JP3854613B2 - 高架下構造物の除振・制震構造 - Google Patents

高架下構造物の除振・制震構造 Download PDF

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本発明は、たとえば鉄道や道路等の高架下空間を有効利用するため、居住区等の構造物を設置可能とした高架下構造物の除振・制震構造に関するものである。
近年、都市空間を有効利用するという観点から、鉄道や道路等に使用されている既設の高架下に形成される空間が注目されている。このような高架下空間は、魅力的な立地条件を有しているものが多い反面、振動や騒音が大きいという問題を有している。このため、従来の利用形態は限られたものとなり、たとえば駐車場、倉庫及び遊興施設等のように、高架下空間の抱える問題をあまり気にしなくてすむものとなっている。
しかし、駅に近いなどの好立地条件を生かして高架下空間をより高度に有効利用するためには、たとえばホテルや託児所等の居住区としても利用できるように、振動等の問題を解決した構造物の設置を可能にする技術が望まれている。
上述したような騒音・振動を防ぐ従来技術としては、防振ゴムにより構造物を支持する技術や積層ゴムにより構造物を支持する技術が知られている。(たとえば、非特許文献1参照)
免震・制振(震)建築 吊り免震工法(高架下防音・防震建物)、[online]、竹中工務店、[平成15年10月21日検索]、インターネット、<URL:http://www.takenaka.co.jp/engi_j/c07/c07_6.html>
上述した従来技術において、防振ゴムにより構造物を支持する構成の場合、構造物は高架橋の基礎とは別個に設けた基礎上に設置した防振ゴムを介して支持されている。このような防振ゴムは、交通振動など一般に振動数が10Hz以上で振幅の小さな外部振動に対して除振効果を発揮するが、振動数が10Hz以下で振幅の大きな揺れが主体となる地震時には防振ゴム自体の水平変形が大きくなって耐荷力が低下する。従って、地震時には防振ゴムの変形を拘束するための地震力に耐える剛強なストッパーが必要になる。
すなわち、従来の防振ゴムは、振動数が高く振幅の小さな外部振動による揺れを低減する除振には寄与するが、振動数が低く振幅の大きな地震時には、水平変形が過大となり、荷重支持能力を失うという問題を有している。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、交通振動等の外部振動外力と地震外力の問題を解決し、より安価に高架下空間の有効利用を可能とする高架下構造物の除振・制震構造を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係る高架下構造物の除振・制震構造は、高架下空間に設置される高架下構造物が、外部振動を低減可能な弾性支承と、同弾性支承の水平変形による耐荷力低減の補償手段とにより支持部材上に支持され、かつ、前記高架下空間を形成する高架構造物と減衰材を介して連結され、前記支持部材が、前記高架構造物の既設基礎を挟持して取り付けられ、該既設基礎に荷重を伝達可能に新設された架台であることを特徴とするものである。
本発明の高架下構造物の除振・制震構造によれば、外部振動を低減可能な弾性支承と、同弾性支承の変形による耐荷力低減の補償手段とにより支持部材上に支持され、かつ、前記高架下空間を形成する高架構造物と減衰材を介して連結されているので、除振性能の高いゴム支承等の弾性支承により交通振動等の外部振動から高架下構造物を除振することができる。また、地震時は弾性支承が変形した場合の補償手段による耐荷力保持とスライド作用、ならびに高架構造物と高架下構造物間に配置した減衰材の振動エネルギー吸収作用により、高架下構造物を制震することができる。
特に、優れた除振性能を有する構造物を構築するためには柔らかい弾性支承を必要とするが、柔らかい弾性支承は比較的小さな地震力でも変形し、座屈しやすい特性を有しているので、地震時に座屈変形が生じた場合には、補償手段が座屈による耐荷力低減を制限してスライドし、良好な免震性を確保することができる。
