JP6740738B2 - 鋼製部材の接合方法及び接合構造 - Google Patents

鋼製部材の接合方法及び接合構造 Download PDF

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Description

本発明は、鋼管等の鋼製部材の接合方法及び接合構造に関する。
鋼管等の鋼製部材は、仮設桟橋等の鋼構造物の上部構造を支持するための杭基礎や柱構造等に用いられる。
杭や柱として長尺の鋼管が必要な場合において、狭隘地等、一本の長尺の鋼管を施工できない現場では、複数本の短尺の鋼管を接合し長尺の鋼管とする必要がある。かかる場合における鋼管の接合には、施工時間の短い機械式接合が利用されている(特許文献1〜3参照)。
特許文献1には、二本の杭の端部に端板を設け、両端板の外周側面を覆うように取り付けた接合部材によって、これら杭を接合する方法が開示されている。特許文献1の接合方法では、端板の外周側面に複数のネジ穴を周方向に沿って各々設け、接合部材における端板のネジ穴に対応する位置に止め孔を設け、接合部材の止め孔を介してボルトを端板のネジ穴に螺入して、接合部材を両端板に締結することにより杭同士を接合する。
特許文献2には、短管状の接合金物を介して上下の鋼管柱を接合する方法であって、接合金物の上部と上側の鋼管、及び、接合金物の下部と下側の鋼管とを、各々添え板と共にボルト及びナットで接合する方法が開示されている。なお、上下の鋼管の端部には、ボルトを装通するボルト装通孔が形成されている。
特許文献3には、一方の鋼管の先端より先に外側継手管が位置するように上記一方の鋼管の端部に上記外側継手管を接合し、他方の鋼管の先端より先に別の外側継手管が位置するように上記他方の鋼管の端部に上記別の外側継手管を接合し、上記外側継手管及び上記別の外側継手管を円弧状部材に結合することにより2本の鋼管を接合する方法が開示されている。
また、柱としての鋼製部材用に短尺のものを連結して長尺化する場合だけでなく、例えば、柱としての鋼製部材と梁としての鋼製部材とを接合する場合も、鋼製部材とは別体の接合用の部材を鋼製部材の所定位置に取付け、該接合用の部材を介して鋼製部材同士を接合することがある。
特開2012−7322号公報 特開平10−317492号公報 特開2004−225393号公報
ところで、鋼製部材を柱や杭として用いた場合、その頭の高さが所望の高さにならないことがある。例えば、鋼管杭の場合、支持層の深さによっては杭頭部分が高止まりすることがある。
かかる場合において柱や杭としての鋼製部材同士を接合するときは、一方の鋼製部材の端部を切断して高さ調整をする必要がある。しかし、特許文献1に開示の方法や特許文献2に開示の方法では、鋼製部材の端部を切断してしまうと鋼製部材同士を接合することが不可能となることがあるため、高さ調整をすることができない。
また、特許文献3に開示の方法では、上記鋼製部材の端部の切断後も外側継手管を用いることにより鋼製部材同士を接合することができるが、切断後の外側継手管の溶接が必要となるため、鋼製部材の頭が高止まりしたときに短時間で接合することができない。
柱や杭としての鋼製部材と、梁としての鋼製部材とを接合するときにも同様の問題がある。例えば、鋼製部材とは別体の接合用の部材は鋼製部材の所定位置に取付ける必要があるが、柱としての鋼製部材の高さが設計値とは異なると、例えば、柱としての鋼製部材であって隣り合う鋼製部材の高さが異なると、上記接合用の部材の取り付け高さが隣り合う鋼製部材に差が生じてしまうことがある。かかる場合、柱としての鋼製部材に対して梁としての鋼製部材を水平な状態で取り付けることができない。