JP2005188022A - 耐震橋梁 - Google Patents

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邦宏 森下
Koichi Inoue
幸一 井上
Jun Hirai
潤 平井
Satoru Kamihira
悟 上平
Yasuaki Ono
泰明 小野
Keiji Tajima
啓司 田島
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Abstract

【課題】 大重量の上部工を有する橋梁において、高い耐震性を有する耐震橋梁を提供する。
【解決手段】 地盤である基礎6上に固定された橋脚3と、その上に設置される上部工2とを有するアーチ橋1において、上部工2を橋脚3の上に支持する支持装置4を反発し合う永久磁石13a,bにより構成して上部工2を橋脚3の上に非接触状態で支持すると共に、基礎6と上部工2とテンションレグ5で連結して上部工2を基礎6に緊張係留する。
【選択図】 図1

Description

高い耐震性を有する橋梁に関し、例えば下路アーチ橋や下路トラス橋のように、橋脚上に大重量の上部工が支持された橋梁に適用することができる。
近年、阪神大震災のような大型の地震に対する危機管理から、耐震性を持たせた土木・建築構造物、更には新たな耐震工法が考案されている。
例えば、橋梁に対する耐震構造としては、吊り免震構造が挙げられる(下記、特許公報1を参照。)。吊り免震構造とは、橋梁とは別に吊り用の柱を建設し、この柱に吊り材で橋梁本体である免震構造物を吊ることにより、重力作用による自己復元機能を有する構造である。また、これと併用して、水平方向の変位をダンパー等の減衰機構を設けて制御する技術も提案されている。
しかしながら、このような吊り免震構造では、橋梁を設置する基礎から手を加える必要があり、構造採用にあたりコスト増加を招く。さらに、下路アーチ橋や下路トラス橋のような大重量の上部工を吊るための吊り柱を建設するためには、大重量に耐える吊り柱の設計、製造やこの柱を支える基礎工事等の大掛かりな作業が必要となる。
また、耐震構造として、弾性力利用型構造が挙げられる(下記、特許公報2を参照。)。弾性力利用型構造とは、例えば、橋脚と道路本体である上部工との間に、免震ゴム等の弾性部材を介在させた構造とすることにより、橋脚を介して伝わる地震力を弱めて、上部工を地震力から保護する構造である。これと併用して、水平方向の変位をダンパー等の減衰機構を設けて制御する技術、あるいは上記免震ゴムに減衰性能を付加する構造も提案されている。
しかしながら、弾性力利用型構造のような、通常の免震ゴム等の免震デバイスにより鉛直荷重を支持する構造では、上部工が比較的軽量であれば採用することができるが、下路アーチ橋や下路トラス橋のような大重量の上部工に対しては実現不可能である。これは、橋脚と上部工との間に介在させる弾性部材に対して付与する、上部工の重量を常時支える機能を大きくすることは、弾性部材を硬化することであり、一般に弾性部材の弾性機能が弱まってしまうためである。このように、大重量の上部工に対しては、弾性部材の剛性力を高めて支持するという発想では限界があり、その延長上には解決策はない。
特開平11−325175号公報 特開平9−41321号公報
また、従来の建設工法の常識から、当業者の間では、橋梁は地面等の基礎に接地固定して建設すると共に、耐震性を持たせる場合にも、橋梁を何らかの形で地面等の基礎で支持することが常識であった。上述する耐震構造のいずれも、この常識に沿った対策方法であり、したがって、当業者の常識では、下路アーチ橋や下路トラス橋のような大重量の上部工を有する橋梁に対して、十分に効果的な耐震対策を施すことは難しいことが分かる。
本発明は上記状況に鑑みてなされたものであり、例えば下路アーチ橋や下路トラス橋のように、橋脚上に大重量の上部工が支持された橋梁について、高い耐震性を有する耐震橋梁を提供することを目的とする。
