25)2Al(OSi(CH3)3)、
(iso-C49)2Al(OSi(CH3)3)、
(C25)2Al(OAl(C25)2)、
(CH3)2Al(N(C25)2)、
(C25)2Al(NH(CH3))、
(iso-C49)2Al[N(Si(CH3)3)2]など。
【0084】
本発明で使用するメタロセン触媒(A)は、上述した成分(B)、成分(C)、成分(D)および成分(E)のうち少なくとも1つの成分が微粒子状担体に担持されてなる固体状触媒であってもよい。
【0085】
またメタロセン触媒(A)は、微粒子状担体、成分(B)、成分(C)(または成分(D))および予備重合により生成する重合体または共重合体と、必要に応じて成分(E)とからなる予備重合触媒であってもよい。
【0086】
固体状触媒および予備重合触媒に用いられる微粒子状担体は、無機あるいは有機の化合物であって、粒径が10〜300μm、好ましくは20〜200μmの顆粒状ないしは微粒子状の固体である。
【0087】
このうち無機担体としては多孔質酸化物が好ましく、具体的にはSiO2、Al23、MgO、ZrO2、TiO2、B23、CaO、ZnO、BaO、ThO2など、またはこれらの混合物、例えばSiO2-MgO、SiO2-Al23、SiO2-TiO2、SiO2-V25、SiO2-Cr23、SiO2-TiO2-MgOなどを例示することができる。これらの中でSiO2およびAl23からなる群から選ばれた少なくとも1種の成分を主成分とするものが好ましい。
【0088】
なお、上記無機酸化物には少量のNa2CO3、K2CO3、CaCO3、MgCO3、Na2SO4、Al2(SO4)3、BaSO4、KNO3、Mg(NO3)2、Al(NO3)3、Na2O、K2O、Li2Oなどの炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酸化物成分を含有していても差しつかえない。
【0089】
このような微粒子状担体はその種類および製法により性状は異なるが、比表面積が50〜1000m2/g、好ましくは100〜700m2/gであり、細孔容積が0.3〜2.5cm3/gであることが望ましい。微粒子状担体は、必要に応じて100〜1000℃、好ましくは150〜700℃の温度で焼成して用いられる。
【0090】
さらに微粒子状担体としては、粒径が10〜300μmである有機化合物の顆粒状ないしは微粒子状固体をあげることができる。このような有機化合物としては、エチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテンなどの炭素数2〜14のα−オレフィンを主成分として生成される(共)重合体あるいはビニルシクロヘキサン、スチレンを主成分として生成される重合体もしくは共重合体を例示することができる。
【0091】
本発明で用いるエチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスをメタロセン触媒(A)を用いて製造するには、メタロセン触媒(A)の存在下にエチレンと芳香族ビニル化合物とを、通常液相で溶液重合あるいはスラリー重合で共重合させる。
【0092】
このような炭化水素溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素およびそのハロゲン誘導体;シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサンなどの脂環族炭化水素およびそのハロゲン誘導体;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素およびそのハロゲン誘導体などが用いられる。これら溶媒は組合せて用いてもよい。
【0093】
エチレンと芳香族ビニル化合物とは、バッチ法、あるいは連続法いずれの方法で共重合されてもよい。共重合を連続法で実施するに際しては、メタロセン触媒(A)は以下のような濃度で用いられる。
【0094】
すなわち重合系内のメタロセン化合物(B)の濃度は、通常0.00005〜0.1ミリモル/liter(重合容積)、好ましくは0.0001〜0.05ミリモル/literである。
また有機アルミニウムオキシ化合物(C)は、重合系内のメタロセン化合物(B)に対するアルミニウム原子の比(Al/遷移金属)で0.1〜10000、好ましくは1〜5000の量で供給される。
【0095】
イオン化イオン性化合物(D)は、重合系内のメタロセン化合物(B)に対するイオン化イオン性化合物(D)のモル比(イオン化イオン性化合物(D)/メタロセン化合物(B))で0.1〜20、好ましくは1〜10の量で供給される。
【0096】
