JP5418838B2 - 鋼管矢板壁 - Google Patents
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Description
図14から図16に示すように、鋼管(鋼管矢板本体2)の両側に継手部材3,4を設けた鋼管矢板5を、この継手部材3,4を介して連結することにより鋼管矢板壁1(壁構造)が構築される。
なお、継手部材3,4は、一方の継手部材3がT字状で、他方の継手部材4がスリットを有する円環状となっており、一方の継手部材3の基端部を他方の継手部材4のスリットに上下方向に挿入することで、鋼管矢板5どうしが連結される。鋼管矢板の継手構造は、図16に示すもの以外にも様々なものが提案、開発されている。
前記鋼管矢板本体の第1の範囲に形鋼材が固定されていることを特徴とする。
図1は、本発明の第1実施形態を示す図である。なお、作用効果については、第1実施形態から第4実施形態までの鋼管矢板壁の構造を説明した後に説明する。
図1に示すように、地盤中に下部が埋設されて設置される鋼管矢板壁10は、従来と同様に、複数の鋼管矢板20を図示しない接合部材どうしを接合することで、一列に連結することにより構成されるものである。鋼管矢板20は、鋼管矢板本体30の両側部にそれぞれ、図示しない周知の接合部材(例として図16の継手部材をあげることができる)を設けたものである。また、鋼管矢板本体30は、基本的に鋼管からなるものである。
なお、鋼管矢板本体30の第1の範囲51で用いられる鋼管と、第2の範囲52,53で用いられる鋼管とでは、板厚が異なるので、第1の範囲51と第2の範囲52,53との境界部分では、外径が同じで板厚(内径)が異なる鋼管どうしを溶接により接合する必要があるが、一般的に工場等においては、板厚が異なる鋼管どうしの溶接が行われており、周知の方法で板厚の異なる鋼管どうしの溶接を行うことができる。
第2実施形態の鋼管矢板壁11においては、第1の範囲54となる部分の中空部にコンクリートを充填することで、充填コンクリート層59を設け、この充填コンクリート層59により、第1の範囲54の曲げ剛性を第2の範囲55,56より高くしている。なお、充填コンクリート層59内には、鉄筋を配筋するものとしてもよい。
例えば、鋼管矢板21を地盤中に埋設する際に、内部に入り込んだ土砂を第1の範囲54の下端となる位置まで取り除いた後に、鋼管矢板本体31の内部に第1の範囲54の上端となる位置までコンクリートを打設して硬化させることにより、第1の範囲54の曲げ剛性を高くすることができる。
したがって、コンクリートを打設する前の鋼管矢板壁11は、基本的に従来と同様に、同じ板厚で同径の鋼管を連接したものを鋼管矢板本体31としており、従来の鋼管矢板壁と同様に施工した後に、上述のように第1の範囲54にだけ、コンクリートを打設すればよい。
第3実施形態の鋼管矢板壁は、基本的に図1に示す第1実施形態の鋼管矢板本体30の第1の範囲51を構成する板厚の厚い鋼管に代えて、図3に示す外殻鋼管付きコンクリート杭60(以下、SC杭60と省略する)を用いたものであり、それ以外の構成は、図1に示す第1実施形態の鋼管矢板壁10と同様となっている。
SC杭60は、外殻となる鋼管61と、その内周側にこの鋼管61の内周面に接して成形された円筒状のコンクリート層62とからなるものである。このSC杭60では、例えば、工場等でコンクリート層62が鋼管61内に遠心成形されている。
また、SC杭60は、鋼管61の内周面に予め円筒状のコンクリート層62が固定されたものであり、コンクリート層62を内周側に固定することで、曲げ剛性が高められた鋼管61である。
このSC杭60としては、例えば、鋼管矢板本体30の第2の範囲52,53に用いられる鋼管と同様の外径を有するものが用いられる。また、SC杭60の鋼管61の板厚は、第2の範囲52,53で用いられる鋼管と同様の板厚であってもよいし、それより厚いものであってもよい。また、曲げ剛性が第2の範囲52,53で用いられる鋼管よりも高ければ、第2の範囲52,53の鋼管より、SC杭60の鋼管61の板厚が薄くてもよい。