上記課題を解決する耐震橋梁は、
橋脚と当該橋脚上に支持される上部工とを有する耐震橋梁であって、
前記上部工は、前記橋脚に非接触状態で支持されていることを特徴とする耐震橋梁である。
また、上記耐震橋梁において、
前記非接触状態の支持は、前記橋脚の上面に設けられた第1の磁石と、前記上部工の下面における前記第1の磁石に対向する位置に設けられた第2の磁石との反発力による支持であることを特徴とする耐震橋梁である。
また、上記耐震橋梁において、
前記磁石は、永久磁石であることを特徴とする耐震橋梁である。
また、上記耐震橋梁において、
前記上部工は、当該耐震橋梁の基礎に緊張係留されていることを特徴とする耐震橋梁である。
また、上記耐震橋梁において、
前記緊張係留は、
前記上部工の重量、前記耐震橋梁の耐震強度、前記耐震橋梁の剛性、前記耐震橋梁の基礎の強度、または前記耐震橋梁の基礎の剛性のうち少なくとも一つを考慮して、係留部材の材質、長さ又は設置本数、前記上部工を前記橋脚から非接触状態とする力の大きさ、係留部材の設置方向のうち少なくとも一つを調整することにより、
静止状態の耐震橋梁における前記係留部材の引張力の初期設定が行われていることを特徴とする耐震橋梁である。
また、上記耐震橋梁において、
当該耐震橋梁は、下路アーチ型の橋梁または下路トラス型の橋梁であることを特徴とする耐震橋梁である。
また、上記耐震橋梁において、
前記上部工の係留は、
前記橋脚と前記上部工とに設けられ、前記橋梁の長手方向に反発する少なくとも一対の磁石による復元力、又は、
前記橋脚と前記上部工とに設けられ、前記橋梁の長手方向と垂直な方向に反発する少なくとも一対の磁石による復元力のうち、
少なくとも一方の復元力を利用していることを特徴とする耐震橋梁である。
上記耐震橋梁によれば、
橋脚と当該橋脚上に支持される上部工とを有する耐震橋梁であって、
前記上部工は、前記橋脚に非接触状態で支持されていることとしたので、
地震等による振動が上部工に伝達されるのを軽減、防止することができる(耐震化)。
また、橋脚と上部工とが非接触状態であるため、橋脚は大重量の上部工の振動による影響を全く受けないか又は受ける力が小さくなる。このため、既設の橋梁に対して上記耐震構造を適用する場合においても、橋脚等の基礎部分の補強が不要であり、新設の橋梁についても耐震構造とするための大掛かりな基礎工事を行う必要がなくなる。
また、従来の吊り免震構造、弾性力利用型構造又はベアリング支持型構造(上部工と橋脚との間をベアリングで支持する耐震構造)は、接触型の耐震構造であるため、接触点に設置される機構に関してメンテナンスが必要となるのに対して、上記非接触型の耐震構造では接触点に設置される機構に関してメンテナンスは不要となる。
また、上記耐震橋梁において、
前記非接触状態の支持は、前記橋脚の上面に設けられた第1の磁石と、前記上部工の下面における前記第1の磁石に対向する位置に設けられた第2の磁石との反発力による支持であることとしたので、
反発力を発生する最も簡易な部材の利用により、製造コストを抑えることができる。
また、上記耐震橋梁において、
前記磁石は、永久磁石であることとしたので、
メンテナンスをフリーとすることができる。また、地震等の災害時には電力ダウンのおそれがあるが、永久磁石とすることにより、電力ダウン時においても確実に耐震機能を発揮させることができる。
また、上記耐震橋梁において、
前記上部工は、当該耐震橋梁の基礎に緊張係留されていることとしたので、
地震等による上部工の水平方向の振動に対して復元力を与えることができる。
また、上記耐震橋梁において、
前記緊張係留は、
前記上部工の重量、前記耐震橋梁の耐震強度、前記耐震橋梁の剛性、前記耐震橋梁の基礎の強度、または前記耐震橋梁の基礎の剛性のうち少なくとも一つを考慮して、係留部材の材質、長さ又は設置本数、前記上部工を前記橋脚から非接触状態とする力の大きさ、係留部材の設置方向のうち少なくとも一つを調整することにより、