上述した高架下構造物の除振・制震構造においては、前記支持部材が、前記高架構造物の既設基礎を挟持して取り付けられ、該既設基礎に荷重を伝達可能に新設された架台であるから、新たに増設する支持部材(たとえば既設のフーチング上に追加するコンクリート基礎)を最小限に抑え、既設基礎を削孔等により痛めることなく容易に荷重伝達部材を新設することができる。なお、可能であれば既設基礎をそのまま利用してもよい。
また、前記架台が、前記既設基礎を複数連結して設けられたものであれば、既設基礎を削孔等により痛めることなく、高架下空間に連続するよう一体化した荷重伝達部材を容易に新設することができる。
また、前記架台が、前記高架構造物の橋脚を囲み前記高架下構造物の柱となる中空柱の下端面を支持するように構成したものでもよく、これにより、高架下空間を有効利用して高架下構造物を設置することが可能になる。
また、上述した高架下構造物の除振・制震構造において、前記補償手段が滑り支承であることが好ましい。
この場合、前記滑り支承の摺動部が、初期状態において鉛直方向の隙間を備えていることが好ましく、これにより、地震発生時等を除く交通振動等の外部振動からの除振に対し、滑り支承が影響を及ぼすようなことはない。
また、上述した高架下構造物の除振・制震構造においては、前記滑り支承の摺動部が、所定の摩擦係数に設定されていることが好ましく、これにより、滑り出す地震レベルの設定や、高架下構造物の地震時水平方向変位と免震性能をコントロールすることができる。なお、所定の摩擦係数は、摺動面全域を同一にしてもよいが、支承部を中心に摺動面を同心円状に区分し、各区分領域毎に摩擦係数の異なる面を設けてもよい。
上述した高架下構造物の除振・制震構造において、前記弾性支承が、前記補償手段の近傍もしくは周囲に1または複数配設されていることが好ましく、これにより、地震時に高架下構造物から基礎に鉛直方向の反力が伝達される際、その作用点の移動を小さくすることができる。また、複数の弾性支承を対称位置に配設すれば、作用点位置を変えることなく基礎への影響を抑制できる。
この場合、前記弾性支承または前記補償手段が、前記高架下構造物の柱の直下に配設されていることが好ましく、これにより、柱に集中する鉛直方向の反力を効果的に受けることができる。
また、上述した高架下構造物の除振・制震構造においては、前記滑り支承と前記高架下構造物との連結部に弾性部材を介在させることが好ましく、これにより、高架下構造物が水平方向に変位して滑り支承に回転変形を生じる場合であっても、弾性部材が変形することで摺動面に面接触させることができる。
また、上述した高架下構造物の除振・制震構造においては、前記弾性支承の変形量を監視し、該変形量が所定値以上となった時に信号を発する監視手段を備えていることが好ましく、これにより、弾性支承のクリープにより生じる高架下構造物の変位(沈下)や回転を認識し、管理者に信号を発することができる。
なお、高架下構造物の沈下や回転を補正するため、弾性支承及び補償手段(滑り支承)の両方に高さ調整手段を設けておくことが好ましい。
また、上述した高架下構造物の除振・制震構造においては、前記減衰材が、隣接する振動特性の異なる高架下構造物間を連結して設けられたものでもよい。
また、上述した高架下構造物の除振・制震構造においては、前記弾性支承の一部が、鉛直軸に対して対称な傾斜配置とされてもよく、これにより、弾性支承の剛性がアップし、高架下構造物の位置を安定した状態に保持することができる。
また、上述した高架下構造物の除振・制震構造においては、前記高架下構造物が水平復元力増加手段を備えていることが好ましく、これにより、地震後における高架下構造物の原位置復帰性能を向上させることができる。水平復元力増加手段は、複数組の弾性支承を鉛直軸に対し対で対称にオフセットさせ、予め水平方向に張力を加える方法や、高架下構造物の両側を予め張力を入れたばね等で支持する方法であり、予張力を入れた方向と直交する方向の水平移動に対し、復元力が作用し原位置復帰性能が向上する。