この問題に関して、特許文献1〜3は何らの開示も示唆もしていない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、鋼製部材同士の接合方法及び接合構造であって、柱や杭として用いられる一方の鋼製部材の高さによらず、鋼製部材同士を短時間で接合することが可能な接合方法及び接合構造を提供することをその目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、第1の鋼製部材と第2の鋼製部材とを、補助材を介して接合する鋼製部材の接合方法であって、前記第1の鋼製部材及び前記第2の鋼製部材の外側面と前記補助材の内側面とには、それぞれ互いに係合する凹凸が形成され、前記第1の鋼製部材と前記第2の鋼製部材との少なくともいずれか一方は、前記凹凸側の端部に余長部を有し、前記第1の鋼製部材をその長軸が鉛直方向に延在するように設置するステップと、前記第1の鋼製部材の高さが設計値となるよう前記余長部を切断するステップと、前記第1の鋼製部材上に前記第2の鋼製部材をその長軸が鉛直方向に延在するように設置し、前記第1の鋼製部材の前記凹凸と前記第2の鋼製部材の前記凹凸との両方を覆うように前記補助材を取り付け、前記第1の鋼製部材と前記第2の鋼製部材とを接合するステップを含む、ことを特徴としている。
前記第1の鋼製部材及び前記第2の鋼製部材は例えば鋼管である。
前記補助材は、前記鉛直方向の全長にわたって前記凹凸が形成されているとよい。
本発明によれば、柱や杭として用いられる一方の鋼製部材の高さによらず、鋼製部材同士を短時間で接合することができる。
本発明の実施形態に係る接合方法で接合された鋼製部材が用いられる構造物の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る接合方法を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係る接合方法を説明するための図である。 余長部を切断した場合において上側円形鋼管から下側円形鋼管へ圧縮力及び引張力が伝達する様子を説明する図である。 余長部を切断した場合において上側円形鋼管から下側円形鋼管へ圧縮力及び引張力が伝達する様子を説明する図である。 上側円形鋼管及び下側円形鋼管の他の例を示す図である。 上側円形鋼管及び下側円形鋼管の別の例を示す図である。 カプラの他の例を示す図である。 カプラの別の例を示す図である。 カプラの別の例を示す図である。 鋼管杭及び鋼管柱を構成する鋼製部材の他の例を示す図である。 鋼管杭及び鋼管柱を構成する鋼製部材の別の例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る接合構造を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態に係る接合構造を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態を、図を参照して説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本発明の実施形態に係る接合方法は、鋼製部材の接合方法である。この接合方法について、まず、接合する両方の鋼製部材が柱や杭として用いるものであって円形鋼管から成る例で説明する。なお、円形鋼管とは断面が円形の鋼管である。
図1は、本発明の実施形態に係る接合方法で接合された円形鋼管が用いられる構造物の一例を示す図である。
図の仮設桟橋構造体1は、河川、海などへの構造物の築造の際の作業機進入、資材運搬等のため、一時的に構築されるものであって、鋼管杭2と、鋼管柱3と、梁4と、ブレース5と、床板6とを備える。
鋼管杭2は、打設等により地盤に一部が埋設された杭であり、鉛直方向に延在する長軸を有する円形鋼管から成る。
鋼管柱3は、鋼管杭2に接合され仮設桟橋構造体1の柱を構成するものであり、鋼管杭2と同様に鉛直方向に延在する長軸を有する円形鋼管から成る。
梁4は、隣接する鋼管柱3間を相互に連結するものであり、例えばH形鋼から成る。
ブレース5は、仮設桟橋構造体1の強度を保つためのものであり、梁4間に架け渡されている。
床板6は、作業機や資材が載置されるものであり、例えばH形鋼で作製された覆工板から成り、複数本の鋼管柱3に跨るような状態で該鋼管柱3の上端に取付けられる。
上述の仮設桟橋構造体1に用いられる鋼構造体のうち、例えば、鋼管杭2を構成する円形鋼管と、鋼管柱3を構成する円形鋼管とは本実施形態に係る接合方法により接合される。
