JP4865595B2 - 積層ゴム支承体 - Google Patents

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Description

本発明は、建築及び土木構造物や機器に設けられる積層ゴム支承体に関する。
積層ゴム支承体は、上部構造物と下部構造物の間、又は機器と床の間等に設けられ、地震などにより上部構造物や機器等に発生する水平方向の揺れを長周期化して免震効果を発揮し、上部構造物、下部構造物、機器、又は床から発生した鉛直方向の揺れを減衰して防振効果を発揮する。
図18、19の側断面図に示すように、一般的な積層ゴム支承体250、252は、硬質板254とゴム層256とが交互に積層された構造になっている。図18の積層ゴム支承体250は、硬質板254がゴム層256の側面から突出しており、図19の積層ゴム支承体252は、硬質板254がゴム層256と同じ材料の保護層258によって覆われている。
これらの積層ゴム支承体250、252は、通常、鋼板等の硬質板254と未加硫のゴムシート材とを金型内に交互に配置した後に加熱及び加圧する加硫成形によって製造する。これによって、ゴムシート材がゴム層256となる。
図20に示すように、特許文献1の積層ゴム支承体260では、複数の金属板262とゴム板264とが交互に積層されている。また、一次形状係数を20以上、二次形状係数を5以上とし、剪断弾性率を4kgf/cmよりも小さくなるようにしている。なお、一次形状係数とは、ゴム板264の拘束面積(受圧面積)をゴム板264の1層の自由表面積(側面積)で割った値であり、二次形状係数とは、ゴム板264の直径又は一辺の長さをゴム板264の全層分の厚さで割った値である。
よって、積層ゴム支承体260の一次形状係数、二次形状係数、及び剪断弾性率の値を限定することにより、積層ゴム支承体260の振動周期を長くして免震性を良好にし、かつ水平ばね定数の面圧依存性を小さくすることができる。
特許文献1のように、一次形状係数が20程度以上の積層ゴム支承体260を加硫成型によって製造する場合には、各ゴム板264の厚さが4〜10mm程度になるので、厚さ4〜10mmのゴム板264を金属板262同士の間に1枚配置すればよい。
しかし、図18、19で示した積層ゴム支承体250、252において、一次形状係数(=ゴム層256の受圧面積/ゴム層256の1層の側面積)を20程度よりも小さくする場合には、各ゴム層256の厚さが通常のゴム層の厚さに比べてかなり大きくなる。よって、加硫成型による製造の際には、ゴム層256の厚さに合わせた厚いゴムシート材を硬質板254同士の間に1枚配置するか、又は薄いゴムシート材を硬質板254同士の間に複数配置して、ゴム層256を形成しなければならない。
ここで、ゴム層256の厚さに合わせた厚いゴムシートを硬質板254同士の間に1枚配置してゴム層256を形成する場合には、加硫成形時の均等な加圧が難しいので硬質板254が傾き易くなり、ゴム層256の厚さに偏りが生じてしまう。
また、薄いゴムシート材を硬質板254同士の間に複数配置してゴム層256を形成する場合には、個々のゴムシート材の厚さ誤差が累加されてゴム層256の厚さ誤差が大きくなり、各ゴム層256の厚さにばらつきが生じたり、又はゴム層256の厚さに偏りが生じてしまう。
このように、各ゴム層256の厚さが大きくばらついていたり、ゴム層256の厚さに偏りが生じていると、積層ゴム支承体250、252の使用時にゴム層256に応力集中が発生したり、水平方向の限界変形性能や鉛直方向の防振性能が低下してしまう。
また、硬質板254が傾斜した状態でゴム層256が形成されている場合には、不均一な温度分布状態で加硫されていたことが考えられるので、硬質板254の上下全面に対してゴムシート材が適正に加硫及び加硫接着されていない可能性がある。
よって、製造された積層ゴム支承体250、252の各ゴム層256の厚さ、及び各硬質板254の傾きを測定して、この測定値が設計許容値内であるかを確認することが必要となる。
しかし、従来の積層ゴム支承体は、各ゴム層の厚さを測定したり、各硬質板の傾きを測定できる構造にはなっていない。
例えば、図19の積層ゴム支承体252は、硬質板254が露出していないので硬質板254同士の間の距離を測定することができない。すなわち、ゴム層256の厚さを測定することができない。
また、図18の積層ゴム支承体250では、硬質体254は露出しているが、しかし、硬質体254のゴム層256側面からの突出量が小さい場合や、硬質体254側面とゴム層256側面が面一になっている場合には、ゴム層256のゴムが硬質体254外縁の上下面まで至っている。
よって、硬質板254とゴム層256の境がわかり難いので、硬質板254外縁の角を測定基準点にはできない。
積層ゴム支承体250、252の構造において、積層ゴム支承体全体の高さ(積層ゴム支承体の下面から上面までの厚さ)や傾き(積層ゴム支承体の下面に対する上面の傾き)を測定して品質管理を行うことは可能であるが、これらの測定値が設計許容値内であったとしても各ゴム層の厚さがばらついていたり、各鋼板が傾いている場合には、所定の水平剛性や鉛直剛性を得ることができない。
