JP3856843B2 - 磁気記録媒体基板用研磨材組成物及びこれを用いた磁気記録媒体基板の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体基板用研磨材組成物及びこれを用いた磁気記録媒体基板の製造方法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、研磨速度が向上し且つ表面粗さを低くし得る磁気記録媒体基板用研磨材組成物に関する。また、本発明は該研磨材組成物を用いた磁気記録媒体基板の製造方法、特にNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板やカーボン基板を用いた磁気記録媒体用基板の製造方法に関する。
背景技術
研磨砥粒及び脂肪族系有機硫酸塩、オキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩系化合物または両性界面活性剤を含有する研磨材組成物としては、例えば特開昭51−16308号公報(米国特許第3985668号に対応)、特開昭51−76685号公報(米国特許第4051056号に対応)、特開昭62−43482号公報、特開平2−73898号公報、特開平4−291723号公報、特開平5−230440号公報および特開平8−41443号公報に記載のもの等が知られている。
これらの公報のうち、特開昭51−16308号公報及び特開昭51−76685号公報に記載の研磨材組成物は、いわゆるクレンザーとして知られている家庭用の硬質表面洗浄剤である。
特開平2−73898号公報も同様にクレンザーを開示するものであり、長期間貯蔵後の研磨砥粒の沈降の防止(縣濁安定性の向上)、及び流動性の向上を図ることを目的としている。また、用いられる研磨砥粒の硬度は十分に高くない。従って、斯かる研磨材組成物を用いても磁気記録媒体用基板の研磨速度の向上及び低表面粗さの達成を図ることはできない。
特開昭62−43482号公報に記載の研磨材組成物は、研磨砥粒の経時的な沈降の防止、並びに被研磨物への濡れ性及び展着性の向上を図ることを目的としており、斯かる研磨材組成物を用いても磁気記録媒体用基板の研磨速度の向上及び低表面粗さの達成を図ることはできない。
特開平4−291723号公報に記載の研磨材組成物は、シリコンウェハー用研磨剤であり、シリコンウェハー表面に曇りが発生するのを抑制することを目的としており、磁気記録媒体用基板の研磨速度の向上及び低表面粗さの達成を図ることについては記載はない。
特開平5−230440号公報に記載の研磨材組成物は、ダイヤモンドを研磨材に用いるものであり、ワークと定盤との間に残った切り粉がワークと接触して、その表面に傷をつけるのを防止することを目的としており、磁気記録媒体用基板の研磨速度の向上及び低表面粗さの達成を図ることについての記載はない。
特開平8−41443号公報に記載の研磨材組成物は、バフ研磨用の組成物であり、電化製品やインテリア等の外観の見栄えを良くするためにステンレススチールや非鉄金属等の表面の光沢性を向上させることを目的としており、磁気記録媒体用基板の研磨速度の向上及び低表面粗さの達成を図ることについて記載はない。
研磨材組成物に関するその他の従来技術としては、例えば一般にサブミクロンから数10ミクロンサイズのダイヤモンドやアルミナ、SiCなどの研磨砥粒を水中に分散させてなり、ガラス素材、カーボン基板及びセラミックス素材のような脆性材料やNi−Pメッキされたアルミニウムのような延性材料の表面研磨に用いられる研磨材組成物が知られている(特開昭54−89389号公報、特開平1−205973号公報、特開平1−97560号公報および特開平9−143455号公報等)。
しかし、従来の研磨材組成物では、研磨砥粒の分散の程度や研磨粉(研磨により発生した研磨屑)の分散除去・再付着防止が不十分であるため、被研磨物の表面にピットやスクラッチ等の欠陥が生じたり、また、研磨速度が上げられず、低コスト化に限界があった。
発明の開示
従って、本発明の目的は、被研磨物の表面にピットやスクラッチ等の欠陥を生じさせること無く、研磨速度が向上し且つ表面粗さを低くし得る磁気記録媒体基板用研磨材組成物を提供することにある。
また、本発明の目的は、特にガラス、カーボン及びセラミックスのような脆性材料からなる被研磨物の研磨に適した磁気記録媒体基板用研磨材組成物を提供することにある。
また、本発明の目的は、Al、Si、W、Cu等の金属のような延性材料からなる被研磨物の研磨、特にNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板の研磨に適した磁気記録媒体基板用研磨材組成物を提供することにある。
また、本発明の目的は、磁気記録媒体用基板、特にハードディスク用基板の研磨に適した研磨材組成物を提供することにある。
更に、本発明の目的は、ピットやスクラッチの発生が防止された磁気記録媒体用基板の製造方法を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討した結果、特定の研磨助剤を用い且つpHを特定の範囲とした磁気記録媒体基板用研磨材組成物、及びこれを用いた磁気記録媒体用基板の製造方法により上記目的が達成されることを知見した。
本発明は上記知見に基づきなされたもので、少なくとも研磨材と研磨助剤と水とを含む磁気記録媒体基板用研磨材組成物において、上記研磨助剤が脂肪族系有機硫酸塩の一種以上からなり、pHが1〜13であることを特徴とする磁気記録媒体基板用研磨材組成物を提供することにより上記目的を達成したものである。
また、本発明は、少なくとも研磨材と研磨助剤と水とを含む磁気記録媒体基板用研磨材組成物において、上記研磨助剤が下記一般式(2)で表わされるオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩系化合物の一種以上からなり、pHが1〜13であることを特徴とする磁気記録媒体基板用研磨材組成物を提供することにより上記目的を達成したものである。
R−O−(AO)n−SO3M (2)
式中、Rは炭素数5〜21の直鎖又は分岐のアルキル基、アリール基又はアルキルアリール基を表し、AOは炭素数2又は3のオキシアルキレン基を表し、nは1〜30の自然数を表し、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属又は有機カチオンを表す。
また、本発明は、少なくとも研磨材と研磨助剤と水とを含む磁気記録媒体基板用研磨材組成物において、上記研磨助剤が両性界面活性剤の一種以上からなり、pHが1〜13であることを特徴とする磁気記録媒体基板用研磨材組成物を提供することにより上記目的を達成したものである。