静止状態の耐震橋梁における前記係留部材の引張力の初期設定が行われていることとしたので、
上部工の復元力を調整することができ、橋梁を構成する橋脚や上部工等の各種構造系が変化した場合でも、この復元力調整(張力調整)により、耐震上最も効果的な耐震特性となるように設定することができる。
また、上記耐震橋梁において、
当該耐震橋梁は、下路アーチ型の橋梁または下路トラス型の橋梁であることとしたので、
大重量の上部工を有する橋梁に耐震構造を適用することができる。
また、上記耐震橋梁において、
前記上部工の係留は、
前記橋脚と前記上部工とに設けられ、前記橋梁の長手方向に反発する少なくとも一対の磁石による復元力、又は、
前記橋脚と前記上部工とに設けられ、前記橋梁の長手方向と垂直な方向に反発する少なくとも一対の磁石による復元力のうち、
少なくとも一方の復元力を利用していることとしたので、
上部工に復元力を与える手段として、テンションレグのみに頼らずに、手段選択の自由度を大きくすることができる。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態にかかる耐震橋梁の概略側面構造図であり、同図(a)には振動していない静止状態を、同図(b)には振動を受けたことにより水平方向に移動した状態を示してある。図2は、本実施形態にかかる耐震橋梁における橋脚部分の概略拡大構造図であり、同図(a)には側面図を、同図(b)には橋梁の長手方向から見た図を示してある。図3は、図2(b)におけるA部分(ブラケット、支持装置等部分)の拡大図である。図4(a)は、図2(b)におけるB部分(アンカー部分)の拡大図であり、図4(b)には同図(a)におけるA方向矢視図を示してある。
これらの図に基づいて、第1の実施形態にかかる耐震橋梁について説明する。本実施形態にかかる耐震橋梁は、図1(a)に示すように、下路アーチ型の橋梁(アーチ橋1)であり、地盤である基礎6上に固定された橋脚3と、その上に設置される上部工2と、上部工2を橋脚3の上に支持する支持装置4と、基礎6と上部工2とを連結するテンションレグ5とからなる。支持装置4は2つの橋脚3にそれぞれ設置され、上部工2の両端を支持している。また、テンションレグ5は、上部工2の両端をその鉛直下方の基礎6における4点(図1は片側の側面図であるため、橋脚3の裏のテンションレグは図示せず、連結点は2点のみ図示)と連結している。
図2を用いて、テンションレグ5及びテンションレグ5により連結された上部工2と基礎6との関係について説明する。橋梁の橋脚3は、基礎6に埋設、固定されたフーチング9により基礎に強固に固定されている。テンションレグ5は、ケーブル7からなり、ケーブル7の一端がアンカーフレーム10によりフーチング9に固定されると共に、他端が上部工2に設けられた突起物であるブラケット8に固定されることにより、上部工2と基礎6とが連結される。
図2(b)におけるA部分の拡大図である図3を用いて、ブラケット8におけるケーブル7の固定及び、支持装置4について説明する。同図に示すように、上部工2にはブラケット8が設置され、ブラケット8に設けられた孔(図示せず)を通してケーブル7がシムプレート12及びソケット11により固定されている。また、ソケット11はケーブル7の一端に固定されており、ブラケット8に設けられた孔よりも大きいため、ケーブル7が外れることはない。また、シムプレートは後述するケーブル7の張力を調整するために用いる部材である。
支持装置4は、上部工2の下面に設置された永久磁石13a(第2の磁石)と橋脚3の上面に設置された永久磁石13b(第1の磁石)とからなり、永久磁石13a,bの反発力により、上部工2が橋脚3の上に接触しないで支持されている。