特開平8−312704号公報
本発明は係る事実を考慮し、ゴム層の厚さや硬質板の傾きを製造後に測定することができる積層ゴム支承体を提供することを課題とする。
第1態様の発明は、上部フランジと下部フランジとの間に硬質板とゴム層とを交互に積層した積層ゴム支承体において、前記上部フランジ、前記下部フランジ、及び前記硬質板の側面に印が設けられていることを特徴としている。
第1態様の発明では、上部フランジと下部フランジとの間に硬質板とゴム層とが交互に積層されている。そして、上部フランジ、下部フランジ、及び硬質板の側面に印が設けられている。
よって、上部フランジ、下部フランジ、及び硬質板の側面に設けられた印を測定基準点とすることにより、積層ゴム支承体の各ゴム層の厚さ、上部フランジの傾き、及び各硬質板の傾きを積層ゴム支承体の製造後に測定して、これらの測定値が設計許容値内であるかを確認することができる。
よって、所定の水平剛性、鉛直剛性、水平強度、鉛直強度、水平方向の限界変形性能、及び鉛直方向の限界変形性能を有する積層ゴム支承体を構造物や機器等に設置することが可能となる。
第2態様の発明は、前記印は、前記上部フランジ、前記下部フランジ、及び前記硬質板の側面を円周方向に区分することを特徴としている。
第2態様の発明では、上部フランジ、下部フランジ、及び硬質板の側面に設けられた印が、上部フランジ、下部フランジ、及び硬質板の側面を円周方向に区分している。
よって、円周方向の特定の位置に測定基準点としての印を設けることができるので、測定目的に応じた位置での測定ができる。
例えば、円盤状の上部フランジ及び硬質板の傾きを測定する場合には、上部フランジ及び硬質板の直径の両端に印(測定基準点)を設ければよい。また、上部フランジ、下部フランジ、及び硬質板の円周方向に沿って等間隔に印(測定基準点)を設ければ、偏った測定を防ぐことができる。
第3態様の発明は、前記印は、前記上部フランジ、前記下部フランジ、及び前記硬質板の側面を円周方向に等間隔に区分することを特徴としている。
第3態様の発明では、上部フランジ、下部フランジ、及び硬質板の側面に設けられた印が、硬質板の側面を円周方向に等間隔に区分している。
よって、円周方向の等間隔の位置を測定基準点とすることができるので、偏った測定を防ぐことができる。よって、積層ゴム支承体の良好な品質管理が可能となる。
第4態様の発明は、前記硬質板の側面を覆う保護層を有し、前記硬質板の側面に設けられた前記印が前記保護層より露出していることを特徴としている。
第4態様の発明では、硬質板の側面が保護層で覆われている。また、硬質板の側面に設けられた前記印が保護層より露出している。
よって、硬質板の側面が保護層で覆われている場合においても印は露出しているので、各ゴム層の厚さ、上部フランジの傾き、及び各硬質板の傾きを積層ゴム支承体の製造後に計測することができる。
第5態様の発明は、前記印は、突起、溝、穴、又は線によって形成されていることを特徴としている。
第5態様の発明では、上部フランジ、下部フランジ、及び硬質板の側面に設けられる印を、突起、溝、穴、又は線によって形成することにより、簡単な方法で印を設けることができる。
本発明は上記構成としたので、ゴム層の厚さや硬質板の傾きを製造後に測定することができる。
図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る積層ゴム支承体を説明する。
まず、本発明の第1の実施形態に係る積層ゴム支承体について説明する。
図1、2には、第1の実施形態に係る積層ゴム支承体10が示されている。図1の側面図に示すように、積層ゴム支承体10の上部には上部フランジ12が設けられ、積層ゴム支承体10の下部には下部フランジ14が設けられている。この上部フランジ12と下部フランジ14との間に、硬質板としての鋼板16と、天然ゴムを含むゴム層18とが交互に積層されている。
上部フランジ12、下部フランジ14、鋼板16、及びゴム層18は、円盤状になっている。
また、図2の斜視図に示すように、上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16の側面には、この円周方向に沿って全周に突起20が設けられている。突起20の断面形状は三角形となっている。
この突起20の頂点22が、後に説明する測定基準点としての印となる。すなわち、突起20によって形成された印としての頂点22が上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16の側面に設けられている。
積層ゴム支承体10の製造方法は、まず、金型内に下部フランジ14を配置し、この下部フランジ14の上にゴムシート材を5枚重ねて載置する。ゴムシート材は、天然ゴムを含む厚さが8〜9mmの円盤状のシート材である。
次に、5枚重ねたゴムシート材の上に鋼板16を載置して、この鋼板16の上に再びゴムシート材を5枚重ねて載置する。
さらに、この上に鋼板16及び5枚重ねたゴムシート材を順に載置する。
最後に、最上部に上部フランジ12を載置し、この状態で加熱及び加圧して加硫成形を行う。このとき、加熱及び加圧により、5枚重ねたゴムシート材が一体化してゴム層18を形成する。