上述した本発明の高架下構造物の除振・制震構造によれば、滑り支承等の補償手段で変形による座屈を制限する弾性支承により高架下構造物を支持して交通振動等の外部振動から除振するとともに、同弾性支承と滑り支承等の補償手段による地震時免震作用と、高架構造物と高架下構造物間に配置した減衰材の振動エネルギー吸収作用により高架下構造物を制震するので、高架構造物の補強や現場合わせ等に要する作業工数及び費用を最小限に抑えて高架下空間特有の問題である振動を解決するとともに、高架下構造物内には除振・制震構造に伴う占有スペースが不要であるため、有効空間を最大限に確保した高架下構造物を安価に提供することが可能となる。すなわち、通常時における車両走行等の振動については柔らかいゴム支承等の弾性支承により吸収して除振し、柔らかい弾性支承が地震時の変形で座屈するという問題については補償手段に荷重を移行させて滑らせることで解決し、さらに、高架構造物と高架下構造物との間に減衰材を設けることで双方の減衰性を向上させることができるので、既設の高架下空間を有効に活用し、除振性能及び制震性能を有する安価な高架下構造物の建設が可能となる。
従って、車両の走行により振動が発生する鉄道高架橋や道路高架橋など既設の高架下空間に、ホテル、託児所、事務所、スタジオなど収益性の高い高架下構造物を安価に建設して、都市空間を高度に有効利用できるという顕著な効果が得られる。
以下、本発明に係る高架下構造物の除振・制震構造の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1(a)は、高架構造物1の高架下空間2に高架下構造物として居住区等の上部構造物(以下、上部構と呼ぶ)3を設置した構成例を示している。この場合の高架構造物1には、たとえば鉄道用の高架橋や道路用の高架橋などがあり、橋脚1a,1aの上端部を梁1bにより連結したものを多数並べた上面に車両走行用の路面を形成した構成とされる。また、以下の説明では、既設の高架構造物1を利用し、その高架下空間2に上部構3を建設するものとする。なお、図中の符号4は地面である。
高架下空間2に設置される上部構3は、地面4に設けた基礎上に除振ユニット10を介して支持され、かつ、高架構造物1の適所と減衰材30を介して連結されている。なお、以下の説明では、除振ユニット10を介して上部構3を支持するため、図1(b)に示すように、専用の基礎11が新設されるものとする。
除振ユニット10は、図1(b)に示すように、弾性支承の一例として採用したゴム支承12と補償手段として採用した滑り支承20とを並べて組み合わせた構成とされ、ゴム支承12が地震時等の水平方向入力を受けた場合の変形による座屈を滑り支承20により制限するように構成されている。すなわち、上述した補償手段は、ゴム支承12等の弾性支承に生じる座屈を制限することにより耐荷力の低減を抑制して滑らせるものであり、弾性支承の耐荷力保持機能と滑り機能を有している。
ゴム支承12は、除振性能を有する長周期構造物を構築するため、鉛直方向にゴムと鋼板とを交互に重ね合わせた構成のものを選択して使用される。このようなゴム支承12は、たとえば図2に示すように、積層型ゴム支承ユニット12aまたはゴムパット12bを鉛直方向に段重ねして使用することにより、比較的柔らかい所望のばね定数を容易に確保することができる。なお、図2に示す積層型ゴム支承ユニット12a及びゴムパット12bは、いずれも3段重ねとした例を示している。
すなわち、耐荷重が大きい積層型ゴム支承ユニット12aやゴムパッド12bは、単体ではばね定数が大きく硬い弾性体となるが、これを鉛直方向に複数段積み重ねることにより、鉛直方向の大きな耐荷重をそのまま維持して変形能力が増大するので、除振効果や防振効果が期待できる比較的柔らかいばね定数を容易に設定することができる。特に、図3(a)に示すように、水平方向ばね定数K が鉛直方向ばね定数K と比較して非常に小さいゴム支承12を選択すれば、水平方向の振動計数はさらに長周化が可能となる。
