JP6057490B1 - 既存又は新設の鉄骨構造物の耐震補強構造 - Google Patents
既存又は新設の鉄骨構造物の耐震補強構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6057490B1 JP6057490B1 JP2016122257A JP2016122257A JP6057490B1 JP 6057490 B1 JP6057490 B1 JP 6057490B1 JP 2016122257 A JP2016122257 A JP 2016122257A JP 2016122257 A JP2016122257 A JP 2016122257A JP 6057490 B1 JP6057490 B1 JP 6057490B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel
- existing
- steel plate
- fiber sheet
- seismic reinforcement
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)
- Bridges Or Land Bridges (AREA)
- Reinforcement Elements For Buildings (AREA)
Abstract
【課題】構造が簡単で、製造が容易で耐震補強工事の作業が短時間で済み、引張強度の向上と地震エネルギーの減衰性能を向上させる繊維シートの劣化を防止することが可能な既存又は新設の鉄骨構造物の耐震補強構造を提供することを目的とする。【解決手段】既存又は新設の鉄骨構造物の耐震補強構造において、外側鋼板と内側鋼板の間に繊維シートを配置した繊維シートサンドイイチ鋼板からなる補強部材と、既存又は新設の鉄骨構造物と、既存又は新設の鉄骨構造物の表面に配置した繊維シートサンドイイチ鋼板からなる補強部材を固定する固定部材と、を備えることを特徴とする【選択図】 図5
Description
本発明は、既存又は新設の鉄骨構造物の耐震補強構造に関する。
従来、土木、建築の技術分野で使用される鉄骨構造物の耐震補強構造として、鉄骨柱等の鉄骨構造の外周を補強鋼板で囲み鉄骨構造物と補強鋼板の間に硬化性材料を充填して一体化する鉄骨構造物の耐震補強構造が提案されている。
また、断面H型の鉄骨構造物の外周にコンクリート系材料を充填固化させ、外周に繊維シートを配置した鉄骨構造物の耐震補強構造が提案されている。
しかしながら、従来の鉄骨構造物の耐震補強構造は、硬化性材料の充填が必要であり、耐震補強工事に時間を要するという問題と、補強用の繊維シートが外部に露出して配置されるため外部環境により繊維シートが劣化し耐震補強効果が得られなくなるという問題を有していた。
本発明は、従来技術の持つ課題を解決するもので、構造が簡単で、製造が容易で耐震補強工事の作業が短時間で済み、引張強度の向上と地震エネルギーの減衰性能を向上させる繊維シートの劣化を防止することが可能な既存又は新設の鉄骨構造物の耐震補強構造を提供することを目的とする。
本発明の既存又は新設の鉄骨構造物の耐震補強構造は、前記課題を解決するために、既存又は新設の鉄骨構造物の耐震補強構造において、既存又は新設の鉄骨構造物と、外側鋼板と内側鋼板の間に繊維シートを配置し、外側鋼板に繊維シートをサンドイッチにした内側鋼板表面を抑える折り曲げ部を形成し固定部材挿通孔を複数形成した繊維シートサンドイッチ鋼板からなる補強部材と、既存又は新設の鉄骨構造物の表面に配置した繊維シートサンドイッチ鋼板からなる補強部材を固定する固定部材と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の既存又は新設の鉄骨構造物の耐震補強構造は、既存又は新設の鉄骨構造物が、H型鋼、断面矩形鋼管、断面円形鋼管のいずれかで構成されることを特徴とする。
既存又は新設の鉄骨構造物の耐震補強構造において、既存又は新設の鉄骨構造物と、外側鋼板と内側鋼板の間に繊維シートを配置し、外側鋼板に繊維シートをサンドイッチにした内側鋼板表面を抑える折り曲げ部を形成し固定部材挿通孔を複数形成した繊維シートサンドイッチ鋼板からなる補強部材と、既存又は新設の鉄骨構造物の表面に配置した繊維シートサンドイッチ鋼板からなる補強部材を固定する固定部材と、を備えることで、構造が簡単で工場で容易に形成することが可能な繊維サンドイッチ鋼板からなる補強部材が既存又は新設の鉄骨構造物の耐震性能を向上させ、サンドイッチされた繊維シートが引張強度を向上させると共に、地震エネルギーの減衰性能も向上させる。さらに、繊維シートが外部環境に曝されることがないので繊維シートの劣化が防止され長寿命の補強部材とすることが可能となる。