また、本発明は、少なくとも研磨材と研磨助剤と水とを含有する研磨材組成物を用いた研磨工程を有する磁気記録媒体用基板の製造方法において、該研磨材組成物として、上記の本発明の磁気記録媒体基板用研磨材組成物を用いたことを特徴とする磁気記録媒体用基板の製造方法を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の磁気記録媒体用基板の製造方法に好ましく用いられる両面加工機を示す要部概略正面図であり、図2は、図1におけるX−X線矢視図である。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の磁気記録媒体基板用研磨材組成物(以下、単に「研磨材組成物」という)について詳述する。
まず、研磨助剤として脂肪族系有機硫酸塩を用いた研磨材組成物について説明する。
上記脂肪族系有機硫酸塩としては、アニオン界面活性剤として一般に知られている水溶性のものが用いられる。該脂肪族系有機硫酸塩は一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。該脂肪族系有機硫酸塩を使用することにより、研磨材組成物のpHを1〜13にすることと相俟って、研磨速度が向上し且つ表面粗さが低くなる。
尚、本発明において、脂肪族系有機硫酸塩とは、脂肪族有機硫酸塩及び芳香族有機硫酸塩の両方を包含するものとする。
上記脂肪族系有機硫酸塩は、本発明の研磨材組成物中に好ましくは0.01〜20重量%配合される。該脂肪族系有機硫酸塩の配合量が0.01重量%満たないと研磨速度の向上及び表面粗さの低下の効果が十分に発現しないことがあり、20重量%を超えると研磨材組成物が増粘して作業性が低下したり、研磨材組成物の排水負荷が増えることがあるので上記範囲内とすることが好ましい。上記脂肪族系有機硫酸塩の配合量は更に好ましくは0.05〜10重量%であり、一層好ましくは0.1〜5重量%である。
本発明において特に好ましく用いられる脂肪族系有機硫酸塩は下記一般式(1)で表される。
R−O−SO3M (1)
式中、Rは炭素数5〜21の直鎖又は分岐のアルキル基、アリール基又はアルキルアリール基を表し、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属又は有機カチオンを表す。
上記一般式(1)においてRの炭素数が5に満たないと研磨により発生した研磨粉の分散除去能や再付着防止能が不足してしまうことがあり、21を超えると脂肪族系有機硫酸塩自身の研磨材組成物中での溶解性・分散安定性が低下したり、研磨材組成物の使用中に溶解性・分散安定性が低下してしまうことがある。Rの炭素数は8〜14であることが好ましく、10〜14であることが更に好ましい。
具体的に、Rが示すアルキル基の例としては、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、t−ブチル基、イソオクチル基、イソドデシル基等が挙げられる。また、アリール基の例としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基等が挙げられる。また、アリールアルキル基の例としては、トリル基、キシリル基、オクチルフェニル基等が挙げられる。
Rは酸化安定性、機械磨耗による分解安定性の点からアルキル基であることが特に好ましい。
上記一般式(1)におけるMの例としては、ナトリウムやカリウム等のアルカリ金属、カルシウムやマグネシウム等のアルカリ土類金属、4級アンモニウムイオンやトリエタノールアミン等の有機アミンが挙げられる。
上記一般式(1)で表される脂肪族系有機硫酸塩の具体例としては、特に制限されるものではないが、ヘプチル硫酸塩、オクチル硫酸塩、ラウリル硫酸塩、高級アルコール(ヤシ油)硫酸塩、ミリスチル硫酸塩、パルミチル硫酸塩、ステアリル硫酸塩等が挙げられ、これらのうち特にオクチル硫酸塩、ラウリル硫酸塩、ミリスチル硫酸塩、ステアリル硫酸塩を用いることが好ましい。
また、上記一般式(1)で表される脂肪族系有機硫酸塩として、エマール40、エマールTD、エマールTD−L、エマールAD−25、エマールAD−25R、エマール0、エマール10パウダー、エマール10ニードル、エマール2Fペースト、エマール2Fニードル、エマール40パウダー、エマール40ペースト、エマール71及びラテムルPS〔以上、商品名、花王(株)製〕等の市販品を用いることもできる。
上記一般式(1)で表される脂肪族系有機硫酸塩は本発明の研磨材組成物中に一種又は二種以上を組み合わせて配合することができる。
次に、研磨助剤として、上記一般式(2)で表されるオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩系化合物を用いた研磨材組成物について説明する。
上記オキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩系化合物としては、アニオン界面活性剤として一般に知られている水溶性のものが用いられる。該オキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩系化合物は一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。該オキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩系化合物を使用することにより、研磨材組成物のpHを1〜13にすることと相俟って、研磨速度が向上し且つ表面粗さが低くなる。
尚、本発明において、オキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩系化合物とは、オキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩化合物、オキシアルキレンアリールエーテル硫酸塩化合物及びオキシアルキレンアルキルアリールエーテル硫酸塩化合物の何れも包含するものとする。
上記オキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩系化合物は、研磨助剤として上記脂肪族系有機硫酸塩を用いた場合と同様の理由により、本発明の研磨材組成物中に好ましくは0.01〜20重量%、更に好ましくは0.02〜10重量%、一層好ましくは0.05〜5重量%配合される。
上記一般式(2)で表されるオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩系化合物において、Rは炭素数5〜21の直鎖又は分岐のアルキル基、アリール基又はアルキルアリール基である。Rの炭素数が5に満たないと研磨により発生した研磨粉の分散除去能や再付着防止能が不足してしまい、21を超えると該化合物自身の研磨材組成物中での溶解性・分散安定性が低下したり、研磨材組成物の使用中に溶解性・分散安定性が低下してしまう。