滑り支承20は、図1(b)に示すように、上部構3の下面から垂下された柱状部材21と、基礎11の上面に貼り付けられた摺動板22とを具備して構成される。柱状部材21の下端面21aと摺動板22の上面22aとの間には、所定の隙間S1が設けられている。この隙間S1を設けることにより、地震のない通常の状態(初期状態)においては、上部構3が耐荷重の大きいゴム支承12により単独支持されている。
このような滑り支承20は、図3(b)に示すように、地震時に水平方向の入力を受けたゴム支承12がせん断変形した場合、上部構3を直接支持する断面積の減少で鉛直剛性の低下が生じ、上部構3の沈下により隙間S1がなくなって下端面21aが摺動板22に接触する。この結果、滑り支承20が上部構3の荷重を一部負担するようになるので、ゴム支承12の座屈を制限することができる。換言すれば、上述した隙間S1はゴム支承12の座屈による移動量を規定する値となり、従って、上部構3が隙間のない面間距離Hまで降下することにより、柱状部材21が基礎11に支持されているのと実質的に同様の状態となるので、十分な強度を備えている柱状部材21及び基礎11が上部構3の荷重を支持することにより、ゴム支承12の座屈を制限するとともに、上部構3の変位下端位置を規定しながらスライドすることができる。
すなわち、除振ユニット10を構成するゴム支承12及び滑り支承20は、滑り支承20がゴム支承座屈後の鉛直変位を抑制して滑る補助的な支承として機能することで、ゴム支承12の水平剛性を維持し、地震後の原点復帰性を備えたものとなる。
また、上述した補償手段の他の実施形態としては、たとえば特開平10−73145号公報に開示された「構造物の免震滑り支承」の構成(〔図15〕〜〔図17〕参照)を採用することも可能である。この構成では、積層ゴム支承の変形拘束材として保持体が設けられ、振動が小さい場合は保持体の拘束を受けることなく積層ゴムが変形する範囲内で免震作用を発揮する。しかしながら、振動が大きくなると積層ゴムの変形は保持体により制限されるので、受皿と母材との間に滑り現象が生じ、積層ゴムの変形による免震作用に加えて滑りによる免震作用が発生するとされる。
また、上部構3を高架構造物1の適所に連結する減衰材30には、たとえばオイルダンパーなどが使用される。図1に示した構成では、減衰材30が高架構造物1の梁1bに連結されている。なお、上部構3と減衰材30との連結部及び梁1bと減衰材30との連結部は、高周波、微小振動の伝達を阻止するため、片側もしくは両側に防振ゴム等の防振材31を介在させた構成となる。
このような減衰材30を設けたことにより、地震時は両構造物間の相対変位で減衰材30が作動し、振動エネルギーを吸収するので、特に既設の高架構造物1の地震応答を低減して耐震性を改善することができる。
このように構成された高架下構造物の除振・制震構造とすれば、通常の初期状態では、除振ユニット10のゴム支承12が上部構3の荷重を支持している。
この初期状態では、滑り支承20の柱状部材21と摺動板22との間には所定の隙間S1が存在している。そして、高架構造物1上を車両が走行した場合に発生する振動は、ゴム支承12の除振機能と、減衰材30連結部に設けた防振材31の除振機能により、上部構3への振動伝達を抑制する。
また、地震発生時に上部構3が水平方向の地震力を受けると、水平方向ばね定数K の小さいゴム支承12は上部構3の水平移動に伴ってせん断変形する。そして、このせん断変形が大きくなればなるほどゴム支承12の有する耐荷力は減少して座屈を生じやすくなるが、同時に滑り支承20の隙間S1も減少することとなるので、下端面21aが摺動板22に接触して隙間S1のなくなった時点から柱状部材21による上部構3の荷重支持が可能となる。
このため、柱状部材21が荷重支持を開始した時点からゴム支承12の負担荷重が低減し、結果として座屈の規制が可能となる。従って、優れた除振性能を有する柔らかいゴム支承12が地震の入力を受けた場合であっても、ゴム支承12が座屈して上部構3を支持できなくなるようなことはなく、除振性能に加えて免震性をも備えたものとなる。また、地震時においては、高架構造物1と上部構3との間が減衰材30により連結されているので、両構造物間の地震応答を低減した制震が可能となる。