既存又は新設の鉄骨構造物が、H型鋼、断面矩形鋼管、断面円形鋼管のいずれかで構成されることで、どのような形状の既存又は新設の鉄骨構造物の耐震補強が可能になる。
既存又は新設の鉄骨構造物が、H型鋼、断面矩形鋼管、断面円形鋼管のいずれかで構成されることで、どのような形状の既存又は新設の鉄骨構造物の耐震補強が可能になる。
本発明の実施の形態を図により説明する。図1、図2、図3は、本発明の既存又は新設の鉄骨構造物の耐震補強構造に用いる繊維シートサンドイッチ鋼板からなる補強部材1を構成する外側鋼板2、繊維シート3、内側鋼板4を示す図である。
図1に示すように、外側鋼板2は、矩形の本体の4辺に折り曲げ部2aが形成される。矩形の本体には固定ボ部材挿通孔2bが複数形成される。
図2に示すように、外側鋼板2の内側に配置される繊維シート3は、外側鋼板2の本体部とほぼ同じ大きさ矩形状にする。繊維シート3の材料としては、カーボン繊維などの無機系繊維、アラミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリアレート繊維などの有機系繊維である。これらの繊維で形成される1方向及び2方向の繊維シート3の引張強度は5〜180ton/mと大きい。
図3に示すように、繊維シート3の上に配置される内側鋼板4は、繊維シート3とほぼ同じ大きさにする。内側鋼板4には、繊維シート3を外側鋼板2とでサンドイッチにした状態で、外側鋼板2の本体部に形成した固定部材挿通孔2bと合致する位置に固定部材挿通孔4aが形成される。
図4(a)(b)は、外側鋼板2、繊維シート3、内側鋼板3を一体化して繊維シートサンドイッチ鋼板からなる補強部材1を形成した状態を示す裏面図と断面図である。外側鋼板2、繊維シート3、内側鋼板4を配置し、外側鋼板2の折り曲げ部2aを折り曲げ、折り曲げ部2aで内側鋼板4の表面をかしめるように押しつけ繊維シートサンドイッチ鋼板からなる補強部材1を形成する。
耐震補強の対象の既存又は新設の鉄骨構造物としては、H型鋼、断面矩形鋼管、断面円形鋼管で形成される鉄骨柱、鉄骨梁等である。断面円形鋼管からなる鉄骨構造物の耐震補強に用いる補強部材1としては、断面半円形の外側鋼板2と断面半円形の内側鋼板4を用いる。
図5は、H型鋼5からなる既存又は新設の鉄骨構造の耐震補強構造を示す図である。H型鋼5の上下フランジ部5aとウェブ部5bに補強部材1を配置し、補強部材1の外側鋼板2の固定部材挿通孔2bと内側鋼板4の:固定部材挿通孔4aを通して固定部材である固定ボルト6を挿入する。固定ボルト6の挿入前に補強部材1の外側鋼板2の固定部材挿通孔2bと内側鋼板4の:固定部材挿通孔4a間に存在する繊維シート3に孔開け具を用いて孔を開けてくのが望ましい。固定ボルト6を挿入後、固定ボルト6の雄ネジ部にナット7を螺着して補強部材1をH型鋼5からなる既存又は新設の鉄骨構造物を耐震補強する。
図6は、断面矩形鋼管8からなる既存又は新設の鉄骨構造の耐震補強構造を示す図である。断面矩形鋼管8の外周に補強部材1を配置し、補強部材1の外側鋼板2の固定部材挿通孔2bと内側鋼板4の:固定部材挿通孔4aを通して固定ボルト6を挿入する。固定ボルト6を挿入後、固定ボルト6の雄ネジ部にナット7を螺着して補強部材1を断面矩形鋼管8からなる既存又は新設の鉄骨構造物を耐震補強する。断面矩形鋼管8のように内側からナット7の螺着が困難な場合、固定部材として楔の打ち込みにより先端拡開部が拡開して固定する固定部材を用いると良い。
図7は、断面円形鋼管9からなる既存又は新設の鉄骨構造の耐震補強構造を示す図である。断面円形鋼管9の外周に断面半円形の補強部材1を向かい合わせて配置し、断面半円形の補強部材1外側鋼板2の固定部材挿通孔2bと内側鋼板4の:固定部材挿通孔4aを通して固定ボルト6を挿入する。固定ボルト6を挿入後、固定ボルト6の雄ネジ部にナット7を螺着して補強部材1を断面円形鋼管9からなる既存又は新設の鉄骨構造物を耐震補強する。断面円形鋼管8のように内側からナット7の螺着が困難な場合、固定部材として楔の打ち込みにより先端拡開部が拡開して固定する固定部材を用いると良い。
以上のように、本発明の既存又は新設の鉄骨構造の耐震補強構造によれば、構造が簡単で工場で容易に形成することが可能な繊維サンドイッチ鋼板からなる補強部材が既存又は新設の鉄骨構造物の耐震性能を向上させ、サンドイッチされた繊維シートが引張強度を向上させると共に、地震エネルギーの減衰性能も向上させる。さらに、繊維シートが外部環境に曝されることがないので繊維シートの劣化が防止され長寿命の補強部材とすることが可能となる。