次に、図2(b)におけるB部分の拡大図である図4を用いて、ケーブル7のフーチング9への固定について説明する。図4(a)、(b)に示すように、アンカーフレーム10はフーチング9に埋設、固定されており、フーチング9からはアンカーフレーム10と一体となっているアンカーボルト14が4本突き出ている。4本のアンカーボルト14には、定着ブロック15がナットで固定され、定着ブロック15に設けられた孔(図示せず)を通してケーブル7がソケット16により固定されている。ソケット16はケーブル7の一端に固定されており、定着ブロック15に設けられた孔よりも大きいため、ケーブル7が外れることはない。
次に、図1及び図5に基づいて、本実施形態にかかる耐震橋梁の耐震機能について説明する。特に支持装置4及びテンションレグ5の機能について詳細に説明する。
一般的にテンションレグとは、海洋に浮遊する浮遊構造物を係留するための一つの係留方法であり、緊張係留と呼ばれる。この緊張係留とは、海洋上において自由浮遊状態にある浮体を鉛直係留部材(レグ)により海底と連結して、自由浮遊よりもさらに水中に沈下させる事によって得られる過剰浮力により、レグに大きな初期張力(テンション)を発生させる係留方式である。レグに初期張力が発生しているために、波荷重などによる張力変動が生じてもレグが常に引張りの軸力を持つ状態(緊張状態)に保たれる。この結果、レグが連結された浮体は波による位置変動に対応し、常に一定の位置に復元して維持されるようになる。
図5は、一般的なテンションレグの復元力特性を示す図であり、横軸を水平方向の変位量とし、縦軸を復元力として示してある。同図に示すように、浮体の海洋上における初期位置からの位置変動(水平変位)が大きくなると、レグの張力は大きくなるため、浮体を初期位置に戻そうとする復元力が大きくなる。
本実施形態では、この緊張係留による復元力を上部工2の状態維持に利用している。すなわち、橋脚3の上に永久磁石からなる支持装置4を介して設置された上部工2は、海洋に浮く浮体と同様に、橋脚3に接触せずに橋脚3上で浮上しており、また、鉛直係留部材であるテンションレグ5により基礎6に固定されている。
上部工2は、支持装置4の発生する反発力により、自由状態(仮にテンションレグ5が連結されていないとした状態)においては、橋脚3から一定の距離だけ浮上して静止した状態となる。この状態は、支持装置4を構成する永久磁石13a,bにより発生する上部工2が浮上しようとする力と上部工2の重量により下方へ落ちようとする力とがつりあった状態である。これは、緊張係留では、係留されていない状態で海洋に自由浮遊する浮体の状態に相当する。
テンションレグ5は、ケーブル7の長さや張力を調整することにより、上部工2を自由浮遊状態からやや下方へ引っ張った状態で、上部工2と基礎6とを連結している。このため、テンションレグ5には一定の引張力Fが発生しており、海洋上に緊張係留された浮体と同様の状態となる。この状態が、図1(a)に示す静止状態である。なお、ケーブル7の上記調整は、その微調整をシムプレート12により行う。
図1(a)に示す静止状態において、例えば地震等が発生してアーチ橋1に振動が与えられた状態を説明する。地震動は縦揺れと横揺れとからなる場合が多いが、ある一定の大きさの縦揺れに対しては、支持装置4の磁石による反発作用により橋脚3の縦揺れが上部工2に伝達することを防ぐことができる。さらに、それ以上の大きさの縦揺れに対しても、上部工2に縦揺れが伝達するのを抑制することができる。
これらの効果は、上部工2が橋脚3に非接触の状態で支持されているため得られる効果である。なお、永久磁石13a,bの反発力やテンションレグ5の引張力Fを調整することによって、上部工2への伝達を防止又は抑制することができる縦揺れの大きさの限界(許容限度)を調整・設定することができる。