このように、本発明の高架下構造物の除振・制震構造は、通常時における良好な除振性能と、地震時における制震性能とを兼ね備えたものとなる。しかも、高架下空間2を有効に利用して上部構3を設置でき、しかも、既設である高架構造物1との連結は減衰材30のみとなるので、高架構造物1の補強等を最少限に抑えた構造で、有効空間を最大限に確保した上部構3を安価に構築することが可能になる。
また、上述した高架下構造物の除振・制震構造において、滑り支承20は、柱状部材21の下端面21aと摺動板22の上面22aとの間に形成される摺動部が、所定の摩擦係数に設定されていることが好ましい。これは、ゴム支承12が座屈して柱状部材21の下端面21aが摺動板22の上面22aに接触した場合、摺動板22上を水平方向へ摺動する分力を有しているので、摺動部に適度な摩擦力を与えることにより、地震時における上部構3の水平方向移動をコントロールし、摩擦により地震エネルギーを吸収することで免震効果を得ることができる。
また、上述した高架下構造物の除振・制震構造において、除振ユニット10は、たとえば図4に示す第1変形例のように、ゴム支承12が滑り支承20の近傍もしくは周囲に1または複数配設された構成とするのが好ましい。この変形例では、上部構3の柱3aと一致する直下の位置に滑り支承20が配置され、その周囲を取り巻くようにして、ゴム支承12が同一円周上に等ピッチで対称に複数配置されている。なお、ゴム支承12の代わりに、滑り支承20のいずれかひとつが柱3aの直下に配置されてもよい。
このような構成とすれば、地震時に降下する上部構3から基礎11に鉛直方向の反力が伝達されるとき、その作用点の移動を小さくすることができ、荷重が集中する柱3aで鉛直方向の反力を確実かつ効果的に受けることができる。また、複数のゴム支承12を対称に配設することにより、荷重の偏心による基礎11への影響を抑制することができる。
また、上述した高架下構造物の除振・制震構造において、除振ユニット10は、たとえば図5に示す第2変形例のように、滑り支承20と上部構3との連結部にゴムパット23等の弾性部材を介在させてもよい。
このようなゴムパット23は、上部構3が水平方向に変位して滑り支承20に回転変形を生じた場合でも、圧縮されたゴムパット23が変形するため摺動板22の上面22aに対して下端面21aを面接触させることができる。従って、滑り支承20における摩擦力を確実に作用させて、地震エネルギーを吸収させることができる。
また、上述した高架下構造物の除振・制震装置において、図6に示す第3変形例のように、水平方向において隣接する位置にあるゴム支承12,12の間を剛プレート13で連結して一体化するとよい。この剛プレート13は、両端部に板状部材13a,13aを備えている。この板状部材13aは、鉛直方向に複数段積層した積層型ゴム支承ユニット12aの間に挿入され、これを挟持することにより隣接したゴム支承12を連結して一体化する構成とされる。
このような剛プレート13を用いてゴム支承12を連結することにより、ゴム支承変形時にゴム支承間連結部に生じる回転を剛プレートの剛性で抑えることができるため大変形時における座屈耐力を向上させることができる。
また、上述した高架下構造物の除振・制震構造において、図7に示す第4変形例のように、上部構3と基礎11との間にシャーピン40を設けることが好ましい。このシャーピン40は、その上部が上部構3側の保持リング41に固定支持されており、その下端部側は基礎11から突出する係止リング42の内部に防振材として機能する弾性材44を介して挿入されている。
シャーピン40と基礎11側の係止リング42との間には、互いの振動伝達を防止するため、弾性材44をなくし通常状態で互いに接触しないよう隙間S2を設けた配置としてもよい。
このような構成とすれば、シャーピン40が係止リング42と干渉することで水平方向の移動を阻止されるため、たとえば強風時における上部構3の大きな水平方向移動を防止することができる。
なお、シャーピン40の適所に予め切断溝43のような応力集中部を設けておけば、地震時に所定値以上の水平方向移動が生じた場合には、切断溝43でシャーピン40が切断されるため、水平方向の移動を規制する部材がなくなって所望の制震性能を発揮できるようになる。