次に、本発明の第1の実施形態に係る積層ゴム支承体の作用及び効果について説明する。
図1に示すように、加硫成型により製造した積層ゴム支承体10の上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16の側面に設けられた突起20の頂点22を測定基準点の印とする。
そして、定盤24等の水平面上に積層ゴム支承体10を載置すれば、円周方向の任意の位置における、定盤24上面から頂点22までの距離L〜Lや、頂点22間の距離D〜Dをハイトゲージやノギス等の測定具を用いて測定することができる。
例えば、D〜Dが設計許容値内であるかを確認すれば、各ゴム層18の厚さのばらつきを管理することができる。
また、DとD、DとD、及びDとDを比較すれば、ゴム層18の厚さに偏りが生じていないかを確認することができる。
また、LとL、LとL、及びLとLの差から、上部フランジ12及び鋼板16の傾きを求めることができる。
このように、鋼板16、上部フランジ12、及び下部フランジ14の側面に設けられた印(頂点22)を測定基準点とすることにより、製造された積層ゴム支承体10の各ゴム層18の厚さ、上部フランジ12の傾き、及び各鋼板16の傾きを測定して、これらの測定値が設計許容値内であるかを確認することができる。
これにより、所定の水平剛性、鉛直剛性、水平強度、鉛直強度、水平方向の限界変形性能、及び鉛直方向の限界変形性能を有する積層ゴム支承体10を構造物や機器等に設置することが可能となる。
また、上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16の側面に設けられた印を、突起20によって形成することにより、簡単な方法で印を設けることができる。突起20によって形成された印は、上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16の側面から突出した印であるので、上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16の側面に描かれた線や溝によって形成された印等と比べて、特定し易い測定基準点となる。
なお、第1の実施形態では、鋼板16の側面に設けられた突起20の断面形状を三角形としたが、測定基準点としての印になる角を有する突起形状であればよい。例えば、図3(A)の台形断面を有する突起26や、図3(B)の矩形断面を有する突起28を鋼板16の側面に設けてもよい。
図3(A)の突起26の場合には、突起26の台形断面の四隅の角30A〜30Dを測定基準点としての印にすることができる。また、図3(B)の突起28の場合には、突起28の矩形断面の四隅の角32A〜32Dを測定基準点としての印にすることができる。
また、これらの突起26、28は、上部フランジ12や下部フランジ14の側面に設けてもよい。
次に、本発明の第2の実施形態に係る積層ゴム支承体について説明する。
第2の実施形態は、第1の実施形態の積層ゴム支承体10の上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16の側面に設ける印を溝によって形成したものである。したがって、以下の説明において、第1の実施形態と同じ構成のものは、同符号を付すると共に、適宜省略して説明する。
図4、5には、第2の実施形態に係る積層ゴム支承体34が示されている。図4の側面図、及び図5の斜視図に示すように、鋼板16、上部フランジ12、及び下部フランジ14の側面には、この円周方向に沿って全周に溝36が設けられている。溝36の断面形状は三角形となっている。
この溝36の頂点38が、測定基準点としての印となる。すなわち、溝36によって形成された印としての頂点38が上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16の側面に設けられている。
次に、本発明の第2の実施形態に係る積層ゴム支承体の作用及び効果について説明する。
図4に示すように、加硫成型により製造した積層ゴム支承体34の上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16の側面に設けられた溝36の頂点38を測定基準点の印とする。
そして、定盤24等の水平面上に積層ゴム支承体34を載置すれば、円周方向の任意の位置における、定盤24上面から頂点38までの距離L〜Lや、頂点38間の距離D〜Dをハイトゲージやノギス等の測定具を用いて測定することができる。
よって、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16の側面に切削等によって溝を形成するだけで印を形成することができるので、簡単な方法で印を設けることができ、かつ印を形成するための別部材を必要としない。
なお、第2の実施形態では、鋼板16の側面に設けられた溝36の断面形状を三角形としたが、測定基準点としての印になる角を有する溝形状であればよい。例えば、図6(A)の台形断面を有する溝40や、図6(B)の矩形断面を有する溝42を鋼板16の側面に形成してもよい。