図2及び図3は、本発明の第1の実施形態に係る接合方法を説明するための図である。図2(C)及び図3(C)は概略断面図であり、その他の図は斜視図である。なお、以下では、鋼管杭2側を下側、鋼管柱3側を上側として説明する。
本実施形態に係る接合方法では、図2(A)に示すように、鋼管杭2を構成する下側円形鋼管20と、鋼管柱3を構成する上側円形鋼管30とを、カプラ40を介して接合する。下側円形鋼管20、上側円形鋼管30及びカプラ40はそれぞれ、本発明の「第1の鋼製部材」、「第2の鋼製部材」、「補助材」の一例である。
下側円形鋼管20は、その外側面に複数の凹凸21を有する。該凹凸21は、下側円形鋼管20の外周の全周にわたる形態で、すなわち環状に、設けられている。また、下側円形鋼管20は、該凹凸21より上側に余長部22を有する。余長部22は、後述のように下側円形鋼管20の高さ(本例では杭頭)の調整のために切断される部分である。
上側円形鋼管30は、その外側面に複数の凹凸31を有する。凹凸31の形状は、下側円形鋼管20の凹凸21の形状と同様である。本例では凹凸31は上側円形鋼管30の下端部に設けられている。
なお、下側円形鋼管20及び上側円形鋼管30の凹凸21、31は、下側円形鋼管20及び上側円形鋼管30の本体となる円筒状の部材の外周に、凹凸21、31の凸部を構成する平鋼を溶接することにより形成することができる。
カプラ40は、下側円形鋼管20と上側円形鋼管30とを接合する環状部材であり、鋼材から成る。このカプラ40は、上記環状部材を周方向に2分割した分割体40a、40bを有する。
カプラ40は、下側円形鋼管20の外周面に取付けられると共に上側円形鋼管30の外周面に取付けられる。より具体的には、カプラ40は、下側円形鋼管20と上側円形鋼管30に跨る形態で、かつ、下側円形鋼管20の上端部及び上側円形鋼管30の下端部の全周を覆う形態で、これら円形鋼管20、30の外周面に取付けられる。
分割体40a、40bはそれぞれ、下側円形鋼管20の凹凸21及び上側円形鋼管30の凹凸31と係合する凹凸41を有する。分割体40a、40bの鉛直方向の全長は、例えば下側円形鋼管20における上端から凹凸21の下端までの距離と、上側円形鋼管30における下端から、凹凸31の上端までの距離との和より大きくなっており、そして、凹凸41は、分割体40a、40bの鉛直方向の全長にわたって形成されている。これにより、下側円形鋼管20の余長部22を切断しない場合であっても、凹凸21と凹凸31の両方に凹凸41を確実に係合させることができる。
さらに、分割体40a、40bは、それぞれ互いに固定するための耳部42を有する。耳部42は、分割体40a、40bの外側面から水平方向に突出し、且つ、鉛直方向に延在するように形成されている。耳部42にはボルトB(図2(D)参照)を通す孔(図8の符号42a参照)が形成されている。
これら分割体40a、40bは、半円筒状部分と耳部42とを含む部分を平板状の鋼板を加工して形成した後に、凹凸41の凸部を構成する平鋼を溶接して凹凸41を形成することにより、作製することができる。なお、分割体40a、40bは、圧延リブ付鋼板を半円筒状に加工することにより作製してもよい。
本実施形態に係る接合方法では、例えば、まず、鋼管杭を構成する下側円形鋼管20を設置する。より具体的には、下側円形鋼管20の長軸が鉛直方向に延在するように該鋼管20を地盤に打ち込む。
そして、下側円形鋼管20を所定高さまで打ち込むことができた場合は、下側円形鋼管20の余長部22に対して何も処理を行わずに、図2(B)に示すように、下側円形鋼管20の上に上側円形鋼管30をその長軸が鉛直方向に延在するように設置する。その後、図2(C)に示すように、カプラ40が下側円形鋼管20と上側円形鋼管30の両方に跨るように、且つ、凹凸21、31の凹部すなわち凸部21aと凸部21aの間及び凸部31aと凸部31aの間に、凹凸41の凸部41aが挿入されるように、カプラ40を配する。そして、図2(D)に示すように、カプラ40の分割体40a、40bの耳部42に設けられた孔に装入したボルトBとナットNにより耳部42同士を締結し、分割体40a、40bすなわちカプラ40を下側円形鋼管20及び上側円形鋼管30に固定することにより、これら鋼管20、30を接合する。