また有機アルミニウム化合物(E)が用いられる場合には、通常約0〜5ミリモル/liter(重合容積)、好ましくは約0〜2ミリモル/literとなるような量で用いられる。
【0097】
エチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスを製造する際の共重合反応は、通常温度が−30〜+250℃、好ましくは0〜200℃、圧力が0を超えて〜80Kg/cm2(ゲージ圧)、好ましくは0を超えて〜50Kg/cm2(ゲージ圧)の条件下に行われる。
【0098】
また反応時間(共重合が連続法で実施される場合には平均滞留時間)は、触媒濃度、重合温度などの条件によっても異なるが、通常5分間〜3時間、好ましくは10分間〜1.5時間である。
エチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスの極限粘度および分子量は、一定速度のエチレンの供給における水素の供給速度を調整するなどの方法により調整することができる。
【0099】
エチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスを製造する際には、エチレンおよび芳香族ビニル化合物は、前記のような特定組成の共重合体が得られるような量で重合系に供給される。
【0100】
上記のようにしてエチレンおよび芳香族ビニル化合物を共重合させると、エチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスは通常これを含む重合液として得られる。この重合液は常法により処理され、エチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスが得られる。
【0101】
エチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスを加熱減成して製造する方法としては、メタロセン触媒(A)の存在下にエチレンと芳香族ビニル化合物とを共重合して得られた高分子量のエチレン・芳香族ビニル化合物共重合体を、1軸または2軸以上の押出機に供給して溶融混練しながら押出す方法、また管型反応器、槽型反応器等に高分子量のエチレン・芳香族ビニル化合物共重合体を直接供給して加熱減成する方法、あるいは高分子量のエチレン・芳香族ビニル化合物共重合体を押出機に供給して溶融混練しながら連続して押出し、管型反応器に供給して加熱減成する方法等があげられる。押出機または反応器における加熱温度は300〜450℃、好ましくは350〜400℃である。これらの方法の中では、高分子量のエチレン・芳香族ビニル化合物共重合体を押出機に供給して溶融混練しながら連続して押出し、管型反応器に供給して加熱減成する方法が好ましい。また、加熱減成は窒素等の不活性雰囲気下に行うのが好ましい。
【0102】
加熱減成に用いる高分子量のエチレン・芳香族ビニル化合物共重合体は、前記メタロセン触媒(A)を用いて、エチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスと同様にして製造することができる。ただし、水素の供給速度を調整することにより、極限粘度および分子量の大きい共重合体を製造する。
【0103】
本発明の顔料分散剤は芳香族ポリマー用の顔料分散剤として使用される。ここで、芳香族ポリマーとして具体的には、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、スチレン・アクリロニトリル共重合体(AS)、スチレン・アクリロニトリル・ブタジエン共重合体(ABS)などのスチレン系化合物成分単位を含有するスチレン系ポリマー;ポリエステル;ポリカーボネート;ポリフェニレンエーテルなどを例示することができる。これらの芳香族ポリマーの中ではスチレン系ポリマー、特にポリスチレンの着色に本発明の顔料分散剤を使用することが好ましい。
【0104】
上記芳香族ポリマーに顔料を分散させるに際しては、本発明の顔料分散剤だけを使用することもできるし、公知の顔料分散剤を併用することもできる。
【0105】
本発明の顔料分散剤は従来からポリマーの着色に知られている無機または有機のいずれの顔料にも使用することができる。上記無機顔料の具体的なものとしては、アルミニウム、銀、金などの金属類;炭酸カルシウム、炭酸バリウムなどの炭酸塩;ZnO、TiO2、Al23・nH2O、Fe23・nH2Oなどの酸化物;CaSO4、BaSO4などの硫酸塩;Bi(OH)2NO3などの硝酸塩;PbCl2・Pb(OH)2などの塩化物;CaCrO4、BaCrO4などのクロム酸塩;CoCr24などの亜クロム酸塩、マンガン酸塩および過マンガン酸塩;Cu(BO)2などのホウ酸塩;Na227・6H2Oなどのウラン酸塩;K3CO(NO2)6・3H2Oなどの亜硝酸塩;SiO2などのケイ酸塩;CuAsO3・Cu(OH)2などのヒ酸塩および亜ヒ酸塩;Cu(C232)2・Cu(OH)2などの酢酸塩;(NH4)2MnO2(P27)2などのリン酸塩;アルミ酸塩、モリブデン酸塩、亜鉛酸塩、スズ酸塩、アンチモン酸塩、タングステン酸塩、セレン化物、チタン酸塩、シアン化鉄塩、フタル酸塩などの塩類;CaS、ZuS、CdSなどの硫化物等があげられる。
【0106】
また有機顔料の具体的なものとしては、コチニール・レーキ、マダー・レーキなどの天然有機顔料;ナフトール・グリーンY、ナフトール・グリーンBなどのニトロソ顔料;ナフトールエローS、ピグメント・クロリン2Gなどのニトロ顔料;パーマネント・レッド4R、ハンザエロー、ブリリアント・カーミン6B、スカーレット2Rなどのアゾ顔料;マラカイン・グリーン、ローダミンBなどの塩基性染料レーキ;アシッド・グリーンレーキ、エオシン・レーキなどの酸性染料レーキ;アリザリン・レーキ、プルプリン・レーキなどの媒染染料レーキ;チオ・インジゴ・レッドB、インタンスレン・オレンヂなどの建染染料顔料;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン顔料等があげられる。
【0107】
本発明の顔料分散剤の使用割合は、顔料100重量部に対して通常50〜150重量部、好ましくは80〜120重量部とするのが望ましい。
【0108】
本発明の芳香族ポリマー用顔料分散剤は、芳香族ポリマーのドライカラー法による着色、カラーコンパウンド法による着色またはマスターバッチ法による着色など、どのような方法による着色にも利用できる。例えば、ドライカラー法による着色またはカラーコンパウンド法による着色では、顔料および本発明の顔料分散剤からなる混合物を微粉細して粉末状またはビーズ状のドライカラーを調製し、これをペレット状の前記芳香族ポリマーとともにタンブラーまたは適当な混合機中に計量混合し、樹脂ペレットの表面にドライカラーを均一にまぶし、これを押出機を経てまたは成型機によりスクリューで溶融した樹脂を混練しながらせん断力により顔料を分散させて着色し、これを成型する。また、前記工程中で押出機から溶融着色樹脂を押出し、カッティングした着色ペレットがカラーコンパウンドである。
【0109】
本発明の顔料分散剤は顔料分散性に優れており、顔料を芳香族ポリマー中に均一に分散させることができ、この場合の混練作業性などの作業性にも優れている。また顔料を分散させた芳香族ポリマー組成物の透明性および着色安定性にも優れている。さらにエチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスは、エチレンと芳香族ビニル化合物を共重合するか、またはエチレン・芳香族ビニル化合物共重合体を加熱減成することにより容易に製造することができるので、製造コストが低い。
【0110】
【発明の効果】
本発明の芳香族ポリマー用顔料分散剤は特定のエチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスからなっているので、芳香族ポリマーへの顔料分散性に優れるとともに、配合後の芳香族ポリマー組成物の透明性および着色安定性に優れ、しかも製造が容易であり製造コストが低い。
【0111】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施例について説明する。
実施例1
《エチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスの製造》
冷却管および攪拌装置を備えたガラス製の1 literの反応装置を窒素で充分に置換した後、トルエン494ml、スチレン6mlを仕込み、攪拌しながらエチレンで飽和させた。次いで系内を35℃に昇温し、メチルアルミノキサン(東ソーアクゾ社製10wt%トルエン溶液)をアルミニウムと触媒とのモル比が100となるように4.5mM、[(C5Me4)SiMe2(N−t−Bu)]TiCl2[(t−ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)シランジクロリド]を0.045mM(0.01mMトルエン溶液)添加した。水素7.0N liter/hrおよびエチレン100N liter/hrを連続的に供給しながら40℃で60分間重合した。重合終了後、イソブチルアルコール250ml、塩酸水10mlを加えて80℃で30分間加熱攪拌し、イソブチルアルコールを含む反応液を分液ロートに移し、水250mlで2回洗浄し油水分離した。次いで油層部を3Lのメタノールに添加し、ポリマーを析出させた。析出したポリマーを130℃で12時間真空乾燥し、エチレン・スチレン共重合体ワックスを得た。