次に、地震動の横揺れに対しては、アーチ橋1の上部工2は橋脚3に対して相対的に水平方向に振動する。図1(b)には、上部工2が橋脚3に対して相対的に移動方向(図面における右方向)に振動した状態(上部工2’)を示している。横揺れにより上部工2が移動方向へずれて上部工2’の位置になった場合であっても、支持装置4の機能が維持されるように、永久磁石13a,bの平面面積(反発力を発生させうる水平方向の広さ)は広くしてある。
この上部工の位置移動に伴い、テンションレグ5は上部工2’のブラケットに引っ張られてテンションレグ5’の状態となる。この状態変化に伴って、テンションレグの長さが長くなると共に永久磁石13a,bの距離が小さくなることで反発力が大きくなるため、テンションレグ5’の状態における引張力F’はテンションレグ5の引張力Fよりも大きくなる。この結果、図5に示す関係に基づいて、上部工2’には上部工2の定常状態に戻ろうとする復元力が働く。これは、引張力F’を有するテンションレグ5’はより低いエネルギー状態の引張力Fを有するテンションレグ5に戻ろうとすると共に、反発力が大きくなった永久磁石の距離も反発力がより小さい元の状態に戻ろうとするためである。
このようにして発生する復元力は、図1(b)に示す状態とは逆に上部工2が橋脚3に対して相対的に左側にずれた場合であっても、また、図1(b)に示す状態から復元力により復元方向に移動した後、定常状態の位置を更に越えて左に移動しすぎた場合であっても同様に発生する。この結果、上部工2が振動により水平方向へずれた場合であっても、最終的には、定常状態である図1(a)に示す静止状態へと復元する。
本実施形態によれば、永久磁石13a,bの反発力を利用して橋脚3上に上部工2を非接触状態で設置しているので、地震等による振動が上部工に伝達されるのを軽減、防止することができる(免震化)。
さらに、従来技術では、水平方向の振動に対して、吊り免震構造では振り子の原理により、また弾性力利用型構造ではゴム等の弾性力により、復元力を確保していたが、本実施形態では、上部工2と基礎6とをテンションレグ5により連結して、水平方向の振動に対して復元力を与えることとしている。このテンションレグ5にあらかじめ引張力Fを与えると共にこの引張力Fを調整し、更には永久磁石13a,bの反発力を調整することにより、上部工2の復元力を調整することができ、橋梁を構成する橋脚3や上部工2等の各種構造系が変化した場合でも、この復元力調整(張力調整)により、耐震上最も効果的な耐震特性となるように設定することができる。
また、橋脚3から上部工2が浮上しているため、橋脚3は大重量の上部工2の振動による影響を全く受けないか又は受ける力が小さくなる。このため、既設の橋梁に対して本実施形態を適用する場合においても、橋脚等の基礎部分の補強が不要であり、新設の橋梁についても耐震構造とするための大掛かりな基礎工事を行う必要がなくなる。すなわち、従来の橋梁における上部工の橋脚に対する力学的作用と、本実施形態における力学的作用とはほとんど変化がないため、既設の橋脚を改めて補強工事する必要もなく、また新設の橋脚も従来と同じ構造設計で足りる。
既設の橋梁に対して本実施形態を適用する場合には、橋脚から上部工をジャッキアップ等で浮上させると共に鉛板等で磁力を遮断した磁石を橋脚上面と上部工下部とに設置した後、鉛板を取り外して浮上状態とする。
吊り免震構造、弾性力利用型構造又はベアリング支持型構造(上部工と橋脚との間をベアリングで支持する耐震構造)は、接触型の耐震構造であるため、接触点に設置される機構に関してメンテナンスが必要となる。これに対して、磁石浮遊の原理を利用した非接触型の耐震構造では接触点に設置される機構に関してメンテナンスは不要となる。
磁石としては、電力供給により磁力を発生する電磁石でもよく、通常は上部工が橋脚に接触、支持されているが、地震検知と共に電磁石の磁力が発生し浮上する構造としてもよい。ただしこの場合には、いつ起こるか分からない地震に対して常にセンサーを働かせておくためのメンテナンスや、センサーからの信号により上部工が確実に浮上することの試験を定期的に行う必要がある。