図6(A)の溝40の場合には、溝40の台形断面の四隅の角44A〜44Dを測定基準点としての印にすることができる。また、図6(B)の溝42の場合には、溝42の矩形断面の四隅の角46A〜46Dを測定基準点としての印にすることができる。
また、これらの溝40、42は、上部フランジ12や下部フランジ14に形成してもよい。
次に、本発明の第3の実施形態に係る積層ゴム支承体について説明する。
第3の実施形態は、第1の実施形態の積層ゴム支承体10の上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16の側面に設ける印を錐体の突起によって形成したものである。したがって、以下の説明において、第1の実施形態と同じ構成のものは、同符号を付すると共に、適宜省略して説明する。
図7(A)に示すように、積層ゴム支承体54の鋼板16の側面の所定の位置には、四角錘状の突起48が設けられている。そして、突起48の頂点50が測定基準点としての印となり、この印が、鋼板16の側面を円周方向に区分している。
また、積層ゴム支承体54の上部フランジ12及び下部フランジ14の側面にも、鋼板16の側面と同様の配置で突起48が設けられている。
突起48の数や配置は、測定目的に応じて適宜決めればよい。例えば、図8の平面図に示すように、頂点50が鋼板16、上部フランジ12、及び下部フランジ14の側面を円周方向に3等分(R=R=R)するように突起48を配置してもよいし、図9の平面図に示すように、頂点50が鋼板16、上部フランジ12、及び下部フランジ14の側面を円周方向に4等分(R=R=R=R)するように突起48を配置してもよい。
次に、本発明の第3の実施形態に係る積層ゴム支承体の作用及び効果について説明する。
図7(A)に示すように、加硫成型により製造した積層ゴム支承体54の上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16の側面に設けられた突起48の頂点50を測定基準点の印とする。
そして、定盤等の水平面上に積層ゴム支承体54を載置すれば、円周方向の任意の位置における、定盤上面から頂点50までの距離や、頂点50間の距離をハイトゲージやノギス等の測定具を用いて測定することができる。
よって、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16の側面に突起48を設けるだけで、印を形成することができるので、簡単な方法で印を設けることができる。突起48によって形成された印は、上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16の側面から突出した印であるので、上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16の側面に描かれた線や溝によって形成された印等と比べて、特定し易い測定基準点となる。
また、上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16の側面において、円周方向の特定の位置に測定基準点としての印を設けることができるので、測定目的に応じた位置での測定ができる。
例えば、図8、9に示すように、鋼板16、上部フランジ12、及び下部フランジ14の側面を等間隔に区分するように円周方向に沿って印(測定基準点)を設ければ、偏った測定を防ぐことができる。
また、図9のように、鋼板16、上部フランジ12、及び下部フランジ14の直径の両端に印(測定基準点)を設ければ、上部フランジ12及び各鋼板16の傾きを測定することができる。上部フランジ12及び各鋼板16の傾きを測定する場合には、鋼板16、上部フランジ12、及び下部フランジ14の側面に印(測定基準点)を3箇所以上設ける(鋼板16、上部フランジ12、及び下部フランジ14の側面を3等分以上に区分する)ようにした方がバランスの取れた測定ができるので好ましい。
よって、上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16の側面に突起48を設けることにより、積層ゴム支承体の良好な品質管理が可能となる。
なお、第3の実施形態では、突起48の頂点50を測定基準点としての印としたが、四角錘の底面の四隅の角52A〜52Dを印としてもよい。
また、上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16の側面に設けられた突起48を四角錘としたが、測定基準点としての印になる角を有する突起形状であればよい。例えば、図7(B)に示すような、円錐状の突起56を上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16の側面に設けたり、角柱状の突起(不図示)を設けてもよい。突起56の場合には、頂点58が測定基準点としての印となる。
また、図10(A)〜(C)に示すような、測定基準点としての印になる角を有する穴62、64、66を積層ゴム支承体54の上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16に設け、この穴62、64、66によって印を形成してもよい。