第4実施形態では、第1の範囲54となる部分にだけ鋼管矢板本体31の外周面に上下に沿って(鋼管矢板本体31の軸方向に沿って)形鋼材64を溶接することにより、第1の範囲54の曲げ剛性を高める構成となっている。図4の鋼管矢板壁13は、第1の範囲54にコンクリートが打設されず、代わりに形鋼材64が溶接される以外の構成は、図2の鋼管矢板壁11と同様となっている。また、鋼管矢板21の鋼管矢板本体31の第1の範囲54に形鋼材64が溶接されている構成以外は、従来の鋼管矢板壁と同様の構成とすることができる。
また、この例において、形鋼材64は、鋼管矢板本体31の鋼管矢板壁13の二つの側面にそれぞれ対応する二つの側面のうちの上述の他方の高い方の地盤面42側となる側面に取り付けられている。この地盤面42の高い方の側面側では、鋼管矢板壁13の側面が地盤を構成する土砂に接した状態でなっているとともに、地盤面42が鋼管矢板壁13の略上端に達している。したがって、鋼管矢板本体31の第1の範囲54に取り付けられた形鋼材64は、地盤面42が高い側の地盤に埋設された状態となっており、地盤から露出しない状態となっている。なお、鋼管矢板本体31の逆側となる側面に形鋼材64を取り付けて、形鋼材64の一部が地盤から露出する構成としてもよい。
シミュレーションにおける鋼管矢板壁71の設計条件を図6に示す。
図6(a)、(b)に示すように、シミュレーションにおける鋼管矢板壁71は、低い方の地盤面41から上端までの高さである鋼管矢板壁71の高さ(H)を8000mmとし、鋼管矢板72の直径を1200mmとし、鋼管矢板72を構成する鋼管(鋼管矢板本体73)の板厚を15mmとした。
また、曲げモーメントのピーク位置などの分布形状は、地盤N値が10と15とでほとんど変わらなかったので、地盤条件にほとんど影響されないことが分かった。
部分補剛壁は、第1の範囲51,54が部分的に補剛された鋼管矢板72を用いた鋼管矢板壁71であり、
全長補剛壁は、全長が補剛された鋼管矢板72を用いた鋼管矢板壁71であり、
通常壁(無対策)は補剛されていない鋼管矢板72を用いた鋼管矢板壁71である。
図8で計算された鋼管矢板壁71の高さ(H)の0.5倍の長さを第1の範囲51,54として補剛した場合の変位と同程度の変位となる鋼管矢板72の厚さは、図10に示されるように、地盤N値が10、15のいずれであっても、概ね19mm以上が必要となる。
すなわち、鋼管矢板壁71の高さ(H)の0.5倍の長さの第1の範囲51,54を補剛することで、鋼管矢板72の重量を減少させ、鋼材費用として約2割低下させることができる。補剛のための費用は、その内容にもよるが、これらの費用は元々の材料費の1割程度と想定されるので、前記の鋼材費用の低減は補剛費用を吸収してさらにメリットがあるといえる。
以上の結果は、先に述べた壁高さ(H)が8m、鋼管矢板径(φ)が1200mm、板厚(t)が15mmの場合(図8、9に示す結果)と同様である。
11 鋼管矢板壁
13 鋼管矢板壁
20 鋼管矢板
21 鋼管矢板
30 鋼管矢板本体
31 鋼管矢板本体
35 継手部材
36 継手部材
41 低い方の地盤面
42 高い方の地盤面
51 第1の範囲
52 第2の範囲
53 第2の範囲
54 第1の範囲
55 第2の範囲
56 第2の範囲
59 充填コンクリート層
60 外殻鋼管付きコンクリート杭(SC杭)
64 形鋼材(H形鋼)
Claims (2)
- 鋼管矢板本体と当該鋼管矢板本体の両側にそれぞれ設けた継手部材とからなる複数の鋼管矢板を、前記継手部材により連結してなる鋼管矢板壁において、
前記鋼管矢板本体は、当該鋼管矢板本体の軸方向に沿って、連結された前記鋼管矢板に生じる曲げモーメントが相対的に他の部分より大きくなる高さ位置を含む第1の範囲の曲げ剛性が、前記第1の範囲以外の部分となる第2の範囲の曲げ剛性より高く、
前記鋼管矢板本体の第1の範囲に形鋼材が固定されていることを特徴とする鋼管矢板壁。 - 前記形鋼材がH形鋼であることを特徴とする請求項1に記載の鋼管矢板壁。
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