一方、下側円形鋼管20を所定高さまで打ち込むことができず、下側円形鋼管20の頭の高さすなわち杭頭が高止まりした場合は、杭頭を設計値とするため、図3(A)に示すように、下側円形鋼管20の余長部22をガス切断等によって切断する。そして、図3(B)に示すように、余長部22を切断した後の下側円形鋼管20の上に上側円形鋼管30をその長軸が鉛直方向に延在するように設置する。その後、図3(C)に示すように、カプラ40が下側円形鋼管20と上側円形鋼管30の両方に跨るように、且つ、凹凸21、31の凸部21aと凸部21aの間及び凸部31aと凸部31aの間に、凹凸41の凸部41aが挿入されるように、カプラ40を配する。そして、図3(D)に示すように、分割体40a、40bの耳部42に設けられた孔に装入したボルトBとナットNにより耳部42同士を締結し、分割体40a、40bすなわちカプラ40を下側円形鋼管20及び上側円形鋼管30に固定することにより、これら鋼管20、30を接合する。
このように、本実施形態による接合方法では、杭頭の高さによらず、鋼製部材同士を接合することができる。また、接合時に、溶接などが必要ないため短時間で接合することができる。
なお、本実施形態の接合方法において余長部22を切断しないときは、図2(C)に示すように、接合後のカプラ40の凹凸41の凹部41bには、下側円形鋼管20の凹凸21の凸部21a及び上側円形鋼管30の凹凸31の凸部31aのいずれとも係合しないものが存在することになる。凸部21a及び凸部31aのいずれとも係合しない凹部41bの最大数は、余長部22の長さすなわち高さ調整代に応じて決まる。
また、下側円形鋼管20の余長部22を切断する場合は、切断面が平坦化するような処理を行うようにしてもよい。
図4及び図5は、余長部22を切断した場合において上側円形鋼管30から下側円形鋼管20へ圧縮力及び引張力が伝達する様子を説明する図である。図4は、下側円形鋼管20の上側端面及び上側円形鋼管30の下側端面が平坦であり、これら端面同士が略全周にわたって接触する場合の様子を示し、図5は、下側円形鋼管20の上側端面及び上側円形鋼管30の下側端面のいずれか又は両方が平坦でなく、これら端面同士が一部のみ接触する場合の様子を示す。
余長部22を切断した場合において下側円形鋼管20の上側端面及び上側円形鋼管30の下側端面が略全周にわたって接触する場合は、図4(A)に示すように、上側円形鋼管30に加わる圧縮力は上記上側端面及び下側端面を介して下側円形鋼管20に伝達が可能である。また、下側円形鋼管20に対する上側円形鋼管30の水平方向のずれ(芯ずれ)はカプラ40により防ぐことができる。一方、上側円形鋼管30に加わる引張力については、図4(B)に示すように、鋼管20、30側の凹凸21、31とカプラ40の凹凸41とを介して、下側円形鋼管20に伝達することができる。
また、余長部22を切断した場合において下側円形鋼管20の上側端面と上側円形鋼管30の下側端面とが一部のみ接触する場合は、図5(A)に示すように、上側円形鋼管30に加わる圧縮力は鋼管20、30側の凹凸21、31とカプラ40の凹凸41とを介して下側円形鋼管20に伝達することが可能である。一方、上側円形鋼管30に加わる引張力については、下側円形鋼管20の上側端面及び上側円形鋼管30の下側端面が略全周にわたって接触する場合と同様に、図5(B)に示すように、鋼管20、30側の凹凸21、31とカプラ40の凹凸41とを介して、下側円形鋼管20に伝達することができる。
このように、本実施形態に係る接合方法では、余長部22を切断した場合においても、すなわち杭頭の高さ調節を行った場合においても、切断面の状態によらず、上側円形鋼管30に加わる圧縮力及び引張力を下側円形鋼管20に伝達することができる。
なお、図示は省略するが、余長部22を切断しない場合は、下側円形鋼管20の上側端面と上側円形鋼管30の下側端面とは平坦であるため、図4に関する説明と同様に、上側円形鋼管30に加わる圧縮力及び引張力を下側円形鋼管20に伝達することができる。
鋼管20、30側の凹凸21、31及びカプラ40の凹凸41の凸部の数は、両鋼管間で伝達する圧縮力や引張力に応じて設計することができる。上記凸部の数と共に、または、上記凸部の数に代えて、上記凸部の形状(例えば凸部の突き出し長さ)を圧縮力や引張力に応じて変更するようにしてもよい。
なお、余長部22を切断した場合において下側円形鋼管20の上側端面と上側円形鋼管30の下側端面とが一部のみ接触する場合には、下側円形鋼管20の上側端面と上側円形鋼管30の下側端面との間の隙間を調整するシム(隙間調整部材)を両鋼管20、30の間に設けるようにしてもよい。
図6は、上側円形鋼管及び下側円形鋼管の他の例を示す図である。
以上の例では、下側円形鋼管20及び上側円形鋼管30の凹凸21、31は、凹凸21、31の凸部を構成する平鋼を溶接することにより形成していた。
これに代えて、図6(A)に示すように下側円形鋼管20´及び上側円形鋼管30´の本体となる円筒状の部材Hの外周に、圧延リブ付鋼板Kを溶接することにより凹凸21、31を形成してもよい。
この場合も、下側円形鋼管20´は、凹凸21より上側に余長部22を有しており、余長部22の切断長さを調節することにより、図6(B)に示すように、下側円形鋼管20´の高さを調整した上で、下側円形鋼管20´及び上側円形鋼管30´を接合することができる。
図7は、上側円形鋼管及び下側円形鋼管の別の例を示す図である。
図6の例では、凹凸21、31を形成する圧延リブ付鋼板Kは、下側円形鋼管20´及び上側円形鋼管30´の本体となる円筒状の部材Hの外周に、溶接されていた。
これに代えて、図7(A)に示すように、凹凸21、31を形成する圧延リブ付鋼板Kを、下側円形鋼管20”及び上側円形鋼管30”の本体となる円筒状の部材Hの延長上に、溶接するようにしてもよい。より具体的には、下側円形鋼管20”の本体となる円筒状の部材Hの上端に、該部材Hが延長するように、圧延リブ付鋼板Kを溶接し、上側円形鋼管30”の本体となる円筒状の部材Hの下端に、該部材Hが延長するように、圧延リブ付鋼板Kを溶接するようにしてもよい。
この場合も、下側円形鋼管20”は、凹凸21より上側に余長部22を有しており、余長部22の切断長さを調節することにより、図7(B)に示すように、下側円形鋼管20”の高さを調整した上で、下側円形鋼管20”及び上側円形鋼管30”を接合することができる。
なお、余長部22にも凹凸を設けるようにしてもよい。
図8は、カプラの他の例を示す図である。
図2等の例では、カプラ40の分割体40a、40bにおける周方向の両端に設けられた耳部42をボルトとナットを用いて締結していた。
これに代えて、図8に示すように、カプラ50の分割体50a、50bの周方向の一端を蝶番51により固定し、他端については、該他端に設けられた耳部42の孔42aに挿通されたボルトとナットを用いて該耳部42を締結するようにしてもよい。蝶番51により予め固定しておくことで、締結に要する時間を短縮することができ、よって、鋼管同士の接合に要する時間を短縮することができる。
図9は、カプラの別の例を示す図である。
図2等の例では、カプラ40の凹凸41の凸部/凹部のピッチ(以下、ピッチと省略)は、円形鋼管20、30の凹凸21、31のピッチと同一であった。
しかし、図9に示すように、カプラ60の凹凸61のピッチP1は、円形鋼管20、30の凹凸21、31のピッチP2より大きくしてもよい。
なお、この場合、図示するように、下側円形鋼管20の余長部22(図2参照)を切断した場合も、図示とは異なり切断しない場合も、円形鋼管20、30の凹凸21、31の凹部には、カプラ60の凹凸61の凸部と係合しないものが存在することになる。
円形鋼管20、30の凹凸21、31の凹部のうち、カプラ60の凹凸61の凸部と係合しないものの最大数は、余長部22の長さすなわち高さ調整代やピッチP1、P2により定まる。
言い換えると、円形鋼管20、30の凹凸21、31の凹部は、高さ調整代及びピッチP1、P2に対応した数の、カプラ60の凹凸61の凸部が係合されない凹部を含む。
図示は省略するが、カプラの凹凸のピッチを円形鋼管の凹凸のピッチより小さくしてもよい。この場合は、下側円形鋼管の余長部を切断した場合も切断しない場合も、カプラの凹凸の凹部には、下側円形鋼管及び上側円形鋼管の凹凸の凸部と係合しないものが存在することになる。