上記一般式(2)におけるRの具体例としては、上記一般式(1)におけるRの具体例として列挙したものと同様のものを挙げることができる。
上記一般式(1)の場合と同様に、上記一般式(2)におけるRの炭素数は8〜14であることが好ましく、10〜14であることが更に好ましい。また、Rは酸化安定性、機械磨耗による分解安定性の点からアルキル基であることが特に好ましい。
上記一般式(2)においてAOは炭素数2又は3のオキシアルキレン基である。炭素数がこれら以外のものであると、研磨粉の分散性が不十分で、研磨速度、表面粗さとも十分なレベルにならない。
また、上記一般式(2)においてnは1〜30の自然数である。nがこの範囲内にあると、研磨中に適度な量の微細な発泡を生じさせることができ、この泡により研磨粉の系外への除去(浮遊選鉱的な除去)が容易となる。nは2〜4であることが好ましい。
上記一般式(2)におけるMの例としては、上記一般式(1)におけるRの具体例として列挙したものと同様のものを挙げることができる。
上記一般式(2)で表されるオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩系化合物の具体例としては、特に制限されるものではないが、オキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩(1分子当たりオキシエチレン基が2個又は3個)、オキシエチレンノニルエーテル硫酸塩(1分子当たりオキシエチレン基が3個)、オキシエチレンオクチルフェニルエーテル硫酸塩(1分子当たりオキシエチレン基が3個)、オキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸塩(1分子当たりオキシエチレン基が3個)等が挙げられ、これらのうち特に、オキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩(1分子当たりオキシエチレン基が3個)、オキシエチレンオクチルフェニルエーテル硫酸塩(1分子当たりオキシエチレン基が3個)、オキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸塩(1分子当たりオキシエチレン基が3個)を用いることが好ましい。
また、上記一般式(2)で表されるオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩系化合物として、エマール20C、エマール20CM、エマール20T、エマールNC−35、エマールE−27C、エマールE−70C、レベノールWZ、レベノールWX及びラテムルWX〔以上、商品名、花王(株)製〕等の市販品を用いることもできる。
上記一般式(2)で表されるオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩系化合物は本発明の研磨材組成物中に一種又は二種以上を組み合わせて配合することができる。
本発明においては、研磨材の種類や被研磨物の表面状態に応じて、上記オキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩系化合物のオキシアルキレン基の付加数を調整することにより、研磨材組成物の発泡性や研磨材の分散性、及び研磨材の被研磨物に対する再付着性をコントロールできるので、研磨助剤の設計が容易となる。
次に、研磨助剤として上記両性界面活性剤を用いた研磨材組成物について説明する。
上記両性界面活性剤としては、一般の両性界面活性剤として知られているものであって水溶性のものが用いられる。該両性界面活性剤は一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。該両性界面活性剤を使用することにより、研磨材組成物のpHを1〜13にすることと相俟って、研磨速度が向上し且つ被研磨物の表面のスクラッチが少ない良質の面を得ることができる。
上記両性界面活性剤は、研磨助剤として上記脂肪族系有機硫酸塩を用いた場合と同様の理由により、本発明の研磨材組成物中に好ましくは0.01〜20重量%、更に好ましくは0.05〜10重量%、一層好ましくは0.1〜5重量%配合される。
本発明において特に好ましく用いられる両性界面活性剤は下記一般式(3)で表される。
Figure 0003856843
式中、R1、R2及びR3はそれぞれ直鎖又は分岐のアルキル基、アルキル誘導体基、アリケニル基、水素又はR5−Ar−基(R5はアルキル基、アルケニル基、アルキル誘導体基又は水素を表し、Arは芳香族基を表す)を表し同一でも異なっていてもよく、R4は直接結合手又はアルキレン基を表し、Y-は陰イオン基を表す。また、R2とR3とから環が形成されていてもよい。
上記一般式(3)においてR1、R2及びR3は、直鎖又は分岐のアルキル基、アルキル誘導体基、アルケニル基、水素又はR5−Ar−基を表し、このうち、アルキル基、アルキル誘導体基、アルケニル基は、研磨により発生した研磨粉の分散除去能や再付着防止能、上記両性界面活性剤自身の研磨材組成物中での溶解性・分散安定性の観点から、それぞれ炭素数1〜24が好ましく、8〜16がさらに好ましい。具体的には、アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、t−ブチル基、イソオクチル基、イソドデシル基等が挙げられる。また、アルキル誘導体基の例としては、水酸基、アミノ基、メルカプト基、アミド基、ホスホ基等の官能基を有する上記のアルキル基が挙げられる。また、アルケニル基の例としては、プロペニル基、ブテニル基、ブタジエニル基、ペンテニル基、オクテニル基等が挙げられる。
上記R5−Ar−基において、R5で表されるアルキル基、アルケニル基、アルキル誘導体基の例としては、それぞれ上記R1、R2及びR3が表すアルキル基、アルケニル基、アルキル誘導体基の例と同様である。また、Arで表される芳香族基の例としては、フェニレン基、トリレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基等が挙げられる。
特に、R1、R2及びR3のうち何れか1つが炭素数5〜24、好ましくは8〜16の長鎖のアルキル基であり且つ他の2つが炭素数1〜5、好ましくは1〜3の短鎖のアルキル基であることが望ましい。
2とR3とから環が形成されている場合には、該環は、R2及びR3に含まれる原子のみから形成されたものでもよく、またR2及びR3に含まれる原子に他の原子を含めて形成されたものでもよい。このように形成された環の例としては、イミダゾリン環等が挙げられる。