1:補強部材、2:外側鋼板、2a:折り曲げ部、2b:固定部材挿通孔、3:繊維シート、4:内側鋼板、4a:固定部材挿通孔、5:H型鋼、5a:フランジ部、5b:ウェブ部、6:固定ボルト、7:ナット、8:断面矩形鋼管、9:断面円形鋼管
Claims (2)
- 既存又は新設の鉄骨構造物の耐震補強構造において、
既存又は新設の鉄骨構造物と、
外側鋼板と内側鋼板の間に繊維シートを配置し、外側鋼板に繊維シートをサンドイッチにした内側鋼板表面を抑える折り曲げ部を形成し固定部材挿通孔を複数形成した繊維シートサンドイッチ鋼板からなる補強部材と、
既存又は新設の鉄骨構造物の表面に配置した繊維シートサンドイッチ鋼板からなる補強部材を固定する固定部材と、
を備えることを特徴とする既存又は新設の鉄骨構造物の耐震補強構造。 - 既存又は新設の鉄骨構造物が、H型鋼、断面矩形鋼管、断面円形鋼管のいずれかで構成されることを特徴とする請求項1に記載の既存又は新設の鉄骨構造物の耐震補強構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016122257A JP6057490B1 (ja) | 2016-06-21 | 2016-06-21 | 既存又は新設の鉄骨構造物の耐震補強構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016122257A JP6057490B1 (ja) | 2016-06-21 | 2016-06-21 | 既存又は新設の鉄骨構造物の耐震補強構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP6057490B1 true JP6057490B1 (ja) | 2017-01-11 |
JP2017226987A JP2017226987A (ja) | 2017-12-28 |
Family
ID=57756108
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016122257A Expired - Fee Related JP6057490B1 (ja) | 2016-06-21 | 2016-06-21 | 既存又は新設の鉄骨構造物の耐震補強構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6057490B1 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017075446A (ja) * | 2015-10-13 | 2017-04-20 | 栄次 槇谷 | コンクリート構造物耐震補強構造 |
JP6192252B1 (ja) * | 2017-03-24 | 2017-09-06 | 株式会社フジモト | 耐震構造部材 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002250136A (ja) * | 2001-02-26 | 2002-09-06 | Civil Renewale Kk | 補強パネル |
JP2002254537A (ja) * | 2001-02-27 | 2002-09-11 | Nippon Steel Composite Co Ltd | 強化繊維シート及びその製造方法 |
JP2007132011A (ja) * | 2005-11-08 | 2007-05-31 | Fujita Corp | 既存鋼製構造物の補強方法 |
JP2009162013A (ja) * | 2008-01-09 | 2009-07-23 | Univ Kanagawa | 構造物の補強構造 |
JP2012052364A (ja) * | 2010-09-02 | 2012-03-15 | Fujita Corp | 既存鉄骨建物の耐震補強方法 |
-
2016
- 2016-06-21 JP JP2016122257A patent/JP6057490B1/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002250136A (ja) * | 2001-02-26 | 2002-09-06 | Civil Renewale Kk | 補強パネル |