なお、カプラの凹凸の凹部のうち、下側円形鋼管及び上側円形鋼管の凹凸の凸部と係合しないものの最大数は、高さ調整代やカプラ側と鋼管側のピッチにより決まる。
言い換えると、カプラの凹凸のピッチが円形鋼管の凹凸のピッチより小さい場合、カプラの凹凸の凹部は、高さ調整代及びカプラ側や鋼管側のピッチに対応した数の、円形鋼管の凸部が係合されない凹部を含む。
図10は、カプラの別の例を示す図である。
図2等の例では、カプラは、円環部材を周方向に2つ分割したものであったが、図10のカプラ70は、円環部材を周方向に4つに分割したものである。
なお、カプラは円環部材を3つに分割したものであってもよいし、5以上に分割したものであってもよい。ただし、分割数が少ないと、カプラを固定するのに要する時間を短縮することができる。
また、分割数を多くする場合は、分割体同士を固定する部分として、蝶番などにより予め固定する部分を多くし、ボルトとナットなどにより耳部同士を締結する部分を少なくすることが好ましい。締結に要する時間を短縮するためである。
図11は、鋼管杭及び鋼管柱を構成する鋼製部材の他の例を示す斜視図である。
以上の例では、本実施形態に係る方法で接合する鋼製部材は、外側面に凹凸を有する円形鋼管であるものとしていた。しかし、外側面に凹凸を有しているのであれば、図8の鋼製部材80のように角形鋼管であってもよい。なお、角形鋼管とは断面が角形の鋼管である。図8では余長部が切断された後の状態の斜視図であるため該余長部は図示されていないが、いずれかの鋼製部材80に余長部が設けられている。また、この鋼製部材80に対して用いられるカプラ90は、鋼製部材80の外周形状に対応した形状を有する。さらに、カプラ90は、図2のカプラ40と同様に、鋼製部材80の凹凸21、31と係合する凹凸41を有し、カプラ90を構成する分割体が耳部42を介して連結されて成る。
図12は、鋼管杭及び鋼管柱を構成する鋼製部材の別の例を示す概略上面図である。
本実施形態に係る鋼製部材は、外側面に凹凸を有しているのであれば、上述の鋼管に限られず、図9の鋼製部材100のようにH形鋼であってもよい。また、この鋼製部材100に対して用いられるカプラ110は、鋼製部材100の外周形状に対応した形状を有する。なお、図示は省略するが、鋼製部材100には図2の下側円形鋼管20や上側円形鋼管30と同様に凹凸を外側面に有し、カプラ110は鋼製部材100の凹凸に係合する凹凸を内側面に有する。カプラ110は、図2のカプラ40等と同様に、カプラ110を構成する分割体が耳部42を介して連結されて成る。
なお、角形鋼管及びH形鋼に対するカプラ90、110の分割数は、円形鋼管に対するカプラと同様に任意である。
以上の例では、杭となる鋼製部材に余長部を設けるとしていたが、同様の余長部を柱となる鋼製部材における凹凸より下側(杭側)に設けるようにしてもよい。
また、鋼製部材の余長部に補助材の凹凸に係合する凹凸を設けるようにしてもよい。
以上の例では、杭となる鋼製部材と柱となる鋼製部材とを接合する例で説明したが、本実施形態による接合方法で柱となる鋼製部材同士を接合することができる。
図13及び図14は、本発明の第2の実施形態に係る接合構造を説明するための図である。図13(A)は、本実施形態の接合構造で接合される一方の鋼製部材の斜視図、図13(B)は、本実施形態の接合方法により接合した後の2つの鋼製部材の様子を示す斜視図である。図14は、一方の鋼製部材に補助材を取り付けた状態の概略断面図である。
第1の実施形態に係る接合方法は、鉛直方向に延在する長軸を有する鋼製部材同士を接合する方法であったが、本実施形態に係る接合構造は、鉛直方向に延在する長軸を有する鋼製部材(例えば杭や柱であり本発明の「第1の鋼製部材」に相当)と、水平方向に延在する長軸を有するように上記鋼製部材に取付けられる別の鋼製部材(例えば梁であり本発明の「第2の鋼製部材」に相当)との接合構造である。