上記一般式(3)においてR4で表されるアルキレン基の例としては、炭素数1〜24、好ましくは1〜8、さらに好ましくは1〜3のアルキレン基であり、具体的にはメチレン基、プロピレン基、ブチレン基、アミレン基、ヘキシレン基、オクチレン基、ドデシレン基、テトラデシレン基、セチレン基、エイコシレン基等が挙げられる。これらのアルキレン基は、水酸基等の官能基を有していても良い。
上記一般式(3)におけるY-の例としては、リン酸、硫酸、硝酸、スルフォン酸等の無機酸に由来する無機陰イオン基、酢酸、クエン酸、ギ酸等の有機酸に由来する有機陰イオン基、塩素イオン基や臭素イオン基等のハロゲンイオン基が挙げられる。
上記一般式(3)で表される両性界面活性剤の具体例としては、特に制限されるものではないが、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のカルボキシベタイン型、ラウリルジメチルアミンオキサイド、酢酸オクタデシルアミン等のアミノカルボン酸塩、2−ラウリル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリニウムベタイン等が挙げられ、これらのうち特にラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、酢酸オクタデシルアミン、ラウリルジメチルアミンオキサイドを用いることが好ましい。
また、上記一般式(3)で表される両性界面活性剤として、アンヒトール24B、アンヒトール86B、アンヒトール20BS、アンヒトール20N、アンヒトール20Y、アンヒトール20Z及びMX−968〔以上、商品名、花王(株)製〕等の市販品を用いることもできる。
上記一般式(3)で表される両性界面活性剤は本発明の研磨材組成物中に一種又は二種以上を組み合わせて配合することができる。
次に、上述した各研磨助剤を含む研磨材組成物に使用される研磨材について説明する。該研磨材としては研磨用として一般に使用されている砥粒を使用することができる。該研磨材の具体例としては、アルミナ系粒子、SiC粒子、ダイヤモンド粒子、ZrO2粒子、MgO粒子、酸化セリウム粒子、酸化ジルコニウム粒子、コロイダルシリカ粒子およびヒュームドシリカ粒子等あるいはこれらの粒子を2種以上含む複合粒子が挙げられる。これらの研磨材のうち、アルミナ系粒子、SiC粒子、酸化セリウム粒子、酸化ジルコニウム粒子、コロイダルシリカ粒子又はヒュームドシリカ粒子の一種以上を使用すると研磨速度が一層速くなるので好ましく、特にアルミナ系粒子、酸化セリウム粒子、酸化ジルコニウム粒子、コロイダルシリカ粒子又はヒュームドシリカ粒子、その中でも特にアルミナ系粒子が磁気記録媒体用基板の研磨に適している。また、アルミナ系粒子として中間アルミナ粒子を使用すると被研磨物の表面粗さを極めて低くできるので好ましい。尚、本明細書において、中間アルミナ粒子とは、α−アルミナ粒子以外のアルミナ粒子の総称であり、具体的にはγ−アルミナ粒子、δ−アルミナ粒子、θ−アルミナ粒子、η−アルミナ粒子、及び無定型アルミナ粒子等が挙げられる。また、本発明の研磨材組成物を機械的に攪拌したり、或いは研磨に用いた場合に、二次粒子が一次粒子に再分散するアルミナ系粒子を用いることも好ましい。
上記研磨材は、本発明の研磨材組成物中において水を媒体としたいわゆるスラリー状の状態で使用される。本発明の研磨材組成物における該研磨材の配合量は、本発明の研磨材組成物の粘度や被研磨物の要求品質などに応じて種々選択することが出来るが、一般的な範囲としての配合量は好ましくは0.01〜30重量%であり、更に好ましくは0.02〜10重量%である。該研磨材の配合量が上記範囲内であれば、生産効率良く低表面粗さが達成される。
また、上記研磨材を、上記研磨助剤の配合量との関係で、該研磨材と該研磨助剤との濃度比〔研磨材の濃度(重量%)/研磨助剤の濃度(重量%)〕が0.01〜100となるように配合することが好ましい。該濃度比が0.01に満たないと研磨材のすべり〔即ち、研磨除去効率(設定取り代に対する実際の取り代の比)の低下〕等の不具合が発生することがあり、100を超えると研磨助剤を配合した効果が十分に発現しないことがあるので上記範囲内とすることが好ましい。上記濃度比は、0.01〜50であることが更に好ましく、0.01〜25であることが一層好ましく、0.02〜10であることが更に一層好ましく、0.02〜5であることが最も好ましい。
上記研磨材の一次粒子の平均粒径は0.002〜3μmであることが好ましい。一次粒子の平均粒径が0.002μmに満たないと研磨による材料除去効率(研磨速度)が著しく低下することがあり、3μmを超えると被研磨物を研磨した際、特にガラス、カーボン及びセラミックスのような高硬度・脆性材料からなる被研磨物を研磨した際に被研磨物の表面粗さを低くすることが困難となることがあるので上記範囲内とすることが好ましい。上記研磨材の一次粒子の平均粒径は0.002〜1μmであることが更に好ましく、0.01〜1.0μmであることが一層好ましく、0.01〜0.5μmであることが更に一層好ましく、0.02〜0.5μmであることが特に好ましく、0.02〜0.2μmであることが最も好ましい。
特に、上記研磨材としてアルミナ系粒子を用いた場合には、その一次粒子の平均粒径が0.01〜0.5μm、特に0.02〜0.3μmであることが好ましく、とりわけ斯かる平均粒径を有する一次粒子が凝集した二次粒子の平均粒径が0.1〜1.5μmであることが好ましく、0.3〜1.2μmであることが更に好ましい。
尚、上記研磨材の一次粒子の平均粒径は、該研磨材0.1gに所定の分散剤(例えば、ポリスチレンスルホン酸ソーダ等)を加え、次いで超音波を印加して該研磨材を分散させ、更に乾燥させて得られたものをSEM観察して画像解析により求めたものである。また、該平均粒径が2μm以上のものなら、コールターカウンター〔型式MULTISIZER−II、(株)コールター社製〕で測定しても良い。
上記研磨材は、そのヌープ硬度(JIS Z−2251)が700〜9000であることが好ましい。ヌープ硬度が700に満たないと十分な研磨速度を得ることができず生産性が低下することがあり、9000を超えると被研磨物の表面に発生する加工ダメージ層(即ち、マイクロクラックやチッピングの層)の厚さが大きくなり表面品質が低下することがあるので上記範囲内とすることが好ましい。上記ヌープ硬度は、1000〜5000であることが更に好ましく、1500〜3000であることが一層好ましい。
上記研磨材は、分散性及び研磨装置への供給性や回収再利用性の点から、その比重が2〜6であることが好ましく、2〜4であることが更に好ましい。
特に好ましく用いられる研磨材は、ヌープ硬度1500〜3000である純度98重量%以上、好ましくは99重量%以上、特に好ましくは99.9重量%以上のα−Al23粒子又はγ−Al23粒子である。斯かる研磨材は、高純度アルミニウム塩を用いた結晶成長法(ベルヌーイ法など)により製造することができるので、一般に利用される粉砕法により製造されるアルミナとは形状、純度の点で大きく異なる。斯かる研磨材を用いると、理由は必ずしも明確ではないが、上記研磨助剤との添加相乗効果が顕著となるので好ましい。
尚、上記研磨材の純度は次のようにして求められる。即ち、研磨材1〜3gを酸又はアルカリ水溶液に溶かし、ICP(プラズマ発光分析)法により、アルミニウムイオンを定量することにより研磨材の純度が求められる。
本発明の研磨材組成物に配合される水は、媒体として用いられるものであり、その配合量は好ましくは60〜99.8重量%であり、更に好ましくは70〜99.8重量%であり、一層好ましくは90〜99.4重量%である。水の配合量が上記範囲内であれば、被研磨物を生産効率良く研磨することができる。
本発明の研磨材組成物においては、上述の必須成分に加えて必要に応じて他の成分を添加剤として配合することができる。該添加剤としては、例えば、単量体型の酸化合物の金属塩(以下、この単量体型の酸化合物の金属塩を「単量体型助剤」という)を挙げることができる。上記研磨助剤と該単量体型助剤とを併用することで、両者の協同効果により研磨速度が一層向上する。
上記単量体型の酸化合物の金属塩(単量体型助剤)とは、重合性を有さない(即ち、単量体)酸化合物の金属塩を意味する。
該酸化合物としては何等かの酸化作用を有するものであれば特段制限されるものではない。該酸化合物の具体例としては、硝酸、硫酸、亜硫酸、過硫酸、塩酸、過塩素酸、燐酸、亜燐酸、次亜燐酸、ピロリン酸、炭酸、乳酸、シュウ酸、及び安息香酸、並びにこれらを官能基として有する有機酸等が挙げられる。
また、該酸化合物の金属塩の金属としては、アルミニウム、マグネシウム、ニッケル、ナトリウム、カリウム及び鉄などが挙げられ、好ましくはアルミニウム、マグネシウム及びナトリウムが用いられる。また、金属塩の代わりにアンモニウム塩を用いても良い。また、金属塩のかわりにアンモニウム塩を用いても良い。
上記単量体型助剤は、一種又は二種以上を組み合わせて配合することが出来る。
特に、本発明の研磨材組成物をカーボン基板の研磨に用いる場合、上記単量体型助剤として、硝酸の金属塩、硫酸の金属塩、シュウ酸の金属塩及び乳酸の金属塩、安息香酸の金属塩からなる群から選ばれる一種以上を用いることが好ましく、とりわけ硝酸アルミニウム、シュウ酸アルミニウム、硫酸ニッケル、乳酸ナトリウム、乳酸アルミニウム、又は安息香酸ニッケル等を用いると研磨速度の向上効果が一層高くなるので好ましい。
上記単量体型助剤は本発明の研磨材組成物中に、好ましくは0.001〜10重量%配合され、更に好ましくは0.01〜5重量%配合され、一層好ましくは0.04〜0.4重量%配合される。該単量体型助剤の配合量が上記範囲内であれば研磨速度の向上が十分であり、10重量%を超えて用いても研磨速度は飽和し、また、被研磨物の表面にうねり等が発生して表面品質の低下を招くことがあり、更にはコストも高くなってしまう。
本発明の研磨材組成物においては、上記単量体型助剤の他に、各種界面活性剤、アルカリ性物質、各種増粘剤、各種分散剤、各種防錆剤、キレート剤、有機溶媒等の添加剤を配合することもできる。これらの添加剤は、本発明の研磨材組成物中に好ましくはそれぞれ0.01〜5重量%配合される。
本発明の研磨材組成物は、基板の洗浄性、加工機械の腐食防止および人体への安全性の観点から、そのpHが1〜13であり、好ましくは2〜11、更に好ましくは2〜9である。また、pHが斯かる範囲内であると、研磨助剤が安定に存在でき、且つ該研磨助剤の研磨材及び研磨粉への吸着がおこりやすくなる。また、ガラス状カーボン基板のようなカーボン基板を研磨する場合、本発明の研磨材組成物のpHが酸性側、即ち1〜6、特に2〜6、とりわけ3〜5であると、研磨速度が向上し、表面品質も良好となり、生産性と品質のバランスが良くなるので好ましい。
本発明の研磨材組成物のpHを上記範囲内にするためには、例えば、上記研磨助剤及び必要に応じて上記単量体型助剤等を所定配合すればよい。
上述した各研磨助剤が含有され且つpHが1〜13である本発明の研磨材組成物を用いると、研磨速度が向上し且つ表面粗さが低くなる理由は必ずしも明確ではないが、以下の通りであると推察される。
即ち、被研磨物の表面に、上記研磨助剤が吸着して表面エネルギーを小さくし、研磨粉が被研磨物から脱離し易くなる。この状態で研磨材が作用するので、従来より飛躍的に研磨速度が速くなるものと考えられる。また、研磨時に研磨パッドを用いる場合には該研磨パッドの表面に研磨により発生した研磨紛がつまると研磨速度が遅くなったり、スクラッチの発生を招くが、該研磨紛は上記研磨助剤の作用により洗浄水中へ除去・分散されるのでその様な問題は起こらない。また、被研磨物の表面が軟らかい状態で研磨材が作用するので、従来より表面粗さが低くなるものと考えられる。
本発明の研磨材組成物を用いた研磨の対象となる被研磨物の材質としては、例えばアルミニウムやシリコン、タングステン、銅のような金属、ガラス、ガラス状カーボンやアモルファスカーボンのようなカーボン、Al23・TiC、二酸化ケイ素のようなセラミック材料、ポリイミド樹脂のような樹脂等が挙げられる。これらのうち、ガラスやカーボン、セラミック等の脆性材料からなる被研磨物、特にカーボンからなる被研磨物に対して本発明の研磨材組成物を用いて研磨を行うと、従来の研磨材組成物を用いた場合に比べて、ピットやスクラッチ等の表面欠陥の発生を抑えて表面粗さを従来より低くしながら高速で研磨ができるので好ましい。また、アルミニウムやシリコン等の延性材料からなる被研磨物、特にNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板に対して本発明の研磨材組成物を用いて研磨を行うと、従来の研磨材組成物を用いた場合に比べて、ピットやスクラッチ等の表面欠陥の発生を抑えて表面粗さを従来より低くしながら高速で研磨できるので好ましい。
これらの被研磨物の形状に特に制限は無く、例えばディスク状、プレート状、スラブ状、プリズム状等の平面部を有する形状や、レンズ等の曲面部を有する形状のものが本発明の研磨材組成物を用いた研磨の対象となる。その中でも、ディスク状の被研磨物の研磨に特に優れている。
特に、後述する実施例から明らかなように、本発明の研磨材組成物は、ガラス状カーボン基板等のカーボン基板やNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板の研磨に著しい効果が認められる。
本発明の研磨材組成物は、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の磁気記録媒体の基板の研磨に著しい効果が認められ、特にハードディスク基板の研磨に優れる。
本発明によれば、少なくとも研磨材と研磨助剤と水とを含有する研磨材組成物を用いた研磨工程を有する磁気記録媒体用基板の製造方法において、上述の研磨材組成物を用いたことを特徴とする磁気記録媒体用基板の製造方法が提供される。
尚、本明細書において「基板」とは、ディスク状、プレート状、スラブ状、プリズム状等の平面部を有する形状のものに限られず、レンズ等の曲面部を有する形状のものも包含される。
斯かる基板の製造方法の好ましい一実施形態について、磁気記録媒体用基板の製造工程における研磨工程の一つであるポリッシング(仕上げ研磨)工程を例にとり図1及び図2を参照して説明する。ここで、図1は、ガラス状カーボン基板やNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板のポリッシング工程で使用される両面加工機を示す概略正面図であり、図2は、図1におけるX−X線矢視図である。
図1に示す両面加工機1は、下定盤2と、該下定盤2の上方に配設される上定盤3と、該上定盤3に接して該上定盤3を支持する定盤支持部4とを具備して構成されている。
図1に示すように、上定盤3は、エアシリンダ11の出力ロッド11aの先端部にブラケット12を介して回転可能に取り付けられている。該上定盤3は該エアシリンダ11により昇降可能になされていると共に、下降時にはベース5側で図2に示す矢印D方向に回転するロータ13の溝に係合して同方向に回転するようになされている。また、上記上定盤3の下面には、研磨パッドが配設されている。また、該上定盤3は、上記定盤支持体4にボルト(図示せず)によって緊結固定されており、該定盤支持体4と共に回転自在に設けられている。
図2に示すように、下定盤2は、上記ベース5上に矢印A方向に回転自在に設けられていて、その上面には、上記上定盤3に配設されている研磨パッドと同種の研磨パッド6が配設されている。また、該下定盤2には、中央の矢印B方向に回転する太陽歯車7と外周側の矢印C方向に回転する内歯歯車8とに噛み合って、公転しつつ自転する遊星歯車状のキャリア9が4機配設されていている。そして、各キャリア9に設けられた8個の穴内にそれぞれ被研磨物である磁気記録媒体用基板10がセットされるようになっている。
尚、本実施形態において用いられる磁気記録媒体用基板は、ディスク状であり、カーボン材料の一つであるガラス状カーボンまたは表面がNi−Pメッキされたアルミニウム合金からなっている。
上記上定盤3と上記下定盤2との間には、スラリー供給パイプ(図示せず)により本発明の研磨材組成物が所定の量で供給されるようになっている。
そして、上記エアシリンダ11によって上記上定盤3を下降させることにより、上記キャリア9と一体に動く上記磁気記録媒体用基板10は、上記下定盤2と上記上定盤3とに挟まれてポリッシングが行われる。
上記ポリッシング工程に付される磁気記録媒体用基板は、所定の材料をディスク形状に加工した後、ラッピング(粗研磨)工程に付し所定の表面粗さとなし、更にチャンファー(面取り)工程に付されて得られたものである。
本実施形態におけるポリッシング工程の条件は、一般的には下記の通りである。
即ち、加工圧力は、好ましくは10〜2000gf/cm2であり、更に好ましくは50〜500gf/cm2である。
加工時間は、好ましくは2〜120分であり、更に好ましくは2〜30分である。
脆性材料、特にカーボン基板を研磨する場合、上記両面加工機の上下定盤にそれぞれ装着される上記研磨パッドのショアー硬度〔JIS A(JIS K−6301)に準拠〕は、好ましくは88〜98であり、更に好ましくは88〜95である。尚、該研磨パッドとして、例えば発泡ポリウレタン等の樹脂からなる研磨パッドや、ポリエステル不織布とポリウレタンの複合体等の樹脂複合体からなる研磨パッドを用いると、研磨速度が一層向上すると共に表面粗さが一層低くなるので好ましい。
上記両面加工機の下定盤回転数は加工機サイズに依存するが、例えばSPEED FAM社製 9B型両面加工機であれば、好ましくは5〜100rpmであり、更に好ましくは10〜60rpmである。
研磨材組成物の供給流量は、加工機サイズに依存するが、例えばSPEED FAM社製9B型両面加工機であれば、好ましくは5〜300cc/minであり、更に好ましくは10〜150cc/minである。
研磨材組成物中の研磨材の一次粒子の平均粒径は0.002〜3μm、特に0.002〜1μmであり、その濃度は0.01〜30重量%、特に0.02〜10重量%である。
ラッピングされたガラス状カーボン基板やNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板を上記の条件においてポリッシングすることにより、その表面粗さ(中心線平均粗さRa)は一般に約4〜35Å、好ましい場合は約4〜25Å、特に好ましい場合は4〜20Åとなる。
上記研磨材組成物を用いた研磨工程は、ポリッシング工程において特に効果があるが、これ以外の研磨工程、例えば、ラッピング工程等にも同様に適用することができる。
ラッピング工程においては、ポリッシング工程と同様に図1及び図2に示す両面加工機を用いることができる。この場合、ポリッシング工程と操作が異なる点は、上下定盤に研磨パッドは装着せず、その代わりに研磨面が鋳鉄等で形成された定盤を用い、且つ上定盤に設けられた穴を通じて研磨材組成物を供給する点である。また、研磨材組成物中に含まれる研磨材の砥粒の粒径はポリッシング工程の場合よりも大きく、一次粒子の平均粒径が例えば3〜100μmのものが好ましく用いられる。また、研磨材の濃度もポリッシング工程の場合よりも高く、例えば1〜30重量%とすることが好ましく、2〜20重量%とすることが更に好ましい。
以上、本発明の磁気記録媒体用基板の製造方法をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は上記実施形態に制限されるものではなく、種々の変更形態が可能である。
例えば、研磨工程においては、上述の両面加工機に代えて他の加工機を用いてもよい。
また、被加工材料として、後述する実施例からも明らかなように、ガラス、Al23・TiCのようなセラミック材料、シリコンやアルミニウムのような金属材料、ガラス状カーボン以外のカーボン材料等を用いることもできる。
また、本発明の基板の製造方法は、磁気記録媒体用基板の製造に限られず、研磨工程が必要とされる精密部品基板の製造、例えば、半導体用ウェハ、半導体素子、光学レンズ、光学ミラーやハーフミラー、及び光学プリズム等の製造であれば同様に適用することができる。尚、半導体素子の研磨には、例えば、層間絶縁膜の平坦化工程、埋め込み金属配線の形成工程、埋め込み素子分離膜の形成工程、埋め込みキャパシタ形成工程等において行われる研磨がある。
