JP2639254B2 - 免震建物の維持管理における自動計測方法 - Google Patents

免震建物の維持管理における自動計測方法

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智彦 角田
彰 寺村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は免震装置部の変形に伴
う、上部建屋全体の変位量の計測の省力化と高精度化が
図れる、免震建物の維持管理における自動計測方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】図3及び図4は免震装置によって支持さ
れる建屋の一従来例である。5階建ての建屋1は複数の
免震装置3を介して基礎5に支持されている。この免震
装置3は積層ゴムを用いたものである。
【0003】免震装置3の拡大図を図3のA部拡大図と
して図5に示し、図4のB部拡大図として図6に示す。
このような免震装置3によって支持された免震建物は、
免震装置3の定期点検及び地震発生時などの臨時点検が
必要である。現状では、手作業により、建物底部の四隅
に位置する免震装置3に対してその積層ゴムの高さ7を
マイクロメーターなどで測定している。この測定のため
に、積層ゴムの上下に設けられているそれぞれのフラン
ジ9A,9Bにはガラス板11が貼り付けられ、このガ
ラス板11の間の間隔を測定するようにしている。
【0004】また、同じ4隅の免震装置3の水平面内で
の2方向変位を、吊り下げた重り13により測定する。
すなわち免震装置3である積層ゴムの上方のフランジ9
Aに対に磁石15を吸着させ、この磁石15に固定した
吊下重り13の下端が、下方のフランジ9Bに対して取
付けたスケール板17の目盛りのどこに来るかで水平面
内での2方向変位を手作業により測定している。尚、図
中19は積層ゴム固定ボルトである。このように上下方
向変位と水平面内での2方向変位を測定することによ
り、上部建屋1全体の変形量と免震装置個々の変形量を
求めていた。
【0005】また地震発生時などの臨時点検には接触式
の変位計を用いて前記変位を測定し上部建屋1全体の変
形量を求める方法を採っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術によれば、四季の温度変化に伴う免震装置3の高さ
変化(膨張、収縮)とクリープによる変位率がはっきり
せず上部建屋1全体の変形量を正確に求めにくいもので
あった。また、接触式の変位計によると、接触点に湿気
による錆が発生したり、ほこりが付着することによって
測定に誤差が生じ易く分解能が低いものであった。さら
に、手作業により測定する場合には、測定作業に手間取
り、作業が面倒になるものであった。さらにまた、手作
業をおこなう作業者の個性によって測定結果にバラ付き
が生じ易く精度があまり高くなかった。
【0007】本発明は以上の問題点を解決するためにな
されたもので、一定時間毎にデータが集録できるため、
四季の温度変化に伴う影響を正確に把握でき、錆やほこ
りの影響を受けにくく、作業が容易で、作業者の個性が
測定精度に影響を与えることのない、免震建屋の維持管
理の省力化、高精度化を図れる免震装置の自動点検方法
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の目的を達
成するために、免震装置を介して基礎に支持された上部
建屋底部の上下方向変位と水平面内での2方向変位を各
々非接触式センサで測定し、データロガーに集録するも
のである。
【0009】また、さらに免震装置および周囲の温度を
熱電対によって測定して、データロガーに集録するもの
である。
【0010】
【作用】各々の非接触式センサが免震装置の上下方向変
位と水平面内での2方向変位を測定し、さらには熱電対
が免震装置および周囲の温度を測定し、データロガーに
集録する。
【0011】
【実施例】以下本発明の一実施例を図1及び図2におい
て説明する。図1は従来例の図5に対応する。図2は従
来例の図6に対応する。地盤21に対し基礎(耐圧版)
5を介して免震装置3が設けられ、その上に上部建屋1
の底部23が支持されいる。この免震装置3は積層ゴム
であり、積層ゴムの上下にはそれぞれフランジ9A,9
Bが設けられさらにそれぞれベース25A,25Bを介
して上部建屋1あるいは基礎5に接している。
【0012】下方のベース25Bを不動点として非接触
式センサ27が設けられ上方のベース25Aとの間の変
位を測定できるようになっている。この非接触式センサ
27は、レーザー式変位センサであり測定範囲は±40
mmで分解能は一般に接触式の変位計よりも高精度となっ
ている。また、基礎5に固定されたアーム29を不動点
として非接触式センサ31が設けられ、上方のベース2
5Aの水平面内での変位を測定するようになっている。
この非接触式センサ31は2個設けられ、水平面内での
2方向変位を各々測定する。この2方向は直交している
(図2)。この2つの非接触式センサ31は超音波式変
位センサであり測定範囲は60〜300mmで分触能は±
1%F.Sである。測定の結果は一定のインターバル
(常時では1時間に1回程度、地震時には0.01秒に
1回程度)でデータロガー(図示せず)に集録される。
【0013】また免震装置3には熱電対50が設けら
れ、前記非接触式センサ27,31の測定がおこなわれ
るのと同時刻に、測定結果をデータロガーに集録する。
【0014】このように1つの免震装置3に対して3個
の非接触式センサ27,31が設けられるが、このよう
に非接触式センサが設けられる免震装置3は1つの建屋
1(図4参照)の4隅に存在し、従って1つの建屋1全
体では合計12個の非接触式センサが設けられる。さら
に熱電対50を加えると1つの建屋で合計16の測定結
果がデータロガーに集録されることとなる。
【0015】集録された記録は解析処理のデータとな
り、上部建屋1全体の変形量が求められる。
【0016】以上のように、変位の測定と同時に熱電対
によって温度が測定されるので、積層ゴムのクリープお
よび四季の温度変化による積層ゴムの変位率が一定時間
毎にデータとして集録され、上部建屋1全体の変形量を
正確に求められ、この免震装置の変形を算出することが
可能となる。また、レーザーや超音波等の非接触センサ
を用いることで接触部がなくなるので、従来のように接
触部に湿気による錆が発生したりあるいはほこりが付着
したりして誤差を生じるというおそれもなくなる。さら
に、測定結果は自動的にデータロガーに集録されるの
で、定期点検あるいは臨時点検の度ごとに作業者が手作
業による測定作業をおこなう面倒がない。また手作業に
伴い作業者の個性が影響して測定結果にバラ付きが生ず
るということをもない。従って、免震建屋の維持管理の
省力化、高精度化が図れる。
【0017】以上の実施例においては免震装置3は積層
ゴムとして記載したが、他の実施例においてはすべり支
承など他の免震装置であっても構わない。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の免震装置
の自動点検方法によれば、非接触式センサで測定をおこ
なうことで、接触点をなくし、従来のように接触点に錆
やほこりが付着し誤差を発生されるおそれをなくすこと
ができる。また、作業者が手作業により測定をおこなう
面倒がなく、作業者の個性が測定結果に影響しバラ付き
を生じるということもなく、免震建屋の維持管理の省力
化、高精度化が図れる。さらに、熱電対によって温度を
測定することで、四季の温度変化に伴う変位率を正しく
把握でき、上部建屋全体の変形量を正確に求めることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の免震装置の側面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】免震装置によって支持される建屋全体の側面図
である。
【図4】図3の平面図である
【図5】図3のA部拡大図である。
【図6】図4のB部拡大図である。
【符号の説明】
1 建屋 3 免震装置(積層ゴム) 5 基礎 27 レーザー式変位センサ 31 超音波式変位センサ 50 熱電対
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 嶽 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株 式会社大林組技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭1−116162(JP,A) 特開 平2−54102(JP,A) 実開 昭63−10105(JP,U) 実開 平3−81508(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 免震装置を介して基礎に支持された上部
    建屋底部の上下方向変位と水平面内での2方向変位を各
    々非接触式センサで測定し、データロガーに集録する免
    震建物の維持管理における自動計測方法。
  2. 【請求項2】 さらに免震装置および周囲の温度を熱電
    対によって測定して、データロガーに集録する請求項1
    記載の免震建物の維持管理における自動計測方法。
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