図10(A)の穴62は四角錘状になっており、四角錘の頂点68Eや底部の四隅の角68A〜68Dが測定基準点としての印となる。
図10(B)の穴64は円錘状になっており、円錘の頂点70が測定基準点としての印となる。
図10(C)の穴66は立方体状になっており、立方体の角72A〜72Hが測定基準点としての印となる。
これにより、上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16の側面に穴62、64、66を形成するだけの簡単な方法で印を設けることができ、かつ印を形成するための別部材を必要としない。
次に、本発明の第4の実施形態に係る積層ゴム支承体について説明する。
第4の実施形態は、第1の実施形態の積層ゴム支承体10の鋼板16の側面が保護層で覆われたものである。したがって、以下の説明において、第1の実施形態と同じ構成のものは、同符号を付すると共に、適宜省略して説明する。
図11に示すように、積層ゴム支承体80の鋼板16の側面は、ゴム層18と同様の材料の保護層82で覆われている。
そして、鋼板16の側面に設けられた突起20の頂点22が保護層82から突出している。すなわち、計測基準点としての印である頂点22が保護層82より露出している。
次に、本発明の第4の実施形態に係る積層ゴム支承体の作用及び効果について説明する。
図11に示すように、鋼板16の側面が保護層82で覆われている場合においても、計測基準点としての印である頂点22は露出しているので、各ゴム層18の厚さ、上部フランジ12の傾き、及び各鋼板16の傾きを積層ゴム支承体の製造後に計測することができる。
なお、第4の実施形態では、突起20の頂点22が保護層82から突出している例を示したが、計測基準点としての印が保護層82より露出していればよい。
例えば、図12の積層ゴム支承体84に示すように、突起20の頂点22に保護層82が付着しないように保護層82を設けてもよいし、図13の積層ゴム支承体86に示すように、溝36の頂点38に保護層82が付着しないように保護層82を設けてもよい。
また、第1〜4の実施形態では、上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16の側面に設けられた印を突起、溝、又は穴によって形成した例を示したが、図14に示すように、円周方向に沿った線88を鋼板16の側面に描いて印にしてもよい。また、図15に示すように、円周方向に沿った線88とこの線88に交差する線90とを鋼板16の側面に描いて、線88と線90との交点を印にしてもよい。これらの線88、90は、上部フランジ12及び下部フランジ14の側面に描いてもよい。
また、図16に示すように、第1の実施形態で示した図1の鋼板16の側面及び突起20に鉛直方向の線92を描けば、この突起20に形成された角と線92の交点94A〜94Cを測定基準点としての印とすることができる。
また、図17に示すように、第2の実施形態で示した図4の鋼板16の側面及び溝36に鉛直方向の線96を描けば、この溝36に形成された角と線96の交点98A〜98Cを測定基準点としての印とすることができる。
これらの線92、96は、上部フランジ12や下部フランジ14に設けられた突起20や溝36に描いてもよい。
また、第1〜4の実施形態では、3層のゴム層18からなる積層ゴム支承体10、34、54、80、84、86の例を示したが、第1〜4の実施形態は、さまざまな層数のゴム層からなる積層ゴム支承体において適用可能である。
また、第1〜4の実施形態では、ゴム層18の1層を8〜9mmのゴムシート材を5枚重ねて形成したが、ゴムシート材の厚さ及び重ね合わせる枚数は、積層ゴム支承体の性能に応じて適宜決めればよい。
ゴムシート材を複数重ねた場合に、個々のゴムシート材の厚さ誤差が累加されてゴム層の厚さ誤差が大きくなり品質が低下する可能性が大きい。よって、多くのゴムシート材を重ねることによってゴム層を形成した積層ゴム支承体に対して本実施形態を適用し、積層ゴム支承体のゴム層の厚さ、上部フランジの傾き、及び硬質板の傾きを製造後に測定して品質管理を行うことが効果的である。
また、第1〜4の実施形態では、ゴムシート材に、天然ゴムを含むシート材を用いた例を示したが、合成ゴム、天然ゴムを用いたり、合成ゴム又は天然ゴムに、架橋材、加硫材、促進剤、促進助剤、老化防止剤、補強材、充てん材、軟化剤、着色剤等を配合したものを用いることができる。
また、第1〜4の実施形態では、硬質板に鋼板16を用いた例を示したが、鋼板と同等の剛性及び強度を有するものであればよく、ステンレス、チタン合金、アルミ合金等を用いてもよい。
また、第1〜4の実施形態では、上部フランジ12、下部フランジ14、鋼板16、ゴム層18、及びゴムシート材を円盤状としたがドーナツ盤状でもよい。
また、第1の実施形態で示した図1の突起20、図3の突起26、28、及び第3の実施形態示した図7の突起48、56は、着脱式にしてもよい。