以下、実施例により本発明の有効性を例証する。しかしながら、本発明の範囲はかかる実施例に制限されるものではない。
〔実施例I−1〜I−16及び比較例I−1〜I−9〕
表I−1に示す研磨材、研磨助剤及び研磨促進剤を、表I−1に示す濃度で以て残部水と混合・撹拌し、研磨材組成物を得た。尚、用いた研磨助剤及び研磨促進剤の種類はそれぞれ表I−3及び表I−4に示す通りである。また、表I−1に示すα−Al23及びγ−Al23の純度は、それぞれ99.98重量%であった。ただし、実施例I−3及び比較例I−3で用いたα−Al23の純度のみ、99.80重量%であった。
ラッピングにより中心線平均粗さRaを0.1μmとした直径1.8インチのガラス状カーボン(GC)基板、ガラス基板、Al23・TiC基板、シリコンウェハーを、該研磨材組成物を用いて、両面加工機によりポリッシングした。この際、該両面加工機は下記の条件にて使用した。
<両面加工機の設定条件>
使用両面加工機:SPEED FAM社製 9B型両面加工機
加工圧力:150gf/cm2
研磨パッドのショアー硬度:90
〔JIS A(JIS K−6301)に準拠〕
下定盤回転数:40rpm
研磨材組成物供給流量:50cc/min
実施例及び比較例における各基板について、30分間ポリッシングを行い、研磨による除去量を測定し、比較例を基準として相対研磨速度を求めた。その結果を表I−2に示す。また、研磨後の各基板の表面の中心線平均粗さRaを測定すると共に、スクラッチの発生の程度を下記の基準により評価した。その結果を表I−2に示す。
〔中心線平均粗さRa〕
ランク・テーラーホブソン社製のタリーステップを用いて測定した。
〔スクラッチ〕
光学顕微鏡観察(微分干渉顕微鏡)を用い倍率×50倍で各基板の表面を60度おきに6カ所測定した。スクラッチの深さはZygo(Zygo社製)により測定した。評価基準は下記の通りである。
S:深さ500Åを超えるスクラッチが0本/1視野
A:深さ500Åを超えるスクラッチが平均0.5本未満/1視野
B:深さ500Åを超えるスクラッチが平均0.5本以上1本未満/1視野
C:深さ500Åを超えるスクラッチが平均1本以上/1視野
Figure 0003856843
Figure 0003856843
Figure 0003856843
表I−2に示す結果から明らかなように、研磨助剤として脂肪族系有機硫酸塩が配合され且つpHが1〜13の範囲に調整された本発明の研磨材組成物(実施例I−1〜I−16)を用いて基板を研磨すると、脂肪族系有機硫酸塩が配合されていない研磨材組成物(比較例I−1〜I−9)を用いて基板を研磨した場合に比して、研磨速度が向上し、表面粗さが低くなり、スクラッチの発生が抑えられることが分かる。
〔実施例II−1〜II−14及び比較例II−1〜II−8〕
表II−1に示す研磨材、研磨助剤及び研磨促進剤を、表II−1に示す濃度で以て残部水と混合・撹拌する以外は実施例I−1と同様にして研磨材組成物を得た。尚、用いた研磨助剤の種類は表II−3に示す通りである。また、用いた研磨促進剤の種類は表I−4に示す通りである。表II−1に示すα−Al23及びγ−Al23の純度はそれぞれ99.98重量%であった。ただし、実施例II−3及び比較例II−3で用いたα−Al23の純度のみ、99.80重量%であった。
実施例I−1と同様に作製した各種基板を上記研磨材組成物を用いて、実施例I−1と同様の条件にて両面加工機によりポリッシングし、実施例I−1と同様に相対研磨速度を求めると共に研磨後の各基板の表面の中心線平均粗さRaを測定し、またスクラッチの発生の程度を評価した。それらの結果を表II−2に示す。
Figure 0003856843
Figure 0003856843
Figure 0003856843
表II−2に示す結果から明らかなように、研磨助剤として上記一般式(2)で表されるオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩系化合物が配合され且つpHが1〜13の範囲に調整された本発明の研磨材組成物(実施例II−1〜II−14)を用いて基板を研磨すると、該オキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩系化合物が配合されていない研磨材組成物(比較例II−1〜II−8)を用いて基板を研磨した場合に比して、研磨速度が向上し、表面粗さが低くなり、スクラッチの発生が抑えられることが分かる。
〔実施例III−1〜III−13及び比較例III−1〜III−7〕
表III−1に示す研磨材、研磨助剤及び研磨促進剤を、表III−1に示す濃度で以て残部水と混合・撹拌する以外は実施例I−1と同様にして研磨材組成物を得た。尚、用いた研磨助剤の種類は表III−3に示す通りである。また、用いた研磨促進材の種類は表I−4に示す通りである。表III−1に示すα−Al23及びγ−Al23の純度はそれぞれ99.98重量%であった。
実施例I−1と同様に作製した各種基板を上記研磨材組成物を用いて、実施例I−1と同様の条件にて両面加工機によりポリッシングし、実施例I−1と同様に相対研磨速度を求める(但し、ポリッシングは120分間行った)と共にスクラッチの発生の程度を評価した。それらの結果を表III−2に示す。
Figure 0003856843
Figure 0003856843
Figure 0003856843
表III−2に示す結果から明らかなように、研磨助剤として両性界面活性剤が配合され且つpHが1〜13の範囲に調整された本発明の研磨材組成物(実施例III−1〜III−13)を用いて基板を研磨すると、両性界面活性剤が配合されていない研磨材組成物(比較例III−1〜III−7)を用いて基板を研磨した場合に比して、研磨速度が向上し、スクラッチの発生が抑えられた良質な表面が得られることが分かる。
〔実施例IV−1〜IV−20及び比較例IV−1〜IV−3〕
表IV−1に示す研磨材、研磨助剤を、表IV−1に示す濃度で以て残部水と混合・撹拌する以外は実施例I−1と同様にして研磨材組成物を得た。尚、用いた研磨助剤の種類は表IV−3に示す通りである。また、実施例IV−4〜IV−6及びIV−18は、硫酸により、実施例IV−20は水酸化ナトリウムによりpHを調製した。
ラッピングにより中心線平均粗さRaを0.1μmとした直径2.5インチのNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板を該研磨材組成物を用いて、両面加工機によりポリッシングした。この際、該両面加工機は下記の条件にて使用した。
<両面加工機の設定条件>
使用両面加工機:共立精機社製 6B型両面加工機