【0112】
得られたエチレン・スチレン共重合体ワックスのエチレン含量は90重量%、スチレン含量は10重量%、135℃デカリン中で測定した極限粘度は0.13dl/gであった。このエチレン・スチレン共重合体ワックス(以下、エチレン・stワックスと略記する場合がある)を顔料分散剤として用いて、以下の方法により性能評価を行った。
【0113】
《顔料分散剤の性能評価方法》
顔料分散剤の微粉末100重量部およびフタロシアニンブルーの微粉末100重量部の割合で筒井化学器(株)製、ミクロ型透視式混合機(V型ブレンダー)を用いて混合し、ドライブレンドを調製した。このドライブレンド組成物を130℃の三本ロール混練機に供給し、3回通過させて混練した。この混練組成物およびポリスチレン〔三井東圧化学(株)製、商品名トーポレックス〕を混練成形物中の顔料濃度が1.3重量%になるような割合で160℃で50r.p.m.の速度で回転しているブラベンダー混練機に供給して5分間混練した。
【0114】
この混練物をプレス温度170℃の条件下でプレス加工し、0.1mmの厚さのマスターバッチフィルムを得た。このマスターバッチフィルム中の顔料分散性を次の5〜1の5段階で評価した。なお測定は、東洋インキ社製Lvzex450画像処理機で行った。結果を表2に示す。
5:50μm以上の粒子数が1.00×103個/cm3未満
4:50μm以上の粒子数が1.00×103個/cm3以上7×103個/cm3未満
3:50μm以上の粒子数が7×103個/cm3以上2.7×104個/cm3未満
2:50μm以上の粒子数が2.7×104個/cm3以上7.00×104個/cm3未満
1:50μm以上の粒子数が7.00×104個/cm3以上
【0115】
また、得られたフィルムの霞み度をフィルムヘイズとして測定した。この値が小さいもの程透明性が良好である。また、前記ドライブレンド組成物の三本ロール混練工程におけるベた付き、および過度のモーター負荷があるかどうかを調べ、次の3段階で評価した。結果を表2に示す。
○:良好
△:普通
×:悪い
【0116】
実施例2〜5
スチレンの使用量および水素の使用量を表2に記載したように変更する以外は実施例1と同様にして表2に示す物性を有するエチレン・スチレン共重合体ワックスを製造した。このエチレン・スチレン共重合体ワックスを用いて実施例1と同様にして性能評価を行った。結果を表2に示す。
【0117】
実施例6
公知の方法で合成したイソプロピリデン−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドに触媒を変更した以外は実施例1と同様にしてエチレン・スチレン共重合体ワックスを製造した。このエチレン・スチレン共重合体ワックスを用いて実施例1と同様にして性能評価を行った。結果を表2に示す。
【0118】
比較例1、2
スチレンの使用量および水素の使用量を表1に記載したように変更した以外は実施例1と同様にして表2に示す物性を有するエチレン・スチレン共重合体ワックスを製造した。このエチレン・スチレン共重合体ワックスを用いて実施例1と同様にして性能評価を行った。結果を表2に示す。
【0119】
【表1】
Figure 0003858397
【0120】
【表2】
Figure 0003858397

Claims (2)

  1. エチレンと芳香族ビニル化合物とのランダム共重合体からなるワックスであって、
    上記エチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスが、メタロセン触媒(A)の存在下にエチレンと芳香族ビニル化合物とを共重合して得られるエチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスであるか、またはメタロセン触媒(A)の存在下に重合して得られたエチレンと芳香族ビニル化合物との共重合体を加熱減成して得られるエチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスであり、
    かつエチレンから導かれる構造単位の含量が99〜10重量%、芳香族ビニル化合物から導かれる構造単位の含量が1〜90重量%、極限粘度が0.04〜0.6dl/gであるエチレン・芳香族ビニル化合物共重合体ワックスからなる芳香族ポリマー用顔料分散剤。
  2. 芳香族ビニル化合物がスチレンである請求項1記載の芳香族ポリマー用顔料分散剤。
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