また、第1〜第4の実施形態で示した上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16は、工場にて所定の寸法に精度よく加工されたもの、又は、上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16の製造後にその寸法が予め測定されているものである。これによって、上部フランジ12、下部フランジ14、及び各鋼板16の厚さがわかるので、上部フランジ12、下部フランジ14、及び鋼板16に設けられた印間の測定距離からゴム層18の厚さを正確に求めることができる。
以上、本発明の第1〜4の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものでなく、第1〜4の実施形態を組み合わせて用いてもよいし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
本発明の第1の実施形態に係る積層ゴム支承体を示す側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る積層ゴム支承体を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る積層ゴム支承体に設けられた突起の変形例を示す側断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る積層ゴム支承体を示す側面図である。 本発明の第2の実施形態に係る積層ゴム支承体を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る積層ゴム支承体に設けられた溝の変形例を示す側断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る積層ゴム支承体を示す説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る積層ゴム支承体に設けられた突起の配置を示す平面図である。 本発明の第3の実施形態に係る積層ゴム支承体に設けられた突起の配置を示す平面図である。 本発明の第3の実施形態に係る積層ゴム支承体に設けられた穴を示す説明図である。 本発明の第4の実施形態に係る積層ゴム支承体を示す側面図である。 本発明の第4の実施形態に係る積層ゴム支承体の変形例を示す側面図である。 本発明の第4の実施形態に係る積層ゴム支承体の変形例を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る積層ゴム支承体に設けられた印を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る積層ゴム支承体に設けられた印を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る積層ゴム支承体に設けられた印を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る積層ゴム支承体に設けられた印を示す説明図である。 従来の積層ゴム支承体を示す側断面図である。 従来の積層ゴム支承体を示す側断面図である。 従来の積層ゴム支承体を示す側断面図である。
符号の説明
10、34、54、80、84、86 積層ゴム支承体
12 上部フランジ
14 下部フランジ
16 鋼板(硬質体)
18 ゴム層
20、26、28、48、56 突起
22、38、50、58、70 頂点(印)
30A〜30D、32A〜32D、44A〜44D、46A〜46D、52A〜52D、68A〜68E、72A〜72H 角(印)
36、40、42 溝
62、64、66 穴
82 保護層
88 線(印)
90、92、96 線
94A〜94C、98A〜98C 交点(印)

Claims (5)

  1. 上部フランジと下部フランジとの間に硬質板とゴム層とを交互に積層した積層ゴム支承体において、
    前記硬質板の側面を覆う保護層と、
    前記上部フランジ、前記下部フランジ、及び前記硬質板の側面に設けられた印と、
    を有し、
    前記硬質板の側面に設けられた前記印が前記保護層より露出していることを特徴とする積層ゴム支承体。
  2. 前記印は、前記上部フランジ、前記下部フランジ、及び前記硬質板の側面を円周方向に区分することを特徴とする請求項1に記載の積層ゴム支承体。
  3. 前記印は、前記上部フランジ、前記下部フランジ、及び前記硬質板の側面を円周方向に等間隔に区分することを特徴とする請求項2に記載の積層ゴム支承体。
  4. 前記印は、突起、溝、穴、又は線によって形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の積層ゴム支承体。
  5. 前記突起は、前記上部フランジ、前記下部フランジ、及び前記硬質板の側面の少なくとも1つに着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の積層ゴム支承体。
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