加工圧力:100gf/cm2
研磨パッド:ポリテックスDG
下定盤回転数:40rpm
研磨材組成物供給流量:30cc/min
実施例および比較例における各基板について、7分間ポリッシングを行い、実施例I−1と同様に相対研磨速度を求めた。また、実施例I−1と同様に研磨後の各基板の表面粗さを測定し、比較例を基準として相対値を求めた。また、実施例I−1と同様にスクラッチの発生の程度を評価した。それらの結果を表IV−2に示す。
Figure 0003856843
Figure 0003856843
Figure 0003856843
表IV−2に示す結果から明らかなように、延性材料であるNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板を用いた場合でも、研磨助剤として脂肪酸系有機硫酸塩、オキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩系化合物及び両性界面活性剤が配合され且つpH1〜13の範囲に調整された本発明の研磨材組成物(実施例IV−1〜IV−20)は、これらの研磨助剤が配合されていない研磨材組成物(比較例IV−1〜IV−3)に比べ、研磨速度が向上し、表面粗さが低くなり、スクラッチの発生が抑えられることが分かる。
産業上の利用の可能性
本発明によれば、被研磨物の表面にピットやスクラッチ等の欠陥を生じさせること無く、研磨速度が向上し且つ表面粗さを低くし得る磁気記録媒体基板用研磨材組成物及び磁気記録媒体用基板の製造方法が提供される。これにより磁気記録媒体用基板の製造工程の短縮が可能となり、生産性が大幅に向上しコストも著しく改善される。
本発明の磁気記録媒体基板用研磨材組成物は、特にガラス、カーボン及びセラミックスのような脆性材料からなる被研磨物の研磨やNi−Pメッキされたアルミニウムのような延性材料からなる被研磨物の研磨に優れ、とりわけポリッシングに好適である。

Claims (17)

  1. 少なくとも研磨材と研磨助剤と水とを含む磁気記録媒体基板用研磨材組成物において、
    上記研磨助剤が脂肪族系有機硫酸塩の一種以上からなり、pHが1〜13であることを特徴とする磁気記録媒体基板用研磨材組成物。
  2. 上記脂肪族系有機硫酸塩が下記一般式(1)で表わされる、請求の範囲第1項記載の磁気記録媒体基板用研磨材組成物。
    R−O−SO3M (1)
    式中、Rは炭素数5〜21の直鎖又は分岐のアルキル基、アリール基又はアルキルアリール基を表し、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属又は有機カチオンを表す。
  3. 上記研磨材と上記研磨助剤との濃度比〔研磨材の濃度(重量%)/研磨助剤の濃度(重量%)〕が0.01〜100である、請求の範囲第1項記載の磁気記録媒体基板用研磨材組成物。
  4. 上記研磨材の一次粒子の平均粒径が0.002〜3μmである、請求の範囲第1項記載の磁気記録媒体基板用研磨材組成物。
  5. 上記研磨材が、アルミナ系粒子、SiC粒子、酸化セリウム粒子、酸化ジルコニウム粒子、コロイダルシリカ粒子またはヒュームドシリカ粒子の一種以上からなる、請求の範囲第1項記載の磁気記録媒体基板用研磨材組成物。
  6. 上記研磨材が、ヌープ硬度1500〜3000である純度98重量%以上のα−Al23粒子又はγ−Al23粒子からなる、請求の範囲第1項記載の磁気記録媒体基板用研磨材組成物。
  7. カーボン基板の研磨に用いられる、請求の範囲第1項記載の磁気記録媒体基板用研磨材組成物。
  8. Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板の研磨に用いるられる、請求の範囲第1項記載の磁気記録媒体基板用研磨材組成物。
  9. 少なくとも研磨材と研磨助剤と水とを含む磁気記録媒体基板用研磨材組成物において、
    上記研磨助剤が下記一般式(2)で表わされるオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩系化合物の一種以上からなり、pHが1〜13であることを特徴とする磁気記録媒体基板用研磨材組成物。
    R−O−(AO)n−SO3M (2)
    式中、Rは炭素数5〜21の直鎖又は分岐のアルキル基、アリール基又はアルキルアリール基を表し、AOは炭素数2又は3のオキシアルキレン基を表し、nは1〜30の自然数を表し、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属又は有機カチオンを表す。
  10. 上記研磨材と上記研磨助剤との濃度比〔研磨材の濃度(重量%)/研磨助剤の濃度(重量%)〕が0.01〜100である、請求の範囲第9項記載の磁気記録媒体基板用研磨材組成物。
  11. 少なくとも研磨材と研磨助剤と水とを含む磁気記録媒体基板用研磨材組成物において、
    上記研磨助剤が両性界面活性剤の一種以上からなり、pHが1〜13であることを特徴とする磁気記録媒体基板用研磨材組成物。
  12. 上記両性界面活性剤が下記一般式(3)で表わされる、請求の範囲第11項記載の磁気記録媒体基板用研磨材組成物。
    Figure 0003856843
    式中、R1、R2及びR3はそれぞれ直鎖又は分岐のアルキル基、アルキル誘導体基、アルケニル基、水素又はR5−Ar−基(R5はアルキル基、アルケニル基、アルキル誘導体基又は水素を表し、Arは芳香族基を表す)を表し同一でも異なっていてもよく、R4は直接結合手又はアルキレン基を表し、Y-は陰イオン基を表す。また、R2とR3とから環が形成されていてもよい。
  13. 上記研磨材と上記研磨助剤との濃度比〔研磨材の濃度(重量%)/研磨助剤の濃度(重量%)〕が0.01〜100である、請求の範囲第11項記載の磁気記録媒体基板用研磨材組成物。
  14. 少なくとも研磨材と研磨助剤と水とを含有する研磨材組成物を用いた研磨工程を有する磁気記録媒体基板の製造方法において、上記研磨材組成物として請求の範囲第1、9又は11項記載の磁気記録媒体基板用研磨材組成物を用いたことを特徴とする磁気記録媒体基板の製造方法。
  15. 上記基板がカーボン基板である、請求の範囲第14項記載項の磁気記録媒体基板の製造方法。
  16. 上記基板がNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板である、請求の範囲第14項記載の磁気記録媒体基板の製造方法。
  17. 上記基板がハードディスク用基板である、請求の範囲第14項記載の磁気記録媒体基板の製造方法。
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