図13(A)に示すように、本実施形態に係る接合構造で接合する一方の鋼製部材120は、図1の鋼管杭2を構成する円形鋼管であり、その外側面に複数の凹凸121を有する。図13(B)に示すように、他方の鋼製部材130は図1の梁を構成するH型鋼である。なお、鋼製部材130の数は、特に限定されるものではなく、一の鋼製部材120に対して複数の鋼製部材130が設けられている。また、図示は省略するが他方の鋼製部材130には補助材140を固定するためのボルトが挿通される孔がその端部に形成されている。
補助材140は、鋼製部材120と鋼製部材130とを接合する部材であり、鋼製部材120の外周面に取付けられると共に、該鋼製部材120と鋼製部材130とに跨るように取り付けられる。補助材140は、図14に示すように、鋼製部材120の凹凸121と係合する凹凸141を内側面に有する。
凹凸141の形成幅は、補助材140を所定高さに配したときに、鋼製部材120の高さによらず凹凸121に係合することができるように形成されている。したがって、補助材140は、鋼製部材120の高さによらず該鋼製部材120の所定高さに配することができる。所定高さに配された補助材140の分割体の耳部と耳部の間に鋼製部材130を挟んだ状態で該耳部同士をボルトとナットなどにより締結し、補助材140を鋼製部材120、130に対して固定することで、水平方向に延在する長軸を有するように鋼製部材130を鋼製部材120に接合することができる。
本実施形態でも、凹凸121の形状や凹凸141の形状によっては、補助材140の凹凸141の凹部には、鋼製部材120の凹凸121の凸部と係合しないものが存在することになる。
また、鋼製部材側の凹凸の数が補助材の凹凸の数よりも大きい場合等、鋼製部材の凹凸の凹部に補助材の凹凸の凸部と係合しないものが存在することもある。
なお、補助材の凹凸の凹部のうち鋼製部材の凹凸と係合しない凹部や、鋼製部材の凹凸の凹部のうち補助材の凹凸の凸部と係合しない凹部が存在する場合、該係合しない凹部の数は、高さ調整代及び凹凸のピッチに応じて定まる。
なお、鉛直方向に延在する長軸を有する鋼製部材は角形鋼管やH形鋼であってもよいし、水平方向に延在する長軸を有するように接合される鋼製部材は円形鋼管や角形鋼管であってもよい。
以上の例では、鋼製部材の外側面及び補助材の内側面の周方向に沿って全周に凹凸が形成されているものとしたが、凹凸は上記外側面及び上記内側面の周方向に沿って部分的に形成してもよい。
本発明は、鋼製部材を用いた鋼構造物に有用である。
1…仮設桟橋構造体
2…鋼管杭
3…鋼管柱
4…梁
5…ブレース
20,20´,20”…下側円形鋼管
21,31,121…凹凸
22…余長部
30,30´,30”…上側円形鋼管
40,50,60,70,90,110…カプラ
41,61…凹凸
42…耳部
51…蝶番
80,100,120,130…鋼製部材
140…補助材
141…凹凸

Claims (3)

  1. 第1の鋼製部材と第2の鋼製部材とを、補助材を介して接合する鋼製部材の接合方法であって、
    前記第1の鋼製部材及び前記第2の鋼製部材の外側面と前記補助材の内側面とには、それぞれ互いに係合する凹凸が形成され、
    前記第1の鋼製部材と前記第2の鋼製部材との少なくともいずれか一方は、前記凹凸側の端部に余長部を有し、
    前記第1の鋼製部材をその長軸が鉛直方向に延在するように設置するステップと、
    前記第1の鋼製部材の高さが設計値となるよう前記余長部を切断するステップと、
    前記第1の鋼製部材上に前記第2の鋼製部材をその長軸が鉛直方向に延在するように設置し、前記第1の鋼製部材の前記凹凸と前記第2の鋼製部材の前記凹凸との両方を覆うように前記補助材を取り付け、前記第1の鋼製部材と前記第2の鋼製部材とを接合するステップを含むことを特徴とする、鋼製部材の接合方法。
  2. 前記第1の鋼製部材及び前記第2の鋼製部材は鋼管であることを特徴とする、請求項1に記載の鋼製部材の接合方法。
  3. 前記補助材は、前記鉛直方向の全長にわたって前記凹凸が形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の鋼製部材の接合方法
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