また、上述した高架下構造物の除振・制震構造において、図8に示す第5変形例のように、ゴム支承12の変形量を距離計51等により監視し、変形量が所定値以上となった時に信号を発する監視手段50を設けておくとよい。このような監視手段50により、弾性材料のクリープにより生じる上部構3の変位(沈下)や回転を認識し、管理者に信号を発することができるので、状況変化に応じた迅速な是正が可能となる。
なお、上部構3の沈下や回転を補正するため、ゴム支承12及び滑り支承20の両方にねじやライナープレート等の高さ調整手段を設けておくことが好ましい。
また、上述した高架下構造物の除振・制震構造において、図9に示す第6変形例のように、滑り支承20や滑り支承20で座屈を制限したゴム支承12が、高架構造物1の既設基礎(フーチング等)5上に配設された構成としてもよい。この場合、既設基礎5の上部に荷重を伝達できるよう新規の追加基礎11Aを形成し、この追加基礎11Aが荷重伝達部材として支持部材の機能を果たしている。
すなわち、ゴム支承12及び滑り支承20よりなる除振ユニット10の支持部材である新規の追加基礎11Aについては、既設基礎5に余剰耐力がある場合には、同既設基礎5の上部に新たにコンクリートを充填して追加形成したものを使用すれば、上部構3のために増設する基礎が小さくてすむので、その分工費を低減することができる。なお、既設基礎5の形状や耐力等が上部構3を支持する諸条件を満たしている場合には、追加基礎11Aを形成することなくそのまま利用することも可能である。
また、既設基礎5上に全てを配設できる面的な広がりがない場合は、図10に示す第7変形例のように、既設基礎5に荷重を伝達でき、かつ除振ユニット10を配設するための面的広がりを有する荷重伝達部材として架台14を新たに設置し、この架台14を支持部材としてもよい。
この架台14は、高架構造物1の既設基礎5上に必要に応じて追加基礎11Aを形成した後、橋脚1a、既設基礎5及び追加基礎11Aを挟持して取り付けたものである。図示の例では、架台14が左右に2分割可能な鋼製等の成形部品とされ、橋脚1aを両側から挟持するようにして既設基礎5及び追加基礎11A上に載置した後、側面の脚部14aや上面側からジャッキボルト15等の固定手段を用いて固定設置したものである。
このような構成とすれば、既設基礎5を有効に利用することで新たに増設する支持部材を最小限に抑え、しかも、削孔等により既設基礎5を痛めることなく架台14を設けて除振ユニット10を設置する支持部材とし、上部構3の荷重を既設基礎5に受け持たせることができる。
また、上部構3の形状等に応じて、上述した第7変形例のように、ひとつの既設基礎5毎に架台14を形成してもよいが、たとえば図11に示す第8変形例のように、複数の既設基礎5を連結して高架下空間2に連続するよう一体化して設置した架台14′としてもよい。すなわち、単独の既設基礎5毎に架台14を形成したり、あるいは、複数の既設基礎5を連結して面積を広げた架台14′を形成することにより、既設基礎5や上部構3の構造等に応じて最適な架台構造を容易に使い分けることができる。
また、図12に示す第9変形例のように、高架構造物1の橋脚1aを囲み、上部構3の柱3a′となる中空柱16の下端面16aを支持する構成の架台14としてもよい。この場合、橋脚1aと中空柱16の各内面との間には、互いの振動が干渉しないよう適当な隙間S3を設けておくことが好ましい。なお、図中の符号3bは上部構3の梁である。
このような構成とすれば、高架下空間2をより一層有効に利用して、上部構3を設置することが可能になる。
また、上述した高架下構造物の除振・制震構造においては、図13に示す第10変形例のように、減衰材30を上部構3の専用として新設した基礎11上に連結してもよい。このような構成とすれば、既設の高架構造物1側との連結部がなくなって荷重負担をかけることはない。このため、新設する上部構3側のみを施工すればよいので、既設構造物の補強など面倒な作業をなくすことができる。
また、上述した高架下構造物の除振・制震構造においては、図14に示す第11変形例のように、減衰材30が、隣接する振動特性の異なる複数の上部構間を連結して設けられたものでもよい。すなわち、形状等の違いから異なる振動特性を有している第1上部構3A及び第2上部構3Bの間を減衰材30で連結することにより、地震時における両上部構間の地震応答を低減することができる。
また、上述した高架下構造物の除振・制振構造においては、図15に示す第12変形例のように、上部構3と高架構造物1との間を連結する減衰材30Aとして、両ロッド型のオイルダンパーを採用した構成としてもよい。この場合、減衰材30Aの両端部にそれぞれワイヤ32を連結し、両ワイヤ32の他端を高架橋1の適所(たとえば橋脚1a)に連結する。なお、減衰材30Aは、上部構3にピン結合することにより、揺動可能に支持されている。
このような構成とすれば、弾性体であるワイヤ32の変形により微小振動を吸収し、地震のような大変形については、減衰材30Aが作動してエネルギーを吸収することができる。
また、上述した高架下構造物の除振・制振構造においては、図16に示す第13変形例のように、ゴム支承12を上部構3の中心軸Cに対して傾斜させた対称配置とすることにより、ゴム支承の水平剛性を高め上部構3の位置保持を安定化させることができる。なお、ゴム支承12を傾斜させるため、上下両端部に傾斜部材12aを介在させてある。
また、上述した高架下構造物の除振・制振構造においては、図17に示す第14変形例のように、上部構3の水平復元力増幅手段として、対のゴム支承12を鉛直軸に対し対称にオフセット配置し、予め水平方向に張力を与えた構成が採用されている。このような水平復元力増幅手段を設けたことにより、予張力を与えた方向と直交する方向の上部構3水平移動に対し、水平移動が大きくなるほど大きな復元力を作用できるので、地震後の上部構3が原位置に復帰する性能を向上させることができる。
このような上部構3の水平復元力は、図18に示す第15変形例のように、上部構3の両側に予め引張力を作用させて連結したコイルばね等の弾性部材33を追設する構成によっても達成することができる。なお、図中の符号34は、弾性部材33の他端を固定支持する部材である。
ところで、上述した各変形例は、各々単独での適用が可能なことはもちろんであるが、適宜選択した複数を組み合わせた構成としてもよい。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、たとえばすべり支承の柱状部材を基礎側から上向きに突出させて上部構側に摺動板を設けるなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
本発明に係る高架下構造物の除振・防振構造の一実施形態を示す図で、(A)は断面図、(b)は除振ユニットの詳細を示す構成図である。 図1に示した弾性支承の構成例を示す図で、(a)は積層型ゴム支承ユニットを重ねた構造、(b)はゴムパットを重ねた構造を示している。 図1の除振ユニットに水平方向の地震力が作用した場合の説明図であり、(a)は水平方向及び鉛直方向のばね定数を示す図、(b)は滑り支承の機能を示す図である。 本発明に係る高架下構造物の除振・制振構造の第1変形例を示す図で、(a)は除振ユニットの配置を示す要部断面図、(b)は(a)の平面図である。 本発明に係る高架下構造物の除振・制振構造の第2変形例を示す要部断面図である。 本発明に係る高架下構造物の除振・制振構造の第3変形例を示す要部断面図である。 本発明に係る高架下構造物の除振・制振構造の第4変形例を示す要部断面図である。 本発明に係る高架下構造物の除振・制振構造の第5変形例を示す要部断面図である。 本発明に係る高架下構造物の除振・制振構造の第6変形例を示す要部断面図である。 本発明に係る高架下構造物の除振・制震構造の第7変形例を示す図で、(a)は正面図、(b)は(a)の側面図である。 本発明に係る高架下構造物の除振・制震構造の第8変形例を示す正面図である。 本発明に係る高架下構造物の除振・制震構造の第9変形例を示す図で、(a)は要部断面図、(b)は(a)のA−A断面図である。 本発明に係る高架下構造物の除振・制振構造の第10変形例を示す断面図である。 本発明に係る高架下構造物の除振・制振構造の第11変形例を示す断面図である。 本発明に係る高架下構造物の除振・制振構造の第12変形例を示す断面図である。 本発明に係る高架下構造物の除振・制振構造の第13変形例を示す図である。 本発明に係る高架下構造物の除振・制振構造の第14変形例を示す図である。 本発明に係る高架下構造物の除振・制振構造の第15変形例を示す図である。
符号の説明
1 高架構造物
2 高架下空間
3 上部構(高架下構造物)
5 既設基礎
10 除振ユニット
11 基礎
11A 追加基礎
12 ゴム支承(弾性支承)
13 剛プレート
14 架台
16 中空柱
20 滑り支承
21 柱状部材
22 摺動板
23 ゴムパット
30,30A 減衰材
40 シャーピン
50 監視手段

Claims (13)

  1. 高架下空間に設置される高架下構造物が、外部振動を低減可能な弾性支承と、同弾性支承の水平変形による耐荷力低減の補償手段とにより支持部材上に支持され、かつ、前記高架下空間を形成する高架構造物と減衰材を介して連結され
    前記支持部材が、前記高架構造物の既設基礎を挟持して取り付けられ、該既設基礎に荷重を伝達可能に新設された架台であることを特徴とする高架下構造物の除振・制震構造。
  2. 前記架台が、前記既設基礎を複数連結して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の高架下構造物の除振・制震構造。
  3. 前記架台が、前記高架構造物の橋脚を囲み前記高架下構造物の柱となる中空柱の下端面を支持するように構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の高架下構造物の除振・制震構造。
  4. 前記補償手段が滑り支承であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の高架下構造物の除振・制震構造。
  5. 前記滑り支承の摺動部が、初期状態において鉛直方向の隙間を備えていることを特徴とする請求項4に記載の高架下構造物の除振・制震構造。
  6. 前記滑り支承の摺動部が、所定の摩擦係数に設定されていることを特徴とする請求項4または5に記載の高架下構造物の除振・制震構造。
  7. 前記弾性支承が、前記補償手段の近傍もしくは周囲に1または複数配設されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の高架下構造物の除振・制震構造。
  8. 前記弾性支承または前記補償手段が、前記高架下構造物の柱の直下に配設されていることを特徴とする請求項7に記載の高架下構造物の除振・制震構造。
  9. 前記滑り支承と前記高架下構造物との連結部に弾性部材を介在させたことを特徴とする請求項4から8のいずれかに記載の高架下構造物の除振・制震構造。
  10. 前記弾性支承の変形量を監視し、該変形量が所定値以上となった時に信号を発する監視手段を備えていることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の高架下構造物の除振・制震構造。
  11. 前記減衰材が、隣接する振動特性の異なる高架下構造物間を連結して設けられることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の高架下構造物の除振・制震構造。
  12. 前記弾性支承の一部が、鉛直軸に対して対称な傾斜配置とされることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の高架下構造物の除振・制震構造。
  13. 前記高架下構造物が水平復元力増幅手段を備えていることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の高架下構造物の除振・制震構造。
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