これに対して、磁石を永久磁石とすることにより、上述するようなメンテナンスはフリーとなる。また、地震等の災害時には電力ダウンのおそれがあるが、永久磁石とすることにより、電力ダウン時においても確実に耐震機能を発揮させることができる。
なお、テンションレグ5を固定する一端である基礎6としては、橋脚に負担を掛けないような箇所が好ましい。これは、本実施形態が、橋脚に新たな荷重を作用させず、既設の橋脚に対して大掛かりな補強工事をすることなく、利用可能とすることを一つの目的としているためである。
<第2の実施形態>
図6及び図7に基づいて第2の実施形態に係る耐震橋梁を説明する。本実施形態は、第1の実施形態と比較して、テンションレグである係留部材のみ変更した実施形態であり、係留部材以外については第1の実施形態と同じであるため、説明を省略する。
本実施形態では、図6(a)、(b)に示すように、アンカーフレーム10はフーチング9に埋設、固定されており、フーチング9からはアンカーフレーム10と一体となっているアンカーボルト14が4本突き出ている。4本のアンカーボルト14には、定着ブロック15がナットで固定され、定着ブロック15に設けられた4つの孔(図示せず)を通して4本のケーブル7がソケット16により固定されている。ソケット16はケーブル7の一端に固定されており、定着ブロック15に設けられた孔よりも大きいため、ケーブル7が外れることはない。また、図7(a),(b)に示すように、係留部材としてチェーン17を採用しても良い。
本実施形態では、係留部材として4本のケーブル7を採用しており、1本のケーブル7に比べて、引張力Fを大きくすることができるため、より大重量の上部工に対応することができる耐震橋梁となる。
<第3の実施形態>
図8及び図9に基づいて第3の実施形態に係る耐震橋梁を説明する。これらの図に示すように、本実施形態に係る耐震橋梁は、下路トラス型の橋梁(トラス橋20(30))であり、地盤である基礎26(基礎36)上に固定された橋脚である2つの端橋脚23a(端橋脚33a)と1つの中間橋脚23b(中間橋脚33b)と、その上に設置される上部工22(上部工32)と、上部工22(上部工32)を橋脚23a,b(橋脚33a,b)の上に支持する支持装置24(支持装置34)と、基礎26(基礎36)と上部工22(上部工32)とを連結するテンションレグ25(テンションレグ35)とからなる。
支持装置24(支持装置34)は2つの端橋脚23a(端橋脚33a)と1つの中間橋脚23b(中間橋脚33b)の全てに設置され、上部工22(上部工32)の両端及び中央を支持している。
一方、テンションレグ25は、上部工22の両端をその鉛直下方の基礎26における4点(図8は片側の側面図であるため、端橋脚23aの裏のテンションレグは図示せず、連結点は2点のみ図示)と連結している。
これに対して、図9に示す実施形態では、テンションレグ35を更に上部工32の中央部分においても設置している。すなわち、テンションレグ35は橋梁の片側において3本、両側において6本存在し、基礎36における6点(図9には片側3点のみ図示)と連結している。
橋梁によってはその基礎の強度にばらつきがある。したがって、基礎の強度が高くテンションレグの引張力を大きくすることができる場合には、図8に示すように、少ない本数のテンションレグを採用して、テンションレグ1本当たりの引張力を大きくすることで対応することができる。これに対して、基礎の強度が低い場合には、1本当りのテンションレグに与える引張力を大きくすることはできないので、図9に示すように、1本当りの引張力を小さく設定するとともに、テンションレグの本数を増やして対応する。
<第4の実施形態>
図10に基づいて第4の実施形態に係る耐震橋梁を説明する。図10は、本実施形態にかかる耐震橋梁における橋脚部分の概略拡大構造図であり、同図(a)には側面図を、同図(b)には橋梁の長手方向から見た図を示してある。本実施形態では、第1から第3の実施形態におけるテンションレグ等を用いた緊張係留の代わりに、橋脚上に浮上支持された上部工の水平方向の移動を復元する復元力機構が設置されている。
第1の実施形態で説明するように、地震動の横揺れに対しては、上部工2は橋脚3に対して相対的に水平方向に振動する。この水平方向の振動は、橋梁の長手方向に平行な振動成分Xと、橋梁の長手方向に垂直な振動成分Yとに分けられる。本実施形態では、浮上支持された上部工2の振動成分Xの振動に対しては図10(a)に示す復元力機構40により定常状態へ復元させ、振動成分Yの振動に対しては図10(b)に示す復元力機構41、42により定常状態へ復元させる。なお、図10(a)では、復元力機構41、42は省略してある。
復元力機構40は、橋脚3における橋梁長手方向に垂直な面に設けられた永久磁石40aと、上部工2の下面に設置された補強治具40cと、補強治具40cにおいて永久磁石40aと対向する位置に設けられた永久磁石40bとからなり、永久磁石40aと永久磁石40bとの間には反発力が発生している。この反発力により、上部工2の振動成分Xの振動を抑制し、定常状態へと復元させる。
復元力機構41は、上部工2における橋梁長手方向に平行な面に設けられた永久磁石41aと、橋脚3の上面に設置された補強治具41cと、補強治具41cにおいて永久磁石41aと対向する位置に設けられた永久磁石41bとからなり、永久磁石41aと永久磁石41bとの間には反発力が発生している。この反発力により、上部工2の振動成分Yの振動を抑制し、定常状態へと復元させる。
復元力機構42は、上部工2の下面に設置された補強治具42cと、橋脚3の上面に設置された補強治具42dと、補強治具42cにおける橋梁長手方向に平行な面に設けられた永久磁石42aと、補強治具42dにおける橋梁長手方向に平行な面に設けられた永久磁石42bとからなり、永久磁石42aと永久磁石42bとは対向して設けられ、両磁石の間には反発力が発生している。この反発力により、上部工2の振動成分Yの振動を抑制し、定常状態へと復元させる。
図10(a)では、復元力機構40は1ヶ所のみ設置されているが、橋梁の長手方向の両端において上部工2を浮上支持する2つの橋脚には、それぞれ復元力機構40が設置される。図8,9に示すように、中間橋脚がある場合には、中間橋脚に設置しても良い。なお、復元力機構40を橋梁長手方向に垂直な方向に複数箇所に亘って設置しても良く、すなわち橋脚一つあたり複数個の復元力機構40を設置しても良く、これにより上部工2の復元力や浮上バランスを調整することができる。また、図10(b)では、復元力機構41と復元力機構42とが設置されているが、いずれか一方のみを設置してもよい。また、図10(b)に示すように、復元力機構41は、橋脚3における橋梁長手方向とは垂直方向の両端の2箇所に設置されており、両端から上部工2のバランスを維持している。これは、復元力機構42についても同様である。なお、本実施形態に係る復元機構40から42は、上述する第1から第3の実施形態に係る緊張係留と共に設置しても良い。
以上、第1から第4の実施形態により耐震橋梁を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、橋脚の本数、支持装置の設置数、テンションレグの本数、反発力を有する支持装置と引張力により復元力を発生させる支持装置との設置数の割合、上部工の構造種等については、適宜変更することができる。また、支持装置として、磁石の代わりに、圧縮空気等の噴射力による上部工を浮上させる構造も考えられる。
第1の実施形態にかかる耐震橋梁の概略側面構造図であり、振動していない静止状態(a)と、振動を受けたことにより水平方向に移動した状態(b)を示してある。 第1の実施形態にかかる耐震橋梁における橋脚部分の概略拡大構造図であり、側面図(a)と、橋梁の長手方向から見た図(b)を示してある。 図2(b)におけるA部分(ブラケット、支持装置等部分)の拡大図である。 図2(b)におけるB部分(アンカー部分)の拡大図(a)と、図4(a)におけるA方向矢視図(b)を示してある。 一般的なテンションレグの復元力特性を示す図である。 第2の実施形態に係る耐震橋梁のテンションレグ及び基礎との固定方法を説明する図である。 第2の実施形態に係る耐震橋梁のテンションレグ及び基礎との固定方法を説明する図である。 第3の実施形態に係る耐震橋梁の概略側面構造図である。 第3の実施形態に係る耐震橋梁の概略側面構造図である。 第4の実施形態にかかる耐震橋梁における橋脚部分の概略拡大構造図であり、側面図(a)と、橋梁の長手方向から見た図(b)を示してある。
符号の説明
1 アーチ橋
2 上部工
3 橋脚
4 支持装置
5 テンションレグ
6 基礎
F 引張力
7 ケーブル
8 ブラケット
9 フーチング
10 アンカーフレーム
11 ソケット
12 シムプレート
13a,b 永久磁石
14 アンカーボルト
15 定着ブロック
16 ソケット
17 チェーン

20 トラス橋
22 上部工
23a 端橋脚
23b 中間橋脚
24 支持装置
25 テンションレグ
26 基礎
30 トラス橋
32 上部工
33a 端橋脚
33b 中間橋脚
34 支持装置
35 テンションレグ
36 基礎

40 復元力機構
40a,b 永久磁石
40c 補強治具
41 復元力機構
41a,b 永久磁石
41c 補強治具
42 復元力機構
42a,b 永久磁石
42c,d 補強治具

Claims (7)

  1. 橋脚と当該橋脚上に支持される上部工とを有する耐震橋梁であって、
    前記上部工は、前記橋脚に非接触状態で支持されていることを特徴とする耐震橋梁。
  2. 請求項1に記載する耐震橋梁において、
    前記非接触状態の支持は、前記橋脚の上面に設けられた第1の磁石と、前記上部工の下面における前記第1の磁石に対向する位置に設けられた第2の磁石との反発力による支持であることを特徴とする耐震橋梁。
  3. 請求項2に記載する耐震橋梁において、
    前記磁石は、永久磁石であることを特徴とする耐震橋梁。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載する耐震橋梁において、
    前記上部工は、当該耐震橋梁の基礎に緊張係留されていることを特徴とする耐震橋梁。
  5. 請求項4に記載する耐震橋梁において、
    前記緊張係留は、
    前記上部工の重量、前記耐震橋梁の耐震強度、前記耐震橋梁の剛性、前記耐震橋梁の基礎の強度、または前記耐震橋梁の基礎の剛性のうち少なくとも一つを考慮して、係留部材の材質、長さ又は設置本数、前記上部工を前記橋脚から非接触状態とする力の大きさ、係留部材の設置方向のうち少なくとも一つを調整することにより、
    静止状態の耐震橋梁における前記係留部材の引張力の初期設定が行われていることを特徴とする耐震橋梁。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載する耐震橋梁において、
    当該耐震橋梁は、下路アーチ型の橋梁または下路トラス型の橋梁であることを特徴とする耐震橋梁。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載する耐震橋梁において、
    前記上部工の係留は、
    前記橋脚と前記上部工とに設けられ、前記橋梁の長手方向に反発する少なくとも一対の磁石による復元力、又は、
    前記橋脚と前記上部工とに設けられ、前記橋梁の長手方向と垂直な方向に反発する少なくとも一対の磁石による復元力のうち、
    少なくとも一方の復元力を利用していることを特徴とする耐震橋梁。
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