JP2002254537A (ja) * | 2001-02-27 | 2002-09-11 | Nippon Steel Composite Co Ltd | 強化繊維シート及びその製造方法 |
JP2007132011A (ja) * | 2005-11-08 | 2007-05-31 | Fujita Corp | 既存鋼製構造物の補強方法 |
JP2009162013A (ja) * | 2008-01-09 | 2009-07-23 | Univ Kanagawa | 構造物の補強構造 |
JP2012052364A (ja) * | 2010-09-02 | 2012-03-15 | Fujita Corp | 既存鉄骨建物の耐震補強方法 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017075446A (ja) * | 2015-10-13 | 2017-04-20 | 栄次 槇谷 | コンクリート構造物耐震補強構造 |
JP6192252B1 (ja) * | 2017-03-24 | 2017-09-06 | 株式会社フジモト | 耐震構造部材 |
JP2018159255A (ja) * | 2017-03-24 | 2018-10-11 | 株式会社フジモト | 耐震構造部材 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017226987A (ja) | 2017-12-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6004558B1 (ja) | 構造物の耐震補強構造 | |
JP6057490B1 (ja) | 既存又は新設の鉄骨構造物の耐震補強構造 | |
JP5999862B1 (ja) | H型鋼からなる鉄骨構造物の耐震補強構造 | |
JP6128574B1 (ja) | H型鋼柱の耐震補強構造 | |
KR20150093523A (ko) | 콘크리트 구조물용 파일 접합 구조체 | |
JP6192252B1 (ja) | 耐震構造部材 | |
JP2018178466A (ja) | ダンパー、及びダンパーの製作方法 | |
JP6780471B2 (ja) | セグメント | |
JP6236974B2 (ja) | 地盤アンカーおよび地盤アンカーの構築方法 | |
JP2012062692A (ja) | 既存建物の補強方法とその方法に用いる補剛材 | |
KR101209363B1 (ko) | 에이치형강 기둥의 내진보강용 콘크리트 블럭 및 이를 이용한 내진보강방법 | |
JP5658966B2 (ja) | 複合梁、複合梁の接合構造、及び複合梁の接合方法 | |
JP2017075485A (ja) | 鋼管柱の補強構造 | |
JP6284287B1 (ja) | H形鋼柱とh形鋼梁からなる構造物の耐震補強構造 | |
JP5527246B2 (ja) | H形鋼杭 | |
JP2016089549A (ja) | 鉄筋コンクリート梁と鉄骨の柱又は鉄骨を備える柱との接合構造及び方法 | |
JP5370247B2 (ja) | H形鋼のボルト継手接合部の補強構造および補強方法 | |
JP6494488B2 (ja) | コンクリート構造物耐震補強構造 | |
JP5418838B2 (ja) | 鋼管矢板壁 | |
JP6390360B2 (ja) | 鉄筋コンクリート梁と鋼管柱との接合構造及び方法 | |
JP6418824B2 (ja) | 接合構造 | |
JP2014105553A (ja) | 土留壁構造、土留壁構造の構築方法 | |
JP6304914B1 (ja) | 既設又は新設の鉄骨構造物の耐震補強構造 | |
JP6399623B1 (ja) | コンクリート構造物の制振及び耐震補強構造 | |
JP2017137690A (ja) | 鋼管の補強構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20161130 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20161205 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6057490 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |